【ゆるゆり】結衣「京子の居ない日曜日」 (60)
立ったら投下していきます
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日曜日。
結衣は、暇だった。
宿題も終わった。
窓ガラスにも曇りはない。
洗われていない服も、干されていない服もない。
数週間前に購入したゲームは、レベルアップを重ね、
ラスボスすら楽に倒せるようになってしまった。
時計の短針は「2」を少し過ぎたところだ。
散歩する気分でもないので、とりあえず本棚を覗く。
既に何度も目を通した雑誌をパラパラと捲ってみる。
当然の事ながら目新しい記事はない。
結衣は、本当に、暇だった。
ふと、自他共に認めるお騒がせな幼馴染の顔が頭に浮かんだ。
「・・・今日は来ないのかな」
昼前に来ない時は大抵、13時より前にチャイムが鳴るのだが。
毎度毎度、それが当然であるかのようにご飯を所望し、
一般家庭では作れるわけのない料理を希望し、
なんだかんだで、結衣の作った家庭的な料理を、
なぜか少し誇らしい笑顔で食べる。
「・・・ふふ」
我が家で毎週繰り広げられるその光景は、
実際にその場にいると神経が磨り減る事の方が多いはずなのだが、
思い返すと安らいだ気持ちになるのは、よく分からない。
塵ひとつ落ちていない床にゴロンと横になる。
水拭きまでしたフローリングは、しっとりとした肌触りで心地良い。
「いつもは暇さえあれば来るくせに」
何の気無しに呟いた。
もしもそれを幼馴染が聞いていたなら、
『なに? 寂しいの結衣たん♪』
と、十中八九そう言うだろう。
「う、うっさい」
「寂しくなんか、ない」
側から見れば、独り言の激しい人か、
このくらいの年頃によくあると言われる、
とある病気の患者のように見える事だろう。
いずれにしろ、自分の頭の中で繰り広げられる空想の会話に、
自分がダメージを食らうのは如何なものだろうか。
そんな疑問は、「暇だから」の4文字によって、
「どうでもいい事」として頭の隅に追いやられる。
「ちょっと暇を持て余してるだけだ」
「ま、まぁ確かに京子が来て賑やかにもなれば、時間も潰れるだろうけど」
『やっぱり寂しいんじゃん♪
結衣も可愛いとこあるんだねぇ』
「ち、違う、これはあれだ・・・そう、手持ち無沙汰」
これはいけない。
何を言っても自分がドツボにハマってしまう。
気を取り直して、別の空想を繰り広げる事にする。
起き上がり、扉の横にあるインターホンのボタンを押す。
玄関ドアの前の映像が映し出されるが、
カメラの前には、誰もいないようだ。
「あーあ、京子も残念だな。
今なら暇だから我が儘とかちょっとくらいは聞いてやるのに」
このマンションは結衣の親戚が管理している。
一人の女子中学生が一人暮らしするには勿体無いくらいの好物件だ。
そこそこ入居率も好調だと聞いているが、結衣の部屋のあるフロアは、
結衣の他には住人がいないそうである。
同い年の子供よりも多少大人びた性格をしているとは言え、
流石に見ず知らずの大人と近付けるのは危ないと判断し、
意図的にこのフロアを避けて入居させているのだろう。
「いや、でもアイツは行動が読めないヤツだ。
カメラの死角に隠れて様子を疑ってる可能性だってある」
「ふふ、京子もまだまだ甘いな。
