京子「レアな組み合わせで短編集!」 (66)

千歳「なんやあんま百合百合してへんなぁ」

※してません

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ガララッ


京子「ありゃ、千歳一人?」

千歳「あら歳納さん。見ての通りや~」

京子「あーそうなんだ・・・」

千歳「生徒会になんか用?」

京子「ああうん、出し忘れてたプリントを綾乃に渡そうと思ってさ」

千歳「ふふ、歳納さんの方から来るなんて珍しいやん」

京子「結衣のやつが綾乃に迷惑かけんなー!ってうるさくて。綾乃が何処いるか知らない?」

千歳「それがなぁ、さっき会長さんに呼び出されてってしもて」

京子「あぁ、じゃあ知らないか・・・」

千歳「西垣先生みたくうちにも会長さんの声が聞こえたらええんやけどなぁ」

京子「じゃあコイツは千歳に預かっといてもらおっかな」

千歳「ああ、そんなんお安い御用・・・」ハッ


千歳(いや、これはひょっとしたらチャンスなんとちゃうんか!?)


京子「ん?どうかした?」

千歳(綾乃ちゃんに直接渡してもらうよう上手いこと誘導したら、うちにとっても楽園が見えるかもしれん!)

千歳「・・・なんでもないよ~。あと申し訳ないねんけど、やっぱりそのプリントは綾乃ちゃんに直接渡してもろてええかな?」

京子「え。まぁいいけど、何で?」キョトン

千歳「ごめんなぁ。うち今、綾乃ちゃんと喧嘩しとってん~」

千歳(・・・って言えば歳納さんも嫌とは言いにくいやろ)

京子「喧嘩!?綾乃と千歳って喧嘩するの!?」

千歳「しとるしとる~日常茶飯事やで」

京子「ふーん・・・全然そうは見えなかったよ。千歳って結構ポーカーフェイスなんだね?」

千歳「一人とはいっても、一応生徒会の活動中やからね」

千歳(ごめんなぁ歳納さん・・・変な嘘ついてもて)

京子「なるほど、生徒会役員も大変なんだな」

京子「・・・それじゃあそんな千歳には・・・こうだっ」ポフッ


千歳「わぁっ!?」

京子「えへへ、千歳あったかいな~!」

千歳「もう歳納さんたら、急に抱きついたら危ないで?」

京子「ごめんごめん」


京子「へへ、そういえば千歳にこうやって抱きついたの初めてかも~」

千歳(もしかして歳納さん、うちが綾乃ちゃんと喧嘩したって聞いて慰めてくれとるんかな)

千歳(ホンマ、優しい人やね・・・。なら少しだけ、甘えさせてもらおうかな)

千歳「ふふ、そうやねぇ。うちの抱き心地はどうですか、歳納教授?」ギュッ

京子「いや~千歳くんの体、非常に心地良いですぞ」

千歳「そぉ?それは光栄ですわぁ」

京子「千鶴くんに比べてこう、優しい温かみに溢れてるというか、お日様の香りがするというか・・・」

千歳「・・・千鶴?」

京子「うん、双子だけあって抱き心地は似てるね」

京子「ま、千鶴の場合は抱きつかれるというよりも締め付けられるって感じになるんだけど・・・」


千歳「・・・あの子、まだ歳納さんに暴力振るっとるん?」

京子「もう日常茶飯事だよー!さっきも殴られたしさー!」

千歳「さっき!?」

千歳(ホンマや・・・頭にたんこぶが・・・)


京子「ここはお姉さんの方からもビシッと言ってやって下さいよ!京子たんにもっとデレなさいって」ポッ

千歳「う~ん、あの子も素直やないから、デレるのは難しいんとちゃうかなぁ」

京子「むぅ、千歳が言っても無理なのかぁ」

千歳「・・・歳納さん、千鶴の事好きなん?」

京子「え、いや、そういうわけじゃない、と思うけど・・・」



京子「なんかさ、ツンデレな子って意地でもデレさせたくなんない?」


千歳「・・・!」

千歳「歳納さん・・・罪な女やね」クスッ

京子「・・・罪?」

千歳「いや、なんでもあらへんよ。こっちの話」


京子「・・・もしかして、なんか癪に触るような事言った?」

千歳「ふふ、なんでもあらへんて」



千歳「それよりも・・・」スッ


京子「・・・千歳?」

千歳「歳納さんにそんな趣味があったなんて驚きやなぁ」ギュッ

京子(ち、千歳の方から抱きつかれた・・・?)

