男「幼馴染と付き合ってるんだけど……」 (23)

――朝 教室

男「しまった……数学の教科書を忘れた……」

幼「あらあら、大変ね?」

男「……見せてもらえませんかね?」

幼「なんで?」

男「隣の席だし……いいだろ?」

幼「タダで?」

男「は?」

幼「私にメリットなくない?」

男「……」

幼「カツサンド買って来て」

男「えっ?」

幼「お昼になったらカツサンド買って来て」

男「アレはすぐに売り切れ……」

幼「急げば大丈夫なんじゃない?」

男「……」

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――昼休み

男「か…買って来ました……」

幼「ありがとう」

男(スゲー疲れた……)

幼「それじゃご飯食べましょ」パカッ

男「えっ……弁当持ってきてんの?」

幼「うん」

男「じゃあ…何の為に……」

幼「カツサンド食べてみたいって言ってなかった?」

男「……まぁ……一度くらいは食べてみたいって言ったけど……」

幼「私の為を思えば買えたでしょ?」

男「そう…ですね……」

幼「念願のカツサンドよ?よかったわね?」

男「……」

――帰り道

幼「ジャンケンしない?」

男「なぜ?」

幼「カバンが重いの」

男「はいはい」

幼「いくよ?ジャン…ケン…ポイ」

男「……」パー

幼「……」グー

男「よしっ、俺の勝ちだな」

幼「チッ……」

男「カバンを持て」

幼「なんで?」

男「俺が勝ったからだ」

幼「勝負に勝っていい気持ちになった上に私にカバンを持たせるの?」

男「えっ?」

幼「むしろいい気分になったアンタが持つべきじゃない?それでこそ公平ってモンでしょ?」

男「あ…はい……」

幼「じゃあカバン持って」

男「……分かった」

幼「あーあ…負けちゃった、悔しいな♪」

男(……納得できないが反論もできないな……)

――夕方 男の部屋

男「なぁ」

幼「なに?」

男「なんで俺の部屋にいるの?」

幼「彼女が彼氏の部屋にいるのが迷惑なの?」

男「いや…そうじゃなくて……」

幼「なによ」

男「お前も勉強した方が……」

幼「学校以外で勉強が必要なほど馬鹿じゃないわ」

男「……」

幼「……甘いモノが食べたい」

男「えっ?」

幼「ちょっと買ってきて」

男「……勉強してるんだが?」

幼「囚人の穴掘りって知ってる?」

男「知らん」

幼「午前中に自分が掘った穴を午後に自分で埋める……そんな意味のない行為の事よ」

男「それと俺が勉強する事と何の関係が……」

幼「ハッキリ言わないと分からないかしら?」

男「……行ってきます」

いいと思います

――

男「ただいま」

幼「お帰りなさいアナタ♪」

男「何だソレは」

幼「新妻っぽくしてみたの」

男「なんで?」

幼「喜ぶかと思って」

男「………その気持ちはありがたいな……」

幼「か…勘違いしないでよね!!別にアンタの為じゃないんだからね!!」

男「……ツンデレか」

幼「うん」

男「……せっかく買ってきたんだから早く食べちゃえよ」

幼「いただきまーす♪」

幼「ケーキを買ってくるとは気が利くわね」

男「コンビニのだけどな」

幼「なかなか美味しいよ?」

男「それはよかったな」

幼「……アンタのは?」

男「いや、別に食べたくないし」

幼「……ほら」スッ

男「なに?」

幼「食べさせてあげる」

男「……」

幼「アーンして」

男「……アー」

幼「なんてね♪」パクッ

男「だと思ったよ……もう少しで勉強終わるからちょっと待ってろ」クルッ

幼「……」トントン

男「ん?」

幼「……」トントン

男「なんだよ」クルッ

幼「んっ……」チュッ

男「んんっ!?」

幼「……ぷはっ…口移しよ?」

男「お…お前……」

幼「甘くて美味しかったでしょ?」

男「……うん……」

幼「んじゃ、私は帰るね♪」

――朝 教室

幼「あっ……」

男「どうした?」

幼「英語の教科書忘れた」

男「そりゃ大変だな?」

幼「……」

男「タダじゃ見せられない」

幼「見せなくていいわ」

男「は?」

幼「寄越しなさい」

男「……俺は?」

幼「私が見せてあげる」

男「お前…いくらなんでも……」

幼「あのさぁ……教科書見せるくらいで見返りを要求する方がおかしくない?」

男(えぇぇぇぇぇぇ……)

