ナツメ「……どういうことかしらレッド？」

レッド「……そのままの意味、だけど？」

ナツメ「……つまり、ホウエン地方に行って、また各地のバッチを集めて」

レッド「……うんうん」

ナツメ「八個揃ったらまたセキエイ高原のチャンピオンロードを抜けて」

レッド「……うんうん」

ナツメ「ホウエン地方の四天王とチャンピオンと戦って」

レッド「……うんうん」

ナツメ「またチャンピオンになりたい、と……」

レッド「……そう」


ナツメ「……」

ナツメ「……全く、貴方は何時もそう。計画性はまるでなく、思い立ったら直ぐ行動……」

レッド「……ごめん」

ナツメ「……別に謝る必要はないわ。貴方のその突拍子もない事はもう慣れた事だから」

レッド「……」

ナツメ「そういえば……前もそうだったわよね。チャンピオンになって暫くして……行き成り行方不明になって……」

レッド「……」

ナツメ「……毎日毎日、何処に行ったんだろうと探し回ってたら……一本の電話がきて」

ナツメ「貴方からの電話で、シロガネ山で修行してるから心配するな、って……たった一言」

ナツメ「…………｣ﾊｧ

レッド「……ごめん」

ナツメ「だから謝罪は求めてないわ。ただ……貴方は何時も1人で何もかもしようとしてる」

ナツメ「それが、嫌なの」

レッド「……」

ナツメ「何が言いたいのか分からないって顔ね。つまり……」

ナツメ「わ、私もその旅に同伴したいの」

レッド「……え？」

ナツメ「だ、だから……貴方と一緒にホウエン地方で旅をしたいのよ」

レッド「……」

ナツメ「……だ、ダメならダメで言って頂戴……イヤなら私も諦めるから｣ｼｭﾝ


レッド「……｣ｷﾞｭ

ナツメ「……んっ！？」

レッド「……辛いし、長い旅になるだろうけど……それでも良ければ」

ナツメ「……ば、ばか……何も抱き締めろなんて言ってないわよ｣ｶｧ

レッド「……こうした方が伝わりやすいかな、って……」

ナツメ「つ、伝わったから……は、離して頂戴……」

レッド「ん｣ﾊﾟｯ

ナツメ「はぁ……全くもう｣ﾄﾞｷﾄﾞｷ

レッド「……｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ナツメ「んっ……ち、ちょっと……」

レッド「……ナツメ｣ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

ナツメ「んん……」



ピカチュウ「若いってのはぁ、いいなぁ……(ピ、ピカチュ……)｣

―――――――
―――――

ナツメ「……で、ホウエン地方までどうやって行くつもりなのかしら？」

レッド「……リザードンのそらをとぶで」

ナツメ「……レッド、ホウエン地方へ行くための方角とかは分かってるの？」

レッド「……あ」

ナツメ「はぁ……東西南北分からないでカントーからホウエンへ飛び立とうとしてたのね……この事を聞いといて正解ね、危ない危ない」

レッド「……どうしよう」

ナツメ「……考えはあるけど……少し待って｣ﾎﾟﾋﾟﾊﾟﾎﾟﾋﾟ

prrrrr ｶﾞﾁｬ


マチス『はい、こちらマチスビリビリブートキャンプ受け付けでございます。ご用件は？』

ナツメ「……もしもし、私よマチス」

マチス『oh！ナツメですカァ、お久しぶりネ！』

ナツメ「そうね久しぶり……少し聞きたい事があるのだけれど、いいかしら？」

マチス『ハイハイ、なんですカ？』

ナツメ「クチバの港にホウエンの定期船ってあるかしら？」

マチス『定期船、ですカァ……あるにはありマスが、つい一時間前に出て行ったばかりネ……次来るのは一ヶ月後になると思いマス』