私の目を誤魔化そうだなんて、数年早いぞ!」
素早く、しかし音を立てないように玄関のドアを開ける。
左右を確かめる。
ドアの裏も確かめる。
誰もいなかった。
「・・・な、なんちゃって・・・」
部屋に戻り、一つ咳払いをして心を落ち着ける。
一人暮らしにしては立派な冷蔵庫は、
毎月多めの電気代を奪っていく悩みの種の一つだ。
冷凍庫を開けると、1食分ずつラップに包まれたご飯に、
お弁当に使う冷凍食品。
そして、他の要素には釣り合わない、
1つ300円弱もする小さなアイスのカップ。
「・・・ラムレーズンもう1個買っといてやるかな」
「でも、結局来なかったら無駄遣いになるし・・・」
「・・・」
「分かったよ、認めるって」
「京子、来てくれよ・・・寂しいって言ってんだろ・・・」
しかしその日、幼馴染がこの家のチャイムを鳴らす事はなかった。
「まぁ、約束とかしてたわけじゃないもんな・・・
いつもの事だけど」
「風呂入って寝るか・・・」
翌日。
結衣は勉強は全科目平均以上ではあるが、秀才の類ではない。
成績の事で親から怒られる事こそないものの、
勉強が好きというわけではない。
故に結衣にとって、月曜日は一般的な生徒同様、
軽い憂鬱を運んでくるものである。
しかし、今の結衣にとっては、昨日会えなかった幼馴染に
特別な理由なく会う事が出来る日であった。
少し赤くなった目に、多めの目薬をさし、幼馴染の待つ場所へと急ぐ。
京子「おはよー結衣! 今日は遅かったじゃん。
あとコンマ2遅かったら、地球に隕石落ちてくる所だったぞ」
結衣「ギリギリすぎるだろ・・・
それにそのネタ分かる奴少ねぇよ」
結衣「ちょっと寝不足でな。
昨日あんまり寝てないんだ」
京子「寝不足?
ははーん。さてはゲームが止められなくなったんだろ?」
結衣「そういうんじゃないって。
そういや昨日は、珍しく来なかったじゃないか」
京子「え? あ、いやぁははは。
コムケに出す原稿の締め切りが近くってさー」
結衣「原稿? 珍しいな。
いつもならそういう時うちに来てやろうとするくせに」
京子「まぁそうなんだけどさ。
いつも結衣に頼るのも悪いじゃん?」
結衣「まったく・・・
いつもギリギリなんだし、たまには余裕持ってやりなよ」
京子「まぁ、最悪結衣が手伝ってくれるよね☆」
結衣「ん・・・まぁ、な」
京子「へへ。結衣はやっぱり頼りになるなぁ♪」
結衣「調子いい奴だなぁ・・・」ハァ
他愛のない会話だが、それでも満たされるものは満たされるのである。
教室に着く頃には、昨日の寂しさは薄れていた。
『・・・であるから、ここはこの公式を使って~』
京子「・・・」ハァ
結衣(京子が寝てない・・・珍しいな)
京子「・・・」カリ.. カリ..
結衣(まーた落書きして・・・
なんでこれで、一夜漬けで学年トップ取れるかねぇ)
歳納京子。
他に優先すべき事がない限り、確実に学年トップを取ってしまう。
一夜漬けで。
そのせいで、ごく一部の生徒から一方的にライバル視されている。
本人が全く気にしていないのは、嫌味にならないという意味で
おそらくいい事なのだろう。
ぼんやり考えながら京子を見ていると、京子は突然、
何かを思い付いたようにノートの端にペンを走らせ始めた。
京子「結衣」コソッ
結衣(・・・?)
