男・幼「星の王子様とかぐや姫?」(754)
お手軽なssです
「君を幸せにするよ…」
「探偵さん…」
女「よーし!!いいね、いいね!良い感じに仕上がりそうだよ~」
オツカレサマ―
男「はひぃ~」
女「良い感じの演技だったよ男くん」
男「ありがとう、女さん。クライマックスの場面はやっぱり何度やっても緊張するね」
女「けど、回数追うごとに演技うまくなってるわよ」
女「そこらへんの女の子なら簡単に落とせるくらいね☆」
男「そんなことボクはしないよぅ…」
女「幼もお疲れ様~」
幼「はぁ…。クライマックスにかけてのシーンが長いから一気に疲れちゃったよ…」
女「でもあんた以外にハマり役がいなくてねぇ」
女(それにまんざらでもなかったんでしょ?男くんが相手役で)
幼(お、女ちゃん///)
男「お疲れ様~幼ちゃんっ」
幼「お、お疲れしゃまっ!!男くんっ!!」
女(盛大に噛んだわね…)
友「お疲れさん主役のお二方っ」
幼・男「お疲れ様~」
女「友もお疲れ!照明とbgmの選曲、なかなかよかったわよ」
友「照明はポッチャリ男がほとんどやってくれたから、お礼はあいつに言ってくれ」
友「選曲はそんなに苦労してないから、演出もそんなに凝ったものじゃないしな」
女「そんなことないわよ。ありがとうね」
人物詳細
・男 (多分主人公) 高2の17歳の男。内気でボクッ子
ハーフなため金髪という設定です。
・幼 (もう一人の主人公) 高2の17歳の女の子。容姿イメージはご自由に
(一応自分の中では黒髪ぱっつんロング)
・女 高2の17歳(いわずも女) 陽気で演劇部の部長。脚本も担当することがある
・友 高2の17歳の男 bgmやら演出を担当してるけどたまにチョイ役で出る
・ぽっちゃり男 高2の17歳の男 照明と演出を友と行っている。かなり温厚
舞台はとある学園の演劇部です……。
ヤンキー「女ああ!!!」
キーン
幼・男・友「ッ!!」ビクッ
女「何よメガホン使って怒鳴らなくても良いじゃない」
ヤンキー「どうもこうもねぇよ!!なんだこの脚本!!」
女「探偵と依頼人女の純愛ラヴストーリーがどうかした?」
ヤンキー「探偵に浮気する女の話のどこが純愛だぁ!!純愛のじの字もねぇよ!!」
女「馬鹿ねぇ、旦那とのやり取り見てないの?冷え切った環境を探偵が温めていく…」
女「溶かされた氷から解放されて、探偵の胸の中に飛び込む。純愛じゃない?」
ヤンキー「旦那見捨てて駆け落ちしやがったよなこれ!!」
ヤンキー「それに女の言動がいちいち腹立つし、何より幼!!」
幼「は、はひぃ!」
ヤンキー「お前は良い演技しすぎるから、女が調子に乗るんだよ」
ヤンキー「演技してて途中で『あれ?この女の人変だな…』って気付けよ!!」
幼「え…っと…気づいてはいたんだけど…その」
幼 ボソッ「……男君と共演出来たから…」
ヤンキー「とにかく!お前は言いたいことがあるならその場でハッキリ言え!!」
ヤンキー「友!!」
友「お、俺!?」
ヤンキー「bgmの選曲もっとなんとかならなかったのか!?」
ヤンキー「幼の魅力を生かしきれてねぇぞ!!」
友「あ、ああ悪い…」
ヤンキー「けど演出は良かった!!」
ぽっちゃり男「ヤ、ヤンキーくんもうその辺にしなよ…」
ヤンキー「ポッチャリ男!!お前もここぞという時に照明をうまく使いすぎだ!!」
ヤンキー「お前も途中でこの脚本に疑問抱いてたなら止めろよ!!」
ぽっちゃり男「いやぁ、みんな気持ちよさそうに演技してるし」
ぽっちゃり男「俺も気分のってきてさ」
ヤンキー「それでも止めろおおお!」
ヤンキー「それから!男!!」
男「ひ、ひィ!!!」(あわわわ…きたぁ・・・・)
ヤンキー「……………なかなか演技良かったぞ」
男(…あれ…?)
ヤンキー「とにかくだ!!この脚本はngだ」
女・友・ポッチャリ男「え~」
ヤンキー「どう考えたってねぇよ!!こんな昼ドラ並にドロドロした題目見せられるかあ!!」
女「いいじゃない、高校生なんだしこれくらい刺激あったって…」
ヤンキー「良いわけねぇだろが」
友「探偵と奥さんの濡れ場シーン追加してくれたら俺の中では神だった」
幼・男「ッ!!////」
ヤンキー「追加しねぇから。そもそもこの題目は破たんだからね」
女「なによぅ。じゃあアンタも考えてきなさいよ!!」
ヤンキー「ったく。しょうがねぇやつらだな」
ヤンキー「お前ら全員、題目を各々考えてこい」
男「役者のボクたちも?」
ヤンキー「当たり前だ。役をやる上でどういう演技をするのか把握できなきゃ話にならん」
幼「題目かぁ…」
ヤンキー「さっきのやつはいくらなんでも酷過ぎる」
女「なんでさぁ」
ヤンキー「配役があの二人っていうのも腹立つわ!!幼の魅力を無駄遣いしすぎだボケ!!」
女「ああいう女ほど刺々しいっていうのは現実的じゃない?」
ヤンキー「幼という現実は無視かコラ」
女「あの子はちょいと純真すぎるのよ」
女「もっと誰かさんに染め上げてもらえばいいのに」チラ
男「……」
幼「お、女ちゃん…////」
dqn「ちーっすッ」
ヤンキー「てめぇ今何時だとおもってんだ」
dqn「悪い悪いって、そういえば幼ちゃんの濡れ場シーン追加してくれた?」
ヤンキー「しねぇよクソが」
友(俺と同じこと言ってやがる…oh)
dqn「え!?破たんしたの??」
ヤンキー「ああそうだ」
女「はぁ、渾身の出来だったんだけどなぁ」
dqn「俺探偵やりたかったのに」
友(それでついでに幼ちゃんとヤルってか?)
dqn「そんでもって幼ちゃんとベッドでヤリ…」
ヤンキー「言わせねーよ」
友(…もうやだ…)
帰り道
トボトボ
友「はぁ死にたい…」
女「渾身の出来がぁ…」
ヤンキー(なんなんだこいつら)
dqn「幼ちゃんとヤリたかったなぁ…」
ヤンキー「お前はいい加減にしろよ…」
一方
男「破たんしちゃったね」
幼「そうだね」
男「まぁ確かに内容がちょっとアレだったからね…」
幼「う、うん…///」
男(うぅ…幼ちゃんと演技してた時緊張したなぁ…)
幼(男くんに変な女だって思われてないかなぁ…)
「おや」
幼「うん?」
イケメン「やぁ幼さん」
イケメン「それに男くん」
男「や、やあ」
幼「イケメンくん。今帰り?」
イケメン「うん。今日はすみません部活に出られなくて」
幼「ううん。私たちは全然」
男「代役をボクがやったんだけど破たんになっちゃって」
イケメン「そっかぁ、それは残念だったね」
男「イケメンくんの代わりに頑張ってみたんだけど、イケメンくんほど演技はうまくないし」
男「なにより脚本が…ねぇ…」
イケメン「まぁ少し大人向けの内容ではあったけど俺は悪くないと思ったんだけどなぁ」
幼「ちょっと私たちには刺激が強すぎた……かな…」
男「あははは…」
イケメン「純真だね」(まぁそういうところが良いんだけどね)
イケメン「そういえば幼さん」
イケメン「今度の予定は大丈夫?」
幼「うん大丈夫だよ」
男(?)
イケメン「そっか。彼楽しみにしてるって言ってたよ」
幼「あはは、私なんかで良ければだけどね」
イケメン「じゃあ俺はこれで」
幼「うん。バイバイ」
男(幼ちゃんとイケメンくん…)
幼「男くん?」
男(今度なにがあるんだろう…)
幼「男くん?」チョイチョイ
男「わひゃっ」
幼「あはは、変な声っ」
男「からかわないでよー」
幼「だって呼んでも返事しないんだもん」
男「あはは…ごめんね。ちょっと考え事してて」
幼「脚本のこと??」
男「そんなところかな…?」
幼「ホントにどうしようね」
男「………」
男(う~ん…出来れば目立たない役がいいなぁ)
幼「男くんは何かやりたい題目とかないの?」
男「ボクかぁ」
男「神話とかいいんじゃないかな…」
幼「神話?」
男「うん…でもちょっと内容に難点がね…」
幼「そうだよね~。難しい内容だったりするしね」
男「幼ちゃんは何かしたい題目はないの?」
幼「私は…うーん…」
幼「その…」
男「?」
幼「恋愛物が良いかな…」
男「恋愛物か…」
幼「ホントに純粋な恋愛物がいいなぁ」
男「そっかぁ~。なんか幼ちゃんらしいね」
幼「なにそれ~」
男「だって幼ちゃんって昔からそういうお話好きだよね」
幼「ふふ、いつも二人で本開いて男くんが男役で私が女役で」
男「そうそう。二人して読みあいっこしてたね」
幼「懐かしいなぁ…」
男「そのおかげで演劇に興味を持つようになったんだよね」
幼「二人で同じ部活に入るなんて偶然だね」
――――――――――――――――
男「もう家についちゃったね」
幼「お話しながらだとあっという間だね」
男「じゃあ幼ちゃんまた明日」
幼「うん。男くんまた明日」
がちゃん
男「ただいま~」
男「っていっても誰もいないんだけどね
犬「わんわん」
男「ただいま~わんこ」
ヨーシヨシヨシ
男「恋愛物かぁ…」
男「幼ちゃんがヒロインで、ボクが…」
男「あわわわわ、何考えてるんだろボク////」
わんこ「わんわんっ」
男「あははごめんね。ご飯用意するね」
わんこ「わんわんっ」
幼「恋愛物のストーリー…」
幼「いろいろあるけど…」
幼「う~ん」
幼「……」
幼「男くんが王子様で…」
幼「私が……」
幼「////」
ぬこ「にゃ~」
幼「ぬこちゃんこっちおいで~」
ぬこ「なぁ~」
幼「何が良いかなぁ…」
次の日
ガラガラ
ヤンキー「よし!!集まってるな」
みんな「「おはよー・ちーっす・チョリース」」
ヤンキー「挨拶くらいまとめろよ…」
イケメン「昨日はすまないね」
ヤンキー「……別に構わねぇよ男が代わりを良く演じてくれたからな」
イケメン「ありがとう、男くん」ニコ
男「う、うん」
ヤンキー「で?題目は考えてきたんだろうな?」
友「はいはーい」
ヤンキー「お、友なんか良い題目があるのか?」
友「えっとなこれなんだけどさ」ごそごそ
ヤンキー「ふん…」
ヤンキー「却下だ」
友「なんでよ!?」
ヤンキー「てめぇ…コレ昨日の奴を少し改変しただけじゃねぇか!!」
友「そそそんなことねぇよ」
dqn「俺も友の案に賛成!!」
ヤンキー「てめぇはだーってろ!!」
友「いいじゃねぇか、少し内容はマイルドにした方だぜ」ヒソヒソ
ヤンキー「…お前ただ幼にエロい役やらせたいだけどろ」
友「ちげーよ!!まぁそれだけじゃないんだよ」
ヤンキー「却下だ」
トボトボ
友「うぅ…」
男「派手に散ったね…」
ミス訂正
ヤンキー「…お前ただ幼にエロい役やらせたいだけだろ」
ヤンキー「はぁ……しゃっぱなからひでぇな」
ぽっちゃり男「じゃあ俺いいかな?」
ヤンキー「おうどんなやつだ?」
――――――――――――
ヤンキー「なるほど…青春ものか」
ぽっちゃり男「うん。部活を通して友情を育んでいくっていう話」
男「いいんじゃないかな?内容に問題はないし、ボクは良いと思うよ」
幼「ヤンキーくん、私も良いと思うよ」
ヤンキー「悪くわねぇが」
ヤンキー「う~んひねりがないんだよな…」
またミス訂正(汗)
ヤンキー「はぁ…しょっぱなからひでぇな」
ヤンキー「まぁ内容はわるくねぇ。候補にいれとく」
ぽっちゃり男「ホッ」
ヤンキー「次」
―――――――――――――――――
ヤンキー「なんだこれは…」
dqn「え?俺と幼ちゃんのラヴラヴサクセスストーリーだけど?」
ヤンキー「………」
友・女・男・ポッチャリ(ホントに作ってくるとは思わなかった…)
幼「……」
ヤンキー(幼…笑顔ひきつってるぞ…演技しきれてないぞ…)
ヤンキー「あのな…お前は舐めてるのか?」
dqn「なめてねぇよ。まじまじだから」
ヤンキー「表でろや…」
一同「!!!」
dqn「あ?」
女「ちょっ、落ち着きなさいよ!」
ヤンキー「コイツからはやる気が感じられねぇ…!」
友「ヤル気はあるけどな」
女「あんたは黙ってて!!」
友「ごめん…ちょっとふざけ過ぎた」
男「と、とにかく落ちついて」
幼「そ、そうだよ落ちつこう…」アタフタ
女「dqn!あんたもちょっとふざけ過ぎよ!!」
dqn「だからふざけてないっての大真面目だから~」
女「あんた……!」
友「まぁまぁ、とりあえずdqn外でて話そうぜ」
dqn「おう、良いぜ」
男「友…」
友「後は任せたぞ」
ガラガラ
女「じゃあ続けるわよ」
ヤンキー「……」
女「ハァ…」
女「えっとじゃあ幼?何か良い案ある?」
幼「私はえっとね…」
ゴソゴソ
女「お、結構まとめてあるわね」
―――――――――――――――――
幼「ど、どうかな?」
女「なるほど現代風にアレンジされてるけどかぐや姫がモチーフになってるわね」
ヤンキー「……」
ぽっちゃり男「なんか囲気よさそう…」
男「これ良いねすごく。良いよ幼ちゃん!」
幼「そ、そうかな///」
ヤンキー「ダメだ」
女「は?」
ヤンキー「これじゃだめだ」
女「だめって…何がダメなのよ!?」
ヤンキー「確かに設定は良い。現代風にアレンジされていながら原作をオマージュしている部分もある」
ヤンキー「確かに悪くない…だがそれだけじゃ足りない」
男「足りない…?」
幼「……」どきどき
女「足りないって何が?」
ヤンキー「ヒロインの魅力を引き出す何かが足りない…」
ヤンキー「仮に幼をこのかぐや姫とする」
女「もう決定事項なのね…」
ヤンキー「なんならお前がやるか?」
女「ごめんなさい私じゃ荷が重すぎます」
ヤンキー「見た目的にも幼が妥当だろ」
幼「…そうかな…?//」
女「あんた題目狙って選んだ?」ヒソヒソ
幼「そ、そんなことしてないよっ」ヒソヒソ
ヤンキー「幼の魅力を引き出す物が足りないんだよ」
女「まぁ…たしかにまぁ内容読む限りじゃ…」
ぽっちゃり男「せっかく学園1,2を争う容姿なのにほとんどが無愛想な反応ばかりだもんね」
イケメン「う~ん確かに勿体ないね」
ヤンキー「だろ?」
幼「そうかなぁ…」
ヤンキー「おい男」
男「へ?」
ヤンキー「お前の考えてきたものを見せろよ」
男「えっと…ボクは」
――――――――――――――――
ヤンキー「星の王子様か」
男「うん…ボクの一番好きな話なんだけど」
女「原作をそのまま使うのはねぇ」
ぽっちゃり男「俺もこの話好きだなぁ」
幼(そういえば良く読んだなぁ…星の王子様…)
幼(読むときはいつも男くんが王子様で私が『ぼく』だったなぁ…)
女「……これだ!」
ヤンキー「ん?なんだ」
女「ちょっとまってて」
がさがさ
カキカキ
男「女さん?」
イケメン「なにやら書き始めたみたいだね」
――――――――――――――
女「できた…」
ヤンキー「何書いてたんだ?」
女「ふふ~ん」
女「ヤンキーちょっと読んでみて」
ヤンキー「んあ?」
ドレドレ
―――――――――
ヤンキー「………いいじゃねぇ」
女「でしょ?でしょ?」
ヤンキー「ああ。これでいこう」
一同「????」
ヤンキー「おいお前らこれでいくぞ」
ヤンキー「タイトルは…」
バイトなので逃亡します…
見てくれてる人いたらすいません…(;一_一)
ふむ
朝のホームルーム
幼(うぅ…どうしよう…)
幼(ホントにヒロインに抜擢されちゃったよ…)
男(幼ちゃん…机に顔伏せてる…)
男(大丈夫かな…)
先生「よーしみんな席につけよー」
おぅ
読んでくれてる人いたんだ(-_-;)
一時間前
男・幼「星の王子様とかぐや姫?」
女「そうよ!どう?これならいでしょ?」
イケメン「二つの童話のオリジナルか…中々いいかもしれない」
ぽっちゃり男「ただ演出難しそうだな…」
ヤンキー「何も馬鹿正直にやらなくても現代風にアレンジすればいいぞ」
ヤンキー「脚本は女にまかせる」
女「よしきた。実はもう結構頭の中で出来てるんだ♪」
イケメン「あとは配役だね」
ヤンキー「それなんだが、1年組と合同でやろうと思ってる」
ぽっちゃり男「そりゃまた急だね」
幼「一年生のみんなびっくりするんじゃないかな…?」
男「なにより副部長が怒りそう…」
女「急になんの用よ!!ってね」
ポッチャリ男「うわぁ…なんかヤンキーくんと副部長さんの修羅場が目に見えてきた」
イケメン「でもなぜ合同でやるつもりなんだい?」
ヤンキー「二つの物語をくっつけてるんだから、人もそれなりに必要なのは当たり前だろうが」
ヤンキー「主要人物以外は使いまわすが、他にも演出、照明、bgm」
ヤンキー「それだけでもざっと20人は欲しいところだ」
ぽっちゃり男「そ、そんなに!?」
女「やけに力はいってるわね」
ヤンキー「配役も一年生に主要人物をやらしてやりたいしな」
女「確かにそれはあるわね…」
男「とりあえず大まかな分担と配役は放課後の部活動で決めようよ」
ぽっちゃり男「まずは副部長説得からはじめなきゃね…」
ヤンキー「あーめんどくせぇな」
女「じゃあ朝連は解散!また放課後ね」
一同「はーい。あいよー。ういー」
ヤンキー「幼」
幼「?どうしたのヤンキーくん」
ヤンキー「ちょっといいか?」
幼「うん…」
ヤンキー「配役についてだが…」
ヤンキー「今のところヒロインのかぐや姫」
ヤンキー「候補はお前だ」
幼「ふぇ!?わ、わたし!?」
ヤンキー「やっぱりどう考えてもお前しかこの役はこなせないと思う」
幼「で、でも私…」
ヤンキー「それなりに主役経験もあるし、演技力も大分身についてる」
ヤンキー「何より俺のかぐや姫の像とほぼ一致している」
48ミス訂正
女「そうよ!どう?これならいいでしょ?」
ヤンキー「ヒロイン役……やらせるならお前を選びてぇ」
ヤンキー「どうだ?できるか?」
幼「うぅ…できないって言っても」
幼「私を選ぶんでしょ…?」
ヤンキー「まぁな」
幼「はぅ…」
ヤンキー「俺はお前を推薦してぇんだ。どうしてもお前じゃなきゃできねぇ」
幼「……」
幼「少し…考えさせてほしいな…」
ヤンキー「おう…」
昼休み
幼「はぁ…」
男「幼ちゃーん」
幼「…」
男「??」
男「幼ちゃん?」
幼「…」
男「幼ちゃん」チョイチョイ
幼「ひゃあ!!」
幼「お、男くん」
男「あはは…びっくりさせてごめんね」
幼「ううん、返事しなかった私こそごめんね」
男「お昼休みだし、一緒にどうかな?」
幼「うんっ」
見てるぞ
ありがとうございます(-_-;)
今妹とバイオ6やってるので
続きはもう少し後になりそうっす
食堂
ざわざわ
男「なんだろ…なんか騒がしいね」
幼「向こうの方でなんかあるね」
ギャーギャー
ナンダナンダ?
ケンカカ?
副部長「だから、そういうことはなんで前もって言わないの!?」
ヤンキー「今日決まったんだから、仕方ねぇだろ」
副部長「なんでそういうことをこっちに伝えないで勝手に決めるかな!?」
ヤンキー「うるせぇな」
副部長「う、うるさいって何よ!!」
女「副部長も落ち着きなよぅ…」
副部長「そもそも部長がしっかりしてくださらないから」
副部長「コイツが好き勝手するんですよ!!」
女「うぅ…それ言われると…」
男「ま、まぁまぁ」
幼「そ、そうだよ…副部長ちゃんも落ち着いて…」
副部長「男くんに幼さん」
―――――――――――――――
女「それで…合同で演劇をしたいんだけど」
副部長「私の一存では決定できません」
副部長「こちらの2年生とも相談しなければなりませんし」
ヤンキー「んな悠長なこと言ってられるか」
ヤンキー「今日からでも参加してもらうぞ」
副部長「無理に決まってるでしょ!!」
女「ヤンキー!いくらなんでも今日からは無理よ」
男「そ、そうだよ。向こうとの予定調整もあるし」
男「あんまり無理なこと言えないよ」
女「とりあえず副部長はそっちの2年生と話しをつけてくれるかな」
女「あたしも一緒に説得するから」
副部長「まぁ…部長がそういうなら…」
女「ヤンキーもそれでいいわね?」
ヤンキー「ちっ…」
ヤンキー「勝手にしな」
副部長「ちょっと!そういう言い方ないでしょ!?」
女「まぁまぁ」
――――――――――――――
男「はぁ…」
幼「前途多難だねぇ…」
友「おーい」
友「なるほどねぇ、そりゃまた面倒に巻き込まれたねぇ」
男「人ごとじゃないよ」
幼「私たちが勝手に話を進めちゃったからね」
幼「副部長ちゃんが怒るのも無理ないよ」
友「けどなぁ、あんなに怒らなくてもいいじゃんか」
男「ヤンキーくんの態度もすごかったから、あの反応が普通だと思うよ」
友「まぁなんにせよ話がうまくいってりゃいいけどな」
そして放課後
ガラガラ
ざわざわ
男「あれ…1年生組もきてる…」
幼「ということは…」
後輩「せんぱーい」
男「後輩ちゃん?」
後輩「お久しぶりです、幼先輩、男先輩」
男「ひさしぶりだね」
幼「1年生組と合流するのは1カ月ぶりだね」
後輩「はいっ!もう向こうは副部長先輩が厳しくて…」
男「ははは、副部長さんはマジメだからね。1年生組でも退部した人は多いんじゃない?」
後輩「そうなんですよ。入部当初の半分しか今いないんですよ」
幼「すごいねそれ…」
茶髪男「根性が足りねぇんだって」
後輩「ちゃ、茶髪先輩っ」
男「茶髪君久しぶり」
幼「久しぶりだね~」
茶髪「おう久しぶり。なんか面白い題目やるみたいだな」
男「ヤンキーくんから聞いたの?」
茶髪「まあな」
茶髪「1年の面倒みるので丁度退屈してたんだよ」
後輩「むーそれどういう意味ですか~」
茶髪「そのまんまの意味だっての」
男「あはは、でもこの前演劇見せてもらったけど」
男「入部当初よりみんな格段に成長してるように感じたよ」
幼「そうそう。私もそう感じた」
茶髪「あーダメダメ。こいつら褒めると調子にのって演技どころじゃなくなるから」
後輩「茶髪先輩はもっと褒めてくださいよー」
男「あははは」
幼「ふふふ」
―――――――――――――
友「はぁはぁ」
dqn「はぁ…友…ちょっと…待てって」
友「急げって、ただでさえ遅れてるんだから」
友「これ以上遅れたらみんなに殺されるって!」
dqn「言いたい奴に言わせればいいてそんなの」
友「お前ホントなんでこの部活やってるの…」
dqn「そりゃ可愛い子たちに囲まれて―からだってww」
友(入部動機まで俺と同じかよ…oh)
「あ…」
友「お?」
dqn「んあ?どうした?」
「先輩方…」
友「久しぶり」
dqn「おおおおおおおクールちゃん久しぶり~」
クール「何興奮してるんですか…」
クール「息が荒いですよ…」
友「いや遅刻しそうで走ってただけで…」
dqn「そりゃあクールちゃんの抜群なプロポーションを見て…」
友「そこで言い訳せずにセクハラに転じるお前がすげぇよ」
dqn「だってマジなんだもんよ」
クール「…」
友(頼むからそのゴミ虫を見るみたいな目で見ないでくれ…)
――――――――――――
ポッチャリ男「まずいなぁ委員会の仕事が長引いてしまった」
ポッチャリ男「みんなに申し訳ないな…」
トテテテ
ドカッ
「きゃっ」
ぽっちゃり男「おっと」
ぽっちゃり男「すまん…大丈夫か?」
「ご、ごめんなさい…ボクのほうこそ…」
ぽっちゃり男「って銀髪?」
銀髪「ポッチャリくん?」
ぽっちゃり男「すまんな…委員会の仕事で遅くなったから急いでいたんだ」
銀髪「委員会なら仕方ないよ。副部長も多めに見てくれると思うよ~」
ぽっちゃり男「間に合うと言ってしまったからな…」
ぽっちゃり男「他にも委員会で忙しい奴は時間作ってきてくれてるんだ」
ぽっちゃり男「そいつらのことを思うと、申し訳が立たないしな…」
銀髪「そっかぁ」クスッ
ぽっちゃり男「ん?俺なんか変なこと言ったか?」
銀髪「ううんっ、ごめんね」
銀髪「ぽっちゃりくんはやっぱりぽっちゃりくんだなぁって思って」
ぽっちゃり男「なんだそれ」クス
銀髪「気にしないで~」
―――――――――――――――――
女「むぅ…こりゃ完全に遅刻だわ…」
女(やばいやばいやばいやばい…副部長に殺されるぅ…)
後輩幼「やばいやばい遅刻だああ」
女「ん?」
後輩幼「やばいよ~~~~」
女「おーい後輩幼く~ん」
後輩幼「げっ女先輩」
女「げってどういうことだコラ」
後輩幼「いやぁ…遅刻現場を部長に見つかって悠長な反応できるほど」
後輩幼「俺人間できてませんから…あははは」
女「ま、あたしも遅刻なんだけどね」
後輩幼「まさかの遅刻組だった!?」
女「君はどんな理由で遅刻したのかな?」
後輩「屋上で昼寝してましたら寝過ごしました!!」
女「あたしと似たようなもんじゃねぇかよ!!」
後輩幼「女先輩も昼寝っすか?」
女「昼授業始ってからからずっと寝てたら…」
後輩幼「さすがっすね!」
女「褒めるなあああ!!うれしくないわあああ!!」
後輩幼「その反応…ツンデレってやつすか?」
―――――――――――
一同「………」
ヤンキー「なんでメインのテメぇらが…」
副部長「遅れてくるわけ?」
友・d・女・ぽちゃ・銀・クール・後幼「………ごめんなさい…」
男(空気が…)
茶髪(重てぇ…)
幼(息苦しい…)
一年生達(早く解放して…)
ガラガラ
イケメン「やあ遅れてすまない」
一同(空気呼んで入ってきてぇ…)
イケメン「おや…?取り込み中だったかな?」
ヤンキー「……一応遅刻した理由だけは聞いといてやろう」
イケメン「ふふありがとう」
副部長「……」
イケメン「理事長に少し呼び出されてしまってね」
男(理事長に…?)
副部長「理事長に?なぜ?」
イケメン「今度この学園に新設される総合ホールについてね」
幼(たしか11月新設予定のホール……どうしてイケメンくんが?)
副部長「ああ…そうね確かそうだったわね」
ヤンキー「あ?どういうことだ?」
副部長「今度のホール新設にイケメンくんのご両親が資金提供しているらしくてね」
イケメン「そう、その話を俺を伝って今日話をしてきたんだ」
副部長「そういことなら仕方ないわね」
イケメン「悪いね」
スゴイネー
イケメンセンパイガオカネモチッテホントダッタンダー
カオモイイノニ
オカネモチダナンテ
ヤンキー「だからなんだ?」
ヤンキー「それで『はい、いいですよ』ってなると思ったか?」
イケメン「おや?理由としては不足だったかい?」
ヤンキー「……」
イケメン「今度の演劇の…」ヒソヒソ
イケメン「新設されるホールで、と話したら快く理事長はokしてくれたよ」ヒソヒソ
ヤンキー「……チッ…」
男(…?)
