ほむら「しんどい」 (159)

ほむら「あー、もうダメだわ」

ほむら「何度やったってマミは頭から食べられるし」

ほむら「魚は魔女化するし」

ほむら「杏子はなんか死ぬ」

ほむら「まどかに至っては契約しちゃうし」

ほむら「QBはいつも私の邪魔をする」

ほむら「だるい」

ほむら「すごくだるいわ」

ほむら「しんどいわ」

確かに

よくわからんが鬱病になりそうだ

ほむら「…」

和子「暁美さん、自己紹介よろしくね」

ほむら「暁美ほむらです、美しい暁の炎とかいて暁美ほむらです」

和子「…その、趣味とか」

ほむら「ないっす」

和子「そ、そう」

ほむら「…」チラッ

ほむら「…はぁ」

さやか「なんかため息つかれたんだけど」

ほむら(…一応やっとこうかな)

ほむら(もう恒例みたいなものだし)

ほむら「あなたがほけんいいんのかなめまどかさんね」

まどか「そ、そうだけど、何で喋り方が…」

ほむら「きにしないでちょうだいつかれてるだけだからほけんしつにあんないしてくれるかしらくすりをのまないといけないの」

まどか「う、うん」

ほむら(…あー、何度目だっけこのセリフ)

まどか「こ、こっちだよ」

ほむら「うい」

ほむら(…あー、しんどい)ポリポリ

まどか「ほ、ほむらちゃんはどうして…」

ほむら「早乙女先生が私にteach、OK?」

まどか「あ、う、うん」

ほむら(早くあの訳わからない構造の渡り廊下につかないかな)

ほむら(あ、ここだ)

ほむら「…鹿目まどか」

まどか「え?」

確かにあの渡り廊下は色々おかしい

ほむら「最近どお?」

まどか「…」

まどか「…え?」

ほむら「友だっち大事ー?」

まどか「…え?え?」

ほむら「今の生活どお?」

まどか「えっと、その、た、楽しいよ?」

ほむら「みんな大切?」

まどか「…大切だよ、みんな大好きだよ」

ほむら「ふーん」ポリポリ

まどか「えぇ…」

呼んだっすか?
http://i.imgur.com/9nl25As.jpg

誰だよ

ほむら「ま、それならそれでいいんじゃないですか」

まどか「い、いきなりどうしたの?」

ほむら「うん、凄くいいと思うわ」

まどか「…」

ほむら「まぁ、本当に大切に思ってるんだったら変わりたいとか思わない方がいいんじゃないでしょうか、社長さん」

まどか「社長じゃないよ!」

ほむら「どんとちぇんじ、あんどゆーだい」

ほむら「変わるな、さもなくば死ぬ、よ」キリッ

まどか「…それって文法あってるの?」

ほむら「どんとのー」

さやか「何それ…」

まどか「キャラがコロコロ変わるの」

さやか「もしかして電波さん?」

まどか「…て、言うより何かもう受け答えが雑」

さやか「へー、おもしろそうな子だね」

まどか「うーん…まぁ悪い人じゃないと思うよ」

さやか「その根拠は?」

まどか「…分かんない」

さやか「なんだよそれ」

さやか「あ、そだ、まどか」

まどか「え?」

さやか「帰りにCD屋、寄っていこうよ」

まどか「ウェヒヒ、また上条君?」

さやか「む、またとは何だまたとは!」

まどか「ウェヒヒ、いいよ、いこ?」

さやか「よーし、直行だよ!」

ほむら「…いけないわ」

ほむら「度重なるループのだるさでまどかへの受け答えが雑になってしまうわ」

ほむら「そうよね、取り敢えずこのループは捨てましょう」

ほむら「遊びましょう」

ほむら「そうして次のループへの英気を養うのよ」

ほむら「…うーん、気晴らしにCDショップにでも寄ってみようかしら」

ブッイキカエス!ブッイキカエス!

ほむら「…なんて言ってるのかわからないけれどリズムが良いわね」

ほむら「…ふふ」

ほむら「こんな風に目的もなく動くのっていつ以来かしら」

ほむら「…」

ほむら(…遊んでていいのかな)

ほむら(…いいのかな?)

さやか「ん?あれ転校生じゃない?」

ほむら「」

さやか「うわ、露骨に嫌な顔された、すげーショック」

ほむら(前言撤回、しんどいわね、やっぱり)

さやか「よ!転校生!」

ほむら「うるさい死ね」

さやか「え?」

ほむら「どうしたのかしら?さやかさん、ごめん遊ばせ」

さやか「なんだよそのキャラ」

ほむら「うるさい死ね」

さやか「ちょ、早口で聞こえないっての」

ほむら「ウール妻子ねって言ったのよ」

さやか「何それ?」

ほむら「さあ」

ほむら「こんなところで会うなんて奇遇ね」

さやか「そうだねー、あんた音楽好きなの?」

ほむら「まぁ、嫌いではないわ」

さやか「へー!もしかしてクラシックとか聞く!?」

ほむら「あんな糞みたいな雑音聞くわけないじゃない、何度煮え湯を飲まされたと思ってるのよバカ魚」

さやか「お、おおぅ、そこまで言うか…」

まどか「じゃあほむらちゃん、一緒に帰ろうよ」

ほむら「…」

ほむら「…え?」

ほむら(最初の頃の時間軸以降誘われたことなんてなかったのに)

まどか「ウェヒヒ…迷惑、かな?」

ほむら「そんなわけ無いでしょう、そういうわけだからさやか、さようなら」

さやか「何でだよ、私もだよ」

ほむら「チッ」

さやか「ほぼ初対面なのになんでだろ、あんたの私に対する対応がしっくりくる」

さやか「お、アイスクリーム屋さんじゃん!」

ほむら「そんなもの食べてるから甘い考えなのよ」

さやか「どういうことだよ!あ、おじさん、アイスください!」

まどか「ウェヒヒ、さやかちゃん楽しそう」

ほむら「…」←雲の数を数えてる

ピトッ

ほむら「おわちゃっ!?」

さやか「あはは、おわちゃっ!?だって」

ほむら「何するのよさやばか」

さやか「へへへ、ほれ」

ほむら「…何のつもり?」

さやか「友達のつもり、だよ、ほむら」

ほむら「…名前、覚えたのね」

さやか「ほむらの友達第一号としてこのアイスをおごってやろう!」

ほむら「…仕方ないわね、毒を持っていたら承知しないわよ」

さやか「するか!」

さやか「ほい、まどか」

まどか「何だかんだ私にも買ってくれるんだね、さやかちゃん」

さやか「む、まどかは素直に私の行為を受け取っていればいいのだー!」ギュッ

まどか「う、ウェヒ!?ちょっとぉ!」

ほむら「…」

ほむら(友達と買い食いなんていつ以来かしら)

ほむら(…いえ、そもそも学校に行った記憶すら曖昧だわ)

ほむら(…冷たい)

ほむら(…けど、美味しいわね)

ほむら(…)

さやか「ほむらー」

ほむら「うぇーい」

さやか「学校、楽しみなよ」

ほむら「…うぇーい…」

まどか「また対応が雑だよぉ、ほむらちゃん」

ほむら「…!」

ほむら(…ほんと、魔女っていうのは時間帯を選ばないわね)

ほむら「私ちょっと用ができたわ」

さやか「え?まだアイス半分も食べてないじゃん」

ほむら「…」グァバッ!

ほむら「ふぉふぃふぉーはま」

ほむら「グェッフォ!げほぉっ!!」

さやか「まどか、こいつやばいよ」

まどか「知ってるよぉ」

ほむら「そういう訳だから」

さやか「そっか、じゃあ…また明日!」

まどか「バイバイ、ほむらちゃん!」

ほむら「へーい」ヒラヒラ

さやか「…」

まどか「…」

ほむら「…あ、あと」

さやまど「え?」

ほむら「…アイス、ごっつぁんです」

ほむら「ここね」
 
ほむら(…ほんと、このループは遊んで暮らすって決めたのに)

ほむら(なんでこんなバカ正直に魔女を狩るのかしら)

ほむら(そう、私の本性は魔法少女)

ほむら(その汚れた目的のために魔女を狩ることをやめられないのだ)
 
ほむら(時を統べる私は、いずれ世界をも支配する)

ほむら(…アホらし)

ほむら(あー、魔女だるいなー、魔女がちくわだったらいいのに、ちくわ)

ほむら(ちくわ)

ほむら(誰だ今…)

