李衣菜「あ」泰葉「つ」加蓮「い」 (20)
―――事務所
加蓮「暑いね」
李衣菜「夏だからね」
加蓮「涼しいところ行きたいなぁ」
泰葉「たとえば?」
李衣菜「んー、海とか山とか?」
泰葉「どっちに行っても加蓮、倒れそう」クスクス
加蓮「た、倒れないよ!」
李衣菜「あははっ」
李衣菜「ちらっ」
泰葉「ちらっ」
加蓮「ちらっ」
P(この『どこか連れてって』の視線、もう慣れたなぁ)
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P「仕事、レッスン。以上」
李衣菜「まだなにも言ってないじゃないですか」
P「『目は口ほどに物を言う』と昔の人は言いました」
泰葉「ではPさんの目は『どこかに連れて行ってあげよう』と言っています」
P「そうきたか。まぁ言ってないんだけどな」
加蓮「Pさんは優しいからね。そんなふうに言ってても実は……?」
李衣菜「実はー?」
泰葉「ふふっ、実は?」
P「…………水着グラビアの仕事がきてるんだけど、遊ぶ時間はそんなにないと思うぞ?」
李衣菜「おぉー! さっすがPさん分かってる!」
加蓮「んも~、もったいぶっちゃって♪」
P「あーもー、暑いからくっつくなって。遊ぶのもいいけど、仕事は仕事でしっかりやってくれよ?」
「「はーい♪」」
泰葉「ふふ、ありがとうございますPさん」
P「ああ。……こら、泰葉までくっつこうとしないの」
泰葉「……えへ♪」
李衣菜「そのグラビア撮影っていつなんですか?」
P「んー、まだ返事してないから分からないけど、すぐに連絡するよ」
加蓮「うん、よろしくねPさん! ってことで、今からみんなで水着買いに行こっ!」
李衣菜「いいね、行こ行こー」
P「あぁ、水着は向こうが用意してくれるはずだ。大丈夫だよ」
加蓮「そうじゃなくて、プライベート用。やっぱり自分で選んだのも着たいじゃない?」
P「へぇ、そういうもんか?」
泰葉「はい、そういうものですよ。ふふっ」
李衣菜「へへ、Pさんにはお仕事とはまた別の私たちを見てほしいですし!」
P「俺にか?」
加蓮「うんっ、セクシーな私たちをPさんが独り占め♪」
P「セクシーねぇ……はは、うん。期待しとくよ」
泰葉「……セクシー……」ジーッ
李衣菜「加蓮め……」ジトー
加蓮「え、なに2人とも?」
「「ふんっ」」プイッ
加蓮「えぇー! なんでなんで、私なにかした!?」
泰葉「あんなにモクドナルドやモフバーガー行ってるのに……!」ツンツンツン
李衣菜「どうして太らないんだ……絶対におかしい……!」ツンツンツン…!
加蓮「ちょ、いたっなになに!? なんでつつくの痛いってばぁ!」
李衣菜「このこのこのっ」
泰葉「えいえいえいっ」
加蓮「ひゃぁぁあ!? Pさん助けてー!」
P「ははは、楽しそうだな加蓮」
加蓮「楽しくなーい!」
―――
加蓮「ひぃ……ひぃ……! し、死ぬかと思ったぁ……!」グデー
李衣菜「どーだ参ったか加蓮!」
加蓮「い、意味が分かんないよぉ……はひぃ」
泰葉「……痩せるなら胸も痩せればいいのに……」ブツブツ…
P「いかん泰葉がダークサイドに堕ちている……とうっ」ペシー
泰葉「――はっ!? 私はなにを」
P「よし」
あついわ
李衣菜「うんっ、鬱憤も晴らしたことだし水着買いに行こう!」
泰葉「ええ、行きましょう♪」
加蓮「鬱憤晴らされる身にもなってよぉ……。と、とにかく行ってくるね」
P「うん、気をつけてな。外はだいぶ暑いし、途中で具合が悪くなったら……」
加蓮「大丈夫だよ。えへへ、今は心配してくれて助けてくれる友だちが――」
李衣菜「…………」ツーン
泰葉「…………」フイー
P「……今日は助けてもらえそうか?」
加蓮「……ダメかも。ぐすん」
李衣菜「あはは、冗談だよ加蓮! 具合悪くなったらすぐ言ってよ?」
泰葉「遠慮なんてしないでね。……加蓮、すぐ意地張っちゃうんだから」
加蓮「張らないよ、もう……ふふっ」
李衣菜「えへへ。……さっきはごめん、加蓮」
泰葉「まだ脇腹、痛い? 加蓮、ごめんなさい……」
加蓮「ううん、もうへーき。……2人には、なにされたってへーきだよ。ほんとにひどいことはしないって分かってるし――」
加蓮「なにより私……李衣菜と泰葉のこと、大好きだもん♪」
泰葉「…………あぅ」
李衣菜「……おぉ……」
P「おおー……言うなぁ」
加蓮「あれ? 2人とも顔赤いよ――はっ、まさか熱中症!? 大変Pさんっ、氷、氷持ってきてたくさん! ありったけ!」
P「おおお、とりあえず落ち着け加蓮」
加蓮「これが落ち着いて――!」
李衣菜「そ、それじゃ行ってきまーすっ!」ピューッ
泰葉「か、加蓮っ、先に行くからね……!」アタフタ
加蓮「あっ!? どこ行くの李衣菜、泰葉ぁ! しっかり冷やして水分摂って、安静にしてないとダメだってばああああ――!!」
ばたーんっ
P「あんなに素直に言われたら恥ずかしいよなぁ……気をつけてな~、聞こえてないだろうけど」
―――
P「――さて、結局独りか……寂しい」カタカタ
P「クーラーも俺だけじゃもったないし……ちひろさん、どこ行ったんだろ」
P「『ぴよぴよさんと真夏の祭典について重要な会議を』ってなんだろ? ……そもそもぴよぴよさんって誰だ?」
P「まぁいいか……あ、アイス食べたいなぁ。加蓮たち、買ってきてくれないかなぁ……」カタカタ…
―――
???「ぴっへへへへ……! 楽しみですねぇ!」
ちひろ「ちっひひひひ……! まったくですねぇ!」
「「東京ビッグサイト!!」」
おわり
というお話だったのさ
地元が37℃超えたのでむしゃくしゃしてやった、後悔はしてない
加蓮はすぐ心配されるけど、反対にすごく心配もしそう
乙ゥイ!
おつ
ちひろは妖怪かなにかか
乙
妖怪「アレと同類にされるのは誠に遺憾である」
泰葉の水着新SRマダー?
もっと続けてぇぇ…
ちっひ、、、ちっひはピヨとは違うと信じていたのにっ
乙、もっと続けてもいいのよ?
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