吸血鬼「可愛いワンピースですね……お菓子の包みみたいだ」

少女「あ、スカートめくるな」

吸血鬼「……ほらやっぱり」

少女「なによ」

吸血鬼「生理パンツじゃありませんか……」くいっ

少女「ひうっ！？　ひ、卑怯者……」

吸血鬼「もどかしくて痛いでしょう？　すぐに痛みを消してあげますよ？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「や、おなか撫でちゃ……ふにゃ……あ……」

吸血鬼「ほら、どうしてほしいんですか？」

少女「はぁ……あうぅ……吸血鬼ぃ……」

吸血鬼「はい、なんでしょう？」

少女「いいかげんにしろっ！」　ﾍﾟﾁｺｰﾝ

吸血鬼「いたた、さすがに油断していました」

少女「もう、毎月毎月なんなのよ！」

吸血鬼「だから言っているでしょう？　ギヴミーメンス！」

少女「ふぁっくゆー！」

吸血鬼「良いのですか？　ではさっそく」

少女「ええい！　寄るな！」　ﾍﾟﾁｺｰﾝ

吸血鬼「あいたたた……さすがに２回目はきびしいですね」

少女「そもそもどうして生理の血なの？」

吸血鬼「良い質問です。私どもヴァンパイアは、不死の存在ですが、自ら命の源を作り出すことができません。血液など命の濃いものを摂取しないとミイラとなって休眠状態に陥るのです」

少女「……はあ、でもあなた、いつも普通にごはん食べてるわよね？」

吸血鬼「それは当然。私どもは強力な力と引き替えに、水、食料に加えて、命の補給をしなければならないのです」

少女「命の補給？　他には方法はないの？」

吸血鬼「もちろん他にもあります。血液は命を受け取る媒体に過ぎません。ですから、人間の男性とペアを組む女性のヴァンパイアは、男性の精液を血液のかわりに摂取していたりもします」

少女「せ、精液……ふーん、そうなの」

吸血鬼「ご存じの通り精液は、次の世代を残すための命の塊ですから、血液よりもよっぽど効率が良いそうです」

少女「なるほど……だからあなたも私の生理の血をほしがるの？」

吸血鬼「いえ、それは違います」

少女「違うの？」

吸血鬼「はい。精液は命の塊ですが、経血はあくまでも排泄物にすぎません。卵子を含んでもいますが、それも命を宿すことのなかった残骸で、私たちにとってあまり栄養はないんです」

少女「え？　それならどうして毎月、わたしの……なめるの？」

吸血鬼「個人的な嗜好です」

少女「えっと……もうすこし簡単に言うと？」

吸血鬼「ぶっちゃけ経血が好きなんです」

少女「死ね！　変態！」

④！

いやだ！今丁度イケメン吸血鬼の真祖が主役のリメイクされたフリゲやってるのにイメージが崩れるうううう
でもこうゆうのも好き

吸血鬼「冷静に考えてください」

少女「私は冷静です！　あなたがおかしいの！」

吸血鬼「いえ、たとえばこう考えてください。少女さんはファーストフード店のシェイクが好きですよね？」

少女「え？　うん。ふとっちゃうからあんまり飲めないけどね」

吸血鬼「私どもにとって、血液は飲みたいときのシェイク、暑い夏の日の麦茶、寒い日のココア、お風呂の後の牛乳、朝の水よりもおいしく染み渡るのです」

少女「ま、まあ、吸血鬼っていえば、血を吸うモノだから、おいしいって思うのも当然かな？」

吸血鬼「そうでしょう？　そして経血も、多少味が変わるとは言え、血には変わりないのです」

少女「……ふむ」

吸血鬼「そんなおいしいモノが、処女の、女の子の、あそこから湧き出しているんですよ？　飲まない手はないでしょう！？」

少女「同意しかけた私がバカだった。この変態！」

吸血鬼「まったく、強情ですね」

少女「変態には徹底抗戦の構えよ！」

吸血鬼「なにが納得いかないのですか？　私は血の乾きを癒やせる。少女さんは月のものの痛みから解放される」

少女「その舐め方がイヤなの！」

吸血鬼「そんなに下手ですか？　けっこう上手い方だと自負しているのですが……」

少女「わかった、舐めるのは百歩ゆずっていいとして……なんで一晩中舐めるの！」

吸血鬼「快感にむせび泣く少女さん、快楽におぼれる女性ほど美しいものがこの世にあるとでも？　いや、ない！」

少女「こんな主張に反語を使うな！　この変態！」

吸血鬼「……」ｼﾞﾘｼﾞﾘ

少女「距離を詰めないで！　……あぐ」ﾋﾟｸﾝｯ

吸血鬼「そろそろおなかが、だるーくなってきたのでは？」

少女「ねえ、お願いだからトイレ行かせて……ううぅ」

吸血鬼「はあ、仕方ないですね」

少女「や……やめ……」

吸血鬼「少女」

少女「呼び捨て……あ……ああ……」ﾍﾟﾀﾝ

吸血鬼「ふふ、心が拒んでも、身体は憶えていますね……痛みからの離脱と、素晴らしい官能を……少女」

少女「ひあっ！　よ、呼ばないで……」

吸血鬼「まだわからないのですか？　少女」

少女「はぁう……ああぁ……」ﾄﾛﾝ

吸血鬼「私は、愛するあなたが苦痛にさいなまれるのが、どうしようもなく辛いのです」

少女「や……目、見ちゃ……あぁ……」

吸血鬼「少女、下着を脱いで、足を開きなさい」

少女「うそ……身体が勝手に……」ｽﾙｽﾙ

吸血鬼「ふふふ、もうにじんでいますね……それでは……」

少女「だめ……だめえええ！」

吸血鬼「いただきます」　ちゅっ

少女「や……っは……あああああああっ！！！」

………………
…………
……

……
…………
………………

ﾁｭﾝﾁｭﾝ……ｱｻﾁｭﾝ

吸血鬼「ふう、ごちそうさまでした」

少女「ふあ……あうぅ……ううぅ」

吸血鬼「とっても美味しかったし、可愛かったですよ」

少女「うわあああ！　もうお嫁にいけないいいぃぃ！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

吸血鬼「はて、異な事をおっしゃる……少女さんほどかわいらしければ男性の引く手あまたでしょうし、純潔を失ったわけでもないのに……」

少女「そーいう問題じゃないでしょ！」

吸血鬼「なら、どういう問題なのですか？」

少女「その……えっちなこと……あんなに……ううぅ……」

ｶﾁｯ

少女『はああん?　もっと、もっと舐めてええ?』

少女『そう、そこ……そこおおお！　吸ってえええ?　もっとおおおおお?』

少女『あっはああん?　吸血鬼ぃ?　好き?　……好きぃ???』

ｶﾁｯ

吸血鬼「このような？」

少女「な、ななな、なにこれええええ！」

吸血鬼「ハイビジョンハンディカム、ビックで1万9千円、ポイント20％でした」　

少女「あら、お買い得……じゃねええええ！　消して、消してえええ！」

吸血鬼「別にかまいませんが、私の脳内ハードディスクには匂いと熱つきと味つきで、すでに永久保存済みですよ？」

少女「んぬわあああ！　いっぺん死んどけえええ！」　ｽﾊﾟｺｰﾝ！



id変わるのでとりつき

学校。


巫女「それで、私に相談に来たの？」

少女「うん」

巫女「でも、今の話を聞く限り、それほど害があるとも思えないんだけど……」

少女「害ならあるわ！　山盛りに！」

巫女「でも少女ちゃん、毎月お世話になってるんでしょ？」

少女「お世話って……」

巫女「始まったのが昨日の夕方なら、今一番重いはずでしょ？　でも少女ちゃん元気だよね」

少女「うぐ……それは、あいつが……ぜんぶきれいにしちゃったからで……」

巫女「毎月の苦しみから解放、そして超絶美男子の吸血鬼さんに……いいこと……してもらえるなんて、全国女子の願望じゃない！　何が不満なの！？」

少女「不満だらけよ！　毎月毎月、生理が来るたびに、キャラが崩壊するまで舐め責められる私の気持ちになってみてよ！」

巫女「えっと……気持ちよくって幸せ？」

少女「ちっがああああう！」

巫女「と、冗談はこのくらいにしておいて……」

少女「冗談だったの？」ｶﾞｯｸﾘ

巫女「半分は本気。だって、神社は異界の存在を褒めたりおだてたりして、天気とか病気なんかを良くしてくださいってお願いする所でしょ？　わたしは小さい頃からそういうことを教えられてきたら、ヴァンパイアも協力的ならそれでいいと思うの」