京子「顔、近・・・」

千歳「嘘やん。歳納さん、いつも綾乃ちゃんと抱きあうときはこれくらいの距離よ?」

京子「そ、そうだけどさ!なんていうの、こう、雰囲気ってあるじゃ・・・」


千歳「歳納さん」

京子「は、はひ!」



千歳「私もツンデレになったら、歳納さんに振り向いてもらえるんかな?」



京子「え・・・」

京子(そ、それって・・・)

千歳「・・・なんて、冗談」パッ

京子「・・・」


千歳「なんや歳納さん、顔、真っ赤やで?」

千歳「ふふ、意外とかわええとこあるやん~」

京子「え、あ・・・、あ、綾乃のやつ戻ってくんの遅いぞー!ち、ちょっと探してくるね!」ガラピシャッ


千歳「気ぃつけてな~」

千歳「・・・」

千歳「はぁ、やってしもたなぁ」

千歳「こりゃ綾乃ちゃんに嫌われても文句言えへん」


千歳(二人の恋を応援してやる・・・?そんなん、嘘やん)


千歳「最低や、うち・・・」



千歳「・・・なんで、好きになってしもたんやろな」

京子「はぁ・・・っはぁ・・・っ」タッタッタッタッ

京子(な、なんなんだよ千歳のやつ~!)

京子(綾乃と喧嘩して頭おかしくなったとしか考えられない!)



『私もツンデレになったら、歳納さんに振り向いてもらえるんかな?』



京子「―ッッ!!」

京子(あん時の千歳の顔・・・)

京子(凄く可愛くて、綺麗で、それで・・・)

京子(・・・)

京子(だああああ!!!何考えてんだ私!!!)


京子(でもあんなこと言われたら、誰だって逃げ出したくもなるだろ!なるだろ!なるだろ!)

京子(・・・なるの、かな)

京子(頭おかしいのは、私のほうなのかな・・・?)

-1- 千歳「一時の迷い」


おわり

千歳がまさかの京子を好きになっちゃうパターン、誰か書こう

櫻子「あちゃー・・・すっかり迷子だね」

ちなつ「・・・」ガクガク

櫻子「携帯も圏外だし・・・」

ちなつ「・・・」ガタガタ

櫻子「せめて現在地が分かればなぁ」

ちなつ「・・・」ブルブル

櫻子「ちなつちゃん大丈夫?さっきからずっと無言だけど?」

ちなつ「む、むしろ何で櫻子ちゃんは大丈夫なのぉ・・・」チナチナ

櫻子「なにが?」

ちなつ「だ、だって・・・」


ヒュゥゥー

ガサッ…ガサッ…

ちなつ「林は茂ってて薄暗いし、風の音は不気味だし、虫とかいっぱいいるしぃ・・・」

ダンゴムシ『やぁ』

ちなつ「いーーーやーーー!!!!」プチッ


櫻子「あー、そう言われればちょっと怖いかも」

ちなつ「櫻子ちゃんは鈍感すぎ!」


櫻子「ちなつちゃんにこんな怖い思いをさせるなんて・・・許せん!」

櫻子「それというのも全部、私たちからはぐれた向日葵が悪い!」

ちなつ「いや、勢いのまま走って山を駆け降りた挙句、迷子になっちゃった私たちが100%悪いけどね・・・」

ちなつ(うぅ・・・こんな時に結衣先輩がいてくれたらなぁ・・・)

ちなつ(きっと、颯爽と私をお姫様抱っこして、甘い言葉をかけてくれるんだろうなぁ)


『助けに来たよティナトゥ姫!さぁその可愛いお顔を見せておくれ・・・』


ちなつ(えへへ、結衣先輩ならきっとこんな感じかなぁ・・・)

ちなつ(あ、でも結衣先輩も虫が苦手なんだっけ・・・)

ちなつ(んもう!どうしたらいいのぉー!)


