少年「…」ピコピコ
少年「…」バリボリ
少年「…」ピコピコ
少年「…」ゴクゴク
少年「…」ピコピコ
少年「…」ピコピコ
少年「…」ピコピコ
少年「………はぁ」
少年「暇だなぁ…」ピコピコ
少年「ドラクエもやり過ぎると飽きが来るんだなぁ」ポイ
少年「……いや、ちがうか。ドラクエの世界に入りたいって思っちゃうからだよなぁ…」
少年「こんなつまらない世界よりかは…ドラクエの世界に」
少年「…ドラクエの世界に、行きたいなぁ」
少年「……ま、ないか。ドラクエ大図鑑でも読むかな」ペラ
少年(…違う。コレはフラグじゃない)
少年(後ろを振り向いたら誰かいるなんてあるわけない!)クルッ
少年「…ま、ないか」
少年「バカらし……」クルッ
図鑑「…」フワフワ
少年「……い?」
図鑑「…」フワフワ
少年「う、浮いてる………の?」
少年「…写メとろ」パシッ
図鑑「…」カァッ
少年「眩しくて写らない……」
少年「…って、光ってる!!」
図鑑「」カァァァッ
少年「ちょっ、待っ……………」
パァッ!
少年「………ん?」
少年「ようやく光がおさまった……」チラッ
ヒュォォォォォ・・・
少年「……あれ」
少年「…図鑑、ない」キョロキョロ
少年「いや、そもそもここ家じゃないし」
少年「…どこ、ここ」
少年(…見渡す限り、あるのは…平地)
少年(…後方には…何あれ? 城?)
少年「一つだけわかるのは、ここは知らないどこかってことか」
少年「あの城に行けば、何かわかるのかな」
少年「…じゃ、行ってみようかな…」
少年「はぁっ、はぁっ」テクテク
少年「な、何時間くらい歩いた……? 三時間くらい?」テクテク
少年「」チラッ
少年「城との距離が…全く変わってないように見える」
少年「…ちょっと休憩」ドサッ
…本当に、どうすれば良いんだろう。
1日や2日で着くのかな…。
少年「……ん?」
…何かがこちらに来てる。
大体城との距離と同じくらいに居るなぁ…。
少年「…って!?」
「」ズザザザザァ
少年「うわぁぁっ!!!」ブワッ
と、飛ばされそうになった!
いや、そんなことよりも!
あの距離を一瞬で!これ、滅茶苦茶速いよ!
少年「う、馬…?」
何てでかい馬だ。自分の数十倍はある…。
少年「…あれ? …これって、レジェンドホース…?」
「そうだ、よく知ってるな」
少年「え」
「つうか来るのがおせぇ。攻めてくるならさっさと攻めて来い!!」
少年「な、何の話だよ!」
レジェンドホースの上に誰か居る!
腹の奥底に響くような声だ!
「おいガキ!お前は何者だ!?」
少年「お、オレ? オレは……」
…あ、思い出した。
最近誰かと喋ってなかったから忘れてた。
自分の一人称って“オレ”だったんだよなぁ…。
「…あぁ、イライラする!とっとと上がってこい!」ビッ
少年「うわっ」グイッ
何かに引っ張られ………。
少年「って、浮いてる!? 今度は自分が浮いてるよ!」
「オラァッ!!!」グイッ
少年「うわぁぁぁ!!!!」ヒュォォ
少年「ぐぇっ」ドサッ
「行けレジェンドホース!」
レジェンドホース「おう」ブルル
「しっかり掴まっとけよガキ!」
少年「は!? ここ、レジェンドホースの上じゃ……」
レジェンドホース「」ドンッ
少年「ギッ!?」
その瞬間レジェンドホースは走り出した。
いや、走り出したなんて生易しい言葉では済まない。
少年(す、すごい!速すぎて、目が開けられない!)
「あと30秒程で城に着く!」
少年「は、速すぎるだろコレ…!」
「こいつは最高時速は約秒速3km!マッハ9くらいだ!」
少年「なっ…」
少年(じゃあ、最初の位置からあの城まで90km以上もあったってコト!? なのにあの城、目視できたぞ!? どんなデカさだって!)
少年「グゥッ…!」
レジェンドホース「」ズザザザザァ
「…うし、着いたな」
レジェンドホース「あぁ。門番!地獄の門番!開門だ!」
地獄の門番「あぁ!…ん、なんだソイツ?」
「拾った」
地獄の門番「…まぁいい。面倒は起こすなよ…」ギィッ・・・
少年「…うわ、地獄の門番だ。かっけぇ」
地獄の門番「…なんなんだコイツ」
「拾ったって言ってんだろ」
少年「あれ、お前フィアーパペットか?」
フィアーパペット「ほー、良く知ってるな」
レジェンドホース「フィアーんとこって少数種族じゃなかったっけ?」ドガラッ ドガラッ
フィアーパペット「コイツが詳しいんだろ」
少年「何だ? 門を潜ったらまた通路かよ」
いや、通路っていうより…。岐路?
レジェンドホース「じゃあオレはこっちだから」
フィアーパペット「おう。ほら、降りろガキ」
少年「うわっ」
レジェンドホースは一番大きい通路に。
自分とフィアーパペットは小さい……というより普通の通路に入っていった。
少年「お、おい。何処に連れてくんだよ。大体ここはどこだ?」
フィアーパペット「はぁ? 知らねぇわけねぇだろ」
少年「いや、知らないし」
少年(正直お前らの存在もよくわからないし。嬉しいから言わないけど)
フィアーパペット「…ここは光の魔王軍の本拠地だ」
少年「は」
フィアーパペット「今からそのオレたち光の魔王軍の連中の所にいく。テメェを連れてな」
少年「…そりゃまた何で?」
フィアーパペット「…光の魔王軍の敷地内にいきなり生命体が現れた。本当にいきなり、な」
少年「ほう」
フィアーパペット「ソイツの正体は確かめなければいけない。得体が知れないし、敵かもしれないしな」
少年「…それ、オレのこと?」
フィアーパペット「他に誰がいる」
少年「…マジかよ」
フィアーパペット「…それにしても妙に落ち着いてるな、お前」
少年「いや、恐怖とかよりも嬉しさがな」
フィアーパペット「嬉しさ?」
少年「今こうしてお前と話せてることがだよ」
フィアーパペット「…やはり人間はわからん」
少年「へへっ、まぁな」
期待
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません