【異能力バトル】ホワイトマン【オリジナル】 (57)

◆どーも皆様◆
◆前回私の勝手でやめてしまい、誠に申し訳ありませんでした◆

■前回■
◆ 【異能力バトル】ホワイトマン【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404664631/) ◆

◆1レス書くのに相当な時間をかけます◆
■能力の募集は無期限です。なるべく出すようにします■

▲能力の募集▲
 光銃(レーザー)のように、
 ○○←漢字二文字(○○)←呼び方
 といったようにに書いてください。

◆感覚を取り戻しながらかきます。どうかしめやかに……◆

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422620711

初見だが期待

快楽(デンジャラスポイズン)

<あらすじ……ハクダイモン・アキマサと彼の親は三ツ星レストランに来ていたが、そのとき爆音が耳に響いた>

 アキマサは目を覚ます。
 移ったものは火の赤と倒れている両親だけだった。

「ケホッ……! 父さん……母さん……?」

 カツ……カツ……。重い足取りで現れたのは二人の人間。
 男であろうその者たちは周囲を見わたし、一人は剣、もう一人はカタナを構えた。

「生存者四名、内一人は素質があります」
「フンッ! そいつを連れて行け」

 剣をもった男は、それを鞘に納め男性を抱きかかえた。

「……さて、始末せんとな」
「アキ……アキ……」

 アキマサの母親が呻いている。
 男はそれを無視し、カタナを翳す。

(や、やめろ! やめてくれ!)

 カタナは無残にも母を斬った。その思い、届かず……!

「お……まえ……!」

 DOOO!! 炎がアキマサの足を燃やし、異臭を漂わせる。

「ぬ? ふっふっふ、安心せい、次はお前だ」
「おま……え……!」

 男はカタナを翳す。そして!

「シェッ!」

 斬る!

「グガッ!? アババババ!?」

 斬れたのは、男の踝! 何が起きたというのか!?
 アキマサは男の後ろに立っていた。
 おお、見よ! その手にはいつの間にか奪い取っていたカタナが!

「な、何が! バアッ!」

 次に両腕が斬れ、炎の力で灰と化す!
 アキマサの腕に、異様な筋肉が浮かび上がる。
 そして次々と筋肉が増える!

「おまえ……! お前……! 貴様……! 恨んでやる……! 呪ってやる……! 殺し続けてやる……!」
「こ、殺すというのか! この高貴なる儂を! クズのお前が!」
「誰がクズだって……? 俺が? そりゃそうさ、だが」

 アキマサは男の心臓にカタナを深々と刺す!

「貴様のようなクズではない……!」
「アバーッ!」

 男は灰と化す……。
 そこでアキマサの気は失った。

■+……能力名に能力の情報も追加してください■
>>3 了解です▲

>>5
つまり>>4のアキマサの戦闘描写から能力名と情報を考えるって事?


「……仇?」

 蒼き衣を身に纏った、男が言う。

「ああ! 我らが師であるショーグンゾーさんの仇を取らないか!」
「私は付き合わん」
「な……に……!?」

 蒼き衣の戦士・セファードは、この者が良からぬ……聞いたら消されてしまいそうな情報を掴んだのではと思ったのだ。

「お、おまえ! 何たるシツレイ!」
「行くのなら貴様一人で行けばいいだろう。私を巻き込むな」

 スコープが装着してある仮面を被った男……ナイトボーイは一歩引く。

「所詮奴はそれまでだったということだ。油断にタケヤリが刺される……貴様もそうなりたいのか?」
「キィー! おまえ!」

 ナイトボーイはミトウシ製のカタナを構える。

「私とやるのか? 『剣兵(セイバー)』の能力を持つ私と?」
「グググ……! 覚えていろ! ゼッタイ・コウカイを味わえ!」

 ナイトボーイはドアを乱暴に開け、去る。
 セファードの能力……『剣兵』は実際強いものだった。
 あらゆる剣の製造が出来る能力、噂では『無限の剣の製造貴』と言われている。

「……」

 彼は無言で騎士仮面を被る。次のミッションがあるからだ。
 セファードは内心恐れいてた……つぎのミッションのことではなく、師の仇が。
 あれほどの強者をものの数秒で殺害した相手だ、あったらまず命はないだろう。
 セファードは今日も祈る、奴だけには合わぬように……!

■失礼しました■
>>3 の能力情報をお教えください▲


「フンッ!」
「ギアーッ!」

 セファードは簡単な剣を造り、カチョ・リーマンを殺害。

「兄貴! ここの資金は全部詰めまっシャー」
「情報は」
「勿論、倒産して会社を爆発させると」
「そっちは」
「ええ、宝石は完了よ」

 暗黒会社「ドコデ輸送屋」が破産寸前となり社員らが逃げていくことにより、シャチョ・リーマンは公開自害、
 そして資金はミトウシ社が、残った社員らは連帯責任により全員殺害することとなった。

「しかしカンノットさんの能力もえげつないっすねー!」
「そぉ?」

 カンノット……『輝石』(パイロキナイト)という宝石型の能力の使い手である。
 しかも、珍しいことに女の能力者だ。
 一方の能力者は『伝声』(ウィスパー)という能力。対象の人物にささやき声で伝えるものだ。

「ま、アンタよりは強いわよね?」
「さっさと外出るぞ」

 セファード一行は会社を後に「いやさせんよ?」

「誰だ!」

 伝声の能力者・ロデールが叫ぶ。

「俺の名はホワイトマン! ハハハハ! 汚くしてるな」

 瞬間、セファードは冷や汗をかいた。

「カンノット、ローデル、逃げろ」
「「え?」」

 セファードは古の剣のコピーを二剣だし、天井、壁、床に刃を造りだす!

「すごい殺気だ」
「貴様……あの時のなれの果てか?」
「んぁ? あー……おまえ、チラチラ見てたヤツか……ハハッ!」

 カンノットは窓に近づき、ローデルの方へ顔を向ける。

「どうしたの! ローデルさん!」
「へへ……すまねぇッス……腰が」

 ローデルは、セファードの見たことのない殺意と、ホワイトマンの存在感で失禁していた。

「カンノットさんだけでも逃げろッスァー!」
「ッ! ……御武運を!」



「ダラァッ!」

 ホワイトマンはトビ・パンチで一気に決めようとする。
 だがセファードは二剣で防御!
 拳と剣がぶつかり合うことにより、風圧と覇気が重なる!
 ローデルはそれに全身が触れ、木端微塵と化す!

