【百合】安価で設定もらって百合SSかくよ part2 (53)

女の子①
>>2 名前
>>4 年齢と性格


女の子②
>>6 名前
>>8 年齢と性格


>>10 話の舞台・二人の境遇


これはひどいと判断したら最安価します


前回↓
【百合】安価で設定もらって百合SSかくよ
【百合】安価で設定もらって百合SSかくよ - SSまとめ速報
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斎藤美砂

16

ひねくれもの

40 行き遅れの高慢チキババア

kskst

結城百合

ksk

18 ちょっとレズ気がある

踏み台

結城百合は子供の頃何かの事件に巻き込まれて記憶喪失になった
それを拾ってここまで育て上げたのは斎藤美砂だ
その事件の謎を追う事から始まるシリアスな物語

教師と学生

女の子①
名前:斎藤美砂
年齢と性格:40・行き遅れの高慢チキババア


女の子②
名前:結城百合
年齢と性格:18・ちょっとレズ気がある


話の舞台・二人の境遇

結城百合は子供の頃何かの事件に巻き込まれて記憶喪失になった
それを拾ってここまで育て上げたのは斎藤美砂だ
その事件の謎を追う事から始まるシリアスな物語


はじめます

安価しただけなのに込み入った設定だな

女の子…?
まあ拾って子供を育ててるから意外と良い奴だろこのババア

美砂「はぁ~? 三者面談??」


百合「……親が来なきゃいけないんだってさ」

美砂「あんた先生に言ってないのぉ?『親がいないんですぅ』って」

百合「『親みたいなオバサンがいますよ』って言ったら、じゃあその人でいいですって言われたの」

美砂「やだ~面倒くさい~」ぴらっ

百合「…………」


美砂の指から放り投げられた三者面談のお知らせの紙は、くるくると回りながら百合の足元に着地した。

きっとこの女、今まで付き合った人たちの婚姻届も同じようにして踏みにじってきたに違いない。

これは面白そう期待

百合「まああんたが来ようと来なかろうと私は構わないけどさ、先生から直接連絡来るかもしれないから、その時は自分でなんとかしてね」

美砂「ふーん、じゃあ私今日から一ヶ月くらい電話出ないでおこうかしら」

百合「…………」


美砂は嫌味な態度で喋りながら、雑誌から目を離さなかった。

そんなに下世話な雑誌が面白いのかと笑ってやろうと思ったが、百合がよくよく確認してみるとそれは意外なものだった。


百合「な、何読んでんの……!?」

美砂「んー? 犬の本」

百合「い、いぬ……!?///」

美砂「いや~私犬飼おうかと思ってるのよね~」

百合「うっわぁ……」

美砂「なによ、なんか文句ある?」

百合「……独身女が犬飼い出したら、いよいよだと思うわ……」

美砂「わかってないのはアンタたちの方よ。バカな人間なんかよりも犬の方がずーっと気楽に付き合っていけるわ! あ~んどれにしようかしら……///」

百合(絶対世話もしないよ……)


相変わらず突拍子もないことを言い出す美砂に百合は付き合いきれず、ため息をつきながら部屋に戻った。



百合(…………)ぴらっ


三者面談のような面倒な出来事をあいつが好まないのは充分わかっていた。

しかしそれにしても、高3という大事な時期、その進路を決める面談よりも犬の方が大事だと言うのだから笑えてくる。


百合(……犬以下かい、私は)


どうせ犬の件だって、明日明後日になればあいつの興味の対象から外れるに違いない。

この世で美砂以上に飽き性な人間を、百合は今まで見たことがなかった。

斎藤美砂は、この家の主。

そして私……結城百合は、幼い頃にとある事件で両親を亡くし、しかも記憶喪失までかかってどうしようもない所を、美砂に拾われた。

……これだけを文字面で見れば、美砂は見知らぬ少女に救いの手を差し伸べて育て上げた立派な人だ。

しかしその正体は、そんなプラスな側面を全部ひっくり返ししてマイナスしか見えないようなとんでもない女だった。


家事、炊事、絶対にやらない。

人付き合いもほとんどない。

面倒なことは何一つしない。

そんなこんなで、もう四十路。

百合は美砂の手によって18まで育ってきたのではない。美砂が歩く道で散らかしたものを片付けながら、ほとんど自分の力でここまでやってきたのだ。

美砂はいつも、出処のわからない金を百合に渡すだけ。

細かいことは何も口出ししないから、同じように私にも口出しするな、とでも言うような投げやりな態度を四六時中突き通している。


百合(何にも興味ないんだな、私のことには……)


