今回の話は
モバP「え?トレさんを休日に?」マス「誘いたまえ」
モバP「え?トレさんを休日に?」マス「誘いたまえ」 - SSまとめ速報
(http://www.logsoku.com/r/news4vip/1361895281/)
で登場したトレさんときらりの話です。
第二弾CD発売に合わせて書いてましたがタイミングを逃しお蔵入りにしていたものです。
ちょっと加筆修正を行いながらやっていますので遅くなるかもしれません
前回のルキの話のエンディングで行き過ぎた表現があったため不快な思いをされた方がいたと思います
申し訳ありませんでした。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1370020465
支援
————————————2012年、夏、某日
P「それはありがたい話ですが……」
マス「これまでは私が振り付けを行なってきたが、今度は趣向を変えてみようと思ってな」
P「と、言いますと?」
マス「ベテ、トレ、ルキ、私でそれぞれ担当をつけて各自でやらせる」
P「大丈夫なんでしょうか?」
マス「それはわからん。だが、やってみる価値はある。責任は私がとろう」
P「なるほど……わかりました。ただ」
マス「ただ?」
P「マスさんが負う必要はありません。責任は僕が引き受けます。おもいっきりやってみてください」
マス「ありがとう、P殿。感謝する」
————————————ダンスルーム
卯月「マスさんに呼び出されたけど……ここでいいんだよね?」
美嘉「あれ?卯月ちゃんも?アタシも呼び出されたんだけど…」
きらり「にょわー☆なんだかわくわくするにぃ!」
みく「でも、マストレさんが真面目な顔してたにゃあ……きっと特別レッスンだにゃぁ」
蘭子「地の底より忍び寄る死者の魂よ…(こわいこと言わないでください……)」
なす板
なす板
ガチャ
マス「よし、お前たち揃ってるな。そこに座れ……前川、正座じゃなくていい」
卯月(あれ?ベテさんにトレさん、ルキさんも?)
美嘉(物々しい雰囲気よね……)
マス「今回、お前たちを呼び出したのは他でもない。それぞれ、P殿からCDデビューの話は聞いていると思う」
マス「前回の渋谷や高垣、双葉などの振り付けは私を中心としてトレーナー全員で考案してきた」
マス「しかし、今回はお前たちそれぞれに担当を付ける。担当トレーナーと協議し、作っていけ」
みく「にゃ?それって、みくたちの考えも採用してもらえるってことかにゃ?」
マス「そういうことだ」
美嘉「でも、アタシ、振付とかよくわからないんですけど……」
マス「それに関しては問題ない。ベースとなる振付はこちらで考えてある」
卯月「わあ!だったらやれる……かな?」
マス「百聞は一見に如かず。これから我々でベースを見せるのでよく覚えるように」
マス「まずは、神崎。お前の担当はベテだ」
〜♪
マス「どうだ、神崎?やれそうか?」
蘭子「麗しき…サタンの乱舞!(すごい…とてもカッコイイです!)」
ベテ「闇に降り立つ禁忌の舞……魔導書に導かれその身を照らす(難易度は高めだ……やれるか?)」
蘭子「!!!」
みく「ベテさん、蘭子ちゃんと会話できてるにゃあ……」
マス「次は前川、担当はルキだ」
〜♪
みく「にゃあああ!かわいいにゃあああ!」
ルキ「こ、こら!前川さん!抱きつかないで!」
みく「ルキちゃんかわいいにゃあ。みくの子猫にしてあげるにゃあ!」
ルキ「わ、私は年上ですよ!!」
みく「ん〜ごろごろ」
ルキ「アゴを撫でないで!助けて、おねえちゃああん……」
マス「大丈夫そうだな……次は諸星。担当はトレだ」
トレ「……」
マス「トレ!何をしている!はやく始めろ!」
トレ「は、はい!」
トレ(恥ずかしいけど……やらなくちゃ!)