「イヤーッ!」

 セファードは一剣を素早く突く!

「ダラァッ!」

 ホワイトマンは剣の側面を叩く! 古き剣粉砕!

「イヤーッ!」

 セファードはもう一剣で素早く突く!

「ダラァッ!」

 ホワイトマンは剣の側面を叩く! 古き剣粉砕!

「マンダラム・サトムリカ」

 セファードは古の剣の名を呟く……見よ!
 その手にはすでに20メールはあろう剣が握られている!

「イヤーッ!」
「ダラァッ!」

 振り下ろされた巨大剣をホワイトマンはシラハドリで止める!
 筋肉が膨張! 逆にホワイトマンが持ち上げる!

「何!? モモ・ソード!」

 桃色に輝く剣を造り、投げつける!

「獄火(ファイア)!」

 バーナーの如き火柱がモモ・ソードを溶かす!

「グワーッ!」

 火柱がセファードの左腕をとらえ、灰にする!

「ヤイバ!」

 床、天井、壁の刃が一斉噴射!
 ホワイトマンは獄火で対処するが、残った刃が体に突き刺さる!

「グワーッ!」
「イヤーッ!」

 セファードはその一瞬、窓から飛び出て疾走する。
 瞬間、ビルもろとも大爆破!

「イヤーッ!」

 だが、セファードの疾走は止まらなかった。

  奇襲と奇襲 ……完

◆どーも皆様◆
◆開始します◆


 ミトウシ社の機密会議室に、大勢の能力者が集まっていた。
 部屋の奥には一つの台があり、そこには能力者管理担当のコブラキングが立っていた。

「十八時三十分、これより能力者管理者の名のもとに、会議を始める」

 会議と言っても、コブラキングが情報を出し、それに基づいて行動するだけというものだ。
 コブラキングは紙の束を両脇にいる者に渡す。
 その者はまた横へと渡し、次々と流されていく。

「ん? 何です、このふざけた情報は」

 紙に写真のない個人情報がある。
 そこに書かれた名前は『ホワイトマン』と書かれていた。

「事実だ。ドクター・ドモンのとの協力でこいつの髪の毛一本持ってきたものには俺より上の『格上げ』が待っている」

 会場が騒ぎ出す。

「それは……レッドブラックさんよりか」

 黄色い鎧の男は呪詛のように言った。

「さぁな、俺には何も……でだ、貴様らには一日づつ開けて、グンマーの偵察に行ってもらう」

「ヒュー! 外に出れる!」

 ドア付近にいた能力者・テルデンが叫ぶ。
 そのあと、床から刃が噴出され、灰と化す。

「……質問があるものは挙手しろ」

 三秒の静寂の後、コブラキングは紙を破る。

「では、解散。明後日の偵察は、ファイヤードラゴンさんとバッファローさんだ」



「クヒッ! クヒヒッ! 最強の力はすぐ目の前!」

 ドクター・ドモンは十二台のモニタの前で高らかに笑う。

「ヌッハッハ。 面白いことを考えるものだ。 で、出来るのか」

 異様な気迫、ほとんどが筋肉で磨かれた巨体、黄金色のマスク仮面。
 ミトウシ社会長アカノシマ・ギンゾウがそこにはいた。

「はァイ! もちろんでございます! 最高のコンディション! いつでも可能でございます! クヒヒッ!」

 無礼千万! 何故アカノシマ・ギンゾウはこの者を殺さないのか?
 答えは、目の前にある装置が答えているだろう。
 ドクター・ドモンは、誰かの髪の毛を入れることによってコピーが出来る装置を作り上げることに成功した、天才科学者なのだ!

「会長、ご時間です」

 後ろで暗闇に隠れた者は、アカノシマ・ギンゾウの懐刀にして秘書のレッドブラックだ。
 アカノシマ・ギンゾウは無言で立ち上がり、出口へ足を運ぶ。

「クヒヒヒハハ! アッハハハハハハッ!」

 ドクター・ドモンの高笑いは今も響く。



「ハハハ……じゃ……。ったく、うちはピザ屋じゃねぇっての!」

 ユウバリ・オビ……私立探偵事務所を構える、ごく普通(でもない)の人間だ。
 机にコーヒーが置かれる。

「最近暇ですしね」

 彼女はユウバリ・オビが認めた唯一の助手=イオタイ・ナキ。
 気配り、礼儀、頭脳に関しては随一だ。

「ハァー……いつ金が無くなるかもしれないのによ、なぁにしたらいいか」
「何するって、ゴミ出し行ってくださいよ!」

 ユウバリは横にある三つのゴミ袋に目を配る。

「ッカー! ショウガネー……いってやるよ」
「え!?」
「なんで驚く! 俺だって行くときは行くぞ!?」

 ユウバリはゴミ袋を持ち上げる。

「開けて」

 イオタイは出入り口を開ける。

「いってらっしゃい」
「おう」



「アー! アー! 終わったわー!」

 ゴミ捨てフィールドにゴミ袋を投げ捨て、そう言った。

「こんな日はサケに限るぜ!」

 ユウバリは胸ポケットに手をやるが、何もなかった。

「……あれ」

 あらゆるポケットを探ったが、目当ての財布は見つからなかった。

「チッキショー! なんだってこんな……!」

 激しく地団駄!

「事件でも起きて金貰えりゃ……」
「アバーッ!」

 そう言ったのも束の間、男性の悲鳴が響く!

「ハッハー! ひったくりか? そんなのいい!」

 ユウバリは走り出す!

「おい! 誰……ッ!?」

 漂う異臭、無残な死体の数々……これはいったい!?

「……テンメー! 見てしまったな~!」
「な、なんだよ……これ!?」

 ユウバリはこれまで幾多の事件現場を見てきたが、こんなにも無残な光景は初めてだった。

「落ち着け、バッファローさん。殺せばいいだけのことだろう」
「ムッそうさな! では! 覚悟せい!」

 突如、バッファローと呼ばれるものはユウバリめがけて突進!