風『ヒョォォォwwwwwwwwwwww』

ちなつ「ひぃっ!」


クモ『オイスーwwwwwwwwwwwwww』

ちなつ「きゃあああ!!!」


櫻子「あはは、ちなつちゃん可愛い~」

ちなつ「笑い事じゃないのぉー!」ブワッ

ちなつ「もうやだぁ・・・うぅ・・・」


櫻子「ふむ、それじゃーちなつちゃんには特別に、怖くなくなるとっておきのおまじないを授けようじゃないか!」

ちなつ「とっておきのおまじない・・・?」

櫻子「向日葵のやつも結構怖がりなんだけどさ、このおまじないを使うと一発で怖がらなくなるんだよ!」

ちなつ「ちょっと胡散臭いけど今は方法にこだわってる場合じゃないし・・・櫻子ちゃん、お願い!」

櫻子「お願いされました!そいじゃ失礼・・・」




ギュッ


櫻子「はい完了!どう?怖くなくなった?」


ちなつ「え・・・」

ちなつ(手、繋いだだけじゃない・・・)


ちなつ「いや、何も変わらないけど・・・」

櫻子「嘘っ!?おっかしいなぁ・・・向日葵はこれで一発なのに・・・」

ちなつ「本当に向日葵ちゃん怖がってたの?」

櫻子「うん・・・あ」



櫻子「そういえばちなつちゃんは顔赤くならないなー?」

ちなつ「・・・赤く?」

櫻子「そうそう。普通なら向日葵みたいに顔が赤くなるはずなんだけど・・・」

ちなつ(もしかして)


ちなつ「櫻子ちゃん・・・そのおまじない試したとき、向日葵ちゃん俯いてたり・・・」

櫻子「あー、してたね」


ちなつ「あと、急に静かになったり・・・」

櫻子「なるね」


ちなつ「目を合わせてくれなくなったり・・・」

櫻子「え、ちなつちゃん凄いね・・・エスパー?」


ちなつ「あ、あはは・・・」

櫻子「?」

ちなつ(ちくしょー惚気られた!!!)

ちなつ(そりゃ私に効くわけねーわ!!!)

ちなつ(向日葵ちゃん限定ですぅー!!!それ、向日葵ちゃん限定ですぅー!!!)


櫻子「あ!あとしばらくすると、こう、指を絡める感じにしてくる!」ワシワシ

ちなつ(恋・人・繋・ぎー!!!)

ちなつ(向日葵ちゃん、意外と大胆!!!)

ちなつ(不純同性交遊につき副会長落選待ったなし!!!)

ちなつ(てか真意に気付かない櫻子ちゃんどんだけー!!!)

櫻子「なのに最近向日葵のやつ、やたら一緒にホラー系のDVD見たがるんだよねー」

櫻子「怖いならやめりゃいいのに」

櫻子「しかもしばらくすると私の肩に頭乗せてきてさー、最近肩こり酷いんだよね」コキッコキッ


ちなつ(え、怖い・・・なんかもう櫻子ちゃんの鈍感さが逆に怖い・・・)

ちなつ(それともアレ?惚れられた者の余裕ってやつですか?うわぁ、結衣先輩もこうだったら凹むなー)


櫻子「さて、そろそろ怖くなくなったんじゃない?」

ちなつ「うん・・・なんか別の意味で怖いものを見つけたというか・・・」

櫻子「そっか、さっきより顔色も良くなったし安心したよ!」


ちなつ「・・・もう、早く二人と合流しよ」

櫻子「あぁん待ってぇ~!」

ちなつ(まさか櫻子ちゃん、私の気を紛らわせるために、狙って惚気たわけじゃないよね・・・?)チラッ

櫻子「どしたの~?」

ちなつ「・・・ううん、なんでもない」


ちなつ(ま、櫻子ちゃんにそんな京子先輩みたいなこと、できるわけないもんね)

ちなつ(でも・・・)