少女「でも」

巫女「少女ちゃん、生理の時以外に、強引に求められた？」

少女「それはないけど……さ」

巫女「たぶん、吸血鬼さんは本気で少女ちゃんを心配してるんだよ」

少女「そうなのかな……」

巫女「うん。でも、少女ちゃんがイヤなら、それはきちんと伝えないとね」

少女「伝えてるよ……伝わってないけど」

巫女「そうかぁ……まあ、荒ぶる神を鎮めるのもわたしたちの役目だし……」

少女「助けてくれるの？」

巫女「とりあえず、吸血鬼さんと会わせて。話はそれからよ」

きょうはここまで
おやすみなさい

乙！
続き待ってる

いいね、乙
やっぱり徐々に手込めにされてくの好きだわ

少女「わかった……今日の午後、来てくれる？」

巫女「わたしはかまわないけど……ご両親は？」

少女「お父さんもお母さんも仕事が忙しくてほとんど家にいないの。だから大丈夫」

巫女「……わかった。それじゃあ、帰りに少女ちゃん家によるね」

少女「用意はしなくて良いの？」

巫女「用意って？」

少女「おフダとか、ふりふりした紙のついてるアレとか……悪魔退治に使いそうなもの」

巫女「そんなの要らないわ」

少女「おおう！　さすが巫女。たよりになる！」

巫女「あまり期待しないでよ？」

少女「今日こそアイツの最後……ふっふっふ」

巫女「……聞いてないね」

少女の家

少女「ただいまー」

吸血鬼「おかえりなさい」

少女「……その紙の束はナニ？」

吸血鬼「ああ、これはお昼に書いた詩です」

少女「詩？　ぽえむ？」

吸血鬼「はい。あなたの女性器のかわいらしさと経血の香り高さを歌い上げた680万単語の叙情詩です」

少女「処分！　シュレッダーで処分！」ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ

吸血鬼「そんな！　……ああ……さよなら私の自信作」

少女「まったく……あとで燃やしておこう」

吸血鬼「なにもそこまで……おや？　そちらの方は？」

巫女「はじめまして。少女ちゃんの友達の、巫女と言います」

吸血鬼「これはご丁寧に……で、なんで少女さんは巫女さんの後ろに隠るんです？」

少女「ふっふっふ、この巫女ちゃんはね、このあたりでいっちばん古い神社の娘さんなの……ささ、先生、お願いします」

巫女「はあ……えっと、改めましてはじめまして。吸血鬼さんですか？」

吸血鬼「はい。吸血鬼とは私のこと……お見知りおきくださり、ありがとうございます」

巫女「まあ、ふふ……それじゃあお邪魔しますね」

少女「え？　家の中で？」

巫女「ダメかしら？」

少女「べつに良いけど……」

巫女「だそうです。吸血鬼さん」

吸血鬼「承知しました……ささ、居間へどうぞ」

僕は凄く期待をしている

居間。

吸血鬼「今日のおやつは、特製ジンジャエールとゴマのクリームパイです」

少女「わあ、おいしそう」

巫女「ありがとうございます……いただきます」

ｶﾁｬ……ﾓｸﾞﾓｸﾞ

少女「んんー！　おいしい！」

巫女「本当、ジンジャエールは良く冷えてるけど甘さ控えめで、ショウガで身体が温まるし、ゴマのパイも体に力が湧いて来る感じ」

吸血鬼「お気に召しましたか？」

少女「うん。すっごくおいしい！」

巫女「あの……このメニューって……」

吸血鬼「もちろん、少女さんが生理中ですから。ショウガで身体を温め、ゴマとクリームで鉄分補給をはかっています」

少女「ぐはっ！」

巫女「すごい……いいなあ……」

少女「うらやましがってる場合じゃないでしょ！　早くやっつけてよ！」

巫女「やっつけるって？」

少女「決まってるでしょ？　コイツを……えいやっ……って」

巫女「できないよ」

少女「そう！　できない！　……え？」

巫女「できるわけないでしょ」

少女「できないって……え？　巫女ちゃんってあの神社の子で、いろいろ魔除けが使えて……」

巫女「うん。魔除けは使えるけど、効くのは弱い動物の幽霊とかだけ。しっかりした身体を持ってる吸血鬼さんみたいなヒトを相手にして勝てるわけないもの」

少女「でもでも、巫女ちゃんって、天才美少女霊媒師なんでしょ？」

巫女「天才でも、美でも、霊媒師でもないけどね……一応符術は使えるよ」

少女「だからそれで、あいつをバーって」

巫女「だから無理だって」

吸血鬼「ジンジャエールのおかわりいかがですか？」

巫女「あら、いただきます……ん、おいしい♡」

少女「え、ちょま……えええええっ！？」

巫女「そもそも私たちの使う術は、吸血鬼さんみたいな魔界の人から教えてもらった知識なの」

少女「それは……わかるけど……」

巫女「それで、私たち人間が術を使いこなすには、才能と特性と努力と長い長い時間が必要なの」

少女「それは、吸血鬼もいっしょでしょ？」

巫女「ううん。魔界に生まれた人たちは、魔法なんて使えて当たり前。人間の天才、百年とか千年にひとりの大天才が、生まれてから死ぬ寸前まで努力と修行を続けて、それでやっと使えるような術が、魔界だと幼稚園の入学前にお母さんから教えてもらったりするの。倒すとか、戦うとか、そう言うレベルの相手じゃないの」

少女「そんな……やっつけられないの？」

巫女「うん」

少女「それならなんで、巫女ちゃんは落ち着いていられるの？」

巫女「だって吸血鬼さんが殺そうと思えば、私たちなんて一瞬で灰になっちゃうんだもん。思う存分苦痛を与えようと思えばそうできるし、快楽漬けにして肉奴隷にすることだって思うがままよ」

吸血鬼「しませんけどね」

巫女「ええ、そうでしょう」

少女「でもでも、神社は悪魔を懲らしめたりできるんじゃないの？」

巫女「できないわよ。私たちは、天気を良くしてくださいとか、お米を実らせてくださいとか、暴れないでくださいとか、お酒とおどりで神さまにお願いしているだけだもの」

少女「そんな……そんなぁ……」

巫女「だから吸血鬼さんに戦いを挑んでも勝てるわけないの。とっても痛く殺されるか、ぼろぼろに犯されるか、もしかしたらもっと怖いことを……」

吸血鬼「いえ、そんなことしませんよ？」

巫女「ええ、わかっています。あなた方の情緒が、人間よりも遙かに優れているから、こんな軽口をたたけるんですもの……」

少女「それじゃあなんで巫女ちゃんはうちに来たの？」

巫女「生の来訪者を見たかったから……かな？　うちの神社もお祭りの時は奥の院に魔界の王様がいらっしゃるそうだけど、まだお目にかかったことはないし。それに少女ちゃんの話を聞いてる限り、危険な相手でもなさそうだったから」

少女「危険だよ？　毎月毎月、わいせつな行為をしてくるし……」

巫女「でもそれだけでしょ？　毎月毎月って事は、それなりの期間をいっしょに過ごして無事なんだから、安全な相手なのよ。今日だってこんなに美味しいおやつを作ってくれて」

吸血鬼「ありがとうございます」

巫女「ふふ……かっこいいし、やさしいし、これで、いったいなにが不満だっていうのっ！？」

少女「ぎゃ、逆ギレ？」

しえんしえん

巫女「これは当然の怒り……いわば順ギレです！」

少女「じゅ、じゅんギレ？」

吸血鬼「パイのおかわりはいかがですか？」

巫女「ありがとうございます……もぐもぐ……ふう、おいしい……」

少女「ああもう吸血鬼！　あなたは口をはさまないで！」

吸血鬼「おやおや、申し訳ありません」

巫女「まあ、どうしてお邪魔したかというと、吸血鬼さんにお願いがあったからなの」

少女「お願い？」

吸血鬼「私にですか？」

巫女「じつは私も、今日は生理で、その……吸ってもらえたら楽になるのかなって……///」

吸血鬼「おやすいご用です」

少女「待てコラぁ！」

吸血鬼「どうしました？」

少女「あんたそれ、本気で言ってるの？　ここわたしの家だよ？」

吸血鬼「少女さん、苦しんでいる人を放っておいてはいけないでしょう？」

少女「それは確かにそうだけど……本心は？」

吸血鬼「黒髪ロングの女の子もいいですよね！　どんな味がするんでしょう！？」

少女「やっぱりそうか！　この変態！」

巫女「あいたた……今月は特別重いみたいで……あうぅ」

吸血鬼「それは大変だ！　さあ、お風呂場にどうぞ、治療を……」

少女「だからダメって言ってるでしょ？」

吸血鬼「もう、ワガママな方ですね……しかたない」

少女「あ、ウソ、ごめん、待って！」

吸血鬼「すこし静かにしてくださいますか？　……少女」

少女「や……呼び捨て……あ……」ｶｸﾝ

吸血鬼「おっと」ぽふっ

少女「く、この……鬼、悪魔……」

吸血鬼「おやおや、身体に力がはいりませんね？　どうしてしまったんでしょうねえ？　少女？」

少女「ひあっぁ！　だから、おねが……呼び捨て……だめ……」

吸血鬼「ふふふ、少しの間、ソファでじっとしていてください。すぐに終わらせてきますから」

少女「終わらせるって……あ……」ぽふん

巫女「あの、少女ちゃん、どうしちゃったんですか？」

吸血鬼「ご心配なく、毎月の治療を思い出して腰が抜けてしまっただけです」

巫女「あの、そんなに、イイ……のですか？」

吸血鬼「それはすぐにご理解いただけるかと……」

巫女「まあ……ふふ」

少女「だめ、巫女……逃げて」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

吸血鬼「さあ、こちらへ」

巫女「……はい」

夏はいいね
パンツ脱いでも全然寒くない

少女「ううぅ、身体、気持ちよくて、しびれて……動けない」

巫女『ｱﾉ、ｾﾞﾝﾌﾞﾇｸﾞﾝﾃﾞｽｶ？』

吸血鬼『ｲｴ、ｼﾀｷﾞﾀﾞｹﾃﾞｹｯｺｳﾃﾞｽ』

少女「吸血鬼のやつ、お風呂場までのドア開けっ放しで声聞こえてくるし……」

巫女『ｱｱｯ、ｿﾝﾅ、ｲｷﾅﾘ』

吸血鬼『ﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞ、ﾁｶﾗｦﾇｲﾃｸﾀﾞｻｲ』

少女「巫女ちゃん、声かわいいなあ……」

巫女『ｿﾝﾅ、ﾎﾝﾄﾆ、ｽｯﾃ……ｱｱｱｱｯ』

吸血鬼『ﾓｯﾄｵｸﾏﾃﾞ……』

少女「ううぅ、なんかこっちまで変な気分に……ん……っ」

巫女「……」ぽや〜ん

吸血鬼「ごちそうさまでした」

少女「いったいナニしたの！」

吸血鬼「基本的なお掃除をしただけです……舌で」

巫女「はぁ……すごかった……///」

少女「えっと、巫女ちゃん、平気？」

巫女「少女ちゃん、ずるい」

少女「へっ！？」

巫女「あんなに気持ちよくて、やさしくて、終わった後には生理痛もスッキリしてるのに、毎月の苦しみから解放されるのに、なんで吸血鬼様のことひどく言うのっ！？」

少女「吸血鬼……様？」

吸血鬼「そんな、恐れ多い」

巫女「いいえ、吸血鬼様、お上手でしたわ……」ﾎﾟｯ

少女「巫女ちゃんっ！？」

巫女「でも、少女ちゃんすごいなと思うの。あんなに気持ちよくされて、それが朝まで続くんでしょ？　よく抵抗する気がおきるね」

吸血鬼「その心の強さも少女さんの魅力なのです。もっとも、身体の方は完全に堕ちていますが」

巫女「あら、そうなんですか？」

吸血鬼「ええ、舐める最初のうちは抵抗もありましたが、ちょっとしたコツがありましてね」

少女「言うな！　バカ吸血鬼！」

吸血鬼「ふふ、かわいいですよ、少女」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「かは……あ……」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

巫女「わ、すっごい……頭なでただけで……うそぉ」

吸血鬼「少し強引でも、押し倒してしまえばこちらのモノ、後は抵抗がなくなるまで執拗に舐めてしまえば良いんです。抵抗して暴れていても、だんだん声を抑えるようになり、声が抑えられなくなり、女性はとても可愛らしくなっていきます」

