妹「今日は一段と寒いですね」 (18)
男「今日はマイナス2度まで下がるらしいぞ」
妹「はぁ......寒がりの私には大変です」
男「大変だな」
妹「大変です」
男「......」
妹「......」
妹「お兄さん、ちょっとあぐらかいてください」
男「あぐら? こうか?」
妹「はい、では失礼します」ストン
男「......なぜお前は俺の膝の上に乗ってるんだ?」
妹「こうする事でより一層あったまります」
男「なるほど」
妹「......」
男「......」
妹「お兄さん、後ろから抱きついてください」
男「......なぜ?」
妹「さらに温まる為です」
男「なるほど」ギュ
妹「ん......あったかいです」
男「それはよかった」
妹「もうちょっと強くしてくだい」
男「こうか?」ギュー
妹「あぁ......気持ちいいです」
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待機
妹「お兄さん、まだちょっと寒いかもです」
男「まじで? なんか毛布持ってこようか?」
妹「はい、お願いします」
男「ちょっとまってな」
男「はい毛布」
妹「ありがとうございます、ではお兄さんの背中から羽織ってください」
男「俺も一緒に羽織るのか?」
妹「当たり前です、そんなもうう一枚では暖かくなりません。お兄さんが抱きついてさらに毛布を羽織ることで暖かくなるのです」
男「わかったよ」
男「あったかいか?」
妹「はい、とても」
男「ならよかった」
妹「......」
男「......」
妹「お兄さん、暇ですね」
男「そうだな」
妹「なんか面白いことしてください」
男「この状況でどう動けと言うのだ」
妹「ほら早くしてください」
男「うーん......」
妹「......」
男「......布団が吹っ飛んだ」
妹「......」
男「......」
妹「......お兄さんには失望しました」
男「......すまん」
男「......なあ、ちょっと暑いから離れてもいいか?」
妹「駄目です、また私が寒くなってもいいんですか?」
男「別に死にはしないだろ」
妹「私が風邪をひいてもいいですか?」
男「......それは困るな」
妹「なら抱きしめたままにしてください」
男「......わかった」
男「そろそろ晩御飯だな」
妹「今日もご両親は帰りが遅くなるそうですよ」
男「また仕事かな」
妹「今は忙しい時期らしいですからね」
男「ふーん......じゃあ俺たちで何か作るか。なにがいい?」
妹「あったかいもので」
男「じゃあ......鍋焼きうどんにでもするか」
妹「いいですね」
男「では、今から作りまーす」
妹「はい......」ギュ
男「妹さん、抱きつかれていると料理しにくいのですが......」
妹「離れたら寒いじゃないですか」
男「エアコンの前にいればいいだろう」
妹「こっちの方があったかいです」
男「......どんだけ俺の体温高いんだよ」
男「よし、出来たぞー」
妹「美味しそうですね」
男「ふふ、俺にかかればざっとこんなもんよ」
妹「では食べましょうか」ドサッ
男「......あの、何故俺の膝の上に乗ってるのですか?」
妹「寒いからです」
男「ですがこれでは私が食べられないのですが」
妹「私が食べさせてあげます」
男「別にそんなのいいよ」
妹「食べさせてあげます」
男「大丈......」
妹「食べさせてあげます」
男「......わかった、食べさせてくれ」
妹「はい、喜んで」ニコ
かわいい
妹「はい、あーん」
男「あーん......」モグモグ
妹「美味しいですか?」
男「うん、我ながら美味いな」
妹「ではもう一回、あーん」
男「お前は食べないのか?」
妹「ちゃんとあげながら食べてるので大丈夫です」
男「ならいいけど」
妹「ほら、あーん」
男「あーん......」
男「ふう、結構この食い方疲れるな」
妹「そうですね......あっ、もっと楽な方法を思いつきました」
男「どんな?」
妹「ちょっと目をつぶっててください」
男「そうか?」
妹「ちょっと待っててくださいね」チュルッ
妹「.........ん」
その瞬間、妹は俺の唇に自分の唇をくっつけたと思うと妹の口に入っていたと思われるうどんを俺の口に流し込んできた。
そのうどんは、先ほど食べていたものよりも妹の粘液で粘り気があり、少し生暖かいものだった。
ゴクン
男「.........え?」
妹「ぷはぁ......どうですか?これが楽な食べさせ方です」
男「お前今......なにを......」
妹「口移しですよ」
男「いや......え、と」
妹「ひどく動揺していますね、そんなに嫌でしたか?」
男「違うけど......兄弟なのにこんな事……」
妹「......」
男「......」
妹「私はお兄さんが好きですよ、誰よりも」
男「俺だって妹のこと好きだぞ」
妹「......それは家族としてですか? 異性としてですか?」
男「そりゃあもちろん家族としてだが」
妹「......」
男「......」
妹「......私は異性のしてお兄さんのことが好きです」
男「......」
妹「嫌、ですか?」
男「......わからん」
妹「そう、ですか......」
男「......すまん」
妹「......」
男「......えーと」
妹「......」
男「大丈夫か?」
妹「......nいさん」
男「なんだ?」
妹「......私の何がダメなんですか?」
男「別にそういうわけでは.....」
妹「私はお兄さんのために頑張ってきました。髪型、服装、口調は全てお兄さんの好みに合わせました」
男「え......? そうなのか?」
妹「はい。お兄さんのベットの下にある妹モノの同人誌を参考にしました」
男「!? お前見たのかよ......」
妹「私はあれを見て以来、忠実にあれを真似てきましたつもりです」
男「まじかよ......」
妹「私は全てをお兄さんのために尽くしてきました」
男「......」
妹「......でも、それでもお兄さんが好きになってくれないなら、どうすればいいんですか......」
そう言うと、妹の目からは涙が流れ始めた。
体はいつもより縮こまっており、少し震えていた。
いいね。
おつ
そんな妹を俺はおもわずそっと抱きしめた。
妹「お兄さん......?」
男「ごめん......そんなに妹が俺のことを思ってるなんて知らなかった」
妹「......お兄さんは鈍感すぎです」
男「はは、そうかもな」
妹「お兄さん、好きです」ギュッ
男「ああ......」
妹「......やっぱり私ではダメですか?」
男「ダメじゃないよ。むしろ嬉しい」
妹「じゃあ、私と付き合ってください、結婚してください」
男「......でも俺ら兄妹じゃん」
妹「愛があればどうにでもなります」
男「そうも行かんだろう」
妹「大丈夫です」
男「どこからそんな自信が出て来るんだ」
妹「お兄さんは私のこと好きですか?」
男「......ああ、大好きだ」
妹「..........ふふ、そうですか」ギュー
男「妹......?」
妹「今日は一段と寒いですね」
おわり
ここまでがプロローグか、なかなか期待させるな
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