ナツメ「……そう」

ピカチュウさん喋ってますやん

マチス『どうしたんですカ行き成り？もしかして、ホウエンへ旅にでも行くのですカ？』

ナツメ「そんなところよ……」

マチス『uh……そうダ！豪華客船がありマス！』

ナツメ「……豪華客船、ってあのサントアンヌ号のこと？」

マチス『yes.世界一周旅行のできる豪華客船もホウエンにあるミナモシティに停泊するハズネ！』

ナツメ「そうなの……でも、あれってチケットいるわよね？……乗れないわ」

マチス『uhh……』

ナツメ「……やはり、直ぐにホウエンいける訳ないわよね。ごめんなさい、行き成りなんて無理よね――――」

マチス『……ナツメ、諦めるのは早いデス』

マチス『……なんとか、用意できるかもしれないですネ』

ナツメ「……ほ、本当？」

マチス『yes.これでも、軍人ですからネ！ツテはありマス』

ナツメ「軍人とツテの関連性はまるで分からないけど……お願いしてもいいかしら？チケット2人分程……」

マチス『エエ、わかりマシタ。2人分ですネ！取り敢えず、サントアンヌ号の次のクチバ停泊は明後日なのデ、明後日にクチバにきてくだサイネ！』

ナツメ「ありがとう、お願い」

マチス『hahaha！同じ、ジムリーダーのよしみですカラ！では、また明後日に』

ナツメ「えぇ、じゃ」


ｶﾞﾁｬﾝ

ナツメ「ふぅ……いけそうよ」

レッド「……ほんと？」

ナツメ「えぇ、マチスに頼んだら何とかしてくれるみたい」

レッド「……マチス……懐かしいな」

ナツメ「ふふ……明後日会えるかもしれないわよ？」

レッド「……そう……楽しみかも」

ナツメ「そうね……さて、明後日に備えて準備するわよレッド？」

レッド「ん」

マチスさん最初の流暢な日本語はいったい……

途中でキャラを思い出したんだろ

レッド「……あっという間に、明後日」

ナツメ「レッドー早く行くわよー」

レッド「……待って今リザードン出す」

ﾎﾟﾝｯ

リザードン｢ﾄﾞﾄﾞｰｫﾝ」

レッド「……お先にどうぞ」

ナツメ「ふふ、じゃあ……失礼して、っと……｣ﾋｮｲ

レッド「……危ないからしっかりつかまってて。リザードン、そらをとぶ」

ﾊﾞｻｯﾊﾞｻｯ

リザードン｢ﾄﾞﾄﾞｰｫﾝ」

ﾋｭﾝｯ

―――――――上空

ﾋｭｳｳｳｳｳ

レッド「……風が強い」

ナツメ「そ、そうね……｣ｶﾀｶﾀ

レッド「……寒いの？」

ナツメ「う、薄着で来ちゃったから……」

レッド「……｣ｷﾞｭ

ナツメ「あっ……」

レッド「……もっとこっちに寄って……くっついた方があったかいから」

ナツメ「……え、えぇ｣ﾄﾞｷﾄﾞｷ



リザードン「…………ｸﾞﾙﾙﾙ」

―――――――クチバシティ

ﾊﾞｻｯﾊﾞｻｯ ﾄﾞｽﾝ

レッド「……戻れリザードン」

リザードン｢ﾄﾞﾄﾞｰｫﾝ｣ﾋﾟｭｳｳﾝ


レッド「……着いた」

ナツメ「そ、そうね……(まだ心臓が高鳴ってる……)｣ﾄﾞｷﾄﾞｷ

レッド「……マチスは？」

ナツメ「え、えっと……多分、停泊所にいると思うけど……」

レッド「……ん、行こう｣

ナツメ「えぇ」

―――――――クチバ停泊所

レッド「……来た、けど……」

ナツメ「マチスが見当たらないわね……でも、サントアンヌ号は停泊しているわね」

レッド「……また、乗るのか……懐かしい」

ナツメ「そう言えば、レッドも乗った事あるんだっけ……旅の思い出話を聞かせてもらったときに聞いたわ」

レッド「……ん」

ナツメ「……ね、また船に乗ったら聞かせてくれないかしら。久しぶりに、聞きたいわ」

レッド「……いいよ……ん？」

ナツメ「……何かしら、声が……」


