ベッドで眠っていると違和感を感じて目が覚めた。寝ぼけた頭で辺りを見渡すと、
春香が椅子に座ってテーブルの電気スタンドに照らされている。
目が合うと春香は少し申し訳なさそうにに笑った。
「おきちゃったんですね」
「春香こそどうして起きているんだ?」
「なんだか目が覚めちゃってねむれなかったんです。」
「そのまま横になっててもよかったんですけど、眠っているあなたを見ていたら
なんだか幸せを感じてしまって」
そう言うと照れたように笑った。
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「起こしてしまいましたか?ごめんなさい」
「いやいいよ」
「でもお仕事で疲れているのに…」
こうゆうときの春香はなかなか退かないので、適当なお願いをして何かしてもらうことで
バランスとるのが決まりだった。
「じゃあ少しりんごを剥いてくれないか」
「はい!」
嬉しそうな返事を聞いてからベッドから降りて一緒にキッチンに向かう。
キッチンに着いてエプロンをつけると冷蔵庫からりんごを取り出して包丁で皮を剥き始めた。
集中した春香の横顔に見惚れてしまう。
「どうしたんですか?」
「いやこうゆうのっていいなって思ってさ」
春香は優しく微笑えむとソファに座って待っているように言った。
言われた通りに座って春香を待っていると春香の鼻歌とりんごを切る音が聞こえてきて幸せな気分になる。
「剥けましたよ」
そう言ってりんごを4等分して乗せた皿をテーブルに置くと隣に座った。
静かな空間にりんごを食べる音だけが響く。
「さっきですね、あなたと会ってからこれまでのことを思い出していたんです。」
皿の上にあるりんごが一つだけになると春香が言った。
「あなたと初めて会って、それから二人で頑張って、どんどんあなたのことを好きになっていく夢でした。」
「告白しましたよね、憶えてますか?」
「忘れるはずが無いよ、大好きな人から告白されたんだから」
「あなたはそんな素振り見せなかったじゃないですか」
「だから今とっても幸せです」
「俺も幸せだよ。でも正直に言うとあの時の春香の気持ちは憧れみたいなものだと思ってた。」
「ええっ、酷いですよー」
ごめんと謝って抱き寄せると、春香が身体を預けてきた。
「かっこ悪いかもしれないけど、俺も怖かったんだ。あの時は障害が多過ぎてすぐ終わってしまいそうな気がして」
「でも、春香が遠くに行ってから気づいたよ。俺には春香がいないとダメなんだって」
「すごく嬉しいです。あの…」
「ベッドに行きませんか?」
春香は頬を赤く染めている。
身体を密着させたまま寝室に行くと春香が腕の中抜け出してベッドに潜り込んでしまった。
「一緒にブランケットにくるまりましょう」
丸まったブランケットから顔だけをだしている春香のことがなんだか可笑しくなって笑いながらベッドに潜り込んだ。
めちゃくちゃ短いけど終わりです。
一応the pillowsのMighty loversっていう曲をイメージしてたのですが
全く別のものができてしまいました。
読んでくれた方ありがとうございます。
おつおつー
おつ
もうちょっと書いてくれてもよかったんだけどな
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