春香「もしも願いが叶うなら」 (48)
道満清明氏の「ニッケルオデオン(緑)」より、「契約」のオマージュです。
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765プロ、事務所内倉庫
P「悪いな春香、倉庫の整理なんて手伝ってもらって」
春香「いえいえ、私掃除するの好きですから!」
P「ははは、春香らしいな」
春香(なんて、プロデューサーさんと二人でいられるのもあるけどね)
P「手伝ってくれるよは嬉しいけど、転ぶなよ?」
春香「こ、転びませんよ!」
P「……ん?」
P「なんだこの怪しげな箱……?」
春香「あ、それこの間、小鳥さんが骨董屋で買ってきたんですよ」
春香「面白そうだからって」
P「何やってるんだかあの人は……なんか英語で書いてあるぞ」
春香「えーと……でぃすいずざぼっくすばい……えと、なんて書いてあるんです?」
P(発音悪っ)
P「春香……赤点取ってアイドル活動休止……なんてことするなよ」
P「すごく簡単な英語じゃないかこれ……」
春香「し、しませんよ!」
春香「……で、なんて?」
P「これは願いが叶う箱です、だってさ」
春香「へえ、面白そうじゃないですか。開けてみましょうよ!」
P「遊んでないで先に掃除だ」
P「それに音無さんのだろう。本人に聞いてから開けるんだな」
春香「まあ、そうですね……」
春香「じゃあ、とっとと終わらせて小鳥さんに――」グラッ
P「春香!」
春香「きゃあ!?」
バターン
春香「う……」
P「ふう、危ない危ない……全く、なんでもかんでも積み上げるから崩れるんだよ……春香、大丈夫か?」
春香「は、はい、大丈夫れす」ドキドキ
春香(ぷ、プロデューサーさんの顔が近い近い近い!)
P「……あれ?」
春香「ど、どうしましたですか?」
P「さっきの箱が……開いて……」
P「煙みたいなのが……?」
春香「ぷ、プロデューサーさん、人、人が!」
ちひろ(悪魔代理)「ふう……」シュウウウウウ
P「な……な……」
春香「な、な、なんですかこれ!?」
P「は、箱の中から女の人が……」
ちひろ(悪魔代理)「はぁ、やっと出られましたよ、まったくもう」
ちひろ(悪魔代理)「あ、おはようございます」ペコリ
春香「お、おはようございます……」ペコ
ちひろ(悪魔代理)「あら……これはこれはすいませんでした。お取り込み中だったようで」ポッ
P「え?」
春香「プロデューサーさん……と、とりあえず上からどいてもらっていいですか……?」カァ
P「すっ、すすすすまん春香!」バッ
P「あ、貴女は……?」
ちひろ「私は……そうですね、あなた方で言う悪魔でしょうか」
P「悪魔……!?」
春香「怪しいことこの上ないですね……」
ちひろ「うーん、まあそうですよねー、普通は」
ちひろ「じゃあ証拠見せますね。そこのお兄さん」
P「え、俺?」
ちひろ「悪魔(チヒロ)の教典その二条……ノームカキンビカキン・レッツヘビーカキン」ヤムヤムヤムヤム
P「ぐっ……!」ヨロ
春香「プロデューサーさん!」ダッ
P「課金……! 課金をしなければ……!」ピッピッ
ちひろ「争え……争え……」ヤムヤムヤムヤム
春香「プロデューサーさんに何をしたんですか!?」
P「アイドルのために……俺がいないとアイドルのみんなは上位に行けないんだ……! ボイスが付かないんだ……!」カチカチ
春香「プロデューサーさん! もうケータイ払いは限度額いっぱいですよ!」
P「コンビニに行かなきゃ……ゲイツマネーを……!」フラ
ちひろ「信じていただけましたか?」パッ
P「はっ……お、俺は一体何を……」
春香「よかった……正気に戻ったんですね、プロデューサーさん」
P「な……なんて恐ろしい悪魔なんだ……!」ガタガタ
P「……願いを叶える、って言ってましたよね」
ちひろ「はい、召喚に応じまして契約に則り、貴方の願いを最大100個、叶えます」
春香「えっと……それって、何でも願いが叶うってことですか?」
ちひろ「そうですね」
P「悪魔との契約って大体ハイリスクってのが定例だけど……代償は?」
ちひろ「特にありませんよ。普段なら遠慮なく大金や寿命を要求するところですが、今回はこの箱を開けた人との契約ですので」
ちひろ「実は昔ちょっと悪いことをしてしまいまして、この箱に閉じ込められたんですよ」
ちひろ「で、開けた人の願いを叶えたら許してやるって上司に言いつけられまして」
ちひろ「とはいえ、無限ではなく100個に限りますが」
春香「へえ……って100個!?」
春香「こ、こういうのってひとつとかみっつだけとかが相場じゃないんですか!?」
P「ちょっと待て、今『最大100』って言ったな?」
ちひろ「お兄さん、察しがいいですね。うちで悪魔アイドルのプロデューサーやりませんか?」
P「いや……悪魔のプロデュースはちょっと……」
ちひろ「可愛いですよー、悪魔アイドル。お勧めはこの子、神崎蘭子ちゃん」ピラ