立場上母親に一番近い存在であるだけに、美砂の人格が百合の想像する理想の母親と真逆を行きすぎていて、気にしたくなくても気になってしまう。


百合の本当の母親なら、どんな接し方をしてくれるのだろうか。

記憶喪失などになっていなければ、昔の手がかりが百合の中に残っていたはずなのに。

小学校以前の百合の記憶はほとんど何も残っていない。

気付いた時にはこの家にいて、気付いた時には美砂にいいように使われていた。


それでも唯一幼い頃からずっと教えられてきた、「アタシがアンタを助けてやったんだからね」という事実だけを胸に、美砂に逆らえないでいる。


しかし最近、もしかしてその事実さえも嘘だったのではないかと不安になる。

百合には何もわからない。自分のことも、美砂のことも。



がちゃっ

百合「ふぅ…………うわぁっ!!///」びくっ

美砂「……~♪」きぃきぃ

百合「なっ……なに勝手に私の部屋入ってんの!?」

美砂「あんたさー、何になんの?」

百合「はぁ!?」

美砂「進路、どうすんの?」


夜、百合が風呂から上がって自室に戻ると、椅子に座ってくるくる回っている美砂が、先ほども見せた三者面談のプリントを見ながら聞いてきた。


百合「ちょっと出てってよ……! 携帯とか見てないでしょうね」

美砂「まずアタシの質問に答えてよ。どうすんの?」

百合「ちっ……///」

信じられなかった。

先ほど「私のことには何も興味は持っていない」と思っていたはずなのに、その美砂がよりによって私の進路を聞いてきている。

中三の時の受験先も気にしなかった、美砂が。


百合「……どうでもいいでしょ」

美砂「どうでもいいわけないじゃん。これから先どうやって生きてくの?」

百合「こんな時だけ母親面しないでよ!」

美砂「私は母親のつもりで聞いてるんじゃないわよ。ただアンタがこの家を出ていくのかどうか気になってるだけ」

美砂の目は本当に、「興味のある友達」のような目だった。

決して親の目線ではない。

百合が何を言ってもその答えをあざ笑うような、そんな小悪魔のような、魔女のような目をしている。

それでも百合は、答えなければならなかった。

百合は美砂には、逆らえない。


百合「……ゅう……る……」

美砂「え?」

百合「しゅ、就職……する……」

百合「どうせ、さっさと私に早くこの家を出てって貰いたいって思ってるんでしょ? 本当の親でもないんだから……」

美砂「……」

百合「どこって決まってるわけじゃないけど……適当に就職して、この家を出てくよ」


美砂の目は見れなかったが、百合は勇気を出して自分の現状を伝えた。

バカにされてもいい。否定されてもいい。どのみちあと何年もしないうちに、私たちは全くの他人になるのだから。


しかし美砂は、表情ひとつ変えずにポンと言葉を置いた。


美砂「大学行かないの?」

百合「……えっ」

美砂「進学しないの? あんた成績いいんでしょ」

百合「は……!?」

美砂「先生に色々言われるんじゃない? 就職より進学しろとかさ。進学校行ってるんだし」


百合が想像すらしなかったことを、美砂は次々に言ってのけた。

なぜ美砂は、百合の成績のことを知っている?

ちょうど担任から「進学も真面目に考えてみろ」と言われている百合のことを、もしかして知っていたのか?

なぜそんなに、私のことに興味を示している?