ちなつ「ありがとね。櫻子ちゃん」

櫻子「フフン。なに、礼には及ば・・・」


カサァ


G『来ちゃった///』

櫻子「うぎゃー!!!!!ゴキ○リー!!!!!!!」ダダダダダダ

ちなつ「え、ちょ、櫻子ちゃん置いてかないでよー!!!」

-2- ちなつ「林間学校?」


おわり

これはちなひまではないね。櫻子は何も考えてないと思います

櫻子「それじゃお先でーす!」

綾乃「気を付けて帰るのよ」

千歳「ごめんなぁ綾乃ちゃん。後よろしく~」

綾乃「用事なら仕方ないもの。あとは任せて」

りせ「・・・」

綾乃「会長もたまには早く帰って休んでください」


ガチャン


綾乃「さて、残りの仕事も頑張らなくちゃ・・・」

向日葵「お手伝いしますわ」


綾乃「古谷さん・・・本当に無理しなくていいのよ?」

向日葵「いえ、これも次期生徒会副会長の役目ですから」ニコッ

綾乃「ふふ、頼もしいわ。でも、完全下校時間にはちゃんと帰ること」

向日葵「それを言うなら杉浦先輩もですわ」

綾乃「そうね。そうできるように頑張りましょ」

――――――――
―――


キーンコーンカーンコーン
『完全下校時刻となりました。校内に残っている生徒は、速やかに下校して下さい』

綾乃「ぜ、全然終わらないわ・・・」ズーン

向日葵「困りましたわね・・・文化祭の書類って明日までに提出だったような・・・」

綾乃「そうね・・・」


綾乃(でもまぁ家に持って帰って徹夜でこなせば何とかなる量よね・・・あぁもう、最近遊びすぎたかしら)ブツブツ

向日葵「あの、杉浦先輩」

綾乃(最悪、授業中に内職で済ませるって手もあるけど・・・)ブツブツ

向日葵「杉浦先輩・・・?」

綾乃(いやダメねそんな歳納京子みたいなこと・・・)ブツブツ


向日葵「・・・あ、歳納先輩がプリン食べてますわー」ボソッ

綾乃「歳納京子!?」ガタッ


シーン…


向日葵「・・・すみません、冗談ですの」

綾乃「・・・」ズーン

向日葵(ガチ凹みですわ・・・)

綾乃「ふふ、別に期待なんてしてないもの・・・さ、早く帰りましょ・・・」ズズーン

向日葵(全然そうは見えませんけど・・・)





綾乃「ふぅ、外もすっかり暗いわね」

向日葵「ええ。日が短くなっているのを実感させられますわ」


綾乃「今日は危ないから送ってくわ。確か大室さん家の隣だったわよね?」

向日葵「そうですけれど・・・でもそんなの悪いです」

綾乃「遠慮しなくていいのよ。どうせちょっと回り道するくらいの距離だから・・・」

綾乃「それに、仕事を手伝ってくれたお礼。ね?」


向日葵「いえ、それでも先輩のお手を煩わせるわけにはいきません」

綾乃「・・・じゃあ、私が勝手に古谷さんに付いていく。それならいいでしょ?」

向日葵「・・・もう、先輩ったら頑固ですのね」

綾乃「ふふ、古谷さんも中々のものよ?」


向日葵「それじゃ、はぐれないようにしっかり付いてきてくださいね」

綾乃「任せなさい!・・・って、これ立場逆転してない!?」ガーン

向日葵「と、いうわけで目的地に到着しましたわ」

綾乃「・・・あの、古谷さん?」

向日葵「はい、なんでしょう?」

綾乃「いやね?そのまま黙って付いてった私も私なんだけど・・・」

向日葵「はぁ・・・」


綾乃「何で目的地が私の家なのかしら?」

向日葵「それはもちろん、残りの仕事のお手伝いをするためですわ」ニコッ

綾乃「へっ?」

向日葵「すみません、盗み聞きするつもりはなかったんですけど・・・」

向日葵「生徒会室で、徹夜とか、内職とか、あまり良い意味でなさそうな事を呟かれてましたので・・・」

綾乃(私、声に出してた!?)

向日葵「・・・ご迷惑でなければお手伝いさせてくださいませんか?」


綾乃「・・・」

綾乃(古谷さんが手伝ってくれれば、仕事が早く終わるのは間違いないわ)

綾乃(少なくとも睡眠時間くらいは確保できるはず・・・)


綾乃(・・・でも)




綾乃「・・・迷惑よ」



向日葵「・・・迷惑、ですか?」

綾乃「ええ。古谷さん、この仕事初めてでしょう?下手に書類にミスがあったら余計面倒くさいのよ」

綾乃「だから私一人で問題はノンノンノートルダムなの。今日は大人しく帰りなさい」


綾乃(ごめんなさい。気持ちは嬉しいけど、これ以上迷惑かけられないわ・・・)

向日葵「・・・」

綾乃(・・・傷つけちゃったかしら?それもそうよね。古谷さんにも、生徒会役員としてのプライドが・・・)



向日葵「あぁ、足がとっても痛いですわー」



綾乃「・・・へ?」


向日葵「もう歩けそうもないですし、夜道でちょーっと危険ですけど、ここで一休みしようかしらー」

綾乃「・・・あの、古谷さん?」

向日葵「あ、お疲れ様ですわー杉浦先輩。私この薄暗い路地で休んでから帰りますのでー」チョコン

向日葵「多分明日の朝くらいには足の痛みも取れますわー」チラッ

向日葵「杉浦先輩のお部屋くらいまでなら何とか歩けそうなんですけどー」チラッ

綾乃「」


綾乃(この子・・・絶対私よりも頑固よ・・・)