ヤンキー「まぁいい、次からは遅刻すんじゃねえぞ」
イケメン「ああ、気をつけるよ」
副部長(はぁ…)
副部長「あんたたちももういいわよ。次からは気をつけなさいよ」
一同「気をつけますー」ホッ
副部長「じゃあ始めるわよ」
ヤンキー「……ふん」
―――――――――
女「というわけで、今回の題目はかなりの大人数でやることになります」
女「内容は先ほど配布した資料に詳細があります」
ヘェー
ドウワガモト二ナッテルネー
副部長「今回は二つの童話を組み合わせた創作話です」
副部長「内容は現代風にアレンジしたものです」
女「配役はまぁ…こっちで勝手に決めたわ」
副部長「配役は以下の通りです」
配役
主人公の少年(星の王子)…イケメン
ヒロインの美少女(かぐや姫)…幼
主人公の親友(星の王子様の『ぼく』)…男
ヒロインの父親(おじいさん)…ぽっちゃり男
ヒロインの母親(おばあさん)…クール
ヒロインに言いよる富豪(五公)…dqn
…後輩幼
…友
…茶髪
…ヤンキー
主人公の親友2(きつね)…後輩
dqn・友「なんでじゃあああああ!!!」
女「うっさいわよ」
友「ちょっとまてよ!コイツはともかくなんで俺まで幼ちゃんを口説かにゃならんのだ!?」
女「いいじゃない。似合ってるわよ」
友「そんなキャラじゃねえよぉ…」
後輩幼「俺もそんな風に見られてたんすね…」
後輩「チャラそうだもん」
後輩幼「そんなんじゃないのにぃ…」
dqn「俺のもたまにはメインキャストやらせてくれよ」
女「あらメインじゃない。それに似合ってるわよ」
dqn「なんでイケメンなんだよ」
dqn「あいつだってどっちかといえば俺達と同じ穴のムジナだろ」
友「達って誰のことだよコラ」
イケメン「心外だなぁ。俺はそんな節操ないかな?」
ソーデスヨー
dqnセンパイトオナジ二シナイデクダサイー
dqn「あ?」
女「はいはい睨まないの」
副部長「キャスト変更には応じませんのであしからず」
副部長「なおヤンキーくんとぽっちゃりくんは出番以外の時は各々舞台裏の仕事をしていただきます」
ぽっちゃり「おう分かった」
ヤンキー「…」
女「じゃあそれぞれの担当を…」
帰り
女「じゃあ今日のところは解散」
副部長「役を割り当てられた1年生は明日からこっちで練習するわよ」
副部長「他の1年生、2年生は機材の扱いを覚えておいてね」
女「じゃあ解散」
わいわい
幼センパイメインヒロインナンテ
サスガデスネー
幼「あはは…ありがとう…みんなの足を引っ張らないよう頑張るね」
イケメン「大丈夫ですよ、幼さんの演技なら俺も安心できます」
イケメンセンパイ
ヤッパリシュヤクハイケメンセンパイデキマリデスヨー
イケメン「はははっ、俺も幼さんに負けないよう頑張るつもりだよ」
ハイッ
オウエンシテマスー!!
幼(はぁ…結局本当にヒロインになっちゃった…)
イケメン「じゃあ幼さん、本番までよろしくお願いします」
イケメン「幼さんの相手役として尽力します」
幼「いえいえっ、私のほうこそ足を引っ張っちゃうかもですけど…」
幼「宜しくお願いしますっ…」
dqn「ちッ…イケメンの奴調子に乗りやがって」
dqn「本番までよろしくだぁ?そのままベッドで本番するんじゃねぇのか?」
友「お前もっとオブラートに包めねェのかよ…」
dqn「あーーームカつく」
女「…ねぇヤンキー」
ヤンキー「あ?」
女「なんで相手役をイケメンくんに?」
女「男くんじゃダメだったの?」
ヤンキー「単純に両方の演技力を吟味した結果だ」
ヤンキー「それにイケメンの見た目なら王子役でもハマるだろう」
女「………ホントにそう思って選んだのよね?」
ヤンキー「ああそうだが?」
女「そう…わかった」
副部長「部長~そろそろ帰りま…」
副部長「げっあんたもいたの」
ヤンキー「悪かったな」
女「ま、今日は3人で帰りましょう」
女「たまにはこういうのもいいじゃない」
副部長「部長がそういうなら…」
ヤンキー「めんどくせぇな…」
ポッチャリ「う~ん爺さん役か…」
銀髪「正確に言えば幼ちゃんの役の両親役だけどね」
ぽっちゃり「父親かぁ…どうすればいいのかなぁ」
クール「ぽっちゃり先輩なら素のままでも十分役に徹していると思いますよ…」
銀髪「あ~それは言えてるかもね」
ぽっちゃり「そんなに老けてるかな」ポリポリ
銀髪「ちがうよ~、う~ん部活の男子の中で一番落ち着いてるっていうか」
クール「余裕がありますよね…」
ぽっちゃり「落ちついているといえばイケメンだって…」
銀髪「う~ん、確かにそうなんだけど…イケメンくんのは…ねぇ」
クール「余裕というより…」
クール「虚勢を張ってるように見えますね…」
銀髪「クールちゃんハッキリ言うね…」
クール「ホントのことを言っただけですよ…」
――――――――――――――
後輩幼「はぁ…」
後輩「もういつまでそうしてるのさー」
茶髪「後輩の言うとおりだぜ。ウジウジすんな」
後輩幼「俺ってそんなにチャラくみえますか?」
茶髪「いや全然」
後輩「むしろ茶髪先輩に比べたらかすむから」
茶髪「んだとコラ」
後輩幼「じゃあなんで…」
茶髪「あのなぁ…ヤンキーはお前の演技力を買って」
茶髪「今回メインキャストに選んだんだよ」
茶髪「2年連中に比べたら、そりゃ低いかもしれねぇけど」
茶髪「お前がこっちでどんだけ練習重ねてきたのか俺は見てきてる」
茶髪「ヤンキーもそれをくみ取って今回選んだんだと思うぜ」
茶髪「配役でグダグダ言うくらいなら」
茶髪「選んでもらったことに対して、演技で返すくらいの事してみろよ」
後輩幼「……」
後輩幼「そうっすね……………俺頑張ります!」
後輩幼「よく考えたらヤンキー先輩が選んでくれるなんて滅多にないことっすね」
後輩「そうだよ~!!その意気だ!それでこそあたしの幼馴染!!」
後輩幼「おう!!俺頑張るぜ後輩!!」
茶髪「おうよ!演技でわかんねぇところがあったらいつでも相談して来い」
茶髪(そうだよな…)
茶髪(実力で選んだから…)
茶髪(幼ちゃんの相手役を男にしなかったんだよな…?)
――――――――――
男「まさか星の王子様の『ぼく』の役をまかされるなんて…」
男「主役以上に緊張するなぁ…」
男「でも頑張らなきゃ…イケメンくんに負けないくらいの演技をしなきゃ」
男(幼ちゃんがヒロインかぁ…)
男(イケメンくんと共演…)
男(いや…ボクはボクの役割をちゃんと果たさなきゃ!!)
男(ボク一人のせいで演劇を台無しにするわけにはいかない)
男(頑張るぞー)
次の日
ガラガラ
男「…」そろ…
男(誰もまだきてないね…)
男「よーし…」
幼「男くん…?」
男「わひぃっ!!」
男「お、幼ちゃん!?」
幼「すごい声だったね」クス
男「こんな時間から練習??」
幼「そのつもりだよ。男くんも?」
男「うん…なんか今から緊張しちゃって」
幼「そうだよねっ。私もメインだからすごく緊張してて」
男「そうだよね。なんたってメインヒロインだもん」
幼「うぅ…昨日台本読み返してたんだけど全然頭に入らなくて…」
男「あははは、ボクも同じだよ~」
幼「男くんっ」
男「うん?」
幼「もしよかったら、練習相手になってくれる?」
男「ボクが…?」
幼「うんっ。相手役がいてくれた方がイメージがしやすいから…」
幼「ダメ…かな?」
―――――――――――――
少年『美少女さん、また必ず君に会いに来るよ』
少年『だから涙を拭いて…』
美少女『少年くん…私はいつまでも君のことを待ってるから…』
男(…やっぱり幼ちゃん演技うまいなぁ…)
男(昔読みあいっこしてた時なんかとは全然違う…)
美少女『必ず……会いに来て…』
男(それに…なんだか…色っぽい…)
美少女『そして……私の事をまた…』
男「……」ボーッ
幼「…男くん?」
男「……」ボーッ
幼「お・と・こ・く・ん」
男「へ?」
幼「もう~『へ?』じゃないよぅ…」
男「ああ…ご、ごめんねっ」アセアセ
幼「ボーッとしてたけど…どうしたの…??」
男「ううんっ!なんでもないよっ」
男(幼ちゃんに見とれてたなんて言えない…)
幼「もう…せっかく男くんと久しぶりに読みあいっこできたと思ったのに…」
男「あははは、ごめんね。じゃあ続きしようか」
幼「うんっ」
ガラガラ
イケメン「おや?」
男「あ」
幼「イケメンくん…」
イケメン「おや?お邪魔だったかな??」
男「ううん。そんなことないよっ」
幼「一人よりも二人で練習した方がはかどると思って」
幼「男くんに王子役を代わりにしてもらってたところだよ」
イケメン「そうだったんだ。ごめんね男くん」
男「そんな…。ボクも楽しく出来たし…全然」
イケメン「俺の代わりをありがとう」ニコッ
男(ッ…!)
男「う、うん代わりが務まって良かったよ…」
幼(代わり…)
イケメン「じゃあ幼さん。練習始めようか」
幼「う、うん…」
イケメン「~~~~」
幼「~~~~~」
男「………」
――――――――
ガラガラ
おはよー
ちーっす
ガヤガヤ
ヤンキー「よし!朝連は終いだ」
女「じゃあかいさーん」
おつかれ~~
男「はぁ…疲れたぁ…」
銀髪「お疲れ様っ男くん」
男「あ、銀髪さん。お疲れ様」
銀髪「今日の演技なかなかよかったよ~」
男「あははは…銀髪さんにそう言われるなら良かったのかな…?」
銀髪「ありゃ…演技に反して元気ないね」
男「へ?そ、そんなことないよっ」
銀髪「そうかなぁ」ニヤニヤ
銀髪「なんかずっと幼ちゃんの方見てたような…」
男「!!」ギクッ
銀髪「ふふっ」クス
銀髪「男くんってわかりやすいねっ」
男「あははは…やっぱり…?」
銀髪「なのにあんな演技出来るなんてねぇ」
男「ボクなんか…イケメンくんに比べたらまだまだだよ~」
銀髪「う~んイケメンくんかぁ…」
男「うん?」
銀髪「確かに演技はうまいと思うけど…」
男「……??」
銀髪「うーん…男くんにはかなわない…かな?」
男「ええええ!?ボ、ボクなんかっ…」アタフタ
銀髪「男くんはもっと自分に自信を持ちなよっ」
ドン
男「…っ!銀髪さん…??」
銀髪「演技うまいし、何よりなんか……見てて温かい気持ちなれるんだ…」
男「温かい…?」
銀髪「うんっ」
男「……」
銀髪「だからさ、もっと自信もってさ…俺はこんなことができるんだぞーってくらいに構えて」
男「ボクなんか…大したことなんて」
銀髪「例えばだよ~」
銀髪「そうでもしないとさ………女の子は付いてきてくれないよ…」
支援!
支援ありがとうございます(-_-;)
温かい目で見守ってやってください…
男「………」
キーンコーンカーン
銀髪「じゃあ授業始るからボクは行くねっ」
男「あ…は、はい!!」
男「自信……か」
キーンコーンカーン
昼休み
ヤンキー「で、話ってなんだ…?」
dqn「だからさぁ、俺を王子役に回せってこと」
dqn「その相談をしに来たわけよ~」
ヤンキー「応じるわけねぇだろ」
dqn「そこを頼むよww」
ヤンキー「てめー幼と絡みてぇだけだろうが…」
dqn「そう言ってるじゃん最初からさぁ」
dqn「だってあんな清楚な見た目であのスタイルだぜ?」
dqn「誰だって抱きたくなるってww」
ヤンキー「下衆が…」
ヤンキー「てめーは女抱きたさに演劇やってんのかよ…」
dqn「ちげーよ、あくまで俺が抱きたいのは幼ちゃんで他はまぁついでに食べれればいいかな?的なww」
ヤンキー「…ッ!!」
グイッ
ヤンキー「てめぇに幼はやらねぇよ…」
ヤンキー「自分の面見てから今のセリフ吐けやッ…!!」
dqn「あ?その言い方まるで幼がテメぇのもんみてぇな言い草だなオイ」
ヤンキー「あいつは誰のものでもねぇよ!!」
ヤンキー「寝言は寝てる時にでもほざいてろや!!」
ガツンッ
ヤンキー「ッ…!!!」
dqn1「あららら、一発いっただけでも逝っちゃった?www」
dqn「出てくんのおせーよボケww」
dqn1「あ?出てきてやっただけ感謝しろカスがww」
ヤンキー(チィ…不意打ちか…)
dqn1「てかさこの写真の女とヤラせてくれんの?」
dqn「待てって処女は俺に奪わせろよwwそれからならいくらでもいいぜ」
dqn1「ケッ…てめーの中古とヤンのかよ」
ヤンキー「テメぇらッ…!!」
dqn「おおすげーすげーまだ立てたんだ」
dqn1「頭から血ィ出てんのにあんた大丈夫?www」
ヤンキー(チィ……もっと早く対処しておけばよかったな…)
dqn1「へへッあばよッ!!」
ガキンッ
dqn1「ッチ!!こいつ!!」
ヤンキー「あんま…舐めるな…」
バキッ
ヤンキー「がふッ!!」
dqn「何カッコつけてんの?ww」
dqn「まぁいいやとりあえず幼ちゃん呼び出そうっと」
ヤンキー「ッの野郎ッ!!」
dqn1「うるさいっての」
ボコ
バキッ
ヤンキー「ガハッ!!!」
dqn「はははは、もっとやってやれ」
plplplpl…
dqn「あ、もしもし?幼…」
バキィッ
dqn「ッ…!!誰だゴルァァァ!!」
茶髪「あーワリィワリィ」
茶髪「ちょっとドッヂボールやっててさ」
dqn「あ?舐めてんの?」
茶髪「だから謝ってんじゃんかって、お?」
ヤンキー「……」
dqn1「何見てんだオイ」
茶髪「ふーん…そういうことしちゃってたんだ~」
dqn「あ?」
茶髪「う~んちょいと深刻だね~」
茶髪「なぁぽっちゃり?」
ぱっちゃり「ん?どうした?」
ヤンキー(ぽっちゃり…か…?)
ぽっちゃり「いかんなこいつは深刻だな…」
茶髪「だろ?だろ?」
dqn「何グチグチ喋ってんだよ?」
dqn1「とりあえずやっちまおううぜww」
茶髪「……はぁ…」
茶髪「あんなこと言ってるけど、どうする?」
ぽっちゃり「仕置きが必要だな」
dqn達「「なめんじゃねぇええぞゴルアアア!!!」」
――――――――――――――
処刑タイム~♪
「…………」
茶髪「ふぅー…まぁざっとこんなもんか…」
dqn「」
dqn1「」
ぽっちゃり「だな…ヤンキー立てるか?」
ヤンキー「わりぃな…」ヨロヨロ
茶髪「オイオイ!大丈夫かよ」
ヤンキー「このくらい問題ねぇよ……最近すっかりご無沙汰だったからな…」
茶髪「まぁこんなことご無沙汰で越したことはねぇんだけどな」
茶髪「てかなにがあったし」
ぽっちゃり「ああ、俺も聞きたい」
ヤンキー「まぁ…ちょっとな」
―――――――――――――
ヤンキー「つーわけだ」
茶髪「なるほどねぇ」
茶髪「幼ちゃんも面倒な奴に目ぇ付けられたもんだねぇ」
ぽっちゃり「良い迷惑だな…」
茶髪「ホントだよ…全く」
ヤンキー「二人とも…このことは…」
茶髪「ああ分かってるよ、幼ちゃんと男には内密にってことだろ?」
ぽっちゃり「変に心配をかけさせるわけにはいかんしな…」
茶髪「公演までの大事な時期だからな…動揺させて練習に集中できなくなるわけにはいかねぇ」
茶髪「それくらいは俺らだってわかるよ」
茶髪「特に幼ちゃんには今の会話も知られるわけにもいかねぇよ」
ぽっちゃり「相当傷付くだろうしな…」
ぽっちゃり「このことは俺達の間だけで起こった…ということにしておこう」
ヤンキー「わりぃ…な」
茶髪「で?こいつらどうする?」
ヤンキー「そんな奴クビだ…」
ヤンキー「適当に退部でもさせといてくれ」
茶髪「へいへい」
――――――――――
幼「あれ?おかしいなぁ…」
男「どうしたの幼ちゃん?」
幼「うん…。dqnくんから連絡だあったんだけど…すぐに切れちゃって」
男「なんだったんだろうね…」
幼「部活の時にでも聞いてみるよ」
男「そうだね。そろそろ教室戻ろう」
幼「うんっ」
学校のpcよりレスしてるのでidが違うのはご愛嬌(-_-;)
~部活時間~
ガラガラ
女「よし、じゃあ出演者は各々練習してて」
副部長「機材担当は演出効果や機材用途を把握しといてね」
副部長「あと、脇役で出る人は練習も忘れずに」
わいわい
ヤンキー「おい男」
男「何かなヤンキーくん・・・」
男「って・・・どうしたの頭の包帯!?」
ヤンキー「飯の買出しに行ったらちょっとな・・・」
男「バイクで事故ったとか?」
ヤンキー「そんなじゃねぇから気にすんな」
男「そ、そうなんだ・・・無理しないでね」
ヤンキー「ああ・・・」
男「それで・・・ボクに何の用かな?」
ヤンキー「ああ・・・それなんだがな」
ヤンキー「これからお前の役作り俺とマンツーでやるぞ」
男「ヤンキーくんと?」
ヤンキー「ああ。言っておくが公演まで時間が無いから拒否権はねぇぞ」
男「拒否だなんて、ヤンキーくんと練習だなんて」
男「ボクのほうからお願いしたいくらいだよ」
ヤンキー「ふん。悪いが妥協はしねぇからな」
男「もちろん。宜しくお願いしますっ」
ヤンキー「ああ、宜しく頼む」
________________
幼(男くん・・・ヤンキーくんと練習するんだ・・・)
イケメン「幼さん。俺たちも練習しましょうよ」
幼「う、うん・・・!そうだね」
幼(男くん・・・)
女「・・・」
銀髪「・・・」
茶髪「・・・」
―――――――――
クール「ぽっちゃり先輩・・・」
クール「別の場所で練習しましょう・・・」
ぽっちゃり「そうだな・・・場所を変えようか」
クール「銀髪先輩も一緒にもらえますか?」
銀髪「へ?ボクも??」
クール「はい・・・演技の指導をお願いしたいです・・・」
銀髪「うんっいいよ!ボクでよければ喜んで」
クール「ではお願いします・・・」
142ミス訂正
クール「銀髪先輩も一緒に来てもらえますか?」
―――――――――――
富豪a(友)『美少女さんっ!!俺とお付き合い願えますか?」
富豪b(茶髪)『僕とのデートが先のはずですよね!?』
富豪c(後輩幼)『あなたとの婚約の件まだ諦めていませんよ』
茶髪・友(なんつー絵面だよ・・・)
友(そろいも揃って幼ちゃんをナンパとか・・・)
茶髪(俺らはdqnかよ・・・)
後輩幼(俺、がんばるっす!!)
茶髪「後輩幼・・・お前よくやるよな・・・」ヒソヒソ
後輩幼「俺なんかまだまだっすよ!茶髪先輩に負けないくらい嫌なキャラを演じます!!」
茶髪「どういう意味だ・・・ぁあ?」
グイグイ
後輩幼「せ・・・先輩・・・く、苦しいっす・・・」
幼「ま、まぁまぁ・・・落ち着いて茶髪くん・・・」
友「つーかdqn何してんだよ・・・あいつこそこの役の鏡なのにこねぇとか」
茶髪「ああ、あいつならバイクで事故ってしばらく休むってよ」
友「マジかよ・・・肝心なときに使えねぇな」
後輩幼(すごい言われよう・・・)
友「つーかさイケメン・・・」
イケメン「なんだい?」
友「お前幼ちゃんにくっつきすぎじゃね?」
幼「!!」
イケメン「あぁっ、すまない。演技に夢中になってて気づいてなかったよ」
幼「///」
イケメン「ごめんね幼さん」
幼「う、ううんっ!!気にしないで・・・///」
茶髪(やたらと幼ちゃんを意識して近づいてたように見えたがな・・・)
はやく先が読みたいです!
支援
後輩幼「でもあれっすよね…お二人ってすごいお似合いですよね~」
一同「!!」
イケメン「ははっそうかな?」
後輩幼「はいっ。なんかはたから見てたらカップルなんじゃないかくらい…」
幼「か、カップルって…」
茶髪「お前はそんな野暮なこと聞いてねぇで練習しろ」
後輩幼「ひぃっ!!す、すみませんっす」
友「あいつたまに平気ですごいこといいおるからな…」
支援あざーす!!
帰ってきたので自宅pcでレスしてます
茶髪(たく…幼ちゃんの気持ちを無視るようなこと言いやがって…)
女(茶髪…ナイスフォロー)グッ
―――――――――――
女「よしっじゃあ今日はここまで!みんなお疲れ~」
オツカレサマ―
友「おっしゃーみんなで飯でも食いに行こうぜ~」
後輩幼「いいっすね~」
茶髪「なんだ?友が奢ってくれるって~?」
女「マジ!?いくいく~」
後輩「友先輩サイコー!!」
友「えwwちょww」
副部長「あんたたちねぇ」
茶髪「んなこと言って、お前も行くんだろう?」
副部長「友の奢りならね」
友「副部長も敵にまわりやがったああああ!!!!」
副部長「イケメンくんと幼さんはどうする?」
友「ちょっとおおお!!これ以上敵を増やさんといてええ」
イケメン「俺は行ってもかまわないけど…」
イケメン「幼さんはどうする?」
幼「え…私は…」
イケメン「どうかな?みんなも一緒に行くみたいだし、行きませんか?」
女(相変わらず誘導うまいわねぇ…)
幼「う~ん…じゃあ行こうかな…」
茶髪「幼ちゃん。別に無理にとは言わないから、気にしなくていいぜ?」
イケメン「…」
友(うぉ…無言の殺気…)
幼「無理してないよ茶髪君。せっかくのお誘いだから参加してみようかな」
女「あいよ~」
イケメン「そうこなくっちゃね」
幼「みんな集まることも滅多にないからね」
茶髪「んじゃ、ぽっちゃりたちとヤンキーたちにも連絡するわ」
―――――――――――
ぽっちゃり「そうかわかった。またあとでな」
銀髪「茶髪くんなんだって?」
ぽっちゃり「これから飯を食べに行くから来ないかって」
銀髪「いいね~いこうよ」
クール「私も参加します…」
ぽっちゃり「ふむ、決まりだな」
チガウ
ソウジャネェ!!!
銀髪「ん?ヤンキーくんの……叫び声…?」
ヤンキー「そこは悲しいという感情を込めればいいってもんじゃねぇ!!」
男「ハァ…ハァ、う、うん」
ヤンキー「も一度やれ」
ガラガラ
銀髪「失礼しまーす…」
ヤンキー「練習中に入ってくんじゃねぇ!!!!」
銀髪「ひぃぃ!!ご、ごめんなさい!!でも、もう練習時間とっくに過ぎてるよっ…!」
ヤンキー「関係ねぇよ、出来るまでやらせる」
銀髪「で、でも!男くんの声が潰れちゃうよ…」
銀髪「練習も大事なのはわかるけど…無理したら本も子もないよ…」
男「銀髪さん…」
ヤンキー「男!俺が教えてるんだ。外野の声なんか気にすんな!」
銀髪「や、ヤンキーくっ…!!」
スッ
銀髪「…!!」
ぽっちゃり「ヤンキー、彼女の言うとおりだ。今無理させてぶっ壊れて代役立てるにも時間が足らんぞ」
ぽっちゃり「焦る気持ちも分かるが…功をなせなきゃ意味ないぞ」
銀髪「ぽっちゃりくん…」
ヤンキー「……あと10分だ…」
ヤンキー「あと10分で終いにする…」
ヤンキー「それでいいな?」
ぽっちゃり「うむ…」
銀髪「ほっ」
――――――――
クール「完全に蚊帳の外だった私…」
銀髪「ごめんねっ…」
ぽっちゃり「すまんな、待たせてしまって」
クール「男先輩大丈夫でしたか…?」
銀髪「多分…」
ぽっちゃり「大丈夫だよ、ヤンキーもあと少しだけって言ってたから」
クール「そうですか…なら一安心ですね…」
銀髪「はぁ…」
トコトコ
銀髪「…」
ぽっちゃり「?」
銀髪「はぁ…」
ぽっちゃり「気にしすぎだよ。本人が10分だっていってたんだから大丈夫だって」
銀髪「ううん…そうじゃないの…」
ぽっちゃり「うん?じゃあ何が気になるんだ?」
銀髪「ちょっと…ね…」
ぽっちゃり「??」
―――――――――――――
ファミレスにて
ウィーン
ぽっちゃり「おう!遅くなって悪いな」
銀髪「ごめんね~みんなぁ…」
女「いいよいいよ~。こっちこそ急に行こうって話になってごめんね」
クール「全然問題ないです…」
友「お、ぽっちゃりたちがついたみたいだぜ~」
一同「うおおおおおお~」
銀髪「幼ちゃんいる~?」
茶髪「ああーっちょっとな」
銀髪「うん?」
イケメン「へぇ~じゃあ高校卒業したら大学でも演劇をやるつもりなんだ?」
幼「うん。でも行きたい大学に演劇のサークルがあればいいんだけどね~」
イケメン「幼さんはどこの大学に行きたいんですか?」
ワイワイ
銀髪「……」
茶髪「まぁずっとあんな感じだ」
茶髪「予め席を決めなかった俺らもそうだけど…うまいこと幼の席の隣に行きやがってな…」
茶髪「幼も手前の席でいいって言ってたんだけど…周りが遠慮して」
銀髪「それで幼ちゃんが座ることになったんだ…」
茶髪「ん…まぁ、そういう…ことだな…」
銀髪「もう…そういうのは男子たちでなんとか仕切ってよー…」
茶髪「いやぁ…俺ら仕切ると副部長あたりがギャーギャー言うと思ったから…」
銀髪「それでも持ち前のノリで押し切ってよ…」
イケメン「おや?銀髪さんも来たんだ?」
銀髪(はぁ…見つかった…)
銀髪「や、やぁイケメンくん…遅れてごめんね」
イケメン「あはは、みんな気にしてないよ。こっちに来るかい?」
イケメン「女性陣も多いし」
イケメンセンパーイ
ハヤクゥ~~~
イケメン「ああ、すぐに戻るよ~」
銀髪(うわぁ…完全にイケメンくんのハーレムが形成されてる…)
銀髪(しかも周りは1年生ばっかだし…)
銀髪「あはは…でも一年生ばかりだし…ボクは…」
イケメン「幼さんもいるしさ、他にも2年生の女の子もいるから」
イケメン「割と話しやすい空間だと思うよ」
銀髪(むぅ…なにそれ…茶髪くんたちのところが話辛いってこと?)
plplplpl
銀髪「ん…あ、ごめんね電話だ」
イケメン「ああ、いいよ気にしないで出て」
pi
銀髪「もしもし…?」
茶髪「俺だよ」
銀髪「うん、登録してるから分かるよ。で何?」
銀髪「わざわざ、電話で言うことでもあるのかな?」
茶髪「ああそれなんだが…」
女「銀髪ちゃん!!お願い!向こうの席で食べてくれないっ?」
銀髪「うわぁ…こんなハッキリとディスられたの初めてだよ…」
女「ち、ちがうよ!!そうじゃないの…幼のことなんだけど」
銀髪「ふふっ、冗談だよ~。幼ちゃんがどうしたのかな?」
女「まぁ大体今のこの状況で事情は呑み込んでくれてると思うんだけど…」
銀髪「うん…まぁ大体はね…」
女「幼さ、今1年生とイケメンくんに色目使ってる2年生に挟まれてるのね」
女「それでさ、幼の助け船になってあげてくれないかな…」
女「図々しいお願いなのはわかってるんだけど…アタシと副部長があっちサイドに行くとどうしても浮いちゃってさ」
副部長「ちょ、部長と一緒にしないでくだっ…」
女「そういうわけだからさ、お願いっ!!」
銀髪「はぁ~…」
銀髪(しょうがないなぁ…他ならない部長さんの頼みだし…)
銀髪(ボクも幼ちゃんのことも心配だし…)
銀髪「わかりました。いいですよー」
女「ありがとー!!ホントにありがとぅ~」
銀髪「いえいえ~。今度何かしてくださいね~」
女「うぅ…善処します…」
茶髪「あははは、まかせときな!」
茶髪「今度ぽっちゃりとのデート取り付けてやるよ」ヒソヒソ
銀髪「んなっ、ななななななんのことかなぁ!?////」
茶髪「分かりやすすぎだっての」
銀髪「わ、わかりやすくないからっ!!じゃあ切るねっ」
茶髪「あ…」
ブチッ
銀髪(も、もう~何なのさぁぁ!!!////)
イケメン「電話は終わったかい?」
銀髪「う、うん!!大丈夫!もう終わったよっ」
イケメン「??顔赤いよ?大丈夫?」
銀髪「だ、大丈夫だからっ!!じゃああっちの席だよね?」
イケメン「ああ、じゃあ行こうか」
イケメン「やぁみんな待たせてごめんね」
イケメンセンパイオカエリナサーイ
ア、銀髪センパイー
オツカレサマデース
銀髪「うん、お疲れ~。ボクも入れてもらってもいいかな?」
モチロンデスヨー
ドウゾスワッテクダサイー
銀髪「ふふっ、ありがとう」
銀髪サンモコッチモコッチニキタンダ…ひそひそ
イケメンクン二イロメツカッタンジャナイノー
ジブンノコトボクトカイッテサー…ひそひそ
アザトイヨネー
幼(銀髪…ちゃん…??)