百合「わ……悪いでしょ、大学行ったら……お金もかかるし」

美砂「いいよ別に。いくらぐらいかかるんだっけ」

百合「知らないけど……何百万ってかかるんじゃないの」

美砂「あーそんなもんなんだ。おっけーおっけー」

百合(はぁ……!?)


美砂はくるりと椅子を回転させて百合の机にプリントを広げると、まるで長年その机を使っていたかのように引き出しからペンを取り出し、参加表明のサインと判を捺した。


美砂「さーて、お風呂入ってこよ」かたん

百合「えっ……来るの!? 三者面談来るの!?」

美砂「ん? いいよ暇だし」

百合「なにそれ……さっきと言ってること全然違うじゃん」

美砂「そうだっけ? 忘れちゃった」

百合(意味わかんない……!///)


美砂が出て行ったあとの、まだ回転を続ける椅子を止めて座り、百合は改めて美砂のサインが書かれた紙を見直した。

何百万もかかる進学の金を『そんなもん』と言い切る美砂が何者なのか、また余計にわからなくなってきた。


しかしどうやら美砂は、思ったよりも百合の事情に詳しいようだった。

あの目は全てをわかっている……百合の全てを把握しきっている、そんな余裕のある魔女の瞳。


百合は無性にずるいと思った。

今まで散々突き放してきたくせに、手のひら返しのように簡単に接近してきたことが、非常に苛立った。


百合(こうなったら……私もあいつのこと調べてやる……!)

美砂の入浴時間はそこまで長いわけでもない。

そのため百合に課せられたタイムリミットは数十分だ。

その数十分の間に……今まで立ち入ったこともない美砂の自室に入り込み、何でもいいから新しい手がかりを掴む……


見つかったら見つかったで仕方ないが、なるべくバレずに調査がしたかった。

百合は部屋を飛び出し、だいぶ離れたところにある美砂の部屋のドアに手をかけ、一呼吸置いて飛び込んでいった。

美砂の部屋は、まるで衣装部屋だった。


入った瞬間に香水の強い香りに包まれ、百合は今まで何年も過ごしてきたこの家にこんな空間があったことに驚いた。

オシャレなのか座り心地がいいのかよくわからないデザインの椅子をどけて、机の周りを漁る。

しかしどの引き出しを開けても化粧道具しか出てこない。書類のひとつでも入っていることに期待していたが、百合が求めるようなものはなさそうだった。

百合(あの人……本当に仕事も何にもしてない人なんだな)


部屋に仕事感がないことはわかったが、同時に美砂がものすごい金持ちなのだろうということもよくわかった。

あちこちから高価そうな宝石類……指輪やネックレスの類が出てくる。



百合(ん……?)


ふと、部屋の隅にある……大きな箱型の物体が目に入った。

衣装に隠れて気づかなかったが、百合の身の丈ほどもある大きなラックだった。

百合(なに……これ……!?)


そこにあるのは、18歳の百合がまだギリギリわかる年代の代物だった。


百合(ビデオテープ……!)


身の丈ほどあるラックに所狭しと入っていたのは、大量のVHSテープだった。

背面にはタイトルというタイトルではなく、日付だけが記されている。

上の段の方には、わずかにDVDも入っていた。


そろそろ美砂が来てしまう……百合はDVDを3枚ほど手に取り、痕跡が残らないように部屋を後にした。

ーーーーーー
ーーーー
ーー


美砂「…………zzz」すぅすぅ

百合「…………」


深夜……百合は闇に慣れた目で、静かに美砂の寝室へ入っていった。


寝ている美砂の顔を確かめる。

一般的に見れば美砂が40歳という年齢にはとても似つかわしくない若さだということは、百合もわかっていた。

が、しかし……


百合(どおりで……この顔立ちには納得がいく)