向日葵「お邪魔します」

綾乃「ちょっと散らかってるけど、適当に座っててちょうだい」ハァ

向日葵「すみません、何やら催促したみたいになりまして」

綾乃(いや、完全に催促してたでしょ・・・)

向日葵「家に入れていただいたお礼に、杉浦先輩のお仕事をお手伝いしますわ」ニコッ

綾乃「・・・分かった、お願いするわ。ただし、徹夜はしないこと」

向日葵「承知しました」

――――――――
―――


綾乃「はぁ、何とか終わったわ・・・」

向日葵「お疲れ様でした」

綾乃「日を跨ぐ前に終えられるなんて思わなかったわ。古谷さんのおかげね」

向日葵「ふふ、ご迷惑だったんじゃありません?」

綾乃「もう、先輩に向かって意地悪言わないの。助かったに決まってるでしょ」

向日葵「それは良かったですわ。まぁこれも次期生徒会副会長の務めですから」


綾乃「・・・古谷さんってやたら副会長にこだわるわね?」

向日葵「ええ。櫻子なんかに負けてられませんもの」

綾乃「それじゃ、副会長になりたいのも大室さんとの勝負のため?」クスッ

向日葵「それもありますけど・・・」

綾乃「・・・けど?」

向日葵「・・・」

向日葵「は、恥ずかしいから秘密ですわ」

綾乃「ええっ!?」

向日葵(・・・言えるわけありませんわ)


向日葵(普段は恥ずかしがり屋で、素直じゃなくて、気弱で臆病で)

向日葵(後輩にプリン取られても、言動を真似されても全然怒れなくて)

向日葵(最初は、何でこんな人に副会長が務まるのか・・・失礼ながらそう思っていました)


向日葵(だけど、仕事には人一倍熱心で)

向日葵(それでいて、最近ずっと帰りの遅かった会長を気遣ったり)

向日葵(家にまで付いてきた私の事を、迷惑と言ってまで家に帰そうとしたり)

向日葵(きっとそんな優しさがあったからこそ、生徒は杉浦先輩を副会長に選んだんでしょうね)


向日葵(そんな杉浦先輩に憧れてるから副会長になりたい、だなんて)

向日葵(・・・言えるわけありませんわ)

綾乃「もう、気になるじゃないのよ・・・」

向日葵「あー、杉浦先輩に憧れてるからですわー」シレッ

綾乃「その言い方絶対嘘よね!?」


向日葵(今は、そういうことにさせておいて下さい・・・)クスッ

-3- 向日葵「生徒会副会長になること」


おわり

生徒会はさく綾以外絡みなさすぎなんだよなぁ

あかり「~♪」アッカリアッカリ

「・・・」

あかり(あ、池田先輩だぁ!)

あかり(よーし、今度こそ鼻血の秘密を教えてもらうんだから!)

あかり「池田せんぱぁ~い!」


千鶴「・・・?」

千鶴(この子って確か歳納の・・・?私に何の用だろう)

あかり「この前話したあの秘密、今日こそ教えてほしいです!」

千鶴(この前話した?秘密?何のことだ・・・)

千鶴(まぁ、どうせ歳納なんたらが変な入れ知恵でもしたんだろう。可哀そうだし、付き合ってあげるか)

あかり(今日の池田先輩は何だかキリッとしてるよぉ)


千鶴「ごめん、もうちょっと詳しく教えてもらえるかな?」

あかり「あ、そうですよねぇ」

あかり「えっと先輩がメガネ外したときにあの、だらーっと出るじゃないですか?」

千鶴「だらーっと・・・」



千鶴(よだれか)

あかり「あの時、先輩は妄想が絶好調って言ってて、どんな妄想してるのかを教えてほしかったんです!」

千鶴「なるほど、話は分かった」


千鶴(しかしそう簡単に教えていいものか?あまり人に話すような趣味でもないし)

千鶴(それに・・・)チラッ


あかり「わくわく」ホワワーン


千鶴(この子にはそういうのまだ少し早いような気も・・・)

千鶴(いや待てよ。これが歳納の仕業だとしたら、アイツは何を期待している・・・?)