〜♪
きらり「……」
トレ「……あ、あの……きらりちゃん?」
トレ(恥ずかしがってたから怒ってるのかしら……悪い事しちゃった)
きらり「に……」
トレ「に?」
きらり「にょわーーーーー☆きゅんきゅんするにぃ!!うきゃー!!なにそれすごいー!!」
トレ「ちょ、ちょっときらりさん!!抱え上げないで!!」
きらり「トレさんも、きらりとはぴはぴ☆しちゃう?やっちゃうう!!」
トレ「ひええええ」
マス「あまり暴れないようにな。次は城ヶ崎、担当は私だ」
美嘉「うげっ!」
マス「うげ?」
美嘉「い、いや……うれしいなあー、ははは」
マス「文句は後で聞く。黙って見てろ」
〜♪
美嘉「あ、あの……マスさん」
マス「なんだ?」
美嘉「動きが……激しくないですか?」
マス「お前のは比較的ダンサブルナンバーだからな。この程度は踊ってもらわないと困る」
美嘉(た、大変そう……)
マス「次は島村、担当は引き続き私が行う」
卯月「え?で、でも……美嘉ちゃんのも」
マス「お前は私が二人の面倒も見れないと思っているのか?」
卯月「い、いえ。そんな……」
マス「だったら見てろ」
〜♪
卯月「……あ、あの……マスさん」
マス「なんだ?」
卯月「え、えっと……さっきの美嘉ちゃんに比べたら……派手じゃないというか」
マス「だから何だ?」
卯月「そ、その地味というか……い、いえ悪いというわけではなく」
マス「まあ、振付としてはいたって普通だな」
卯月「普通……」ズーン
マス「なぜ、落ち込む?お前が考えるより普通のステップは難しいぞ」
卯月「で、でも……」
マス「お前がどのように『普通』という言葉を受け取っているかは知らん。だが、それは大きな可能性があるということだ」
卯月「??」
マス「つまり、お前の努力次第では『普通』も『王道』へと昇華する事ができる」
卯月「王道……!」
マス「挑戦しないのであればこのまま行くが?」
卯月「やります!私、頑張ります!!」
マス「それでいい」
マス「これでひと通り終わったな。まずは基本となる振り付けを全て叩きこめ」
マス「しかし、ただ踊ればいいというものではない。そこに歌があることも忘れるな」
マス「その上で担当トレーナーと協議し、ステップや振りのアレンジを認める」
マス「CDのお披露目までは時間がない。繰り返し反復練習を怠るな。以上だ」
アイドル全員『ありがとうございました!』
トレ「きらりちゃん……大丈夫かしら?」
とりあえず今日はここまでです
また夜にでも続き書きます
http://i.imgur.com/SZ3qBFx.jpg
http://i.imgur.com/fKEPaci.jpg
マスタートレーナー(28)
http://i.imgur.com/XeAWgTf.jpg
http://i.imgur.com/tOll6rt.jpg
ベテラントレーナー(26)
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トレーナー(23)
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ルーキートレーナー(19)
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島村卯月(17)
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諸星きらり(17)
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前川みく(15)
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神崎蘭子(14)
————————————数日後、ダンスルーム
トレ「ワンツー、ワンツー……はい、やめっ」
きらり「にょわぁ……」
トレ「まだステップが付いていけないみたいです。少し休憩しましょうか」
きらり「ま、まだやれるにぃ」
トレ「疲労が溜まった状態でやると怪我のもとですよ。水分をとって呼吸を整えてください」
きらり「うにゅぅ……わかったにぃ」
トレ(とは言うものの、正直この遅れは予想外ね……ベースもギリギリ覚えられるかどうか)
トレ(ステップはそれほど難易度が高いわけじゃないけど、きらりさんは背が高いぶん足がもつれやすい)
トレ(おまけに柔軟性がいいわけではないので、ちょっとしたミスも怪我につながる可能性がある)
トレ「きらりさん」
きらり「にゅ?」
トレ「ここは一度ベースのステップの難易度を下げましょうか?」
きらり「だ、大丈夫だにぃ!きらり、このステップでやっちゃう!!」
トレ「でも、今のままでは間に合いませんよ?」
きらり「きらり、もっと頑張る!だからもう少し見ててほしいの!」
トレ「……」