マミ「あなた、こんなところで何をしているの?」

ほむら「あっそい!!」ビクッ

あっそいなんて言う女の子いるのかな

マミ「あっそい?」

ほむら「後ろから話しかけるなんてなんてことするの、生涯もう口に出さないわよ、あっそいとかいう単語は」

マミ「知らないわよ、あなたが叫んだんでしょう」

ほむら「…」

マミ「ほら、この辺は薄暗いから危険よ、もう帰りなさい」

ほむら「いえ、エロ同人誌だったらあなたの方が万倍危険よ」

マミ「は?エロド…?何?」

ほむら「うるさいわねチョココロネ」

ほむら「こんなところにいるあなたの方も十分危険でしょ」

マミ「…私も帰るから帰りましょう?」

ほむら「え?帰るの?魔女は?」

マミ「…え?」

ほむら「あっやべ」

マミ「…そう、そう言う事なのね」

ほむら「そうだわ今日はおでんにしましょう、こんな日こそおでんよ、ちくわ食べましょうちくわ」

マミ「そんな物じゃごまかされないわ」

ほむら「ちくわ」

マミ「分かったから」

ほむら「あなたにちくわの何が分かるというの?」

マミ「嫌にちくわを押すわね…」

マミ「…それはそうと、あなたは同業者と見ていいのよね…?」

ほむら「はぁ?魔女がホントにいると思ってんすか?ぷぷぷーマミさんマジマミさん」

マミ「…マミさん…?」

ほむら「ちくわ」

マミ「ごまかされないからね」

ほむら「ちきしょお!!!」

マミ「…私のことを知っているということは、そう見てもいいのよね」

ほむら「そうよ、私の願いはちくわを操るわ」

ほむら「ちくわに守られる拙者じゃなくちくわを守る拙者になりたいでござる」

マミ「…ここを奪いに来たの?」

ほむら「無視なのね」

マミ「…あなたは敵なのかしら?」

ほむら「そうね、敵であるとも言えるし敵でないとも言えるわ」

ほむら「ただ一つ言えることは」

ほむら「私はあなたの邪魔をしたりしない」

マミ「…!」

ほむら「まぁもちろんあなたが発狂して仲間殺しをしなければだけど」

マミ「は、はぁ?そんなことするわけ無いでしょう?」

ほむら「さぁ、どうかしら、どうかしらったらどうかしら」

マミ「…それに、私には仲間もいないわ」

ほむら「そうっすか」

マミ「…」

ほむら「あ、使い魔だ」バシュッ、バキュン

マミ「…え?」

ほむら「あ!足で引き金引くの難しい!あはは!」

マミ「…使い魔を狩っているの?」

ほむら「そりゃそうでしょうよ、だって狩らなかったらほかの人に危険が及ぶのよ、奥さん」

マミ「奥さんじゃないわ」

ほむら「うるっさいわね、大人みたいな胸して何言ってるのよ」

マミ「…どうして…?」

ほむら「はい?」

マミ「…どうしてあなたは使い魔を狩るの…?」

ほむら「だからぁ」

マミ「そいつらはグリーフシードを落とさない」

マミ「倒す意味なんてないのよ!?」

ほむら「…いや、そんなこと言われても」

ほむら「逆に倒さない理由がある?」

マミ「成長すればグリーフシードを孕むかも…」

ほむら「何言ってるのよ、そんなのちゃんちゃらおかしいわ」

ほむら「こんなものストレス解消でいいでしょう」

ほむら「ストレスを貯めないことはソウルジェムの輝きを失わないことにもつながるわ」

ほむら「そう、ちゃんちゃらおかしいわ、ちゃんちゃらね」

マミ「…」

マミ「…わたし達は仲間になれるかしら…?」

ほむら「奥さん、この噂知ってます?」

ほむら「仲間っていうのは気が付いたら出来てるものなんですって、やぁねぇもう、うふふふふ」

マミ「…!!」

ほむら「ま、だから一人で悩んねぇ」

マミ「…ありがとう」

ほむら「…?」

さやか「よ、ほーむら!」

ほむら「うぇ」
 
さやか「上?」

ほむら「ーい」

さやか「長いわ」

ほむら「まどっちはどうしたの?」

さやか「さー、少し遅れるらしいけど」

ほむら「あらそう」

さやか「あんたってほんとテキトーよね」

ほむら「ま、人生に疲れたから」

さやか「あはは、何それ」

ほむら(あんたのせいでもある)

さやか「いいなぁ、ほむら、悩みがなさそうで」

ほむら「めちゃめちゃあるわよ、張り倒すわよ」

ほむら「あなたこそないでしょう、馬鹿なんだから」

さやか「何をー!?」

ほむら「あー、掴まないで、その腕切り落としちゃうぞ」

さやか「怖っ」

ほむら「…」

さやか「…」

さやか「…ねぇ、ほむら」

ほむら「何かしら?さかや」

さやか「誰だよ」

さやか「好きな子っている?」

ほむら「…何よ急に」

ほむら「特にいないわ」

さやか「そっか」

ほむら「何よ、もしかしてバイオリンの天才少年に片思いでもしてるわけ?」

ほむら「それで怪我しちゃったから励ましたいとかならもっと面白いわよねー、ぷぷぷー」

さやか「なんで知ってんだよ!」

ほむら「さぁ、何故でしょう」

さやか「…はぁ…」

さやか「…私さ、片思いしてるんだ」

さやか「そいつはさ、バイオリンが大好きでさ」

さやか「私もそいつの音楽が大好きだった」

ほむら「…」ウトウト

さやか「…だけどさ、そいつ、ある時怪我しちゃったの」

ほむら「…」スゥ…スゥ…

さやか「…それからだよ、あいつがふさぎ込んじゃったのは」

ほむら「…」クカー

さやか「…ねぇ、私ってどうすれば良かったんだろうね?」

ほむら「…」スヤァ

さやか「こんな話いきなりされて、困るかも知んない」

さやか「…だけどさあんたの意見も聞いてみたい」

さやか「…テキトーな奴だけどさ、あんたっていつも正直じゃんか」

さやか「…なんて言ってあいつを励ましてやればいいのかな?」

ほむら「…」クシュン…スヤァ

さやか「…ねぇ、教えてよ、ほむら…!」

ほむら「あっそい!」

さやか「あっそい!?」
 

ほむら「なんてこと、二回目なんて」

さやか「…」

ほむら「…え?な、何かしら?」

さやか「だから、ほむらならどうるの?」

ほむら「…は、はあ?」

ほむら(何言ってるのよこのバカ)

ほむら(もしかして寝てるときに何か言ってたのかしら?)

ほむら(やばいわね、子守唄かと思ってた)

ほむら(どうしましょう、何?私ならどうするかって?)

ほむら(何それ、道徳の授業か何か?)

ほむら(私はこうします、って講師に言わないといけないの?)

ほむら(なんちて)

ほむら(…あー、考えるのだるくなってきたわ)

ほむら「…さやか」

さやか「…え?」

ほむら「思ったことを言えばいいの!」

ほむら「世の中当って砕けろよ!」

ほむら「そうよ!本心を言えばいいのよ!」

ほむら「当たって砕けた先に何もないかもしれない!」

ほむら「だけど砕けた欠片はきっとあなたの宝になる!」

ほむら「欠片を繋ぎ合わせた物こそが未来なのよ!」

ほむら(何言ってんだ私)

さやか「…ほむら」

ほむら(ええ、分かっているわ、ごめんなさい)

ほむら(適当にいいました)

さやか「…そうだよね!私頑張るわ!」

さやか「ありがとうっ!」

ほむら「…」

ほむら「れ、礼には及ばないわ」

ほむら(バカで助かった)

とりあえずここまで
キャラが違うのは仕方ない
ほむら以外はまともだろ?
とりあえず見てくれてありがとうちくわ

あっそい!

>>40
待ってるから

ちくわ保護

あっそい系女子

まどか「あ、ほむらちゃん、さやかちゃん!」

さやか「お、遅いぞー!まどかー」

ほむら「…」

まどか「?ほむらちゃんは何をしてるの?」

さやか「あー、今なんか手のシワを数えてるよ」

ほむら「まどか、おっはー」

さやか「そんな低テンションでいうもんじゃないから」

ほむら「おっはーーーー!!!!!!!!!」

さやか「うるせぇ!!」

諦めずに更新するぜよ
ID変わった

酉ぐらい付ければ?