千鶴(きっと純情な後輩を前にしどろもどろになってる私を見て愉しむつもりに違いない・・・)

千鶴(ふっ、バカめ歳納。お前の思い通りにはならんぞ)

千歳「それじゃ、余すことなく教えてあげよう」

あかり「わぁい池田先輩!あかり池田先輩大好き!」


千鶴「まず、私は杉浦さんと姉さんで妄想するんだが・・・」

あかり(池田先輩、お姉さんいるんだぁ)

千歳「よければ君も一押しのカップリングで妄想してみてくれ」

あかり(んん?かっぷりんぐ?とりあえず京子ちゃんと結衣ちゃんでいいかなぁ)


千鶴「まずはこう、二人が手を絡めてだな」ワシワシ

あかり「ふむふむ・・・」ワシワシ

千鶴「それで姉さんが杉浦さんにこう囁くんだ」

あかり(えっと、結衣ちゃんが京子ちゃんに・・・)


千鶴『綾乃ちゃん、愛してる・・・』

あかり(『京子、愛してるよ・・・』)


あかり「え」

千鶴「ん?」

あかり「あ、いや、なんでもないです!」


あかり(んん!?どうゆうこと!?愛してるって言った!?)

あかり(もしかして家族愛ってことかなぁ?結衣ちゃんと京子ちゃんって家族も同然の付き合いだし)

あかり(お姉ちゃんもあかりに愛してるって言ってくることあるし)

あかり(杉浦先輩と池田先輩のお姉さんもそんな感じなのかなぁ)

千鶴「あの、次行ってもいいかな?」

あかり「あ、だ、大丈夫です」アセアセ


千鶴「じゃ、次に杉浦さんが姉さんに抱きつきながらこう言うんだ」

あかり(京子ちゃんが結衣ちゃんに・・・あ、これは自然な感じに妄想できたよぉ)ニコニコ


千鶴『私も。ねぇ、キスしてもいい?』

あかり(『私も。ねぇ、ちゅーしていい?』)


あかり(いやこれ絶対おかしいよねぇ!?)

あかり(何で女の子同士でキスしてるの!?)

あかり(あ、でもちなつちゃんも友達同士のキスは当たり前って・・・)ズーン

あかり(・・・)


千鶴「顔色悪いけど大丈夫?」

あかり「ごめんなさい・・・大丈夫です。ちょっとトラウマが蘇っただけなんで・・・」ズーン


千鶴(可哀そうに・・・きっと歳納に何かされたんだろうな・・・)

千鶴「そして、姉さんはこう返す」

あかり(うぅ・・・結衣ちゃんはなんて返すのかなぁ)


千鶴『だ~め。可愛い子羊ちゃんにはまだお預けやで・・・?』

あかり(『だ~め。可愛いトメィトゥにはまだお預けだよ・・・?』)


あかり(京子ちゃん、お預けされちゃったよぉ・・・)


千鶴「それで次にお尻を・・・」

あかり「は、はい・・・」

――――――――
―――


千鶴「・・・で、二人は無事に元気な女の子を出産しました。めでたしめでたし」

千鶴「ふぅ。いつもこんな感じなんだけど・・・どうだった?」


あかり「」チーン


千鶴「・・・大丈夫?」

あかり「はい・・・だいじょぶです・・・」

あかり(うぅ・・・あんな妄想して明日から京子ちゃんと結衣ちゃんと普通に接せる自信がないよぉ)


千鶴「顔・・・赤いよ?」ズイッ

あかり「だだだだ大丈夫です!!!」


千鶴(おっと、メガネかけ忘れてたせいで、つい顔を近づけすぎてしまった)

あかり(・・・女の子同士の妄想してたから、池田先輩を変に意識しちゃうよぉ)

千鶴「やっぱ君にはまだ早かったかな?」カチャ

あかり「うぅ、そう思います・・・」

千鶴(ふふ、歳納の刺客を逆にしどろもどろにさせてやったぞ。アイツの悔しがる顔が目に浮かぶようだ)

千鶴「それじゃ私はもう行くから。歳納によろしく言っといて」

あかり(何で京子ちゃん・・・?)