春香「ゴスロリ似合う子って例外なくスタイルいいですよねー」
P「おお、これは中々……って違う!」
ちひろ「最大100、というのは願いにより消費するポイントが変わるんです。1しか消費しない願いならば100個。100消費する願いならば1個、というわけですね」
ちひろ「もちろん、通例としてポイントを増やせ、という願いは受け付けません」
P「願いの大きさで変わる訳か……なんか便利というか、現代風だな」
ちひろ「元々は三つだったんですけどね、近頃は人間のお客様も良くも悪くも用心深くなっちゃって、容易に契約してくれないんですよー。悪魔も不況のあおりを受けてるんです」
ちひろ「というわけで、お客様のあらゆるニーズにお応えするためにポイント制にしたんですよ」
春香「悪魔も色々大変なんですね……」
P「俺の中の悪魔のイメージが崩れて行く……」
ちひろ「ちなみに普遍的な願いを例にとりますと、100全てをお金に替えると通貨、貨幣か物品かでレートは多少上下しますが、日本円でおよそ十億前後です。他には人ひとりを殺すのに3、生き返らせるのには33が必要です」
P「一人あたり三百万か……人の命って結構軽いんだな……」
ちひろ「ああいえ、このレートは人力での難易度を加味して決定しているだけですよ」
ちひろ「ほら、殺すのは簡単ですが生き返らせるのは難しいでしょう?」
P「難しいって言うか、不可能ですね……なるほど」
春香「じゅ、十億……」ゴク
P「……大丈夫か春香、目が$になってるぞ」
ちひろ「あと蛇足ですが、小数点以下の願い事はありません。どんなに小さな願いでも1ポイントいただきます」
P「なるほど、自分の手で叶えられそうな願いはしない方が得ってことか」
春香「100ポイントもあるなら765プロの皆で分けましょうよ、プロデューサーさん」
P「いい考えだとは思うけど、まずは音無さんに聞かないとな」
春香「あ、そうでしたね」
―説明中 のヮの―
小鳥「なんとなく買った骨董品にそんな秘密が……」
春香「それで、765プロの皆で願い事を分けたらどうか、って話をプロデューサーさんとしてたんですよ」
小鳥「そうね、いいんじゃないかしら」
P「それじゃあ、100を16で割って一人あたり6ポイントを割り振りましょうか」
春香「小鳥さんはいいんですか?」
小鳥「いいのよー、別にそんなつもりで買ったものじゃないし」
小鳥「だったら幸せは皆で分けた方がいいじゃない」
ちひろ「では、望みはなんですか?」
小鳥「…………」ピヨ
小鳥「理想の彼氏……いえ結婚相手が欲しいです!」
P「音無さん……」
春香「小鳥さん……」
小鳥「な、何ですかその目! いいじゃないですかこれくらい!」
ちひろ「恋人ですか……簡単に出来ますけど、あんまりお勧めは出来ませんねえ」
春香「え、どうしてですか?」
ちひろ「人を惚れさせる事自体は3ポイントで可能ですが、でもそれって結局、偽物の恋じゃないですか」
ちひろ「最初はよくても、そのうち虚しくなって皆さんやめちゃうんですよ」
P「なるほど……一理ありますね」
ちひろ「ゼロからまったく新しい理想の人間を作り出すのなら46ポイントです」
春香「仮に作り出したところで虚しいのは変わらなさそうですね……」
小鳥「くっ……私が理想の彼氏を得るのは神も許さないって言うの……?」
ちひろ「いや、悪魔ですよわたし」
P「まあ、超常現象を使って彼氏を作っても悲しいだけですよね」
小鳥「ああん?」ギロッ
P「ヒィッ!」ビク
小鳥「2X歳にもなって彼氏の出来ない私の気持ちがわかりますか?」
小鳥「親と話す度に『いい人はまだなの?』って聞かれる気持ちがわかりますか?」ワナワナ
小鳥「同級生や友達がみんな結婚していく中、『私、今の仕事にやり甲斐を感じてるから』ってお茶を濁すアラサーの気持ちがわかるかぁぁぁぁぁ!?」グワバァー
P「すいませんでした音無さん!」ドゲザー
小鳥「じゃ、じゃあ若返るのはどうですか?」
ちひろ「そうですねぇ、若返りは時間逆行と二重存在の調整を同時に行わないといけないので、年月に関係なく34ポイントです」
春香「当たり前ですが高いですね……」
小鳥「……健康にしてください、っていうのは可能ですか?」
ちひろ「そうですね……見たところ現代医学で不可能な病を患っている訳でもありませんし」
ちひろ「生活習慣病の予備軍みたいな悪いところをすべて正常に戻す程度でしたら、8ポイントで可能です」
小鳥「足りないくらい悪いの!?」
ちひろ「ああいえ、身体を完全な健康体にする、って現代医学じゃ不可能じゃないですか」
ちひろ「ですからちょっぴり割高なんです」
小鳥「……いいんでしょうか」
P「いいんじゃないですか、元々音無さんの所有物ですし」
春香「そうですね」
小鳥「じゃあそれで……」
春香「全部そうですけど、妙にリアルな願い事でしたね……」
ちひろ「了解しました♪」flip!