イケメン「というわけで盛り上がっていこうかっ!」
ワーイワーイ
キャーキャー
イケメンクゥーン
「…………」
茶髪「なんだよこのえらいテンションの落差は…」
友「女の子ほとんど持ってかれたからなぁ…」
友「イケメン事故ってくれねーかな」
女「もうー!!野郎共!!テンション低いぞ!!」
友「だってよぅ…」
女「全くあんたたちの目は節穴!?ここに麗しの美女が二人もいるじゃない?」
友「女と呼べるものならな…」
女「んだとゴルアアア!!!!」
友「ギブギブギブ!!!マジ死ぬから!!!」
後輩幼「女先輩マジぱねェっす」
茶髪「文句言うなよ、こっちにも女の子がいるだけまだマシだろ」
友「副部長が美少女ってんならまだ分かるぜ!!」
副部長「…っ!!////」
友「けど女はないわぁ…」
女「お前マジで死を垣間見たいみてぇだな」
ぽっちゃり「部長…喋り方がヤンキーみたいになってるぞ…」
女「あら、失礼」
友「はぁ…せめて俺達のオアシスこと銀髪ちゃんがきてくれれば…」
女「過ぎたことグチグチいうな!!」
クール「男のくせに…女々しいことを…」
茶髪「ってクール!?」
女「あなた、向こうに引き抜かれたんじゃなかったの?」
クール「それを回避しようと最初からこっちサイドにいましたよ…」
副部長「彼女ならずっとここにいたわよ」
友「うおおおおおおおおみなぎってきたーーーー!!!」
友「俺はあと10年は戦えるぜ!!」
茶髪・クール「何とだよっ」
友「おおお!!茶髪とハモるそのツッコミいいね!!」
女「調子いい奴…」
副部長「ホントですね」
後輩幼「くっ…クール…やるじゃねぇか」
ぽっちゃり「お前は何に対抗意識燃やしてるんだ…」
わいわい
―――――――――――――
ヤンキー「よし…今日は終いだ…」
男「ハァ…ハァ…お、おつかれさま…」
ヤンキー「ったく、情けねぇやつだな。このくらいでへばりやがって」
男「ハァ…いやぁ…だって、こんなに通し続けで練習したことなかったから…」
ヤンキー「練習量が足りねぇんだよ。ただでさえ他の連中と差があるってのに」
ヤンキー「そんなことだと埋められねぇくらい差をつけられるぞ」
ヤンキー「特にイケメンにな…」
男「うんっ…そうだね…これくらいしなきゃ追いつくことなんてできないもんね!」
男「もっと頑張らなきゃねっ…!!」
ヤンキー「当たりめぇだ!これでも足りねぇくらいだわ」
ヤンキー「しかしやりすぎるとあいつらがうるせぇからな…」
ヤンキー「時間はこれくらいまでやるが今度からは密度濃くやるぞ」
ヤンキー「いいな?」
男「うんっ!またお願いします!」
ヤンキー「じゃあ…もう行っていいぞ」
男「ヤンキーくんは?」
ヤンキー「俺はいい…」
ヤンキー「ああいうのはどうも苦手だ…」
男「……」
ヤンキー「じゃあな」
ガラガラ
男「ヤンキーくんっ!」
―――――――――
ガラガラ
へいいらっしゃい~
男「ここなんだ~」
ヤンキー「ニンニクくせぇ店だな」
男「でも美味しいよ~」
~~~~~~~~~~
男『ちょっと待ってせっかくだから行こうよ』
ヤンキー『あんまり慣れ合いは好きじゃねぇんだよ』
ヤンキー『俺が行ったらしらけるだろうしな』
男『じゃあさラーメン屋に行かない?』
ヤンキー『は?』
男『いあやボクもじつは大勢で集まってご飯食べるの苦手で…』
男『さっき女さんに断りのメール入れようと思ってたんだ』
男『苦手な者同士でラーメンでも食べにいかない?せっかくだし』
ヤンキー『………』
男『すごい美味しいラーメン屋があるんだっ!』
ヤンキー『俺は味にはうるさいぞ?』
男『美味しくなかったら、ボクが奢るよっ!』
「ヘイお待ちとんこつ2つね~」
男「いただきまーす」
ヤンキー「いただく…」
ずずずーー
男「どう?」
ヤンキー「………まぁ不味くはねぇな」
男「でしょー」
ヤンキー(うまいなんて一言も言ってねぇぞ…)
ヤンキー(………)
男「う~んっ!おいしいなぁ」
ヤンキー(………暖かいな…)
「はいよ会計二人で1000円ね~」
男「えっと…」
ヤンキー「これでいいか大将…」
「おう丁度だね~毎度あり~」
男「ちょ、ヤンキーくん!お金払うよ」
ヤンキー「不味くはなかったからな…」
ヤンキー「ついでだ…」
男「え、でも」
ヤンキー「なんだ?お前は俺に不味かったと言わせたいのか?」
男「………」
男「ううん、喜んでもらえて良かったよ」クスッ
ヤンキー「ふん…」
pipi
女「はぁ・・・」
茶髪「ん?どうした?」
女「男くんたち来れないってさ」
茶髪「マジかよ・・・・」
ぽっちゃり「なんだ?ヤンキーの奴が無理させたのか?」
クール「凄いハードそうでしたしね・・・」
茶髪「あいつ演技のことになると見境なくなるからな」
ぽっちゃり「ほどほどにしておけと言ったのに」
ケータイからレスしてます(._.)
女「ううん、そうじゃないみたいよ」
女「ヤンキーくんも疲れてたみたいだから、一緒に帰るみたい」
ぽっちゃり「なるほどな」
茶髪「男なりに気をつかったってことか」
クール「男先輩は来ませんか・・・」
友「なんだ?残念そうだな」
茶髪「もしかして期待してたのか?」ニヤニヤ
クール「あの人イジリ甲斐があるからおもしろい」
副部長(後輩にイジられるって・・・)
幼(え・・・男くん来ないの・・・?)
銀髪(幼ちゃん・・・)
イケメン「幼さんどうかしましたか?」
イケメン「元気なさそうですよ?」
幼「ううんっ・・・なんでもなあよっ」
ミス訂正
幼「ううんっ・・・なんでもないよっ」
あかんミス多すぎ(~_~;)
イケメン「そうかな・・・そんな風には見えないけど」
銀髪「イケメンくん、幼ちゃん喉渇いてるんじゃないかな?」
銀髪「ホラ、周りに人が居すぎて取りに行けてないからさ・・・」
イケメン「そうか、気付けなくてごめんね幼さん」
イケメン「飲み物は何がいいかな?」
幼「そんな、気をつかってくれなくても・・・」
銀髪 ニコニコ
幼(・・・?銀髪ちゃん?)
イケメン「これくらいのこと気にしないで。飲み物は何がいいかな?」
幼「じゃあ、オレンジジュースでお願いします・・・」
イケメン「オレンジジュースだね?わかったよ」
テクテク
銀髪「隣いいかな?」
幼「うんっいいよ」
銀髪「はぁーやっと隣に座れたよ~」
銀髪「ずっと彼が幼ちゃんの横を占領してたから、全然会話もできなかったし」
幼「あはは…ごめんね、なんか気を使わせちゃって」
銀髪「そんなことないよっ。少し窮屈なんじゃないか心配だったけどね…」
幼「うん…少しだけ…ね」
銀髪「はぁ…男くんは何考えてるのかなぁ」ボソッ
幼「へっ?」
銀髪「なーんでもな~い」
銀髪「幼ちゃんもさ~」
幼「うん?」
銀髪「自分の言いたいことをちゃんと言ったほうがいいと思うよ~」
銀髪「嫌なら嫌、こうしてほしいならさ…ちゃんと話てみなきゃ」
銀髪「何も変わらないと思うんだよね~」
幼「銀髪ちゃん…」
銀髪「まずはさっ、一言言ってみる」
銀髪「きっとこの一言が君の第一歩になるんじゃないかな?」
幼「ふふっ」クス
銀髪「やっと笑ってくれたね」クス
幼「あははは、もう…さっきまで私どんな顔してた?」
銀髪「子供がゲームのデータ消えた時みたいな…そんな感じの顔してたよっ」
幼「もう~なにそれ~」
銀髪「あははは」
~~~~~~~
女「じゃあ解散しますか~」
友「助かったぜ…」
茶髪「幼ちゃんに感謝しろよ、みんなで払おうって言いだしたの彼女なんだからさ」
友「幼ちゃん!!マジサンクス!!」
幼「そんなのいいよぉ。友くんだけに払ってもらうなんて悪いし」
友「あんたはエンジェルだ…」
女「あんたのエンジェルではないけどね」
イケメン「あははは」
イケメン(君のエンジェルには勿体なさすぎるしね…)
女「じゃあアタシと副部長は帰り道同じだからこっちから帰るね」
茶髪「俺とぽっちゃりはこっちだわ」
後輩幼「俺と後輩とクールはこっちっす」
イケメン「じゃあ俺は…」
友「幼ちゃんと銀髪は俺が送ってくよ。帰り道途中まで一緒だしな」
銀髪(ふふっ友くんなら、安心できるかな)
幼「じゃあお願いしよう…」
イケメン「いや、俺が送るよ。幼さんの家は通り道だしさ」
銀髪(むむぅぅ…今日はやけにひつこいなぁ)
友「いや、いいぜ別に…俺が送ってく…」
イケメン「途中まで一緒じゃ彼女たちも安心できないだろうし、何より女の子だけで歩くのは危険だよ?」
友(ぐぬぬぬ、正論すぎて反論できない…)
友「そ、そうか…じゃあお願いできるか?」
イケメン「ああ任せておいて」
銀髪(友くんのばかああああ!!!!)
「あれ?みんな?」
男「みんな、ここで食べてたんだー」
女「男くん!!おそいよ~、もう終わっちゃったよ~」
銀髪(男くん…!きてくれたんだ…)
幼(男くんっ…)
男「今から帰りなの?」
銀髪「そうなんだよ~、それでボクと幼ちゃんと…」
イケメン「俺とで帰ろうかなって話をしてたんだ」
男「そうなんだ~。え?でもイケメンくんって家反対側だよね?」
女(おぉ!!ナイス切り返し)
銀髪「え…でもさっき帰る方向おんなじって…」
イケメン「女性だけで返すわけにもいかないからね~」
イケメン「女性二人で夜道なんて危ないからね」
男「ああ~それなら大丈夫だよ~」
イケメン「どうしてそう言い切れるんだい?君は女性だけで夜道を歩くのが危険だと思わないのか?」
男「だってボクと帰り道同じだからさ~」
銀髪(あれ…?そうだったっけ?)
イケメン「途中までだろう?だったら…」
男「ううん。ボクの家は幼ちゃんの家の前にあるから実質家に入るまで一緒だから」
男「それに銀髪ちゃんの家はボクと幼ちゃんの通学路の途中にあるからちゃんと送りとどけられるよ」
銀髪(全然気がつかなかった…)
イケメン「けど君一人で大丈夫かい…?」
男「大丈夫だよ~。10年近く行き来してる場所だかし、あの辺は街灯がたくさんあるからよっぽどのことが無い限り危険じゃないよ~」
イケメン「そ、そうかい…」
男「わざわざ心配してくれてありがとう~イケメンくん」
男「でも反対方向なのにこっちの方にわざわざ来てもらうなんて悪いよ」
男「それに送ったあとは一人でイケメンくん帰らなきゃいけなくなるからそっちの方が危ないよ」
銀髪「そ、そうだよっ。その方が心配になっちゃうよね?幼ちゃんっ」
幼「うん、そうだね。なんかそこまでしてもらうと悪い気がして…」
イケメン「そ、そんなことないよっ。俺は全然問題ないからさ」
男「はは、ボク達のことはいいからさ。一年生の女の子たちのこと送ってあげてくれないかな?」
男「えっと君たちはたしか三人で帰るんだよね?」
一年女子「は、はいそうですけど」
男「この子たちを送ってあげてよ、あの辺は暗い道が多いから」
男「たぶん途中までだったらイケメンくんと同じ帰り道だと思うし」
銀髪「そうだね。そうしてあげてくれないかな…?」
イケメン「はは…そうだね、たしかにあの辺りは暗い道が多いし」
イケメン「わかったよ」
男「ありがとう~。君たちよかったね」
一年女子「はいっ!!わざわざ心配してくださりありがとうございます男先輩」
キャーイケメンセンパイトイッショニカエレルナンテー
ラッキー!!
一年女子「イケメン先輩!途中までお願いしますっ」
イケメン「ああ、よろしくね」
イケメン(一杯喰わされたか…やるな男くん)
~~~~~~~
帰り道
銀髪「はぁ~~ありがとう男くん~」
幼「男くんがきてくれるなんて」
男「たまたま通りかかったらみんながいたんだよ~」
銀髪(しかしまぁ…すごいナイスタイミングだったよ…)
幼「それにしてもすごい切り返しだったね~」
銀髪「イケメンくん唖然としてたよ~」
男「はははは…せっかく申し出てくれたイケメンくんには申し訳ないことしちゃったかな…?」
銀髪「そんなことないよっ!わざわざこっちに来てもらう方が私たちにしてはねぇ…?」
幼「うん…。そっちの方が申し訳ないかなぁ」
男「そっかぁ」
銀髪「それに男くんっ」
男「うん?」
銀髪「さっきはちょっとカッコ良かったぞ☆」
幼「!!!」
男「そ、そうかなぁ」
銀髪「うんっ!男くんのこと好きな女の子がいたら惚れちゃうかもね♡」
男「あははは…そんな女の子がいてくれたらいいねぇ~」
銀髪「案外近くにいるかもね~?」
男「ホントかなぁ~」
銀髪「あはははは」
幼「…」
銀髪「じゃあ今日はありがとうね」
男「ううん。気にしないで~」
銀髪「じゃあ二人とも、おやすみなさいっ」
幼・男「おやすみなさ~い」
…………
幼(はぁ…)
幼(銀髪ちゃん…男くんと良い感じだったなぁ…)
幼(もしかして男くんのこと…)
男「幼ちゃん?大丈夫??」
幼「う、ううん。大丈夫だよっ」
男「……」
男「あのさ…幼ちゃん…」
幼「うん?」
男「この前イケメンくんとなんか話してたけど…」
幼「??」
男「また今度って…」
幼「ああぁ~」
男「幼ちゃん?」
幼「あれはね、今度演劇で使う機材の注文表をまとめようって話だけだよ」
幼「あの会話だけ聞いちゃうと」
幼「なんか深い意味があるように聞こえちゃうよね」クスッ
男「そ、そうなんだぁ~」
ホッ
男(てっきりボクは幼ちゃんがイケメンくんと……)
男(デートでもするんじゃないかって…)
幼「男くんも銀髪ちゃんとすごく仲よさそうだったね…」
男「あぁ、でも改めてちゃんと話したのこの間が初めてだよ~」
幼「そ、そうなんだ…」
幼(その割にはすごく仲よさそうだった…)
幼(二人は…友達以上に仲良いのかな…)
男(……)
幼(……)
男(………よしっ)
男「お、幼ちゃんっ!」
幼「う、うん?な、何かな?」
男「今度の休みに一緒に演劇の練習しない?」
幼「一緒に?」
男「幼ちゃん言ってたよね?一人で練習するより二人で練習したほうがいいって」
男「それに間に休憩いれたりして息抜きしたりしてさ…」
男「どっかに…遊び…に行ったり…してさ…」
幼「!!」(それって…もしかして)
男「もちろん幼ちゃんが予定もなくて、時間があればだけど」
男「だめ…かな…?」
幼(………うんっ…)
幼「う~ん…そうしようかなぁ」
男「うぇ!?」
幼「今週の休みは服を買いに行きたいんだけどなぁ~」
幼(男くんっ…気づいて!…)
男「あぁ…えっと…それじゃあ…」
幼「でもどういう服がいいか悩んじゃうしなぁ~」
幼「誰か見立ててくれる人がいればいいんだけどなぁ~」チラ
男「!!」
男「ぼ、…」
幼「…?」
幼(男くんっ…)
男「ボ、ボクじゃダメかな!?見立てるのボクじゃダメかな!?」
幼「う~ん…」
男「うぅ…」
幼「ちゃんと…見立てて…くれる?」
男「!!」
男「う、うん!!もちろん!!」
幼「ふふっ、緊張してたの~?男くん」
男「う、うんっ…ちょっとだけ…」ハァ
幼「そんなに緊張することかなぁ」
男「だって断られたらどうしようって…」
幼「もう男くんとはずっと一緒にいるのに、断ることなんかないよ~」
男「ありがとう。幼ちゃんにそういってもらえるとすごくうれしい…」
幼「もう…大げさだなぁ。ちっちゃいころからずっと遊んでるのに」
④
男「高校に入ってからは全然こういう機会がなかったからさ…」
幼「だって男くんが全然誘ってくれないんだもん…」
幼「私てっきり避けられてるのかなって思って…」
男「避けてなんかいないよっ!そんなことしてたら演劇の時だって…」
幼「ふふっそうだね。部活の時は話しかけてくれるもんね」
~~~~~~
幼「あっという間についちゃったね」
男「本当、話してるとあっという間だね」
幼「じゃあ……また明日ね」
男「うん……また明日」
トテトテ
幼「男くんっ」
男「?」
幼「今日はありがとうっ!休日楽しみにしてるからね」
男「!」
男「うん!ボクも楽しみにしてるね!!」
幼「おやすみなさいっ」
男「おやすみっ」
~~~~~~~~
今日はここまでです…
地味に支援していただき感謝です(-_-;)
細々とやっていけたらいいなぁと思って書いてます…
てかキャラ多すぎて覚えづらいですよね…
またキャラまとめてを書けたら書いてみます☆
おやすみ(*゚-゚)つ④
ケータイよりレスしてますー
てかあらためて読み直してみたけど
誤字や変換ミスが多くて泣いた(´;ω;`)
そしてあっという間に土曜日に
幼「♪~」
幼(たのしみだなぁ~)
幼「男くんと久しぶりのお出かけ・・・」
幼「これってデート・・・だよね・・・?」
幼「///」
~~~~~~
幼「よしっ」
幼「服変じゃないよね…」
くるくる
幼「うんっ。大丈夫っ」
がちゃん
男「あ」
幼「あっ」
男「幼ちゃんっ」
幼「まさか同時に家からでてくるなんてね」クスッ
男「すごい偶然だよね」
幼「じゃあ、いこっか♪」ニコ
男「うんっ」
トテトテ
幼「♪~♪」
男(幼ちゃん可愛いなぁ…)
男(服装も可愛いし、いつもと違った雰囲気だなぁ…)
幼「…?」クルッ
男(危なかった…ずっと見とれてるとこだった…)
幼(男くん…さっき見てたよね…?)
幼(服装変じゃないかなぁ…)
ガヤガヤ
ミロヨ、アノオンナノコメチャクチャカワイイゼー
トナリ二イルヤツハカレシカ??
幼「あ、あの服可愛い~」
トテトテ
男「あ、幼ちゃん」
――――――――――――
幼「あの靴いいなぁ」
トテトテ
男「お、幼ちゃぁん」
―――――――――――――
幼「あ…」
幼(あのランジェリー可愛いなぁ…)
男「うぅ…重いよぅ…」ニモツズッシリ…
幼「ご、ごめんね男くん…」
男「あはは…大丈夫だよこのくらいっ」
幼(これ以上男くんに迷惑かけられないし…)
幼(はぁ…あきらめよう…)
幼「そろそろお昼にしよっかっ」
男「そうだね。お腹すいちゃったし」
幼「♪~」
男「幼ちゃん、楽しそうだね」
幼「うんっ。だって男くんと久しぶりのお出かけだもん」
男「そっかぁ」
男(今日一緒にこれてよかった…)
幼「それに最近、男くんとあまり話せてなかったから…」
男「イケメンくんと話してることが多かったからね」
幼「むぅ…男くんだって…銀髪ちゃんや女ちゃんと話してたよね?」
男「二人とは仲が良いだけだよ…」
幼「ホントにそれだけ~?」
男「う、うん」
幼「…」じ~~
男「ほ、ほんとだよっ!だってボクは…!!」
幼「ボクは??」
男「え…えっと…」
幼「……」
クール「じ~」
幼・男「!?」
幼「く、クールちゃん!?」
男「な、なんでここに!?」
クール「どうぞお二人とも続きを」
男「いや…えっと…」
幼「あはは……」
友「おーいクール何してんだ~~?」
男「……」
幼「……」
友「おいクールいくぞっ!」
グイっ
クール「あ~れ~」
友「その…悪いな二人とも。邪魔しちまって」
友(まさか…あいつらのデート中に出くわすとは…)
男「まさか友くんと出くわすなんてね…」
幼「クールちゃんも一緒だったね…」
「ぷ」
「あははははは」
幼「クールちゃん『あ~れ~』って言ってたね」クス
男「友くんなんて、すんごい焦った顔してたよ~」
幼「デート中だったのかなぁ?」
男「あの二人が~?どうなんだろう?」
幼「私たちみたいに?」
男「へっ?」
幼「私たちみたいに…見えたのかな…?」
男(お、幼ちゃん…?)
幼「私たちも…」
幼「二人みたいに…」
男「お、幼…ちゃん…?」
幼「デートしてるように…見えたのかな…?」
男「……」
男(幼ちゃん…上気を帯びてて色っぽい…)
ひょいっ
幼「あははは、実際どういう風に見えたのかわかんないねっ」
男「そ、そうだね~」
幼「さぁ~買い物の続きしよう~」
男「う、うん…」
男(さっきの幼ちゃん…)
男(何か…あったのかな…?)
~~~~~~~~
男「今日はすごい買い物したね~」
幼「ついつい買っちゃった。ごめんね男くんに荷物持ってもらって…」
男「そんなのいいよ~。ボクも幼ちゃんと一緒に過ごせて楽しかったし」
男「気にしないでっ」
幼「そっかぁ…ありがとう」
dqn「……」
男「!?」
クルッ
幼「どうしたの?」
男(…気のせい??誰かに見られていたような…)
幼「??」
男「ううんっ、なんでもない。帰ろうか」
幼「うんっ」
それから
何事もなく時間が経過した
そして総合ホールが完成…
イケメン「ようやく完成したみたいだね…」
ヤンキー「みてぇだな」
友「思ったより大きくねぇんだな?」
銀髪「内装見てみたけどスゴイ広いよ~」
トコトコ
ぽっちゃり「コイツはまた…」
茶髪「広ぇ…」
男(こ、こんな場所で…公演するんだ…)
後輩「みてくださいよ~!!ここが舞台ですよ~」
後輩幼「やべーっすよ!!とにかくやべーっすよ!!!」
副部長「落ちつきなさい」
クール「おぉ…機材も豪華」
ぽっちゃり「すごいな…ウチになかったものまで揃ってるぞ」
イケメン「機材も劇団が使っているものを取り寄せたからね」
友「ほんと…お前何モンだよ…」
イケメン「大したことじゃないよ」
ヤンキー「機材に関しては友とぽっちゃりにまかせる」
ヤンキー「他のメンツはぽっちゃりと友にレクチャーしてもらえ」
ヤンキー「出演組は今日からこの舞台で合同練習する」
女「それじゃあ、出演組は各々準備して」
―――――――――――――
幼「……」
幼(本当にここで…演技するんだよね…)
男(幼ちゃん…)
イケメン「幼さんっ。そろそろ準備しようか」
幼「うん。そうだね」
幼「…」クルッ
男(幼ちゃん…?)
幼(頑張ろうねっ!男くんっ)グーポーズ
男(ふふふっ。うんっ!頑張ろうっ)ニコッ
銀髪(ふふっ。あの二人いい感じだなぁ…。何かあったのかな??)
―――――――――
そうして演技を重ね、みんな着実にうまくなっていった…
そして…
学園祭が近づいてきた…
そんな…
矢先だった…
それは突然起こった
―――――――――
銀髪「はぁ…寒いなぁ…」
ぽっちゃり「最近になって急に寒くなってきたなぁ…」
銀髪「そういえばさぁ、最近女子高生が襲われる事件が多発してるんだって」
ぽっちゃり「ほぅ…そいつは初耳だな」
銀髪「ほら…この前ホームルームでプリントもらったじゃない?」ヒラッ
ぽっちゃり「ああこれか」ヒラリ
ぽっちゃり「全くあきれたものだな」
銀髪「本当だよー。この前なんかお母さんからさー、休日はウチにいなさいって言われて」
銀髪「買い物にも行けなかったんだよー?」
ぽっちゃり「ははは、それだけ銀髪のことが心配だったんだよ」
ぽっちゃり「お前は時々無茶するからな」
銀髪「そんなことないと思うんだけどなぁ…」
ぽっちゃり「この前の演劇だって…」
銀髪「ああああーそれは言わないでーー!!」
ぽっちゃり「それに…」
ぽっちゃり「俺もお前に何かあったら心配だしな」
銀髪「!!!」
銀髪「そ、それホント??」
ぽっちゃり「ああ、そうだぞ?嘘なんかついてどうする?」
銀髪「そ、そうだよね!そっかぁ~~ぽっちゃりくんは心配してくれるかぁ~///」
ぽっちゃり「?変な奴だな~」
――――――――――――
学校にて
わいわい
がやがや
ぽっちゃり「ずいぶんにぎやかになってきたなぁ~」
銀髪「学祭の準備で忙しいからね。公演もうまくいくといいなぁ」
ぽっちゃり「そうだなぁ。ん?あれは…」
イケメンセンパーイ
コウエンガンバッテクダサーイ
キタイシテマス~
イケメン「あはは、ありがとう。君たちのためにも頑張るよ」
キャーキャー
銀髪「ははは…相変わらずだね~」
ぽっちゃり「イケメンはモテるからなぁ」
~~~~~~~~~
幼「♪~~」
幼「男くんまだかなぁ~」
「やぁ、幼ちゃん」
幼「あ…」
―――――――――――――――
がちゃん
男「幼ちゃんごめんね!!待たせちゃっ…」
男「あれ…?幼ちゃん…??」
――――――――――――
友「なぁ…ヤンキー…女の子誘うのってどうしたらいいかなぁ…」
ヤンキー(相談かよ…)
友「はぁ~…やっぱあいつ…好きな人とかいるのかなぁ…」
ヤンキー(俺が知るかよ…てか誰のことだよ)
友「どうしようかなぁ…いつもみたいにいくか?」
友「いやいやっ!!軽いノリじゃダメだ!!」
友「はぁ…」
ヤンキー「だぁあああ!!!うざってぇな!!!」
ヤンキー「ウジウジしてる暇あるなら口説いてこいやああ!!」
友「そんな一筋縄でいく相手じゃねえんだよおぉ…」
ヤンキー「あ?なんだ?特殊な性格の女なのかぁ?」
友「まぁ…ある意味特殊だな」
ヤンキー「女なんて、大体似たようなもんだろう」
ヤンキー「優しさだとか顔だとか性格だとかって言うがな…」
ヤンキー「結局は男の強さに惚れるもんなんだよ」
友「おぉ…なんかお前がそれ言うと妙に説得力あるな…」
ヤンキー(何を見てお前はそう思ってるんだ…)
ヤンキー「考えてもみろ、男のウジウジした姿見て惚れる女なんているか?」
ヤンキー「飲み会の場で飲み物を持ってきてくれただけで惚れるか?」
ヤンキー「最初の第一印象を見ただけで惚れるか?」
友「う~んでも顔がいいと好かれやすくないか?」
ヤンキー「むしろ深慮深くならないか?こんなに顔が良いのになんで私のところにくるんだろうって」
友「ああ…それはあるかも」
ヤンキー「なら自分が危機的状況の中で救いだしてもらったらどうだ?」
友「一発で惚れるじゃねぇか…」
ヤンキー(こいつが馬鹿で助かったわ…)
ヤンキー「だろう?つまり…そういうことだ」
友「おお!!わかったぜとにかく強さをアピールしてくるぜ!!」
ヤンキー「ならさっさと行け」
友「おう!!ありがとうな!!!」
ダダダダダダッ
ヤンキー(本当に大丈夫だろか…あいつ…割と真剣に…)
plplplpl
ヤンキー「ん?メールか…」
pi
pi
ヤンキー「……?」
ヤンキー「……」
ヤンキー「……!!!!」
―――――――――
ダッダッダッダ
ガラガラ
男「幼ちゃん!!!」
銀髪「??どうしたの男くん??」
ぽっちゃり「どうした?そんなに急いで」
男「はぁはぁ…それが…」
銀髪・ぽっちゃり「いなくなった!?」
キリがいいので今日はここまでにします~
おやすみなさい~
書くスペース遅くてすみません…
男「先に学校に来てるのかなって思ってきたけど…」
男「どこにもいなくて…」
銀髪「携帯にはかけたの??」
男「何度もかけたけど、全然反応がないんだ…」
ぽっちゃり「とにかく手分けして探そう」
男「うん!!」
タッタッタッタ…
男「はぁ……ハァ…、ダメだ…どこにもいない…」
友「男ーー!!」
男「友くん!!」
友「ポッチャリ達から聞いたぞ!幼ちゃんがいなくなったんだって!?」
男「うん…みんなで手分けしてさがしてるんだけど…」
男「全然みつからなくて…」
友「お前は最後どこで幼ちゃんを見かけたんだ?」
男「たしか…学校に一緒に行くために呼びにいって…」
男「ボクが忘れ物して、家に戻ってから外に出たら、もういなかったんだ」
友「じゃあ今日の朝は幼ちゃんを見てるんだな?」
男「うん!間違いないよ」
友(となると学校外にいるとも考えられるが…)
友「学校外の可能性もあるな…」
男「もしかして…誘拐とか…」
友「……断言はできねぇが可能性は否定できねぇ」
男「……」
友「とにかく今は探すことだけを考えろ!俺もダチの情報網使って何とかする」
男「うん!!ありがとう友くん」
友「ダチが困ってる時に助けるのは当然だろ?」
男「ありがとう…」
――――――――――
後輩「ハァハァ…」
茶髪「どうだ!?見つかったか?」
後輩「ダメです…校内全てを探し回っても…どこにも」
茶髪「ちぃ…もう一度よく探せ!!」
後輩「は、はいっ!!」
タッタッタッタ……
茶髪(誘拐の可能性はねぇと思うが…)
茶髪(あるんだとしたら間違いなくアイツにちがいねぇ…)
茶髪「とりあえずアイツのよくいた場所でも探すか!」
―――――――――
幼「……」
幼(うぅ……ここは…?)