>>47
わかった
でも叩かれそうだからこのSSだけで使う
後見てくれてありがとう
基本夜中更新にします

レスが反映されねぇ

さやか「ねえねえ、今日もどっか寄っていく?」

まどか「いいよ」

ほむら「ごめんなさい、私少し用事があるの」

さやか「へ?用事?」

ほむら「誰が爪楊枝よしばくわよ」

さやか「言っとらんわ」

ほむら「友達とお話があるのよ」

ほむら(…とりあえずマミと話しましょう)

さやか「…へー、友達ねぇ」ニヤニヤ

ほむら「なによ」

さやか「いやー、ほむらって友達いるのかなーって思って」

ほむら「いるわよ、まどか」

さやか「…」

ほむら「何よ」

さやか「さやかちゃんは?」

ほむら「あとさかやね」

さやか「だから誰なんだよ」

ほむら「ま、そーいうことだから今日は遠慮しちゃう」ピースピース

さかや「無表情でピースするな怖いわ」

放課後

ほむら(…さて、マミの家にでも行きましょうか)

ほむら(と言ってもマミの家に行くなんていつ以来かしら)

ほむら(なにか持っていった方がいいのかしらね)

ほむら(…ふーむ、マミが欲しがりそうなもの…)

ほむら「血液ダージリンのマミが欲しいものなんて紅茶くらいしか思いつかないわよ」

マミ「あら、暁美さん、今帰り?」

ほむら「そぉい!」ブンッ

マミ「あだぁ!」

ほむら「言ったはずよ、私の後ろに立つなと」

マミ「一言も聞いてないわよ!」

ほむら「あら、そうだったかしら?」

マミ「もう、お腹をいきなり殴るなんてひどいわ」

ほむら(お腹柔らかかったわね…)

ほむら(やっぱり少し肉付きがいい方がいいわよね)

ほむら(あ、でもマミはなんか体重を気にしてそうね)

ほむら(それに比べて私はスレンダー)

ほむら「勝った…!」ニヤッ

マミ「…何がよ…」

ほむら「女として、よ」

マミ「すごくイラッと来るわ」

マミ「途中まで一緒に帰らない?」

ほむら「嫌よ」

マミ「…えっ…あ、そう」

ほむら「あなたの家に上がらせてもらうわ」

マミ「…え?」

ほむら「早く案内しなさい、頭をかじるわよ」カジカジ

マミ「ちょ、本当にかじらないで!」

ほむら「はーやーくー!」ジタバタバタ

マミ「は、恥ずかしいから行くわよ!」

マミ「ここが私の部屋よ」

ほむら「何この刺さりそうなテーブル、センスを疑うわ」

マミ「なんてこと言うのよ」

ほむら「さぁ、早くケーキと紅茶を出しなさい」

マミ「はいはい、そこらへんに座っててね」

ほむら「…」スッ

マミ「天井に張り付くのはやめてちょうだい」

ほむら「ふぅ、美味しいわね、染み入るようだわこのポカリスエット」

マミ「いや紅茶よ」

ほむら「こっちのステーキもとっても美味しいわ」

マミ「チョコケーキよ、私はなんて反応すればいいの?」

ほむら「それにしてもキレイな部屋ね」

マミ「そうかしら」

ほむら「…」ポイッ

マミ「どうしてゴミを捨てるの」

ピンポーン

マミ「あら、誰か来たようね」

ほむら「悪いこたァ言わねぇ、嬢ちゃん、開けるのをやめな」

マミ「何キャラなの?あと嬢ちゃんはあなたでしょ」

ほむら「…」スヤァ

マミ「自由ね、はーい、少し待ってくださーい!」

ほむら「…」

ほむら「…」

ほむら「…居るんでしょ白いゴキブリことインキュベーター、QB」

QB「…気付いていたのかい」

ほむら「ええ」

QB「暁美ほむら」

ほむら「うぇ?」

QB「君は魔法少女なのかい?」

ほむら「そっすよ」

QB「そうか、僕は君と契約した覚えがないんだけれどね」

ほむら「そっすか」

QB「出来れば魔法少女になった時のことを詳しく教えてくれないかな?」

ほむら「にんにく」

QB「は?」

ほむら「何よ?」

QB「…にんにく?」

ほむら「あ、ごめん、頭に浮かんだ言葉を言ったらそれだったわ」

QB「あ、そう、良いから教えてくれよ」

ほむら「マンボウってストレスに弱いのよ」

QB「何を言っているんだいキミは、正気かい?」

ほむら「ぶおーん」

QB「もういい!」

マミ「あら、QB、来てたのね?」

ほむら「ちゃんマミ、アクエリアスお代わり」

マミ「紅茶よ、それと暁美さん、あなたの知り合いのこが来たらしいわよ?」

ほむら「へ?」

マミ「美樹さんって子と鹿目さんって子ね」

ほむら「えぇ…」

QB「…」

マミ「さ、上がって」

さやか「お、ほーむら!友達ってこんな美人な人だったの?」

まどか「ウェヒヒ、お邪魔します」

ほむら「おう、気にしないで上がれ」

さやか「あんたの家じゃないだろ」

ほむら「マミの家でもないわよ」

マミ「私の家よ」

ほむら(どうしましょう、正直今回は遊ぶって決めてたからさやかとまどかに話してもいいんだけれど)

QB「やぁ、美樹さやか、鹿目まどか」

さやか「うわっ!?喋る猫!?」

まどか「な、なななな、ナニコレ!」

ほむら「あー、QBが居たんだった…」

まどか「ほむらちゃん!この子なんなの!?」

ほむら「病原菌をたくさん持ってるわ、今のまどかみたいに抱きかかえてるとすぐに死ぬわよ」

まどか「ウェヒィッ!ばっちいよぉ!」ブンッ

QB「あんまりだよ」

さやか「で、実際なんなの?こいつ」

QB「それについては僕から説明させてもらうよ」

さやか「ま、魔法少女?」

さやか「ほむらもこっちの美人のお姉さんも魔法少女とかいうのだっての?」

QB「そうさ」

まどか「へぇー…」

ほむら「べぇっくし!」

さやか「うわぁぁ!こっち向いてやるな!」

QB「まぁ僕はほむらと契約した覚えなんてないんだけれどね」

ほむら「そーれそーれそれそーれそ」

ほむら「よっしゃあーーー!!」

さやか「うるさい」

とりあえずここまで
見てくれてありがとう

>>64

気長に待つぞー

面白い

マミ「貴方達にもQBが見えるということは素質があるってことね」

さやか「素質?」

マミ「魔法少女としての素質ってことよ」

まどか「…願いを叶える対価として魔法少女になるってことですか?」

マミ「そうね、まぁほとんどの子はやむにやまれぬ事情を抱えているのだけれど」

さやか「…」

まどか「…」

ほむら「いい物じゃないわよ、魔法少女なんて」

さやか「え?」

さやか「どういうこと?」

ほむら「どういうことも何も魔女とかいう化け物と生涯戦い続けないといけないのよ」

ほむら「お肌が荒れるわ」

さやか「いや、ほむら肌キレイじゃん」

ほむら「何言ってるのよ、これは汚くなったほうよ、前までは透明だったんだから」

さやか「透明?」

ほむら「インビジブル!」

さやか「うるせぇ」

さやか「…」

ほむら「まぁよく考えて決めることよ」

まどか「…マミさん」

マミ「なぁに?」

まどか「魔法少女のお仕事、ついて行ってもいいですか?」

QB「それはいい提案だね」

ほむら「…ぶぇっくし!」

さやか「…」サッ

ほむら「成長したわね」ニヤッ

さやか「私も行っていいですか?」

ほむら「無視なのね」

マミ「それは構わないけれど」

マミ「私一人っていうのも不安よね…」

ほむら(どっかの時間軸で一人で連れ回していたけれどね)

マミ「暁美さんもどうかしら?」

ほむら「…」

マミ「…あなたの力も見ておきたいの」

ほむら「…」

マミ「…」

ほむら「…はぁ、いいわよ」

マミ「…!」パァァ

ほむら「ただしこのカルピスのお代わりをくれたらね」

マミ「紅茶よ」

次の日

マミ「さて、パトロールに出かけましょうか」

さやか「へっへっへ」

まどか「なぁにそれ?さやかちゃん」

さやか「まぁ一応武器を持ってきたんだ」バットミセー

まどか「ほむらちゃん、それは?」

ほむら「人参と玉ねぎと牛肉よ」

さやか「何を作るつもりなんだよ」

ほむら「カレーかと思った?残念、クリームシチューでした」

ほむら「まどかの心を温めるのよ」

まどか「…なんで私の好み知ってるの…」

面白い

マミ「…近いわね」

さやか「なんか思っていたのと違いますね」

マミ「そうね、基本的にソウルジェムを便りに歩き回るから」

まどか「ほむらちゃん何やってるの」

ほむら「逆立ちよ」

さやか「スカートどうなってんだよ」

ほむら「魔法で固定してるの」

まどか「へー、便利なんだぁー」

マミ「…ここね」

マミ「この反応は使い魔ね」

さやか「使い魔?」

マミ「魔女が作り出す手下みたいなものよ」

マミ「だけど使い魔でも人に危害は加えるし、成長すると魔女になる」

マミ「放っておく理由はないわ」

さやか「へー、でもそいつってグリーフシードっての落とすんですか?」

マミ「落とさないわ」

さやか「ふーん、私なら使い魔も倒すけど人を餌に使い魔を育てる奴もいそうですね、あはは」

マミ「…そうね」

ほむら「まどか、歩き疲れてない?」

まどか「だいじょ…ひゃっ!」

ほむら「強がりねまどかは、お姫様だっこしちゃう」

まどか「女の子同士でおかしいよぉ!」

ほむら「髪を結ぶわ」

さやか「イケメンなのがムカつくな」

使い魔「キャハハハハ!」

マミ「こいつが結界の主ね」

さやか「うわ、グロイ」

まどか「…」ブルッ

ほむら「まどかおしっこ?」

まどか「勝てますか?マミさん」

マミ「ええ、油断しなければ簡単よ」

マミ「だけど暁美さんに倒してもらおうかしら」

ほむら「え?」

マミ「あなたの力を見ておきたいの」

ほむら「いいわよ」

ほむら「…んしょ」ガチャッ

ほむら「てぃろふぃなーれ」ドドドドドォン!!!

