女「キャーッ!」
男「?」
女「この人、痴漢です! ずっとあたしのお尻をさわってましたぁ!」
男「いやっほぉぉぉう!」
男「私はこのとおり腕を組んでたんだが……」
女「ウソつき!」
乗客A「大丈夫かい、お嬢ちゃん」
乗客B「次の駅で、駅員に突き出してやる!」
男「おっしゃあああああっ!」
駅員「やったのか?」
男「やってません」
駅員「痴漢はいつもそういうんだ! 今、警察を呼ぶ!」
男「ひゃっほう!」
警官「正直にいえ。痴漢をしたんだろ?」
男「してません」
警官「したんだろ?」
男「してません」
警官「逮捕だ」
男「っしゃあぁぁ!」
弁護士「私があなたを弁護することになりましたが……私はあなたを全く信じてません」
弁護士「弁護する気などさらさらないので、ご了承ください」
弁護士「この社会のダニが!」
男「うっひょおおおおおう!」
検事「被告人は人類史上まれに見る、最低の人間です」
検事「よって、無期懲役を求刑します」
男「おほぉっ!」
弁護士「無期懲役では生ぬるい。死刑の方がよいのでは?」
男「やりぃ!」
裁判長「弁護人の言うとおり! 被告人に死刑を言い渡す!」
裁判長「むろん、公開処刑!」
男「やったぜぇぇぇぇぇい!」
妻「あなた……最低よ! このクズ! ムシケラ!」
息子「じゃあね、お父さん……いや、知らないおじさん」
娘「いい年して痴漢なんて、信じられない! とっととくたばっちゃえ!」
男「いぇいいぇいいぇいいぇい!」
執行人「このスイッチを押せば、貴様の体は落下して、首が絞まることになる」
執行人「言い残すことはあるか?」
男「はいっ! えぇと、まず──」
執行人「ないようだな。それではさっそく処刑を開始する!」
男「そうこなくっちゃ!」
執行人「スイッチ、オン!」ポチッ
男「おほぉっ!」ギュッ…
女「あのぉ~」
女「実は痴漢されたっていうの、真っ赤なウソだったの! ごめんなさ~い!」
男「ばんざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!」ガクッ…
元気出していきましょう、冤罪
おしまい
ちょっと元気出た
ありがとう
なんだろう、これで勇気をもらうなんておかしい……でも勢いに負けた
乙
おつ
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