色っぽさを残す美砂の顔をしばらく見て……それだけで百合は部屋を出た。




百合はテレビをあまり見ない。

それはたまたま、百合がテレビを見る子ではなかったというだけ。

友人に勧められたドラマを見たり、何の気なしに暇だからとテレビをつけることはあるが……少なくともテレビっ子と呼ばれるまでの物ではないことは自分でも思っている。


……もしそんな百合が、偶然にもこの番組……20年前に全盛期を謳歌した、とある女優が出演するドラマの再放送を見ていたら、美砂の接し方は変わっていたのだろうか。

美砂の部屋から取り出したDVDは、昔大ヒットを記録したあるドラマだった。

百合が生まれる少し前の、古いドラマ……


物語のメインヒロインのキャストには……『結城ユリ』とあった。




美砂「なんだ、やっと気付いたの?」

百合「……昔流行った女優と同じ名前だねって言われたことは、何回かあったけど」

美砂「へぇ~。たぶんアンタの先生とかは、その辺の年代かもね」

百合「…………」


百合「……怒らないの?」

美砂「なにが?」

百合「部屋に入って……DVDとか、見たこと」

美砂「いいよ別にー。アタシもアンタの部屋入って色々することあるし」

百合「えっ……」

美砂「それにしても、まさかこんなに遅くなるとは思わなかったけどねぇ」

百合「…………」


とある休日の朝。

遅めに起きてきた美砂に、DVDを見て生まれた疑問をぶつけると……以外にも楽しそうに笑った美砂は、コーヒーをいれながらご機嫌そうに話した。

何年も昔に出したクイズの答えを、今更わかったのかとバカにするような感じで、

しかしそれでいて、よく辿り着いたと感心するような優しい目で、美砂は百合に向き合った。


美砂「……じゃ、せっかくだから昔話でもしてあげるか」

百合「昔話……?」


美砂「そう。結城ユリの、昔話」

美砂「その昔……結城ユリと言えば、日本で知らない人はいないと言われるほどの名女優だった」


美砂「十代の頃から幾多のドラマや映画に呼ばれ、何回もテレビに出て……歌手としても活躍するような、大スター」


美砂「名女優・結城ユリは、幾多の男にプロポーズされた。ほとんどの男はその眼鏡には適わなかったけど……その当時の名俳優にだけは、心を奪われた」


美砂「日本一の女優に見合う、日本一の俳優。二人はすぐに結婚した……それはもう日本中で話題になったわ。新聞も雑誌もテレビも何もかも、みんなが注目した」

美砂「でもね、ユリはまだまだ演技をしていたの」


美砂「一人の男……名俳優を好きになる演技。日本中が二人の結婚を祝福したということは、きっとユリの演技に騙されていたのね」


美砂「ユリは早くから女優の道に入っていったから、学のある子ではなかったんだけど……それでも悪巧みは一流でね」


美砂「名俳優との結婚は、いつまでも女優として続けていけるわけじゃないと判断したユリの、最後の演技だった。あ、ユリはその時すでに女優業にも飽きかけていたわ」


美砂「それは名俳優ですもの、たくさんのお金を貯め込んでいた。二人は豪華なハネムーンへ旅立った……」


美砂「その時ね。嬉しいのか悲しいのかわからない出来事があったのは」

美砂「作り話みたいだけどね……名俳優と名女優が乗る飛行機は、墜落事故を起こしてしまうの。本当のことよ?」


美砂「死傷者多数、怪我人多数……歴史にも残るその大事故で、何人かの乗客は幸運にも無傷だった」


美砂「その幸運を掴んだのが結城ユリ。不運にも亡くなったのが、結婚相手の俳優……」


美砂「さすがのユリもその事件には驚いたけど……女優業に飽き、愛してもいない男との結婚に踏み切った彼女は、この機会を利用した」


美砂「事故のショックで立ち直れなくなった……結城ユリは笑顔そう告げて、芸能界から姿を消した」

美砂「飽き性の結城ユリは、その時すでに次の新しいおもちゃを見つけていたの」


美砂「墜落事故の怪我人の中に……ある幼い赤子がいた」


美砂「その子の両親は、残念ながら亡くなってしまった。赤子も軽い怪我をしていて……頭を打って、記憶喪失になっていたみたい。まあもともと小さい子だったから、大した記憶の損失ではなかったと思うけど」