飾った折り方でもなんでもなく、ただの四つに折り畳まれた紙切れ。
表面には「果たし状」と書かれている。
授業中に回される「女子の手紙」。
中継を頼まれ「自分だから頼まれたんだ」と勘違いをし、
根拠なく優越感を感じた男子も少なくないだろう。
だが、女子にとって中継はあくまでも中継。
手段は問題ではない。
その手紙が相手に届いたという結果があればいいのだ。
つまり、気にするだけ無駄だという事だ。
閑話休題。
京子『漫画のネタで行き詰まっててさ。
後で相談乗ってよ』
声には出さず、苦笑の表情を返す。
京子もそれを見て、ニカッと笑った。
昼休み。
彼女達の中学校は給食制度になっているが、
この日に限っては都合のいい事に、給食が休みであった。
なんでも、2ヶ月に1度、給食を提供する女性従業員に
休みをあげるためらしい。
屋上の日陰に腰を下ろし、作ってきた弁当を食べながら京子を待つ。
結衣「漫画のネタ、かぁ・・・
私が力になれるとは思わないけど」
京子「お待たせぇい!」ピトッ
結衣「ひやっ!?」
首筋に当てられたジュースの缶が冷たかったからではない。多分。
京子は購買で購入したサンドイッチとパックのオレンジジュースを
地面に置き、自分はビニール袋を結衣の隣に置き、腰掛けた。
京子「んん~ハムタマゴサンドうめぇ♪」モグモグ
結衣「あぁ、その組み合わせは美味しいよな」
京子「ハムタマゴサンドはなぜこんなにも美味しい・・・!」
京子「なんて事を私ら程度が議論して、何かしらの答えが出たとしてm
結衣「で、相談とは」
京子「チッ」
それ以上は良くない、とでも言うような目で、
結衣が京子の言葉を制する。
京子「今、自分のとは別に、他のサークルと合同でオリジナルを作ってるんだ」
結衣「あぁ、だから私には手伝わせ難かったのか?」
京子「まぁ、そんなとこ。
こないだ相手から、途中までのストーリー案が届いたんだ」
京子「そんで、私に続きを考えて欲しい、って言われたんだけど」
京子「主人公の心情が、いまいち分からなくてね。
分からないと続きが考えられないからさ」
結衣「それで、私か」
京子「そういう事!」
美味しそうに喉を鳴らしてオレンジジュースを飲み干し、
ふぅ、と一息。
京子「登場人物は、主人公と、幼馴染の女の子。
主人公と幼馴染は互いの家をしょっちゅう行き来する仲で、
互いの家でご飯を食べたり、寝泊まりしたりする仲」
結衣「ちょ、ちょっと待って」
京子「ん?」
結衣「それ、世間一般的には恋人って呼ばれるやつか?
恋人なんて居た事ないし、心情なんて私には分からんぞ」
京子「ん~、それがそうでもないんだよね。
主人公も女の子だし」
結衣「あ、あぁ・・・あ?」
京子「まぁ要は、仲のいい幼馴染同士の女の子って事だよ」
結衣「わ、わかった」
京子「んでね、主人公がある日、自分が幼馴染の女の子にチューをする夢を見るんだよ」
京子「その日以降、主人公は幼馴染の女の子に、今まで通り接する事が出来なくなる」
京子「これってやっぱ、主人公は幼馴染を好きになったって事なのかな?」
また私をおちょくって遊んでるのか?とも思ったが、
京子の表情は至って真剣だったため、茶化さずに答える。
結衣「たまたまそういうドラマを見た、とかかもしれないけど、
深層心理ではそういう対象として見ているのかもしれないな」
京子「いやいや、でもさ。
その前の日まで、何もなかったんだよ?」
結衣「私はそういうのよく分からないけど、
理論じゃ片付かないキッカケや理由で好きになる事もあるんだと思う」
京子「恋は理論じゃ片付けられない、かぁ・・・」
その線で展開を考えているのだろうか。
京子はしばらく、目を瞑って考えていたが、
突然顔を上げた。
京子「ところで結衣は、こういう女の子同士での恋愛ってどう思う?」
結衣「え? あぁー・・・
その時になってみないと分からないけど」
京子「けど?」
結衣「お互いに好きなら、いいんじゃないかな」
京子「ふ~ん、そっかぁ・・・良かった!」
結衣「・・・え?」
結衣(「良かった」・・・?)