「ぅおおおおお!?」

 ユウバリはタイクバコ・トビの如く跨いで飛ぶ!
 バッファローは壁にぶつかり、破壊!

「キヤアアアアアアア!?」

 屋内にいた女性リーマンは吹き飛ばされる!

「ムッ! ファイヤードラゴンさん! たのんます!」

 バッファローは止まらず突進! 又も壁を破壊!
 これがバッファローの能力=『破壊』(クラッシュ)の力である!

「しょーがねー野郎だぜ……どーもどーも、名無しの一般人さん。さっきは運が良かっただけだが、ここからは違うぞ」
「能力者……ふっ、嫌になるぜ」
(ここで死んでは、アイツが泣いちまうからな……!)

 ユウバリはコートからダーツ矢を取りだす!

「悪いが、生き永らえさせてもらうぜ!」

忍殺の皮を被ったオリジナル書くぐらいなら素直に忍殺書いたほうがいいのでは?

>>17 俺の世界は俺だけのもの、忍殺は元で、俺が子だ。

◆と、いっております◆
◆私もそう思いましたが、逆らえないので……◆

■なお今食事■


 ユウバリはダーツ矢を投げる。
 四方八方と飛び出したダーツ矢はゆっくりと軌道を変え、瞬間、弾丸並の速さで発進!

「これは!? FOOOO!」

 ファイヤードラゴンの獄火(ファイア)がダーツ矢を溶かす!

「イタイ!」

 一本のみ、腕に刺さる。
 ファイヤードラゴンは回転して下がり、いう。

「チッ! 情報にないぞ、どうなっているんだ!」

 ユウバリはこの機会を逃さず、逃走を図る。
 その時、壁が破壊され、何者かが現る!
 その人は……バッファロー!

「フゥーッ! フゥー……! 今度は外さん!」
「よしきた! これでお前はおしまいだ!」

 完全に挟まれた。 震えた手で鼻を触る。
 攻撃あるのみ! ユウバリはダーツ矢をバッファローめがけ投げつける。

「フンッ!」

 バッファローは、それをいともたやすく跳ね返す!

「アンタらよ……もし、もしだ、俺のダーツ矢があと二本しかないっていったら、どうする?」

「ド! どうする! 殺すか!」

「殺す、増えたところで格上げが難しくなるだけだ。……ということだ、お前は死ぬ」

 ユウバリは上にダーツ矢を投げる。
 狂ったかユウバリ!

「フッ、何をしているかは知らんが……くらえッ! フグッ!?」

 ファイヤードラゴンの脳天に謎のファンが埋め込まれる。
 上を見よ……そこには、ダーツ矢で壊された排気口が! それが回転し落ちたのだ!

「ムゥー! ファイヤードラゴンさんがやられた!?」

「そろそろだぜ」

 バッファローの背中に、激痛走る!

「グムーッ! なんだッ……!」

「俺の能力……まぁ冥土の土産だがよ。『射命』(シューター)は、狙った場所に確実に命中させるんだ」

 バッファローは何もできずにもがく!

「で、俺が狙ったところは」

 ユウバリは自分の胸に親指を立てる。

「心臓……イタイぜ」

「グモオオオオオオオオオ!!」

 ユウバリを挟む両者は灰と化す。

「最後の一本は、帰り道のために」




   とある日の激戦時 ……完

◆どーも皆様◆
◆遅い時間ですが、開始します◆


「安全第一」「ミナザキ社」「アーイイ工場」などが書かれた工場に一人、若くして働く人がいた。
 彼の名はアキタ・ヒロフミ。一年前から働いている工場リーマンである。
 中学を卒業した後、高校から追い出され、やっとのことで見つけた職だった。

「アキタァ! ここ掃除してないゾ!」
「スィヤッセー!」

 彼は顔の隈がひどい、充分に寝ていないのだ。
 三十秒でモップを持ってきて、一分で吹き終わり、二十秒で片づけた。
 そしてすぐさま持ち場に戻った。

「苦労してんな、お前」
「そんなことありませんよ」

 クレ・セキがコンベヤに運ばれるチキンとピザを専用パックに入れる。

「あのさ、お前にピッタリだろう仕事があるんだけどよ」

 アキタがコンベヤに運ばれるチキンとピザを専用パックに入れる。

「まぁアブナイ仕事だけどよ」

 クレが囁く。

「革命、起こすんだってさ」

 革命……その言葉はアキタにとって、人生が大きく変わるものだ。

「く、詳しく……お願いします」



「チキンおいしい」

 ホワイトマンは、ミトウシ社の能力者に乗っかり、チキンを頬張った。

「ヒィー! ヒィー! ぢぬゥーッ!」

「で、ふーん。能力者を使うまでもないってか」

「オゴッ! ヒィー!」

 能力者は泡を吹き、失神寸前に陥る。
 そのたびに拳を叩きこみ、正気に戻す。

「元ニートマンやら、社会に恨みを持った奴を集めて、テロリズム。ミトウシ社には一切の負担なし……下種が」

「オゴッ!」

「あ、もう死んでいいぞ」

 ホワイトマンが能力者の背中を叩くと、血を吹き出し、灰と化した。

「んぁあああ!! 殺してやる!」

 ホワイトマンの背中には、信じられないほどの筋肉が鬼のように変化していた。



 会場には、大勢の人間が集まっていた。
 あるものは脱法ドラッグ酒を飲み、あるものは煙草を吹かしていた。

「「アーアー。皆さん! どーも!」」

 ステージを見上げると、眼帯をつけた人間が立っていた。

「「アナタ方は、この社会を憎んでいる! そうですね?」」

 返事はない、何かを言ったとしても聞かないだろう。
 その眼は血走っていた。

「「この世の中を、我々が変えるべきだ! そうだろう?」

 会場はざわざわと騒ぎ出す。そして一人が。

「ソウダー!」

 その叫びが発せられると、それに続き周りが便乗しだす!