美砂「ユリは行き場を無くしたその子を引き取ってあげた。そして……まるでペット感覚で、その赤子を育てようとしたの」


美砂「結城ユリがここまで歩んできた人生……美しい大女優のお話が終わってしまったから、今度はアナザーストーリーを作ろうと思った」

美砂「自由奔放で、何の束縛もない、普通に学校に通う……そんな『当たり前』に少なからず憧れていた結城ユリを、投影した」


美砂「そう……その赤子に『結城百合』という名前をつけて」

百合「……!!」


美砂「女優としての束縛に飽いたユリは、できるだけ干渉せずに百合を育てた。まあ飽き性なユリのことだから……それはただの放任とも言えるけれど」


美砂「でもユリは、自分の我が子ではなく『自分自身』を育てるように、百合との生活を送った……百合はどう思ってるのか知らないけど、ユリは楽しんでいたわ」

美砂「イレギュラーに育ったユリだからこそ、百合にはちゃんとした学を付けさせたいと思っているわ」


美砂「偶然にも百合は、頭のいい子みたいだしね」ぽん

百合「…………」


美砂は百合の頭に手をおくと、自分の部屋へ戻っていった。

残された百合は、携帯電話で調べ物をしてみる……

フリーの百科事典に記されている、『結城ユリ』の記事。


そこには、「本名:斎藤美砂」と書かれていた。

ーーーーーー
ーーーー
ーー



「百合~!」

百合「っ……!?」びくっ


その日の放課後、百合は突然学校で、知らない人に声をかけられた。


百合「ど……どちら様ですか?」

「はぁ? 何言ってんのよ、アタシ」ちゃっ


伊達眼鏡を外した女性にギョッとする百合。女性はまるで別人のように変装した美砂だった。

百合「たかが三者面談で、なんでそんな格好するの……?」

美砂「だから言ってるでしょ。アンタの先生くらいの年の人は、大女優結城ユリのことを知っちゃってるのよ」

百合「……ああ」


変装しなければ外にも出られない美砂は、機嫌良さそうに百合の手を取って歩いた。


美砂「アンタに家を出て行って欲しいなんて、思ったことは無いわ。だってあなたは……私が望んだ『私』なんだから」

百合「……あっそ」

美砂「まあでもあれか~、大学によっては家を出て下宿しなきゃなのかぁ……」

百合「うん……」

美砂「あぁ心配だわ。大丈夫かしら」

百合「ちょっと……今の家の家事炊事全部やってるんだから、少なくともアンタより心配いらないでしょ」

美砂「違うわよ。あんた一人暮らし始めたら、女の子とか連れ込むでしょ?」

百合「はぁ!?///」


美砂「……ふふ、変なとこまで私に似てるんだから。アンタ女の子大好きでしょ」

百合「な、何言って……」

美砂「私は誤魔化せないわよ? あんたの目、若い時の私にそっくりだもの」

百合「えぇ? ということは……」


美砂「……結城ユリは、名俳優との結婚に乗り気じゃなかったの。男の人が嫌いだからね」

百合「……!」



美砂「……ふふ、これでわかった? アタシ犬飼ってもいいよね?」

百合「……まあ、いいんじゃないの」


結城ユリ……もとい、斎藤美砂が自分の思い通りに育ててきた少女、結城百合。


美砂にとっては、一人暮らしの寂しさを和らげるためのペットか、


または女優としての人生を楽しんだ美砂が、もう一度別の人生を歩むために作り上げた人形か。


立派な理由ではないかもしれないが……自分のことも美砂のことも何もわからなかった頃よりは、百合はこの境遇に向き合える気がした。


百合「帰ったらさ……結城ユリが出てるドラマ、見てもいい?」

美砂「いいわよ? ただそこまで私に似なくてもいいけどね」

百合「……別にアンタに似たいから見るわけじゃないよ」


~fin~


面白かった

>>44
「その日の放課後」は間違いでした。休日なので
「後日の放課後」に訂正します。


思ったより百合成分が少なくて申し訳ありませんでした。

やるじゃん

いいものみた

とても良かったからまた書いてくれ

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