結衣(何が・・・? いや、この流れでって事は・・・)
結衣(そういう、事なのか・・・?///)
京子「それなら手伝うのも抵抗ないよね♪」
結衣「あ、あぁ、そういう事か」
京子「ん? どういう事だと思ったんだ?」
結衣「う、うっさい!///」
京子「えぇ~? 何怒ってんのさ結衣~!」
空は高く晴れ渡り、時折涼しい風も吹く、過ごしやすい季節。
屋上での2人だけの時間は、ゆっくりと浪費されていった。
夜。
結衣の作った晩御飯を食べた京子は、難しい顔で紙と睨めっこしている。
紙の上では、人のような形の図形と何本かの矢印、
「そうじゃない」と言いたげな乱雑な線が散らかっていた。
結衣「部室では考えなかったのか」
京子「皆が居る時は、皆で遊びたいんだもん」
結衣「・・・ふふ、そうだな」
京子「・・・?」
結衣は京子のこういう主義に共感している。
中学生というのは、特定のメンバーで構成された「グループ」が出来始める時である。
結衣のクラスにもある程度のグループは存在するが、
京子はそういうものとは関係なく、
いい意味で「自分がしたいようにする」。
そのせいで厄介事に首を突っ込んでしまう事もあるが、
それによってもたらされる繋がりは、
大概にして周囲に良い影響を与えていた。
結衣はあまり社交的な方ではない。
こんな自分がクラスの皆と別け隔てなく話せるのは、
京子のこういう性格のお陰だと、口には出さずとも感謝しているのだ。
結衣「なんでもないよ。
で、続きは思い付いたのか?」
京子「んーん。なーんも思い付かん」
結衣「主人公が幼馴染を意識して、上手く接せられなくなった、だっけ」
京子「うん」
結衣「京子はそんな風になった事はないのか?」
京子「え?」
結衣「実体験があれば分かるんだろうけど・・・」
京子「・・・あ、あのー結衣さん?」
結衣「ん?」
京子「私の幼馴染って、結衣かあかりしか居ないんですが・・・」
結衣「ん? そうだな」
京子「あるって答えたらどうするつもりだったんだよ!?///」
結衣「え・・・あ、そっか・・・///」
京子「結衣ってたまに天然だよね・・・」
結衣「す、すまん」
京子「まぁ、私と結衣じゃ、これが限界かぁ~」
京子はそれ以上考えるのをやめたらしく、
色々と書き殴られた紙を丸め、器用にも人型に作り上げていく。
人型になった紙の塊は、数回腕の角度を変えられた後、
スコンと気持ちのいい音を立て、プラスチックのゴミ箱へとダイブしていった。
京子「ふぅ~いい湯だった~」ゴロゴロ
結衣(幼馴染を恋愛対象として見る、か・・・)
結衣(日曜日のアレは・・・寂しかっただけでそういうんじゃないし)
京子「ねぇ結衣ー」
結衣「ん?」
京子「今朝『昨日は珍しく来なかったな』って言ってたじゃん」
結衣「あ、ああ」
京子「私が来ない時って、ゆっくり出来て嬉しい?」
京子「それとも・・・退屈、だったりする?」
結衣「っ・・・」
結衣(京子は、いつもそうだ・・・)
結衣(私の弱い所を、突いてくる)
結衣(私の気持ち、気付いてるようには見えないけど)
結衣(本当はもう、隠す必要なんて、ないのかもしれないな・・・)
京子「・・・」
京子「あ・・・はは、変な事聞いてごめん、今のなs
結衣「京子が、私をどんな人間だって思ってるかは、分からないけど・・・」
結衣「退屈、だったよ・・・」
京子「ぇ・・・」
結衣「京子が絶対見せろって言うだろうから」
結衣「宿題も終わらせて」
結衣「京子がいつ来るか分からないから」
結衣「金曜日のうちに食材も買って、ラムレーズンも買って」
結衣「京子がゴロゴロしても、服が汚れないように」
結衣「床も掃除して、水拭きもして」
京子「・・・ゆ・・・」
結衣「でも、夜になっても京子は来なくて」
京子「ぁ・・・」
結衣「ちょっと・・・寂しかった」
京子「結衣・・・ごめん」ギュッ
結衣「こんな事まで言わせんな・・・バカ・・・」グスッ
京子「漫画の話・・・嘘なんだ」
結衣「・・・え?」
京子「私が見た、夢の話・・・なんだ」
結衣「・・・夢」
京子「うん・・・」
結衣「京子が、見た」
京子「う、うん・・・」
結衣「確か、主人公が、幼馴染にチューをする・・・っあ///」
京子「バ、バカ・・・
あ、改めて言われると・・・恥ずかしいってばぁ・・・///」
結衣「ご、ごめん///」
京子「・・・だから、その」
京子「土曜日の夜にね、そんな夢、見ちゃってさ」
京子「なんだこれ、なんだこれ・・・って、
いろいろ、分からなくなって」
京子「そ、そんなんで結衣に会ったら、どうしていいか分からないから・・・」
京子「だから・・・来れなかった・・・」
結衣「そう、だったんだ」
京子「でも、結衣が私が来なくて寂しかったって言ってくれて・・・その」
京子「嬉しかった・・・へへ///」
結衣「・・・」
京子「一緒に居るの、嬉しいとか、楽しいとか、
思ってるの、私だけじゃないんだな、って・・・」
結衣「・・・思ってなかったら、こんなにずっと、一緒に居ないだろ・・・」
京子「へへ・・・うん!」
結衣「・・・なぁ、京子」
京子「ん?」
結衣「その・・・夢の中で、・・・した時・・・
どう、思った・・・?」
京子「・・・っ///」ボンッ
結衣「・・・顔、真っ赤だよ?」
京子「どっ、どどどどうってその・・・///」
結衣「・・・」
京子「・・・」
結衣「・・・」
京子「・・・言わなきゃ・・・ダメ・・・?///」
結衣(はぅっ・・・!?///)ドキーン
結衣(なっ、泣きそうな顔で上目遣い・・・これは、ヤバい・・・!)
