穂乃果「ゲームで遊ぼう!」(34)
穂乃果の家
穂乃果「せっかく二人きりなんだしさ!」
海未「それは関係ないと思うのですが……」
穂乃果「海未ちゃんってゲームやった事あるっけ?」
海未「いえ、そういうのはあまり、見たことがあるだけで」
穂乃果「そうなんだ」
穂乃果「じゃあこれやろこれ!」
海未「結構古い機器ですね」
穂乃果「64だよ!面白いゲームがいーっぱいあるんだ!」
海未「64というのですか」
穂乃果「ソフトはこれ!」
海未「大乱闘、スマッシュブラザーズ?」
穂乃果「任天堂でこれまでに出たゲームの主要キャラクターが集まって」
穂乃果「闘うゲームなんだ!」
穂乃果「ほらほら!ゼルダの伝説のリンクとか!」
穂乃果「MOTHER2のネスなんかも出てるんだよ!くぅ~、ファンにはたまらないよね!」
海未「そういわれてもやった事がないので、何の感慨もわかないと言うか……」
穂乃果「あはは……そういえばそうだったね」
穂乃果「コントローラーもった?」
海未「はい」
穂乃果「ちがーう!ちがうちがうちがーう!!」
海未「な、何か間違っているでしょうか」
穂乃果「十字キーに手をかけるんじゃなくて!下のスティックに手をかけるようにするの!」
海未「そう言われても、変な形なのでどう持ったらいいのか……」
穂乃果「持ちやすいように工夫されてるの!変な形とかいわない!」
海未「はぁ……」
チャキンチャキチャキチャキーン
ダイラントウスマーッシュブラザーーズ
穂乃果「早速やろう!」
穂乃果「好きなキャラクターを選んでね」
海未「キャラクターといわれましても……」
海未「穂乃果のオススメはどれですか?」
穂乃果「うーん、そうだねぇ」
穂乃果「これ!キャプテンファルコン!」
海未「この殿方ですか?」
穂乃果「そうだよ!使いやすくて強いんだよ!」
穂乃果「必殺技のファルコンパンチとか決まったら最高なんだよ!」
海未「……」
穂乃果「どうしたの?」
海未「穂乃果はこういう殿方が好きなのですか……?」
穂乃果「えっ?いやべつにキャラが好きなだけで」
穂乃果「別にこういう男の人が好きなわけじゃないよ?」
海未ちゃんビジョン
穂乃果「男の人は好きじゃないよ……」
海未「そそそそそ、そうですか」
海未「ならいいんです!」
穂乃果「変な海未ちゃんだねぇ」
海未「では私はそれにします」
穂乃果「私はこれ!リンク使うよ!」
海未「二枚目ですね」
穂乃果「うん!それでね、いろんな武器使うんだよ!」
海未「例えば何を使うんですか?」
穂乃果「剣でしょ、あと爆弾とかブーメランとか」
穂乃果「弓とか!!」
海未「ほう、弓を使うのですかリンクというキャラは」
海未「親近感が湧きますね」
穂乃果「このゲームじゃ使わないけどね!!残念!」
海未「思わず肩透かしを食らいました……」
穂乃果「ステージはここ!ハイラル城!」チャキーン
テーテレレテッテテー
スリートゥーワン
ゴー!
海未「城の上で闘うんですか?」
穂乃果「そうだよ!これはリンクが出てくるゲームの原作である場所なんだ!」
穂乃果「さぁバトルだね海未ちゃん!」
海未「はぁ」
穂乃果「操作方法とかルールは大体わかったよね?」
海未「えぇ、まぁわかりましたが」
穂乃果「クククク、幼馴染因縁の対決だね……」
海未「貴方は何か私に恨みでもあるんですか……」
穂乃果「ないない」
穂乃果「ただなんか雰囲気出したくって!」
海未「まったく…」
シェアアアアアア
ファルクォンプゥアンチ!