「……hahahaha!!!!」

レッド「っ｣ﾋﾟｸ


マチス「ツイスト！ツイスト！ツイスト！いいですねぇ、腹筋と脇腹を意識して！そう！そのままの体勢で10回！｣ｸｲﾝｸｲﾝ


ナツメ「……何あれ」

レッド「……さぁ？」


マチス「hahahaha！目指すは魅惑的なスレンダーボディですね！｣ｸｲﾝｸｲﾝ


ナツメ･レッド「………」


マチス「ふぅ……いい汗をかきマシタ！そして、お久しぶりですネお二人サン！」

ナツメ「久しぶりマチス……随分と、その……独創的な登場ね」

レッド「ん」

マチス「ワタシはこれで生計を立ててマスからネ！この体操は毎日欠かすことができマセン！」


ナツメ「……まぁ、それは置いとくとして……肝心のチケットは？」

マチス「hahaha！ナツメ、慌てなくても……ここにありマスネ！｣ﾋﾟﾗ

マチス「中々苦労しましたヨ……vipルームを取るには」

ナツメ「vipルーム……って、そこまで！」

マチス「やるからには豪快に、豪勢に！デスネ！」

マチス「さて……このチケット……直ぐにでも渡したい所ですガ……渡す前に、レッド」

レッド「……？」


マチス「ワタシとポケモンバトルするネ！」

ナツメ「なっ……」

マチス「ワタシだって、トレーナーの1人……レッド、あなたと戦いたいネ！」

ナツメ「マチス、これでは話が……」

レッド「……ナツメ、大丈夫……マチス、やろう」

マチス「hahaha！それでこそ、チャンピオンネ！いざ、尋常に……バトル！」


ジムリーダーの マチスが しょうぶを しかけてきた！


マチス「hahaha！行きなさいライチュウ！」

ライチュウ｢ﾗｲｰ」

レッド「……ピカチュウいけ」


ピカチュウ「久しぶりだな青二才(ピッカピカ)」

ライチュウ「昔の俺とおんなじにしてもらっちゃ困るぜピカチュウさんよぉ……(ラーイチュ)」

アニメ始まるまでは大抵の漫画ではポケモンをしゃべってたのにな
アニメ開始してからポケモンが喋るの穴久保ぐらいになったよなぁ
ってのをふと思い出した

レッド「……ピカチュウ、手始めにメガトンキック」

ピカチュウ「ピッカー！｣ﾌﾞｫﾝ


ﾄﾞｭｸｼ


ライチュウ「うぐぁぁあああああああ！！！！！」


マチス「oh,sit!!!!!!……やりますネ！ライチュウ、立ちナサイ！」

ライチュウ「ライィ……」

マチス「ライチュウ、目には目を歯には歯を、力には力でやり返すネ！たたきつける！」

ライチュウ「チュウァァ！｣ﾌﾞｫﾝ


ﾄﾞｭｸｼ

ピカチュウ「っ……ぬぅん！」

レッド「……ピカチュウ、行けるか？」

ピカチュウ「チュウ！」

レッド「……ピカチュウ、ボルテッカー」

ピカチュウ「ピカァァァァアア！！！！｣ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

マチス「……あれをまともに食らったらヤバいデスネ！ライチュウ、影分身！」

ライチュウ「チュチュウ！｣ﾌｫﾝﾌｫﾝ

マチス「hahaha！当たらなければどうてことはないデスネ！」


レッド「……ピカチュウ、右から二番目のライチュウを狙え｣ﾎﾞｿ

ピカチュウ「チュウウウ！！(了解)｣ﾊﾞﾁﾊﾞﾁ

ﾄﾞｸﾞｼｭ

ライチュウ「うごぁぁぁぁぁああああ！！！！！！！」

ライチュウ「……やはり勝てなかったか｣ﾊﾞﾀﾝ

マチス「noooooooo!!!!!!」

ピカチュウ「ピーカピーカ！」

レッド「……」


マチス「……ワタシの負けデスネ｣ｶﾞｯｸﾘ

レッド「……あれ、マチスライチュウだけだっけ？」

マチス「ライチュウしか持ってきてないネhahaha！」