さやか「」

マミ「」

まどか「」

5秒に一回面白い

ほむら「覚えておいて、魔法少女になるってこういうことよ」

さやか「現代武器使うなよ!」

まどか「魔法らしさゼロだよぉ!」

マミ「…待って!まだ生きているわ!」

ほむら「え?ショック」

モクモク…

?「あんたらさぁ、なーに使い魔程度に本気になってんの?」

?「相変わらずだねぇ、マミ」

マミ「…!」

杏子「まーだ偽善者続けてんのかい?」ニヤッ

さやか「だ、誰、こいつ…」

まどか「使い魔を守ったように見えたけど」

ほむら「佐倉杏子、巴マミとは正反対の生き方をする魔法少女よ」

ほむら「彼女は幼い頃のトラウマから人を守る魔法少女から人を利用する魔法少女になってしまったの」

ほむら「妹の名前はモモ、身長はまどかより上、さやかより下」

ほむら「あっちの毛はまだ…」

杏子「おらぁぁぁ!」

ほむら「…」サッ

杏子「なんだこの変態は!!」

ほむら「褒め言葉なんですけどぉ?」ドヤァ

マミ「…ここは私のテリトリーよ、佐倉さん」

杏子「いやぁ、なぁに、あんたらの所にイレギュラーが来たって聞いてね」

杏子「ツラを拝ませてもらおうってだけさ」

杏子「だけど攻撃方法が現代武器とあっちゃねぇ」

杏子「大したやつじゃ…」カチッ

ほむら「…馬鹿な…私より大きい…」モミモミ

杏子「…」

ほむら「…このジャンクフード女!」バキッ

杏子「いってぇ!」

杏子「っていうか何しやがる!」

ほむら「あえていうなら、品定め、かしら?」

杏子「クソがっ!」

ほむら「…」サッ

杏子「このっ!このっ!」

ほむら「…」サッサッ

杏子「てめぇよけんじゃ…その顔やめろ!!!」

ほむら「…」

杏子「顎出すんじゃねぇえええ!!」

杏子「…はぁ…はぁ…」

ほむら「まだやる?それとも戦う?それともわ、た、し?」

杏子「…くっそ、舐めやがって…」

ほむら「天ぷら」

さやか「エプロンまでつけてよくやるよ」

まどか「意外に似合ってるね」

マミ「…もうやめなさい、佐倉さん」

杏子「はっ、得意のお説教かい?」

ほむら「イカスミ」

マミ「…二人同時に相手をできるほどあなたは強くないと思うけれど」

杏子「…チッ」

ほむら「ちんすこう」

マミ「私のことはどう思っても構わないわ」

マミ「だけれど私の後輩と仲間に手を出すなら」

マミ「黙ってみているわけには行かないわよ」

杏子「あっちが先に手を出したんだろ!」

ほむら「…ろ?ろ、ろ、牢屋」

杏子「ほら見ろ!あたしの言葉でしりとりしてやがる!」

マミ「そ、それについては謝るわ」

ほむら「や、よ!!」

杏子「うるせぇよ!!!」

杏子「…チッ」

さやか「…行っちゃったね」

まどか「…ああいう人もいるんだね」

マミ「…根は悪い人じゃないのよ」

ほむら(帰って寝たい)

ほむら「それより使い魔いいの?」

マミ「あ、そうだったわね」

マミ「というよりあなた私の技名とったでしょ」

ほむら「あぁティロ・フィナーレ(笑)?」

マミ「(笑)って言わないで」

ほむら「いい技名よね、ティッシュフィレ肉」

マミ「ティロ・フィナーレよ!」

ほむら「うぇい」

マミ「…まったく」ドォン!

さやか「うおお、すげぇ」

まどか「魔法少女らしいね」

ほむら「まどか見て見て、アリの巣」

まどか「分かった分かった」

ほむら「あ、女王アリよ」

まどか「分かったから」

今日はここまで
一レスに一回ボケるほむらちゃん可愛いよおやすみ

乙www

次の日

さやか「それにしてもマミさんかっこよかったね!」

まどか「憧れちゃうよぉ!」

ほむら(あー、予習してないわ昨日ファイアーエムブレムやり過ぎたかも)

ほむら(…眠い)

さやか「ほむらもさー、あんな風に戦いなよ」

ほむら「うるさいわね回復魔法でごり押す人に言われたくないわ」

さやか「え?」

次の日

さやか「それにしてもマミさんかっこよかったね!」

まどか「憧れちゃうよぉ!」

ほむら(あー、予習してないわ昨日ファイアーエムブレムやり過ぎたかも)

ほむら(…眠い)

さやか「ほむらもさー、あんな風に戦いなよ」

ほむら「うるさいわね回復魔法でごり押す人に言われたくないわ」

さやか「え?」

ほむら「なんでもないわよ」

まどか「それにしても昨日の…杏子ちゃん?」

さやか「あー、いたね」

まどか「…友達になれないのかな?」

さやか「はぁ?まどか正気?あんな野蛮なのと友達になったっていいことないって」

ほむら(どの口が言うのよ)

さやか「ねぇほむら」

ほむら「そうね、私はポン酢も好きだけど」

さやか「だよね、でもゴマだれもってうるせぇよ」

ほむら「なかなかやるじゃない」

杏子「…」

ほむら「あ、赤い人だ」

杏子「…よぉ」

さやか「あ、お前昨日の!」

杏子「…」ジッ

さやか「な、なんだ!?やるか!?」ササッ

杏子「あんたに用はねぇ、あるのは暁美ほむらだけ…ってどこに行った」

まどか「ごめんね、今アリの巣見てるの」

杏子「おいこら!」

ほむら「うわぁ、すごく大きいもの運んでるわ」

杏子「ちょっと面貸せよ」

ほむら「はい」ヒョコッ

杏子「それはぶん殴ってもいいってことか?」

ほむら「はじめましてのキスよ」

杏子「めんどくせぇな、いいから来い」

ほむら「今から学校なんだけど」

杏子「あー!もう!休めよそんなもん!」

ほむら「って事だからちょっと言ってくるわね」

さやか「ええ!危ないぞほむら!」

ほむら「心配ないわよ、私のほうが強いしエロイわ」

さやか「いやエロさでは負けてる」

ほむら「黙りなさい」

喫茶店

ほむら「で、何なのよ、こんな所に呼び出して」

杏子「…まぁ、なんだ」

杏子「とりあえず話がしたくなってよ」

ほむら「告白?」

杏子「ぶっ飛ばすぞ真面目に聞け」

ほむら「はー、喉が渇いたわ」

杏子「ん?そうか?なんか飲むか?」

ほむら「お金は持ってるの?」

杏子「へへ、心配すんなよ」チャリン

杏子「あんたは?」

ほむら「あるわよ」スッ

杏子「アスパラガス出されてもなんていやぁ良いんだよ」

杏子「…なあ」

ほむら「なんでげすか」

杏子「…どうしてマミなんかとつるんでんだ?」

ほむら「…敵になるよりは見方の方が良くなくて?」

杏子「…そりゃそうだけどよ」

ほむら「確かに分け前は減るけれど」

ほむら「その分消費も少なくて済むわ」

杏子「使い魔は?」

ほむら「ストレス解消よ」

杏子「…あんた、歪んでんなぁ」

ほむら「お互いさまよ」バリッ

杏子「生でくうなよアスパラガスを」

杏子「…」

ほむら「どうしてそんなことを聞くのかしら?」

杏子「…あたしはさ、昔マミとコンビだったんだ」

ほむら「へえ」

ほむら(これ聞くの何回目かしら)

杏子「…だけどある時すれ違っちまってよ」

ほむら(暇だから一人でチェスしとこう)

杏子「…ほとんど喧嘩別れだったよ」

ほむら(やるわねまどか、そんなところから攻めるなんて)

杏子「…あんたはさ、マミのどういうところが気に入ったんだ?」

ほむら(うわぁぁ!?バカさやか!チェス版をひっくり返したわね!)