「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」

「「さぁ武器を取れ! 来るぞ! 我々の世界が!」」

「「「「ウオーッ!」」」」

 その中には、アキタもいた。



 某日、漁港輸入センターにて。

「どどどどうするんですか!?」

「どうするってお前……」

 門の警備員が怯えていた。
 それもそうだろう、目の前には大勢の武装集団が攻めてくるのだから。

「やるしかねぇだろ」

「し、しかし!」

「うるせぇ! お前の銃は何のためにある!」

 サングラスをかけた警備員が銃を構える。
 手には汗が出て、力んでいたが、いたって冷静だった。

「お前ら! 止まれ! 何もだ!」

「「「「革命!」」」」

 瞬間、謎の光がサングラス警備員を襲う!
 走馬灯もさせぬまま死す! もしや、レーザー銃なのでは!?

「ウワアアアアアア!!」

 警備員はアサルトライフルを連射!
 しかし防弾の武装のため、効きもしない!

「「「「革命!」」」」

 レーザー玉が警備員を消し去る。
 アキタは、殺伐とした光景を見ても動じない。
 脱法ドラッグ酒を飲んでいるのもあるが、それ以上に怒りがこみあげていたのである。

(おのれカチグミ・リーマンめが! 俺を苔にしやがって!)

 センター内に入り、階に別れ行動する。
 アキタは二階の隊に所属していた。
 職員をレーザー銃で始末する!

(俺は何もしていないのに! 屑どもめ!)
「死ね! 死ね!」

 隊がまっすぐ進む中、アキタは怒り狂い、誤って別の道に行ってしまう。
 すると一つの部屋にたどり着いた。
「センター・シャチョ・リーマン室」と書かれた部屋の扉が、少しながら開いていた。

「……ふむ、ちゃんとそろっているな」

「ハ、ハイ!」

「これで君の命は救われた。ミトウシ社のカチグミ・リーマンくらいにはなれるだろう」

「アリガタキシアワセ! オーメン!」

「オーメン」

 アキタは恐るべき一部始終を見ていた。そこにいたのは……この革命運動のリーダーだ。
 全て仕組まれし事柄、アキタ・ヒロフミ達は利用されただけなのだ!

「な……に……!?」

「ン? 誰かいるのかね?」

 勢いよく、勝手にドアが開かれアキタの姿が見つかってしまう!

「ハッハッハー……ただの屑か」

「お、お前……!」

「悪いがね、死んでもらうよ」

 震えて動けないアキタの頭に、指を突きつける。
 殺される……アキタが走馬灯に入ろうとした、その時!


「グッハッハッハーッ!」

 天井を破壊し、何者かが参上!
 その姿は、雪のように白い全身タイツ、純銀の仮面をした大柄の男、ホワイトマンだ!

「ホワイトマン! やっと会えた!」

 ホワイトマンは一瞬で眼帯の男に近づき、アキタを投げ飛ばす!

「ダラァッ!」

 素早い攻撃が、男を襲う……だが!

「ハッハッハー……! 甘いよホワイトマン!」

「ん!? ドワーッ!」

 突如、ホワイトマンが飛ばされる!

「私の能力に勝つには耐えなきゃ!」

「ドワーッ!」

 又も飛ばされる!

「おっと、名乗ってなかったね。私はペンデュラム! 君と手合せ願いたかったんだよ!」

「その能力……重力のやつか」

 ペンデュラムは両手を広げ、言う。

「よくわかったね! さすがだ!」

 ペンデュラムの能力、それは……『重圧』(グラヴィティ)。
 重力を操る、能力の中でも強力なものだ!

「ダラァッ!」

 ホワイトマンのトビ・パンチ!
 それは確実に当たったが、手応えが無い。

「無駄だよ! 私は今、強重力の衣を着ているようなものなのだから!」

「メンドくせぇ!」

 ホワイトマンの連続セイケン・パンチ! 手応えなし!

「無駄だよ!」

「ドワーッ!」

 また飛ばされた! バカ!

「もっと楽しませてくれたまえよ! ホワイトマン!」


◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆

◆どーも皆様◆
◆開始します◆



 少し遡り、アキタが投げ飛ばされた後。
 彼は異様な光景に怯えていた。

「ハァー……! ハァー……! 何だよ、これ!」

 砂煙で見えないが、声で戦っていることがわかる。

「こ、こんなところに居続けるわけには……ウワアアアアアア!」

 アキタは汗ばんだ手でレーザー銃を握り、立ち上がった。
 そして後ろを向き、走り出した!
 しばらくして、見たことのある道に出た。
 そこには一人の武装革命人がいた。

「あ、いた! 死んだと思ったぜ。さ、いこう。革め」

 アキタはその人にレーザー玉を撃ち込んだ!
 それでもなお、走り続ける!
 恐怖、絶望、挫折、失望、憤怒……いろいろな感情が彼に取り込まれる。
 分からぬ情が渦巻き、判断力を無くしていく。

「俺……俺は、何のために……何をしようと……」

「あれ、お前、すれ違いになったか?」

 七人の武装革命人がアキタを見た。
 瞬間、そのうちの一人にレーザー玉を撃ち込み、貫通して後ろの二人を殺害した。

「なっ!? 落ち着」

 四人のうちの一人にレーザー玉を撃ち込み、殺害。

「コ、コロセー!」

 三人が一斉発砲するが、見事にそれを避ける!
 アキタは殺害した革命人のレーザー銃を拾い上げ、発射する!
 三人は消し去った。

「ウワアアアアアア!! ア! ア! アアアアアアアア!!」

 ぎこちなく走る。 そこにいたのは、武装革命人!

「お前、その顔」

 隊長と思しき男は、アキタの銃によって抹殺される!

「ウ!? ウワアアアアアア!?」

「う、ウテーッ!」

 六人いた集団は、一分も経たないうちに全滅する!
 がむしゃらに走り続ける。
 彼はふと、思ったことをいった。

「俺は……何で生きているんだ……?」

 気づいたときには、アキタは廃棄物焼却所に通じる穴へ落ちていた。



「さぁて、どうするか……」

 ホワイトマンは悩んでいた。
 敵は最強クラスの能力の使い手だ。

「ハッハッハー! 来ないならこちらからだぞ!」

 ペンデュラムは手を翳す。

「ドワーッ!」

 ホワイトマンは床にへばり付く!
 重力が強くなったのだ!
 ホワイトマン、立てない!