「マジ可愛いなこの子」
「オイさっさとヤラしてくれよ」
幼(…真っ暗で分からないけど…聞き覚えのある声がする…)
幼(なんか顔にかぶせられてるからかな…)
「なぁ?この子ってやっぱ処女なん?」
「だと思うぜ!イケメンでもまだ食ってねぇらしいからな」
幼(え…何…?なんの話をしてるの…??)
「けどまぁもう少しまてや、今呼び出した奴がもうじきくるからさ」
幼(なんだが危険な感じがする…!男くんにメールを送ったけど…)
幼(男くん…)
男「ハァ…ハァ……幼ちゃん…」
pipi
男「!?」
男「幼ちゃんからメール!!」
男「えっと…」
『助けて、身動きが取れない…。多分どこかの倉庫にいる』
男「倉庫?けど…どこの倉庫に…」
タッタッタッタ
男「ん?…あれは…」
―――――――――
「なぁもう我慢できねぇよ」
「ちょっとくらい…いいだろう!?」
「触るだけだぞ、まだヤんじゃねえぞ?」
「へへっありがとよdqn」
幼(え…?dqn…くん…?)
「じゃあ失礼しま~す」
むにゅ…
幼「!!!」
「おほ~!!やわらけぇ~。すげー弾力!!」
ム二ムニ…
「おお、予想以上にコイツの胸でけよ!!」
幼(…!!いやぁ…!!触らないでぇ…!!)
「触るだけだからな!!」
ガチャン
「お、やっときたか…」
ヤンキー「ハァハァ……てめぇ…」
dqn「んな怒んなって、まだ手ぇだしてねーよ」
dqn「まぁ、ちょいといたずらしてるとこだけどな」
ヤンキー「!!!」
ヤンキー「てめぇえええええ!!!!!!!!」
ガキンッ
dqn「おぉ、すげー反応」
dqn1「前は一発でダウンしたのに、今回は不意打ちをよけやがったぜ」
ヤンキー「チッ」
ヤンキー「てめぇのやることはワンパターンすぎんだよ」
dqn「ふ~ん、けどこれは初めてのパターンだろ?」
幼「ッ…!!!んー!!!」
モブ「へへッ良い体つきしてんなぁ」
ム二ムニ
モブ2「気持ちいいだろ~?」
モミモミ
ヤンキー「ッ!!幼!!!」
幼(!!ヤンキー…くん…?)
dqn「俺の言うとおりにすりゃあ、幼ちゃんは解放してやるよ」
ヤンキー「しなければ…」
dqn「う~んそうだねぇ、お前の目の前で幼ちゃんを犯してやるよ」
幼・ヤンキー「ッ!!!」
ヤンキー「…きさまぁ…!!」
dqn「俺がホントにやる男だってのは分かるよな?」
ヤンキー「……クッ…」
dqn「そうだなぁ…とりあえず俺とイケメンの配役を変えてくんない?」
ヤンキー「そもそもてめーはもうウチの部員じゃねぇよ」
dqn「ああ~そうだっけ、じゃあ俺を部員に戻せや」
ヤンキー「…構わんが、他のメンツがどういうか知らねぇぞ」
dqn「そこはお前がなんとかしろや。頭使えよバーカ」
ヤンキー「他は…?」
dqn「あとはさぁ…」
ガキンッ
ヤンキー「ッ!!!」
ドサ
dqn「あはは、また頭から血出してんな~」
ヤンキー「て、てめぇ…」
dqn「とりあえずさ、お前をボコラしてくれよ」
ヤンキー「クッ…!!」
dqn「言うこときくんでしょ?幼が襲われるくらいならこれくらいどうってことないんだろ?」
ヤンキー「……好きにしろ」
幼(ヤンキーくんっ!!!)
ガキン!!
ボコッ!!!
ドガッ!!!!
幼「んーーんーー!!」
dqn「ん?おい幼に喋らしてやれ」
モブ「お、おう」
スルスル…
幼「お願いっ!!dqnくん!!ヤンキーを殴らないでぇ!!」
dqn「幼ちゃんは優しいね~。でも俺アイツムカつくんだよねぇ」
幼「これ以上やったら死んじゃうよぅ…」ウルウル…
dqn「じゃあさ…俺の言うこと聞く?」
幼「そ、それは…」
dqn「じゃないと…アイツ、死んじゃうよ☆」
幼「……うぅ…」
ヤンキー「幼ッ…!!俺のことはいい!!!気にするなぁ!!!」
「うるせーよ!!」
「ヒーロー気取りかよっ!!」
ドカッ
バキッ
幼「……私はどうなってもいいから…」
幼「お願い…」
dqn「うんっ。わかったよ」ニヤッ
dqn「オイッ!!」
スッ…
ヤンキー「ごほッ…がはッ……おさな…!!」
幼「私のことは気にしないで…ヤンキーくん…」
ヤンキー「おさな…ッ!!」
dqn「じゃあ…俺達は楽しもうか幼ちゃんっ☆」
幼「うぅ……」ポロポロ…
dqn「目隠ししながらだと興奮するなぁ!!」
幼(嫌ぁ……助けて……)
ヤンキー「幼ぁ!!!!」
dqn「オイっ!!そいつ黙らせとけ。あとでてめぇらにも回してやるよ」
「うおおおおおお!!!」
ドコ
バキッ
幼(…助けて…男くぅん…)
ドガッ
バキッ
「ぎゃあああ!!!」
「な、なんだてめぇ!!!」
「うわあああ!!」
dqn「あ?なんだ?」
幼「…?」
ヤンキー「て、てめぇ…」
「はぁあああ!!!」
ドカッ
バキィ!!!!
「この野郎!!」
「うぎゃあああああ」
dqn「オイ!!なんだ!?」
モブ「な、なんか良くわからない金髪が乱入してきて」
モブ2「次々と他の連中がやられちまった!」
dqn「チッ」
dqn(金髪だぁ?まさかあのひょろい奴が…んなこと)
ドカッ
バキッ
「邪魔だあああ!!!」
「うわあああああ!!!」
dqn「んだよ…なんだありゃ…」
dqn「なんだあの化け物じみた強さ…」
dqn「ちっ…!!あんなのまともに相手できるか!!」
ダッ
モブ「お、おい!!dqn」
モブ2「待てよ!!」
「逃がすかああ!!!」
ドコッ
バキ!!
モブ・2「うぎゃあああ」
「はぁはぁ…」
ヤンキー「dqnを追え!!アイツは逃げたぞ!!」
「けど…ヤンキーくん怪我が…」
ヤンキー「俺はいい!!あいつを追え!!」
「…わかったっ!!」
ダッ
ヤンキー「くそっ…体が動きしねぇ…」
幼「何…??何があったの…?」
幼「一気に静かになったけど」
「これは…」
「大丈夫かい?ヤンキーくん!?」
ヤンキー「俺はいい…奥にいる幼を…」
「!!。わかったよ!!」
「!!幼さん!!大丈夫ですか!?」
サササッ…
幼「ん…」
幼「い、イケメンくん…?」
イケメン「よかった…何ともないみたいだね…」
イケメン「みんなから、幼さんがいなくなったって話をきいて」
イケメン「探してるうちにこの場所をみつけたんだ」
幼「そうだったんだ…」
イケメン「本当によかった…」
ギュッ…
幼「…イケメンくん…」
―――――――――――――
女「幼ぁああ!!!!」ブワッ
幼「女ちゃんっ…!!」
女「よかったあああああ!!!ホントに心配したんだからね!!!」
茶髪「ほんと、マジで心配したぞ」
銀髪「よかったよぉ…ホント」
後輩「おざなぜんばあああい!!!」ブワッ
後輩幼「く、苦しいぃ!!!俺じゃなくて幼先輩に抱きつけよぉ…」
幼「みんな…本当に心配かけてごめんなさいっ…」
ぽっちゃり「しかし…イケメンが助け出すとはな…」
女「ほんとね…驚いたわ」
友「性格までイケメンなうえピンチを救うとか…」
茶髪「ただの女好きじゃなかったんだな」
後輩幼「茶髪先輩じゃないんすから~」
茶髪「ほう…命がおしくねぇみてぇだな」
後輩幼「あれぇ…茶髪先輩…その握りしめた大きな拳をどこにぶるける気っすかぁ」
茶髪「てめぇの顔面だよ」
後輩「でもさすがです!!イケメン先輩は本当に幼先輩の王子様だったんですね!!」
イケメン「そんな…あはははは」
幼「お、王子様って…」
女「これは良い宣伝になるわね…出演者の王子が本当に姫を救い出す」
茶髪「お、それいいな」
友「なんかカッコイイなそれ」
後輩「いいですね!!それ」
イケメン「はははでもそれはやめておこうよ」
イケメン「彼女の心は傷ついてるんだし、宣伝に利用するのはよくないよ」
女「…あ…そうよね」
ぽっちゃり「すこし軽率な発言だったな」
女「ご、ごめん…幼」
幼「いいよっいいよっ…!!私は全然平気だよ」
幼「私もなにかされたわけじゃないから…」
女「…幼…」
一同「……」
友「あー暗い暗い!!せっかく見つかったんだし今はそれで十分じゃねぇか」
後輩「そうですよ~!!みんな揃ってるんですから練習しましょ」
茶髪「おう、そうだな!!」
わいわい
幼「女ちゃん」
女「ん?何??」
幼「男くんとヤンキーくんは…?」
女「あぁ~、幼が見つかったって連絡いれたら。二人で練習するって言ってたわよ」
幼「そ、そっか…」
女「まったく…ヤンキーはともかく、男くんがあんなそっけないなんてねぇ」
女「自分が言いだしっぺのくせに…」
幼「……」
女「はぁ…ちょっと見損なったなぁ」
幼「……」
―――――――――――
副部長「ったく…なんでこう怪我が増えるのよ」
ヤンキー「うるせぇ…」
副部長「はいはい、悪おうございました」
副部長「はいっ。手当て終わったわよ」
ヤンキー「……」
副部長「全く…男くんがあんたを背負ってきた時はびっくりしたわよ」
副部長「ケンカは分かるけど…あんたがこんな怪我してきたのなんてあの時以来よね」
ヤンキー「てめぇの気にすることじゃねぇ…」
副部長「はぁ…その言い方なんとかならないの?」
ヤンキー「…ふん…」
副部長「で、今日はどういう指示をしておけばいいの?」
ヤンキー「あ?」
副部長「その恰好じゃ、部活出れないでしょ?」
副部長「私が代わりに指示出すわよ。」
ヤンキー「合同練習後、個人練習させればいい…」
副部長「わかった。そう指示をだすわ」
ガラガラ
副部長「幼ちゃん見つかったって!?」
女「ええ」
幼「副部長ちゃん…心配かけてごめんね…」
副部長「もう…男くんにお礼言いなさい…」
ガラガラ
男「お、遅れてごめんっ!!」
女「男くん!!幼ちゃんみつかったわよ」
男「ほ、ほんと!?」
幼「心配かけてごめんね…」
男「ううんっ、無事でよかった」
女「何言ってるのよ、いまさら!今までヤンキーくんと練習してたくせに」
友「そうだぜ、幼ちゃんが心配なら真っ先に飛んでこいよ!」
副部長「何言ってるの…男くんは…」
男「いやぁ…ごめんね!!それがたまたまヤンキーくんと合流してて」
男「無事ならいいかなぁって二人で話してて」
女「無事ならいいってっ…!!」
友「ちょっと冷たくねぇかそれ!!」
ぽっちゃり「おいおいっ二人とも落ち着け」
銀髪「そうだよっ」
茶髪「と、とりあえず落ち着こうぜ…」
友・女「……」
イケメン「でも幼さんが無事ならそれでいいじゃないか」
イケメン「男くんは幼さんに今日のことを忘れてほしいから、そう言ったんだよね?」
男くん「う、うん…まぁ」
友「そうかよ…」
女「まぁ…イケメンくんがそういうなら…」
イケメン「男くんなりの優しさで言ったんだよ…」
副部長「……」
銀髪(……?副部長ちゃん…?)
副部長「とにかく…練習始めるわよ」
みすった
男「う、うん…まぁ」
―――――――――――
練習はギクシャクした中
はじまり…
それでも意識の高いみんなはうまく合わせることができたけど
関係は複雑な状態が続いた…
イケメン「ふぅーじゃあ今日は終わろうか」
女「そうねっ、みんな上がっていいわよー」
一同「ういーっす」
男(明日はいよいよ学園祭で…公演本番…)
男(あれから結局…ヤンキーくんは一度も練習にこなかったなぁ…)
「じゃあお疲れ~」
「おつかれ~」
男「お、おつかれ~」
オトコセンパイ
オツカレサマ~
トコトコ
男「お疲れっ。女さん」
女「……ええ…お疲れ」
男「……あははは…」
イケメン「お疲れ男くん」
幼「お疲れ…」
男「イケメンくん…幼ちゃん…」
イケメン「明日は公演頑張ろうね」
男「う、うんっ。二人を引き立てられるよう頑張るよ」
イケメン「ははっ、君にそう言ってもらえるとありがたいな」
イケメン「じゃあ…行こうか幼さん」
幼「う、うん…」
男「あれ…?イケメンくんは反対方向じゃ…」
イケメン「ああ、今日は車で迎えが来てるんだ」
イケメン「そのついでに送って行こうと思ってね」
男「そ、そうなんだ…」
イケメン「君も送って行こうか?」
幼「……」
男「ううんっ、今日はこの後用事があるんだ…だから幼ちゃんを送ってくれるかな…?」
イケメン「そうか…それは残念だ」
イケメン「じゃあ幼さん行こうか」
幼「う、うん…そうだね」
トコトコ…
銀髪「……副部長ちゃん」
副部長「何かな?」
銀髪「男くんのことなんだけど…」
副部長「彼がどうかした?」
銀髪「こないだの幼ちゃんの事件…」
銀髪「なにか…あったの?」
副部長「……」
副部長「どうしてそう思うの?」
銀髪「だっておかしいよ…」
銀髪「男くんだって…いなくなった時はあんなに心配してたのに」
銀髪「見つかったら…無事だったらいいやって…」
銀髪「いくらなんでも変だよ…」
副部長「だからそれは言ってたじゃない、幼さんに早く忘れてほしいから…」
銀髪「それがおかしいんだってば!!」
銀髪「じゃあ今日はありがとうね」
男「ううん。気にしないで~」
銀髪「じゃあ二人とも、おやすみなさいっ」
幼・男「おやすみなさ~い」
…………
幼(はぁ…)
幼(銀髪ちゃん…男くんと良い感じだったなぁ…)
幼(もしかして男くんのこと…)
男「幼ちゃん?大丈夫??」
ぽっちゃり男「すまんな…委員会の仕事で遅くなったから急いでいたんだ」
銀髪「委員会なら仕方ないよ。副部長も多めに見てくれると思うよ~」
ぽっちゃり男「間に合うと言ってしまったからな…」
ぽっちゃり男「他にも委員会で忙しい奴は時間作ってきてくれてるんだ」
ぽっちゃり男「そいつらのことを思うと、申し訳が立たないしな…」
銀髪「そっかぁ」クスッ
ぽっちゃり男「ん?俺なんか変なこと言ったか?」
女「もうー!!野郎共!!テンション低いぞ!!」
友「だってよぅ…」
女「全くあんたたちの目は節穴!?ここに麗しの美女が二人もいるじゃない?」
友「女と呼べるものならな…」
女「んだとゴルアアア!!!!」
友「ギブギブギブ!!!マジ死ぬから!!!」
後輩幼「女先輩マジぱねェっす」
茶髪「文句言うなよ、こっちにも女の子がいるだけまだマシだろ」
友「副部長が美少女ってんならまだ分かるぜ!!」
副部長「…っ!!////」
友「けど女はないわぁ…」
銀髪「まずはさっ、一言言ってみる」
銀髪「きっとこの一言が君の第一歩になるんじゃないかな?」
幼「ふふっ」クス
銀髪「やっと笑ってくれたね」クス
幼「あははは、もう…さっきまで私どんな顔してた?」
銀髪「子供がゲームのデータ消えた時みたいな…そんな感じの顔してたよっ」
幼「もう~なにそれ~」
銀髪「あははは」
副部長「……」
銀髪「ねぇ…何か知ってるなら教えてよ…」
銀髪「こんなギクシャクしたのなんて…ボクは嫌だよぅ…」
副部長「……」
副部長「はぁ…あなたはホント鋭いわね…」
茶髪「と、とりあえず落ち着こうぜ…」
友・女「……」
イケメン「でも幼さんが無事ならそれでいいじゃないか」
イケメン「男くんは幼さんに今日のことを忘れてほしいから、そう言ったんだよね?」
男くん「う、うん…まぁ」
友「そうかよ…」
女「まぁ…イケメンくんがそういうなら…」
イケメン「男くんなりの優しさで言ったんだよ…」
副部長「……」
銀髪(……?副部長ちゃん…?)
副部長「とにかく…練習始めるわよ」
ドガッ
バキッ
「ぎゃあああ!!!」
「な、なんだてめぇ!!!」
「うわあああ!!」
dqn「あ?なんだ?」
幼「…?」
むぅ…誰か荒らしにきたな…
とりあえず
312が直接の続きです…
見てる人いたら
すまぬ…
なんか荒らされてた…
大丈夫ですよ!支援します!がんばってください!!
支援ありがとうございます^^;
バイト終わったんでそろそろ書きます
楽しみ~
312からの続きで
副部長「あなたには言ってもいいかもね・・・」
銀髪「・・・?」
副部長「実はね・・・」
__________
幼(男くん・・・)
幼(結局・・・学園祭のパートナーに誘えなかったなぁ・・・)
イケメン「幼さん?」
幼「うん?」
イケメン「元気ないよ?」
幼「そ、そんなことないよっ」
幼「明日の学園祭楽しみだねっ!!」
イケメン「そのことなんだけどさ」
幼「うん?なにかな?」
イケメン「明日の学園祭、一緒に回らないかい?」
幼「え・・・?」
幼「わ、私と!?」
イケメン「ああ、そうだよ」
今更なんだが、300以上も続いてるからお手軽じゃないよな
たしかに…(;一_一)
200前後で終わる予定でしたが…
なんかダラダラ長引いてしまって
読んでくれている方には申し訳ないです
322より続きで…
幼「……」
イケメン「それとも他に先約があったかな?」
幼「ううん…ないけど」
イケメン「何か都合が悪かったりするかな…?」
幼「そ、そんなことないよっ」
イケメン「明日までに考えておいてくれないかな?」
幼「う、うん…」
―――――――――――
plplplpl
茶髪「ん?…電話?」
pi
茶髪「もしもし」
ヤンキー「茶髪か?俺だ」
茶髪「ヤンキー!?お前!練習にも出ねぇで今までどこで…」
ヤンキー「それについては悪かった。お前らの足は引っ張らねぇよ」
茶髪「おう…。で?何か用があったんだろ?」
ヤンキー「そのことなんだがな…」
ヤンキー「明日の公演まで、幼に付き合ってやってくれ」
茶髪「なんで俺!?イケメンにでも頼めば…」
ヤンキー「………お前…それ本気で言ってんのか…?」
茶髪「はぁ?だってあいつが幼ちゃん救いだしてくれたんだろ?」
茶髪「だったらあいつに…」
ヤンキー「そうか…そういうことになってたな…」ボソッ
茶髪「んん??なんか言ったか?よく聞こえねぇよ…」
ヤンキー「いや……なんでもない…邪魔したな」
プツッ
茶髪「お、おい!!ヤンキー!?」
茶髪「なんなんだ一体…」
茶髪「そういことになってるだとか…言ってたな…」
茶髪(どういうことだ…?)
―――――――――――
銀髪「……じゃあ…幼ちゃんは」
副部長「ええ…多分…私の推測だとね」
銀髪「……」
銀髪(でもなんで…?なんで2人はそのこと黙ってるの…?)
plplpl
副部長「ごめんなさい…」
銀髪「ああ、気にしないで」
pi
副部長「もしもし…」
副部長「…私は無理よ」
副部長「ええ…」
銀髪(……もしさっきの話が本当なら…)
銀髪(んー……ダメだ…わからないことだらけだ…)
副部長「……ええ、そうね…」
副部長「ちょっと難しいかも…」チラ
副部長「……ちょっとまって、私にアテがあるわ」
pi
副部長「ねぇ銀髪さん」
銀髪「ん?何かな?」
副部長「ちょっと頼みをきいてくれる?」
銀髪「うん?」
――――――――
友「さみぃ…」
クール「友先輩の存在が…ですか?」
友「なんでそんな辛辣なんだよ…」
クール「いつものことじゃないですか」
後輩「クールちゃんって友先輩には風当たり強いよね~」
後輩幼「ああーそれ思う」
後輩「でしょー?」
友「俺なんかしたっけ?」
後輩「友先輩って常時セクハラしてそうですしね~」
友「んなことねーよ!!」
友「イケメンやdqnじゃあるまいし」
後輩「イケメン先輩は幼さんを助けた紳士じゃないですかー」
後輩幼「むしろ王子だけどね」
友「んー確かにな…はぁ」
友「幼ちゃんの王子は男だと思ってたんだけどなー」
後輩「そんな風潮があったんですか!?」
後輩幼「初耳っすよお!!!」
友「いや!あくまで事件がある以前はそう思ってたんだよ」
友「ただあの事件の男の態度みて…ちょっとがっかりしたぜ」
後輩「うーん確かにそれはちょっとありますね…」
後輩幼「……きっと男先輩には先輩なりの考えがあったんすよ!」
後輩「どんな?」
後輩幼「幼先輩から事件を早く忘れてもらうために…」
友「それまんまイケメンのセリフじゃねぇかよ!!」
後輩「うわ~イケメン先輩のパクり~」
後輩幼「お、俺もそう思ったんすよ~!!」
ぎゃはははは
クール「………」
クール「はぁ……ホント…」
クール「心の寒い人達……」
――――――――
思い思いを心に…
学園祭が始まろうとしていた…
――――――――――――
――――――――
男子「幼さん!!学園祭、俺と一緒に回りませんか?」
男子2「俺と回る話、考えてくれましたか!?」
男子3「幼さん!!」
ぎゃーぎゃー
幼
幼サン!!!
幼「え、えっと…」アセアセ
友・女・茶髪・後輩「」
友「モテるのは知ってたけど…」
茶髪「こんなにすごかったっけ…?」
後輩「今回の公演でヒロインをやるって知ってから目の色変えてきてますよ」
友「結局それ目当てかよ…」
茶髪「イケメンにとられるのがみんな恐いんだよ」
後輩「実質もうイケメン先輩の彼女だって言ってる人もなかにはいますしね」
茶髪「まぁ…あれだけ一緒にいればなぁ…」
女「うぅ…なんで幼ばっかなのさぁ~」
女「あたしのところにだって一人くらい…」
友「そんな人生捨てるような酔狂いねぇよ」
茶髪「すげー言いよう…」
女「友…あとで殺す」
幼サ~ン
ガヤガヤ
イケメン「ちょっとごめんね」
男子「い、イケメンだぞ…」
ざわざわ
幼「イケメンくん…」
イケメン「さすが、すごい人気ぶりだね」
幼「褒められたものじゃないよ…あははは」
イケメン「場所変えない?」
幼「う、うん」
男子2「ど、どういうことなんだ!?」
男子3「幼さん!?」
イケメン「ちょっとごめんね」
幼サ―ン!!!
女「ありゃあ…完全に」
茶髪「ほんと…リアルでもあの子はかぐや姫だな」
トコトコ
イケメン「昨日の返事を聞かせてほしいな」
幼「え、あ、うん…」
イケメン「一緒に学園祭を回る話、一晩考えるって」
イケメン「どうかな?」
幼「えっと…」
友・茶髪・女・後輩「……」ドキドキ
幼「その…一緒に…」
銀髪「あ、幼ちゃ~ん」
友・後輩(空気読めよぉ…)
イケメン「やあ、銀髪さん。何か用かい?」
銀髪「いや~今日幼ちゃんと一緒に学園祭回る約束してたんだけど…」
銀髪「合流場所聞いてなかったからそれを聞こうかなって思って」
イケメン「え?」
幼(銀髪ちゃん…?)
銀髪「あれイケメンくん聞いてなかったの?」
イケメン「ああ、いや…」
銀髪「ごめんね~。先に約束しちゃってさ…」
銀髪「もう~幼ちゃんもちゃんと説明してあげなきゃ~」
幼「ふぇ!?あ、う、うん。ごめんねイケメンくん」
イケメン「なんだ、そうだったのかい。それならそうと言ってくれればよかったのに」
イケメン「幼さんも人が悪いなぁ~」
幼「あはははっ…ごめんねっ。言いそびれちゃって」
イケメン「先約がいるなら仕方ない、じゃあ公演頑張ろうね」
幼「うんっ頑張ろうね」
タッタッタッタ…
女「銀髪…?」
茶髪「なんで彼女が…」
銀髪「場所変えない?」ヒソヒソ
幼「え?」
いまさらですが
幼は男の幼馴染です…
銀髪「ごめんねっ。突然びっくりしたよね?」
幼「ううんっ!気にしないで」
銀髪「もしかして…ホントに先約あった?」
幼「ううん。ないよ」
銀髪「そっか~。よかった」
幼「でも…なんで私を?」
銀髪「う~ん。ちょっと一緒にまわりたいなぁって」
銀髪「それに…話したいこともあったし」
幼「話したいこと?」
銀髪「うんっ」
―――――――――
コソコソ
ヤンキー「……」
副部長「で?なんで幼さんを見はってるの?」
ヤンキー「dqnがつかまってねぇからな…。また幼に何するかわかったもんじゃねぇ」
副部長「そのために銀髪さんをつけたんだけど?」
ヤンキー「野郎から守るのになんで女子を使うんだよ…」
副部長「し、仕方ないじゃないっ!彼女しか事情知ってる人いなかったんだから」
ヤンキー「てめぇ…喋ったのか…」
副部長「彼女は元々あの事件に関して疑問を抱いてたみたいだから」
副部長「あんたが心配するようなことにはならないわよ」
ヤンキー「ふん…どうだかな…」
――――――――――
ガヤガヤ
銀髪「焼きそば2つくださ~い」
屋台の人「あいよ~」
屋台「2つで400円だよっ」
銀髪「はい丁度。ありがとう~」
銀髪「はい、これ。幼ちゃんの分」
幼「あ、ありがとうっ。ごめんねわざわざ」
幼「屋台の焼きそばなんて…夏祭り以来だなぁ」
銀髪「ボクもボクもっ」
銀髪「今年の夏休みは副部長ちゃんとぽっちゃりくんと行ったんだぁ」
幼「にぎやかなメンバーだね」クス
銀髪「ぽっちゃりくん見た目に寄らず小食でさ~」
銀髪「焼きとりだけしか食べなかったんだよ~」
幼「あははは、そうなんだぁ」
銀髪「幼ちゃんは誰と行ったの?」
幼「私は男くんと二人で行ったよ」
銀髪「おぉ~何々~?それは詳しく訊きたいなぁ」
幼「ふ、普通に一緒に出店回っただけだよぅ…」
銀髪「他には何かないの~?」
幼「そんな…ないよぅ」
銀髪「ふ~~ん本当に~?」
幼「うぅぅ…」
幼「………うぅ…」
幼「えっとね……その…///」
銀髪「うんうんっ」ニコニコ
幼「て……手を…///」
銀髪「……」ドキドキ
幼「手を…つないでもらったの……///」
幼「……///」
銀髪「……え…?」
銀髪「それだけ??」
幼「う、うんそうだよ…」
銀髪「はぁ……二人とも、あきれるほど奥手だねぇ」
幼「そ、そうかなぁ…」
幼「はぐれるといけないからって」
幼「それで手を繋ぐなんて…」
幼「大胆だよぅ…///」
銀髪(これ…キスとかになったらどうなるんだろう…)
幼「あぁ~…思い出しただけで…///」
幼「////」
銀髪「むぅ~なんか羨ましいなぁ」
幼「ふえぇっ!?」
幼「銀髪ちゃんやっぱり男くんのこと…」
銀髪「違うよ~、なんかそういうことがあるのがすごく羨ましいなって」
幼「羨ましい…?」
銀髪「そんな風に好きな人を純粋にただ想えるってことが羨ましいっ」
幼「そ、そんなっ…///、男くんはその…///幼馴染で…」
銀髪「好きなんでしょ?男くんのこと」
幼「…///」コクン
銀髪「はぁ~なのになんでイケメンくんの誘いとか断ったりしないの?」
幼「だって…同じ部活の仲間だし、無下にはできないよ…」
幼「それにイケメンくんには好きな人がちゃんといるって言ってたし…」
銀髪(それが幼ちゃんのことなんだってば…)
銀髪「だったら、好きな人に悪いからって言えばよかったのに」
幼「私もそう言ったんだよっ!けど…」
幼「俺の好きな人はそんなこと気にする人じゃないって言って」
銀髪(なるほど…うまく言いくるめたものだね…)
幼「私ばかりイケメンくんと一緒にいて、好きな人にも悪いなぁって」
幼「どこかでその人が二人でいるところを見てたらって思うと…」
銀髪「そうだったんだ…」
幼「だから今日のことも…誘われた時は申し訳ないって気持ちよりも」
幼「気が重いっていう気持ちが強かったんだ…」
幼「なんでイケメンくんは好きな人じゃなくて私を誘おうなんておもったんだろ…」
銀髪(そういえば…)
―――――――――
銀髪「♪~~」
イケメン「ずいぶんと楽しそうだね?」
銀髪「うんっ。今日ね、ぽっちゃりくんとお昼食べたんだぁ」
イケメン「へぇ~、銀髪さんと一緒に食べられるなんてぽっちゃりくんは羨ましいなぁ」
銀髪「あははは、おだてても何もでないよ~」
イケメン「はははっ、学園祭も一緒に回れたらいいね」
銀髪「う~んどうだろうね☆」
イケメン「誰かと約束はしてないのかい?」
銀髪「今のところはね~」
イケメン「もし決まらなかったら一緒にどうかな?」
銀髪「う~ん…きまらなかったら…ね」
イケメン「そうだねっ」
―――――――――――
銀髪(うん…よく思い出したらボクも誘われてたわ)
銀髪「じゃあさ…今度何かに誘われたらちゃんと断ろう!」
銀髪「だって変だよ、好きな人がいるのに幼ちゃんと頻繁に絡もうとするなんて」
幼「うん…それは思う…」
銀髪「だからさ、今度は断ろうっ!イケメンくんにはもちろん」
銀髪「このままだと幼ちゃんにも良くないと思う」
幼「私…にも?」
銀髪「ただでさえ幼ちゃんは内気なのに、ちゃんと自分の意見が言えなくなっちゃったら」
銀髪「その後もただ流されるだけにになっちゃうよ」
幼「……」
銀髪「幼ちゃんは優しくて誰に分け隔てないから、断るのはすごい勇気のいることだと思う」
銀髪「でもさ…大事な時に勇気が出せなくなったら、相手も傷付いちゃうからさ…」
幼「……」
銀髪「だから…少しだけ、勇気出してみようよ」
銀髪「なにかあったら、ボクも力になるから」
銀髪「ね?」
幼「………」
幼「うん…そうだね」
幼「今度はちゃんと断るよ、イケメンくんにも悪いし…」
幼「相手の人にも悪いし…」
銀髪「男くんにも悪いしねっ♪」
幼「ぎ、銀髪ちゃんっ!!////」
銀髪「あはははは、もう~幼ちゃんは可愛いなぁ~」
幼「もうー…///」
幼「銀髪ちゃんは優しいね」
銀髪「最近幼ちゃんが元気なかったから心配だっただけだよ」
幼「ありがとう…」
銀髪「学園随一の美少女が暗い顔してたら、みんな心配もするもんさ~」
幼「そんなんじゃないよぅ…」
銀髪「あははは、ちょっとは元気が出たかな?」
幼「うんっ、そうだねっ。ちょっとは出たかな~」
銀髪「完全復活まであとは男くんの力が必要かな~?」
幼「もう~!!///お、お手洗い行ってくる!!」
トテトテ
銀髪「いってらっしゃ~い」フリフリ
銀髪(ちょっとは元気になってくれたかな~?)
