ミリP「卍…………解！」

あの日は確か、ちょっぴり雨が降っていて。
何だか不運が重なって、少しだけ暗い気持ちになってた。
きっと、心の何処かで誰かに助けてもらうのを望んでいたのかもしれない。

……そんなとき。目の前に真っ黒な衣装の男の人が倒れていた。
決して人通りの多い場所じゃ無かったけれど、誰も助けようとしたり、見たりしていなかった。
まるで、見えていないみたいに。

でも私には、そんなことよりも驚いたことがあった。
その人は抜き身の刀を持っていて、そして血だらけだったんだ。

そうして、私ー周防桃子ーとプロデューサーは出会った。

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P「はぁっ……はぁっ……」

「すっご〜く、素敵ね。あなたのその顔……！もっと見てみたくなっちゃいそうよ」

P「くっ……なんなんだお前は……！
虚なのか！？仮面が…… 」

「私？……そうね。虚と言われればそうかもしれないわね」

P「どういう……ことだ……！」

「私はね…………あっ、いけない。もうこんな時間。約束があったんだわ」

P「なっ、ふざけるな！俺はまだ…… 」

「まったく、バカねあなた。立って息をしているのも不思議な状態なのに。命拾いしたと思って、この日のことは忘れなさい。じゃあね」ｽｩｯ……

P「くそっ……！」ﾄﾞｻｯ

桃子「おじさん、大丈夫ですか！？」

百合子「……」

未来「百合子ちゃん、なに読んでるの？」

百合子「BLE○CHです！」

未来「BL○ACH？へぇ、聞いたことは有るけど、どんな話なの？」

静香「ちょっ、やめときなさいよ」

未来「どうして？」

百合子「この漫画はですね、死神を題材にしてまして敵対勢力との激しいバトルも見所の一つなんですけどなんと言っても語るに外せないのはオサレでして特に私が好きなのは主人公の苺の初虚化の所で、あっ虚化っていうのは……」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

未来「へ、へぇ……」

静香「馬鹿ね未来……」

志保「やってしまったわね」

雪歩「あはは……百合子ちゃん、好きなものを語り出すと止まらない所が有るからねぇ」

環「環も一回だけアレに巻き込まれて大変だったよ〜」

支援支援
あぁ今日も百合子はかわいい

美希「ふぁ〜……今日はちょっと疲れたの」

P「お疲れさん。今日はいつになく頑張ってたじゃないか。毎回そうしてくれると嬉しいんだけどな」

桃子「そうだよ、もっと美希さんはやる気を出すべきだと思うよ？」

美希「今日はなんだかテンション高めなだけなの。何時もこうだと灰になっちゃうの」

P「あはは……それは否定できんなぁ今の美希じゃあ」

莉緒「全く……そういうのは紗代子ちゃんに言ったら怒られちゃうわよ？」

美希「紗代子は紗代子、ミキはミキなの」

P「そうだな。一人一人、それぞれの良さが有るってことだ」

P（じゃなきゃ、とてもとても50人もプロデュース出来ない）

大企業と言っても過言ではない765プロだが、移動は可能な限り集団で行うように徹底してある。
今回のこの四人も、プロデューサーの運転するワゴン車に乗せられて事務所に帰る所なのだが、その徹底した意識には防犯上の理由と、もう一つの理由があった。
それが虚である。

人でも動物でも、この世の全てには魂、つまり魂魄が宿っている。死してのち、この魂魄は大きく二つに分けられることとなる。
それが、整（プラス）と虚（ホロウ）である。

当然のことだが、普通の人間に魂魄の姿を見ることは出来ない。

整はよく描かれる成仏を待つ霊のことを主に指す。
彼らは死神による魂送、いわゆる成仏を行われて始めて死後の世界、『尸魂界（ソウルソサエティ）』に行くことができるのだ。

対して、虚は強い負の感情を持ったまま死を迎えた魂魄が堕ちてしまう怪物である。

>>6
星井美希(15) Vi
http://i.imgur.com/RsKEGoF.jpg
http://i.imgur.com/Hg1yDTc.jpg

百瀬莉緒(23) Da
http://i.imgur.com/i6CWtfj.jpg
http://i.imgur.com/zdbfYdJ.jpg

ｳﾞｧｰ、ｳﾞｧｰ

P「……はぁ」

桃子「お兄ちゃん、ケータイ、鳴ってるよ？出ないの？」

P「いや、大丈夫だ。要件はわかるから」

P「莉緒さん、運転お願いしますね。ちょっと野暮用が出来ました」

莉緒「……？最近多いわね。まぁいいわ、分かったわよ」

美希「プロデューサー、どこいくの？」

P「ちょっと、な。じゃあお願いしますね？」ﾊﾞﾀﾝ

莉緒「何かしらね。いっつもああやってくけれど」

美希「さあ？ミキにはキョーミがないの」

桃子「……お兄ちゃん、何か頑張らないといけないことが有るんだと思うよ」

莉緒「……ふーん？さて、行きましょうか」

美希「莉緒の運転は微妙に下手で疲れちゃうの」

……行ったか。あとは、これでっと。
義魂丸。仕組みは複雑だが、要するに身体に仮の魂を入れることができる丸薬だ。

P「今日も頼むね」

義P「分かりました」ﾀﾀﾀ……

さてと、今からの俺はプロデューサーじゃない。死神だ。
……行こう。

P「さて、と。ちゃっちゃと終わらせて帰るか」

ｷｰﾝ……

P「ん、あっちの方角だな。にしてもちょっと大きいな。大事になる前に何とかしないと」ﾌﾟﾙﾙﾙ

P「ん、千早か」

P「はい、こちらP」

千早『こちら如月です。先ほど探知した霊圧の量と数が其れなりのものであるため、私も現場に急行します』

P「了解」ﾋﾟｯ

P「ふぅ、行くか」ｻﾞｯ

千早「あ、プロデューサー、こちらです」

P「いやいや、相変わらず速いね。君の瞬歩」

千早「昔から此れと歌だけが取り柄ですから」

P「さて、それで、敵は？」

千早「3体です。見た所、既に其々3人程度はこの世から葬っていると思われます」

P「……結構なもんだね」

P「どう？解放する？」

千早「霊力を温存できる相手ではないですよ。勿論です」

P「そうか。ならそうしよう」

P「フゥ〜……」

「拓け華咲」

「飛沫け蒼色逢瀬」

すいません、またいつか建て直します

ミリP「卍…………解！」

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