両津「何?元特攻隊長アイドルだと?」 (21)
中川「はい、何でも最近人気急上昇中らしいですよ。昨日発売の雑誌のグラビアにも出てますし」
両津「ふーん。乳はデカいみたいだな。しかし何だこのアオリは…元特攻隊長が『たくみんスマイルでばっちぐー☆』なんてわしがこいつならこのアオリを考えた奴を単車の後ろにくくりつけて東京一周してしまうかも知れんぞ」
拓海「大きなお世話だよオッサン」ぬっ
両津「うおっ!?いきなり後ろから声をかけるんじゃない!ってお前向井拓海か?」
拓海「ああ。ったく、人が気にしているところを好きに言ってくれるじゃねえか」
両津「あ〜?どう見たってお前『たくみんスマイル☆』なんてガラじゃねえだろ」
拓海「うるせえ!アタシが考えたんじゃねえんだから仕方ねえだろ!」
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両津「しっかしお前のプロデューサーも何考えてるのかわかんない奴だな。こいつを可愛い路線で売り出すとか脳味噌の代わりにハピ粉でも詰まってんじゃないか?」
拓海「あいつの悪口はやめろ!」
両津「まあそんなことはどうでもいい。というかお前何しに来たんだ?」
拓海「ああ、ヤンチャしてたころによく麗子さんに世話ンなったからな。今日はちょっとお礼的なのも兼ねて挨拶に来たんだよ」
両津「そうか。麗子なら結構前にパトロールに行ったからそろそろ帰ってくるんじゃないか」
拓海「じゃあちょっとここで待ってるとすっかな」
中川「拓海さんは今シンデレラプロダクションにいるんだよね?」
拓海「ああ、詳しいな兄ちゃん」
両津「知ってんのか中川?」
中川「はい、うちのグループとはあまり関わりはありませんが、プロデューサーは業界内では有名ですよ」
拓海「へえ〜そうなのか。例えば何て言われてるんだ?」
中川「何でもプロデューサーは72時間働いても死なないとか、アイドルをスカウトするために戦場でその人と一緒に戦ったとか、夜にバイトをしてそのお金で1人のアイドルの専用ステージと衣装を用意したとか…」
両津「ランボーとターミネーターを足して2で割ったような奴だな…」
拓海「へへっ、アタシが唯一認めてる男だからな!」
両津「何だ?お前そいつのこと好きなのか?」
拓海「バッ…!バカ!そんなんじゃねえよ!シメるぞこの野郎!///」
両津「やめとけやめとけ。話を聞く限り絶対どっかの研究所で開発されたロボットだぞ」
拓海「シバくぞコラァ!」
こいつァ期待できそうだな
中川「でも、拓海さんはどうしてまたアイドルになろうって気になったの?」
拓海「あいつが何回シメてもウチの集会に来やがるからよ…結局アタシが折れる形でプロダクションに入っちまった…。皆で走ってる時に原チャで併走してきて『君アイドルにならない!?君なら絶対トップを狙える!』を連発されたときは、さすがにノイローゼになりそうだったぜ…」
両津「うーむ、ゾンビみたいな奴だ…」
ブロロロロロロ…キキッ
本田「こんちわ〜アイスの安売りしてたんでみんなで食べませんか〜?って向井拓海ちゃん!?」
拓海「おっ!兄ちゃんアタシのこと知ってんのか?」
本田「もちろんですよぉ〜最近のアイドルオタクの間じゃあ期待の新人って話で持ちきりですもん。ヤンチャから足を洗ってアイドルになってみんなを笑顔にするなんて、偉いですよね〜」
拓海「バッ…!照れるぜ!///」
両津「お前も族あがりだろうが…」
たぶんコナミくんと同じ場所で作られたプロデューサーマシーンに違いない!(真面目)
拓海は神奈川出身で両さんは下町のお巡りさんじゃ・・・
拓海「は?このヒョロヒョロの兄ちゃんがか?」
両津「ああ。そろそろ時間だから見てろ」
本田「あっ、もうこんな時間になっちゃった。あまり道草食ってると怒られちゃいますからそろそろ仕事に戻りますね〜。あっ、拓海ちゃんこの警察手帳にサインくれない?本田さんへって名前付きで」
拓海「お安い御用だ(サラサラ)、ほいっ」
本田「やったあ〜!後でみんなに自慢しようっと。じゃあみなさんお疲れ様で〜す」ブォン
本田「うおおおおおおお!!!!!!!!!!!!今日も絶好調だぜ!!!!!!!!制限速度守ってねえバカはいねえか!?」ブォオオオオオオオオオオオオオオ……
拓海「…さすがにうちのプロダクションにも二重人格はいねえな…」
麗子「ただいま〜」
拓海「おっ麗子さん!久しぶりだな!」
麗子「あら、拓海ちゃんじゃない!最近頑張ってるみたいね!偉いわ〜。今日はどうしたの?」
拓海「アタシ今日はオフだから、久々に麗子さんに顔出しとこうと思ってな」
麗子「嬉しいわ〜こんなに立派になって…私も鼻が高いわ」
両津「おい、そんなとこ突っ立って話してないで喫茶店でも行ってきたらどうだ?まだパトロールに行ってるってことにしといてやるから」
麗子「そう?悪いわね両ちゃん。それじゃ拓海ちゃん行きましょ?」
拓海「おう。じゃあなオッサン」
両津「誰がオッサンだ!ったく生意気な女だ。ファンに本当の姿を見てやりたいぜ…」
中川「ファンの人たちもそれを含めて拓海さんのファンらしいですよ」
両津「なんと!アイドルオタクってのはドMしかいないのか?まあ確かに同じCDを何十枚も買ったりしてるようだからな…。わしらの常識では計れん」
中川「それはちょっと違うと思いますが…。でも今はアイドルブームですからね。どこも結構儲かってるみたいですよ」
両津「ほ〜、ま、何にせよわしには関係のない話だ」
ある日
両津「今日も特に変わった出来事はないな。派出所に戻ってゲームでもするか」
拓海「だから悪かったっつってんだろ!」
両津「ん?あれはこないだの何とかって女じゃねーか。何やってんだ?」
不良A「んなこと言ったってよ〜俺っちの車に石ぶつけたのお前だべ?」
不良B「それ相応の落とし前つけんのは当たり前だよなあ?」
不良C「別に獲って食おうってんじゃねえんだから、早く車に乗るでヤンス」
拓海「誰が行くかよオラァ!シメるぞ!」
不良A「めんどくせーから連れてっちまおうぜ」
不良B、C「ウィース」
拓海「やめろ!離せこの野郎!てめえ!」
誰か向井拓海の画像はれるやついない?