銀髪(あとは男くん…君次第だよ)
――――――――――――
「オイ」
「ああ、いくか」
―――――――――
ヤンキー「おい、幼が離れたぞ」
副部長「お手洗いに行ったのよ。それくらい察しなさいよ」
ヤンキー「…銀髪も一緒に行かせればいいだろ」
副部長「あのねぇ!!男子の連れションとは違うの!!馬鹿じゃないの!?」
ヤンキー「知るかんなもん!とにかく銀髪に行かせろ!」
副部長「はぁ…もう…恥ずかしいわ…」
pipipi
plplplpl
銀髪「あれ?副部長ちゃん??」
pi
銀髪「もしもし?」
副部長「ああごめんなさいね、急に」
副部長「幼さんの様子見てきてもらっていい?」
銀髪「ヤンキーくん…だね?」
副部長「はぁ…察しが早くて助かるわ、お願いできるかな…?」
銀髪「副部長ちゃんも大変だねぇ…。うん、いいよ」
副部長「ホントごめんなさいね…」
pi
副部長「行かせたわよ…」
ヤンキー「何溜息なんかついてやがる」
副部長「あんたのせいよ…」
ヤンキー「あん?」
―――――――――
pipipi
イケメン「もしもし?」
イケメン「ええ、今日は予定が…」
イケメン「ん?」
イケメン「なるほど…」
イケメン「そういうことなら…わかりました、すぐに行きます」
イケメン「よかったね男くん、君の念願がかないそうだよ」
pipipipi
――――――――――――
you got mail
ヤンキー「ん?なんだ?」
plplpl
副部長「ん?銀髪さんから…」
副部長「もしもし…?」
銀髪「ごめん!!副部長ちゃん!!幼ちゃんを見失っちゃった!!!」
副部長「えぇ!?」
銀髪「お手洗いに入っていくところは見たんだけど…」
銀髪「入ったまま出て来ないから、個室全部調べたんだけど」
銀髪「幼ちゃんがどこにもいなくて…!!」
副部長「とにかく落ち着いて!!入ってからそんなに時間は経ってないから」
副部長「まだ近くにいるはずよ!!周辺を探してくれないかしら?」
銀髪「うんっ!!わかった」
銀髪「お手洗いに入っていくところは見たんだけど…」
銀髪「入ったまま出て来ないから、個室全部調べたんだけど」
銀髪「幼ちゃんがどこにもいなくて…!!」
副部長「とにかく落ち着いて!!入ってからそんなに時間は経ってないから」
副部長「まだ近くにいるはずよ!!周辺を探してくれないかしら?」
銀髪「うんっ!!わかった」
pi
ヤンキー「なんだなんかあったのか!?」
副部長「幼さんを見失ったって…」
ヤンキー「あんの馬鹿…!!」
副部長「彼女を責めないで。とにかく私たちもさがすわよ」
ヤンキー「公演まで時間ねぇぞ!!」
副部長「なんとかするしかないじゃない!!」
副部長「とにかく公演の準備はみんなにさせて、私と銀髪ちゃん、ぽっちゃりくんとで探すわ」
ヤンキー「俺も探す…。出番ギリギリまでならなんとかなる」
副部長「出番が来たらさっさと引き上げなさいよ!」
ヤンキー「てめぇらこそ、絶対見つけ出せよ」
ヤンキー「おそらくdqn連中あたりの仕業だろ」
ヤンキー「連中前回失敗したこともあるし、頭に血が上って何しでかすかわかったもんじゃねぇ」
副部長「分かってるわよ、その辺はなんとかするわ」
副部長「とにかくみんなに伝えるわ」
pipipipi
―――――――――
女「はやく!!機材用意して!!」
女「役者は衣装合わせて最終調整急いで!!」
茶髪「おい!!幼ちゃんがいなくなったってホントなのか!?」
女「うん…。とにかくこっちは急いで調整してるけど…」
女「幼が戻って来なきゃ…意味ないし」
女「イケメンくんも、男くんもいないし…」
茶髪「あいつら…肝心なときに何してやがるんだよ!!!」
女「とにかく茶髪くんも作業手伝って!!」
茶髪「お、おう!!」
銀髪「はぁはぁ…どこにもいない…」
ぽっちゃり「銀髪!!」
銀髪「ぽっちゃりくん!!」
ぽっちゃり「北校舎は探してみたが…ダメだった」
銀髪「こっちもいないよ…」
ぽっちゃり「聞けばまたdqnの仕業とか…」
銀髪「ボクのせいだ…」
ぽっちゃり「銀髪?」
銀髪「ボクが幼ちゃんから目を離したから…」
銀髪「ボクのせいで…幼ちゃんが危ない目に遭ってたらどうしよう…」ウルウル
ぽっちゃり「安心しろお前のせいじゃない」
銀髪「ぽっちゃりくん…?」
ぽっちゃり「本来こういう役は男の俺たちが担うべきなんだ」
ぽっちゃり「役があるとはいえ…結果的にお前一人に押しつけてしまった」
ぽっちゃり「悪かったな…」
銀髪「ううん…みんなは悪くないよ」
銀髪「ボクがちゃんと見てなかったのがいけなかったんだ」
ぽっちゃり「…銀髪」
銀髪「絶対に見つけ出す…!」
銀髪「ボクが見つけなきゃ…!」
―――――――――
幼「うぅ……」
幼(ここは……)
「またさ連れてきたが…今度は大丈夫かよ!?」
dqn「大丈夫だって…今度はバレねぇよ」
dqn「こんな廃校の倉庫なんてそうそう人なんて来やしねぇよ」
ヤンキー2「ホントかよ」
幼(そっか…お手洗いから出ようとしたら…)
幼(いきなり…後ろからぶたれらんだっけ…)
幼(頭が…ジーンとする…)
dqnの先輩「で?コイツとヤレるって聞いたから来てやったんだぞ」
dqn「勿論っすよ~、けど最初は俺にヤラせてくださいよ」
dqnの先輩「あ?てめーの入れたあとでやるかよ」
dqnの先輩「俺が先だボケ」
ヤンキー2「はぁ?おっさんが何言っての?俺が先だわボケ」
dqnの先輩「てめぇ、先輩に対する口のきき方には気をつけろや」
ヤンキー2「テメぇなんかしらねぇよ」
dqn「二人とも落ち着きましょうぜ」
不良たち「そうだぜ~とにかくこの子早くやっちまおうぜ」
「へへへ…黒髪で如何にも処女な感じがいいなぁ」
「清楚が服着てるようなもんだしな」
「ギャル系もいいが、こういうのの初めて奪うのもいいよな」
幼(どうしよう…人が多すぎて…逃げる隙がない…)
幼(このままじゃ…私…)
――――――――――
バイトなので終わったら続きを書こうかと思います…
まってます
続きかきます~よ
茶髪「ハァ…ハァ…クソッ!!見つかりゃしねぇ!!」
副部長「茶髪くんとぽっちゃりくんはもう戻って!!」
副部長「開演まで1分切ったわ!!あとは私たちで探すわ」
茶髪「けど…それでも幼ちゃん見つからなかったときはどうすんだよ!?」
副部長「もしもの時は部長に頼んであるわ…」
副部長「とにかくっあんたたちの代役はないんだから!!早くいきなさい!!」
ぽっちゃり「うむ…茶髪、ここは副部長の言うことを聞こう」
茶髪「…わかった」
茶髪「絶対に見つけ出せよ!!」
ダッダッダッダッダ
―――――――――
不良たち「へへへ…もういっそのこと一気にやっちまおうぜ」
ヤンキー「ちっ…気にいらねぇがそれしかねぇな」
dqnの先輩「ふん、まぁいい」
dqn「というわけで幼ちゃん、いただくね~☆」
幼「こ、こないでぇ!!」ビクビク
「おびえる姿が可愛いぃ~」
「そそるなぁ、はぁはぁ…」
幼(嫌だぁ…恐いよぅ……)
「へへへへ、いただきまーす!!」
幼「フンッ!!」
バキィ
「うぎゃああ」
ミスった
ヤンキーじゃなくてヤンキー2ということにしておいてください(汗)
ヤンキー2「こいつ…この状況で反撃に転じやがった」
dqnの先輩「ほぅ~見た目の割に度胸いいな、ますますヤリたくなったわ」
幼「……ッ!」構える
幼(誰かに頼りっぱなしじゃダメ…、銀髪ちゃんが言ってた…)
幼(断る時はちゃんと断る…自分の意志をハッキリ示さなきゃ…!)
「このアマァア!!!」
幼「…ッ!」
ボコッ
「うおぉ…!」
dqn(へぇ…運動神経はいいとは聞いてたが、まさか喧嘩慣れもしてるなんてねぇ…)
幼(自分の身は…自分で守らなきゃ…!)
ヤンキー2「ふんっ!!」
幼「ハァッ…!!」
ガキッ
幼「…ッ!?」
ヤンキー2「女にしては鋭い蹴りだが…所詮は女だな」
ブンッ
幼「きゃっ!!」
「おほ~!!可愛いパンツが見えちゃってるぜ~」
「おいっ足押えろ!!」
幼「嫌っ!!離してぇ!!!」
dqn「真っ白な下着だねぇ~、ホント中身まで俺好みでやっぱ可愛いわ幼ちゃん♪」
幼「いやぁ…見ないでぇ…」ウルウル
dqnの先輩「おいおい、さっきまでの威勢はどうしたよ?あ?」
幼(ぅぅう!!痛いっ)
幼(上から押し付けられてる…!!)
幼(ダメ…こうなったら何もできない…)
「へへへっやっと大人しくなりやがった」
「さぁそろそろ頂くとしましょうや」
幼(……ごめんね…男くん…)
ブン…
「な、なんだ!?」
「急に真っ暗になったぞ!?」
「おい!!何も見えねェ!!!」
dqn(ちっ…全部のカーテンを一気に閉められた!?一体誰が!?)
ヤンキー2「おい!!dqn!!ここは誰にもバレねぇ場所じゃねぇのか!?」
dqn「時間はかかると言ったがバレるなんて一言も言ってねぇぞ!!」
ヤンキー2「あぁ!?」
幼(???何?何が起こってるの??)
バキッ!!
ボコッ!!!
「うぎゃあああ!!」
「ぐああああ!!」
dqn「!?」
dqnの先輩「あぁ!?何がどうなってやがる!?」
「うわぁあ!!!」
ドコッ
ボコッ
「ぐわぁぁあ!!!」
dqn「チッ…確かここでカーテンを開けることが…」
バキッ
dqnの先輩「クッ!!!」
ドコッ
ヤンキー2「ちっ…!!」
dqn「これで…」ポチッ
ササッ……
―――――――――
dqn「!?これは…」
幼「……ん…眩しい…」パチパチ…
dqnの先輩「な…なんだこいつは…」
ヤンキー2「なんだこの金髪は…」
dqn「な…なんでてめぇが…!?」
幼「……ッ!!」
幼「お…男くん…」
男「……」
男(良かった…なんとか間に合って…)
幼「……」
ヤンキー2(チィッ…不意打ちを食らってたとはいえ…)ボロボロ
dqnの先輩(なんだ…コイツの一撃は…一発一発が重ぇえ…)ボロボロ
男「手負いですが…やりますか?」スッ
dqnの先輩「おらあああ!!!」
ヤンキー2「せあああああ!!!」
男「はぁ!!」
バキッ
ボコッ
dqnの先輩「ッ…!!」
ヤンキー2「くっは!!!」
ドサドサッ
dqn「へぇ…手負い相手に容赦ないねぇ」
男「…dqnくん…」
ささっ
幼「…男くん」キュッ
dqn「う~ん…ちょっとその絵面ちょっとムカつくかなぁwww」
dqn「そこは俺の場所なんだけどねぇ…男ぉ?」
男「……」スッ
幼「……」ビクビク
dqn「あはははwwwお前おもしれーわwwほんとww」
dqn「力づくで奪ってやるわwww」
幼「無理だよ…」ボソッ
dqn「…www………」
dqn「あ?」
男「君じゃ…絶対に無理だよ…」
幼「うん…私にもわかる…絶対にできないよ…」
dqn「」
dqn「あぁぁぁあああ!!!やってみろよぉ!!!!!」
くっさ
ちょっとあるやりとりを参考にしてみたらこうなってしまった(;_;)
わかる人は多分dqnのセリフでわかるかも
てst
また変な荒らし紛いがいるので
ちょいと様子を見てみます…
ヤンキー「なにがやってみろだボケ」
ガツンッ!!
dqn「ぐへぁ!!」
ドサ
幼「や、ヤンキーくん!!」
男「どうしてここが?」
ヤンキー「たまたまお前が走っていくのを見かけてな」
ヤンキー「それをつけてただけだ」
男「そ、そうだったんだ…」
ヤンキー「よくもまぁ…あんな臭い芝居ができたもんだな…」
男「いやぁ…幼ちゃんに乗せられちゃって…あははは」
幼「だって…なんとなくそんな気がしたから」
男「いや…正直言うと勝てる自信はなかったよ…」
幼「ふえ!?」
ヤンキー「なんのにあんなデカイ事いってたのかよ」
男「その場のノリで…つい」
ヤンキー「ノリでよくあんなことが言えたもんだな」
ヤンキー「まぁいい…それよりも急げ!」
ヤンキー「もう開演しちまってる。今のところ女はごまかしてるが」
ヤンキー「それも時間の問題だ」
男「分かった…!急いで行くよ」
幼「うん!」
タッタッタッタッタッタ
ヤンキー「それから男!」
ひょいっ
男「うん?」
ぱしっ
ヤンキー「ロッカーのカギだ。お前の衣装が入ってる」
男「わざわざありがとう!!」
タッタッタッタ
~~~~~
女(うぅう…どうしようどうしよう…)
女(なんとか後ろ姿だけでごまかしてるけど…)
女(次は真正面でしかも少年と二人っきりだよ~)
銀髪「まずいよ…もうすぐ出番来ちゃうよ…」
ナレーション
「それから
少女は成長するにつれ…人々をより惹きつけるようになり
高校に入ったころにはアイドルのような存在となっていた…」
女「はぁ…覚悟決めるかねぇ」
スッ
女「え?」
銀髪「あれって…」
ぽっちゃり「ライト照らすぞ!」
ガチャン
パァァ…
オオオー
幼サン…キレイネー
スゲェ…
後輩「お、幼先輩!?」
後輩幼「見つかったんすね!!」
副部長「!!」
副部長(幼さん見つかったのね…よかった」
女「ははは…ぎりぎり間に合ったみたいね…」
銀髪「けど…イケメンくんがいないよ…」
銀髪「このシーン、少女と少年が初めて会うシーンなのに…」
ヤンキー「心配する必要はねぇよ」
女・銀髪「ヤンキーくん!?」
ヤンキー「俺の方で代役を立てといた」
女「代役って…そんな急で大丈夫なの!?」
ヤンキー「一通りだできるはずだ、あとは代役本人次第ってところだ」
ヤンキー「あと銀髪お前『ぼく』の役できるな?」
銀髪「うん…一通りの代役ならできるけど」
ヤンキー「お前が『ぼく』の役をやってくれ」
銀髪「えええ!?そんな…」
ヤンキー「時間が無い、とにかく頼むぞ」
銀髪「う、うん…わかったよ」
―――――――――
少女(幼)「……お父さんもお母さんも」
以下少女
少女「みんな私を容姿でしか見てくれない…」
少女「私にだって心はあるのに…」
少女「誰も私の言葉を聞き入れてくれない…」
少女「なんで…?」
少女「お父さんもお母さんも…変わっちゃった…」
トコトコ
少年(?)「うわぁ…綺麗な場所だ…」
少年(?)「こんな場所があったなんて、知らなかったなぁ…」
少年(?)「ん?あれは…」
少女「……」
―――
幼(うん…私も…いつも見た目がいいと言われてきた…)
幼(この子には両親がいるけど…いないのと変わらないね…)
―――
少年(?)「なんで…こんな綺麗な場所で」
少年(?)「そんな悲しそうな顔をしてるんですか?」
少女「そんなこと…ないですよ…」クルッ
少女「!?」
アレ…
ナンダ…
イケメンセンパイジャナイ…
ドウイウコト…
――――――――――
女「これって…」
友(オイ…どういうことだよ)
ヤンキー「何してる。作業を続けろ」
ハッハイ!!
銀髪「男…くん…?」
幼(ど…どういうこと?少年役はイケメンくんじゃ…」
少年(男)「どうかなさいました…?僕の顔に何かついてましたか?」
以下少年
少女「あ…いえっ!少し思い出してしまって…」
――――――――
女「え…あんなセリフないわよ!?」
ヤンキー「続けさせろ」
茶髪「…まさかアドリブでやらせるのか!?」
ヤンキー「いいから…黙って見てろ」
一同「……」
副部長(…大丈夫かしら…。二人ともお互いの役で合同練習したことないのに…)
銀髪(頑張って…二人とも)
―――――――――
少年「思い出…ですか?」
少女「わかりません…。けどどこか懐かしい感じがして…」
少年「不思議ですね…初めてお見かけしたばかりなのに」
少年「ボクも同じ感じがします…」
少女「ふふふっ…どこかでお互いお見かけしたのかもしれませんね」
少年「道ですれ違っていたかもしれませんね」クス
少女「ふふふっ…あなたは…ここへは何しに?」
少年「僕は退屈しのぎに散歩を。あなたは?」
少女「私…ですか?」
少年「何かあったんですか?」
少女「私は…」
これが私と少年くんとの初めての出会いだった…
私は彼と話し…、自分の全てを話しました。
彼は私の話を全て聞いてくれて…
逆に私も彼の外国の話が毎日の楽しみになった…
少年「じゃあ少女ちゃんは学園でも随一の人気者なんだ?」
少女「うん…そうなるの…かな」
少年「でもすごいなぁ、誰からも好かれるなんて…」
少年「羨ましいよ」
少女「君には…わからないよ…」
少年「?」
少女「どれだけ…人に好かれても…結局それは上辺だけなんだよ…?」
少年「そんなことないっ!君のご両親はちゃんと心から…」
少女「分からないよっ…そんなの…」
少女「だって…私を無理やり大企業の御曹司と婚約させようとしてるんだよ?」
少女「それがホントに愛があるって…言える?」
少年「……」
僕はただ…
彼女の嘆く姿を黙って見ていることしか…
できなかった…
少年「……」
親友1(銀髪)「どうしたの~?」
親友2(後輩)「なにかあったの??」
少年「例えばだけどさ…」
二人「うんうん」
少年「多くの人から好かれてる人がいたとして…」
少年「その人は自分自身を見てほしいのに周りは自分の容姿ばかりを気にする」
少年「それが嫌なその人は…どうやって人を信じればいいと思う?」
親友2「う~ん難しい質問です……だねぇ」
男・銀髪(あら~普段の喋りが出ちゃってる…)
親友1「少年くんは…その人に信じてもらいたいの?」
親友1「それとも…その人を信じさせたいの?」
少年「どうなんだろう…」
少年「僕は…」
―――――――――
少女「またお会いしましたね」
少年「少女ちゃん…」
少年「君は…人を信じられないって言ったよね?」
少女「…?」
少年「僕は人から愛されたことがないから…」
少年「君の気持ちはわからない…」
少年「僕はどうやったって…君にはなれない…」
少年「相手の気持ちなんて…どうやったって分からない…」
少女「……」
少年「なら…疑ってしまうくらいなら」
少年「僕は最初から信じることにします」
少女「……」
少年「だって…疑うことしかできなくなったら」
少年「本当に容姿だけしか自分には残らなくなっちゃうじゃないですか」
少年「それに」
少年「そんな…疑ってばかりいたら疲れちゃうよ」
少年「だから…」
少女「クスッ」
少年「??」
少女「ごめんなさい。けどおかしくて」クスッ
少女「そうですねっ。確かに周りの事を気にしすぎて」
少女「すこし疲れてたかもしれません」
少年「少女さん…」
少女「私も少年くんのように…」
少女「信じることができるかな…?」
少年「出来るよきっと」
少女「出来るよ…ね、きっと」
少年「うんっ」
それから…僕たちは
毎日のように会うようになり…
いつしか…お互い惹かれあうようになっていた…
けれど…
別れはいつかやってくる…
少女「明日で行っちゃうんだね…」
少年「ごめんね……元々この国にずっといるつもりではなかったから…」
少年「本当はこの国で…大切なものを探したかったんだ…」
少年「けれど…それがなんだったのか結局わからなかった」
少女「私は…見つかったよ…」
少女「本当に大切なもの…信じられるもの…」
少女「君も本当は気づいてるはずだよ…」
少年「僕…が?」
少女「私だって見つけられたんだもん」
少女「君はきっと最初から知ってたんだと思う」
この時本当は気づいていた…
ううん…本当はずっと前から気づいていた。
けれど僕はそれが『大切なもの』だとわからなかった
でもそれが今わかった…
少年「どうしてそんな悲しそうな顔をするの…?」
少年「僕たちが会えるのは今日が最後なんだよ…?」
少年「なのに…どうして…?」
少年「ねぇ…」
少年「どうしてきみは泣いているの…?」
少女「まだ…わからないの…?」ポロポロ…
少女「君だって…」
少女「涙が流れてるよ…?」
少年「え…?」ポロポロ…
この時点でもう
ボクたちは演技ではなくなっていた…
この物語の二人に完全に感情移入…
いや…
完全に……この『二人』になっていたんだと思う…
少年「アレ…なんでだろう…」ポロポロ…
少女「それが…悲しいっていうことなんだよ…」
悲しい…
でも…どうして…?
この国から出て行ってしまう…
ここから…いなくなる
だから彼女にお別れを伝えに来た…
それは…
彼女とは会えなくなる…
ああ…
そういうことか…
だから、僕は泣いてるんだ…
だから悲しいんだ…
けど…
彼女はどうして…?
なんで…?
少年「君も…悲しいの?」
少年「悲しいから…泣いているの…?」
少女「そうだよっ…悲しいから…泣いてるんだよぅ…」ポロポロ…
違うよ…
僕が教えたかったのは信じる心だよ…
誰かを信じることだよ…
少年「違うよ…僕は君に信じること教えて…笑ってほしかったんだ」
少年「悲しんでほしかったんじゃないよ…」
少女「悲しいよ…だけどそれは君から信じることを、大切なものをもらったからだよ」
少女「君と過ごした時間は偽りじゃない…」
少女「確かに信じられる、私の大切なもの…」
少女「君にとって…私の過ごした時間は…」
少女「今ある悲しい感情だけのものなの…?」
やっと気づいた…
この子と過ごした時間が…
この子に対する気持ちが…
僕にとって『本当に大切なもの』なんだ…
目に見える現実やモノじゃないんだ
それこそが…僕にとって…
いやきっと『ボクたち』にとって…
スッ
幼「…?お、男…くん…?」
男「……」
ちゅ…
――――――大切なものなんだ―――――――
女「!!!!!!!」
茶髪「あ、あ、あ、あ、あ…あいつら…」
友「」
ぽっちゃり「おぉ…やるな…男」
副部長「な、な、な、な、…」
ヤンキー(…………)クスッ
ォォォォオオ…!!!
キ,キスシタゾォ…!!!
オ,幼サァアァン…
ガヤガヤ
こうして二人は
これを最後に離れ離れになり…
少年はこの国を出てすぐに重い病にかかり…
親友1に看取られながら、静かに息を引き取った。
少女はそんなことを知らされず…
念願だった海外留学を果たし、黄金色の夕日を見ては『彼』のことを思い出していた…
ブ――――
終幕
女「……」唖然
茶髪「……」ポカーン
友「」orz
後輩「いやああああ!!!すごいですよぉぉ!!!男せんぱ~い!!!」
後輩幼「すごすぎっすよ!!!俺…涙流れっぱなしだったすよ!!!」
クール「……」vサイン
ぽっちゃり「しかしまた…大胆な事したな」
銀髪(まさか…ホントにキスするなんて…)
幼「…」ポ~ッ
女「幼ぁ~…大丈夫~…?」
副部長「あの…部長…大丈夫ですか…?」
女「これが大丈夫に見える…?」
副部長「いえ、全然」
友「お、お、お、お…」
男(はわわわわ…ど、ど、ど、どどうしよう)
男(ボクとんでもないことしちゃったよ!!!)
友「男オオオオオオオ!!!!!!!」
男「ひぃぃ!!!」
友「お前…お前…」
男「はわわわわわ…」
友「やっとその気になったのかよぉぉぉ!!!」
男「ひいいいい………え?」
友「ったくよ~。演劇使って気持ちを伝えるなんて」
友「凝った真似しやがってよ~」
友「一時はお前の態度に疑いの目向けたけどさ…」
友「なんだよ…ちゃんとそういう気持ちが…」
女「全然良くないわよ!!!」
銀髪(女ちゃん…?)