巫女「その、さっきの私みたいに？」

吸血鬼「はい。とっても可愛らしかったですよ」

巫女「そんな……///」

吸血鬼「しばらく舐め続けると、嬌声に混じってイヤとかヤメテなんて言葉が漏れますから、そのときは指示に従います」

巫女「やめちゃうんですか？」

吸血鬼「いえいえ、舌を離すと、『えっ』と驚いたり、恥ずかしそうにうつむいてモジモジしたりしますから、どうしてほしいか伺うんです」

巫女「そうすると？」

吸血鬼「少女さんも、自分のを指で開いて、舐めてと言ってくださいますね。あとはヤメテと言われたら正直にやめ、舐めてと言われたら舐め……それだけです」

巫女「え？　それだけなんですか？」

吸血鬼「はい。あとは身体が快感を覚えれば、おのずと抵抗はなくなりますから。あとは名前の呼び方で条件付けをしてあげれば……」

少女「何を話してんのよ……」

吸血鬼「そうですよね、少女？」

少女「ひううぅぅん！　だから、その呼び方、や……はああん！」

巫女「……すご」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

吸血鬼「さて、巫女さまの経血をいただいたので、デザートがほしいところですね」

少女「デザート？　いや、だめだから！」

吸血鬼「舐め取ってと言っても２日目……まだナプキンは使っているでしょう？」

少女「ねえわかる？　女の子にナプキン使ってるか聞くなんて男として最低でしょ？」

巫女「……すてき」

少女「うわああああ！　巫女ちゃん、戻ってきて！」

吸血鬼「では少女、下着を取って、足を開いてください」

少女「や……あ……ああ……」ｽﾙｽﾙ

巫女「わあ、本当に逆らえないんだ」

少女「おねがい、巫女ちゃん、見ないで……」

吸血鬼「ほら、可愛らしいでしょう？」

巫女「ホントだ、少女ちゃん、まだ生えてないんだ……かわいい」

少女「やっ！　見ないで……」

吸血鬼「いただきます」ちゅっ

少女「あ……はあああぁん！」

眠い
きょうはこｋまで
おやすみなさい

すばらしい

支援

ソファに座った少女の膝を立たせ、吸血鬼は秘裂にキスをする。

少女「……あ」

つい漏れてしまった甘い声に、少女は口元を押さえ、顔を赤らめた。

吸血鬼「恥ずかしがることはありません。すぐに抑えられなくなりますから」

微笑みながら、吸血鬼は少女の秘裂の両側に手を添え、まろやかな肉をくっと押し広げた。

巫女「わ……きれい」

少女「や……ああぁ……」

巫女の言葉に、少女は顔をまっ赤に染めて抵抗するが、吸血鬼の頭を叩く手も、もはや力が入らない。

そして巫女は何かに気づいたように空中を見上げた。

巫女「こ。これは！」

少女「ふぁ……どうしたの？」

巫女「地の文ね！」

少女「じのぶん？　……んはああぁ！」

おかしな事を言う巫女に一瞬怪訝な表情を見せたが、花びらをついばんでいた吸血鬼が、ちゅっと蜜を吸い、少女の思考は快感に塗りつぶされていった。

少女「んああっ！　そこ吸っちゃ……はあああんっ！」

巫女「あ、あれ？　なくなっちゃった」

吸血鬼「ん、やっぱりきのうほとんど吸ってしまいましたから、残っていませんね……あまり血の味がしません」ちゅるちゅる

少女「舌、入って……あっ！」ﾋﾟｸﾝ

巫女「わあ、すごい……赤いお花みたい」

吸血鬼「見た目もそうですが、私を誘う蜜をにじませて、本当に花のようですよ……」ちゅるるん

少女「ひぐっあ！　それ、だめ！　だめえええ！」

吸血鬼「わかりました」ｽｯ

少女「え……」

吸血鬼「ダメなのでしょう？　ならば致しません」

少女「そんな……」

吸血鬼「あなたがダメというなら、致しません。今日という今日は、どちらが上なのか、少女さんにわかっていただきます……」

少女「ううぅ」

巫女「うわぁ……きちくぃ」

少女「舐めてよ」

吸血鬼「何をです？　それに、頼み方というものがあるでしょう？」

巫女「ぶふっ！　うくく……」

少女「舐めてください……わたしの、性器ぃ……吸血鬼さまぁ……」ﾄﾛﾝ

吸血鬼「違います」

巫女「え、ええっ！？　違うんですか？」

吸血鬼「ええ、どちらが上か思い知らせると言ったでしょう？　命令してください、少女」

少女「ふあぁっ！？　め、命令……って？」

吸血鬼「どこを、どんなふうに、どれくらいの間舐めるのか、主人がしもべに命じるように、きちんとおっしゃってください」

巫女「え……主人って……」

少女「わたしの……性器ぃ……ずっと、何もわかんなくなっちゃうまで舐めて、メチャメチャにして……メチャメチャにしなさいっ！　吸血鬼ぃ！」

吸血鬼「承知しました」ﾆｯｺﾘ

少女「あ……は……はあああああっ！」

少女「もう……い……んんんっ！」ﾋﾞｸﾋﾞｸﾝ！

吸血鬼「ん……ちゅるる……ちぱちぱ」

少女「吸血鬼、もうイったから、やめてえええ！」

吸血鬼「いえ、もちろん”何もわからなくなるまで”舐めて差し上げます……ほら」ちゅちゅ

少女「ひぎっ！？　いっあああああ！？」

………………
…………
……

……
…………
………………

少女「らめぇ……もう……やめ……」

吸血鬼「ほら、可愛らしくなりました……もっと」ちゅるる

少女「ふあああぁ……んやあああぁぁ……」

巫女「わっ……わわっ///」

少女「あぁぅ……巫女ちゃん、見ないで……あぁ……」

吸血鬼「まだそんなことがわかるんですね……なら、もっと……」じゅるるるる

少女「ひあああああっ！？　それ、だめ……だめえええええ！！！！」

………………
…………
……

……
…………
………………

少女「ふぁ……あへぇ……」

吸血鬼「ん……ちゅむちゅむ」

巫女「あの、吸血鬼さん、少女ちゃんが痙攣しなくなりましたけど」

吸血鬼「おや、本当ですね。美味しくて気づきませんでした……どのくらい前からです？」

巫女「30分前には、もう反応がなかったかと……」

吸血鬼「そうですか……まあ、このくらいで良いでしょう……お慕いしております。愛しています。少女」ちゅっ

少女「はにゃ……すぅ……くー……」

巫女「寝ちゃった」

吸血鬼「しばらくすればお目覚めになるでしょう」

巫女「あれだけのことをやって、さらに耳元で愛想ささやくなんて、女性を殺すつもりですか？」

吸血鬼「何をおっしゃいます。私は命ぜられたことを果たしたまでです」

巫女「そう、それです。少女ちゃんのことを主人とおっしゃいましたね？　どういうことです？」

吸血鬼「そのままの意味です。少女さんは……わたしの主ですから」

巫女「なん……だと？」

④

素晴らしい

地の文空中に浮いてんのかよwww

地の文でちょっとだけ>>1の本気を見た

そう、あれは半年前の事でした。

巫女「え、あれ？」

どうしました？

巫女「いえ、なんだか吸血鬼さんの声が……変わったように聞こえたんです」

声が変わった？　……いえ、何もしていませんが

巫女「そうですか……むぅ」

話を戻しましょうか。半年前、私は人間界にやってきました。

巫女「それは、召喚されてですか？」

いいえ、わたくし自身の意思で来たのです。

巫女「あなたの意思で？　そんな事ができるんですか？」

膨大な力を必要としますが、可能です。
私たちはその魔法をゲートと呼び、人間界との行き来に使用します。

巫女「……待ってください。魔界の方がこちらの世界に来たときは、魔力もしくは生命力を召喚者から供給されないとだめなんじゃ？」

よくご存じで、短期間で目的を果たすつもりだった私は、帰りのゲートを開く魔力を確保した上で、こちらにやって来ました。

巫女「目的？」

一言で言ってしまうなら、お嫁さん探しです。

巫女「お嫁さん？　ご結婚なさるんですか？」

はい、両親と家の者が数人の花嫁候補を挙げてきたのですが……どなたも少々、私の好みではありませんでした。

巫女「好み……お顔とか？」

いいえ、花嫁候補はみな、素晴らしく美しい方々でしたが、その……派手好きと申しますか……自分の美しさを誇りすぎる……と申しますか……

巫女「ああ、なんとなーくわかります」

かと言って、魔界の他の方を選べば角が立ちます。ならば……

巫女「人間界に来て、お嫁さんを探そうと」

そういうことです。そして、こちらに来た私は、早速ご婦人を探そうと思ったのですが、最初に会った方が、いわゆる退魔師の方でして……

巫女「うわ……でも、吸血鬼さんくらいの人なら、人間の退魔師くらいなら問題ないんじゃありませんか？」

それは時と場合によります。人間界に来て、まだ息も整っていない頃に、いきなり矢を射かけられたらたまりません。
私は逃げ出して、何度か魔法を使いました。
黒い髪に黒い目、まっ赤な口の恐ろしい退魔師は、私の目くらましをかいくぐって、攻撃してきます。
残りの魔力が少なくなり、私は一度魔界に帰ろうとして……ああ……

巫女「どうなったんですか？」

ゲートを開いたところで、あの恐ろしい退魔師が、邪魔をしてきたのです。
応戦しているうちに、ゲートが……ゲートは開いておける時間に限りがあります。私は、魔界に帰りそびれてしまったのです。

巫女「え……えええっ！？」

もはやゲートを開く魔力はありません……かと言って、退魔師の血肉を食らったところで、吸収できる力には限りがあります。

巫女「ああ……召喚者が魔力を与える時には、受け渡す形に変換しなくてはいけませんからね」

その通りです。無理矢理に殺して血肉を食らっても、ほとんど魔力としては吸収できません。
私はその場から逃げ出し、しばらく空を飛び、雨が降ってきて、やがて力尽き……道ばたのあばら屋に転がり込んだのです。

巫女「……ふむ」

人間界にいるだけで、私の魔力はどんどん流れ出てしまいます。
あばら屋のベンチに腰掛け、息絶えんとしていた私の元に、女神が舞い降りたのです。
艶の豊かな黒髪を、耳よりも高く切りそろえ、健康な肌はそれだけで美の極致、オブシディアンを思わせる漆黒の瞳に、薔薇の花弁のような口元……まさに、あの方は女神でした

巫女「女神……天国から来たのかな、人間界に来た吸血鬼さんを魔界に戻すため」

いいえ、女神と申しましても、天界の方ではありません。

巫女「え、誰ですか？」

その方が、少女さんなのです。

巫女「え……ええええっ！？」

いかがなさいました？

巫女「漆黒の瞳って、たしかに目、黒いけど……あ、でもたしかにショートカットで……ええええええっ！？」

そして少女さんは、私をお救いになられました。ああ……あれこそ愛の奇跡です。

少女「なにが愛の奇跡よっ！」

巫女「わっ！？　少女ちゃん、もう大丈夫なの？」

吸血鬼「少女さん、無理せず寝ていたら……」

少女「だれが無理な状態にしたの！　この変態ッ！」

吸血鬼「ああ……素晴らしいお声……まるで天界の鐘のようだ」

少女「あーもう……」

巫女「ねえ少女ちゃん、あばら屋で吸血鬼さんを助けたときの話なんだけど……」

少女「ああ、あのこと話してたの？　うん。学校から帰るときに雨が降ってきてさ、林の横のバス停で雨宿りしようとしたら、コイツが死にかけてたの」

吸血鬼「そう、そして少女さんは、私にやさしいお言葉をかけてくださいました」

巫女「そうなの？」

少女「だって、本当に死にそうだったんだもん。顔色悪いし……まあ、今もそんなに良い方じゃないけど、あのときは本当に真っ青で、ほとんど動かないし……で、大丈夫ですかって声かけて」

吸血鬼「降りしきる雨の中、自分が濡れるのもかまわずに、少女さんはどこかへと走ってゆかれ、甘露を持って来てくださいました」

少女「スポーツドリンクね」

巫女「少女ちゃん、やさしー……意外」

少女「なにその、意外って」

巫女「だって、吸血鬼さんのこと変態とか言って、ビンタしたりしてるのに、助けようとしたなんて……」

少女「だって最初は、こんな変態だと思わなかったんだもん！」

巫女「まあ、少女ちゃんはもともとやさしい子だからね」

吸血鬼「そう、その慈愛は女神の如く、金属の筒から、少女さんは甘露を私の口に注いでくれました……ですが、私の身体に足りなかったのは、水でも塩でもありませんでした」

少女「スポーツドリンク飲んでもぜんぜん具合良くならないし、救急車呼ぼうとしたけど携帯電池切れだし、そもそもまわりに家ないし、コイツが死にそうな声で、血……血……とかつぶやくからさ」

巫女「まさか、生理ナプキンをっ！？」

少女「ちっがう！　その日の午後の授業で、調理実習で指切ってたから、指の絆創膏はずして、コイツの唇の上で、こう……ぎゅって」

吸血鬼「唇に触れた血液のぬくもり、それは私の全身に染み渡り、息を吹き返すことができたのです」

巫女「え……」

少女「うん。あのときの干物が元に戻るような回復っぷりはすごかったもん」

巫女「待って待って！　怪我したのって、利き手の親指？」

少女「うん。包丁洗ってたら、スパってやっちゃってさ」

巫女「そうじゃなくて！　え、うそ……それじゃあ本当に……」

少女「なんなの？」

巫女「吸血鬼さんは、少女ちゃんの……使い魔なんだ」

少女「なにその、使い魔って」

巫女「魔界の動物や人と契約を交わして、使役することよ……山羊の頭とか、ろうそくの本数とか、どうでもいい契約の過程はいくらでも省略できるけど、ひとつだけ外せない条件があって、それが利き手の親指の血なの」