小鳥「ああ……なんだか胸がすっとして呼吸が楽になった気がする」
ちひろ「血圧がちょっと高くて肝臓も悪かったので、治しておきました」
小鳥「これでしばらくは気兼ねなく飲めるわ!」
春香「いや、飲みに行くのをやめればいいんじゃ……」
P「春香、未成年のお前にはわからないかも知れないが……俺たちサラリーマンにとって『飲み』は生命線に等しいんだ」
小鳥「そうなのよ春香ちゃん。こればかりは譲れないわ……」
春香「は、はぁ……」
P「まあでも、俺も飲みに行くの控えようかな……」
―残り92ポイント―
―説明中 のヮの―
千早「願い事……ですか」
P「ああ、どんな無理難題でも叶えるそうだ」
千早「なんでも……!」ゴクリ
千早「…………を……く……」ボソ
春香「え? なに千早ちゃん? 聞こえないよ!」
千早「……ねを…………き……ですね」ボソボソ
春香「全然聞こえないよ!」
千早「……ねをっ……おおきく……!」プルプル
春香「もっとお腹の底から!」
千早「……ブラウナーのワイヤレスマイクが欲しいです……」
春香「あ、『胸を大きくしてください』だそうです悪魔さん」
P「お前の方が悪魔だよ、春香……」
※ブラウナーのマイクはKSMと並んで超ウルトラ級の高級PA機材。
システム周り一式揃えるだけで田園調布に家が建ちます。
ちひろ「バストですか。切実な女の子の悩みですものね」
ちひろ「擬似的なもの……いわゆる偽乳なら何センチだろうと1ポイントですが、本物なら現代整形技術では不可能なレベルになりますので、1センチにつき3ポイントいただきます」
P「……ち、千早?」
千早「悪魔に魂を売っても駄目だなんて……」ワナワナ
春香「で、でも千早ちゃん、千早ちゃんの願いのぶんで2センチ大きくできるよ」
千早「今更それっぽっち大きくしたところで、真にも勝てないじゃない……」フッ
千早「……ブラウナーのマイクをください。あとSTAXのヘッドフォンも」
ちひろ「了解しました。二つで2ポイントですね。残り4はどうします?」
千早「えと……じゃあ、PA機材と防音室を一式欲しい……かしら」
P「真面目だな千早……」
春香「でも防音室っていいの作ろうと思ったら数百万しますもんね」
千早「一人で練習する場所が中々なくて……ヒトカラばかり行っていたので、助かります」
ちひろ「じゃあ4ポイントで出来る限り最高級のセッティングにしますね」flip!
―残り86ポイント―
―説明中 のヮの―
真「何でも叶う……ですか」
P「ああ、とりあえず765プロ総勢16人で、公平に一人頭6ポイントまでなら何でもいいぞ」
真「うーん……急に言われましても……雪歩、何かある?」
雪歩「私は……そうだなぁ、新しいティーポットが欲しいかな……」
ちひろ「ただの急須やティーポットでしたら1ポイントですね」
雪歩「あ……大紅袍が飲んでみたいですぅ!」
P「大紅袍?」
※世界一高いお茶として有名な大紅袍。岩を苗床に育つお茶で、そのお値段、日本円でなんとカップ一杯50万円相当。
ちひろ「大紅袍でしたら高価なだけで現存するので、希少価値も含めて50グラム1ポイントでいいですよ」
雪歩「ではそれを200グラムと……紫砂壺の急須とウェッジウッドのティーポットを」
ちひろ「了解いたしました♪」flip!
―残り80ポイント―
雪歩「うわぁ……! し、幸せですぅ……!」
春香「ひとくち数十万のお茶なんて怖くて飲めないなぁ……」
P「まぁワインもそれくらいのあるし、お茶であっても不思議ではないだろ」
P「真はどうする?」
真「うーん……ボクは特に欲しいものもないですし……」
真「か、可愛くなりたい……とか、ダメですか……?」モジモジ
P「真は今のままで充分可愛いだろ……」
春香「あらあら」
ちひろ「まぁまぁ」
真「か、かかかカワイイって……そんな、ボク……!」
ちひろ「青春ねぇ」
P「確かに真に可愛い衣装を着させてやれる仕事を取って来れない俺の力不足もあるけど……」
P「真は可愛いよ。俺が保証する」
真「あ、う……」カァ
ちひろ「誉め殺しですねぇ」ヒソ
春香「あれで本人、自覚ないんですよ……」ヒソヒソ
ちひろ「それはそれは……大変ですね、お嬢さん」ヒソソソ
P「?」
ちひろ「可愛い衣装を着られるお仕事を増やす、という願いは可能ですよ?」
真「ほ、本当ですか?」
ちひろ「ええ、ただ数人の認識と思考を操作しますので、7ポイントいただきます」
真「う……足りない……」シュン
P「いいだろ、どうせ余るんだ。1ポイントくらい多く使っても誰も文句言わないだろ」
真「プロデューサーがそう言ってくれるなら……いいですか?」
P「ああ」
真「じゃあ、お願いします!」
ちひろ「了解いたしました♪」flip!