「これで床から重力をかけたらどうなるかな?」

「!」

「ハッハッハー! まだやらんよ! ゆっくりと味わいたまえ!」

 もはや勝ち目はないのか?
 ……いや、あるにはある。だが、まだそれを行うべきではない、そう思った。

「ド……ワー……ッ!」

 ペンデュラムが嘲笑う中、徐々に強くなる重力に耐え続け……その時は訪れた。

 DOOOOOOOOO!!

 突如、どこかの室内が爆破! そして近くからも爆発音が鳴り、今いる所の壁が破壊!

「ハッハッハー……何事だ、これは」

 ホワイトマンに瓦礫が積み重なり、姿が見えなくなる。

「ホワイトマン! ……まぁいい、潮時か。一応かけておこう」

 重力を強くし、自分が確信するまで能力を発動した。
 ……だが! 瓦礫が動き、そこから人影が現れた!

「ハッハッハー……?」

 ペンデュラムは目を疑った。
 立ったのは勿論、ホワイトマンただ一人!
 その体は先ほどのものとは別物。先ほどの二倍の大きさだ!

「ハァー……!」

「能力が解除された……? いや違う」

 その通り。彼は以上に筋肉を膨張させ、無理やり立っていた。カジバ・チカラではない。
 ましてや自身の能力ではない。かと言って、自分の持つ力でもない。

「「死にたいらしいな、殺してやろう」」

 突然の死刑宣告! そして二重の声!

 DOOOOOOOOO!!

 その時、漁港輸入センターは完全崩壊した。




 かつて、異王(ドミネーター)という神がいた。
 その神は、異界とつながる唯一の神として見られていた。
 
 ある日、異王は一人の人間に恋し、地に降り立った。
 人間も異王を受け入れ、お互いに愛し合った。
 それを知った弟=繋結(ゲート)は父にこのことを伝えた。

 すると父は憤怒し、忠誠を誓いし者たちと異王を倒しに向かった。
 異王は恐れたが、愛した人間の顔を再び見ようと反撃する。

 異王は異界を開き、魔物、悪魔などの邪悪なるもの共を呼び出した。
 しかし、父には力及ばず、自身の能力を残し、消えていった。




「異王(ドミネーター)……」

 アキタはそう呟いた。
 すると、羽を生やした謎の生き物が黒き裂け目から現れる。
 その生き物が鶏のような足でアキタを掴み、上へ飛ぶ。
 ここは地下だった。なので上へ行くのか?

「ゲホッ」

 地上へ出て、一回転して着地。

「君の思った通りだったね」

 後ろを向くと、鉄仮面をかけ、赤いタキシードを着こなした人と、見知った顔の人物が立っていた。
 見知った顔はクレ・セキその人だ。

「単刀直入にいうよ、アキタ・ヒロフミ。私たちと来い」

「何故だ……?」

 アキタ自身も驚くほど、冷静に言った。

「君は強い、私達には今、君のようなものが必要なんだ」

 アキタは静かに男を見つめる。

「革命を起こせるぞ? この世界に革命を」

「革命なんか、必要ない。俺は愛したいものを愛し、殺したいものを殺す。ただそれだけの存在だ。勝手に生きて、勝手に死ぬ」

 アキタは自分の顔を触ろうとしたが、いつの間にか仮面をつけていた。
 彼は自分の手を見つめる。

「けど、目的が無いと、俺は、生きられないだろう」

 拳を作り、握りしめた。

「行こう」



  我が道はここから  ……完

◆休憩(そのまま終わる可能性あり)します◆

◆どーも皆様◆
◆開始します◆
■今回最初は、前スレの1話目に地文をつけたいと思います■


 タツカワ・タツキ。高校一年。
 夢、無し。趣味、なくはない。

 彼には誰にも言えない秘密がある。
 それは、『星速』(スター)という能力を使えることだ。
 そう、彼は能力者なのだ。

「ふぁー……ねむ」

 タツキはあくびをし、机に顔をつける。
 退屈、その言葉が似合うような生き方をしていた。

「最近そればっかだなー」

「退屈過ぎて死にそー」

 友人は背中をさする。

「よーし分かった、じゃあさ、オンナ誘って遊ぼうぜ?」

「……それもいいかな」



「タツキ君ってサァ、意外にイケメンだよねぇ」

 女子生徒がタツキをほめる。

「そうか? 自分じゃ分からなくてね。こういう事やっても……っていつも思うんだよ」

「全然いけるよー、もっと遊んだら?」

 もう一人の女子生徒が提案した。
 少し間をおいて、タツキは口を開いた。

「そうだなー」

「いいなー、お前だけ」

「いやいや……」

 少しだけ、タツキの中で退屈という感情が消えかかった……だが。

「キヤァァァァァァァ!!」

 周囲にいる人々は、叫び声が聞こえた方に注目する。
 団地の四階が燃えている!

「誰か助けて! 死んじゃう! 死んじゃう!」

 母親の声と赤ん坊と思われる鳴き声が響く。

「ェ……だ、誰か消防! 早く呼べ!」

「う、うん!」

 女子生徒が慌てて携帯端末機を取りだす。
 それと同時にタツキはバックを投げ捨てる。

「お、おいタツキ! まさか」

 タツキは友人の呼びかけを無視し、走り出した。
 階段を飛び越え、二階、三階と十秒もかけず素早く行動する!

「い、いた……!」

 女性が倒れ、その手にはやはり赤ん坊が!

「大丈夫ですか! ……!」

 タツキは能力者特有の洞察力で女性が死んでいると判断し、赤ん坊を抱きかかえた。

「……お前だけは」

「面白くねぇなァ」


「誰だ!?」

 炎の中、現れたのは一人の男。

「俺? そうだな……グレン、とでも呼んでくれ」

 恐ろしき仮面をつけた男は手から火柱を作り、部屋の火の力を上げた!

「お前クッソはえぇな! 能力者か!」

 グレンは不敵な笑みを浮かべる。

「冥土の土産だ。俺の能力は全てを燃やしつくす獄火(ファイア)の能力!」

 グレンの目が輝く! その手には小さな火柱が立っていた!