少女「……え」

吸血鬼「私はその血を飲んだことが運命だと悟りました。女神に使えることができるなら、これ以上の幸福などあるでしょうか……いや、ない！」

少女「反語を使うな！　っていうか、なにそれ？　使い魔？　あんたが？　わたしの？」

巫女「知らなかったの？」

少女「知らないもなにも……ならどうしてコイツは、私の命令を聞かないのっ！？」

巫女「聞いてるじゃない。舐めてとか」

少女「うぐわ……でもでも、舐め始めるときは問答無用だし！」

巫女「それは、使い魔の特性ね。主の精神を痛みから退け、快適な状態を保つことが、使い魔の使命だから」

少女「……えっと……うーんと、だからわたしが生理で苦しくなってくると、あんたは襲ってくるわけ？」

吸血鬼「はい」

少女「ぬが……」

巫女「もっとも、そのルールはけっこう曖昧で、主と使い魔の裁量に任されている部分が多いの」

少女「どういうこと？」

巫女「何を主の苦痛と見なすか、その痛みを取り去るのにどのような手段を講じるべきか……主の苦痛の判断とその対応策は、使い魔がけっこう自由に選べるの」

少女「えっと、つまり、こいつは他の方法もとれるけど、あえてわたしのアソコを舐めてる……ってこと？」

巫女「そういうこと。吸血鬼さんくらいの人なら、それこそいろんな回復魔法も使えるだろうけどね」

少女「え……つまりあんたは、いろんな方法の中から、わたしの生理の痛みを、舐め取って取り除くって方法を選んでる……そういうこと？」

吸血鬼「その通りです」

少女「この……変態っ！」

吸血鬼「ですが、主の痛みを取り除くのは、使い魔としてまっとうな使命なのです」

少女「それならなんで、わたしの舐めるの！　魔法とか他にもいろいろあるんでしょ！？」

吸血鬼「他の手段もありますが、少女さんの女性器を舐めるのが好きなんです。言うまでもないでしょう？」

少女「へ……変態！　変態！」

吸血鬼「そう。最初もそんなふうに叫んでいらっしゃいました……」

少女「あ、コラ！　何語ろうとしてんの！」

巫女「最初？」

吸血鬼「あばら屋の中で息を吹き返した私は、女神様が、主が痛みにさいなまれていることに気づいたのです……そう、そのときも少女さんは、月の障りをお迎えでした」

少女「あーもー！　言うなあああ！」

林の横のバス停。

錆びたトタンの波板に、大粒の雨が当たる。
薄暗いバス停の中で、少女は右の親指から、血液を一滴、青白い顔をした青年の唇に落とした。

唇に赤い血の雫が堕ちると、まるで種から芽吹く植物を早回しで見たように、青年は回復した。
うっすらと開けられていた瞳には意思の火が宿り、肌にははりが、髪には輝きが戻った。

少女「わ……あの……大丈夫ですか？」

吸血鬼「ええ、ありがとうございます」

身体を起こした青年は、初対面の少女を赤面させるほどの美男子で、じっと少女を見つめた。

少女「そんな、でも、血でこんなに元気になるなんて……」

吸血鬼「私はヴァンパイアですから、あなたの血の一滴に、どれほど救われたか……」

少女「バンパイアって、血を吸うあの？　そんな……あれ？」

疑いの声を出しかけて、少女は目の前の青年を見返した。
確かにさっきまで、救急車が間に合うかすらわからないほど消耗していたのに、今は見るからに健康体だ。
一滴の血で。

少女「そんな……まさか……」

くんと鼻を鳴らし、吸血鬼は朗らかに言った。

吸血鬼「お嬢さん、今日は生理ですね」

少女「……は？」

すくっと立ち上がり、吸血鬼は少女を見下ろした。
人間ではちょっと見られないバランスの細身の長身に圧倒され、少女は一歩後ずさる。
次いで吸血鬼は、少女の前にひざまずいた。

吸血鬼「ご安心を、すぐに痛みを取り除いて差し上げます」

ぞわりと少女のうなじの毛が立った。少女の本能が逃げろと叫ぶが、吸血鬼の放つプレッシャーに動けない。

少女「だ、だれか……たすけ……」

吸血鬼「はい、すぐに助けて差し上げます」

ふわっと身体を抱き上げ、吸血鬼は先ほどまで自分の寝ていたベンチに、自らの上着を敷き、少女を寝かせた。
仰向けに寝かせた少女の、制服のスカートをまくり上げ、下着を抜き取る。
厚手のサニタリーショーツには、ナプキンが貼られ、べっとりと血がついていた。

吸血鬼「おお、かぐわしい」

生理ナプキンの血にかぶりつき、ジュルジュルとすする吸血鬼に、ようやく息を取り戻した少女は叫ぶ。

少女「へ……変態！　変態！」

吸血鬼「ふふ、これほどかぐわしいもの、口にせずにいられましょうか……いや、いられない！」

ちゅぱちゅぱとナプキンを吸い、吸血鬼は少女の脚をぐいっと開かせる。

吸血鬼「申し訳ございません。甘露に酔っておりました……すぐに手当をば……」

ぺろっと舌を見せ、吸血鬼は唇を、少女の性器に近づける。
経血に染まったふたすじの脂肪の膨らみの間、わずかに充血した桃色の粘膜が、だるさと痛みに震えている。
その可愛らしい女性器が、痛みに震えていることが、吸血鬼には我慢できなかった。

少女「だ、だれか……誰か！　助けて！」

林近くのバス停に人通りはなく、少女の声は大雨の音にかき消されて消えてゆく。

少女「く……この！」

ボカッと、股ぐらに近づく青年の頭を叩くが、吸血鬼は眉ひとつ動かさずに口づけした。

にちゃと、乾き始めた経血と吸血鬼の唇が音を立て、その下からねるねると、舌の感触がひろがった。

少女「ふゃ……やああっ！　やめっ！　舐めるなぁ！」

吸血鬼「んじゅる……こんなに腫れて……ちゅるる……」

温かく、ぬるぬるした吸血鬼の舌が這うほどに、少女の下腹部からはだるさと痛みが消え、かわりに抑えきれないほどの快感が満ちてゆく。

少女「ふあぁ……それ、だめぇ……とけちゃ……ああああっ！」

吸血鬼「んむちゅ……やわらかい、熱い……美味しい」

ポカポカと力なく叩いていた少女の手は、いつしか吸血鬼の髪を掴んでいた。
それは、引き離そうとしているのではなく、快感に押し流されそうな女性がシーツを掴むのと同じだった。

取り除かれる痛みと、擦り込まれる官能、どちらかひとつでも人間には耐えがたいのに、その両方が、恐ろしいほどの密度で少女を襲う。
当然、少女の身体が耐えられるはずもなく、主の意思に反して悦びの声を上げる。

少女「やああ！　もう、や……あはあああっ！」

吸血鬼「血に混じって、蜜が……ありがとうございます……ちゅるるっ」

少女「それ吸っちゃ、あ、……あ？　あぐ……ああああっ！？」

自慰すらほとんど経験のない、少女の処女の女性器に、吸血鬼の愛撫はあまりに残酷だった。
柔らかな粘膜に、悪魔の舌が這うたびに、少女の思考に白いノイズが走り、呼吸すら危ないほどの快感に翻弄される。
たしかに、少女はすでに吸血鬼の舌におぼれていた。

もはや抵抗する意思はなく、髪を掴んでいた手指の力が緩み、吸血鬼が触れると全身が解剖されたカエルのように無様に痙攣する。

少女「あ……死ん……じゃう」

少女の唇から漏れた言葉は、その身体の状態をよく表わしていた。
呼吸すらままならず、心臓は今まで感じたことがないほど早打ち、思考はぼうっと濁っているのに、消えた痛みと快感だけが意識できる。

倒れてる人を助けただけのわたしが、どうしてこんな目に……

むなしい疑問も、吸血鬼の愛撫にかき消される。

吸血鬼「そろそろ、こちらも……」

少女「あ……ああ……」

いままで意識的に触れられていなかった敏感な突起が、吸血鬼の視線を浴びて熱く膨らむ。
身体は快感を求めている。
しかし主の意思は死を予感させるほどの快楽に恐怖していた。