レッド「……そう」

ナツメ「……あ、あっけない勝利だったな」

レッド「……ん」

マチス「それでは、このチケットを｣ﾋｮｲ

ナツメ「あぁ、ありがとう」

マチス「久方ぶりにいい勝負ができマシタ！レッド、またポケモンバトルしまショウ！」

レッド「ん」

マチス「ナツメもいい旅を！では、マタネ！」

ナツメ「あぁ」

ナツメ「……行っちゃった。まるで嵐のように騒がしく去って行ったわね」

レッド「ん」

ナツメ「で、チケットはvipルームのチケット……ここまで頼んだ覚えはないのだけれどね」

レッド「……余計なお世話？」

ナツメ「余計なお世話……と言うか、まぁ、やり過ぎではあるわね。目的地だけいけばいいから」

ナツメ「……でも、好意に間違いはないから、有難く頂戴しておきましょう」

レッド「……ん」

ナツメ「……さて、行きましょうかレッド？」

レッド「ん」

船員「あ、乗船ですか？でしたらチケットを拝見させて下さい」

ナツメ「どうぞ｣ｻｯ

レッド「ん｣ｻｯ

船員「……はい、有難うございます。vipのお客様ですね、vipルームはこのまま乗船して頂きまして、左手真っ直ぐにある階段を三階まで昇って、直ぐ目の前にあるお部屋がvipルームでございます」

ナツメ「そう、ありがとう」

船員「いえ、良い船旅を」



ナツメ「綺麗な内装ね……流石、豪華客船」

レッド「……トレーナーも沢山乗ってる」

ナツメ「そうなの？」

レッド「ん……」

ナツメ「ふーん……じゃあ、後でバトルでも洒落込もうかしら」

レッド「……手加減、してね？……ナツメ、強いから」

ナツメ「私よりも遥かに強いチャンピオンの貴方に言われたくないわ、その言葉」

ナツメ「……ここ三階、よね？」

レッド「ん」

ナツメ「このフロア、一部屋しかないわね」

レッド「……vipルームだからじゃないの？」

ナツメ「……そういうものなのかしら？」

レッド「……さぁ？」

ナツメ「まぁ、入ってみれば分かることね」


ｶﾞﾁｬ

紫煙

ナツメ「……｣ﾎﾟｶｰﾝ

レッド「……｣ﾎﾟｶｰﾝ


ナツメ「……何これ」

レッド「……室内が広い上に綺麗……ベッドも大きい……流石豪華客船の
vipルーム」

ナツメ「……ホテルのスイートルームみたいね……ソファもふかふか｣ﾓﾌﾓﾌ


レッド「……ナツメー」

ナツメ「なぁにー？」

レッド「……お風呂も凄いよ……窓が大きくて外が一望できる……露天風呂みたい」

ナツメ「そう、いいわねお風呂も。後で入ろうっと」


ﾌﾞｫｫｫｫｫｵｵｵ！！！


ナツメ「ん、そろそろ出港ね」

レッド「……｣ﾜｸﾜｸ

レッド「……！……動いてる｣ﾜｸﾜｸ

ナツメ「クチバから離れてるのよ」


ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟﾝ

船員『サントアンヌ号をご乗船のお客様。ご利用頂きまして、有難うございます。では、ごゆっくりと優雅な船旅を楽しみ下さい』

ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾊﾟﾝﾎﾟﾝ


ナツメ「……さて、これからどうしましょうか？船内を探索するのも、部屋でゆっくりするのも良しだけど……」

レッド「……ゆっくりする」

ナツメ「あら？いいの？」

レッド「……うん……船内探索はもうしたことあるしね」

ナツメ「ふふ……じゃ、ゆっくりとしましょうか、レッド」

レッド「……ん」

かげぶんしん意味ねえw

おつ

次はいつだ？

まだ？

o(ﾟ∇ﾟ*o)(o*ﾟ∇ﾟ)o～♪

(´∀｀)

続きないのか…