カフェイベの体力回復待ちの間に書いていきます。
・アイマス
・ホモにはしない
・>>1は大変にカフェパレが好きです。巻緒マジスイーツ男子。
・オリジナル設定多し
以上の事が気になる方はそっと閉じる事をおすすめします。
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「うーん、どこに行ったのかな?」
僕は黒い彼女を探す。
「みゃぁーおぅ」
声を聞きつけ、茂みを覗いてみる。
はたして、彼女はそこにいた。だけど、僕の姿を見るやいなやまた駆け出して行ってしまう。
「あ、ちょっと待って!」
服に葉っぱが付くのも気にせず、泳ぐようにして追いかける。
彼女は僕の従姉弟の思い人―――――の、愛猫だ。
何かあったらただで済む筈がない。
でも、いい子だし、ちゃんと懐いてるから逃げたりはしないと思うんだけど・・・。
ふと、鼻腔を叩くものが。
これは、甘い、けど甘ったるくない、いい匂いだ。
「あ、しまった」
思わずうっとりしてたら見失ってしまった。
急いで進むと、大きな建物が現れた。
飲食店のようで、良い香りはそこからしている。
不思議と静かな空気が漂い、遠くの音まで聞こえる。
「ニャア☆」
また、彼女の声。
この建物の裏だろうか?
入っていいのか迷ったが、思い切って裏手へ進む。
「ニャー☆」
あれは餌を求めている声だ。厨房に入ってたりしたら・・・!
悪い想像に、自然と全力疾走。
「ほら、ニボシだぞ」
男の人の声がする。誰かが居るらしい。コックさんが休憩でもしていたんだろうか。
「どうだ、うまいか」
「ニャア!」
「おおっ、うまいと言っているぞ、サタン!良かったなぁ!」
二人いるのか。そう思いながら角を曲がる。
「すみませーん!!」
声を出すと、一人の男性が立ち上がる。
「む?」
「そこに居る猫、僕のなんです。ご迷惑をおかけして済みません。」
「アーッハッハッハ!気に病むことは無い!なぜな――――」
「ああ、大丈夫ですよ。そこの彼を元気づけてくれましたし」
男性が座っていた階段の上の扉が開き、もう一人の男性が顔を出す。
「なぁっ!ソーイチロー、何を」
「はいはい、黙って下さい」
「は、はい・・・・」
なんだかおもしろい人たちだ。
「と、言う事ですので、全く迷惑ではありませんでしたよ」
「ありがとうございます」
「ですが、せっかくです。当店に寄っていきませんか?」
おいしそうな匂い、居心地のよさそうなお店。断る理由がない。
「ええ、是非!」
これが、僕と彼らの出会いだった。
おお、期待
カランコロン。
扉が開く。
「いらっしゃいませ!」
僕は元気よく声を出す。
「いらっしゃいませぇ!!」
そうすると、負けじともっと元気な可愛い声が上がった。
「席へご案内いたします」
精一杯の笑顔を作ってご案内。
「メニューはこちらです。最後のページには店長のおすすめが書いてありますから参考にして下さいね」
注文を聞き、それを厨房へ伝える。それと、寒そうにしていたとも。
「はい、分かりました。アスランさん、お手伝いを」
「うむ、わかった。我が休息のために捧げし命の水に新たな命を吹き込もう」
「ええ、あの賄のスープはおいしかったですね。お出ししても問題ないでしょう」
ファミレスで働いている友達は機械的に仕事をこなすだけだと言っていたけど、こういう温かみのある方が出来ると料理もおいしくなると思う。
時計を見ると、休憩の時間だ。
そのまま休憩室へ向かう。
「ん~~!!!やっぱりおいしい!!」
僕はそこでクッキーを食べて悶絶している男の子に声をかけた。
「そろそろ交代だよ、巻緒くん」
僕の名前は秋月涼。
平凡な男子高校生だ。
平凡、と言っても、実は従姉弟がアイドルだったりする。
僕自身、不本意だけどよく女の子に間違われる。
それが厭で、男性アイドルを目指したこともあったけど・・・。
結局、女装してデビューする羽目になりそうだったから諦めてしまった。
そして、ここは僕のバイト先。
ひょんなことがきっかけで勤めることになった。
雰囲気のいいカフェで、僕はとても気に入っている。
基本はウェイターだけど、この前手伝ってから厨房にも呼ばれるようになった。
いま僕と交代したのは卯月巻緒くん。
僕と同じ高校の先輩で、18才。
とってもケーキが好きで、休日にはケーキ屋さん巡りをしている。
僕も何度かついて行ったけど、本当においしいところばかりでビックリした。
でも、うちのケーキが一番!って、3人で笑いあった。
その時一緒に居たもう一人が、さっき元気な挨拶をした水嶋咲ちゃん。
咲ちゃんも巻緒くんと同じく学校の先輩だ。
あんなに可愛かったら噂になるだろうに、なぜか一度も聞いたことがない。というか、見たこともない。
うーん、本当に同じ学校なのかなぁ?
二人ともフロア担当で、いろんな仕事を教えてくれた。
厨房でお菓子を作っているのが東雲さん。
糸目で無表情に見えがちだけど、実はとてもいい人だ。・・・怒ると怖いけど。
お菓子作りは天下一品で、僕はひそかに魔法使いのようだと思っている。
だって、同じ手順で作っても僕のより断然おいしい。いつかいろいろ教えて貰えたらいいな。
ちなみに、餡子が苦手らしい。
本人は気にしているようだけど、そんなに気にしなくてもいいんじゃないかなぁ?
主にお料理を作っているのがアスランさん。
こっちもやっぱり天才的な料理の腕を持っている。
アスランさんは結構シャイだけど根はいい人で、僕に何かと気を使ってくれる。
実は、僕に料理を教えてくれている師匠でもあるんだ。
そして、オーナーの神谷さんは――――
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