不良A「うるせえ!暴れんじゃねえ!」バシッ!
両津「あー、そこの君たち、何をしてるのかね?」
拓海「?こないだのオッサン?」
不良A「あ?ポリ公は関係ねえだろ?怪我しねえうちに消えな!」ブンッ
両津「おっと」ヒョイッ
不良B「何だと!?」
不良C「元ボクシング部のAさんのパンチをよけやがったでヤンス!」
両津「わし最近射撃場に行ってねえんだよ」チャキッ
不良B「は?」
両津「こいつが発火したい発火したいとわしに言って困るよ。わしのかわいいナンブちゃんの望みを叶えてやってくれるか?普通の弾は鉛を銅で覆ってあり傷口のダメージが少ないが、わしの弾は鉛むきだし手作りのホローポイント弾、体の中で弾が変形して痛いゾォ〜きっと…」
不良A「ちっ、さっきからハッタリかましてんじゃねえぞオラァ!」ブォン!
パーン!
不良A「!?」
両津「くどい!」バキッ
不良A「ぐわっ!」
両津「女の顔を殴るんじゃない!」ドカッ!バキッ!ガンッ!
不良A、B、C「ひゅ、ひゅみまひぇんでした…」
両津「反省したらとっとと消えろ!このバカモノ!」
不良A,B,C「ひえええええええ………」
両津「ったく、最近のガキはなんて悪質なんだ。どうせ名前も光宙(ぴかちゅう)とかなんだろってそんな名前の奴うちの署にいたな…」
両津「ホラ、大丈夫かお前?」
拓海「…ふん」
両津「何かあったんじゃねえのか?顔に書いてあるぞ。1回しか会ってないわしでもわかるくらいだ。わかりやすい奴だなお前。ファンにもチョロいって言われてないか?」
拓海「うるっせえな!ほっとけよ!」
両津「別にわしはお前のことなどどうでもいいが、目の前でふてくされてる女をほっておくような男でもないぞ」
拓海「…悩んでんだよ」
両津「何?」
拓海「このままでいいのかって悩んでんだよ。こないだオッサンが言ってたとおり、今やってるアイドルとかって、アタシのキャラじゃないんじゃないかってな。そんなのは前からアタシもわかってんだよ…」
両津「…」
拓海「…だからさ、このままやっていって、本当に大丈夫なのか、あいつの言ってることが本当に正しいのか…最近わかんなくなってきてんだよ…」
両津「バカモノ!」
拓海「!?」
両津「お前この間言ってただろうが!そいつは自分が認めた唯一の人間だと!なぜ信じてやらんのだ!そいつがどれだけシメられても何度もやってくる姿を見てるんじゃねえのか!」
拓海「それは…」
両津「キャラとかキャラじゃないとか知るか!それだけお前に入れ込んでる奴がやってることなんだから信じてやるのが江戸っ子ってもんだろう!それがわからねえってんならアイドルなんかやめちまえ!」
拓海「アタシ神奈川出身なんだけどな…」
両津「とにかくだ、自分が認めた人間のやることなんだ。信じてやるってのが人情ってもんだ」
拓海「…ま、頑張ってみるよ。ありがとな、オッサン」
両津「オッサンじゃない。両津、両津勘吉だ。覚えとけ」
拓海「わかったよ、勘吉でいいか?」
両津「自分より1回り年上の人間を呼び捨てとは…やっぱお前のプロデューサーのやり方間違ってんじゃねえのか?」
拓海「お前さっきと言ってること全然違うじゃねえか!……ありがとな」
両津「なに、礼には及ばんよ。それよりも頼みがあるんだが…」
新聞記事「極悪警察官、市民の顔を150発殴る!」
中川「久しぶりに先輩が1面になったね…」
麗子「一体何があったのかしら…」
ブォオオオオオオオオン
ガシャーン!
部長(E:特攻服、木刀)「両津のバカはどこだ!出て来い!」
中川「プロデューサーになってアイドルをスカウトしに行くとスペースシャトルでウサミン星に行きました!」
おわり
すみません。短いですがこれで終わりです。SS2回目なのでまだまだ下手ですが、読んでくださった方ありがとうございました。今日中にHTML化依頼を出しておきます
初期の両津だな
こち亀には両津、中川父、日暮弟がいるから
72時間働けるのは珍しくない
>>18
日暮弟は確か読者のオリキャラですよね。あれはその場のアレだけではなく、公式設定になったのでしょうか?
>>20
気になってWIKI見てきたんだけど
>その後本編(2000年)において、行方不明の熟睡男を探そうとした際に両津が
>「起男に熟睡男の代役をやらせよう」と提案するも、
>中川と麗子に「あの時だけの設定ですから」と咎められる描写がある。
酷いメタを見た
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