海未「拳から火を出すなんて……並の人間ではないですね」
穂乃果「ゲームだもん」アハハ
デェェヤァァ
穂乃果「やった、攻撃命中!」
海未「あぁ落ちてしまいました!大丈夫なんですか!?」ガタタ
穂乃果「海未ちゃん落ち着いて!」
海未「落ち着いていられますか!人が落ちてるんですよ!」
穂乃果「ゲームだから!!」
カチャカチャ
穂乃果「なんか飽きちゃったねー」
海未「もう結構な時間やりましたからね」
穂乃果「次はこれやろうよ!」ガサゴソ
穂乃果「じゃじゃーん!F-ZERO!」
海未「F-ZEROですか、中々面白そうなゲームですね」
穂乃果「カセットオン!」カチャリ
シーン……
カチャカチャ
穂乃果「点かない!」
海未「壊れてしまってるのでしょうか」
穂乃果「多分違うよ、たまにこういう事あるんだ!」
穂乃果「ふぅーふぅー」
海未「い、息を吹きかけると直るんですか?」
穂乃果「直るんだよ!」カチッ
テレレレレレレレンテレレレレレレーーーー
海未「ほんと、直りましたね」
海未「なんだか結構怖い雰囲気のゲームですね」
穂乃果「たしかにデザインはちょっと気味悪いね」
穂乃果「でもね、すっごく面白いんだよ!」
海未「それは楽しみなんですがね……」
海未「?このキャラクターの顔、どこかで見たような」
穂乃果「ファルコンだよ!!」
海未「ファルコン、さっきのゲームの!」
穂乃果「うん!自分の知ってるキャラクターがゲームに出るとテンション上がるよね!」
海未「はい、わかる気がします」
海未「つまりまた格闘するゲームというわけですか」
穂乃果「えっ」
穂乃果「これレースゲームだよ……海未ちゃん」
海未「え、ファルコンってレーサーだったんですか!?」
海未「さっきは何やら武道を嗜んでいるように思えましたが……」
海未「まさかレーサーだったとは」
穂乃果「一応さっきも登場の時に機体に乗ってきてたんだけどね」
穂乃果「それだけじゃ原作がレースゲームなんて想像できないよね」
海未「はい、面を喰らいました」
穂乃果「初めにやったゲームがゲームだから仕方ないかもね」アハハ
穂乃果「さぁキャラクターを選んでね!」
海未「たくさんいますね」
穂乃果「私はサムライゴローにしよーっと!」
海未「では、私は愛着があるのでファルコンを」
穂乃果「次はセッティングだよ!」
海未「セッティング?スピード調整のようなものですか?」
穂乃果「うん、そんな感じ!」
海未「古いゲームにしては結構凝っているんですね」
穂乃果「これが結構勝敗を分けたりするんだよ!」
穂乃果「加速のほうへ調整すると」
穂乃果「最初は遅いんだけどね、スピードが付くとそれを維持しやすいんだ!」
穂乃果「でも初心者向けじゃないから高速寄りへ調整するほうがいいよ!」
海未「では、高速のほうへ」チキチキ
穂乃果「ふふふ、格の違いを見せつけちゃうもんねー!」
海未「私も、やるからには全力を尽くす限りです」
海未「負けません」
穂乃果「ブースターがこうで、基本はスティックで曲がったりとか」
海未「ふむふむ」
穂乃果「わからないとことかない?」
海未「問題ありません」
穂乃果「始めるよ!」
スリートゥーワン
ファァァァァァン
穂乃果「ドリフト走行ギュイイイイイン!」
海未「は、速い!」
海未「急なカーブ、ですね!」グイッ
穂乃果「ん?」
穂乃果「あははははは!海未ちゃん体まで曲がってる!あははははは!」
海未「なっ!」カァァァ
穂乃果「あーーーー!下に落ちちゃった!!」ドガーン
海未「余所見をしているからです!私は知りませんよ!」
穂乃果「ブーブー」
穂乃果「いいもん!このスロットで海未ちゃんの機体ボロボロにできるんだからね!」
海未「恐ろしいスロットですね……」
コンバンワー
ホノカナラニカイニイルカラアガッテイッテー
穂乃果「あぁ、ことりちゃんの声だ!」
ことり「お邪魔しまーす」ガラッ
穂乃果「いらっしゃーい」
ことり「あれ、ゲームしてるの?」
穂乃果「うん!ことりちゃんも一緒にやろうよ!」
ことり「やろー!」
海未「ことり、ゲームは得意なのですか?」
ことり「うーん、マリオくらいならやったことあるかなー?」
穂乃果「じゃあこれやろ!マリオパーティー!」
ことり「マリオの人生ゲームみたいなものだよね?面白そう!」
海未「双六ですか?」
穂乃果「大方そんな感じだけど、もっとアクティブで面白いんだよ!」
ことり「楽しみ!」
マリオパーティー!