「死ぬわけにはいかない! せめてこの子が安全になるまでは!」

 グレンの無慈悲な火柱がタツキを襲う。
 タツキは赤ん坊を抱きかかえたまま二階に降りる。
 そのまま一階へ降りる瞬間、足に火柱が当たる!

「ウグッ!」

 アスファルトに、タツキが赤ん坊を守りながら転がる。

「死ね!」

 火柱がタツキを襲う、その時!

「グッハッハッハーッ!」

 水柱が火柱をかき消した!

「何だ貴様ァ!」

「俺の名はホワイトマン! 正義の味方ではない」

 その体長を見るに二百センチはあろう。
 彼ホワイトマンは腕を回し、タツキに言う。

「タツキ君、君は本当に良い奴だ」

 タツキはすると、睡魔に襲われる。

「だがここからは悪、殺しの世界だ、正義のキミが出るステージじゃない」

 目が自然と閉じられる。

「お休みだ、タツキ君」




「……んっ」

 タツキは目を覚ます。
 見知らぬ部屋に、男が立っていた。

「父さん!」

「すまない、俺は違う」

 姿、声が父その者が否定した。

「ホワイトマン……?」

「そうそう! よくわかったな!」

「何の用だ……」

「あー時間がないから、一言だけ……強く生きろよ」

 父=ホワイトマンは椅子に座り、静かになった。
 そして起きる。

「ハッ! タツキ!」

「父さん……心配かけちゃったね」

 彼がこの先どのような生き方をするのか。
 それは誰にもわからない。だが、どんな苦難も彼は乗り越えるだろう。



 星速の彼 ……完

◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆

ヘッズとして言わせて欲しい
奥ゆかしくあるべきだ

◆どーも皆様◆
◆開始します◆

 ●今回●

▲ 桜の木の意味 ▲


 大きな桜の下に、二人の男が座っていた。
 その男は黄色い鎧を身に纏い、もう一方は銀の装束を纏っていた。
 両者は正座をしながら、交換交換に茶を飲んでいる。
 この光景を他のものが見たら、なんと素晴らしいとその場で正座をしていたろう。

「しかし、素晴らしきサクラですな。こんなにも美しいサクラ、今の時代に存在しているとは……」

 銀の装束の男が、桜を見ながら茶を飲む。
 黄色い鎧の男が茶を置き、言う。

「儂が丹精込めて育てた、どこにも無いものだ」

 両者一瞬も乱さない姿勢で茶を飲む。

「して、話とは」

 黄色い鎧の男が問うと、銀の装束の目つきが鋭くする。

「ギャラクシアさん、貴公の目つきで桜が乱れる……すまないが、やめてもらえないか」

「む、すまない」

 鋭くなった目から、優しくするような目に変わった。

「この区域付近であの男……ホワイトマンとやらが目撃された」

 風が吹く……桜が靡き……それは、黄色い鎧の男に囁く様に……。

「そうか……こちらでも出来ることはやろう」

 鎧が鳴り、男は桜の方へ目を向けた。

「この桜のためにも」



「お父さん。この木、なぁに?」

 小さき頃のサナダ・クサスケは自分と同じ位の木を見て、父に問う。

「これはね、桜って言うんだよ」

「さくら?」

 父はクサスケを抱きかかえる。

「この木はね、クサスケが生まれてから植えたものなんだよ」

 父は笑顔で、クサスケに山の下の町を見せた。

「この町にない、最高の桜を育てるんだ……長くかかるけどね」

 母が二人を呼び、父が大きな声で返事をした。


 その二年後、父は急病で寝込んでしまう。
 母は今祖母の家に帰っており、今こちらへ向かっているが、早くても四日はかかるという。
 医者に診てもらったが、その病気は謎に包まれていた。

「クサ……ス……ケ」

 父が三日ぶりに口を開いた。
 クサスケは父に駆け寄り、手を握る。

「父さん!」

「クサ……スケ」

「無理しないで!」

「聞け……クサスケ……倉庫に、ゲホッ! 倉庫に、代々受け継いできた……カタナがある……もってこい」

 一瞬、行くか否か戸惑ったが、倉庫へ駆け出す。
 門を開ると、正面にある箱に目を奪われる。
 箱には「カタナここにあり」と彫られている。
 クサスケはそれを持ち、父の所へ置きに行く。

「これかい?」

「ああ……それだ……」

 父は起き上がり、何かをはめた。
 それは、小さい木の板だった。
 箱が開けられる……そこにはやはりカタナがあった。
 だがそれは、邪念、怨念、呪詛、闇黒、殺気が全て混ざったカタナそのものだった。
 父はそれに押されたのか、あるいは恐れたのか、布団へ飛び込んだ。
 立とうとする、だが病気のせいで倒れる。

「父さん……!」

「俺は……生きなければ……桜を……育たなければ……!」

「……」

 クサスケは父へ近づき、父を布団へ寝かす。

「なに……を」

「父さん……俺、父さんの意志を継ぐよ」

 クサスケは正座をしながら言う。

「あの木を、立派な木にして……この世界にはない、一番の木にする! だから……」

 クサスケは涙を溢す……。
 風が……吹く……クサスケの……背中を押すように……。

「悪役には、ならないで……!」

 父は天井を見つめた。

「ああ……そうか……それは、安心した……」

 父は微笑みながら……目を閉じた。



「ついてねぇッ! 何でこんなに敵さん来るんだ!」

 量産型抹殺機「タロウ」五人が一斉に発砲!
 ホワイトマンは跳びながら回転し、壁を蹴り避ける。

「きりねェ! さすがの俺もこれは頭に来るぜ!」

「ハイジョ!」

 五人のタロウがホワイトマンめがけ発砲する。
 ホワイトマンは紙一重でこれを躱す。
 壁を蹴り、瞬間タロウ五人の首を横蹴りで吹き飛ばす!

「フゥー……次ィッ!」

「ハイジョ!」

 五人のタロウが後ろから一斉発砲!
 ホワイトマンは五つの弾丸を素手で捉え、投げ返す。
 タロウ全員の脳天に弾丸がめり込み、死亡!