―残り73ポイント―
―説明中 のヮの―
伊織「何よそのファンタジーなアイテム……」
やよい「すごいですー!」キラキラ
P「というわけで、全員に聞いて回ってるんだ」
伊織「ちなみに今までの願いは?」
P「えと……小鳥さんが健康、千早がPA機材、雪歩が高級お茶セット、真が自分好みの仕事を……かな」
春香「伊織は何かある?」
伊織「…………そうね」チラ
伊織「やよいはどうするの?」
やよい「うーん、そうですねえ……」
やよい「みんなに元気になってほしいかなーって!」
P「や、やよい……」ジワ
春香「なんて健気な……」
やよい「私だけいい思いしてもしょうがないですし……」
やよい「これなら私も嬉しいからうぃんうぃんってやつです!」
ちひろ「わかりました。では疲れている人々に元気を与えましょう♪」flip!
―都内某マンション―
天ヶ崎「ドゥフ……デュフフフ……」ハァハァ
天ヶ島「フィグマ杏ちゃんカワユスなぁ、天使だよマジで」サスサス
鬼ヶ瀬「凛ちゃん、蘭子ちゃん、今日もギザカワイイよ」ナデナデ
関ヶ原「あぁっ、ごめんよリボ春香さん! リボ春香さんはいつまでも変わらない可愛さだよ!」
鬼ヶ崎「ようし! 仲直りも兼ねてみんなで俺の頭(フィギュア)をボールに見立ててサッカーしようぜ!」
天ヶ原「はっ……!?」キュピュリリリィ
関ヶ瀬「こんなことしてる場合じゃねえ! 更なる高みを目指さなきゃダメだ!」
P「……元気になったんですか?」
ちひろ「ええ、間違いなく」
―残り67ポイント―
P「伊織はどうする?」
伊織「アイドルとして大成したい」
P「え?」
伊織「……なんて考えてたけど、やっぱり他人の手で叶えて貰っても嬉しくないから、やめておくわ」
P「伊織……」
伊織「やよいと一緒でいいわ」
伊織「スーパーアイドル伊織ちゃんなら大抵のものは何でも手に入るしね!」フンス
伊織「それに――」
伊織「私の夢は、私にしか叶えられないもの」
P「ああ……頑張ろうな、伊織」ポン
伊織「ちょっと、気安くレディの頭を触らないでよ!」///
ちひろ「では先程と同じ願いですね? そーれ☆」flip!
―都内某マンション―
天ヶ崎「ドゥフ……デュフフフ……」ハァハァ
天ヶ島「こんなこともあろうかと、スターピース千早さんを三つ買っといて良かったぜ」カチャカチャ
鬼ヶ瀬「ほら、出来たよ千早さん!憧れのバストサイズ102だ!」バーン
魔改造千早『アリガトウ、アマガセクン!(裏声)』
関ヶ原「なぁに、俺にとっちゃお安い御用だぜ!それに気軽に冬馬って呼んでくれていいんだぜ?」
板ヶ橋「……な、なぁ、お礼って訳じゃないけどよ、ちょ、ちょっと触ってもいいかななななな」ソー
鬼ヶ崎「ち、違うんだ、誤解だエンジェリック真さん!俺は決して巨乳好きって訳じゃ……!」
天ヶ原「はっ……!?」キュピュリリリィ
関ヶ瀬「こんなことをしてる場合じゃねえ! リアルアイドルとイチャコラする為にもアイドルのトップを取らねえと!」
P「……元気になったんですか?」
ちひろ「ええ、間違いなく」
―残り61ポイント―
―説明中 のヮの―
あずさ「願い事……ですか~」
P「ええ、大抵のことは叶うみたいですよ」
あずさ「それじゃあ、迷子にならないようにしたい……でしょうか~」
ちひろ「迷子ですか……ちょっと調べてみます」ヤムヤムヤムヤム
ちひろ「こ、これは……っ!?」ワナワナ
P「ど、どうしたんですか?」
ちひろ「彼女……三浦あずささんの迷子癖は、とてつもない力によって加護がされています」
ちひろ「その迷子癖を治そうとしたら……100ポイント全部使ってもどうにかなるかどうか……」
あずさ「あらあら~」
春香「どんなレベルなんですか……」
あずさ「じゃあ、運命の人と出会いたい……なんてのはどうでしょう」
ちひろ「あら、ステキなお願い事ですね。どれどれ……」ヤムヤムヤムヤム
ちひろ「……あら?」
P「今度は何ですか?」
ちひろ「……残念ながら、貴女の願いは叶えられません、三浦さん」
あずさ「えっ……どうしてですか?」