幼「その顔はなんなの?」

男「俺にカツサンド買いに行かせたじゃん」

幼「カツサンドは誰が食べたの?」

男「……俺です」

幼「でしょ?」

男「……」

幼「分かったわ……後でパンツ見せてあげる」

男「マジで!?」

幼「ホントよ」

――夕方 幼馴染の部屋

男(久しぶりに来たけど……ずいぶん女っぽい部屋になったな……)

幼「そんなにジロジロ見られたら恥ずかしいよ……」

男「ご…ごめん……」

幼「ウソよ、好きなだけ見なさい」

男「……」

幼「ところで今日は何しに来たの?」

男「えっ?」

幼「何をする為に私の部屋に来たの?」

男「きょ…教科書…見せたから……」

幼「えっ?……私のパンツ見る為に来たの?」

男「……」

幼「エロい……エロすぎるわ……」

男「……エ…エロくない男子なんていねーよ!!」

幼「うわぁ…逆ギレとか……」

男「……」

幼「そんなに見たいの?」

男「……見たいです」

幼「じゃあ土下座してお願いしてみて」

男「パンツ見せてください!!」ガバッ

幼「……潔いわね……少し待ってて」

――

幼「お待たせ」

男「お…おぅ」

幼「はい」スッ

男「えっ?」

幼「私のパンツよ…ちゃんと洗濯してあるから安心して」

男「……」

幼「どうしたの?」

男「いや……何でもない……」

幼「まさか…今穿いてるパンツを見れると思ったの?」

男「……」

幼「エローい♪流石はエロ伯爵ね?」

男「……」

幼「……そんなにショックだったの?」

男「……」

幼「分かったわよ……」スルッ

男「えっ……」

幼「はい……脱ぎたてパンツよ」スッ

男「おおお…お前……」

幼「アンタがあまりにも哀れだからあげるわ」

男「ありがとうございます!!」

幼「ちょっと濡れてるかもしれないけれど、その辺はご愛嬌ね」

男「……///」

幼「アンタって本当に馬鹿よね?」

男「はい?」

幼「アンタがその気になれば私のパンツの中まで見れるのよ?」

男「……そう言うのは結婚してからだ」

幼「いつ結婚してくれるの?明日?明後日?」

男(卒業して…就職して3年目くらいかな……)

男「早くても4年後だ」

幼「えぇ~っ、私は4年後まで処女なの?」

男「……」

幼「アンタも早いとこ童貞を捨てた方がいいんじゃない?」

男「……ダメだ」

幼「パンツでオナニーするのに?」

男「ぐぅっ……」

幼「まぁいいわ、その代わり幸せにしてよね?」

男「頑張ります」

――朝 教室

幼「……」

男「……なぁ」

幼「んぁ?」

男「お前具合悪いのか?」

幼「ちょっと頭がボーッとするだけよ」

男「風邪か?」

幼「私がウィルスごときに負けるワケないでしょ……」

男「……あんま無理すんなよ?」

幼「んっ……」

――翌日 教室

男(……)

男(アイツが休むとは……)

男(……)