少女「や……あ……あ……」

吸血鬼「いただきます」

まるで法王の指輪にキスするように、吸血鬼は少女の陰核に唇を押しつけ……

少女「た、たす……け……」

ちゅ……と吸った。

少女「ひぎっあ！　あああああああっ！！！」

雷に貫かれたように少女の全身が跳ね上がり、空中に焦点の合わない目を向け、くるっと白目をむき、少女はその場に崩れ落ちた。

少女「あ……あぅ……」

もはや思考と呼べるようなものはなく、快楽の蜜に全身が浸されていることだけが、少女のすべてだった。
その耳元に吸血鬼は唇を寄せ、ささやく。

地の文に溢れ出るセンスを感じる

吸血鬼「お慕いしております。あなたのような方と、もっと早く出会えていたら……」

コツンとおでこをくっつけ、吸血鬼は少女の思考を味わう。

吸血鬼「ふむ、少女……ですか……愛しています。少女」

そのまま吸血鬼は少女を呼び捨てに呼び、耳元で愛をささやき、性器にキスし、延々と少女の花びらを讃え続けた。

数十分にわたって舐め、吸い、弾き、あるいは軽く噛み、少女の性器を散々に味わって、吸血鬼は満足げに顔を上げた。

吸血鬼「ふう、ごちそうさまでした。少女」

名前を呼ぶと、少女の身体はぴくんと反応し、身体の奥からトロトロと白く濃い愛液を溢れさせる。

吸血鬼「少女のお心遣い、うれしく思います。ですが、ここで続けるには少々都合が悪いようです」

吸血鬼の耳に、遠くから近づく足音が届いていた。

制服姿のままパンツだけ脱がされ散々にいじめられた少女を、吸血鬼は自分の黒い上着にくるんで抱き上げた。

吸血鬼「さあ、参りましょう」

バス停の前でなく、奥、ベンチとベンチの間の影に吸血鬼は足を踏み出し、ふっと姿を消した。

少女「んむ……ん……ふあーあ……あれ？」

少女が目を覚ましたのは、自宅のソファ、外はすでに暗くなり、夕立も雨足を弱めている。

頬をつねり、少女は笑い出した。

少女「あは……あはははは」

明るく朗らかに、少女の活発な外見に似合う声でしばらく笑い、一息ついた。

少女「もう、生理が辛いからって、変な夢見ちゃった」

と、下腹部に触れると、痛みがない。

少女「あ、あれ？　たしか今朝始まったはずなのに……」

吸血鬼「まだ痛みますか？」

少女「ううん、痛くないの……不思議なこともあるねって、うわあああああ！」

吸血鬼「いかがなさいました！？」

少女「あ、あんた……なんで家にいるの！」

吸血鬼「それは私がお連れしたからです」

少女「ちょ……なんでわたしの家知ってるの？」

吸血鬼「記憶を読ませていただきました。少女」

名前を呼び捨てにされ、少女の身体の奥にズクンと快感が走った。

少女「ひぐっあ！？　え、なにこれ……」

吸血鬼「いかがなさいました？　少女」

少女「ひゃっあ！　それ、ダメ」

吸血鬼「それ、とおっしゃいますと？」

少女「名前！　少女って呼ばないで！」

吸血鬼「ではなんとお呼びすれば……少女様ではいかがです？」

少女「う……それなら大丈夫っぽいけど、様はいやだなあ……さん、でお願い」

吸血鬼「承知しました。少女さん……可能な限りお名前は避けさせていただきますが」

少女「うん。そうして……で、なんであんたが家にいるの？」

吸血鬼「じつは私の家に帰れなくなってしまいまして」

少女「ダメ」

吸血鬼「まだ途中なのですが……」

少女「家に住ませてって言うんでしょ？　あんたが何者かわからないけど、ダメに決まってるでしょ？」

吸血鬼「そんな、お願いします。あなたのおそばに居たいのです」

少女「ええい寄るな！　さわるな……んっ！　その手つき、どこさわって、やめ……いいかげんにしろっ！」ﾍﾟﾁｺｰﾝ

吸血鬼「いたたた、そんなつれないことおっしゃらず」

少女「ダメ、ボツ、却下。あんなコトした危ない奴、家においとくわけないでしょ？　警察呼ぶかんね！」

吸血鬼「どうしてもだめですか？　……少女」

少女「ひゃっ！　な、名前で呼ぶなって……」

吸血鬼「……ふむ、少女」

少女「ひゃあうっ！　こ、こらぁ……」

吸血鬼「一緒に住んでも良いですよね、少女？　ねえ、少女？」

少女「ひゃああ！　わかった、わかったからやめてえええ！」

………………
…………
……

……
…………
………………

巫女「コレ↑、何かしら？」

少女「何のこと？」

巫女「この、階段みたいな……あ、消えてく……たぶん、時間とか場面の転換を表す、アレね」

吸血鬼「アレ？」

少女「気にしないで、巫女って見えないものが見えるタイプだから」

吸血鬼「はあ左様でございますか……と、こんな経緯で私は少女さんのお宅に居候することになりました」

少女「かんっぺきにレイプだったけどね」

吸血鬼「性交はしておりませんが？」

少女「そう言う問題じゃないの！」

巫女「で、会って早々に契約しちゃったと」

少女「そうなんだね……言われてみればコイツ、わたしの言うことはけっこう聞いてくれるんだよ。生理で痛いときは有無を言わさず押し倒されるけどね」

巫女「ふむふむ……吸血鬼さん、今のお話でいくつか気になったんですけれど」

吸血鬼「はい、なんでしょう？」

巫女「吸血鬼さんはお一人でゲートを開かれたようですが、そんなこと、魔界の方でも簡単なことではないと思います。いったい、あなたは何者ですか？」

吸血鬼「ああ……しまった、話しすぎましたか……まあ、嘘をついてもしかたありません。私は魔界の東、ヴァンパイアの国の第一王位継承者です」

巫女「え……えええええええっ！？」

少女「え、なに？　どしたの？」

巫女「王位継承者って、王子様！？」

吸血鬼「ええ……一応」

少女「へー、あんた王子様だったの……へえ」

巫女「ちょ、なんでそんなに冷静でいられるの？」

少女「だってわたしは関係ないもん。コイツのことはコイツのことだし」

巫女「ちょっと待って、吸血鬼さんがどうして人間界に来たか忘れたの？」

少女「え……それはお嫁さん探しに……」

吸血鬼「……///」ﾎﾟｯ

少女「……あ、あれ？」

巫女「お嫁さん」

少女「わたしが？　……ないない」

吸血鬼「愛しています……少女さん」

少女「ないない……ないよね？」

吸血鬼「ありありです」ｽﾞｲｯ

少女「冗談だよね？」

吸血鬼「大まじめです」ｽﾞｲｽﾞｲｯ

少女「ちょ、近い近い！　待て！」

吸血鬼「はい」ﾋﾟﾀｯ

少女「えっと、花嫁捜しに来て、帰れなくなって、わたしが助けて……」

巫女「異国の地で、命がつきようとしていたとき、自分の傷から血を分けて助けてくれる女性……これは……」

吸血鬼「一目惚れです」

少女「は……はああああっ！？」

吸血鬼「貴女のためなら、たとえ火の中水の中、私のすべて貴女に捧げましょう」

少女「お、重い……セリフが重いッ！」

巫女「わ……ひざまずいてキス……いいなあ」

吸血鬼「ちゅ……愛しています、少女さん」

少女「う……」

吸血鬼「あなたの喜びは私の喜び、あなたの痛みは私の痛み」

少女「うわ……ちょ、ストレートすぎ……」

巫女「きゃー！　ひゃー！」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

吸血鬼「貴女の痛みを除くためなら、経血すらすすりましょう」

少女「ちょっと待て、どうしてすするの？」

吸血鬼「それは好きだからです」

少女「何が？」

吸血鬼「もちろん、あなたの女性器が」

少女「やっぱりそうか！　この変態ッ！！！」ﾍﾟﾁｺｰﾝ

吸血鬼「いたたた、　でも痛みさえもがうれしい……」

少女「あぶなかった……危うく変態に丸め込まれるところだった」

巫女「惜しかったですね」

吸血鬼「まったくです……もうすこし素直になってくださっても良いのに」

少女「素直になんてなりません。せめて変態を治せ」

吸血鬼「それは無理です」ｷｯﾊﾟﾘ

少女「どうしてそんなことをまっすぐに言えるんだよ！」

巫女「吸血鬼さん、もうひとつ気になったことが……」

吸血鬼「なんでしょう？」

巫女「吸血鬼さんを最初に追い込んだ退魔師です」

吸血鬼「ああ、あの恐ろしい人間ですか」

巫女「たとえ人間界への転移を終えた直後とは言え、吸血鬼さんほどの力の持ち主を追い詰めるなんて、信じられません」

吸血鬼「しかし、たしかに恐ろしい腕前の退魔師でした」

巫女「その……見た目の特徴は憶えてますか？」

吸血鬼「忘れもしません。炭のように黒い目に、蝿のように黒い髪、口は赤く……」

少女「ストップ、なんか怖いように言ってるけど、それってほとんどの人に当てはまるじゃん。そもそも男なの？　女なの？」

吸血鬼「女性でした。髪は長く、赤いズボンと白いシャツ、手には十字架と数珠を持ち、胸には古今東西のお守りを下げていました」

巫女「え……あれ？」

少女「どうしたの？」

巫女「その人、心当たり……あるかも」

少女「……だれ？」

巫女「わたしの……お姉ちゃん」

今日はここまで

文章修正　
>>46
巫女「あれだけのことをやって、さらに耳元で愛想ささやくなんて、女性を殺すつもりですか？」
↓
巫女「あれだけのことをやって、さらに耳元で愛をささやくなんて、女性を殺すつもりですか？」

おつかれ

支援

ガチ支援

支援するしないね。
頑張ってね。

少女「お姉ちゃんって、大学生でしょ？」

巫女「うん。民俗学やってるみたい」

吸血鬼「なるほど、あの大量の護符は民俗学の成果だと」

巫女「護符がそんなに問題だったんですか？」

吸血鬼「人間界で作られた物ではない護符の気配がいくつもありました。あれは魔界の代物に違いありません」

巫女「魔界の……なるほど、そういうことですか」

少女「どゆこと？」

巫女「人間は、あまり強い魔法は使えないって話したよね？」

少女「うん」

巫女「でも、魔界の道具を使えば、けっこう簡単に強力な魔法が使えちゃうの……お姉ちゃん、最近お守り集めにこってて、たぶん中に本物が紛れたんでしょ」

少女「うわ……でもどうしよう、吸血鬼のことがバレたら、お姉さん乗り込んでくるよね」

巫女「たぶん。だまっとく」

少女「ごめんね」

巫女「ううん」

？？？「ふはははは！　もうバレているぞ！」

少女「えっ！？」

巫女「お、お姉ちゃん！　いつのまに！」

姉巫女「巫女！　あんたにあげたお守りに反応があったから来てみれば！　魔人にたぶらかされて、お姉ちゃん、かなしいッ！」

少女「……なんで電柱の上まで登ったんですか？」

姉巫女「ヒーローの登場は高いところから笑いながらが基本よ！　とうっ！」ｼｭﾀｯ

吸血鬼「おやおや」

姉巫女「魔人っ！　どうやってたぶらかしたかは知らないけど、妹を返してもらうわ！」

吸血鬼「お帰りですか？　はい、またどうぞ」

巫女「お茶ごちそうさまでした……あと、治療、ありがとうございました///」

姉巫女「ああもう！　こっちに来い！　あと魔人！」

吸血鬼「はい、なんでしょう？」

姉巫女「今日がお前の最後だ！」

吸血鬼「なんと！」

姉巫女「このあいだ仕留め損なったのは……あれは体調が悪かったからだ」

吸血鬼「体調？　今日はいかがですか？」

姉巫女「う……じつは今日も……じゃない！　今日こそ魔人！　お前を成敗してくれる！」

吸血鬼「はあ、それは恐ろしい」

姉巫女「はっはっは！　そうだとも！　恐れるが良い！　お前のような雑魚魔人、たとえ体調不良といえど、私の敵ではないッ！」

吸血鬼「体調不良……生理ですか？」

姉巫女「……」

少女「……」

巫女「……」

吸血鬼「生理ですよね？」

姉巫女「ななな///　なにを言い出すんだ貴様ッ！　よしわかった！　私を辱めた報い、受けるが良い！」

吸血鬼「……ふふふ」ﾍﾟﾛﾘ

巫女「あれ？　展開が読めるよ？」

少女「巫女ちゃんじゃなくてもね……はあ、やだやだ」

巫女「そうだよね……じゃあ、戦闘シーン飛ばそうか？」

少女「また訳のわからないことを……」

巫女「よっと、早送り……」

ｷｭﾙ……ｷｭﾙ ｷｭﾙ

姉巫女「あっはあああんっ！　舐めて、もっと、もっとおおおおお！」

吸血鬼「もっと？　本当に良いのですか？」

姉巫女「いいの！　もっと、ぐちゃぐちゃにしてええええ！」

巫女「おっと、早回ししすぎた。戻して、戻して……」

ｷｭﾙｷｭﾙ

バッキイイイイイン！

姉巫女「そ、そんな……私の集めた護符が……」

吸血鬼「古いものが多すぎます。さて、覚悟してください」

姉巫女「く……たとえどのような辱めを受けようと、私は折れんぞ！！」

巫女「折れてた折れてた」

姉巫女「なに？　ちょ、どこさわって……」

吸血鬼「いただきます……はむちゅ」

姉巫女「うそ、いつの間にパンツを……ああっ！」



巫女「ああ、お姉ちゃんの純潔が散らされてゆく……で、早送り……する？」

少女「誰に聞いてんの？」

巫女「画面の向こうの神様たちに」

少女「はあ？　……はあ」

かがくぶの人か
エロも上手いんか
おもしろいし期待支援

スロー再生で

スロー再生に同意する。

かかくぶの人ならかかくぶの続きを書いてほしいと思っているのは俺だけ？

スロー再生して下さい！

姉巫女の姿は、赤い袴と白い衣、まさしく神社の巫女という出で立ちだったが、胸元の大量のお守りが妙な雰囲気を醸し出していた。

しかし、もはやお守りも砕け散り、清められているとは言え、単なる布の服で吸血鬼に立ち向かわざるをえなくなってしまった。

そしてもちろん、生理中の女性が吸血鬼に勝てるはずもなく……

姉巫女「いつの間に……わたしの下着を！？」

吸血鬼「んむちゅ……ん、やはりパンツについた経血は、すこしちがった趣がありますね」

生理ナプキンの張り付いた、姉巫女の飾り気のない下着を、吸血鬼はなめ回す。

姉巫女「くそ……返せ！」

スースーする袴を抑えながら、姉巫女は手を伸ばしたが、吸血鬼はするりとかわし、白衣と緋袴の結び目を叩いた。

吸血鬼の指先に、トンと触れられた結び目たちは、まるで花のつぼみが開くようにおのずとほどけ、姉巫女の白い裸体があらわになる。

姉巫女「なんでほどけて……あっ！？」

出口を塞いでいたナプキンがなくなり、なめらかな内ももに経血の赤い筋が、つっと垂れる。

妹である巫女を気にして、姉巫女がふっと視線を挙げると、キスするほど近くに吸血鬼の顔があった。

巫女「スローかあ……あんまりおすすめは出来ないけどなあ……」

少女「何の話？」

巫女「こっちの話」

鼻が触れるほどに吸血鬼は顔を寄せ、ついで姉巫女の首筋にキスをする。

吸血鬼「美しいうなじですね」

姉巫女「あ、うあ……あ……」

吸血鬼「怖がらないでください、歯を立てるなんてしませんから」

と、耳元でささやき、吸血鬼の唇は鎖骨へ、胸元、乳房の間へ、引き締まった腹部とおへそを通って……

姉巫女「そこは……やめろ！」

すこし経血のついた、かわいらしい茂みの香りを味わい、赤い血の湧き出す女性器を一瞥し、吸血鬼の舌は、ふとももに垂れる経血を舐め取った。

姉巫女「ひゃっ！　あ……」

吸血鬼「ん……ぺろ……すべすべしてて、気持ちいい……ずっと舐めていたいですね」

つつつ……と吸血鬼は上に向かってふとももを舐めあげ、女性器のまわり、薄い陰毛にこびりついた経血も舐めて吸い取る。
堅くこびりついているところは、吸血鬼じしんの唾液で溶かし、女性の粘膜のまわりを、丁寧に掃除してゆく。
白くなめらかで、たくましく大きな吸血鬼の手が、ほどけた巫女装束の内側に滑り込み、腰や脇腹を丁寧になでさする。