あかり「はい・・・ありがとうございました・・・」


あかり「はぁ、ドキドキが止まらないよぉ・・・」

あかり(今日の池田先輩・・・いつもより凛々しくてカッコよかったなぁ)

あかり(えへへ、あかりもカッコよかった池田先輩と妄想・・・してみようかなぁ♪)アッカリアッカリ

-4- あかり「妄想リリー」


おわり

原作だとあかりと千鶴って一回も顔合わせてないよね。

メール『補習だったの忘れてて綾乃に捕まっちった☆今日ごらく部なーし!!』


結衣「あの馬鹿・・・」

結衣「はぁ、あかりとちなつちゃんは林間学校でいないし」

結衣「京子も来ないなら茶道部室にいる意味ないな・・・」

結衣「帰ろっと」


ガララッ


結衣(ん?誰か来た?)

「・・・」

結衣「・・・って、松本先輩!?」

りせ「・・・」コクッ

結衣「な、何か用ですか・・・?」

結衣(生徒会長自ら・・・そういえばごらく部に来るのは初めてだ)

りせ「・・・」


結衣「あ、そうだ。今お茶いれるんで、待っててもらえますか?」

りせ「・・・」コクッ

結衣(OK・・・ってところかな)


結衣「お待たせしました。どうぞ・・・」

りせ「・・・」パアァ

結衣(これは喜んでるのかな・・・?)

結衣(ふふ、段々松本先輩の言いたいことが分かるようになってきたぞ)

結衣「ところで、今日はごらく部に何か用ですか?今日は私しかいないんで、もし他の人に用事なら後日・・・」

りせ「・・・」フルフル

結衣(違う、大丈夫だ・・・?)


りせ「・・・」フリフリ

結衣(ふむふむ)


りせ「・・・」フワッ

結衣(なるほど)


りせ「・・・」フワワァ

結衣(うん、全然わかんねぇ)

結衣(何が”分かるようになってきたぞ”だよ・・・全然わかんねぇよ)

結衣(それより、どうしようかなぁ。一生懸命伝えようとはしてくれてるみたいだけど・・・)

結衣(なんでこういう時に限って西垣先生はいないかな・・・)

結衣(ていうか筆談にしとけばよかったんだよ・・・今更言い出せない雰囲気だけど)


りせ「・・・」ハァ

結衣(うわ、ため息つかれた・・・情けない後輩でごめんなさい・・・)

りせ「・・・」ズズズ


結衣(あ、お茶飲んでる。口に合うといいけど)ズズ

りせ「・・・」コトッ



りせ「はぁ、うっめ」

結衣「」

結衣「」


りせ「・・・?」

結衣「」


りせ「・・・」

結衣「」


りせ「おーい結衣にゃんこー?」

結衣「!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」ガタタッ

りせ「え、なにその反応・・・いくらウチでも傷つくわー・・・」

結衣「え、あ、その・・・すみません・・・」

結衣(ヤバい、状況に頭が付いていけてない・・・)


りせ「ん~?あ!もしかして結衣にゃんこの前で素ぅ出すの初めてだっけ?」

結衣「素・・・?」

りせ「おう。普段のあれはキャラ作っとんねん」

結衣「ええ!?あの無口がですか!?」

りせ「ああ。まぁ厳密には無口じゃないけどな」

りせ「西垣ちゃんがなー、ああいうの好きなんだよね」

結衣(西垣先生の趣味かよ・・・)


りせ「あと生徒会活動楽になんねんな。このキャラやと会議を全部綾やんぬが進めてくれんねん」

結衣(何でちょいちょい関西弁なんだ)

りせ「・・・」ズズズ

りせ「そんな事よりも、今日ウチがここに来た理由や!」バァン

結衣「あ、はい、そうでした・・・」

結衣(松本先輩の衝撃が大きすぎて完全に忘れてた・・・)


