男「――ッ!」(17)
男(腹痛だ……)
男(それも普通じゃねぇ…!)
男(ヤツだ……ヤツが来やがった!)
「これまとめといてー」
男「あ、はーい」
男「――ッ!」
男(ダメだ……波が収まらん……)
男(この書類は早くても1時間……無理だ…)
男(ならどうする…)
男(上司に訳を話すか?……いや、俺は上司の娘を狙っている)
男(ここで下手に言い出せば……)ブルッ
男(そうだ、同僚に……)
「なに突っ立ってんの、早く行く」
男「あ、はい」
男(フーッ)
男(何とかマイデスクに着陸できたぜ)
男(――ッ!)
男(ぐ……来たか……!)
男(こんなのは何年振りだろうか……)
男(同僚に…)クイクイ
同僚「?」
同僚「!」グッ!
男(グッジョブじゃねーんだよ糞がッ!)
男(ジェ、ジェスチャー…で……)オレ、ハラ、イタイ
同僚(…コン、ヤサ、ケドウ……今夜酒どう?)
同僚「!」グッ!
男(だからグッジョブじゃねーんだよ!)
男(埒が明かん……)
ピッピッピ
同僚『はい』
男『腹痛い助けて誰にもバレずにトイレまで誘導して』
ブチ
男(ハァァァァ!ヤベェェ!キタァァァ!)キュルルルビー
同僚(あぁ、トイレか)
同僚(任せろ)グッ!
男(よし……)
ピッピッピ
同僚『今から手元のパソコンで社内地図を携帯に送る』
同僚『赤いマークが女、青いマークが男、緑のマークが未確認生物だ』
男『頼ん……だ』
同僚『まずはこのフロアをどう抜けるかだな』
stage1・フロア
男(こ、こんなに……)
男(どうしたら……ハゥアアアア!キテルコレアカン!)キュルルル
同僚『落ち着け、4秒後に電気が落ちる』
同僚『予備電源への切り替えは30秒後』
同僚『チャンスはそこだ』
男(……持ってくれ……)
パチン
同僚『行け』
男(ウォォォ!!)ウチマタスタタタ
パッ
男(!?)
同僚『!?』
専務「何かハッキングされてたんで直しといたよ」
男(アノヤロォォ!)
専務「フッ」チラ
男(フォォォォ!!)
同僚「はい注ォ目!」バシン
ナンダナンダ?
同僚『今だ』
男(すまない!)スタタタ
男(なんとか廊下に出た……あと少し……――ッ!)グギュ
男(こ、これは……『後で大きいの来るから覚悟しろ』信号!)
男(まずい……!)
同僚「あ、いや、そのぉ……ね?フフフ、何でもないです」
専務(アノヤロォ!)
同僚(早いところ指示を……しかしなぜ専務が……ハッ!)チラ
専務(思い出したか?1年前の払拭を今してやる!)
1年前
専務「デルデルデル!」
男「あー専務っすかぁ?」
男「あのぉちょっとぉ用事あるんすけどぉ」
専務「あ、あとでな」
同僚「いやぁ俺もぉ急ぎのようがあるんでぇ」
専務「い、いやだからあとで…」
男「いいじゃないっすかぁ」
男「あ、なんか隠し事っすか?」
専務「ち、ちがう」
男「取り押さえろ!」ガバ
同僚「おう!」ガバ
専務「あ、あ、やめ……」
専務「アァァァァァア」ビーチロチロチャァァァ
現在
専務(あの時は払拭を出来なかったが……今ここで!)
同僚(ヤバいことになった……)
「あ、専務さん?すいませんがここのヤツを……」
専務「あぁはいはい」
同僚(よし、こうしてる間に……)
同僚『廊下だな?』
男『はよ……ウッ!』
stage2・廊下
同僚『まず突き当たりを右だ』
男(ウゥゥ)スタタタ
男『ここは……』
同僚『あぁ…女がいるな』
男『しかも多い……フゥワ!』
同僚『む?この速度だと……7秒待て、そしたら壁際に沿ってゆっくり階段へ』
男『なぜだ?』
同僚『イケメンが戻ってきたんだ、1時間前イケメンは外回り…この時間的に戻ってくるのがデフォだ』
男『よ、よし……』
専務(バカめ……)
これは復讐されて然るべきだな。好きな女の前で洩らしてしまえ。
キャーキャー
イケメン「すまない、通してくれたまへ」
キャーキャー
ワタシノシキュウハトオリホウダイヨー
ナニイッテンノブス
同僚『ゴー』
スタタタ
パシッ
男(?)
ドドドド
男(下着だと!?)
男(ヤバいヤバい!ここで発見されれば間違いなく変態だ!)
同僚『どうした?』
男(かくなる上は……)
ポイポイポイポイポイポイポイ
イケメン「うわッ!……パパパパパンティーや!うっひょぉぉぉ!」
男(すまん…ホァァ!キテルアカン!)
同僚『…?降りたか?』
男『あ、あぁ……ウッ……降りた…』
stage3・ウグイス廊下
男『あと……少し!』
同僚『ああ』
男(しかしなぜあそこにパンティーが……)
男(……………………!こんな極悪非道なことをするのは……専務か!)
男『お…い!ここから……高度な心理戦だ……!フヒューフヒュー……』
同僚『なぜ』
男『専務だ…!』
同僚『!』
専務(気づいたか……はたしてこの勝負…勝つのはどっちかな!)
男(ここの廊下は女子更衣室の前と言うことでウグイス張り……)
同僚『……どうする』
男『確実に何か仕掛けている……だが……打開策が……ハゥアアアア!』
同僚『……天井をいこう』
男(はっ!?)
同僚『それしか無理だ』
同僚『嫌なら止めないが』
男(クッソ……)
専務(恐らく今はウグイス廊下……残念だが裏をかいてそこにはなにも仕掛けていない)
男(それしかないのか……?)
同僚『おい!前方に女!一人だ!』
男(……)
「~♪」スタスタ
ギィギィキッ…………ギィギィキッ
男(そうか!)
同僚『お、おい……なにを堂々と……!』
男(これだ……ここはこの前改装したばかり……まだウグイスが寝床に慣れてない……だとすれば!)スタタタ
同僚『!……突破…』
専務(クソ!)
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