姉巫女「あふ……それ、だめ……あぁ……」

巫女「おお、吸血鬼さんのなでなでマッサージ……わたしはあれだけで腰が砕けちゃったからね」

少女「そうなんだよねぇ、アレされちゃうと、もうふりほどけないし」

痛みを除き、快感を擦り込む悪魔のような愛撫を施しながら、吸血鬼は唇を姉巫女の性器に押し当てる。
細くも肉付きの良い姉巫女の腰が、びくんと震えた。

姉巫女「あっは……ひああああっ！？」

蹂躙される女性の、可憐な悲鳴をあげて、姉巫女は背中を反らす。
そして、自分の声のあまりのかわいらしさに驚き、両手で自分の口を塞いだ。
もはや、股間にむしゃぶりつく吸血鬼を振り払おうという考えさえ起きない。
ねっとりと擦り込まれ始めた快感と、月経の痛みが取り除かれていく舌技に、姉巫女が抵抗できるはずもなかった。

吸血鬼「やはり、お姉さんだからでしょうか……んちゅ……巫女さんと似ていますが……少し濃厚ですね」

姉巫女「何を言って……ふああぁ……ああんっ！」

膝に力が入らなくなり、立っていられないほど痙攣し始めていたが、吸血鬼は腰をしっかりと掴み、その場に立たせたまま女性器をしゃぶり続ける。

吸血鬼「んじゅる……経血以外も出てきしたね……美味しい……ちゅるるっ！」

姉巫女「んはあああ！　まってええ、ごめん！　ごめんなさい！　それ以上、だめ……だ……」

もてあそばれる子猫のような悲鳴を上げ、姉巫女は切羽詰まった口調で謝罪する。

しかし、吸血鬼の舌使いは止まらず、じゅるじゅるとすすり、完全に勃起しているのに小粒なクリトリスをきゅっと吸い上げた。

姉巫女「ひあっ！　……あ……」

美しい肢体にびくんと痙攣が走り、形の良い乳房にさっと鳥肌が立ち、姉巫女は大きく背筋を逸らした……そして……

巫女「はい、スロー」

吸血鬼の舌が充血した姉巫女の粘膜から離れる。
舌と桃色の粘膜の間に、血と粘液の混じった赤い糸がかかり、ぷつんと切れる。

吸血鬼は口の中の経血を味わい、愛液の香りを楽しみ、また姉巫女の正規に触れる。
そしてふと思い直したのか、ピクピクと痙攣する陰核を、ちゅっと吸い上げた。

姉巫女「そおおおおおれええええええ………………だああああああめええええええええ………………」

先ほどまで、子猫のような悲鳴を上げていた姉巫女は、絞め殺される牛のようなモッタリと低い声で嬌声を上げた。
長い黒髪が、水の中のようにゆっくりと振り乱され、下腹部から始まる痙攣が、頭部や四肢の先に波となって伝わっていく。
限界まで背中を反らせた上半身が、前にゆっくりと振り戻り、黒髪が、また水中のようにゆっくりと広がる。

姉巫女「んんんはあああああああああ………………あああああああああああぁぁぁぁぁぁ………………」

股間に顔うずめる吸血鬼の頭を、抱えるように体重を預け、姉巫女はさらに牛のような、古い大木が嵐に吹かれて出すような、途方もなく低い悲鳴を上げ、

ドクンドクンと全身を痙攣させ、謝るように上半身を折り曲げて、立ったままの絶頂を迎えた。

姉巫女「ああああぁぁぁ………………ぐんおうぁああああ…………ああああ…………」

その悲鳴は、通常再生なら男性の勃起と、女性の赤面を誘発して止まない、可愛らしくも淫らで、いやらしくも可憐な、すばらしい歌声だったが、スロー再生では車に轢かれた牛のうめき声のようにしか聞こえなかった。

しかし局部に視線を移せば、可憐な粘膜の痙攣の合間、敏感な神経が筋肉の弛緩によって剥き出しになったタイミングを見計らい、吸血鬼の舌がさらに女性器を攻めるのを確認できる。
絶頂を迎え、主を気絶させるほどの快感をもたらす性器を、吸血鬼はさらに責め舐める。
年頃ながら、純潔を守った膣の奥から、赤い血と白い粘液の混じった蜜が滲み、性器は主の意に反して吸血鬼にさらなる責めを要求する。
その控えめな要求に、吸血鬼は丁寧に答え、姉巫女はまたも牛のような悲鳴を上げた。
かわいらしさとは対極にある声だったが、ある意味断末魔であるその悲鳴は、姉巫女の陥落を如実に物語っていた。

姉巫女「あーっ！　あはああ！」

吸血鬼「もっと……もっとです……ちゅるる……んっく、んっく」

姉巫女「だめええ！　それ飲んじゃ……いやああああ！」

少女「うわ……あわわわ///」

巫女「どうしたの？　少女ちゃん、顔赤いよ？」

少女「だって、女の人がえっちなことされてるの、見るの初めてなんだもん」

巫女「あ、そうか……わたしはお風呂場できれいにしてもらったもんね」

姉巫女「ごえ……ごえんなさい。ごめ……ああああああっ！」

巫女「あーあー、あんなになっちゃって……」

少女「うわぁ……巫女さんの格好のまま、うわ……うわあ///」

姉巫女「あはぁ……あ、あぁ……」

巫女「あ、落ちた。いま堕ちました」

姉巫女「もっと……ああぁぁ……もっと、ぉ……」

少女「堕ちたねえ」

吸血鬼「もっと？　はい、かしこまりました」

………………
…………
……

巫女「あ、あれ！？」

少女「どしたの？　いきなり声だして」

巫女「例のアレが出たの！　時間の経過のアレ！」

少女「時間？　姉巫女さんがだめになっちゃってから、かれこれ2時間くらい経ったね」

巫女「そんなにっ！？　お姉ちゃんは？」

少女「アレ」

姉巫女「あはぁ……あー……ぁああー……」

吸血鬼「んちゅ……ちゅる……ちゅぱ……」

巫女「まだ舐めてるの……うわぁ///」

少女「さっきから、動きもしなくなちゃって、大丈夫かな？」

姉巫女「あぁ……あー……」

巫女「ダメだろうね、あーあ」

……
…………
………………

巫女「こんどは出方が逆のような……」

少女「どうしたの？」

巫女「いえ、使い方も一定してないんだなって……で？」

少女「はい」

巫女「お姉ちゃんは？」

少女「あそこでピロートークしてる」

巫女「ぴ、ぴろーとーく？」

姉巫女「はふぅ、吸血鬼様?」

吸血鬼「……たはは」

少女「たはは、じゃない！」ｽﾊﾟｺｰﾝ！

吸血鬼「いたたた、ご安心を少女さん。私の心はあなたのものですから」

姉巫女「もう、吸血鬼様、私のことも見てくださいまし♡」

少女「巫女ちゃんのお姉さんも！　コイツのことを追い払うんじゃなかったの！？」

姉巫女「もう、そんなことどうでも良いんです。ああ、心と体がとろけてしまって……私は女で、女が男性に勝てるはずがないんですもの……」

少女「平塚らいてうが聞いたら憤死しそうなこと言いますね……がんばってください！　お姉さんだけが頼りなのに！」

姉巫女「ごめんなさい、少女さん。私もう、吸血鬼様に心も体もぐちゃぐちゃに踏みにじられて、逆らうなんて……」

吸血鬼「そんなことしていませんが」

姉巫女「いいえ、あんなに丁寧に、お舐めになられては、女性に勝ち目はありませんもの……」ﾎﾟｯ

少女「なんで、寝取られたみたいな気分になるんだろ？」

吸血鬼「少女さん、私は貴女のもので……」

少女「おまえが寝取とっとんのじゃい！」ｽﾊﾟｺｰﾝ！

姉巫女「やめて！　吸血鬼様にひどいことしないで！」

巫女「うわぁ……ntrのテンプレだね」

少女「どうしよう、これ」

巫女「そろそろ晩ご飯だし、連れて帰るよ」

少女「そう？　大丈夫かな？」

巫女「ほら、お姉ちゃん、帰るよ」

姉巫女「イヤッ！　吸血鬼様といっしょに居るの！」

巫女「ああもう！」

吸血鬼「姉巫女さん、残念ですが、私の心は少女さんのもの、いつまでもいっしょに居ることは出来ません」

姉巫女「そんな……」

吸血鬼「でも、生理が来たらまたどうぞ、きれいにして差し上げます」

姉巫女「……はいっ！」ﾊﾟｱｱｧ

巫女「パアァ……って」

少女「抱かれたいときは俺の所に来い……みたいな、非道いセリフだね」

巫女「ほら、お姉ちゃん、帰るよ」

姉巫女「待って……ちゅ」

吸血鬼「んむっ！？　ちゅ……ぷは」

姉巫女「ふふ、また来ます……」ｷｯ

少女「ライバル視しないで、ほしけりゃあげるから」

姉巫女「いいえ、自力で奪って見せます」

巫女「今日はごちそうさまでした」

吸血鬼「はい。巫女さんもまたどうぞ」

巫女「ありがとうございます。少女ちゃん、またあしたね」

少女「うん、またね」

ｷｨ……ｶﾞﾁｬﾝ

少女「はあ、帰ったか」

吸血鬼「ご夕飯の準備をしましょう……そのまえに……」

少女「なに？」

吸血鬼「……ちゅっ」

少女「ん！？　んんんっ！？　……ぷはっ！　何するの！」

吸血鬼「キスはいただいておこうと」

少女「なんで！？　どうして！？　わたしのファーストキスなのに！」

吸血鬼「私のファーストキスは今し方、姉巫女さんに奪われてしまいましたから」

少女「な……だから、取られる前にってこと？」

吸血鬼「はい。とっても美味しかったですよ、少女」

少女「ふあぁ！　よ、呼び捨て……なんで今……」ﾍﾟﾀﾝ

吸血鬼「キスしたら、たまらなくなってしまいました。まだナプキンのお世話になるくらいは、滲んでますよね？　少女」

少女「や、だめ、ここ……玄関……」

吸血鬼「なら、ベッドに……ソファの方がよろしいですか？　少女」

少女「拒否権ないなら、ベッドで……あと」

吸血鬼「はい、なんでしょう？」

少女「……やさしくして」

吸血鬼「いつもよりですか？　はい、仰せのままに」

少女「ううぅ……」

吸血鬼「だっこしますよ、よいしょ」

少女「くそぅ、逆らえない」

吸血鬼「ふふ、かわいいですよ、少女」

少女「ふにゃ……あぁ……」

吸血鬼「ほんの一口ですから、終わったらご夕飯にしましょう」

しかし、少女は次の朝までかわいがられた。
12時間ぶっ通しの舐め責めに、少女は可愛らしいこえをあげっぱなしだったとか、終わったあとには吸血鬼をポカポカ叩いたとか。
そんな感じ。

専ブラの設定がわからなくて、期せずしてsage進行
今日はここまで。

すばらしい

大変良い

ベネ

乙

さあこいっ

通学路

巫女「おはよー！　少女ちゃん」

少女「ああ……巫女……おはよ……」ﾌﾗﾌﾗ

巫女「どうしたの？　元気なさそうだけど」

少女「あのバカ、朝まで舐めるんだもん……腰に力がはいらなくて……あうっ」ｸﾞﾗｯ

巫女「あぶないっ！」ｶﾞｼｯ

少女「ありがと……」

巫女「腰に力がって……大丈夫なの？」

少女「無理……おへそから下が痺れてるみたいだもん」

巫女「えっと、いま８時だよね」

少女「うん。７時までずっと……ぺろぺろって……」

巫女「そっか……つい１時間前まで、少女ちゃんは吸血鬼さんに……」

少女「こら！　へんな想像するな！」

巫女「……」ぽわわわん

少女『はあああんっ！　だめ、そこだめええ！』

吸血鬼『そこ？　どこのことをおっしゃっているのですか？』ﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾘ

少女『そこ……く……いえるかあああ！』

吸血鬼『そうですか……おっしゃっていただけないなら、ずっと舐めるまでです……』ﾁｭｯﾁｭ

少女『だめえええ！　くり……クリトリス、すっちゃだめえええええ！』

………………
…………
……

巫女「……みたいな」

少女「惜しいけど、ちがう」

巫女「ちがうの？」

少女「だって朝までずっと舐められてるんだよ？　息だってマトモに出来ないのに、だめー……なんて言えないよ」

巫女「……そっか……ふふふ、少女ちゃん、かわいくなっちゃってるんだぁ……」

少女「はっ！？　なんてことを言わせるんだよ！　巫女ちゃん！　油断ならないよ！」

巫女「いーこと聞いちゃった……ふふふ」

少女「あー！」

巫女「でもさ、そんなに責められてるのに、少女ちゃん堕ちないんだよね……すごいなあ」

少女「おちてるか、おちてないかだったら、とっくに堕ちてます」

巫女「え、そうなの？」

少女「わたしが何度、吸血鬼に……その……最後までしてって頼んだことか……」

巫女「え……えええっ！？　少女ちゃん、もう経験しちゃってるの！？」

少女「ちがうちがう。最後までしてって頼むだけ。アイツの責めの間に、言わされてさ……」

巫女「どんなこと？」

少女「それは……言えない」

巫女「なるほど……」ほわんほわんほわわわ……

少女『あっは……吸血鬼、もっと、舐めて♡』

吸血鬼『いえ、舐めるのも、もうよろしいかと』

少女『それなら……』くぱぁ♡

吸血鬼『……』

少女『わたしの……あげるから！　ね、あなたの熱いの、こっちに……ちょうだい』とろぉ♡

………………
…………
……

巫女「とまあ、そんな感じでしょ？」

少女「……見たの？」

巫女「ううん。完璧に想像だけど？」

少女「そう……だいたいは巫女ちゃんの想像の通りだよ！　こんちくしょー！！」

巫女「……ふーん、そうなんだぁ」

少女「ちょ、ジロジロ人のスカート見ないでよ」

巫女「ふふふ、まだバージンと……でも、吸血鬼さんはどうして……」

少女「しないのか……って？」

きてたー

巫女「そうそう」

少女「なんか、あいつが言うには……『官能に酔っていないいつもの少女さんが、誘惑してくださるなら、いつでもいただきましょう』とか」

巫女「それは……エッチなことをしていないときに、あらためて求めてくださいってこと？」

少女「そうなるね。だから、わたしが今日帰って、玄関先で……」

巫女「『吸血鬼……抱いて』とか？」

少女「そう！　そんなこと言っちゃったら……」

巫女「……どうなるんだろうね」

少女「……そんなの、わかんないよ」

巫女「だよね……でも、ペロペロされるだけであんなに気持ちいいのに……」

少女「求めてって……つまりはその……アレだよね？」

巫女「えっち……だよねえ……きっと……ううん、ぜったい」

少女「どんなことされちゃうんだろう、とは思うけどね」

巫女「そこだよ、少女ちゃん」

少女「なに？」

巫女「あんなにかっこよくて、やさしくて、たいせつにしてくれて、たぶん人間界じゃ他にはいないくらいのお金持ちで、なにより少女ちゃんを好きな男の人なのに……」

少女「なのに？」

巫女「しかも、ぇっち……なこと……してくれて……それでどうして我慢できるの！？」

少女「たぶん……」

巫女「たぶん？」

少女「タイプじゃないから……かな？」

巫女「……へ？」

少女の家。
そのリビング。
テーブルには、やたらと手の込んだ甘味と、丁寧に抽出されたお茶が並ぶ。

吸血鬼「それで……少女さんはなんとおっしゃったのですか？」

巫女「えっとね、タイプじゃないって」

吸血鬼「……ぐっはああ！？　た、タイプじゃない？　それはどういうことですか！？」

巫女「落ち着いて、吸血鬼さん。お茶がこぼれちゃう」

吸血鬼「おっと失礼……しかしタイプとはなんでしょう……お教えいただけますか？」

巫女「もちろん。タイプって言うのは、どんな相手が好みかってことなの」

吸血鬼「……ふむ、たとえば文学を好むとか、歌が好きだとか、運動が得意だとか……そういうことでしょうか？」

巫女「そうですね。それで、少女ちゃんに聞いたんです」

……
…………
………………

巫女「タイプじゃないって……どういうこと？」

少女「だってあいつ、ヒョロヒョロで肌が白くって、人形みたいじゃない」

巫女「引き締まった長身で、陶磁器みたいに透き通った肌で、マネキンも裸足で逃げ出すようなモデル体型だけどね……」

少女「ものは言いよう。わたしの理想の相手って、まえに話したでしょ？」

巫女「理想の相手？　……あっ！」

少女「そう、わたしの理想の相手は……」

………………
…………
……

吸血鬼「どなたなのですか！？」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

巫女「落ち着いて！　ちか……近いから！」

吸血鬼「おっと、コレは失礼」

巫女「少女ちゃんの理想の相手はね、『コマンドー』の時の『シュワちゃん』なんだってさ」

吸血鬼「こまんど？　しゅあちゃん？」

巫女「うん。百聞は一見にしかず……とりあえず見てみましょう」

吸血鬼「その円盤は？　虹色ですが……」

巫女「ｄｖｄ！　人類の英知の結晶よ！　……これを再生して……っと」

吸血鬼「おお、この円盤を使えばテレビで劇が見られるのですね！」

巫女「そのとおり！」

吸血鬼「……」ﾜｸﾜｸ

巫女「それでは、どーぞ！」

…………

吸血鬼＆巫女　コマンドー鑑賞中

…………

一体何が始まるんです？

巫女「どうでした？」

吸血鬼「すばらしいお話でした。とくにメイトリックスのヘラクレスを思わせるような肉体美……同性ながらほれぼれしました」

巫女「うん。少女ちゃんはその俳優さんが理想とのことです」

吸血鬼「……え？」

巫女「うん。たしかに吸血鬼さんとシュワちゃんは完璧に反対のキャラクターよね……とくに見た目とか」

吸血鬼「そんな！　少女さんは……あんなに……あんなに……」

巫女「たくましい男性が好みなのかって？　それはそうでしょう」

吸血鬼「ううぅ……」

巫女「強くたくましい男性……これ以上に女性の心をくすぐる相手はいますか？」

吸血鬼「私は……これでもかなり、強力な魔人だと自負しているのですが……」

巫女「でも、その力強さがよく現れるのが外見なんです」

吸血鬼「……はっ！」

巫女「少女を……わがものにしたいか！」

吸血鬼「お……おー！」

巫女「それなら……これだッ！」

バーン！

『吸血鬼のムキムキ大作戦！　日焼けもあるよ！』

巫女「……」

吸血鬼「……な、なんですかこれは？」

巫女「あ、もう上げてもらっていいですよー」

ﾜｶﾘﾏｼﾀｰ

吸血鬼「おおぉ、どこからかさがっていた看板が、天井へと消えてゆく……」

巫女「……さて、吸血鬼さん、わたしは少女ちゃんが幸せになるべきだ……そう思っています」

吸血鬼「もちろんです。少女さんは幸せになるべきお人です」

巫女「そのためにも、吸血鬼さんをメッチャ少女ちゃん好みに仕上げようと思います」

吸血鬼「少女さん好みに！？」

巫女「はい」

吸血鬼「本当ですか！？　少女さんが私に……抱いて！　とか言ってくださいますか？」

巫女「もちろんです。もう吸血鬼さんを見たとたんに、素っ裸になってスタンバイｏｋ！　な、少女ちゃんがあなたのものに！」

gomen nasai nemui desu
kyouha kokomade oyasumi nasai

英語で書き込むほどおかしくなっちゃって

よっぽど眠いんだな
おつかれ

失礼、どれくらいかかるかな？

おやすみ！
吸血鬼に日焼けさせるとか無理ゲですやん

デイウォーカー種なら平気だろ

トレーニングジム

巫女「……と言うわけで、やって参りました。トレーニングジム！」

吸血鬼「……はっ！？　いつの間に」

巫女「細かいことはおいておきまして、こちらがトレーニングジムのインストラクターの方です」

筋肉「やあ、こんにちは」

吸血鬼「これはご丁寧に……よろしくお願い致します」

巫女「なんだかすごいお名前ですけど、見た目の筋肉もすごいですね」

筋肉「はっはっは、それほどでも」

吸血鬼「まるで肩から雄牛が生えているようですね……いや、すばらしい」

筋肉「それで、あなたが見学希望のええと……吸血鬼さんですね？」

吸血鬼「はい。たくましい身体になりたく、参りました」

筋肉「ふーむ……たしかに背は高いが……ずいぶん細身ですね。運動の経験などは？」

吸血鬼「スポーツですか？　実家では乗馬や遊覧飛行などをしていました」

筋肉「遊覧飛行？　……ふむ、グライダーか何かですか？」

吸血鬼「そのようなものです」

筋肉「ふむ、それじゃあいけませんね。たくましい身体になるには、しっかりと栄養を取り、トレーニングッ！　をしなければ」

吸血鬼「その、とれーにんぐなのですが……」

筋肉「はい、大丈夫ですよ。初心者の方でもきちんと指導しますから」

吸血鬼「いえ、とれーにんぐとは、いったいなんなのでしょうか？」

筋肉「……はい？　ええと、向こうでみなさんがやっているようなことなんですが……」

吸血鬼「あの、円盤のはまった棒や、おかしな椅子に座って身体を動かしている……あれが、とれーにんぐなのですか？」

筋肉「ええ……まったく、どれだけお坊ちゃんあんだよ」ﾎﾞｿｯ

吸血鬼「何かおっしゃいました？」

筋肉「いえべつに……それではこちらにどうぞ、まずは試してみましょう」

吸血鬼「あの……これは？」

筋肉「とりあえず5kgのダンベルです。コレをこう……持ち上げてみてください」

吸血鬼「こうですか？」ﾋｮｲｯ

筋肉「お？　けっこう力あるんですかね？」

吸血鬼「はあ……まあ、並みほどには」

筋肉「それでは、こちらはどうです？　10kgです」

吸血鬼「これを……こうですか？」ﾋｮｲ

筋肉「おおっと、大丈夫ですか？　無理していませんか？　あまり無理に動かすと肩を痛めますよ？」

吸血鬼「いえ、べつに」ﾋｮｲﾋｮｲ

筋肉「……では、もうすこし重くしてみましょうか」

………………
…………
……

……
…………
………………

吸血鬼「ええと……これを、こう動かすんですよね？」ﾋｮｲﾋｮｲﾋｮｲ

筋肉「ば……バカな……」

吸血鬼「いかがなさいました？」

筋肉「400kgのダンベルを……両手に持って振り回すなんて……しかも……」

吸血鬼「……？」ﾋｮｲﾋｮｲ

筋肉「その細身で……」

吸血鬼「あの、ところで、このようなことをすれば、たくましい身体になれるのでしょうか？」ﾋｮｲﾋｮｲ

筋肉「え？　ええ。そんな重い物を振り回していれば、筋肉がつくはずで……」

吸血鬼「重い？　コレがですか？」ﾋｮｲﾋｮｲ

筋肉「あああ、あぶない！　ダンベルで、400kgのダンベルでお手玉なんかしないでください！」

吸血鬼「おっと、失礼」

さすが吸血鬼！俺達にできないことを(ry

吸血鬼「しかし、このような鉄の塊……」くにゃっ

筋肉「……げっ！？」

吸血鬼「いやはや、手元に鉄があると、こう……子供の頃を思い出して粘鉄遊びしてしまいますね……」こねこね

筋肉「あわ……あわわ……ダンベルが粘土みたいに……」

吸血鬼「はい、出来ました」

筋肉「なんですかこれ？　……女の子？」

吸血鬼「はい。私の敬愛する女性。少女さんの立像です」

筋肉「立像？　ダンベルを材料にして？」

吸血鬼「はい。鉄は軽くて曲げやすいので、子供のおもちゃにはぴったりですよね」

筋肉「お、おもちゃ……か……かかか……帰れー！！！！！」

トレーニングジムの外

ガッシャーン！

巫女「おわわっ！？」

吸血鬼「……わぷっ！？」

巫女「吸血鬼さん、どうしたんですか？」

吸血鬼「いえ、つい童心に返って、手元にあった鉄の塊をこねこねしたら、ひどく怒られまして」

巫女「鉄の塊って……トレーニング器具のことですか？」