トレ(困ったわね……)
————————————その夜、トレ姉妹の家
マス「どうだ、お前たち?あれから進捗の方は?」
ベテ「こちらは問題ない。面白いほど順調に行っている」
マス「ほぉ、自信満々だな」
ベテ「神崎はあがり症な部分はあるが基本的に頭のいい娘だ。こちらの指示をきちんと理解している」
マス「なるほど」
ベテ「ただ、歌の世界観に入り込みすぎる面があるので若干の制御が必要だ」
マス「わかった。前川はどうだ?」
ルキ「みくちゃんも順調だよ……だけど」
マス「なにか困りごとか?」
ルキ「毎日、猫耳と尻尾をつけてレッスンするの。私もつけないとレッスンしないとか言うのよ」
マス「それぐらいならいいだろう」
ルキ「やだよー。猫耳だけで15種類くらい持ってきて、いつも交換させるんだから」
マス「ここも大きな問題は無さそうだな……諸星はどうだ?」
トレ「え?……えっと……今は問題らしいことは起きていません」
マス「そうか。ちゃんとコミュニケーションとれてるか?」
トレ「だ、大丈夫です……いい子ですから」
マス「……」
ベテ「城ヶ崎と島村の方はどうなんだ?」
マス「こちらも問題はない。城ヶ崎は妹に負けたくない気持ちがうまく作用している」
ベテ「いい姉妹はいいライバルでもあるということか」
トレ「……」
マス「そうなるな。目の色を変えて臨んでいる」
ルキ「卯月ちゃんは?」
マス「島村は普通だ」
ルキ「それで片付いちゃうんだ……」
マス「あくまで島村の素質にとっての普通という意味だ。以前に比べたら格段に進歩している」
ルキ「そうなの?」
マス「この程度はソツなくこなせる奴だ。後は本人次第だがな」
ベテ「面白い。私の神崎はもっとやれるぞ。発表で驚かせてやる」
ルキ「み、みくちゃんもちゃんとやったらすごいんだから!……ちゃんとやれば」
トレ「……」
————————————マスの部屋
こんこん
トレ「姉さん、ちょっとよろしいですか?」
マス「構わんよ、入れ」
トレ「失礼します……」
マス「どうした?何か用か?」
トレ「実は……ご相談があります」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マス「……なるほど」
トレ「このままでは間に合いません。ベースのステップをもう少し簡単なものにする許可をください」
マス「それで?諸星は?」
トレ「えっ?」
マス「諸星はそのことを理解しているのか?」
トレ「それは……きらりさんはまだやってみたいと……」
マス「だったら、やってみろ」
トレ「しかし、このままでは」
マス「このCDは誰のためのものだ?P殿か?私か?お前か?」
トレ「それは……」
マス「もう少し、諸星と話してみろ。アイドルの可能性を信じてやるのもトレーナーの仕事だ」
トレ「……わかりました」
————————————翌日、ダンスルーム
トレ「ワンツー、ワンツー、ワンツー……」
きらり「はあ、はあ……」
トレ「ストップ。今日はここまでにします」
きらり「にょわぁ……もうちょっとできるにぃ」
トレ「きらりさん、気持ちはわかります。だけど、無理は禁物です」
きらり「でもでもでも!きらり、まだ踊りたいにぃ!」
トレ「ダメです。無理をして怪我でもしたらすべて水の泡ですよ」
きらり「それでも…」
トレ「いい加減にしなさい!!」
きらり「!!」
トレ「……」
きらり「……」
トレ「……大声を出してごめんなさい。少し休憩しましょうか」
きらり「……ちょっとお水飲んでくりゅ……」
ばたん
トレ(やっちゃった……あんな怒り方するなんて……)
カサッ
トレ(……ん?ノート?これって……きらりちゃんの?)
————————————その夜、ダンスルーム
〜♪
きらり「あうううぅ……また、しっぱい……」
きらり「トレさんはもっとキレイに腕が伸びてたにぃ」
きらり「きらり、かわいくみえない……」
ガチャ
トレ「きらりさん」
きらり「はうううう!!……ごめんなさいごめんなさい!!」
トレ「どうして謝るの?」
きらり「だってその……勝手に残ってりゅから……」
トレ「そうね。毎日、残ってやってたんでしょ?」
きらり「ふにゃっ!どうして知ってりゅ?」
トレ「ふふふ……それより、ジュース買ってきたの。少しお話しない?」
————————————休憩室
トレ「きらりさん、一つ、聞いてもいい?」
きらり「にょわ?」
トレ「どうして、最初のダンスにこだわるの?姉さ……マスさんは変えてもいいと言ってるのに」
きらり「すごく……ぴかぴかしてたから!」
トレ「ぴかぴか?」
きらり「うんっ!最初にトレさんが踊ったのみて、ぴかぴかーってきらりの中に入ってきたんだにぃ!」
トレ「私の?」
きらり「そうだにぃ!目の前がぱああっと明るくなりゅかんじー!!」