穂乃果「えーっとパーティーモードでー」カチカチ
穂乃果「キャラクター選んでね!」
穂乃果「私何にしよっかなー」
ことり「私ヨッシーにしよっと!可愛いし!」
海未「では、私はこの姫で」
穂乃果「じゃあ私ワルイージ!」
ことり「えっ……」
ことり「そのキャラは穂乃果ちゃんには似合わないと思うな」
穂乃果「そう?じゃあワリオにしよっと!」
ことり「なんで、そういう男の人が好みなの!?穂乃果ちゃん!」
穂乃果「いや別にそうじゃないけど……」
海未「ちょっと、ことり」チョイチョイ
ことり「なーに、海未ちゃん」コソコソ
海未「心配することはありません」
海未「穂乃果は男性が好きではないみたいです」
ことり「そうなの!?」
海未「ですから好みなどないのです」
ことり「なーんだ、てっきりおじ様が好きだと思ってびっくりしちゃった」
穂乃果「?」
穂乃果「私いっちばーん!」
ことり「にばーん!」
海未「3番ですか」
穂乃果「じゃんじゃん進むよー!」
穂乃果「1マス!?」
ことり「あはは、ドンマイだよ穂乃果ちゃん!」
ことり「次は私の番!えいっ!」
ことり「9マスー!」
穂乃果「すっごーい!幸先いいねことりちゃん!」
海未「私の番ですか……」
海未「えいっ」ガタッ
ブー
海未「が、画面が止まってしまいました!」
穂乃果「あー、衝撃で止まっちゃったんだね」
ことり「古いゲームってデリケートだからちょっとしたことで止まっちゃうよねー」
海未「私の……せいですか」
穂乃果「う、海未ちゃん?」
海未「穂乃果、古き良き、そして愛したゲームを壊されて不満が溢れているでしょう」
海未「報復ならば受け入れます!」
穂乃果「いやいや大丈夫だから!」
海未「土葬ならば私一人でやらせてください!」
穂乃果「もーーー!!」
ことり「クスッ」
穂乃果「どうしたの?ことりちゃん」
ことり「いや、なんだかこういう3人で子供の時みたいに遊ぶのって」
ことり「何だか懐かしく思えちゃって」
海未「そう、ですね」
穂乃果「あの時は海未ちゃん泣き虫だったよねー!」アハハ
海未「あれは穂乃果が私を泣かせるようなことをしたからです!」
穂乃果「でも今じゃ私が泣かされてるんだけどね……」
穂乃果「勉強しろーだの」
穂乃果「生徒会の仕事がまだ残ってるーだの」
海未「それはあなたがやるべきことを早く終わらせないからでしょう!」
穂乃果「わー、海未ちゃんが怒るよー!」
ことり「よしよし」ナデナデ
海未「なぜ悪者扱いされなければならないんですか……」
ことり「私ね、幸せだよ」
ことり「こうやって、3人でいるときが」
穂乃果「私もー!」
海未「私も同じ気持ちですよ」
ことり「辛いときだって」
ことり「穂乃果ちゃんが笑顔で悩みを吹き飛ばしてくれるし」
ことり「海未ちゃんは親身になって相談に乗ってくれる」
ことり「本当に、二人は私の心の支えになってるの」
穂乃果「私もことりちゃんがいてくれて嬉しいよ!」
海未「はい、数少ない幼少期の友達ですし、ことりとは話しにくいことも話せますし」
海未「かけがえのない友人の一人です」
ことり「えへへ」
ことり「なんか自分で切り出したのに恥ずかしくなってきちゃった」
海未「そ、そうですね……改めてこんなことを言う機会もないですし……」
穂乃果「でもお互いの気持ちを確かめられて嬉しいよ!」
穂乃果「私ね一人じゃ暴走気味でしょ?」
海未「自覚あったんですね」クス
ことり「あはは」
穂乃果「でもね、アクセルしかない私だけど」
穂乃果「それをちゃんと制御してくれる二人がいる!」
穂乃果「二人がいたからここまでやってこれた!」
穂乃果「夢を実現することができたんだ!」
ことり「うん、こちらこそだよ」
海未「私も、穂乃果が引っ張ってくれたおかげで夢をかなえることが出来ました」
穂乃果「えへへ、照れちゃうなー」
ことり「穂乃果ちゃん顔真っ赤ー」
穂乃果「ぎゅ~~~~~!」
海未「こ、こら照れ隠しに抱き付くのはやめてください!」
ことり「私もぎゅ~~~!!」
海未「もう、ことりまで!」
穂乃果「これからも、迷惑をかけるかもだけど」
穂乃果「ずっと友達でいようね!」
ことり「うん!」
海未「ふぅ……」
海未「まったく、穂乃果は……」
穂乃果「ぎゅ~~~~!!」
おわり
乙!
ほぉ
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