ちひろ「貴女の願いはもう既に叶っているようですから」
春香「へっ?」
P「?」
あずさ「あらあら、うふふ」ポッ
春香「あ、あずささんいつの間に恋人が!?」
P「えっ!? そ、そんな人がいるんですか!?」
あずさ「安心してください、いませんよ」
あずさ「……今のところは、ね」ボソッ
ちひろ「もう既に出会っている、というだけです。恋人関係じゃなくても願いは叶っていますから」
P「よ、良かった……あずささんのアイドルの道が絶たれたのかと」ヘナ
春香「あずささんの知り合いがあずささんの運命の人……ですか」
春香「…………」チラ
P「心臓に悪いですよ、悪魔さん」
ちひろ「そんなあなたに一本! スタドリいります?」ポンッ
P「なんですかそれ?」
ちひろ「疲れが一瞬で体力マックス時に戻る不思議なドリンクです」
P「マジですか。くださいそれ」
ちひろ「願いなら1本1ポイント、そうでないなら1本につき寿命一ヶ月分です」
P「いや、やっぱりいいです……」
春香「もしかしてその人って……」
あずさ「どうなのかしらね~」ニコニコ
ちひろ「それで、お願いの方はどうするんですか?」
あずさ「あ、そうでしたね」
あずさ「ううん、どうしましょうか~」
P「最近困ってることとか……」
あずさ「困ってること……肩が凝って仕方ないんですよね~」
ちひろ「わかります、寒いと特に凝りますよねぇ」
P「…………」
P「……春香は」チラ
春香「?」
P「大丈夫そうだな」
P(若いし)
春香「ヴァイ!?」
ちひろ「こんなのどうですか? 未来永劫肩が凝らない魔法です。同じ悩みを持つ身として、通常9ポイントのところを6ポイントにサービスです」
あずさ「あら、いいですねそれ」
あずさ「ではそれで~」
ちひろ「了解いたしました♪」flip!
―残り55ポイント―
―説明中 のヮの―
律子「何でも……ですか。それはまた便利ですね」
春香「大体のことは叶いますよ」
高木「はっはっは、何ともファンタジーだね君ィ」
高木「それより君、ティンと来たよ。うちでアイドルやらないかね?」
ちひろ「嬉しいお言葉ですが、私はさくsサポートする側ですので」
P「……今、不穏なセリフ言おうとしてませんでした?」
律子「うーん……社長が経費でムダ遣いするからやめさせたいんですけど」ジロ
高木「あ、あれは必要経費だよ秋月くん……社長たるもの付き合いと言うものがあってだねぇ」
P「まぁまぁ律子……それは社長に直接話せば済む願いだろ」
律子「なら……温泉旅行に行きたい……かな」
P「……律子……お前」ホロリ
律子「あっいや、何となく思いついただけですから!」
高木「たまには有給を消化したまえよ君ィ」
律子「あとは……定期預金……? お金はいくらあっても困らないし……」ブツブツ
律子「あ、そう言えば家のドアの建て付けが悪いんですよね」
P「律子! 頼むから年相応の願いにしてくれ!」ジワ
律子「そ、そんなこと言われましても……」
律子「……そうですね、最近忙しくてボランティアに行けてませんから、願いのポイント分のお金を、公正なボランティア組織に匿名で寄付しておいてください」
P「律子……いいのか?」
律子「ええ、降って湧いたような幸運ですし、構いませんよ」クス
ちひろ「うう……」グスッ
ちひろ「感動しました……では恵まれない人々に愛の手を!」flip!
―残り49ポイント―
春香「社長はどうするんですか?」
高木「ん? 私の分もあるのかね」
P「はい。社長の分も含まれていますので、是非」
高木「はっはっは、ありがとう」
高木「けれど私は個人の願いなどないよ。敢えて言えば君たちアイドルの躍進だが、君たちは他人の力でのし上がっても本望ではないだろう」
春香「社長……」
高木「では、そうだね……」
高木「私の分の願いで、可能な限り大きなステージを取ってくれたまえ」
ちひろ「ステージ……箱ですか?」
高木「うむ。765プロ更なる発展の為に大規模なイベントを行うとしよう」
ちひろ「了解しました。そーれ☆」flip!
