春香「意味シンな俺のオレンジ。タスト。マスヨ。オ」 (18)



私は765プロのリーダー。

かつ、トップとして。







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数々の仕事をこなして来た。



私が居なければこの事務所は無名のままだっただろうし

仮に名前が広まったとしても、
それは一時的なもので人気が出ることは無かった。

私が居たお陰で765プロは人気になり、そしてこれからも私がこの事務所を引っ張っていく。




それは本当かしら、春香。

私達のファンは、何もあなただけを目当てにしてライブに来る人はそんなにいないと思うわよ。



じゃあ私が居なくても人気が出たとでも言いたいの?

元々ライブができるようになったのも私のお陰だよ



春香1人でライブができたわけでもない


そういえばこの前、ファンから「応援してます」って握手された!


私達にもファンがいるってことは、あなただけでこの事務所が成り立っているとはもう言えない。

1人でやれてるなんて思わないこと。

いいですか?

だれ?

その言い方は配慮に欠けると思いますが

あんた達最近たるみ過ぎ。

そうやっていい気になってると人気落ちちちゃうよ。



それじゃあ、皆1人で765プロを背負えられるの…?

…?

明日から猛特訓してね♪

え、これ誰?

これどう見ても私を装って書いてあるよね

最近皆会う機会があまり無かったから心配になってたけど、今とっても胸が痛いよ

イタズラには見えないけど、何かあるなら私に言いに来てね?


天海春香


「……」

俺は紙切れを丸め、そっとゴミ箱に捨てた。

周りに誰も居ないのを確認して明かりを消し、鍵をかけーーー



事務所を後にした。


ーーーーー朝、

「チュンチュン、チュンチュン」

鳥の囀る声に目を覚まされた私は、ベッドから出て、カテーンを開け、背伸びをして、窓を開け、そしてもう一回背伸びをしてーーーーー

ようやく頭が起き始める。

無意識に洗面所に向かい、顔を洗ってうがいをして、朝食の準備へと向かう。

「そんでさー。またあいつがやらかしたらしくってさー」

モグモグとカツ丼を食べながら携帯の向こう側から聞こえてくる声に耳を澄ますと、それは響ちゃんのものである事が分かった。

「もう何度目だと思う。2回目だぞ2回目!…ってそんなに多く無かったか、あっはっは」

「…なに、朝から。忙しいから後にしてくれる?」

「まぁまぁ、返事しなくていいから話だけでも聞いててくれないか?」

「……」

「今日の仕事が終わった後、ちょっくら用事があるから付き合って欲しい。じゃ、事務所で!」



ピ、プープー…



「…ちっ、ハメられた」

私は携帯を放り投げると、ぽちゃん…と音がしたのを構わずカツ丼に箸を入れ、またモグモグと口を動かす。

食べ終えた後は、食器を台所にある水が浸かったボウルに入れ、ついでにその中から携帯を取り出し、また洗面所に行ってはを磨きーーーーーー









やがて、玄関の扉を開いた。

「用事って何?」

事務所に着いた私は、早速既にソファーでくつろいでいた響ちゃんの前に腰を下ろした。

響ちゃんは、カップを一口啜ると女豹のポーズを取りながら答える。

「いやぁ、ちょっくら携帯が壊れてしまってな。買いに行くついでに春香も付き合って欲しいんだ」

「…私、今朝携帯壊れたんだけど」

「え、本当か。なら丁度良いじゃないか!」

響ちゃんは頭の上に手で大きな円を作って、がっはっはと笑う。

私は顔の前で拳を握り締めながら、ぐっと唇を噛み締めた。

「まっ、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。春香もそろそろ新しい携帯に変えたかった頃だと思うし」

「…まぁいいわ」

私は手前に置いてあるカップを手に取ると、あぁっと手を伸ばす響ちゃんに構わず中身を全部啜った。

  ∧∧ ミ  ドスッ
  (  ) ___
  /  つ 終了|
~(  /   ̄|| ̄
 ∪∪   || ε3

      ゙゙~゙~

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