りせ「君、ここが何部の部室か知ってる?」

結衣「うっ・・・そ、それは・・・」

りせ「分かってるとは思うけど、元々は茶道部の部室だよね」

結衣「・・・はい」

りせ「茶道部は廃部してるわけだから、本来この場に生徒が立ち入ることはないはず」

りせ「つまり君はこの部室を無断使用していることになる。分かる?」

結衣「・・・はい」


りせ「まぁ今更うるさく言うつもりはないねんけどな?君らごらく部は成績も良いし、定期的に部室の掃除もやっとるみたいやし」

結衣「・・・」

りせ「しかしな、黙認にも限度っちゅーもんがある。君らこの部室を占拠してどれくらいになる?」

結衣「確か2008年の6月18日に連載がスタートして、あかり達が入学してきて・・・」

結衣「その1年前くらいには占拠してたから・・・8年くらいですかね?」


りせ「ん?8年?」

結衣「はい、8年」

りせ「ごめん、私の記憶が正しければ中学校って3年で卒業だよね?」

結衣「松本先輩」

りせ「なんや?」


結衣「それ以上いけない」

りせ「・・・まぁいいや。とりあえずそれだけ長期間占拠してみ?」

結衣「はい」

りせ「他の生徒がな、ごらく部の連中だけ部室を占拠してズルい言いだすねん」

りせ「見てよこの書類の山。全部生徒会に不満来てんの。怖くね?お前ら勉強してろって感じじゃね?」バッサドサァ

結衣「これは・・・凄い量ですね」

結衣(どっから出したし)


りせ「しかも本来注意すべき綾やんぬが毎度歳っぴぃに言いくるめられて先延ばしっつーおまけ付きよ」

結衣「何かすみません・・・」

りせ「まぁさっきも言ったけど別に出てけとか言うつもりはないんやけどね。あ、お茶おかわり」

結衣「はい、今ついできますね」

りせ「・・・」

――――――――
―――


結衣「すみません、沸かし直してたら遅くなっちゃいました」スッ

りせ「・・・」ズズズ

結衣「・・・」

りせ「ふぅ、結衣にゃんこの入れるお茶には不思議な安心感があるね」

結衣「ありがとうございます」


りせ「で、さっきの話の続きだけど、別に君らを追い出そうってわけじゃない」

りせ「要するに君らのごらく部が問題なく存続できる大義名分さえあればいいわけだ」

結衣「・・・大義名分ですか?」ゴクリ

りせ「まぁそうは言うても大したもんじゃないよ。君らにやってもらうことはたった一つや」

結衣「そ、それは一体・・・!?」

りせ「それは・・・」




りせ「何か生徒会とイベント事をやるときはウチも呼んでくれ」



りせ「それだけでええ」

結衣「・・・え?」

りせ「ほ、ほら、そういうイベントに会長のウチが参加してれば生徒会活動の一環って事にしやすいじゃん?」

りせ「ごらく部も生徒会公認の団体って事になって一件落着や!どや?」

結衣「・・・」

りせ「・・・!」


結衣「もちろんOKですよ」ニコッ

りせ「・・・」パアァ

結衣「むしろ今まですみません。会長のことももっと誘えばよかったですね」

りせ「い、いや~何言うてんの?別に誘って欲しかったとかそういうわけじゃ・・・」

りせ「・・・」ズズズ

結衣「・・・」


りせ「さてウチの話はこれだけや。あんま長居しても悪いやろからここらでドロンしますわ」

結衣「はい、わざわざありがとうございました」

りせ「あ、ウチが実はペラペラなんは他の奴らには内緒な?」

結衣「あ、そのことなんですけど」

りせ「おう、なんや?」


結衣「嘘ですよね」

りせ「」

りせ「・・・え?嘘って?」

結衣「いやだから、ペラペラって嘘ですよね?」

りせ「う、嘘じゃないって・・・現に今ペラペラじゃん?」

結衣「先輩、さっきからよくお茶飲みますよね?」

結衣「なんか飲み方がおかしいなーって思ってたんですよ」

りせ「べ、別に変なことなんてあらへんやん?ん?」

結衣(うわ、めっちゃ目泳いでる)


結衣「はぁ、分かりましたよ。信じます」

りせ「さ、さっすが結衣にゃんこ!話がわか・・・」

りせ「・・・」

結衣「・・・?」

りせ「・・・」グッ

結衣(薬切れたな)

りせ「・・・」オジギィ

結衣「あ、どうもお疲れ様でした・・・」オジギィ

りせ「・・・」ガララ


結衣「・・・松本先輩」

りせ「・・・?」ドキドキ


結衣「これからは一緒にいっぱい思い出作りましょうね」ニコッ

りせ「・・・」ニコッ

-5- りせ「結衣にゃんこーいるー?」


おわり

途中で力尽きました。

これで全部終わりやで~。

好きよ
こういうの

京ちといいね

面白かった
京ちとが特に良い

千歳→京子は盲点だった
おっつりん

今更だけどひまあやよかった
最高だった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月14日 (水) 06:38:57   ID: 1XhI7qRZ

面白かった

2 :  SS好きの774さん   2015年01月26日 (月) 01:10:02   ID: sc3hp_Ks

これは良い

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