きらり「んでんで!もし、あれをきらりがみんなの前で踊ったら、みてるみんなもはぴはぴ☆できるっておもったのー」
トレ「……」
きらり「きらりはー、世界中のみんながはっぴー☆になれるアイドルになりたいんだにぃ!」
きらり「でも、きらりバカだからうまく覚えられなくて、トレさんをぷんぷんさせちゃった……」
きらり「みんなをはっぴー☆にさせるダンスで、怒らせちゃったらだめだにぃ」
トレ「そっか……」
きらり「きらり、わがまま言ってトレさんに迷惑かけちゃった。ごめんなさい」
トレ「いいの……それよりきらりさん、ノート持ってきてるでしょ?」
きらり「にょ?きらりん☆きゅーてぃーのーとのこと?」
トレ「そう。ちょっと見てしまったの……勝手に見てごめんなさい」
きらり「いいけど……はずかしいにぃ」
トレ「びっしりイラスト付きでダンスが描いてあるのね。わたし、驚いちゃった」
トレ「所々、説明文も書いてあるんだけど『トレさん☆ちぇっく』ってなってるのね」
きらり「うん!トレさんみたいなダンスをしたいから!」
トレ「……私ね、きらりちゃんに謝らなきゃいけないことがあるの」
きらり「にょわ?どうしてー?」
トレ「本当はね、このダンスすごく恥ずかしかったの。曲も歌詞もきらりちゃんに合わせてあるでしょ?」
トレ「だからベースもきらりちゃんの持ってる世界観ぽくしてあるんだけど、私には…ってね」
トレ「それにきらりちゃん、おっきいから逆に怖く見えるんじゃないかって思い込んでた」
きらり「そんなこと、大丈夫だにぃ☆もう慣れちゃったからー」
トレ「でも、今回話せてすごく良かった。私、勘違いしてたみたい」
トレ「きらりちゃんは私なんかより、ずっと可愛くて繊細で女の子っぽいって改めてわかったから」
きらり「うきゃー☆はずかすいぃ!」
トレ「それでね、きらりちゃん……私に考えがあるの」
きらり「??」
トレ「一緒にみんなをはぴはぴ☆させちゃういい方法」
きらり「うきゃー☆なにそれすごーい!」
トレ「二人でならやれるわ。頑張りましょ♪」
きらり「うんっ♪」
————————————一週間後、応接室
〜♪
マス「さて、P殿。DVDで今までの振り付けを見ていただいたのだが、どうだったかね?」
P「その……なんというか……」
マス「……」
P「想像以上です。よく、ここまで仕上げてくれましたね。感謝します」
マス「それを聞いて安心したよ」
P「皆、曲をきちんと理解した上でそれを何倍にも増幅させる振り付けですよ。それに」
マス「それに?」
P「みんなイキイキとした表情をしてます。見ている側も幸せになるようないい笑顔です」
マス「アイドルたちもよくやってくれたからな」
P「いいえ、それだけじゃなく……マスさん達への信頼の現れですよ」
マス「なぜ、それがわかるのかね?」
P「ここを見てください」
マス「諸星のダンスがどうかしたか?」
P「ここ、トレさんが見切れてるでしょ?彼女もきらりもこの上ない笑顔です。お互い通じあってるんでしょうね」
マス「……さすがだな。そこまで読み取るかね」
P「今回の歌も必ず売れます。僕が保証します」
————————————トレ姉妹の家
ベテ「ようやく終わったな」
ルキ「ほんと疲れた〜」
トレ「みんないいダンスで良かったわ」
ベテ「それにしても、諸星は思い切ったことしたな」
ルキ「ほんとだよ!ステージいっぱい使うなんて大胆すぎるよ!」
トレ「ふふふ。きらりちゃん、おっきいでしょ?ベースの私の真似をするとどうしても小さくまとまっちゃう」
トレ「それなら、動きを大きく取れるようにと思って、大きめにアレンジしただけ」
ベテ「なるほど、諸星の大きさを逆に使ったわけか。考えたな」
ルキ「あれなら可愛く見えるよね」
トレ「でも、本当にみんな可愛かった」
ベテ「さて、もう疲れたな。『闇に飲まれよ、果てなき暗黒へ』」
ルキ「へ?なんて言ったの?」
ベテ「ああ、『お疲れさん、もう寝る』と言ったんだ」
ルキ「蘭子ちゃんの言葉うつっちゃってるじゃん。影響されすぎでしょ?」
ベテ「お前こそ、いつまでネコミミつけてるつもりだ?」
ルキ「にゃっ!忘れてたにゃあ!」
ベテ「……」
ルキ「……」
ベテ「まさかマス姉さん……」
ルキ「こうなることを恐れて私達に振ったんじゃ……」
ベテ・ルキ「……」ジー
トレ「な、なに?」
ベテ「お前はうつらなかったのか?」
ルキ「一番影響されやすそうなんだけど」
トレ「え?え?……えっと……」
トレ「き……きらりんっ☆」
おわり
これで完了です
今までと異なりPでない視点で書きました
ちとしんみり系なんですがよければ感想ください
初めて使う蘭子ときらりの言葉難しい……
間違いがあったら指摘してください
>>16
画像先輩、いつもありがとうございます
おつおつ
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