――夕方 幼馴染の部屋

幼「……」

男「やっぱり風邪だったか」

幼「アンタのせいよ」

男「えっ?」

幼「アンタが私をノーパンにするから風邪ひいたのよ」

男「えぇっ!?」

幼「……」

男「……」

幼「あ~、なんか熱っぽいわ……」

男「測ったのか?」

幼「おでこで測って」

男「分かった」スッ

幼「違う、おでこ同士をコツンとやって測って」

男「……分かったよ」ピトッ

幼「かかったな」ガシッ

男「えっ?」

幼「死ねぇ!!」ガツン

男「ぐわっ!!」

幼「痛いっ!!」

男「お前…いきなり頭突きとか……」

幼「うぅぅ…………ここは戦場だ、気を抜いたら死ぬぞ?」

男「無理すんなって」

幼「……なにが?」

男「お前泣きそうじゃん…痛かったんだろ?」

幼「……うるさいわよ」

男「風邪の時くらい大人しくしろよ」

幼「……はい」

男「なんか食べたいものあるか?」

幼「たっかいお肉が食べたい」

男「もう一度聞くぞ?なんか食べたいものあるか?」

幼「……桃……缶詰めの桃が食べたい」

男「分かった、少し待ってろ」

幼「桃缶あるの!?」

男「そう言うと思ってここに来る前に買っといたんだ」

幼「やっと私の下僕らしくなってきたわね?」

男「はいはい、お皿に移してくるからちょっと待ってろ」

幼「うん」

――

男「お待たせ」

幼「早く食べさせて」

男「……ほら」スッ

幼「……」

男「口あけろよ」

幼「違う」

男「違う?…なにが?」

幼「んっ」

男「……」

幼「んっ!!」

男「……何やってんだ?」

幼「女の子が目を閉じて『んっ』ってやったらやる事は一つでしょ!!」

男「……」

幼「……ケーキ…食べさせてあげたわよね?」

男「……分かったよ」パクッ

幼「んっ」

男「……」チュッ

幼「……美味しい」

男「残りは自分で食べてくれ」

幼「えぇ~っ」

男「恥ずかしくて死にそうなんだ……」

幼「仕方ない…今日はこの辺にしといてやるぜ」

男「……ありがとうございます……」

――1週間後 男の部屋

幼「ダッサいわね?」

男「……」

幼「お見舞いにきて風邪をうつされるとかバカなの?」

男「……誰のせいだと思ってんだ?」

幼「ウィルス」

男「そうじゃなくて……」

幼「なに?私のせいだって言うの?」

男「……」

幼「分かったわよ、責任とればいいんでしょ」ガバッ

男「ちょっ…何する気だ……」

幼「すぐに終わるわ…天井のシミでも数えてなさい」

男「や…やめろ……やめろぉぉぉぉぉ!!」

――

幼「責任とって清拭してあげたわ、感謝しなさい」

男「もうお婿にいけない……」

幼「は?私以外の誰の婿になるつもりなの?」

男「……」

幼「だいたい体を拭かれたくらいで何が恥ずかしいの?」

男「裸を見られた……」

幼「乙女か」

男「……」

幼「でも…思ったより逞しいのね?」

男「一応…男の子なんで」

幼「それじゃ、次はお粥を食べさせてあげる」

男「自分で食べる」

幼「アンタの意思は聞いてないわ」

男「またお前に風邪がうつるだろ?」

幼「一度ひいたから大丈夫よ」

男「いやいや……」

幼「いくわよ?」パクッ

男「おい…やめろ……」

幼「……」ガシッ

男「バカ…落ち着け……」

幼「……」ブチュッ

男「んん~!?」

幼「……ふぅ……二口目いくわよ?」

男(コイツは……本当に……)

――1週間後 幼馴染の部屋

幼「……」

男「呆れて言葉が出ねーよ」

幼「面目ござらん……」

男「桃缶買ってきたから自分で食べろ」

幼「イヤよ、食べさせて」

男「ワガママ言うな」

幼「ワガママ?何言ってるの?」

男「えっ?」

幼「アンタ病人の頼みも聞けないの?」

男「……また俺に風邪が……」

幼「そしたら私が看病してあげる」

男「それじゃあ一生終わらないだろ?」

幼「いいじゃない…一生一緒にいるんだから」

男「……分かったよ」

幼「宜しくお願いしま~す♪」

男(本当に困った彼女だな……)

男(まぁいいか……一生退屈はしないだろうし……)

幼「どうしたの?」

男「いや……これからも宜しく頼むよ」

幼「うん、私にお任せよ♪」

終わり

乙でした

ちょっくら幼馴染探してくる

乙。何か異様可愛い?みたいな感じで良かった。またいつか書いてくれ

幼馴染とのほんわかした日常っぽさがよかった

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