杏子「…教えてくれよ」

ほむら「あ、え?」

杏子「なぁ!」

ほむら(え、何こいつ、怖い)

杏子「どんなところだよ!」

ほむら「い、いいところよ!」

杏子「いいところって…だからどんなところがいいんだよ…」

ほむら「…えっと…」

杏子「マミのどういうところがいいんだよ」

ほむら「あー…」

ほむら(…めんどくさいわねぇ、素直に仲直りすればいいものを)

ほむら「そうねぇ、まずは可愛いところかしら?」

杏子「へぇ、可愛い…ってはぁ!?」

ほむら「耳を甘噛みした時の顔なんてもうたまらないわ」

杏子「どどどどういうことだおおおおい!!」

ほむら「大人ぶってるけどキスはド下手でね」

杏子「どうしちまったんだよマミの奴は!!」

ほむら「それでいて何度も求めてくるエッチな人よ」

杏子「マミイイイイイイイイイ!!!!」

ほむら「冗談よ」

杏子「…っ!なんだよ!」

ほむら「…はぁ…」

ほむら「仲直りしたいんでしょ?」

杏子「…っ!」

ほむら「すればいいじゃない、ごめんなさいすればいいのよ」

杏子「…今更できるか」

ほむら「はいはい、本当は許してくれないのが怖いんでしょ、佐倉の意気地なし!色気なし!食い気あり!」

杏子「うるせえ!!!」

ほむら「…どうしたいの?」

杏子「…あたしってさ、いつも悪ぶって意地っ張りだからよ」

ほむら「…」カチカチ

杏子「…本当は使い魔なんてどうでもいいんだ、ただマミの奴に反抗したかっただけなんだよ」

ほむら「…」カチカチ

ほむら(お、新記録)

杏子「なれるかな?」

ほむら(うわ、長い棒早く来なさいよ)

杏子「もう一度…友達になれるかな」

ほむら「…」

ほむら「…なれるわよ」パタン

ほむら「喧嘩したんでしょ?」

杏子「…あぁ」

ほむら「謝るんでしょ?」

杏子「…あぁ」

ほむら「喧嘩してあやまって仲直りってもうそれただの友達よ」ファサッブチブチッ

ほむら(あいたたた、無闇にやるもんじゃないわ髪の毛がちぎれる)

杏子「…!」

ほむら「早く行ってきなさいよ」カチッ

杏子「…でも…何ていやぁ」

ほむら「これこの前マミが落とした財布よ、届けるついでに謝ってきなさい」

杏子「…!」

杏子「ありがとう!」ダッ

ほむら「…」

ほむら「あ、ちょ、支払いわたしじゃない!」

さやか「お、ほむら意外と早かったじゃん!」

ほむら「ていや」ゴスッ

さやか「なんで!?」

ほむら「虫がついていたわ」

さやか「えっ?嘘?」

ほむら「大きな虫が」

さやか「私かよ」

まどか「どうだったの?ほむらちゃん」

ほむら「なんてことはないわ、明日から杏子が加わるだけよ」

さやか「…はぁ!?何それ!」

ほむら「うるさいわねビンタするわよ」パチン!

さやか「もうしてる!何か優しい!」

ほむら「本気でしたら泣くでしょ?」ブンッ!

さやか「私で遊ぶのをやめろ!」サッ

さやか「ところで」

ほむら「ばいざうぇい?」

さやか「はいはい、ところであいつ…杏子って言ったっけ」

ほむら「クララよ」

さやか「佐倉クララな訳ないだろ、親のセンスを疑うわ」

さやか「…そいつ…信用できるの?」

ほむら「さー」

さやか「こっちを向け、女の子が尻をかくな」

ほむら「信用できるかどうかは置いといて」

ほむら「…楽しいはずよ、特にあなたは」

さやか「…はぁ?なんなのよそれ」

さやか「後その決め顔で出したアスパラガス何?」

ほむら「朝ごはん」ボリッボリ

まどか「小動物みたいで可愛いね、ほむらちゃん」

さやか「いや、ボリッボリ食べてんだけど、なんも可愛くねぇ」

ほむら「アスパラガスをバカにしてるの?」

さやか「あんたを馬鹿にしてんだ」

放課後

さやか「で、マミさんの家に来たわけだけど」

まどか「…どうなんだろうね」

ほむら「私が開けるわ」ガチャッ

ほむら「…?」

ほむら「静かね…?」

マミ「てぇえええええ!」ドスッ

ほむら「はだっし!!?」

マミ「よくも人のお財布をとったわね!?暁美さん!」

さやか「すっごい飛び蹴り」

まどか「魔法少女ってすごいね」

杏子「おー、来たか、あがれよ」

まどか(…わっ…ちょっと怖いかも)

さやか「あんたさー、昨日の今日で馴れ馴れしくない?」

杏子「誰だよお前、お前に言ってねーよ、そこのピンクに言ってんだ」

さやか「はぁ?何それ?」

杏子「うるせーな、どけよ」

さやか「…何よ?」

杏子「あ?何だ?」

まどか(…あって速攻喧嘩はないよ…)

マミ「さぁ!私の財布からとった紙を出しなさい!」ガクガクガクガク

ほむら「あぁ、あの魔法陣みたいなやつ?手描きっぽい(笑)」

マミ「ぬううううううう!!」

まどか(…こっちもだよ…)

マミ「よくきてくれたわね、皆」

マミ「今日は新しい仲間、佐倉さんを紹介するわ」

ほむら「いえーいどんどんぱふぱふー」ペラペラ

マミ「漫画を読まないで暁美さん」

まどか「よろしくね!杏子ちゃん」

杏子「おう、よろしくな!」

さやか「…ねぇ、マミさん」

さやか「私は納得できないよ」

杏子「…まだ言ってんのか、めんどくせぇ奴だな」

さやか「はぁ?あんたみたいな野蛮なやつ信用できるわけ無いじゃん」

杏子「うるせぇな、誰もお前に許可なんか求めてねぇんだよ」

さやか「何よ?」

杏子「あんだよ?」

さやか「あんたみたいな奴が魔法少女だなんて」

杏子「はっ、こっちのセリフだな、いくら素質があったってあんたみたいな温室育ちじゃ役に立たねぇ」

さやか「なんですって?」

杏子「あ?やんのかよ、温室育ち」

マミ「も、もう、二人とも!」

まどか「や、やめてよぉ…」

ほむら「空気が読めないわね、二人とも」

さやあん「あんたにだけは言われたくない」

さやか「あんたに何がわかるのよ」

杏子「分かるさ、あんたは大した願いもなく魔法少女に憧れてる」

さやか「…」

杏子「魔法少女ってもんは止むにやまれぬ事情があるやつがなるもんさ」

杏子「こんなもんなったって絶対に得なんかしねぇよ」

さやか「…それ、心配のつもり?」

杏子「…さぁな、だけど魔法少女になって欲しくないってのは本心だぜ」

杏子「報酬が減るからな」ニヤッ

さやか「…ごめん」

杏子「は?」

さやか「ちょっときつく言い過ぎた…かも」

杏子「慣れてるってーの」

まどか(良かった…)ホッ

杏子「マミー、紅茶おかわり」

マミ「うふふ、はいはい」ニコニコ

ほむら「私もポカリスエットお代わり」

マミ「はいはい」ドボドボ

ほむら「…」

マミ「こんな事もあろうかと買っておいたの」

ほむら「…敗北感が…やばいわ…」

さやか「じゃああんたは味方って訳でいいの?」

杏子「さぁな」

マミ「ふふ、素直じゃないわね、そこだけは本当に変わらないわ」

ほむら「どんとちぇんじ、あんどゆーだい」

さやか「なんでだよ」

ほむら「…さて、役者は揃ったわね」

杏子「役者?」

ほむら「…私はこの目的のために今まで動いていたの」

さやか「目的ぃ?」

ほむら「…今まで黙っていてごめんなさい」

マミ「どうやら訳ありのようね」

ほむら「そう、この五人で成し遂げることがひとつある」

ほむら「…私が絶対に成し遂げられないこと

まどか「…」ゴクリ

ほむら「…遊びに行きましょう」

マミ「…」

さやか「…」

杏子「…」

まどか「…」

「えっ?」

ほむら「遊んで遊んで遊びまくるのよ、この五人で!」

次回、ドッキドキの旅行編
ワルプルギス?知らねーよ
だって今回は遊びのループだもんね
おやすみ

楽しみだ

ほむら(希望を胸に夢ある未来を願った少女)

ほむら(その少女たちはインキュベーターと契約する事により)

ほむら(魔法の力と叶った現実得た)

ほむら(しかしそれは建前)

ほむら(どんなに強い少女でもいつかは必ず己の運命を呪いながら死んでしまう)

ほむら(魔女へと変化する時に)

ほむら(幾度となく繰り返されるこの絶望の世界の中に)

ほむら(本当の希望なんてあるのか)

ほむら(私はそれを探すために…)

さやか「そいやっさ!」ドスッ

ほむら「いった!!」

さやか「何考え事してんのよ」

ほむら「うるさいわね、ジーパンをどうやったら食べられるか考えていたのよ」

杏子「相変わらずわけわかんねぇこと考えてんな」

さやか「今日はあんたが計画した旅行の日でしょ」

まどか「目一杯たのしみましょうね!マミさん」

マミ「もう何も怖くない」

ほむら(そう、私は次のループへの英気を養うために)