女「幼の気持ちを無視するような真似して…」
女「恥ずかしくないの!?男くん!!」
男「う…うん…ごめん…」
女「謝って済む問題じゃないでしょ!?」
女「どうやって収拾つける気よ!!」
ぽっちゃり「おいおい…おちつけよ」
パチパチパチ…
一同「!?」
ヤンキー「良い演技だった…。良くやったな二人とも」
幼「え…あ、うん…ありがとう」
男「……」
女「今のをどう見たらそんなことが言えるのよ…」
ヤンキー「こいつらの演技は完璧だった、それのどこが悪いんだ?」
女「あんた見てなかったの!?幼が男くんに何されたか!?」
ヤンキー「演劇上で必要だったことだろう…そのくらい目をつむれや」
女「はぁあ!?」
茶髪「女…まぁ落ち着こうぜ…」
女「落ちつけるわけないでしょ!?」
女「あんたおかしいと思わないの!?」
茶髪「な、何がだよ…」
女「あの事件があって以来…男くんの幼への態度見て」
女「何とも思わないの!?」
茶髪「そりゃあ…確かに…ちょっと冷てぇなぁって思ったけど…」
茶髪「けど練習にはイケメンが常に一緒にいたし…」
茶髪「二人に気ぃ使ってるのかって…」
女「あの事件があった時の男くんの言ったことわすれたの!?」
女「見つかったなら…無事ならそれでよかったって」
女「たったそれだけよ!?」
女「二人は幼馴染なのに…ずっと一緒にいたのに」
女「誘拐されて…無事かどうかもわからない…」
女「大けがをしてるかもしれない…もしかしたら…」
女「穢されてるかもしれないのに…」
女「たったそれだけしか言わなかったのよ!?」
女「なのに…こんな演劇使って…」ポロポロ
女「あんなことして…」
女「幼が可哀そすぎるわよ!!!!」ポロポロ
茶髪「……」
友「……」
女「男くんッ!!!」
男「…!!」
女「幼はあれから…事件があってからも、あんなこと言われた後でもずっと君のことを…!!!」
ヤンキー「女ああああああああ!!!!!それ以上言うんじゃねえええ!!!」
一同「!!!」ビクっ
女「…!!」
女「ごめん…」
男「ごめん…ちょっと外でてくね…」
ヤンキー「ああ…」
………
銀髪「ま、まぁさ…今日の演劇はうまくいったんだしさ」アセアセ
銀髪「とにかく機材の後片付けをしようよ」
副部長「そうね…」
副部長「それからでも話はできるでしょうし」
副部長「それでいいわね?部長?」
女「ええ…」
銀髪「……」
銀髪「ちょっと…いいかな?」
女「銀髪ちゃん」
―――――――――――
男「……余計に話をややこしくしてしまった…」
男「確かに女さんの言う通りだ…」
男「完全に二人とも役に入っていたとはいえ…幼ちゃんに…」
男「最低だ…」
男「…あれは…幼ちゃん…?」
屋上
幼「……」
そろ~っ…
男(なんて声かけよう……)
男(さっきはごめんね)
男(いやいや軽い感じで言っちゃったら、あの時みたいになっちゃうじゃんか…)
男(死んで詫びます…)
男(いやいやっ武士じゃないんだから…)
幼「さっきから何変なアクションしながら考え事してるのかなぁ~」ジト目
男「う、うわあああ!!!幼ちゃん!?」
幼「むぅ~人をバケモノみたいに」ジト~
男「えっと…その…」
男「ごごごご、ごめんなさああい!!!!」
幼「……」
男「うぅぅ…」
幼「プッ…あはははははは」
幼「なんでそんなオーバーに謝るの~?」クスッ
男「え…いや…だって」
男「その…君の…はじめてのキスを…」
幼「えっとね…男くん」
男「…??」
幼「君は何か勘違いをしてるんじゃないかな?」
男「え…?」
幼「私がいつ嫌だったって言ったかな?」
男「……けど…そういうのは…本当に好きな人とじゃないと…」
幼「本当の好きな人って、例えば?」
男「い…」
幼「イケメンくんとか言わないよね?」
男「え、いやぁ…」
幼「はぁ~…」
幼「どうしてそう思ったのかな…?」
男「だって!!一緒にいることも多かったし…」
男「それにあの時助け出したのはイケメンくんなわけだしさ…」
幼「どうしてそんな嘘をつくの?」
男「いやだって……え?」
幼「ずっと言ってくれなかったから…私からは何も言わないようにしてた…」
幼「けど…男くんが…そんなこというなんて…」
幼「どうして…私の前でも嘘をつこうとするの?」
男「イケメンくんが連れ出してくれたのはホントだよ…」
幼「けれど…あの状況を…私がピンチの時を助けてくれたのは彼じゃない」
幼「あの時の掛け声…それに金髪…」
幼「今日の出来事…今日助けてもらって確信したよ…?」
幼「あの時…あの場にいたのは」
幼「男くんだったんだよね?」
男「……」
幼「ヤンキーくんはなにも言ってくれなかったけど…」
幼「私はなんとなくわかったよ…」
男「……」
幼「どうして…そこまでして嘘をつくの?」
幼「イケメンくんの体裁を守るため?それともヤンキーくんのため?」
男「両方…かな…?」
男「けど…一番は自分自身に対して許せないから…かな」
幼「ゆるせな…い?」
男「確かにあの時ボクはいたよ…」
男「幼ちゃんがさらわれて、あちこちかけずりまわったよ」
男「探してる内にヤンキーくんの姿が見えて」
男「人気の少ない場所へ行ったから…追いかけてみたら案の定…ね」
幼「……」
男「それからはとにかく…ヤンキーくんを助けるので必死で…」
男「気づいたら…いろんな人を殴り倒してたよ…」
男「ボロボロのヤンキーくんも心配だったし…なにより幼ちゃんが無事かどうかも心配だった」
男「ヤンキーくんがdqnくんを追えって言ったから口では了解したけど」
男「幼ちゃんが心配で周辺を探してたんだ…」
男「そしたら……服がはだけた君が…目隠しされながら涙をいっぱい流してて」
男「そんな君の姿を見てボク…君の無事確保するより…」
男「君をこんな目に合わせたdqnくんへの怒りで我を完全に忘れて…」
男「気づいたらdqnくんも見失って…、幼ちゃんも無事だってメールが来て…」
男「校舎の影でボロボロになってるヤンキーくんを保健室に連れていくことしかできなかった…」
男「ボクは…君の無事を確保するよりも、目先の怒りでdqnくんを追ったんだ…」
男「そんなの女さんが言った通り…無事ならいいやって思われても」
男「文句は言えないよ…」
幼「……男くん…」
幼「そっか…よかった…」
男「…え…?」
幼「やっぱり…男くんが助けに来てくれたんだね」
男「けど…ボクは…あの場に君を置いて」
幼「男くんはどうして…怒ったの?」
男「そ、それは…」
幼「どうして…?」
男「それは…きみが……」
男「それは…君が……君が…」
幼「うん…」
――――僕にとって『本当に大切なもの』なんだ…―――――
男「君が…ボクにとって…本当に大切な人だから…」ポロポロ
男「だから…許せなかった…、君を傷つけられることが…」
男「許せなかったんだ…!!」
男「ボクにとって……かけがえのない!!大好きな人だから!!」
男「うぅぅ…うっ…」
幼「…ありがとう…」
ぎゅ
幼「そんなに私のこと…想ってくれてたんだね…」
幼「嬉しいなぁ…」
男「ずっと大好きだった…ちっちゃいころからずっと君を目で追ってた…」
男「何をするにもいつもボクの名前を呼んでくれて…」
男「遊ぶ時もいつもボクを誘ってくれて…」
男「ずっと…ほんとにずっと大好きだったっ……」
幼「私もおんなじだったよ…」
幼「いつも…私と一緒に遊んでくれたよね…?」
幼「あれね…すごくうれしかったよ…」
幼「いつも…おままごととか…おうちで遊んだりとか…」
幼「男の子の遊びじゃなくて…」
幼「男くんもしかしたら…私に気を使ってくれてるんじゃないか…心配で…」
幼「だから…中学に入ってからは全然誘えなかった…」
幼「いっぱい遊びたかった…いっぱい話したかった…」
幼「でも私と…女の子とじゃつまんないじゃないかって…思って」
幼「全然誘えなかったんだぁ…」
男「ボクたち…ずっとお互いのこと知らなさすぎたんだね…」
幼「そうだねっ…」
幼「ねぇ…」
幼「さっきの言葉…もう一度聞きたいなぁ…」
男「幼ちゃん…」
男「ずっと…大好きだったよ…」
幼「うん…」
男「でも…過去形は嫌だから」
幼「うん…」
男「これからも好きでいて…」
幼「…」
男「いいですか?」
幼「……」
幼「お願いしますっ…」
男「……幼ちゃん…」
幼「男くん…」
ぎゅ…
幼「暖かいね…///」
男「そうだね…///」
幼「男くん…」
男「うん?」
幼「もう一度…///その…///」
男「幼ちゃん?」
幼「もう…///わかるよね?///」
男「うん///なんとなく…」
幼「じゃあ…///してくれる?///」
男「うん…///」
スッ…
ちゅ……
幼「/////」
男「/////」
男「は、恥ずかしいね…///」
幼「けど…///私は好き…///」
幼「男くんも…///そして、男くんとの…///」
幼「ち、ちゅーも…///」
男「幼ちゃん……///」
ギューッ
では寝ます…(;一_一)
書いててこっちが恥ずかしくなってきた…
なんか下手なキスシーンですみません…
ではおやすみなさい…
r18要素なんていらないよね…?
ないほうがいいと思う
よし…続きを書こう
――――――――――
トテトテ
男「…///」
手繋ぎ
幼「///」
スッ
女「男くん…」
男「……女さん…」
幼「女ちゃん…」
女「ごめんなさいっ!!」
男「へ…?」
女「全部聞いたよ…銀髪ちゃんから」
男「そっか…」
女「ホントに…ごめんなさい…。君に酷いこと言って…」
男「いいよっ!!そんな…ちゃんと何があったにせよ…」
男「ちゃんと話さなかった、ボクに責任がありますから…」
女「男くん…」
幼「女ちゃん…」
幼「男くんもこう言ってるんだから…」
幼「ね?」
ササッ
銀髪「ほら…女ちゃん立って」
女「う、うん…」
銀髪「男くん…許してあげて?」
銀髪「女ちゃんも事情を知らなかったんだよ」
男「許すも何も…ボクは最初から怒ってなんかいないよっ!」
男「むしろ…女さんに言われて気づいたんだ」
男「幼ちゃんがボクにとって…どれだけ大切な存在だったか…」
男「言われてやっと…気づいたんだ」
男「ありがとう…」
女「男くん…」ポロポロ…
銀髪「…ありがとう…男くん」
銀髪「じゃあ…仲直りの握手っ☆」
女「う、うん」
男「うん」
ぎゅっ
銀髪「うん!これで仲直り」
友「お~~い」
~~~~~~~~~~
そしてファミレス
―――――――
友「いやぁ~~、では公演成功を祝して…」
クール「かんぱ~い…」
一同「かんぱ~いっ!!」
ガヤガヤ
男(いろいろあったけど…うまくいったなぁ…)
男(あのときヤンキーくんに言われてからかな…)
――――――――
練習中
ヤンキー「コイツを渡しとく…」
男「これって…」
ヤンキー「代役用の予備の台本だ」
男「代役って…王子役!?」
男「ボ、ボクが王子役を!?」
ヤンキー「あくまでこのまま上達すればの話だ」
ヤンキー「現段階ではイケメンの方が遥かに演技力が高いのは事実だ」
男「じゃあ…どうして…?」
ヤンキー「さぁな…」
ヤンキー「俺にもよくわからん」
男「……」
ヤンキー「俺の勘だ」
ヤンキー「理屈じゃ説明できねぇ」
男「……」ペラペラッ
ヤンキー「一応練習はしておけよ。イケメンが万が一出られないなんてこともありうるからな」
男「う、うんっ!!わかったよ!!」
―――――――――――
男「結局あの台本読んでみたけど…ほとんどアドリブばっかだったからなぁ」
幼「男くんっ」
男「あ、幼ちゃん」
幼「隣いいかな?」
男「うんっもちろん」
幼「じゃあ…失礼しま~す」
ヨイショ
男「みんな楽しそうだね」
幼「うんっ。今日は本当に成功して良かったね」
男「まさか本当に代役をやることになるなんて思ってもなかったけどね…」
幼「私も最初はびっくりしたよ…」
男(結局ヤンキーくんが言うにはイケメンくんは用事が出来てしまったそうだった)
少し休憩…^^;
ーーーーーー
男(結局dqn くんも姿をくらまかて、捕まえることはできなかったけど)
男(彼の知り合いと先輩の自供により、退学処分となった・・・)
男(そしてボクたちはというと・・・)
幼「男く~ん」
トテトテッ
幼「はいっお弁当作ってきたよ」
男「ありがとう~。一緒に食べようよー」
幼「うんっ」
友「と、まぁ晴れてバカップルが誕生したわけだが」
友「どう思うよ?茶髪」
茶髪「うん。けしからんな」
茶髪「毎日のようにイチャつかやがって、毎日ベッドでハッスルしてんじゃねぇか?」
ぽっちゃり「けしからんのはお前の頭の方だ」
友「毎日のようにイチャついてるんだぜ?見せられてる俺らの身にもなってみろよ」
ぽっちゃり「それくらい目をつむってやれ・・」
ぽっちゃり「今までお互い気持ちを抑えてたんだからな」
友「ったく、男もさっさと告白すりゃよかったんだよ」
友「両思いなのは幼ちゃんの態度見てりゃわかるじゃねぇか」
ぽっちゃり「人間、恋をしてみると盲目になるもんさ」
友「ぽっちゃりは余裕だねぇ」
茶髪「お前何気にモテるからなぁ」
ぽっちゃり「俺に対する需要なんてものは一過性のものだ」
ぽっちゃり「卒業したらパッタリなくなるさ」
友「つか、茶髪こそ女子人気高ぇんじゃないか?」
茶髪「あーでも、ギャル系ばっかだからなぁ」
茶髪「俺も幼ちゃんみたいなタイプがいいんだよ」
友「だったらギャルを俺に紹介してくれよー」
茶髪「ああ、いいぜー」
ぽっちゃり「見境ないな・・・」
ーーーーーーー
キーンコーンカーン
先生「みんなー席つけー」
先生「ちょっとみんなに話しておきたいことがある」
ガヤガヤ
ナンダ??
先生「えー、うちのクラスのイケメンが家庭の都合により、転校することになった」
ソンナア!!
イケメンクンガテンコウ!!
先生「詳しいことはまた後日イケメン本人から話すそうだ、以上」
男「イケメンくんが・・・」
幼「転校・・・?」
ひとまず前半終了です
後半は前半ほど長くならないよう
書こうかなと・・・・
書けたらいいかなぁ
女「送別会をやろうと思うわ」
イケメンくんの転校が決まってから数日経ち
ボクたち演劇部はイケメンくんの送別会を開こうか計画することになった
茶髪「場所とかどうするよ?」
副部長「できれば全員参加を考えてるから場所も広いところがいいわね」
お楽しみはこれからよっ!?
後輩「時間も合わせないといけませんねぇ」
後輩幼「てかイケメン先輩と時間の帳尻が難しくないっすか?」
ぽっちゃり「そうだなぁ、まずは時間合わせからはじめようか」
女「あとやるのなら何か贈り物もしたいわね」
ちょっと超展開になるかもしれないっす\(^o^)/
前半までの人物まとめ
メイン
・男…幼と幼馴染。お互い両想いだったことを知り付き合うことに。
・幼…男と同様。実は父親が会社の社長でいくつか会社を持っている。
2年組
・イケメン…幼に好意を抱いていた。金持ちで親が会社の社長。転校することが決まる
・銀髪…幼と男の友達。なにかと二人を心配し気遣う。ぽっちゃりと…?
・ヤンキー…演劇部に所属している仲間。辛辣だが時に気遣う言葉もかけてくれる。幼を気にしている
・副部長…演劇部の副部長。かなりマジメでマメな性格。ヤンキーの数少ない理解者
・女…演劇部の部長。喜怒哀楽が一番激しいかも…。素直すぎる性格。
・友…男の友。男と幼の仲を見守っているが自分も女に飢えている。誰かさんが好き。
・ぽっちゃり…演劇部でもかなり温厚な人物。いつも落ち着いていてお父さんみたいな存在。
・茶髪…友に似ているが割と鋭かったりする。後輩の面倒を良く見ている。
・dqn…幼に好意を抱いていた。始まって早々問題を起こして退部に、後に退学
後輩組
・後輩…イケメンに憧れて演劇部に入るが、茶髪にしごかれているのが現実。最近茶髪を意識し始めてる。
・後輩幼…後輩につられて入ってきた。~っすが口癖で結構臆病。
・クール…後輩の一人。辛辣だが物事の見極めがうまい。実は演劇部で銀髪に次ぐ鋭さを持ってる。
―――――――――
帰り道
幼「本当に急だねぇ」
男「うん…急に転校だなんて、イケメンくんも大変だなぁ」
幼「一緒に演劇やってきた仲間だから、やっぱり寂しいね」
男「うん。彼から演劇について教えてもらったこともあったからボクも寂しい」
幼「そうだねぇ…けど…ちょっと複雑かな…」
男「うん?」
幼「今だから言うけどね…」
男「何かな??」
幼「実はね…イケメンくんに告白されてたんだ…」
男「えぇっ!?」
幼「もちろん断ったよっ!!」
幼「イケメンくん…前から好きな人がいるって言っててね」
幼「それなのに私といることが多かったから…」
幼「思い切って言ってみたの」
―――――――――
イケメン「いや~それでね」
幼「イケメンくん…あのね」
イケメン「うん?」
幼「イケメンくんが相手さんのことを信頼してるのは分かるよ?」
幼「けど…だからって他の女の子と一緒にいるのをね…」
幼「快く思う女の子はやっぱりいないと思うんだ…」
イケメン「……つまり…何が言いたいんだい?」
幼「私といるよりも…その人と一緒にいてあげて…?」
幼「私がその人の立場だったらやっぱり辛いし…」
幼「なにより…私自身がその人に対して罪悪感があって辛い…」
イケメン「君も中々鈍感だね」
幼「え?」
イケメン「俺が本当にそんなことすると思いますか?」
幼「え…それは…」
イケメン「ひどいなぁ、そんな迷うことかな?」
幼「あははは…でもイケメンくん女の子と一緒にいるイメージが強いから」
イケメン「幼さんにそんなイメージ持たれてたなんて心外だな」
幼「あはは…ごめんね」
幼(だって…本当のことだし…)
イケメン「俺は本当に好きな人としか深く関わろうとは思いませんよ」
幼(なら女の子が迫ってきても、ちゃんと態度で示してあげなきゃ…)
イケメン「むしろ好きな人には自分から関わろうとしますし…ね」
幼「そうなんだ…」
幼(確かにあんまり見たことないかも…イケメンくんから誘いに行くところなんて)
イケメン「だから俺は幼さんには自分から積極的に関わりに行ったんですよ」
幼「え…?じ、じゃあイケメンくんの好きな人って…」
イケメン「ええ。幼さんの今思った人ですよ」
幼(……いや違うよね?きっと違うよね)
幼「う~ん…銀髪ちゃんかなぁ」
イケメン「今の会話で彼女を出すなんて、そんなに恥ずかしいの?」クス
幼(違うよ~…自分だなんて言いたくないの)
イケメン「俺が好きなのは…」
イケメン「幼さん…君だよ」
幼「……」
―――――――――――――
男「そんなことがあったなんて…」
幼「ちゃんと丁重にお断りしたから安心してっ!」アセアセ
幼「けどイケメンくん食い下がってきて…」
幼「君が初恋の人とか…こんなの初めてなんだ…とか」
幼「全然引き下がらないの…」
男「あのイケメンくんが…そんな」
幼「私もちょっとびっくりしたよ…」
幼「普段は落ち着いているのに…その時は落ち着いた態度なんだけど…どこか恐かった…」
幼「あまりに恐くなって…銀髪ちゃんに電話してくれるよう、ケータイ隠しながらメールして」
幼「それでなんとか事無きを終えたの…」
男「でもイケメンくんがそんなに一途に幼ちゃんのことを…」
幼「私もそう思ったの…」
幼「銀髪ちゃんに相談するまでは…ね」
男「??何かあったの?」
幼「銀髪ちゃんにこのこと相談したらね…銀髪ちゃんも告白されたことあったんだって」
男「…え…?」
幼「私もそれ聞いた時はびっくりしたよ…」
男「でも…なんで…?」
幼「わからないよ…。銀髪ちゃんも断ったんだけど、同じように迫られたんだって」
男「このこと他の誰かには…?」
幼「言えないよ…。もしそれが私たちの勘違いだったらイケメンくんに申し訳ないし…」
幼「本当だとしても…信じてもらえるかどうか…」
男「……」
幼「あの場ではなんとかおさまったのだけど…」
幼「今もメールが頻繁に来て…」
男「告白について…?」
幼「うん…」
幼「いつでも返事を待ってるとか…」
幼「君の本心じゃないはずだよとか…」
幼「着品拒否するわけにもいかないし…」
男「……」
男「とにかく…このことはボク達の間だけにしよう」
男「今嗅ぎまわるのもマズイと思うし…」
男「また何かあったらボクにいつでも言ってくれないかな?」
幼「うん…ごめんね…。男くんに迷惑かけるようなこと言って…」
男「ううん。そんなことないよ。こういうことがあったよってちゃんと聞けてよかった」
幼「はぁ……」
幼「ありがとぅ…。男くんに話してよかったよ…」
男「ボクも話してくれて嬉しかった。なんかその…」
幼「?」
男「信頼してくれてる感じがして…」
幼「男くん…///」
男「と、とにかくっ!ボクも考えてみるから」
男「だから…幼ちゃんも一人で抱え込まないでね?」
幼「うんっ!」
――――――――――――
男「じゃあまた明日」
幼「うんっ。また明日」
幼「あ…ちょっと待って」
男「うん?」
ちゅっ
幼「えへへへ…///おやすみなさいっ」
男「お…おやすみ…///」
ばたんっ
~~~~~~~~
幼「わ、私からキスしちゃった…///」
幼「勢いでしちゃったけど…恥ずかしぃよぅ///」ジタバタ
plplplplpl…
幼「電話…?誰からだろう」
かちゃん
幼「もしもし…」
???「久しぶりだな…幼」
幼「……え…お父…さん…?」
――――――――
女「じゃあ、このシーンやるわよ~」
友「うい~す」
茶髪「おうよ」
男「……」
銀髪(…なんだろ…男くん元気ないなぁ…)
男(…幼ちゃんにはああいう風に言ったけど)
男(実際、どうしよう…)
男(一番手っ取り早いのはイケメンくん本人に確かめることだけど…)
ヤンキー「おい男!!お前の番だぞ!!」
男「へっ!?は、はいっ!!」
ヤンキー「練習中にボケっとしてんじゃねぇぞ!!」
男「ひぃぃ!!」
――――――――――――――――――
男「はぁ…のどが…」
銀髪「大丈夫…?」
男「う、うん。これくらい公演の練習に比べたら…」
銀髪「そうじゃなくて、今日朝から元気ないよ?」
男「え、そんなことなよう!!ほら元気有り余ってるくらい元気元気してるよっ!」
銀髪「とにかく落ち着いて」
男「はい…」
男「というわけなんだ」
銀髪「あ~そのことかぁ…、ボクも幼ちゃんから相談されたからね」
男「銀髪ちゃんも同じことがあったんだよね?」
銀髪「そうだねぇ…あんまり思い出したくないんだけどね」
男「あ、なんかごめんね」アセアセ
銀髪「ああっ、男くんは気にしないでっ!」
銀髪「なんだろうね…なんかよくわかんないよね」
銀髪「そんなにコロコロ好きな人が変わるものかなぁ…」
男「だよね…ボクもそれがよくわからない」
銀髪「そう言えば幼ちゃん、今日は?」
男「うん。なんか今日はどうしても外せない用事ができたらしくて…」
――――――――――
料亭にて
幼「……」
幼父「おお、久しぶりだな幼!」
幼「お父さ………、お父様…お久しぶりです」
幼父「堅苦しい挨拶は抜きだ。さぁ立ってないで座りなさい」
スッ
幼父「最近学校はどうなんだ?」
幼「とても充実した日々を送っております…」
幼父「そうかぁ…それはよかった」
幼父「しばらく見ないあいだに立派になったな」
幼父「お前の教育をメイドと執事の任せてよかったと思っている」
幼「……」
幼(それが嫌で抜け出して一人暮らししてるのに…)
幼(そのことすら…知らないんだ…)
幼父「学校はどこに通ってるんだ?進学校なのか?」
幼「いえ…普通の公立高校ですよ」
幼「そんなに目立った場所へ行くのもどうかと思ったので」
幼(自分の娘の通ってる高校も分からないなんて…)
幼父「うーんしかしなぁ…私としては世間体もあるし、進学校へいってほしかったのだがな」
幼「あははは…ですけど、普通の学校でも自分の知らないことや学べることはたくさんありますよ?」
幼(世間体…)
幼父「まぁ…大学は県内有数の場所へ推薦しておくから」
幼父「そこへ行きなさい」
幼「お父様、そんなお話より今日はせっかくお会いできたのですから」
幼「もっと別のお話をなさいませんか?」
幼父「むぅ…そうか?」
幼「今日はなにか大切なお話があったのではございませんか?」
幼父「おお、そうだ忘れてた。そんなんだ今日はとても大切な話しがあってな」
幼父「お前の人生を左右する大切な話だ」
幼「人生を…?」
―――――――――――
それから数日が経ち…
男「じゃあみんなまた明日っ!」
銀髪「じゃあね~」
女「またあしたね~」
――――――――――
銀髪「結局…今日も幼ちゃん来なかったね~」
男「そうだね…。連絡したんだけどなぁ」
銀髪「ボクも連絡したんだけど…ごめんねとしか返ってこないんだ~」
男(何かあったのかな…)
銀髪「じゃあ男くんお疲れ~」
男「うんっ。お疲れ様~」
男「…どうしよう…」
男(呼び鈴の前まで来たけど…いざ鳴らすと思うと…)
男(何があったか気になるけど…)
男(う~ん…どうすれば…)
幼「人の家の前で何してるのかなぁ~」ジト目
男「わわわわっお、幼ちゃん!!!」
幼「バケモノでも見たような反応だね~」ジトー
男「どうしたのさ!!連絡しても学校来ないし…」
男「もしかして…また誘拐されたんじゃないか心配で…」
幼「あははは、ごめんね。心配掛けるつもりはなかったんだよ」
幼「単純に家の都合で来れなかっただけだよっ」
男「そうだったんだ…よかった…」
幼「……」
男「ん?どうしたの?」
幼「ねぇ…男くん…」
幼「男くんは私のこと…好き?」
男「え…急にどうしたの?」
幼「答えて」
男「………」
男「もちろん…大好きだよ」
幼「ふふふふ、男くんらしい答え方だねっ」クス
男「幼ちゃん??」
幼「どんなことがあっても…」
幼「私のこと…好きでいてくれる…?」
男「幼ちゃん…?一体…どうしたの…?」
男「幼ちゃん…?」
幼「き、今日はもう遅いからおうちに入るねっ」
ササッ
男「え…あ、うん」
男「うんじゃあ、おやすみなさい…」
幼「じゃあね……」フルフル
幼「バイバイ…」
―――――――――
イケメンくん送別会
イケメンセンパイ…
イッチャウデスネ…サミシイデス…
イケメン「あははは、みんなありがとう」ニコッ
イケメンくんはなんとか予定をやりくりして来てくれた…
そこには幼ちゃんの姿もあった。
茶髪「はぁ…ま、今日でアイツとも別れだと思うとな」
友「女どもはアレだけど俺は清々するぜ」
ぽっちゃり「そういう言い方はないんじゃないか」
友「だって…男の手柄をまるであたかも自分のもんにしてたような奴だぜ?」
ぽっちゃり「事実あの場所に赴いて、助けてはいたんだし」
ぽっちゃり「勝手に騒ぎ立てたのは俺たちのほうだろう?」
友「それは…そうだけど」
副部長「とにかく今日は送り出す側なんだから…大人しくしてなさい」
友「へいへい」
ヤンキー「……」
――――――――
女「えーでは、お別れの言葉はこのくらいにして…」
女「イケメンくんから重大発表があるそうです」
パチパチパチッ…
イケメン「えー…みんなまずはありがとう」
イケメンクーンッ
イケメン「あははは、ありがとう」
イケメン「こんな俺のためにこんな盛大な会を開いてくれてありがとう」
イケメン「俺にとっては悲しむ席でもあり、同時に…」
イケメン「祝いの席でも…あるのか…?」
男(祝いの席…?
幼「!!」
イケメン「というのも…今回の重大発表が俺たちにとって…祝いの席とでも言うのかな」
銀髪(俺・・たち??)