「ハイジョ!」

 屋上から出てきたタロウが一斉発砲!
 ホワイトマンはそれを避け飛び上がり、横蹴りで首を吹き飛ばす。
 ホワイトマンはそのまま逃走。目指した先は、山の麓!



 数分して。山を登ろうとしたホワイトマンを待ち構えていたのは巨大な門。
 そしてそこにいた敵!

「えぇ! ここにも!?」

「ここから先は通さんぞ!」

 ホワイトマンは回転しながらトビ・パンチを繰り出す。
 敵は両手で防御するが、少し押されている!
 その時、激しい水がホワイトマンに直撃し、壁に叩き付けられる。

「俺はリバー! 貴様のようなものに決して負けない戦士の一人だ!」

 その周辺には四本の水柱が立っていた。

「ほォ、いってくれるじゃねーか……!」

 ホワイトマンは即座に構え、深い呼吸をする。

「なんだ……フハハ! 新たな情報だ。見たことのない……その構え、どこから」

「ダラァッ!」

 瞬間、リバーの目に映ったのは……空色の空。
 一瞬の油断。そう、一瞬だけの時間でリバーの首は……吹き飛んでいた!
 しかし、ホワイトマンのその力に副作用が無いわけではない。
 腕と脚から鮮血が迸る!

「チッ……ついやっちまったじゃねーか……」

 ホワイトマンは門を見上げる。

「……二、三。三人か」

 ホワイトマンはその門を叩き、破壊する。
 重い一歩を踏み出した。

「皆殺しだ」

◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆

◆どーも皆様◆
◆開始します◆


 木々が太く育ち、草が生い茂る。
 遠くを見ると先ほどの門が構えていた。
 気配は一つ、それを狩るために足を進める。

 深く呼吸をし、集中力を高める。
 敵は無論能力者、いかなる能力かは計り知れないが、彼はただ落ち着いていた。
 その時! 殺気が感じられた方へ手を鞭のように靡かせると、その指には弾丸が挟まれていた。

「フゥー……!」

 弾丸が発砲された方へ向くが、姿が無い。
 移動したか? ……否、その敵は動いていなかった。

((フハハ……ホワイトマン。リバーさんを倒したのはいいが、この透明(スケルトン)の使い手ボーン相手ででは不利そのもの!))

 ボーンのその能力は自我の姿を消すだけではなく、持っているもの、薬莢、音までもを消すことが出来るのだ!
 ボーンは銃を構える。スナイパーライフルだ。
 この距離でスナイパーライフルを撃つというのか!?

((さっきは慢心してしまったが、今度こそ貴様の終わりだ!))

 発砲! ホワイトマンとの距離はわずか数メートル。だが、音、気配を消したので、気づくはずがない……筈だった。
 ホワイトマンは寸前で避け、リバーを殺した構えをする!
 その殺気にへたれこむ。瞬間、いやもうすでにホワイトマンはセイケン・パンチを繰り出していた!

((何ィーッ!?))

 ボーンは横に転がり、間合いを取る。
 ホワイトマンはまた構えた。

((どうなってんだ? 見えて? いやありえん!))

 スナイパーライフルを構え、発砲!
 だがまたも寸前で躱す。
 ボーンはまた恐れた。自分に実は能力がないのではないかと疑うくらいにだ。
 また? そう、実際彼はリバーが殺害された時から恐れていたのだ。
 最強……その言葉しか頭に残らなかった。

「フゥー……!」

 だが、ホワイトマンとて無事では済まない状況へ追い込まれていた。
 その腕に鮮血が迸る。「力と犠牲は絆で結ばれている」とはこの事だ。

((クソォ!))

 ボーンはスナイパーライフルを発砲!
 ホワイトマンは回避!

((クソォ!))

 スナイパーライフルを発砲!
 ホワイトマン回避!

((クソォ!))

 発砲!
 回避!

「ウガーッ!」

 攻撃を受けたのは……ボーン!
 ホワイトマンは銃弾を躱しながらボーンに近づいていた。
 ボーンの足が砕け、立てなくなる。

「何故……攻撃できたのだ!」
「教えてやろう」

 ホワイトマンはボーンに近づき、タカ・ゲリの構えと取った。

「貴様の能力は気配を消す能力。つまり、不自然に消えているところがお前の居場所だった」
「そんなバカな……!」

 その足をボーンに叩き付け、殺害。
 ボーンは灰と化した……!



 第二の門を破壊し、気配を感じ取る。
 遠くを見ると巨大な門が構えられていた。
 ホワイトマンが少し進むと、少し広い所が出てくる。
 そこに立っているのは、やはり能力者。

「ほぅ……こんなところで待ち構えてんのか」

 その能力者は近代的スーツを着込み、機械じみて待機していた。

「なら俺も真正面からぶつからないとなァ」

「……貴様ヲ殺スノガ、私ノ目的ダ。ダガ、皮膚一枚ハ貰ウ」

 その能力者は、人間ではなくもはや機械!

「オイオイ……肉体を機会にしちまったのか? たまげたな」

 機械能力者は手元にハンドガンを造りだす。

「我ハ、ファイアリンスクワッド……来イ、ホワイトマン」

「おっもしれェ! その体になった覚悟の結晶を俺にぶつけてみろ!」

 ファイアリンスクワッドはハンドガンを撃つ!
 その数十発! ホワイトマンは可憐にこれを躱す!
 ファイアリンスクワッドはすぐさま別の銃を造りだす。
 アサルトライフル2丁だ。それを撃つ!
 ホワイトマンは一、二発受けるが、気にもせずに横に走り出す。

「なかなか……銃の能力か」

 ファイアリンスクワッドの能力はあらゆる銃器を造りだす銃撃(ラストバレット)という能力なのだ!

「広範囲有効。モード:RPG-22」

 近代的装束の腕に、四機のロケットランチャーが装填される。

「追加:追尾」

 全部で八つあるロケットランチャーは一斉に発射され、ホワイトマンを追う。
 ホワイトマンはさらに加速する。
 そして振り返り、両手を突き出す。

「獄火(ファイア)!」

 手から火柱が吹き、一つを爆発させる。
 それに連なり、次々とロケットランチャーが爆発する!
 ホワイトマンは回転跳躍して着地。

「あぶねぇ……!」

「追加:追尾」

 み、見よ! ファイアリンスクワッドの両手には擲弾銃や重機関銃、さらにはミサイルまでもが装着されていた!