ほむら(遊ぶ!!!!)クワッ

ほむら「さぁ!行くわよ!」

さやか「ところで見た木原をほっておいて大丈夫なんですか?」

マミ「ええ、美国織莉子という親切な人が請け負ってくれたわ」

ほむら「…美国…織莉子」

杏子「知ってんのか?」

ほむら「占い師よ」

杏子「分かんねぇよ」

ほむら「銀座のママよ」

杏子「わかるか」

まどか「今日はどこに行くの?ほむらちゃん」

ほむら「今日は月に行こうと思ってるわ」

さやか「星になれあんたが」

ほむら「誰がムーンプリンセスよ」

さやか「言ってねぇよ」

ほむら「私はどこでも良かったんだけれど」

ほむら「とりあえず綺麗な景色が見たかったので」

ほむら「綺麗な景色を見に行ってその後」

ほむら「温泉旅館にいきまーす、いえーいどんどんぱふぱふー」

杏子「真顔でいうなよ」

マミ「ふふ、綺麗な景色ね、暁美さんにしてはいいチョイスね」

ほむら「屋久島よ」

杏子「ちょっと待て」

ほむら「嘘よ、フランスよ」

さやか「変わんねぇよ」

っしゃ続ききた

ほむら「バスで一時間くらいののどかなところよ、ところでのどかとまどかって似てない?まどかものどかな雰囲気を持っているものね?のどかなまどかは定かではない運命を…」

さやか「うるさい」

杏子「ん?あれじゃねーの?」

ブロロロロ

ほむら「ブロロロロ!!ブロロロロ!!」

さやか「うるせぇよ!!!」

まどか「さ、行きましょうマミさん」

マミ「凄いわね鹿目さん」

まどか「えっ?」

マミ「スルー力が半端じゃないわ」

まどか「あぁ、慣れてます」

杏子「うっぷ…うぇ…」

さやか「あんたバス酔いすんのね」サスサス

杏子「す、すまねぇ…」

さやか「いや、別にいいよ、謝ることじゃないって」

ほむら「オラはクゥ、カッパにもらった名前だ」

さやか「そりゃ普通だよ」

杏子「…ツッコミ任せる…うぇ…」

さやか「…勘弁してよ…」

まどか「それでさやかちゃんったら…」

マミ「うふふふ、おかしいわ」

ほむら「ジンギスカンが食べたいわ、もしくはしし鍋」

さやか「全然のどかじゃねぇよ」

さやか「おー、景色が変わってきたよ」

ほむら「え?しし鍋?」

さやか「そうそう、しし鍋しし鍋」

ほむら「真面目にやりなさいよ」

さやか「悔しいのかよ!」

ほむら「ところで杏子は?」

さやか「奥の座席で伸びてるよ」

さやか「貸切状態で良かったね、普通あんなふうに寝れないもん」

ほむら「私は人が多くても横になるわよ」

さやか「何してんだ」

ほむら「そして踏まれるの」

さやか「床かよ!」

まどか「ほむらちゃんほむらちゃん」

ほむら「なぁに?まどか」

さやか「相変わらずまどかには天使の笑顔だな」

ほむら「なぁに?さやかす」

さやか「かすっていうな!」

まどか「もうすぐ日本に大きな台風が来るんだって」

ほむら「…台風?」

さやか「あー、まぁ台風国家日本だからねー、大丈夫でしょ」

ほむら(ワルちゃんだわ、ええ、ワルちゃんに違いないわ)

QB「あぁ、それは…」ガシッ

ほむら「あなたは盾に入ってなさい」

QB「ちょ!こ、これは君たちにとって…!」

ほむら「よいしょっと」ガンガンガン!

さやか「盾の中で銃を撃つなよ…」

ほむら「大丈夫よまどか、どうせ騒ぐだけ騒いでいざ来たら何の被害もない」  

ほむら「大学生がっかりの台風よ」

まどか「そうだといいけどなあ…」

ほむら「着いたわ!!」ブオオー!

杏子「おおっ!きれいだな!」

さやか(絶対にほら貝には突っ込まない…!)

ほむら「皆の者!出会え出逢え!」

まどか「うわぁ!綺麗!」

マミ「本当ね、結構山の奥だけど見通しがいいわ」

さやか(十手にも突っ込まない…!)

ほむら「御用だ御用だ!」

さやか(提灯にも…!突っ込ま…!)

ほむら「ちなみにこれ、ほら貝じゃなくてしじみよ」

さやか「なんでだァ!!!!!」

ほむら「…ふっ」ドヤァ

さやか「…く、くそ…」

まどか「わっ!凄い!あんなところまで見えるよ!」

ほむら「高いでしょ?お気に入りの場所なの」

さやか「へー、確かにちょっと怖いけどいい眺めだね」

マミ「こ、怖いわぁ…」

ほむら「紐なしバンジーやって見る?」

マミ「死ねってこと?」

ほむら「試練を乗り越えろという意味よ」

マミ「あなたはライオンかしら」

杏子「うっひょー!!たけー!!」ピョンピョン

まどか「危ないよ杏子ちゃん」

さやか「おー、川のせせらぎが聞こえる」

ほむら「uno!!」

さやか「かき消された、ってか何叫んでんのよ」

ほむら「知らないの?やまびこよ」

さやか「チョイスがおかしいんだよ、ヤッホーで良いだろ」

ほむら「だんでらいおん!!!!」オーンオーンオーン…

さやか「遠吠えみたいになってんじゃん」

杏子「オヤジのバカヤロー!!!!」ローローロー…

まどか「ひとのやくにたちたーい!!」ターイターイターイ…

ほむら「ターイ」

まどか「何それ?」

ほむら「ほむらいくらちゃん、略してほくらちゃん」

まどか「似てないよ」

杏子「お、花が咲いてるぜ」

まどか「綺麗だね」

ほむら「それの花言葉はマミの血液ダージリンよ」

マミ「なんで私限定なのよ」

ほむら「そっちの花はマミの髪型クロワッサン」

ほむら「そっちはマミの…」

マミ「私あなたに何かした?」

ほむら「歩く度にたゆんたゆん揺れるのよ!」

マミ「知らないわよ!」

杏子「ちなみに薔薇は情熱とか、そういうんだ」

まどか「杏子ちゃんらしいね!」

杏子「へへ、だろ?」

ほむら「温泉旅館よ」

ほむら「そうだわ!温泉旅館に行こう!」

さやか「んー、なかなかいい雰囲気だね」

杏子「そうか?ボロっちくね?」

マミ「佐倉さんはお子様だものね」

杏子「マミが年増なんだよ」

ほむら「年増年増ー」

マミ「うるさいわね絶壁」

ほむら「なんですってこの豆腐メンタル」

まどか「ウェヒヒ、温泉に入ろ!」

ほむら「ほむらスポンジ使う?」

さやか「何それ?」

ほむら「私の体に石鹸を塗ってまどかの背中をスポンジ替わりにこするの」

さやか「洗濯板?」

ほむら「はり倒すわよ」

杏子「うおー!!すげぇ!なんか流れてるぞ!」

ほむら「綺麗な銭湯ね」ペッ

さやか「なんちゅうことするんだ」

ほむら「つばかと思った?残念、ガムでした」

マミ「よりアウトよ」

まどか「ほむらちゃん、背中あらいっこしようよ」

ほむら「いいわよ」ヌリヌリ

まどか「タオルでね?」

ほむら「タオル越し?まどかはマニアックね」

まどか「どうして伝わらないの」

さやか「…はふぅ…生き返る」

ほむら「…」グッ

さやか「がぼっ!?ばばぜぼぶら!おぼべぶ!びぶ!びぶ!」

ほむら「ギブ?あぁもっとくれってこと?」

さやか「ぷはぁっ!死ぬだろ!」

ほむら「本当に生き返るか試してみようと思って」

さやか「比喩だっての!」

ほむら「秘湯ねぇ」

さやか「字が違う!」

ほむら「痔なの?」

さやか「ぬおおおおおおお!」ブンッ

ほむら「あらよっと」ヒョイッ

ほむら「いいお湯だったわね」ゴクゴク

さやか「っぷはー!」

杏子「風呂のあとに飲む牛乳は最高だな!」

ほむら「そうね」ブンッ、パリン

マミ「なんで外に投げたの」

ほむら「知らないの?魔法少女は奇跡を叶える存在なの」

杏子「安い奇跡だな」

まどか「ほむらちゃん、拾ってこないならもう口聞かないからね」

ほむら「…」カチッ

ほむら「はい」

まどか「魔法で直してから捨ててね」

さやか「叶ったじゃん、奇跡」

ほむら「もー、うるさいわよさやさや、ガラスの破片を爪に埋め込むぞ」

さやか「怖いわ」

まどか「早く」

ほむら「はい」パアアッ

ほむら「…!」ピクッ

さやか「どしたの?ほむら」

ほむら「…あなたは盾に入れたはずだけど」

QB「…勘が鋭いね、ほむら」

ほむら「消えなさい、バイキンマン」

QB「僕らに性別の概念はないよ」

ほむら「消えろ雑菌」

QB「ひどいなぁ」

マミ「どうやって出たの?」

QB「…いや、詳しくは言えないけど出てはいないんだ」

マミ「?」

ほむら「…」ゴソゴソ

杏子「それやばいぞほむら、首がねぇ」

さやか「盾に頭を突っ込むな」

ほむら「…」

ほむら(…やはり…自死ね…)

ほむら「…何しに来たのかしら?」

QB「…さっきの話の続きさ」

QB「時間遡行者、暁美ほむら」

ほむら「…!!!」

マミ「え?時間…何?」

QB「君たちの国に大きな台風が来ているね」

ほむら「…それが?」

QB「知っているくせに、台風よりも凄まじいスーパーセルに例えられるその現象」

さやか「ちょ、ちょっと!いきなり何を言ってんのさ」

QB「その正体は強大な魔女だ」 
 
杏子「…魔女?」

QB「聞いたことはないかな?最悪にして最大、そして最強の魔女」

QB「ワルプルギスの夜」

杏子「…!」

マミ「…!」

マミ「…ワルプルギスの夜が日本に…?」

杏子「よりにもよって…そりゃあ本当なのかよ?」

QB「僕らは嘘はつかないよ、それよりも厄介なのは」

QB「その魔女が見滝原市に迫っているということだ」

杏子「はぁ!?」

マミ「う、嘘…」

さやか「ちょちょちょ!何なのよ!そのワルプルギスの夜ってのは!」

QB「だから魔女だよ、伝説の魔女さ」 

ほむら「…」ギリッ

QB「…思うに暁美ほむら、君はそいつを倒すために」パァン!

