本田未央「あと二つ」 (21)
モバP「……」カタタタ、タン
ガチャ
本田未央「おっはよーございまーす!」
P「あぁ、おはよう」
未央「もーっ、朝からテンション低いよプロデューサーっ」ムギュー
P「ごふっ……!」ベタン
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未央「爽やかな朝なんだからテンションあげてこうよー」
P「あー駄目だ、元気が未央に吸い取られていく。あと一ヶ月はテンションが低いままだな」
未央「なんでそうなるの!?」ガガーン
P「未央には元気を引き付ける引力がある。だから俺の元気が未央の方に流れていくんだ」
未央「ううっ、じゃあどうすればいいのさー」ブー
P「とりあえず俺の背中から離れよう。パソコンの画面が“j”で埋め尽くされる前に」
未央「むー……」
P「一般論だが、あまり異性にそういうことをしない方がいいらしいぞ」
未央「まあまあプロデューサー、私たちの仲なんだし大丈夫だって!」
P「それもそうだな。勘違いの起こらないような仲だ」
未央「えーっ、そういうことなの?」
P「そういうことだ」
P「しかしパソコンは文字削除がしやすくて助かるな」カタータ
未央「うーむ……」
未央「!」ピーン
P「ん、消し過ぎたか」
未央「……」コソコソ
未央「よいしょっ!」スルッ
P「うおっ」
P「どうした、急に生えてきて」
未央「背中からなら元気を分けてあげられるかな、って!」
P「なるほど、考えたな」
未央「ふふん、でしょでしょー。どう、テンション上がってきた?」
P「……あぁ、上がってきた」ギュ
未央「っ!?」
未央「げ、元気になってきたのはいいケド、ちょっとダイタンすぎじゃないかな?」
P「誰が無敵鋼人だ」
未央「へ?」
P「……すまん、忘れてくれ」
未央「……うん」
P「未央は温かいな」
未央「……」
P「明るいし、温かいし、引力があるし。まるで太陽だ」
未央「そ、それほどでも――」
P「このふわっとした栗色の髪も」ナデ
未央「っ」ピクッ
P「干したての布団のように柔らかくて、落ち着く匂いがする」
きたい
P「そういえば今の状態を、なんというか知っているか?」
未央「知らない、けど」
P「『あすなろ抱き』というんだ」
未央「へ、へぇ~」
P「もう二十年くらい前か、その辺りの頃に『あすなろ白書』ってドラマがあってな」
P「ある登場人物の男がこうやって、主役の女を抱き締めて言うんだ」
P「『俺じゃダメか?』」ボソッ
未央「~~~っ!」ゾクッ
未央「ね、ねえ、プロデュ――」
P「――と、俺を勘違いさせたいなら、これくらいのことは平気でできないとな」パッ
未央「……へ?」
P「演技力レッスン・エクストラってヤツだ。勉強になっただろう」
未央「ぁ……」パクパク
未央「もうっ!」
P「ははは」
未央「あーもー、プロデューサーの女ったらし!」プンスカポン
P「ははは、怒るとコミカルで可愛いな」パシャ
未央「なんで今撮ったの!?」
P「お、いい感じに撮れたぞ。未央も見てみろ」
未央「そういうことじゃなくってさ――あれ?」
未央「星の髪飾り……」スッ
P「えらく似合ってるな、選んだ奴は相当センスがいいらしい」
未央「プロデューサー、いつの間に……?」
P「じゃあヒントを出そう」
P「撫でているとき以外にチャンスはなかった」
未央「ちょっとは考えさせてよ!?」ガガーン
P「ちなみにこういうテクニックを『ミスディレクション』と呼ぶ」
未央「いや、そういうことじゃなくって」
P「ちなみにその髪飾りはバースデイプレゼント、というヤツだ」
未央「あっ……」
P「ハッピーバースデイ、未央」
未央「……ありがとう、プロデューサー」
P「嬉しそうでなによりだ。これからも勘違いのない仲でよろしくな」
未央「……もう遅いよプロデューサー。私、さっきのでちょっと勘違いし始めちゃったみたいだし」
P「自覚症状があるなら、ただの勘違いだろう」
未央「そう、だよね……」
P「……が、お前が目指している六ツ星……そこまで辿り着いてまだ、その勘違いが続いていたらそのときは、な」
未央「プロデューサー……」
未央「あっという間に六ツ星まで駆け抜けちゃうから……プロデューサー、待っててね!」
P「待ってたら未央をサポートできないんだがな」
未央「えへへ、そうだったよ。じゃあプロデューサー、これからも一緒に駆け抜けていこうねっ」
未央「ミツボシにこの髪飾りも足して、今は四ツ星だね! あと二つ!」
P「そういう問題なのか」
未央「そういう問題なんだよー♪」
これにて終了です。パーティーマジックお疲れ様でした! そしてハッピーバースデー未央!
おつおつ!
すごく良かった!
おつ!
ちゃんみお可愛い
可愛い
おっつおっつ
未央ちゃん誕生日おめでとう
ちゃんみお誕生日おめでとー!
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