「ターゲット:人型生物。発射」

 その兵器等がホワイトマンを襲い、大爆破・大炎上・大騒音を巻き起こす!

◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆

◆どーも皆様◆
◆開始します◆


 はたしてホワイトマンは無事か!?
 ……煙が消え、抉られた地面が見える。
 そこに、ホワイトマンの姿は無かった。

「追跡:十メートル」

 ファイアリンスクワッドの機能は、ホワイトマンを探した。
 本来敵を発見すると、赤い点が表示されるのだが……。
 その点は、自分に覆いかぶさるように表示されていた。

 ファイアリンスクワッドはクレーターを見る。
 そこには、掘られたであろう穴が開いていた!
 瞬間、ファイアリンスクワッドは両腕を重ね、巨大な銃を造りだす。

 それは、レーザー銃。巨大のレーザー銃だ!
 それは、銃口に光を照らす。

「発射」

 光は地面を消し去り、木々を燃やす。
 ファイアリンスクワッドは銃を消し、離れたところに着地。

「追跡」

 ファイアリンスクワッドはレーダーを確認した。
 しかし、どういうことか、その点は消えていない!

「ダラァッ!」

 突如、ファイアリンスクワッドのうなじに手刀が繰り出される!
 ホワイトマンだ。ホワイトマンはあの瞬間に、地面を掘り、フェイントをかけ敵の頭上へ高く跳躍していたのだ!

「意外ダッタゾ」

「ダラァッ!」

 ホワイトマンはファイアリンスクワッドが動き出した右腕を手刀で切り裂く!

「ダラァッ!」

 ホワイトマンはファイアリンスクワッドが動き出した左腕を手刀で切り裂く!

「重傷」

 ファイアリンスクワッドは上を向き、口から重機関銃を出す。
 ホワイトマンは手刀で斬りに行く。だが切れない。
 重機関銃が撃たれる。それを寸前で躱し、またも手刀を繰り出す。

 だが切れない。

「クッソうぜェ!」

 ホワイトマンは重機関銃を折り曲げ、手刀を繰り出す!

「緊急事態発生」

 ホワイトマンは手刀を繰り返し繰り出す。
 その技は、古きから伝わる強者殺戮術「ハクチョウケン」だ!

 ファイアリンスクワッドの首に亀裂が走る。
 しかし彼は身動きが取れない。

「無念ナリ! ミトウシニ栄光アレ!」

 無限に、無慈悲に繰り出される手刀は、とうとう首装甲を破壊し、ケーブルを切る!
 して、その両手が触れあった!

「ミトウシ万歳!」

 ファイアリンスクワッドの体は灰と化す!

 ホワイトマンは着地し、次の門へと走った。


■ここで紹介■

 ホワイトマン

 中退したそのあと、猛勉強しミトウシ社に就職する。
 その後親と食事に出かけたところ、襲撃が開始された。
 それに巻き込まれ、両親を殺された彼に、謎の能力が憑りつく。

 憑りついた体は約二百センチも高くなる。
 握力、速度など、身体に影響が出てくる。
 自身はその能力がどういうものなのか知らないが、ミトウシ社ではすでに調べがついているという。

 彼はあれでも、思いやりのある者なのだ。
「この世に神などいない」が彼のモットーである。

■再か


「ん?」

 ホワイトマンは門に拳を叩き付けながら振り返った。

「気のせいか」

 ホワイトマンは山頂を見上げた。
 そこには雑草も森林も一切ない坂がある。
 ホワイトマンは駆け上る。

 そこには黄色い鎧を装着した一人の男が立っていた。

「……お前で最後だ」

 ホワイトマンは戦闘状態に入る。

「この地に土足で踏み込むなど、言語道断。貴様はここで死すべし人間だ」

 男が手に持つカタナを抜く。
 カタナは全てを切り裂くような空気を出しており、その樋(片側面)には「二十」と書かれていた。

「ダラァッ!」

 ホワイトマンはトビ・パンチを繰り出す。

「間抜けな奴よ。正面からなどと」

 男はカタナを振るう。
 ホワイトマンはこれを……躱せなかった!

「ドワーッ!」

「ヌンッ!」

 男がカタナを振るうと、距離が縮まり、また振るう。
 ホワイトマンが斬られる!
 どういうことか? それは、やはり能力。

 男の能力は絶斬(ブレイド)。全てを切り裂く恐ろしき能力なのだ!
 全てとは空気、空間とて例外ではない!

 男はカタナを振るう。
 空気が裂け、無重力となり、それが一瞬で直りホワイトマンとの距離を縮める。

「ヌンッ!」

「ドワーッ!」

 ホワイトマンは浅い切り傷を負う。

「ヌンッ!」
「ドワーッ!」

 ホワイトマンは浅い切り傷を負う。

「ヌンッッッッ!」「ドワーッ!」

 男が重い一撃をくらわせる!
 ホワイトマンは大きな切り傷を負う!
 鮮血がそのカタナに吸われ「二十」の字が赤く光った。

「て、撤退を」

 ホワイトマンが振り返り、走り出そうとしたとき、カタナが背中に深々と斬られる!

「ドワーッ!」

「逃がさん。このカタナが貴様の血を吸い尽くした後、肉体を埋めてやろう」

 男が縦にカタナを構え、ホワイトマンを狙う。
 瞬間、ホワイトマンは跳躍した。これは「カエル・トビ」!
 そして着地し、急加速で走り出した。これがカジバ・チカラか?

「こんなところで死んだら、俺の怨念が貴様を殺す! 覚えていろ! 必ず! 必ず貴様を殺す!」

 男はカタナを納め、ホワイトマンを見つめた。


 桜の木の意味  ……完



◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆

◆アンケート◆

■次の話について■

◆次の話を決めます◆

●1番 「桜の木の意味」つづきから●

●2番 また別の話●

◆なお、1番早くきた数字で決まます◆

◆明日の夜10:00までな◆

もう誰も見てねーの?

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