マミ「あ、暁美さん!?」

ほむら「…はぁっ…はぁっ…」

ほむら(…聞きたくない)

ほむら(…思い出したくない)

ほむら(…自分が逃げていたことを)

ほむら(…認めたく…ない…)

ほむら(…QBはその後現れなかった)

ほむら(…)

ほむら(…ここで私のことを話してしまえば)

ほむら(…私が逃げたことをみんなに知られてしまう…)

ほむら(…あんなに楽しかった時が)

ほむら(…嘘に…!)

まどか「ほむらちゃん」ヒソヒソ

ほむら「…まどか…?」

まどか「ウェヒヒ、大丈夫、みんな寝たよ」

ほむら「…そ、そう、まどかも早く寝るのよ、明日も予定が…」

まどか「…本当のこと、話して欲しいな」

ほむら「…!」

まどか「…もっとほむらちゃんのこと、知りたいよ」

ほむら「…私は、時を遡れるの」

まどか「…」

ほむら「…時を遡って…何度も何度も何度も…伝説の魔女、ワルプルギスの夜と戦った」

まどか「…」

ほむら「…あなたを助けるために」

まどか「…」ピクッ

ほむら「…でもいくつもの時間であなたは死んでいった」

ほむら「…心がすり減った私は」

ほむら「…逃げた」

ほむら「…投げ出したの」

まどか「…それが今回?」

ほむら「…えぇ」

まどか「…ウェヒヒ、ほむらちゃんがボケないなんて珍しいね」

ほむら「…ごめんなさい」

ほむら「あなたを助けると誓ったのに」

ほむら「…私は逃げた」

ほむら「普通の女の子の生活に…うつつを抜かしていたの…」

ほむら「…ごめん、まどか…」

ほむら「…ごめんなさい…!」

ギュッ

まどか「…」

ほむら「ま、まどか?」

まどか「どうしてほむらちゃんが普通の女の子の生活にうつつを抜かしちゃいけないの?」

ほむら「…!」

まどか「…私はね、ほむらちゃんがどんなに頑張ってきたかは知らない」

まどか「…」

まどか「…だけどね、いつも無茶苦茶なボケをして」

まどか「いつも笑わしてくれる」

まどか「面白くてかっこよくて、可愛い女の子だってことは知ってるよ」

ほむら「…まどか」

まどか「…もし辛いなら…逃げてもいいんだよ」

まどか「…それで次に進めばいい」

まどか「…ほむらちゃんだけが苦しむことないんだよ」

ほむら「…まどかぁっ…!」

まどか「…ねぇ、盾見せてよ」

ほむら「…え?」

ほむら「た、盾?」

まどか「そ、見せてほしいな」

まどか「ほむらちゃんが私のために願った、その結晶」

まどか「もっと見てみたいの」

ほむら「…別に、いいけれど」パシュッ

まどか「ウェヒヒ、ありがと」

まどか「うーん、普通の盾だね」

ほむら「…それはそうよ」

まどか「ブーメラン!」ビュンッ

さやか「あづっ!?」ガンッ

ほむら「ちょ、ま、まどか!?」

まどか「ウェヒヒ、ほむらちゃんの真似」

ほむら「…!」

まどか「心配しなくても大丈夫だよ」

まどか「あの盾にはおまじないをかけたから」

ほむら「おまじない?」

まどか「そう」

まどか「ほむらちゃんが幸せになれますようにって」

ほむら「…」

ほむら「ふふ、ありがとう」

まどか「ウェヒヒ、どういたしまして」

ほむら「…もう寝ましょう?明日も…予定が沢山あるわよ?」

まどか「…そうだね、ほむらちゃん」

ほむら「…お休み」

まどか「…お休み」

ほむら「…ん、…んぅ…」

QB「お目覚めかい?」

ほむら「…うわ、寝起きに最悪なものを見たわ」

QB「どうやら完全に目が覚めたようだね」

ほむら「寝起きでお前の顔を見たら誰だって…」

QB「どうかしたのかい?」

ほむら「どういうことよ」

QB「何がだい?」

ほむら「…」

ほむら「…とぼけるな」

QB「ボケるのは君の専売特許じゃないか」

ほむら「四人をどこへやったのよ!!」

QB「彼女たちなら朝早くに帰ったよ」

ほむら「…!?」

ほむら「ど、どうして!?」

QB「さぁ、ただ僕に言えることは」

QB「まどか以外の彼女たちは眠そうだったけどね」

ほむら「…!」
 
ほむら(…起きていた…!)

QB「自分の街が魔女に破壊されそうなんだ」

QB「誰だって帰るさ」

ほむら「…ぐっ…!」

QB「それと、マミ達からの伝言だよ」 

ほむら「…?」

QB「ほむらは来るな、だそうだよ」

ほむら「え?」

QB「彼女たちなりの気遣いなんだろうね」

QB「僕もそれをおすすめするよ」

QB「君が来なければ戦力は不足する」

QB「ひいては鹿目まどかとの契約がしやすくなる」

QB「君は時間でも繰り返してさっさと別の時間へ飛べばいい」

ほむら「…」 

QB「ここは、君の戦場じゃないだろう?」

ほむら「…そうね」
 
QB「盾の中にいるときにね、興味深い資料を見つけたんだ」

QB「それはほとんど誰にも知られていないワルプルギスの夜についての情報」
 
QB「そして君の魔法を観察して、ようやく合点がいったよ」

QB「時間操作の魔法だってね」

ほむら「…」

QB「よくもあそこまで調べたものだよ」

QB「その執念は確かに凄まじかった」

ほむら「…」

QB「のんびりしていていいのかい?」

ほむら「…」

QB「それほどの執念だ、さっさと飛ぶべきだろう」

QB「…またほかの世界では新しい鹿目まどかが苦しんでいるかもしれないよ」

ほむら「…」

ほむら「…」

ほむら「…」

ほむら「…そうね」

ほむら「…私の戦場は、ここじゃない」


カチッ

スーパーセルの日


杏子「…でけぇな」

マミ「…そうね、あれでまだ前兆って言うんだから笑えるわ」

杏子「笑える…か」

マミ「…暁美さんを思い出してた?」

杏子「…まぁな」

マミ「…来るかしら」

杏子「…さぁな、だけど来なくたってあたしは責めたりしねぇ」
 
杏子「魔法ってのは徹頭徹尾自分のために使うもんだ」

杏子「あいつの使い方は…正しいのさ」

杏子「…どっかの馬鹿と違ってさ」チラッ

さやか「…う、うるさいなぁ」

さやか「…私はいいんだよ、これで」

杏子「けっ」

さやか「大好きな人のために使えて」

さやか「…そして大好きな友達を守れる力も得た」

さやか「後悔なんて、何もないよ」

杏子「その勇気が少しでもありゃああの坊やとうまく言ってたかもしれねぇのによ」
 
さやか「…そうかもね」

まどか「…マミさん…」

マミ「心配しないで、鹿目さん」

マミ「あなたまでこんな辛い事を背負わなくてもいいの」

まどか「…はい」
 
杏子「…どうやらここまでだな」

杏子「きたぞ!!」




ワルプルギスの夜「キャハハハハハハ!!!!」

杏子「で、でけぇ!」

マミ「怯まないで!一気に行くわよ!」

さやか「たぁぁぁぁ!!」

杏子「喰らえ!!」ズガァァッ!!