―残り43ポイント―
―説明中 のヮの―
真美「えっ……それマジで?」
亜美「デジマ?」
P「ああ、デジマだ」
真美「じゃあ真美、せかいせ→ふく!」
亜美「亜美は王様になりたい!」
ちひろ「世界征服は100ポイント全て使わないとムリですね。王様はピンキリですが……」
ちひろ「6ポイント分の王様だと、領地的には新宿区くらい、権力的には校長先生くらいでしょうか」
真美「うわ、地味……」
亜美「それに新宿区の王様ってなんか響きがヤバそうだYO……」
P「他にはないのか?」
亜美「う→ん、そうだにゃ→」
亜美「病気で苦しんでいる人を治したい……とか」
P「へ?」
真美「真美も亜美と一緒かな→」
亜美「なんだYO、兄(C)、その意外そうな顔は」
P「い、いや二人にしては殊勝だなぁ……と」
亜美「シュショ→?」
真美「ダイジン?」
P「それは首相な」
真美「ほら、真美たちのパパってお医者さんじゃん」
亜美「亜美たちもたまに行くんだけど、病院って、いつも人でいっぱいなんだよね」
春香「あー、確かに……大きい病院とか、連日大繁盛だもんね……」
真美「パパのお仕事がうまく行くのはいいんだけど……」
亜美「やっぱり、ね」
ちひろ「なるほどなるほど。では12ポイント分、ランダムで病気を治す、でよろしいですか?」
亜美「いいYO!」
ちひろ「ではお二人の純粋な願いに応えまして、サービスいたしましょう♪」flip!
―都内某マンション―
北斗「ああ……なんて美しいんだ」
北斗「君たちは宝石……そして俺はそれを輝かせる為にいる」
北斗「日高愛ちゃん……双海亜美ちゃん……真美ちゃん」
北斗「君たちの為ならば死ねる。それだけは間違いのない事実だ」
北斗「しかし、なんてことだ……こんな絶世のエンジェルちゃんたちと結婚出来ないなんて……!」
北斗「なんでだよ! 日本人は元々そういう人種だろ!?」ガンッ
北斗「結婚制度だけでも千年前に戻せよ!」バンバン
北斗「世の中間違っチャオオオオオォォォォォ!」
北斗「……はっ!?」ピキュリリリィ
北斗「……俺は何をしていたんだ」
北斗「幼女たちは愛でるべき存在……決して手を出してはいけないのに」
北斗「……アイドルの頂点を目指そう」
北斗「そしていつか、トップアイドルの地位を利用しての光源氏計画を……!」
―残り31ポイント―
―説明中 のヮの―
貴音「それはまた面妖な」
響「偶然とは言えすごいなピヨ子」
P「音無さんからの好意だ。二人とも遠慮するなよ」
響「そうだなー、うーん……」
響「自分、新しい家族が欲しいぞ!」
貴音「まあ……」ポッ
春香「響ちゃんったら大胆……」
響「へ?」
響「…………」
響「そ、そういう意味じゃないぞ!」///
ちひろ「ペットですか」
響「ペットじゃない、家族だ!」
ちひろ「そうですねぇ……」
ちひろ「では異世界で大人気と専ら噂のスペパププさんなんてどうですか?」
P「スペ……何?」
ちひろ「とっても可愛くて美味しいらしいですよ?」
貴音「それはまことですか」
春香「可愛いと美味しいって同居し辛い要素だと思うんですけど……」
響「自分、家族を食べるような真似はしないぞ……」
響「まあいいか、じゃあそれで!」
ちひろ「異世界生物の召喚は6ポイント全部いただきますけど、よろしいですか?」
響「いいぞ」
ちひろ「了解しました♪」flip!
ズズズズズズズズズズズ
スペパププ「■■■■■■■」
響「おお! カッコいいな君!」
ちひろ「あらかわいい」
P「な、何とも言い難い外見だな……」
P「……熊? いや……アザラシ?」ブツブツ
春香「でも良く見れば可愛い……のかな?」
貴音「果たしてどのような未知の味が……」ジュル
響「……食べちゃ駄目だぞ、貴音」
スペパププ「■■■■■■■」
響「うんうん、今日から自分がお前の家族だぞ。仲良くしような!」
響「よーし! お前の名前はスペ衛門だ!」
スペパププ「■■■■■■■!」
響「自分が完璧だからってそんなに褒めるなってー、照れちゃうぞ」///
P「響の言語理解能力の方が異次元な気もするが……」
春香「気にしたら負けですよプロデューサーさん」
―残り25ポイント―
響「貴音はどうするんだ?」
貴音「……わたくしは」
貴音「月に行きとうございます」
P「月?」
ちひろ「物質の瞬間移動は距離がどれだけでも2ポイントですが、行き先が月となるとそれなりの装備がいりますよ」
P「帰り道も考えないといけないしな」
貴音「…………」
貴音「あなた様は、わたくしがいなくなったらどうなさいますか」
P「どうって……まさか、貴音!」
貴音「ああ、いえ、例えばの話です」
P「そ、そうだよな……びっくりさせるなよ」
P「まずは連れ戻すさ。貴音をトップアイドルにするって約束したからな」
P「それから話をして……かな」
貴音「左様ですか」
貴音「卑劣な質問でしたね、申し訳ありませんでした」ペコリ
P「?」
ちひろ「で、結局どうするんですか?」
貴音「そうですね、わたくしもこれといって願いはありませんので」
春香「あれ、貴音さんならラーメンでも頼むのかと思ったけど」
貴音「このような面妖な状況下でそれは無粋というものでしょう」
貴音「それに働かずに食べるごはんは美味しくないのですよ」
貴音「という訳ですので、律子嬢と同じ願いにします」
ちひろ「わかりました。そーれ☆」flip!