イケメン「えっと…改めて…」
イケメン「今回…俺は」
イケメン「幼さんと婚約いたしました。」
男「…………え?」
バイトなので
終わったら続き書きます(;一_一)
どたばた書いてますがかなり必死です…
―――――――――
ざわざわ
そして…
送別会が終わり…
友「おい!!イケメンどういうことなんだよ!?」
イケメン「急にあんなこと聞かされてびっくりしたよね。ごめんごめん」
茶髪「てか幼ちゃんと男が付き合ってるってお前知ってるのかよ!?」
イケメン「ああ、知ってるよ」
イケメン「それでも俺の両親と彼女の両親の決めたことだからね」
イケメン「俺たちは下手に口出しできないよ」
女「だからって…彼氏の男くんはどうなるのよ!?」
イケメン「悪いが俺たちには本当にどうすることもできないんだ」
ヤンキー「本人たちがどうにもならないって言ってるんだ」
ヤンキー「しかたねぇだろ」
女「仕方ないって…」
イケメン「理解が早くて助かるよ」
友「ちょっと待てよ!!幼ちゃんは?」
友「幼ちゃんは納得してるのかよ!?」
幼「……」
イケメン「まだ俺たちは納得しきれていないところもある…」
イケメン「一応まだ時間はお互い貰ってるんだ」
イケメン「その時までお互いの気持ちを整理する」
茶髪「政略結婚ってやつか…」
イケメン「聞こえは良くないね…世間的にはそういうところだね」
女「幼は納得してるの…?」
幼「私は…まだ…」
ヤンキー「そんなこと聞く必要ねぇだろ」
ヤンキー「遅かれ早かれ結婚することは決まっちまってるんだ」
ヤンキー「俺たち外野がどうこう言っても仕方ねーだろ」
友「けどまだ学生なんだぜ!?それなのに結婚って…」
ヤンキー「世の中にはそういうしきたりとか体裁とか気にする所なんていくらでもあるぞ」
ヤンキー「俺たちガキがあーだこーだ言って覆るようなら最初からこんなことにはならねぇよ」
一同「……」
イケメン(俺の言いたいことをほとんど言ってくれたな…)
イケメン「そういうわけなんだ…」
クール「決まり事なら仕方ないのではないかと…」
後輩「クールちゃん…」
後輩幼「そうっすよ。てかむしろお祝いすべきなんじゃないんですか!?」
イケメン「まだ少し早かったかな…?」
イケメン「とにかくみんなにはちゃんと報告しておきたくてね」
―――――――――
送別会は粛々と終り…
そして各々複雑な気持ちを抱えたまま解散となった…
男「……」
幼「……」
トコトコ
男(こんな時なんて言ってあげたらいいんだろう…)
男(ボクは…)
幼「ねぇ…男くんはさ」
男「うん?」
幼「どんなことがあっても…私のこと好きでいてくれるって言ったよね?」
男「うん…」
幼「今も…その気持ちに」
幼「変わりは…ない?」
男「うん。もちろん」
幼「……」
幼(君はいつでも…そんなにまっすぐなんだね…)
幼(……)
男「……幼ちゃんはこのことに関しては…?」
幼「私は前にお父さんから聞いたの」
男「幼ちゃんの…」
男(いくつも会社を持ってる有数の社長さんらしいけど…)
男(ボクはあまり会ったことはないんだよなぁ…)
幼「久しぶりにお父さんから連絡が来てね」
幼「話したいことがあるから一緒に食事をしたいって…」
幼「私も本当に久しぶりだから楽しみで…」
幼「もしかしたらって思ったけど……やっぱり変わってなかった…」
男「幼…ちゃん…」
幼「でもいいのっ!お父さんと話ができただけで、すごくうれしかった」
男「そっか…」
婚約に関して話を聞きたかったけど…
今の幼ちゃんに聞くことはできなかった…
男「……」
イケメン「やぁ、きてくれたんだね」
男「話があるって…なんの用かな…?」
イケメン「ふむ…大体察しはついてるんじゃないかな」
男「……うん…」
イケメン「なら話しは早い方がいい」
イケメン「幼さんのことなんだけど」
男「どうすればいいのかな…?」
イケメン「彼女と別れてくれないか?」
男「……」
イケメン「俺たちの婚約はもう決定事項なんだ」
イケメン「今君がどうにかできる話のレベルじゃないし」
イケメン「何より彼女を苦しめるだけだ」
イケメン「それくらいは気づいているよね?」
男「……」
イケメン「君ならすぐに新しい人が見つかるよ」
イケメン「だから彼女のことはあきらめてくれないか?」
男「……ボクは…」
イケメン「この通りだ」土下座
男「……」
――――――――――――――――
がちゃ
幼「あ、男くん…」
男「やぁ…」
幼「どうしたの?」
男「ちょっと…歩かない?」
幼「うん…いいよ」
―――――
公園
男「懐かしいね~。ここでよく遊んだよね」
幼「そうだねぇ。鬼ごっこしたり、ポコペンしたり、かくれんぼしたり」
幼「いっぱい遊んだねっ」
男「いろいろ考える前に…思い出してみたんだ」
男「幼ちゃんとの思い出を」
幼「……」
男「たくさん遊んで、一緒に笑って、泣いて、怒って、また笑って…」
男「幼ちゃんとの思い出はいつもいろんな表情があった」
男「だからかな…演劇が好きになったのは…」
男「いろんな表情があふれてる演劇」
男「そんな演劇をしたかったんだと思う」
幼「……」
男「そう思うと…」
男「ずっとボクは幼ちゃんと演劇をしてたんだなぁ」
幼「そうだねっ…そう思うとちっちゃい頃から演劇してたのかもね」
男「だからさ…」
男「演劇は…もうおしまいにしなきゃ…」
男「下がった幕の中でずっと…二人で劇をするのはもう…」
男「終りにしなきゃ…」
幼「………」
男「………ごめんね…」
幼「そうだね……」
幼「もう閉幕なのに…」
幼「ずっと私は一人で繰り返してたんだね…」
男「幼ちゃん……」
幼「ごめんねっ…付き合わせちゃって…」
幼「すごく…すごく楽しかったっ」
幼「私の…一番大切な宝物にするね」
男「うん…ボクにとってもかけがえのない宝物だよ…」
幼「いままで……あ…りがとう」
幼「さようなら…」
――――――――――
男「………」
息を吐くと真っ白…
一足先に…
冬がきちゃったなぁ…
――――――――――
終業式
先生「じゃあ冬休みだからってハメはずすんじゃないぞ!」
友「だってよ。茶髪!女の子ハメるんじゃねぇぞ?」
茶髪「おめぇじゃあるめぇし…」
茶髪「男~お前も一緒にくるか?」
男「ボクは遠慮しておくよ~」
女「男子ってなんでああなんだろうねぇ」
銀髪「まぁ~そういう年頃だしねぇ~」
あはははは
男「♪~♪」
後輩「あっ男せんぱ~い」
後輩幼「男先輩お疲れ様っす!」
クール「お疲れ様です…」
男「やぁ、どうしたの1年生そろって」
後輩「今からみんなでカラオケ行くんですよ~」
後輩幼「男先輩もどうっすか?」
クール「きます?」
男「ボクは遠慮しておくよ~」
後輩「そうですかぁ…残念」
男「また今度誘ってよっ」
後輩幼「勿論っすよ!!」
クール「その時は行こう☆…」
男「うんっ。絶対に行くよ」
――――――――
副部長「あら男くんじゃない」
副部長「これからおいしいラーメン屋さん行くのだけれど」
副部長「どうかしら?」
ヤンキー「おい、早くいくぞ」
ヤンキー「ん?男か」
男「やぁ、二人とも悪いんだけど…今日はいけそうにないかなぁ」
副部長「そう…彼と二人じゃちょっと気が引けてたのだけど…」
副部長「なら仕方ないわね…」
ヤンキー「なんだそれ…お前が行きたいって言ってたんだろうが」
副部長「誰もあんたとなんて言ってないでしょ?」
男「あはははは…まぁまぁ落ち着いて」
――――――――――
男「はぁ…今夜は冷えるかなぁ」ブルブル
銀髪「やぁ」
ぽっちゃり「おう、男か」
男「ぽっちゃりくん…銀髪ちゃん」
ぽっちゃり「たまたま近くを通りかかってな」
銀髪「男くんも一緒にどうかな?」
男「一緒に?」
銀髪「これから肉まんでも買いに行こうかなって」
ぽっちゃり「どうだ?一緒に行かないか?」
男「……」
男「あははは…温かそうだね」
男「けどボクは…」
銀髪「また断るんだ…」
男「…え?…」
銀髪「またそうやって断って……本当に一人ぼっちになるつもりなんだ…」
ぽっちゃり「銀髪?」
男「銀髪ちゃん…?」
銀髪「あれからずっと見てきたよ…」
銀髪「男くんがどんなふうにしてきたか…」
銀髪「ボクずっと見てたよ」
男「……」
銀髪「そんなに辛いなら…どうして言ってくれないの?」
銀髪「こんな状態になった男くん……彼女に見せられる?」
男「…!!」
男「ボクは…」
銀髪「泣きたくて泣きたくて…そんなに辛いのに…」
銀髪「なんで君はずっと笑顔でい続けようと演技し続けてるの?」
銀髪「幼ちゃんは最後の最後で演技するのをやめたよ?」
銀髪「なのになんで君はまだしてるのさ!?」
ぽっちゃり「おい…銀髪…」
銀髪「幼ちゃんはずっと最後まで演技続けてたよ…」
銀髪「最後の最後まで何もかも噛みしめて」
銀髪「けど…最後…ボクと電話した時」
銀髪「彼女……泣いてたよ」
男「……」
銀髪「君の名前を叫んで泣いてたよ!!」
銀髪「ずっと一緒にいたかったって…」
男「…!!」
銀髪「なんで…」
銀髪「なんで彼女の手を離したのさぁっ!!!!」
銀髪「泣きながら離れていく彼女の手を…どうして握ってあげなかったの!?」
男「っ…!!」
銀髪「っぐ…幼ちゃんが…可哀そうだよぅ……」ポロポロ
銀髪「一緒にいたいって…ただそれだけなのに…」
男「……ボクだって…」
ぽっちゃり「…?」
男「ボクだって…ボクだって一緒にいたかった!!!」
男「ずっとちっちゃい頃から好きで…ちょっと臆病で、だけど優しくて泣き虫で…大人しいのに
いざとなったら度胸があって…苦手なことも自分から進んでやって、失敗してボクに相談しに来てくれて
一緒に挑戦するけどうまくいかず…結局克服できるのに二人して一生懸命になってて、そんなひと時がすごく
楽しくて…うれしくて…その時見せてくれる笑顔がすごく好きで…いつもいつもボクの隣にいてくれた…
それなのに…それなのに……もう一緒にいられないなんて…」
男「ボグだっで…一緒にいだがっだよぉ…!!!!!!」
男「やっど……きもぢを伝えられたのにぃ……」
男「なのにぃ…なんで……」
男「なんで……こんな風にお別れしなくちゃ…いけないのさぁ…」
男「うぅ……うぐぅぅ…」
銀髪「男くん……」
銀髪「もういんだよ……」
銀髪「もう演技なんかしなくていいんだよ」
銀髪「自分の気持ちに素直になろうよ…」
ギュ
男「ぎん…ぱつ…ぢゃん…」
銀髪「泣きたいときは泣いていいんだよ…」
銀髪「辛かったら叫んでいいんだよ…」
銀髪「自分を殺しちゃだめだよ…今の君が自分自身に優しくできなかったら…」
銀髪「誰が優しくしてくれるのさ…」
銀髪「だから…自分にもっと……優しくなろうよ…」
男「うぅぅぐぅ……」
ぽっちゃり「……男…」
――――――――――
銀髪「少しは落ちついた?」
男「うん…ありがとう銀髪ちゃん」
銀髪「これから…どうするの?」
男「いろいろ考えてみる」
男「自分がどうしたいのか」
ぽっちゃり「考えてどうするんだ?」
男「それは分からない…」
男「けど…大丈夫」
男「今度は大丈夫だから」
銀髪「…うん、そっか」
銀髪「いつでも言ってきてね」
男「うんっ…。ありがとう」
男「じゃあ二人とも気をつけて帰ってね」
銀髪「大丈夫だよっ!ぽっちゃりくんもいるし」
ぽっちゃり「ははは、責任重大だなこりゃ」
男「ぽっちゃりくんが一緒なら安心だね」
男「じゃあばいばいっ」
ぽっちゃり「おう!またな」
銀髪「うんっバイバイっ♪」
銀髪「それから…頑張ってね」
銀髪「もう一人のボク…」
―――――――――
男「ん?」
男「郵便ポストに手紙が…」
男「!?これは…」
とりあえずここまで…
次回でクライマックスに突入出来る…かな?
もう少しだけ続きます(;一_一)
デンワダヨッ…♪デンワダヨッ…♪
男「もしもし!?」
銀髪「男くん!郵便ポスト見た!?」
男「うんっ!!今見たところだよ」
銀髪「今から会える?」
男「少し時間かかるけどいいかな?」
銀髪「うんっ。じゃあ待ってるね」
男「はぁはぁ…」
銀髪「男くんおはよっ」
男「おはよっ」
ぽっちゃり「お前のところにも来たか…」
男「じゃあみんなにも?」
~~~
こたびイケメン様と籍を入れることになりましたので
みなさまには大変お世話になりましたので
今回出席していただけるよう、一筆執らせていただきました…。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
幼
~~~~~
男「式への招待状…」
銀髪「女ちゃんたちのところにも届いてたみたいだよ」
ぽっちゃり「みたいだな…」
男「行こう、結婚式へ」
銀髪「男くん?」
男「やっぱり…このままになんてできない…」
銀髪「男くん…」
ぽっちゃり「だが…下手に何かやらかすわけにもいかんだろ」
男「そんなことはしないよ」
男「ただ…イケメンくんにどうしても確かめたいことがあるんだ」
ぽっちゃり「確かめたいこと?」
男「まだ確信がないんだけどね…」
銀髪「一体何を…?」
男「それは本人に直接聞くまではね…」
~~~~~
幼「……これは…」
幼父「また脅迫状か…」
幼(これで10通近くになる…)
幼父「心配するな…式が終わるまでの間だけだ」
幼父「こんなことする輩は決まっている」
幼父「さしずめ…前の高校の連中だろう…」
幼「!?お父様!?」
幼父「全く…娘のことを諦めきれん男め…」
幼「どうして…それを…?」
幼父「私が何も知らんと思ったか?」
幼父「高校に通っている間も一人暮らしをしていたようだしな」
幼「……」
幼父「全く…なぜ親に反発したがるのか理解できんな」
幼父「私が同じ年のころは親の薦めには素直に従ったものだ」
幼「……しか…なかったくせに…」
幼父「こんな風に育てた覚えもないというのに…」
幼父「いつの間にか低レベルな人間たちとの戯れをするようになるし…」
幼「……」
幼父「おまけにそこらへんにいるくだらん男と付き合うとは…」
幼「…ッ!!!」
幼父「それに比べイケメンくんは…」
幼「今の発言撤回してくださいっ!!」
ダンッ
幼「いくらお父様でも彼を悪くいうのは許せませんッ!!」
幼父「何をそんなに怒っている?」
幼父「お前は私の気に入った人間と結ばれてこそ」
幼父「幸せになれるのだぞ?」
幼「お父様は…」
幼「本当にそう思われてるのですか!?」
幼父「いまさら何を言ってるんだ?」
幼父「お前だってそれを望んだことじゃないか」
幼「お父様…ッ」
幼父「式まであと2日、その間に彼を受け入れる準備をしておくんだぞ」
幼父「いいな?」
幼「………失礼しました…」
バタン
幼「男くん……私…どうしたらいいかなぁ…」
幼「……」
幼「男くん…」
タッタッタッタ…
――――――――
ヤンキー「…」
トテトテ
ああそうだ…
ありったけ用意させろ
ヤンキー「ん?あれは…」
イケメン「ああ、そうだ」
イケメン「かまわないさ、結婚式の一つや二つ」
イケメン「潰すくらい…なんてことないさ」
ヤンキー「!?」
ヤンキー(今…なんて?)
イケメン「彼女は手に入れるさ…」
イケメン「彼女の父親の会社のついでにね」
イケメン「それに中々あんな美女はいないさ、俺を引き立てる良いステータスになってくれるさ」
ヤンキー(なんだとッ…)ギリギリ…
イケメン「筋書きは不幸な事故さ」
イケメン「脅迫してきた人間の逆恨みで…
イケメン「ビルごと爆破」
ヤンキー(爆破っ…!?何するつもりだ!?)
イケメン「都合のいいことに、あの脅迫文の差出人を演劇部の連中の一人だと、見事に勘違いしてくれたよ」
イケメン「明晰で有名な彼女の父親もただの親馬鹿だったわけだ」
ヤンキー「てめぇええ!!」
イケメン「ん?」
イケメン「ああ、悪いねちょっと用事が出来てしまったよ」
イケメン「じゃあ切るね」
イケメン「さて…なんの用かな?ヤンキーくん」
ヤンキー「てめぇのことは気に入らなかったが、ここまでの屑とは思ってなかったよ」
イケメン「君に屑呼ばわりされるなんて心外だな…」
イケメン「お姉さんを救えなかった奴に…ね」
ヤンキー「姉貴のことは言うんじゃねええ!!!」
イケメン「でも大丈夫さ、君のお姉さんは俺がこれから責任を持って守ってあげるよ」
ヤンキー「てめぇに姉貴は渡さねぇ…」
ヤンキー「てめぇなんかのためにアイツは姉貴を諦めざるを得なくなったんだぞ!!」
イケメン「だから言ってるじゃないか」
イケメン「この婚約は決まっていたことなんだって」
イケメン「俺のせいにされても困るよ」
ヤンキー「あのクソ親父がここまで腐ってたとは俺も予想外だったよ」
ヤンキー「こんな屑と自分の娘を一緒にさせようなんてな…ッ!!」
イケメン「君にだけは言われたくないな」
イケメン「父親の恩恵を十分に受けていたのに、その期待から逃げ出して」
イケメン「あまつさえ、腹違いとはいえ姉である彼女に全て押し付けるなんてね」
ヤンキー「……」
イケメン「君のほうがよっぽど屑じゃないか!!」
ヤンキー「…俺は…」
男「そんなことないっ!!!」
ヤンキー「!?」
男「ヤンキーくんは屑なんかじゃない!!」
男「どんな風だったにしろ」
男「そんな過去があったからこそ」
男「ヤンキーくんは幼ちゃんのことを誰よりも気にしてた!!」
男「きっと…ボク以上に!!」
男「些細なことに気づいては…いつも気配りしていた」
男「幼ちゃんをいつだって支えてたし…」
イケメン「結局それは彼女に対する罪悪感からだろう?」
男「そんなことないっ!!」
男「最初は罪悪感があったかもしれないけど」
男「でもきっとどこかで…」
男「家族だと思ってたから」
男「だから幼ちゃんを気遣っていたんだと思うよ!!」
イケメン「男くん…君には家族がいたことがないから」
イケメン「そんなことが言えるんだよ」
イケメン「けどね…現実の家族は」
イケメン「そんな生温かいものじゃないよ」
男「…ッ!?」
イケメン「君には永遠に理解できないだろうね」
イケメン「まぁいいさ…君にもこのことを聞かれちゃ」
イケメン「ただで返すわけにはいかないね」
ぞろぞろ
イケメン「じゃああとは頼むよ」
ぞろぞろ
ヤンキー「チッ…数が多いな…」
男「ヤンキーくんッ!!」
ヤンキー「とっとたたみかけるぞ」
「おらああああああ!!!」
男・ヤンキー「せああああああ!!!」
………
…
――――――――
ヤンキー「あらかた…片付いたか…」
男「…みたいだね…」
ヤンキー「全部…聞いてたのか?」
男「うん…まぁ…ね」
男「いつから…知ってたの?」
ヤンキー「高校は行ってすぐな…」
ヤンキー「あいつのとこのメイドだかなんだかが来て」
ヤンキー「もしもの時は頼むって」
ヤンキー「実際に会ったことなんて、ガキの頃以来だってのに…」
ヤンキー「勝手な連中だよ」
ヤンキー「まぁ俺も自分勝手で出たんだがな」
男「……」
男「どうして…?家を?」
ヤンキー「……」
ヤンキー「そもそも俺はあいつとの後妻との間に出来たガキなんだよ」
ヤンキー「正妻との間にどうしても男ができなくてな」
ヤンキー「そんな時にガキだけ授かるために作った女が見事に俺を産んだってわけだ」
ヤンキー「生まれた俺はあいつに引き取られたさ」
ヤンキー「金でな」
男「え…?」
ヤンキー「買われたんだよ俺は、あいつに」
男「でも…そんなお母さんはそんな簡単に…」
ヤンキー「目の前に1億なんて出されたら誰だって差し出すだろ」
ヤンキー「あの女も単純に俺を産むだけのために用意されたもんだしな」
男「そんな……」
ヤンキー「それからは毎日のように英才教育じみたことやらされて」
ヤンキー「金持ちのやってることそのまんまやらされたよ」
ヤンキー「しんどくて投げ出したくなったけど…」
ヤンキー「そんなときに幼が現れたんだよ」
男「幼ちゃんが…?」
ヤンキー「今のまま小さくしたような感じだったよ」
ヤンキー「そう、ホントにアイツは変わらねぇ…」
ヤンキー「馬鹿がつくほどお人よしで、泣き虫で…」
ヤンキー「そのくせ…いつも笑ってやがる」
ヤンキー「あの時だって笑ってやがった…」
―――「大丈夫だよっ。私が代わりになってあげるから」――――
「だから、笑ってよ?ね?」
ヤンキー「馬鹿野郎が…」
男「ヤンキーくん…」
男「本当に幼ちゃんのことを大切に思ってるんだね…」
ヤンキー「そんなじゃねぇよ…」
ヤンキー「俺は…ただアイツが本当に笑ってられりゃそれでいいんだよ」
男「大切に思ってるってことだよ、それ」クスッ
男(間違いなく…ヤンキーくんにとって幼ちゃんは大切な家族だ)
男(幼ちゃんの幸せをただ願ってた…)
男(ただ…それだけなんだ…)
男「止めよう…ヤンキーくん」
ヤンキー「ん?」
男「明日の式で起こること…何としても止めなきゃ」
男「このままじゃ…彼女にとっても…幼父さんにとっても」
ヤンキー「アイツがどうなろうが知ったこっちゃねぇ…」
ヤンキー「勝手に金で買って、使えなくなったらゴミのように捨てやがる」
ヤンキー「あんな奴父親でもなんでもねぇ!!!」
男「ヤンキーくん…」
ヤンキー「けど…幼がこのままイケメンの下におさまるのは納得いかねぇ」
ヤンキー「アイツの幸せを守るためだったら協力してやるよ」
男「もちろんそのつもりだよ!」
ヤンキー「もし失敗したら…俺たちは連中に消されるかもな」
男「そうだとしても止めなきゃ…」
男「それにボクにはもう…無くすものなんてないからね…」
ヤンキー「……」
ヤンキー「そうか…分かった」
男「うんっ」
ガシッ
わずか1日というタイムリミットしかない中
ボク達はイケメンくんの計画を阻止するべく
準備を進めた…
お互いの大切な人を守るために…
男「よし…後は夜になるだけ…」
銀髪「何が夜になるだけなの?」
男「うわわわ」
男「ぎ、銀髪ちゃん!?」
銀髪「呼び鈴何度も鳴らしたんだけど…」
銀髪「全然出て来ないから…」
男「ごめんねっ」
男「今準備してたところなんだよっ!!」
銀髪「ふ~ん」
男(銀髪ちゃんは鋭いから…絶対に気づかれないようにしなきゃ)
男「じ、じゃあ、そろそろ行こうか~」
銀髪「イケメンくんの爆破計画…」ボソッ
男「な、!?」
銀髪「さっき一人でブツブツつぶやいてたよ?」
銀髪「止めなきゃとか…イケメンくんが~どうとか」
男「いやぁそれは…そよ風のいたずらじゃないかなぁ~」アセアセ
銀髪「ちゃんと話すって…約束したよね?」
男「うぅぅ……」
銀髪「男くん」
男「……分かったよ…全部話すよ」
―――――――――――
銀髪「それ…本当なの?」
男「うん…ボクとヤンキーくんとで聞いてたから」
男「間違いないかも」
銀髪「けど…一般の招待客もいるのにそんなこと…」
男「ひそかに調べてみたんだけどね」
男「イケメンくんの会社…今までにいくつもの会社を買収してるんだ」
男「それもやり方は公になってないみたいだけど」
男「政略結婚にしても今回イケメンくんの会社と幼父さんの会社はともに大手企業…」
男「どちらに籍をいれるにしろ…会社の主導権争いが起こらないはずがない…」
男「あくまでボクの憶測だけど…」
銀髪「けど…そんなことしたとしても男くんたちが否認すれば…」
男「そこはお金で解決できるみたい」
男「ボクたちを消すくらい彼らにとってはなんでもないんだと思う…」
銀髪「そんな…」
男「あくまでここまではホント憶測だよ」
男「でも今日の計画は本当みたいだから…」
男「もし何かあったらみんなはすぐに逃げてね」
銀髪「男くんとヤンキーくんはどうするの!?」
男「なんとか未然に防ぐ方法を考えるよ」
男「そんなに無茶はしないから」
銀髪「でもそれを止めること自体無茶だよ!!」
男「それは分かってる…」
男「だけど…」
男「ボクたちは彼女を助けたいんだ」
銀髪「……」
銀髪「わかった…約束するよ」
男「銀髪ちゃん」
銀髪「その代わり男くんも約束して」
銀髪「絶対に無茶はしないって」
男「うん。わかってるよ」
―――――――
ガヤガヤ
女「ホントすごいわね…」
友「公演のときのホールとは大違いだな…」
茶髪「こんなとこで式挙げるなんて…金持ちのやることはわからんねぇ」
クール「……こんな無駄に金を使うくらいなら募金してほしいですね…」
後輩「自分たちで稼いだんだからそれは…」
幼父「ん…?見かけない顔がいるが…」
秘書「お嬢様のご学友の方々のようです」
幼父「追い返せ」
秘書「ですがお嬢様に必ずお通しするようにと言いつけられておりますが…」
幼父「構わん私の意向でどうにかなる」
幼父「叩き出せ」
秘書「……本当によろしいのですか?」
幼父「くどいぞ」
秘書「……わかりました…」
女「ねぇ、あれって…」
幼「……はぁ…」
女「やっほ」
幼「お、女ちゃん!?」
幼「それにみんな…」
友「花嫁がこんなとこにいていいのか~?」
幼「もう戻ろうとしてたところだったんだ」
女「そっかぁ…衣装楽しみにしてるね」
幼「あはは…ありがとう」
後輩「幼先輩聞いてくださいよ~、茶髪先輩今日のためにわざわざスーツレンタルしたんですよ~」
後輩幼「しかも全然似合わないんすよね~」
茶髪「てめぇら本人のいるまでよくもまぁんなことが言えるな?」
後輩「ホントのこと言っただけじゃないですか~」
女「もうやめなさいって」
幼「みんな相変わらずだね」クス
女「うるさいだけよ全く」
幼「いいじゃん、にぎやかで楽しそうっ」
秘書「お嬢様…」
秘書「……」
トコトコ
秘書「お嬢様…そろそろお時間が」
幼「秘書さん…わかりました」
女(会社の秘書さんかな…?)
友(すげぇ美人…)
秘書「皆様もどうぞ楽しんでいってください」
秘書「では行きましょう」
幼「はい。みんなまたあとでね」
秘書(社長…やはり追い返すことはできません…)
秘書(お嬢様のあんな笑顔…私は少なくとも今まで見たことありません…)
秘書(自由が無くなってしまうお嬢様のために…)
友「ずげぇ美人だったな!!」
茶髪「綺麗系だったな」
女「見た目の感想しかないの?あんたたち」
後輩「というか~、男先輩たちはまだ来ないんですか?」
女「今向かってるみたいよ」
クール「ぽっちゃり先輩も今向かってるみたいです」
――――――
イケメン「やぁ、ようこそ銀髪さん」
イケメン「そして…男くん」
銀髪「こんばんは、イケメンくん」
男「こんばんは…」
イケメン「よく来てくれたね、彼女が招待したことは聞いていたよ」
イケメン「彼女のお父さんは反対してたけどね…」
銀髪「あははは、じゃあ…来たらまずじゃったかな…?」
イケメン「とんでもない、どうぞ」
イケメン「とくに男くん、君には是非参加してもらいたかったんだ」
イケメン「彼女のためにもね」
男「ボクも彼女には迷惑ばかりかけていたし、助けたもらったことも何度もあった」
男「最後くらいは何かしてあげたいって思ったから」
イケメン「そうかい」
イケメン(…何か吹っ切れたみたいな表情だな…)
イケメン(君が何かするのは分かってるし…悪いがマークだけはさせてもらうよ)
男「参加させてくれてありがとう」
イケメン「こちらこそ、来てくれてありがとう」
銀髪(笑顔なのに…なんか恐い…)
ガヤガヤ…
司会「会場の皆さま、大変お待たせいたしました」
司会「それでは今回皆様にはお集まり頂きありがとうございます…」
女「始まったわね…」
男「みんな、おくれてごめん」
友「待ってたぜ」
茶髪「えらい遅かったな?」
銀髪「ちょっとね」
――――――
幼「……」
秘書「お嬢様とてもお似合いですよ」
幼「ありがとうございます」
秘書「……作り笑顔でも式の時は笑顔でいてくださいね」
幼「分かってます」
コンコンッ
幼父「入るぞ」
幼「どうぞ」
ガチャ
幼父「おお…よく似合ってるぞ」
幼「ありがとうございます」
幼父「この数年間待ちに待っていたぞ」
幼父「ようやくお前が彼の下へ行くのをな」
幼「……」
幼父「お前を幸せにできるのは彼とこの私だけなんだ」
幼「そう…ですね」
幼父「今は不安かもしれないが…じきに私の言ったことが正しかったと分かる日がくる」
秘書「社長そろそろお時間が」
幼父「わかった」
がちゃん
秘書「……」
幼「……」
秘書「…社長もずいぶんと変わられました…」
幼「そうなんですか…?」
秘書「以前は仕事の合間でもお嬢様のことばかり気にされておりました…」
秘書「学校はどうだとか…友達はいるのか?だとか…」
秘書「今のように体裁を気にするというより」
秘書「一人の親として…気になさっていました…」
幼「……」
秘書「いつからでしょうか…」
秘書「お嬢様を自分のステータスのように考えるようになったのは…」
幼「そんなことありませんよ」
幼「お父様はいつだって私を娘として…」
幼「……でなければ今回の婚約だって…」
秘書「私個人の意見を正直に申してしまいますと」
秘書「これはお嬢様の意志など完全に無視せれているかと…」
秘書「私のはとてもお嬢様が思っているような…」
幼「かも…しれませんね」
秘書「………お嬢様は本当にそれでよろしいのですか?」
幼「私は私個人である前に…お父様の娘です」
幼「私が期待にこたえなければ…」
幼「でなければ…彼と約束した意味が…」
秘書「お嬢様…?」
幼「いえっ…なんでもありません」
plplpl
秘書「失礼します…」
pi
秘書「もしもし…」
秘書「え…?」
秘書「分かりましたすぐに行きます」
pi
幼「?…どうかしました?」
秘書「少しトラブルが起こりましたので会場に向かいます」
秘書「では…」
がちゃん
幼「トラブル…?」
幼「一体何が…」
ああ
予定通り頼む
幼「ん?ドア越しから声??」
「ああ」
「時間は20:00丁度だ」
幼(20:00…?丁度会場に行く時間だけど…)
「ああ」
「まぁその後は俺が仕切ることになる」
「親父はすでに向こうで始末したからな」
「あとは幼父だけだ」
幼(!?お父様が何??何が起こるの?)
