岡崎泰葉「笑顔の源、繋いだ手」 (18)



―――控え室


泰葉「……ふふっ」フリフリ


泰葉「んー……」クルッ

泰葉「…………」

泰葉「……きゃはっ☆」キャピ


泰葉「…………えへへ。ふふふ……♪」テレテレ



李衣菜(あはは、振り袖に着替えてからずっと鏡見てるよっ)ヒソ

加蓮(よっぽど気に入ったんだね)クスクス

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泰葉「……はっ!」


泰葉「み、見てた?」

李衣菜「や、見てたっていうか」

加蓮「私たちに見せつけてたんじゃないの? ふふ、かわいかったよ」

泰葉「そ、そんなわけないでしょ……! か、かわいいとか……ぅう」

李衣菜「へへ、鏡に向かってにこにこしちゃって。なんだかちっちゃい子みたいだったよ」

泰葉「だ、だって……こんな素敵な着物を着させてもらえるなんて、嬉しくて……」モジモジ

泰葉「それに、三人で新年からお仕事出来ると思ったら……浮足立つというか、ね……?」

加蓮「……あーもう! 泰葉いじらしいっ、かわいすぎるよもうっ!」ギュッ

泰葉「ひゃんっ!?」

加蓮「泰葉っ、今年も一緒に頑張ろうねっ。ずーっといっしょ、ね!」ギュー

泰葉「ちょ、ちょっと加蓮……くるしぃ……!」ペシペシ

李衣菜「あははっ。加蓮、気持ちは分かるけど着崩れちゃうってば」

加蓮「あ、ごめんごめん。よいしょ……うん、大丈夫かな」スッ

泰葉「も、もう、急に抱きついて来ないで……びっくりするでしょうっ?」

加蓮「ふふ、急じゃなかったらいいんだ。……じゃ、手握っちゃうっ」キュ

李衣菜「へへ、それじゃ私もー♪」ギュ

泰葉「あ……。……あったかい。ふふ……ありがとう、加蓮、李衣菜」

李衣菜「へ? 私別に何にもしてないけど……」

加蓮「私も。どうしたの泰葉?」

泰葉「ふふ、ううん。感謝したい気分になっただけ……二人の笑顔に。ふふ♪」

李衣菜「そう? えへへ!」ニパッ

加蓮「ふふふっ。泰葉の笑顔も、ありがとねっ♪」

泰葉「うん♪」



こんこんっ、がちゃり


ちひろ「はーい、みんなっ! そろそろ出番ですよー♪」


李衣菜「あ、ちひろさん!」

加蓮「もう本番かぁ。うん、今年一発目、やろっか二人ともっ!」

李衣菜「よーし、頑張ろーっ!」

ちひろ「あらあら。せっかくのお着物なんですから、もっとお淑やかにしないと♪」クスクス

加蓮「あ、そっか……うふん。こうかな?」シャナリ

李衣菜「おおっ、加蓮色っぽいー。私も私も!」

加蓮「李衣菜には無理じゃない?」

李衣菜「ばっさりだー!?」ガーンッ

ちひろ「うふふっ♪」

泰葉「ふふ、ふふふっ……♪」


泰葉(ああ、楽しいなぁ……♪)ニコニコ

李衣菜「わ、私だってやれば出来るもん!」

加蓮「はいはい、頑張れ李衣菜♪ ……あ、そういえばプロデューサーは?」

ちひろ「ああ、プロデューサーさんならスタジオでスタッフの方々とお話しされてましたよ」

加蓮「そうなんだ……ふふ、じゃあ私たちの着物姿は本番までおあずけだね」

ちひろ「ふふ、ですね♪」


李衣菜「むむむ、色っぽくは無理でもロックなら……着崩せば……!」

泰葉「李衣菜、それはさすがにダメだから……」

加蓮「よしっ、そろそろ行こっか。何事も初めが肝心だよっ」

泰葉「ええ。プロデューサーも私たちを待ってるだろうし」

李衣菜「こほん。……うん、色気とかロックとかの前に、ちゃんとしないと!」

加蓮「それでこそ李衣菜っ。ふふっ♪」

李衣菜「よぉしっ! 今年も一緒に、頑張るぞーっ!」

加蓮「おーっ!」

泰葉「おー♪ ふふふっ♪」

ちひろ「私も見てますからねっ、頑張ってーっ♪」



―――


ざわざわ……がやがや……


李衣菜「やっぱり年始の番組だと、スタッフさんも多いね」

加蓮「うん……迷子になっちゃダメだよ李衣菜」

李衣菜「なんないよ!」

泰葉「ふふ、もう……相変わらずなんだから」

加蓮「手、繋いだら離ればなれにならないよねっ?」

李衣菜「はいはい……これでいい?」ギュ

加蓮「うんっ。泰葉も、ねっ」

泰葉「うん、ぎゅっ。ふふ」

スタッフ「――あ、どーもどーも! 今日はよろしくお願いしますっ!」


李衣菜「あ、スタッフさん! こちらこそですっ、よろしくお願いしまーすっ」ペコリ

加蓮「ふふ、よろしくお願いしますっ」

泰葉「よろしくお願いします。私たちはどちらに……?」

スタッフ「はい! えーと、お三方にはまずひな壇でですね――」

スタッフ「――ということで、あとは台本通りで!」

李衣菜「了解です! へへ、スタッフさんも楽しんでくださいねっ」

スタッフ「あはは、どうも! それにしても、お噂通り仲良しなんですねぇ」

加蓮「ふふ、いつも一緒だから。ねっ」

泰葉「です。……ちょっとだけ苦労するときもありますけどね」

李衣菜「えー、ひどいよ泰葉ぁ。えへへっ」

泰葉「ふふっ♪」

スタッフ「ははは! それじゃ、本番よろしくですっ」タタタッ

加蓮「スタッフさんも忙しそうだね」

李衣菜「うん。期待に応えないとねっ」

泰葉「ええ。――あ」


P「」ノシ


泰葉「プロデューサーが……ほら、あそこ」


P「」ブンブン


李衣菜「ほんとだ。……あはは、すんごい笑顔で手振ってる」

加蓮「振り返してみよっか。やっほー」フリフリ


P「! ヽ( ´∀`)ノ」

李衣菜「ぷっ!」

加蓮「ふふ、あはっ! もう、子供みたい……♪」


P「(`・ω・´)b」グッ


泰葉「に、あ、って、……ふふっ。似合ってる、って」

加蓮「……そっか。えへへ」

李衣菜「……うん、よし――」



李衣菜「プロデューサーにも私たちの艶姿、みせちゃおうっ!」

加蓮「うんっ!」

泰葉「ええ!」


泰葉(――これが、私の……理想のアイドル! ふふふ♪)ニコニコ



おわり

というお話だったのさ
書き納めと言ったな。あれは嘘だ

QYK(急に泰葉が来たので)ということでひとつ


一番かわいく見えたのはPだった気がするが気のせいだな

またこの三人が見られるなんて(涙)

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