まどか「どうなの?QB」

QB「…」

QB「勝てっこないさ」

QB「今でこそ彼女達が優勢に見えるけれど」

QB「ワルプルギスの夜はまだ彼女たちを敵とすら認識していない」

まどか「…そっか」

QB「だけど、君が契約すれば別だよ、鹿目まどか」

QB「君ならどんな願いでも叶えることができる」

QB「そしてあのワルプルギスの夜すらも一撃で倒すだろう」

QB「それほどの、運命を覆すほどの素質を君は持っているんだ」

まどか「…」

まどか「…ダメだよ」

QB「…暁美ほむら、かい?」

QB「彼女ならもういない」

QB「君も知っているだろう?彼女の消息は旅館以降消えてしまった」

まどか「…う」ポロッ

QB「そもそもあんな送り出すような真似をしておいて今更彼女が戻ってくると思っていたのかい?」

QB「彼女が戻ってきたところで何の解決にもならないしね、見てご覧よ」

杏子「…グ…」

マミ「…ぅ…がはっ…」

さやか「…はあっ…はあっ…」

QB「この状況を覆すことができるのは君だけだ、鹿目まどか」

QB「助けたいものが沢山あるだろう?」

QB「叶えたい夢があるんだろう?」
 
QB「これまでの思い出を捨てたくないんだろう?」

QB「さあ」

QB「契約するんだ、鹿目まどか」

まどか「…私はっ…!」







ほむら「その必要はないわ」

ほむら「…」ブオオー

ほむら「者共!何を寝ておる!」

ほむら「立てっ!立つのじゃ!!」

ほむら「あー、よいしょよいしょ!」

ほむら「そーれ、どっこいしょ!!!」

QB「あ、暁美ほむら!?」

ほむら「うっさいふぁっきゅー」バンッ!

ほむら「あはは、使い魔がいないならQBを撃てばいいじゃない!」

杏子「…ほ、むら…!てめぇ…!」

さやか「…何しにきたのよ…!」

マミ「…どうして…次の世界へ…」

ほむら「黙らっしゃい、しゃらっぷよ」

ほむら「あー、あー、ごほん」

ほむら「最悪にして災厄の使い、ワルプルギスの夜」

ほむら「そしてそれに相対する魔法少女」

ほむら「ひい、ふう、みい」

ほむら「むふむふ、三人か」

ほむら「ちときついのぉ」

ほむら「…まどかっ!」

まどか「…ほむら、ちゃん…!」

ほむら「後っ!誰が加われば勝てる!誰が加われば勝ち戦かの!!」

まどか「ほむら、ちゃん!!」

ほむら「そう!暁美ほむら、私なり!」

杏子「馬鹿、野郎が…!」グググッ

さやか「はは、どんなテンションだよ」

マミ「…ふふ」

ほむら「暁美ほむら、いざ、参る!

ほむら「あ、よいしょおおおおお!」ズガガガガ!!

杏子「うおおおおおお!」

さやか「たぁぁぁぁ!!」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

まどか「…ほむらちゃぁん…」

QB「暁美ほむらがまだこの街に残っているなんてね」

QB「そうか、あれは時間停止の方だったんだね」

まどか「…QB」

QB「だけど戦況は変わらないよ」

QB「多少有利になったくらいではワルプルギスの夜は倒せない」

QB「…結局、君が契約するしかないんだよ、まどか」

まどか「…」

ほむら「とおおおおおおおお!」ブンッ

さやか「銃を投げんな!」

杏子「やけくそか!」

まどか「…私は…」

ほむら「…まどか!?」

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハ!」

ほむら「…!」

ほむら(…しまっ)

杏子「ほむらぁ!!!!」

さやか「ほむら!」

マミ「暁美さん!!」

まどか「…ほ…!!!」

QB「分かっていたことさ」

QB「見てご覧よ、一撃だ」

QB「…どれだけのてだれであってもワルプルギスの夜の前には通用しない」

QB「ソウルジェムがばらばらだ」

まどか「ほむらちゃぁぁぁぁぁん!!!」

ほむら「…」

ほむら「あぁ、しんどい」

ほむら「しんどい」

ほむら「しんどいわ」

ほむら「…眠いわ」

ほむら「…寝ようかしら」

ほむら「寝てしまえば…楽になれるのかしら」

ほむら「ふふふ、体が軽い、夢のよう」

ほむら「ちくわ食べたい」

ほむら「宇宙空間でちくわが食べたいわ」

ほむら「…」

ほむら「…そうよね」

ほむら「分かっていたのに」

ほむら「…一人でボケても…なんにも楽しく無いなんて…!」





「ほむらちゃんを助けて!」

ほむら「…ん」

ほむら「…ん、ぁ…」

まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん!」

ほむら「…まどか…ここは…」

まどか「無事なんだね!?自分の名前言える!?」

ほむら「ボブスレー清美」

まどか「何時も通りだね!ほむらちゃん!」ガバッ

ほむら「…まどか…」

ほむら「…契約…したのね」

まどか「…」

ほむら「…」

まどか「…ごめんね、でも私は…」

ほむら「…いえ、いいの、ありがとう」

ほむら「助かったわ」

QB「…さぁ、ワルプルギスの夜を倒すんだ、まどか」

まどか「…うん」ギリッ

ほむら「…」ギュッ

まどか「…ほむらちゃん?」

QB「…なんのつもりだい?」

ほむら「…ワルプルギスの夜を倒す一撃をまどかが放ったとして」

ほむら「まどかは生きていられるの?」

QB「…生きていられるの、か」

QB「そうだね、それは僕にもわからない」

ほむら(…白々しい…こっちが魔女化の真実を明かせないと知っておいて…!)

QB「魔力を使い果たした魔法少女は死んでしまうからね」

ほむら「…だから、肩代わりする」

QB「…なんだって?」

ほむら「まどかの魔力を、肩代わりするのよ」

QB「正気かい?まどかの魔力の容量は君なんかとは比べ物にならない」

QB「肩代わりしてまどかは助かったとしても君は死んでしまうよ」

ほむら「うっせぇタコ」

ほむら「それでもやらないと行けないのよ」

ほむら「…まどかを守るためには」ギュッ

まどか「…そんな…」

QB「まぁそれも良いけどさ、君一人じゃ絶対に補え…」

杏子「一人じゃダメ」

さやか「二人もダメかも」

マミ「三人も微妙ね」

ほむら「…貴方達」

「なら、四人なら?」

QB「…」

QB「そうかい」

QB「本当に、君達は」

QB「思い通りにならなくて」

QB「腹立たしい」









ズドォォォォォン…!!

まどか「…」

ほむら「…ありがとう」

杏子「…行くのか?」

ほむら「ええ」

さやか「な、なんでだよ!残ればいいじゃんか!」

さやか「まどかも助けてワルプルギスの夜も倒したじゃんか!!」

ほむら「…ふふ、そういうわけには行かないの」

ほむら「…まどかを守る」

ほむら「その約束には契約を阻止することも入っているから」

マミ「…もう、戻ってこれないの?」

ほむら「…えぇ」

まどか「お別れなんだね」

ほむら「…そうね」

まどか「寂しいよ」

ほむら「…私も寂しいわ」

ほむら「…」

ほむら「…だけど」

ほむら「…数ある時間軸の中で私のことを分かってくれる貴方達がいた」

ほむら「幾度となく繰り返した世界の中で」

ほむら「輝く世界があった」

ほむら「…忘れない」ポロポロ

ほむら「…絶対に、忘れない」ポロポロ

杏子「…へへ」

杏子「さっさと行っちまえ」

さやか「…忘れんな…!わたし達のこと…!」

マミ「…そっちの私に…よろしく」

ほむら「…!」

ほむら「…ふふ」

ほむら「まどか、みんな、ありがとう」

ほむら「世界を崩したいなら泣いた雫を活かせ」

まどか「え?」

ほむら「最後の大ボケよ」

ほむら「私らしいでしょ?時をひっくり返す魔法少女にぴったり」

ほむら「じゃあね」  

 

 
ほむら「…大好きなみんな、ばいばい」

ほむら「…見慣れた天井」

ほむら「…鬱陶しい三つ編み」

ほむら「…動かしづらい体」

ほむら(…戻ってきたのね)

ほむら(…あぁ)

ほむら(…楽しかった…本当に…楽しかった…!)

ほむら(…)バシュッ

ほむら「…?盾の中に…?」ガサッ

ほむら「…紙?」

ほむら「…!」


『あの盾にはおまじないをかけたから』

ほむら「…本当に…!」

『ほむらちゃんが』

ほむら「あの子達って…!」

『幸せになれますようにって』

ほむら「お節介…なんだから…!!」




『ずっと友達』




ほむら(私は何度でも繰り返せる)

ほむら(繰り返す世界の中で確かに心に見えない傷が増えていく)

ほむら(だけどそれを物ともしない輝きも確かに増えていく)

ほむら(私は何度でも繰り返せる)

ほむら(いつか夢見たあの世界を目指すために)  

ほむら(もう一度皆で遊ぶために)

ほむら(私は何度でもこの質問を繰り返す)


「あなたはこの世界が尊いと思う?」


ほむら「これは私の」

ほむら「覚悟の物語」

ほむら「しんどい」
俺「俺もしんどい」
お前ら「しんどい」

お疲れ様でした
シリアスになったね
でも元々シリアスの予定だったから仕方ないね
シリアスの天空龍
おやすみ

よかったよ
おつかれさん

ちなみにトリップは#まどまぎ
二度と使わないから悪用しても意味ないでごんす
おやすみ

お疲れ様

面白かった 乙

良かった

乙!本当に面白かった

泣いた

センス尖りすぎだろ
面白かった

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