結衣「・・・」キュッ
京子「んっ・・・」
結衣「・・・絶対、引いたりしないから」
京子「っ・・・」
結衣「教えて・・・欲しい」
京子「・・・ホントに・・・」
京子「ホントに、引いたり、しない・・・?」
結衣「ああ、約束する」
京子「・・・ウソじゃ、ない・・・?」
結衣「こんな時に、ウソなんて吐かないよ」ナデ..
京子「ん・・・」
結衣「・・・」
京子「・・・しかった・・・」
結衣「・・・」
京子「・・・嬉し、かった・・・」
京子「結衣がね、今みたいに優しく抱きしめてくれて・・・
嬉しいって言ってくれて・・・」
京子「すごい、嬉しかった・・・///」
京子「でも、現実はそんな風にならないって、
思ったから・・・」
京子「女の子同士なんて・・・その、
おかしいよ、子供だって、産めないし・・・」
京子「それに、絶対、他の人達が、
ダメだって言って、無理矢理、引き離されて・・・」
京子「昼休みに結衣に、聞いたよね。
女の子同士の恋ってどう思う?って」
京子「きっと『何バカな事言ってんだ』って」
京子「さっき言ったように、否定、して欲しかった」
京子「そうしたら・・・
そうしたら、諦めようって、思った」
京子「でも結衣は・・・否定、してくれなかった・・・」
京子「もうどうしていいか、分かんないよ・・・」
チュッ
結衣「・・・否定、して欲しかったのか・・・?」ギュッ
京子「ゆい・・・ズルい、よ・・・ズルい・・・」
京子「否定してって、言った、のに・・・」
結衣「確かに世間一般的には・・・
同性愛者は、歓迎されない」
結衣「でも最近じゃ、同性愛者を認める国だってあるんだ」
結衣「京子が負けそうになったら、私が守ってやる」
結衣「京子が逃げたくなったら、私も一緒に逃げてやる」
結衣「京子がそれでも、私と一緒に居たいって言うなら」
結衣「私も、それでも京子と一緒に居る」
結衣「この国が、私達を拒むなら」
結衣「私と2人で、同性愛者を認める国に行けばいい」
京子「・・・ゆい・・・ありがとう・・・」
京子「でも私、まだ勇気が持てない・・・」
京子「だから、私の気持ちが固まるまで・・・」
結衣「・・・ああ」
結衣「・・・いつまでも、待っててやる」
京子「ね、結衣」
結衣「ん?」
京子「待っててって言っといて、
ズルいお願いかもしれないけど」
京子「自分の気持ち・・・
ちゃんと、確かめておきたい・・・」
結衣「・・・」
京子「私が見た、夢みたいに。
今度は、私が結衣に・・・チュー、したい」
終わりです。
最後の方は書き溜めてたものを全部書き直したので、
ちょっと投下に時間がかかってしまいました。
(書き直す前はただの甘々でした)
ありがとうございました。
乙!
乙!激甘も見たかったがシリアス百合はいいものだ
やっぱり…ゆるゆり君の…結京を…最高やな!
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