貴音「あなた様」
P「ん?」
貴音「仮にわたくしが月まで行っても、迎えに来てくださいませ」
―残り19ポイント―
―説明中 のヮの―
美希「あふぅ……ねむいの……」ファ
P「美希……聞いてたのか?」
美希「聞いてるよー、すごいねー」ググー
春香「じゃあどうするの?」
美希「ううん……おにぎり食べたいの」
P「美希……真面目に考えような?」
美希「そんなこと言われても……」
美希「……んー」
美希「じゃあハニー、ミキの分ハニーにあげるから、代わりにミキのお願い、叶えてくれる?」
P「まあ……俺に出来る程度のことなら、願い事を使うまでもないしな」
P「いいよ、でも俺が出来る範囲だぞ」
美希「うん、ハニーなら今からでも出来るよ!」
P「なんだ?」
美希「ミキはね、ハニーの彼女になりたいな!」
P「な……っ!?」
春香「!?」
ちひろ「あらあら~」ポッ
P「美希……あのな」
美希「ミキは本気だよ」グイ
P「お、おい」
美希「ハニーはいっつも相手にしてくれないけど、毎回毎回本気なんだから」
美希「ハニーと一緒にいると、ドキドキするの。とっても嬉しいの。身体中がぽかぽかするの」
美希「ミキね、はじめてなんだよ? こんな風に誰かを好きだ、って思うの」
美希「こんなに好きなのに、こんなにこんなに好きなのに、全然振り向いてすらもらえないミキの気持ち……ハニーにわかる?」
春香「美希……」
美希「答えて、ハニー」
美希「ミキは、ハニーの彼女になれますか?」
面白い
しえん
P「…………」
P「……なれない。無理だ」
美希「…………っ!」グッ
P「でも、美希が俺の中で大切な女の子なことは確かだ」
P「それに……っ、俺も美希と一緒にいると、ドキドキすることがある……!」///
美希「……ハニー……!」ポロ
P「今はプロデューサーとして……アイドルとして、美希の想いに応えることは出来ないけれど……」
P「全部片が付いて、俺も誰かの想いに応えられるようになったら、そしたら……っ!」
美希「もういいよ、ハニー……それ以上はミキがずるくなっちゃうから」ゴシゴシ
P「美希……?」
美希「ハニーがミキのことひとりの女の子として見てくれてた、ってだけで今は充分なの」パッ
美希「それに……」チラ
春香「――――――――」ギギギギ
美希(これ以上やったら春香に視線で殺されちゃうの)
春香「美希っ、抜け駆けは――!」
美希「抜け駆けじゃないよ、春香がいるの」
春香「む、ぐ……っ」
美希「えへへ、一歩リードなの☆」
ちひろ「あの……そろそろ……」
P「あ、す、すいません……」
P「ど、どうするんだ……美希」
美希「そのお願い事でハニーをミキにメロメロにしてもいいんだけど……みんなやらなかったなら、フェアじゃないよね」
P「みんな?」
春香「なっ、なんでもないですから! 美希!」
ちひろ「……私も彼氏作ろうかな」
美希「ミキの分はいらないの。ミキの願いは、半分叶ったから」
美希「ハニーにあげる!」
―残り25ポイント―
P「後は俺と春香か」
P「春香はもう決まってるのか?」
春香「はい、その為に全員分聞きましたから」
P「何にするんだ?」
春香「プロデューサーさんには内緒です!」
P「何だと……じゃあ俺も秘密だ」
ちひろ「あのう、私もそろそろ帰りたいんですが……」
ちひろ「言いたくないなら、紙にでも書いてください。私だけが見て処分しますから」
P「そうだな、そうするか」
春香「プロデューサーさんのお願い事、ちょっと知りたかったなぁ……」カキカキ
P「春香が教えてくれたら、教えてやるよ」サラサラ
春香「じゃあ私もですー」
P「どうぞ」
春香「私も書けました!」
ちひろ「どれどれ……」ピラ
ちひろ「あら、素敵」
『この先、何があっても765プロのメンバーが離れ離れになりませんように P』
『これからも、765プロのみんなとずっと一緒にいられますように 天海春香』
ちひろ「恒久的な願いや未来に対しての願いは効果が薄いんですが……」
ちひろ「まあ、お願いの四分の一を使う訳ですし、これくらい叶えないと、悪魔の面目が立ちませんよね」
ちひろ「……皆さん、お幸せに」flip!