「誰もビルが爆破されても気にも留めないさ」
「彼らが俺の身代わりになってくれるからね」
幼(ビルの爆破!?…式場ごとってこと?)
「まぁ彼女も手に入るし、会社は俺の手中…」
「なに報酬金はすでに用意してある、心配はするな」
幼(私を手に入れるって…もしかして…イケメンくん…?)
イケメン「お前たちは騒ぎが起きた後、彼らの身柄を拘束すればいい」
イケメン「じゃあまたあとで、今から彼女に会うからな…」
幼(…!!来る!)
がちゃん
イケメン「やあ幼さん」
幼「どうしたの?イケメンくん」
イケメン「会場に行く前にちょっと気になってね」
幼「式の前に新郎が新婦に会うのは良くないよ」
イケメン「まぁ今回は式というより披露パーティーみたいなものだからね」
イケメン「リング交換もしないし、式は後日改めて挙げるしね」
幼「そうだったんだ~」
幼(でも…どうしてイケメンくんがあんなことを…)
イケメン「それに俺の年じゃあまだ籍を入れることができないからね」
幼「確かにそうだねっ」クスッ
イケメン(ずいぶんと笑顔を見せるようになった…)
イケメン(男への想いを断ち切れたようだな)
イケメン「じゃあそろそろ行こうか」
幼「ええ」
―――――――
がやがや
女「いやぁこの料理おいしいわ」
副部長「あまりがっつかないでくださいね」
茶髪「しょーがねえよ。普段こんな料理食べられないぜ?」
友「クール!!あっちのも食べようぜ」
クール「おー…」
後輩「ね、ね!!後輩幼こっちのも食べようよ~」
後輩幼「おし!来た」
副部長「はぁ~…まったく」
副部長「って…あれ?男くんたちは?」
――――――
黒服「よし…設置は完了したな」
黒服2「後は時間を待つだけ…」
ドコッ
黒服2「グハッ!!」
黒服「!?何者だ!!」
バキィ
ドサ…
ぽっちゃり「悪いな…少し眠っててもらうぞ」
ぽっちゃり「ん?これが無線機か?」
ガガガッ…
銀髪『こちら銀髪…どうぞっ」
ぽっちゃり「ああ聞こえとるぞ」
銀髪『こっちはあらかた片付いたよ』
ぽっちゃり「了解した」
銀髪「とりあえずこっちは片付いて…今から爆弾の場所を特定するところだよ」
ぽっちゃり『しかしよくこの黒服達をどうにかできたな?』
銀髪「ちょっとね~」
銀髪「あとは男くんを待つだけ」
――――――――
トコトコ
イケメン「じゃあ彼女を頼みますよ」
幼「……」
黒服3「了解しました」
黒服?「ああ、分かった」
バキィ
黒服3「ぐはぁ!!」
ドサ
幼「!?」
イケメン「な!?」
黒服?「悪いなぁイケメン…」
イケメン「なるほど…どうりで君の姿が確認できなかったわけだ」
イケメン「ヤンキーくん」
幼「え!?」
ヤンキー「こうでもしないと潜りこめないからな」
ヤンキー「悪いが幼はこのまま頂いていくぞ」
ヤンキー「お前の計画も邪魔させてもらう」
幼「計画!?」
イケメン「ふっ…何を言ってるんだい?」
ヤンキー「いまさらとぼける必要ないだろ…」
ヤンキー「いずれ、幼にバレるのも時間の問題だしな」
幼「計画って…もしかしてビル爆破…?」
イケメン「!?」
イケメン(そうか…さっきの会話…やはり聞かれていたか)
ヤンキー「お前としたことが…まさか幼に聞かれてるなんてな」
イケメン「なんのことかさっぱりだな」
幼「ヤンキーくん…?」
ヤンキー「今回のこの婚約もすべてコイツ一人が仕組んでたことなんだよ」
ヤンキー「お前んとこの会社を乗っ取るためのな」
幼「え…?」
イケメン「待ってくれ、これは双方の親で決めたことだよ?」
イケメン「なぜ俺が仕組んでいたことに…」
ヤンキー「お前の親は確か海外にいたよな?」
ヤンキー「うちのメイドと執事に情報集めてもらってな」
ヤンキー「そしたら…お前の父親、3か月前に行方不明だってよ」
イケメン「……」
幼「そんな……」
ヤンキー「それに今日も参加してねぇとなるとな…」
幼「やっぱりさっきの話…」
イケメン「やはり聞かれていたか…」
幼「……本当に自分のご両親を…?」
イケメン「今となっては邪魔でしかないからね」
ヤンキー「幼の会社に吸収されるのが恐かったのか?」
イケメン「それだけは避けたかったからね」
イケメン「あれだけ企業を大きくしておいて、彼女の会社に全部持っていかれるなんて」
イケメン「我慢ならないんでね」
幼「そんな…じゃあ私との婚約は」
イケメン「君のことも気に入ってはいたよ?」
イケメン「俺に全然なびかないから、半ば力づくという形になってしまったけどね」
イケメン「俺にとっても、良いステータスになってくれるし」
幼「そんな……そんなことのために…」
ヤンキー「やっぱりてめぇに幼は渡せねぇな…」
ダッダッダッダ…
幼父「イケメンくん!!幼!!」
幼「お父様っ!!」
イケメン「これは幼父さん…少し取り込んでいましてね」
幼父「なぜお前がいる」
ヤンキー「あんたの面を拝みみ来てやったよ」
ヤンキー「こんなやつと自分の娘を一緒にさせるなんてな…」
ヤンキー「頭どころか、今度は見る目も腐ったか」
幼父「なんだとッ…!!」
男「ここは完了した…」
男「よし…あとは銀髪ちゃんたちと合流するだけだ」
黒服「ク…」
ピッ…
ゴゴゴゴゴッ…!!!
幼父「な、なんだっ!?」
幼「きゃっ!!」
ドサッ
ヤンキー「くっ!!」
イケメン(ちっ…まだ時間じゃないぞ!!連中ヘマをやらかしたか)
ゴゴゴゴゴッ
―――――――――――
銀髪「わわわっ!!」
ぽっちゃり「なんだ!?」
ガガガガッ…
男『二人とも!!無事!?』
銀髪「大丈夫だけど何かあったの?」
男『ボクが目を離した隙に黒服の一人がどうやら起爆ボタンを押したみたいで…』
男『とにかく今からヤンキーくんと合流するよ!!』
銀髪「分かった!!ボクたちは会場の人達の避難を誘導するよ!!」
男『おねがい!!』
ぽっちゃり「よし、行くか!」
銀髪「うん!!」
―――エントランス付近―――
ガヤガヤ
女「慌てないで!!落ち着いてください!!」
警備員「君たちも早く非難しなさい!!」
茶髪「待ってください!!まだ友達が残されてるんです!!」
警備員「私たちに任せて君たちは早く!!」
後輩「一体どうなっちゃうですか!?」
警備員「爆破の規模が思いのほか大きい、このままだと倒壊の恐れもある」
警備員「とにかく早く!!」
友「男…!!銀髪、ぽっちゃり…!!早く戻ってこいよ…!!」
タッタッタッタ
男「ハァハァ…!!」
男「ヤンキーくんッ!!」
ヤンキー「男か!?」
男「幼ちゃんは!?」
ヤンキー「爆破があってどうやら気絶してたらしく…」
ヤンキー「気づいたら………面目ねぇ…」
男「ううん。それより君が無事でよかった」
ヤンキー「それより、俺がイケメンを探す」
ヤンキー「お前は幼を頼む!」
男「わかった!!あとヤンキーくん!!」
ヤンキー「なんだ!?」
男「幼父さんもお願い!!」
ヤンキー「!!」
男「どんなことがあっても…君と幼父さんは親子なんだ!!」
男「このままでいちゃダメだよ!!」
男「君が助けてあげなきゃ!!」
ヤンキー「俺にそんなことする意味はねぇ!!」
男「意味なんかなくても…やらなきゃダメなんだ!!」
男「君じゃなきゃできないんだよ!!」
ガガガッ!!!
男「うわっ…こんなところまで火が!!」
男「ヤンキーくん!!」
ボワァ…
男「だめだ…火が邪魔でヤンキーくんのところには行けない…」
男「今は幼ちゃんを助けなきゃ…」
ダッダッダッダ
―――――――――
幼父「くっ……はぁ…はぁ…」
幼父「まさかさっきの衝撃で足をやられるとは…」
タッタッタッタ
イケメン「幼父さん!?」
幼父「イケメンくんか…!?」
幼父「すまない…手を貸してくれ…」
イケメン「ええ、今楽にして差し上げますよ」
ダンッ
幼父「ゴフッ…!!」
ドサッ
幼父「な…何を…!?」
イケメン「全く…爆破で本当は始末するはずでしたが」
イケメン「まだくたばらないとは…案外しぶといんですねぇ」
幼父「きみは…一体?」
イケメン「まぁ全部ことはうまくいってますから良いんですけどね」
イケメン「このままあなたが死んでくれればあなたの会社も実質俺のものになりますから」
幼父「最初から……それが目的で…!」
イケメン「ええ、でなければ何が悲しくてあなたの会社と手を結びますか?」
幼父「お前……幼を…!!」
イケメン「可哀そうに彼女も…」
イケメン「こんな父親の勝手な横暴に付き合って」
イケメン「あげくそれを彼女にとっての幸せと……」
幼父「くっ……!!」
イケメン「まぁ彼女は俺が可愛がってあげますから」
イケメン「安心して逝ってください」
幼父「貴様ぁ!!!」
イケメン「さようなら」
バァンッ!!
イケメン「なっ!?」
幼父「お、お前」
ヤンキー「ぐあぁ…!!」
ドサッ
イケメン「まさか…君がこの人をかばうなんて」
幼父「お前…なぜ!?」
イケメン「まぁいいや、二人そろって…」
ゴゴゴゴゴッ…
ガラガラガラッ!!
イケメン「チッ…仕留めそこねたか…」
イケメン「まぁいいや」
イケメン「死にかけ二人じゃここから出られるとも思えないしね」
―――――――――
まさに超展開
幼「ハァ…ハァ…」
バリンッ
幼「まずい…火の手が…」
幼「もう少しで屋上に…」
イケメン「そんなに慌てて…どこへいくんだい?」
幼「……ッ!!」
―――――――――
ヤンキー「ハァ……」
幼父「もういい……お前だけでも逃げろ」
ヤンキー「うるせぇ…黙ってろ老害が…」
幼父「なぜだ……」
ヤンキー「あぁ……?」
幼父「なぜ…私を助けた…?」
幼父「私に…恨みはあっても…ハァ…」
ヤンキー「黙ってろ…つったろうが…!!」
幼父「助ける義理…なんぞ…な…いだ…ろ…」
ヤンキー「……」
ヤンキー「しらねぇよ………んなもん…」
ヤンキー「体が勝手にそうしてたんだよ……」
幼父「………」
幼父「私は………間違……っていた…のか…?」
ヤンキー「………俺が…知るかよ…」
ヤンキー「前を向いて歩けって」
ヤンキー「てめぇ、口うるさく…言ってただろう…」
幼父「……」
ヤンキー「けど前進することだけ考えて……」
ヤンキー「前だけ見てたってな……」
ヤンキー「周りが見えなきゃ……」
ヤンキー「なんの意味もねぇよ…」
幼父「……」
幼父「すまなかった……」
ヤンキー「それは…俺に言うセリフじゃねぇだろうが…」
ヤンキー「他に言うべき奴が……」
ヤンキー「すぐそばにいたじゃねぇかよ…!!」
幼父「………」
幼父「そう……だな…」
タッタッタッタ
ぽっちゃり「ヤンキー!!」
銀髪「ヤンキーくん………ッ…!!」
―――――――
イケメン「そんなこわい顔をしてどうしたんだい?」
イケメン「君を助けにきたのに」
幼「父を殺そうとしたのに……」
イケメン「仕方ないさ…君の父上はいけなかったんだ」
イケメン「恨むのなら自分の生まれを……いや」
イケメン「君の父上を恨むんだね」
幼「あなたは…!!」
イケメン「まぁ…従わないなら、無理矢理でも連れてさ」
イケメン「キズの一つを負ってでもね」
スチャ…
幼「……ッ!」
ドガッ
イケメン「チッ…!!」
イケメン「いつもいつも…君は邪魔に入ってくれるね」
幼「男くん!!」パァ…
男(よかった…幼ちゃんは無事だ)
男「どうしますか?頼みの綱の拳銃はもうありませんよ」
イケメン「あんなものなくても」
イケメン「君一人くらいどうにかなるよ」
スッ…
男「……」
スッ…
男・イケメン「はぁああああ!!!」
バキッ
ボコッ
男「クッ…」
イケメン「チッ……」
イケメン「君はいつも……」
イケメン「いつも俺の邪魔ばかりしてくれたよね!!」
バキィ!!!
イケメン「彼女のなんでもない…ただの幼馴染のくせに!!」
イケメン「いつだって彼女の隣にいた!!」
ボコッ
男「ぐああッ!!!」
イケメン「おかげで彼女は君しか知らない!!」
イケメン「知ろうともしない!!!」
イケメン「俺の声も聞こうとすらしなかった!!」
イケメン「彼女の目先にはいつだって君がいたからね!!」
男「それが……なんで…」
ドサッ
イケメン「許せなかったんだよ!!」
イケメン「彼女を独占する君がね!!」
イケメン「君しかみようとしない彼女がね!!」
イケメン「そんなことじゃ外の世界も見れないと言うのに…」
イケメン「狭い世界で二人でいる…なんてつまらないんだ」
イケメン「なんてくだらない茶番だ!!」
男「……」
幼「そんなの……」
イケメン「なのになんで…君たちは幸せそうなんだ」
イケメン「お互いの気持ちも伝えていないのに…なんでそんなに笑っていられる!?」
イケメン「何も知らない……何も分からない…」
イケメン「なのになんで!?なんでそんな風でいられるっ…!!!」
男「ハァ……」
幼(男くん……!!)
イケメン「けど……もうそんなのどうだっていい」
イケメン「もう彼女は俺のものだ」
男「……ッ!!」
イケメン「もう君のじゃあない」
イケメン「あははははははははははは!!!彼女は俺が可愛がってあげるよ」
男「そんなこと……」
男「させるかああああああああああああ!!!!!!!!」
バキィィ!!!!
イケメン「ぐふぅっ!!!!!!」
男「あああああああああああ!!!!!」
バキィィ!!!
ボコッ!!!!
ガキッ!!!!
男「はぁあああああ・・・・!!!」
男「せあああああああああ!!!!!」
バキィィィ!!!!!!
イケメン「ぐああああっ!!!」
ドガガガガッ…
男「ハァ……ハァ…」
男「君にはずっと分からないよ……」
男「ボクたちの間のことなんて…」
トコトコ
男「幼ちゃん……」フラフラ…
ギュ…
幼「男くん…」
男「ちょこっと…遅くなっちゃった…かな?」
幼「ずっと……待ってたよぅ…」
男「ありがとう…」
バァン!!
幼「…え……?」
男「ぐぅっ…!!!」
イケメン「ハァ……ハァ…君だけは絶対に幸せにはさせない…」
イケメン「君だけは殺す…!!!」
幼「あなたは…!!!」
男「ハァ…ハァ…」
男「……」
イケメン「泣けよ…死ぬ間際なんだから」
イケメン「豚のように泣けええええ!!!!!!!!」
男・幼「……」
イケメン「…ッ!!」
イケメン「そんな目で…」
イケメン「俺を見るなあああああああ!!!!!」
ドガガガガッ!!!!
男「うわぁっ!!」
幼「きゃあ!!」
幼「男くんっ!!大丈夫!?」
男「大丈夫…肩に当たっただけだから」
幼「けど…撃たれたんだよ!?」
幼「大丈夫じゃないよ!!!」
男「あははは…けど君を守れたから」
男「別にいいやっ」
幼「男くん……」
男「イケメンくんは…?」
幼「ガレキに巻き込まれたのかな…」
男「……」
男(なんだか…可哀そうな人だったなぁ…)
男「それより…脱出しよう!」
幼「うんっ!」
タッタッタッタ
幼「はぁ…屋上についたけど…どうやって」
男「えっと確かこのあたりにワイヤーが…」
男「あった!!」
幼「なんでそんなところに!?」
男「ヤンキーくんが用意してくれたんだ」
男「もし爆破されて火災が発生したように屋上からワイヤーを使った脱出方法」
幼「けど…こんなの使ったことあるの?」
ガガガッ
銀髪『男くん!!返事して!!男くん!!!!』
男「呼んだ?」
銀髪『お、男くん!?』
ぽっちゃり『無事だったか!!』
男「うん、まぁね…」
銀髪『馬鹿ああ!!!ちゃんと定期的に連絡してって言ったじゃない!!!』
男「ひぃい!!ごめんなさい!!!」
幼「銀髪ちゃんにぽっちゃりくん!?」
銀髪『幼ちゃん!?じゃあ無事に救出成功??』
男「うん、なんとかね」
銀髪『よかったぁよぅ…』
男「今から屋上から脱出するから下でなんとかサポート頼めないかな?」
銀髪『サポートって…マットのようなものでも用意すればいいの!?』
男「そうしてくれると助かるかな」
ぽっちゃり『けどどうやって?」
男「ワイヤーを使ってちょっとね」
銀髪『そんなのやったことあるの!?』
男「ないよ」
幼・銀髪「ないの!?」
男「けど時間が無いから!!」
ガシャアン!!!
男「よし!行くよ幼ちゃん!!」
幼「う、うんっ!」
ひゅうぅ…
男「うわぁ…目がくらむ…」
幼「ビル60階あるからね…」
男「フ――ッ…」
男「よしっ!!」
幼「…っ!!」キュ
ダッ
ドカアアアアン!!!!!!
男「うわああああああああああ!!!!」
幼「きゃああああああああああ!!!!」
―――――――――
―――――
銀髪「きたぁ!!!!」
ぽっちゃり「着地地点に合わせろ!!!!」
友「おうよ!!!」
茶髪「どこだよ!!」
副部長「もっと右に行って!!!」
女「ちょ、ちょっとまって…足くじく!!」
後輩幼「うわわわわ」
男「ワイヤーを外すよ!!!」
幼「うん!!」
かちゃ
男「しっかりつかまってて……ッ!!」
幼「うんっ!!」きゅ
――――――――――
――――――――
男「絶対に君だけは助けるから…」
男「離さないよっ…!」
幼「私も……離れないっ…!」
―――――――――
――――――――
――――――
――
男「ん……」
男「ここは…?」
ヤンキー「気づいたか」
男「ヤンキーくん…」
ヤンキー「ここは病室だ」
ヤンキー「お前のな」
ヤンキー「まさか本当にワイヤー脱出するたぁな」
男「あれしか手立てがなかったし…」
男「…ッ!!幼ちゃんは!?」
ヤンキー「ああ…あいつなら無事だ」
男「そっか…よかった…」
ヤンキー「……あいつにとってはよくないことがあったがな…」
男「え…?」
ヤンキー「葬式に出てる…親父のな」
スペックの高い学生達だ
青春ドラマ見てたらハリウッドのアクション大作になってた気分
ヤンキー「あいつはあの日助け出されてから一日ともたなかったよ」
男「…そうなんだ…」
ヤンキー「幼もあいつに最後は言いたいこと言えたみたいだったぞ…」
男「そっか…」
男「けどよかったねとは…言えないね」
ヤンキー「あいつにとってはどんなふうでも『親』だからな…」
男「今はどうしてるの…?」
ヤンキー「葬儀の片づけだろうな…たぶん」
男「ヤンキーくんはちゃんと話せたの?」
ヤンキー「……さぁな…」
男「……」
ヤンキー「俺にとっても…親父だからな…」
男「…!!」
男「そうだね…」
―――――――
あれから
1週間ボクは眠っていたらしい
幼父さんは病院に搬送されてから懸命な処置も虚しく息を引き取ったらしい…
通夜は細々と行われた。
あとから聞いた話
その間も幼ちゃんはボクの見舞いをかかさず来てくれたらしい
ボクの意識が戻っても毎日のように会いに来てくれた
あれからイケメンくんは行方不明ということになり…
その後姿を見た人は誰もいない…
彼の会社も衰退していき、他の大手企業に買収されたそうだ
幼父さんの会社も同様ではあったがなんとか小規模で残ることができたそうだ
そして月日が流れた…
―――――
男子「付き合ってくださいっ!!」
幼「ごめんなさいっ!!」
女「案の定来てみたけどまた告白されてるよ…」
副部長「もうやめましょうよ、覗き見るの…」
茶髪「だったら来なきゃいいじゃねぇかよ」
副部長「あんたたちが変なことしないか気になるのよ!!」
幼「何覗いてるのかな~?」
一同「ひぃぃ!!」
幼「もう…覗き見るなんて、みんな趣味悪いよ~」
副部長「わ、私は違うわよ!?彼らが覗きに行くっていうから心配で」
茶髪「その割には告白する場面、見入るように見てた気が…」
副部長「だまらっしゃい!!」
女「まぁまぁ、みんな心配してあんたのこと見にきたのであって」
女「決して興味本位じゃ…」
幼「みんな…もう、自供してるようなものだよね」
一同「……ごめんなさい…」
幼「もういいよっ」
幼「それよりみんなで一緒に帰ろうよ」
女「いやぁ、今日はちょっとね」
女「あんたに用事のあるやつがもう一人いるのよ」
幼「またぁ?」
茶髪「まぁまぁ会ってやってよ」
友「奴待ちくたびれてるんだぜ」
幼「今日…これで5件目だよ…?」
女「なにぃ!?あたしが知らない間に2件ほど増えてるわよ!?」
友「あ、それ俺がセッティングしたやつだわ」
茶髪「勝手にやるなよ…」
ぎゃーぎゃー
幼「今のうちに…」
テクテク…
幼「帰り道を帰るだけで良いって言ってたけど…」
男「幼ちゃ~ん」
幼「男くん!?」
男「いやぁ…ごめんね急に呼びだしちゃって」
男「一緒に帰りたかったから呼びだしちゃったけど…」
男「待たせるのも悪いから、帰り道で先に行っててって頼んだんだ」
幼「そうだったんだぁ~」
幼「てっきりまた…」
男「また?」
幼「ううんっ!なんでもないよっ!!」
幼(また告白だったなんて言えない…)
幼(告白……男くん…)
男「あれから大変だったね…」
幼「ちょっと…いろいろありすぎたかな…」
男「……」
幼「いろいろありすぎて、考える時間もなかったから・・・」
男「幼ちゃん・・・」
幼「でも今は大丈夫っ」
幼「みんなのおかげで、こうやってまた学園通えてるわけだし」
幼「男くんたちがあのとき来てくれなかったら・・・」
幼「そうおもうとね・・・」
男「幼ちゃん・・・」
幼「やっぱり辛いね・・・」
男「・・・」
幼「けどね・・・嬉しかった」
幼「初めて、お父さんに本当のこと話せて」
幼「もっと早く・・・話せたらよかったのになぁ・・・」
男「幼ちゃん・・・」
幼「それに男くんも・・・」
男「うん?」
幼「あのとき男くんが来てくれて・・・本当に嬉しかった」
幼「やっぱり私の王子様はこの人なんだって・・・」
幼「けど・・・男くんが撃たれたとき、怖かった・・・」
男「幼ちゃん?」
幼「もしかしたら・・・物語の王子様のように、男くん死んじゃうんじゃないかって」
幼「すごく怖くなって」
男「・・・・」
幼「生きてて・・・本当によかったぁ・・・」
幼「よかったよぅ・・・」ウルウル・・・
ぎゅ・・・
男「大丈夫だよ」
男「君を助けるから離さない」
男「そうやって約束したじゃんか」
幼「グスッ・・・」
幼「うん・・・」
男「大体肩を撃たれたくらいじゃ死なないよ~」
男「そのあとはちょっと無茶しちゃったけどね・・・」
幼か
ミスった
『幼か』はなしで
幼「本当だよぅ・・・」
幼「一つ間違えば死んじゃうんところだったよ・・・」
男「ごめんね・・・危ない目にあわせて」
幼「男くんも」
男「ん?」
幼「あんな無茶・・・もうしちゃあダメだよ」
男「あはは・・・あんなこともうする機会もないよ」
幼「茶化さないで!」
幼「もうだれも失いたくなから・・・」
男「幼ちゃん・・・」
男「わかった・・・約束するよ」
男「もう無茶はしないよ」
男「もう君のそばから離れない」
幼「男くぅん・・・」ポロポロ・・・
男「だからさ・・・」
男「また一緒にいても・・・」
男「いいかな・・・?」
幼「はいっ・・・・お願いします・・・」
銀髪「よかったね・・・二人とも・・・」
ぽっちゃり「涙出てるぞ、ほらハンカチ」
銀髪「ありがどぅ・・・」
ぽっちゃり「とりあえずはよかったのかな?」
銀髪「うんっ!やっぱり彼女の王子様は男くんじゃなきゃ」
銀髪「よかったね・・・二人とも・・・」
ぽっちゃり「涙出てるぞ、ほらハンカチ」
銀髪「ありがどぅ・・・」
ぽっちゃり「とりあえずはよかったのかな?
銀髪「うんっ!やっぱり彼女の王子様は男くんじゃなきゃ」
ぽっちゃり「二人でいるのが、一番しっくりくるな」
銀髪「うんっ」
ぽっちゃり「・・・」
銀髪「ん?な、なにかな?」
ぽっちゃり「いやぁ何、お前にも笑顔が戻ってよかったなぁって」
銀髪「ぽっちゃりくん・・・」
ぽっちゃり「・・・・」
クール「・・・」じー
銀髪「わわっ!く、クールちゃん!?」
ぽっちゃり「いたのなら声かけてくれれば」
クール「・・・」
クール「お邪魔でしてしまいましたね・・・」
ぽっちゃり・銀髪「そ、そんなこと!!」
ぽっちゃり・銀髪「・・・」
クール「・・・」
クール「もう告白したあとですか・・・?」
ぽっちゃり・銀髪「してないって!!」
幼「ねぇ・・・男くん」
男「何~?」
幼「公演の台本あったから、久しぶりに二人で読みあいっこしよ?」
男「いいねっ。あのときはほとんどアドリブだったから、台本通りにやってみよっか」
幼「うんっ。あとさアレンジじゃなくて、本当に王子様とかぐや姫にしてみない?」
男「うんっ!やってみよっか」
ーーーーーーー
かぐや姫「この星の人は目に見えるものしか、信じようとしない・・・」
かぐや姫「でも、あなたは違う・・・」
かぐや姫「あなたは目に見えなくても大切なものがある」
かぐや姫「そう私に教えてくれた・・・」
王子「ぼくも昔・・・友達に教えてもらったんだ」
王子「本当に大切なものは目に見えない」
王子「それはぼくたち一人一人が持つ、想いなんだ・・・」
男(そうだ・・・)
男(ボクに・・・本当に大切なものがなんなのか)
男(教えてくれたから・・・)
男(だから星の王子様が好きだったんだ)
王子「ぼくたちの二人の間にある・・・想いなんだ」
幼(私も同じだった・・・)
幼(だから大好きだったよ・・・)
幼「かぐや姫も・・・本当に王子様に会うことができれば、よかったのにね・・・」
男「ちゃんと出会えたよ」
幼「え?」
男「この物語で・・・」
男「そして、こうやってボクちみたいに・・・」
幼「・・・っ!」
幼「うんっ!」
かぐや姫「たとえ離れていても、あなたの気持ちがあるかぎり」
王子「ぼくたちはいつでも二人でいられる・・・」
ーーーーー
幼「わたしたちも・・・」
幼「同じだよね・・・?」
男「勿論だよ」
男「ボクの大切なかぐや姫・・・」
幼「私の大切な・・・」
幼「星の王子様っ!!」
fin
乙!
予告通りの超展開に笑ったが、スッキリ終わったな。
なかなか面白かったよ
なんとかスッキリ終わりました・・・・
結構無理やり感がありましたが・・・
スペック高いのは
まぁ演劇である程度のアクションをやってるからってことで(~_~;)
(*゚-゚)つ乙!
お疲れ
演劇部のちからってすげー
最後まで読んでくださった人には感謝です(;一_一)
時間潰しになったのなら幸いです。
いろいろミスしてるところもありますが…
結構書いてて自分も楽しかったので
時間があれば
また後日談でも書きたいなぁと思ってます…
お疲れ!
後日談楽しみにしてる
乙
面白かったー!
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