―残り1ポイント―
ちひろ「残り1ポイントですね」
春香「無事消化できたみたいですね」
P「ああ、何事もなくて良かったよ」
春香「残り1ポイント、どうします?」
P「はは、折角だし三時のおやつでも出すか?」
春香「いいですね! どうせなら最高級のお菓子でも――」
ちひろ「あの、お二人とも」
P「はい?」
ちひろ「そろそろ逃げた方がいいですよ、事務所のみんなを連れて」
春香「へ……?」
P「逃げる?」
ちひろ「あと二分と四十秒ほどで、危ない方向の熱烈なファンの方がここにやって来ますから」
ちひろ「ナイフとスタンガンと……あら、自家製の爆弾まで持ってますね」
P「……!?」
春香「ぷ……プロデューサーさん、あれ!」
P「な……」
春香「あの人じゃないですか……? フードを被って、やたら厚着のあの人……」
ちひろ「ああ、そうですね。もう目視出来るでしょう」
P「なんで黙ってた!!」グイッ
春香「ぷ、プロデューサーさん……」
ちひろ「人聞きの悪いことを言わないで下さいよ」
ちひろ「未来予知なんて100ポイント使っても不可能ですよ?」パッ
ちひろ「これは純然たる私からのサービスです」
ちひろ「皆さん、各々が中々面白い解答を出されましたから」パンパン
春香「ど、どうしましょうプロデューサーさん!?」
P「あと二分もないんじゃ今から全員集めて説明して逃げるのは不可能だ……!」
P「どうすればいい、どうすれば……!」
P「俺たちを全員事務所の外に移動させろ!」
ちひろ「さっきも言いましたが物質の瞬間移動は2ポイントです。あと82秒」
P「1ポイントでバリケードを作っても……爆弾が相手じゃ確実じゃないし……!」ブツブツ
P「そうだ、さっきの俺の願いをキャンセルしてくれ!」
ちひろ「クーリングオフは受け付けていません。あと57秒」
春香「じゃ、じゃあその人をここに来ないように操作して!」
ちひろ「人の意識の具体的な操作は3ポイント必要です。あと41秒」
P「事務所をシェルターのように完全に封鎖するのは……」
春香「ダメですよ、それだと周りの人に被害が波及する可能性が……」
ちひろ「そうですね、賢明です。あと24秒」
春香「そうだ! 爆弾と凶器の無効化を!」
ちひろ「願いは1ポイントにつき一つずつです。彼の凶器は計3つです。あと13秒」
春香「そんな!」
P「…………っ!!」
P「そうだ!!」
P「最後の願いだ、よく聞け!」
ちひろ「はい、なんでしょう」
P「あいつからアイドルへの憧れを消せ!」
ちひろ「了解いたしました♪」flip!
春香「あ……帰ってく……」
P「よ、良かった……」ヘナ
ちひろ「おめでとうございます。これであなた方の命は助かり、神の使いたるアイドルは守られました」
ちひろ「これは私からのサービスです。ではでは♪」clap!
春香「これ……クッキー?」
P「……『悪魔アイドル三村かな子ちゃん謹製クッキーです』……写真までついてるな」
春香「あ、おいしい……」ポリ
P「かわいいな……悪魔のプロデュースも、悪くないかもな……」パリ
―残り0ポイント―
END
拙文失礼いたしました。
読んでくれた方、ありがとうごぜーました。
乙!
間違えてた……訂正。
>>36
――――――――――――――――――――――
ちひろ「あの……そろそろ……」
P「あ、す、すいません……」
P「ど、どうするんだ……美希」
美希「そのお願い事でハニーをミキにメロメロにしてもいいんだけど……みんなやらなかったなら、フェアじゃないよね」
P「みんな?」
春香「なっ、なんでもないですから! 美希!」
ちひろ「……私も彼氏作ろうかな」
美希「ミキの分はいらないの。ミキの願いは、半分叶ったから」
美希「ハニーにあげる!」
―残り19ポイント―
>>37
――――――――――――――――――――――
P「後は俺と春香か」
P「春香はもう決まってるのか?」
春香「はい、その為に全員分聞きましたから」
P「何にするんだ?」
春香「プロデューサーさんには内緒です!」
P「何だと……じゃあ俺も秘密だ」
ちひろ「あのう、私もそろそろ帰りたいんですが……」
ちひろ「言いたくないなら、紙にでも書いてください。私だけが見て処分しますから」
P「そうだな、そうするか」
春香「プロデューサーさんのお願い事、ちょっと知りたかったなぁ……」カキカキ
P「春香が教えてくれたら、教えてやるよ」サラサラ
春香「じゃあ私もですー」
P「どうぞ」
春香「私も書けました!」
ちひろ「どれどれ……」ピラ
ちひろ「あら、素敵」
『この先、何があっても765プロのメンバーが離れ離れになりませんように P』
『これからも、765プロのみんなとずっと一緒にいられますように 天海春香』
ちひろ「恒久的な願いや未来に対しての願いは効果が薄いんですが……」
ちひろ「まあ、お願いの五分の一を使う訳ですし、これくらい叶えないと、悪魔の面目が立ちませんよね」
ちひろ「……皆さん、お幸せに」flip!
―残り1ポイント―
今来たけどニッケルクロスとは珍しい
期待
乙
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