吸血鬼「はい。その、とれーにんぐ……とはなんなのでしょう？」

巫女「あ……あーなるほど。吸血鬼さん、人間は、重い物を上げ下げしたり、長く運動すると力が強くなっていくの」

吸血鬼「なんと！？　それが身体を鍛える……ということですか！」

巫女「あー、吸血鬼さんたちは、身体をきたえたりは……」

吸血鬼「しませんし、している方を見たこともありません……なるほど、例の俳優もとれーにんぐを積んで、あのような身体になっていたのですか」

巫女「はい……たぶん」

吸血鬼「そうですか……残念ですが、私にはあのたくましい身体は無理のようです」

巫女「えっと……あー……不老不死の人たちって、身体が成長したりしないんでしたっけ？」

吸血鬼「そうですね。子供の頃はありましたし、少なからず背も伸びましたが……この姿に成長してからは肉体に変化が起きたことはありません」

巫女「鍛えるまでもなく、最強種族ですしねえ……どうしましょうか？」

吸血鬼「もちろん、たくましい男性になるのです！　少女さんの理想の男になるのです！」ｺﾞｺﾞｺﾞ

巫女「ええと、身体を鍛えられないなら、つぎは……」

吸血鬼「はい！　ご指導よろしくお願いします！」

巫女「ちょうど季節も夏ですし……日焼けしましょう」

吸血鬼「日焼け？　肌を黒くするのですね！」

巫女「そのとおり……ええと、今は曇ってるけど、ちょうど少女ちゃんちのお庭が良さそうなので、帰りましょうか」

吸血鬼「はい。日焼けをするにあたり、なにか必要なものはありますか？」

巫女「そうですね……ピクニックシートに、サンオイル……サングラスなんかもあるといいですね」

吸血鬼「承知しました。帰りに買って行きましょう」

………………
…………
……

少女の家

巫女「おじゃましまーす！」

吸血鬼「ただいま戻りました……とは申しますが、今日は少女さんは部活ですから」

巫女「中学入ってからミニバスケ一筋ですもんね……ええと、それじゃあ吸血鬼さん」

吸血鬼「はい」

巫女「下着になってください」

吸血鬼「……はい？」

巫女「いえ、なに胸元を隠してるんですか……日焼けをするのに服は邪魔なんです」

吸血鬼「……はぁ、わかりました」ｽﾙｽﾙ

巫女「うわ……あ……すごくきれいな肌……引きしまってて……」つん

吸血鬼「わっひゃあ！？　もう、いたずらはやめてください！」

巫女「かわいい……はっ！？　そうではなくて！　そうしたら、庭にピクニックシートを敷いて……」

吸血鬼「はい」ﾊﾞｻｯ

巫女「オイルを塗り……」

吸血鬼「ほうほう……」ぬりぬり

巫女「今は曇ってますけど、日は差しそうですから、ピクニックシートで横になっていてください」

吸血鬼「これでよろしいですか？」ごろん

巫女「よろしいです……あとはこのまま、しばらく寝ていてください。太陽がじっくり焼いてくれますから」

吸血鬼「そうですか、寝たままでたくましくなれるとはすばらしい！」

巫女「ふふ、そのままじっとですよ？　たまに寝返りうってください」

吸血鬼「はい……ええと、横になったままで申し訳ないのですが、冷蔵庫にお菓子と冷茶がございます……よろしかったらどうぞ」

巫女「あら、では遠慮なく……」

………………
…………
……

ほんとどうでもいいけど
吸血鬼ってパンツ何履いてるんだろ
ステテコかボクサーかな

巫女「うーん、おいしい……このアップルパイ、甘さ控えめで、でも香りが良くって……ミントティーとよく合って……」

少女「ただいまー……あ、巫女ちゃん、来てたの」

巫女「うん、お邪魔してます」

少女「あいつは？」

巫女「庭にいるわ」

少女「庭に？　何してんの？」

巫女「ええと、健康のために日光浴をするとかで……」

少女「……は？　日光浴？」

巫女「ええ。オイルとシート買って、お庭で……」

少女「そうじゃなくって！　ヴァンパイアが、日光浴！？」

巫女「え……あれ？　ああああっ！」

少女「何考えてんのかわからないけど、とにかく止めないと！　庭だね！」ﾀﾞｯ

少女の家の庭。

少女「……なに……これ」

巫女「ピクニックシートが燃えてて、その上に……人ひとり分くらいの灰の山……」

少女「えっと、ここに、吸血鬼が寝てたの？」

巫女「うん。日焼けオイル塗って、ここで、こう……ごろんって」

少女「ヴァンパイアってさ……日の光に弱かった……よね？」

巫女「でも、そんなそぶり見せなかったし……」

少女「それなら！　なんでアイツの寝てたところに灰の山があるのっ！？」

巫女「それは……」

少女「ねえ……嘘だよね？　吸血鬼、あんた、なんで……日焼けなんか……」ﾎﾟﾛ

巫女「え……少女ちゃん、泣いて……？」

少女「あたりまえじゃない……こんなバカみたいな最後なんて……お別れの言葉もないなんて……ねえ、名前を呼んでよ……吸血鬼……」

吸血鬼「はあ、呼べとおっしゃるなら……少女さん」

少女「はああっ！？　え？　えええっ！？　あんたどこから……」

吸血鬼「あっちの林から、落ち葉を集めて参りました」

少女「……へ？　それじゃあこの灰、あんたじゃないの？」

吸血鬼「私のことを灰とおっしゃる意図をはかりかねますが……はい。コレはただの落ち葉の灰です」

巫女「なんでこんなことを……？」

吸血鬼「いえ、太陽で焼くと巫女さんがおっしゃったので、落ち葉を集めて焼けた灰の上に横になれば、もっと良く焼けると思いまして」

巫女「焼くの意味が違うよ……」

少女「ふたりでなんか企んでたの？」

吸血鬼「少女さんの理想の男性に近づくために、工夫していたのです」

少女「理想のタイプ？　……そーいや、そんなことを巫女ちゃんと話したような」

巫女「な、なんのことかな？」

……
…………
………………

少女「はあ、なるほど……わたしの理想のタイプに近づこうとしてってことか」

吸血鬼「ご心配をおかけして、もうしわけございません」

少女「あんたはいいの……それより巫女ちゃん」

巫女「は……はいっ！」

少女「吸血鬼がわたしの理想のタイプになったとして、それでどうするつもりだったの？」

巫女「えっと……少女ちゃんがアレコレされちゃうのを見るのも面白いかなって」

少女「……あ、そう……そーなんだぁ」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

巫女「あれ？　少女ちゃん、怒ってる？」

少女「ううん。親友の恋の発展を祈るなんて、当然のことじゃない」ﾆｺｯ

巫女「そ、そうだよね」

少女「それで、吸血鬼」

吸血鬼「はい、なんでしょうか？」

少女「巫女ってさ、まだ生理中だよね？」

吸血鬼「もうほとんど終わりかけのようでいらっしゃいますが……はい、そのようです」

巫女「ぐはっ！？　な、何言ってるの！？」

少女「それじゃあさ、ぺろぺろしていいよ」

吸血鬼「本当ですか！？」ﾊﾟｱｧ

巫女「ぱあぁ……じゃない！　何言ってるの少女ちゃん！」

少女「べつにー？　わたし、ぜんぜん怒ってないし」

吸血鬼「そうですよ巫女さん。些末事など置いておいて……さ、ソファにどうぞ」

巫女「や、あの……きのうの気持ちよすぎて、ちょっと怖くて……」

吸血鬼「それならご安心を……」

巫女「……ほ」

吸血鬼「なにも怖くなくなるくらい……気持ちよくしてさしあげます」

巫女「安心できないよ！」

吸血鬼「さあ、こちらへ……」

巫女「うわ、お姫様だっこ……こんなの……///」

少女「ええと、わたしはお茶でも飲もうかなー」

巫女「少女ちゃん！？　親友の貞操の危機をお茶請けにするつもり！？」

少女「そんなことしないって……吸血鬼」

吸血鬼「はい」

少女「本番はダメだからね？」

吸血鬼「はい。承知しました。良いですね？　巫女さん」

巫女「よ、よくない！」

吸血鬼「はい、ソファに着きました」

ふわり

巫女「ふにゃ……そんな丁寧に扱わないで……あうぅ……」

吸血鬼「下着、取りますね？」

巫女「あ……ああ……抵抗が……」

吸血鬼「うん。すこし滲んでいますね……いただきます」

巫女「く……ここで負けるわたしじゃないッ！　周囲がスローモーションになるの術ッ！」

ピキィィィィン

説明しよう！
周囲がスローモーションになるの術とは、その名の通り使用者の時間を早め、周囲の時間を遅らせる術である！

巫女「よし、みんなほとんど止まってる感じね……このスキに……」ｸﾞｸﾞｯ

巫女「あ、あれ？　吸血鬼さん、がっしりホールドしてて、動けない！？」

巫女「あ、うそ……取れないコレ……ちょ……口元が近づいて……」

巫女「せ、せめて、術を解かないと……」

ちゅ……ぱ……

巫女「ひあっ！？　ひゃあああんっ！？」

ぴちゃ……ぺろ……

巫女「くは……ゆっくりなのに……とけちゃう……とけりゃぅ……はあぁ……」

ちゅる……くちゅ……

巫女「あ……あぁ……術解かないと……れも、もう……むり……はあぁ……」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

説明しよう！
吸血鬼が巫女を舐めていたのは30分足らずだったが、
まわりをスローモーションにした巫女は、主観時間にして1週間、吸血鬼のクンニ責めを受けることとなったのだ！

巫女「やっは……もう……らめ……あぁ……ああああつ！？」

吸血鬼の責めが終わる頃には、巫女はトロットロになっちゃってたとか
周囲がスローモーションになる術を巫女が使っていることを承知のうえで、吸血鬼は舐め続けてたらしいとか
そういうことはもはやどうでも良く……

巫女「……はぁ♡　吸血鬼様♡」

吸血鬼「いや、こんなに素敵な方に寄りかかっていただけるとは光栄です」

少女「これで少しは懲りたでしょ？」

巫女「……うん。やみつきになりそう」

少女「おいっ！」

巫女っぽくない技名だなwww

クラス零、支援するっ！

きょうはここまで

普通に首から吸血してもそれはそれで感じちゃってうっとりするのはよ

若い少女さん達の
きれいな体
たまのような皮膚
傷をつけるのはなんせんすですよ

女の子の綺麗な首筋に傷などつけちゃいかんよ

巫女が正気に戻ってお茶の時間。

巫女「もぐもぐ」

少女「もぐもぐ」

吸血鬼「ふふふ……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「……少女ちゃん、どうして吸血鬼さんの膝に抱かれてるの？」

少女「だってコイツ、やめてって言うと……ほら、やめてよ」

吸血鬼「はい、承知しました」

巫女「あら、普通にやめて……椅子に座らせて……」

少女「やめるでしょ？　でもさ……」

吸血鬼「……」ｳﾙｳﾙ

少女「ほら、その目！」

巫女「なんか、捨てられた子犬みたいな……」

少女「ねっ！？　ずるいでしょ？」

吸血鬼「……少女さん」ｳﾙｳﾙﾘ

少女「ああもう！　こっち来て！　ほら、抱っこしなさい！」

吸血鬼「は、はい！」ﾊﾟｱｧ

巫女「う……わぁ」

少女「んっ……ほら、膝に抱っこする！」

吸血鬼「はい」ﾆｺﾆｺ

少女「わたしがおやつ食べ終わるまで、膝に乗っけて頭なでること！　わかった？」

吸血鬼「はい、承知しました」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「うわ、うわぁ……吸血鬼さん」

吸血鬼「はい、なんでしょう？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「良くしつけてらっしゃいますね」

吸血鬼「それほどでも」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「ふにゃ……ん？　なんか言った？」

吸血鬼「いいえ。お茶のおかわり、いかがです？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「んむ、くるしゅーない」

巫女「わぁ……もう、見てらんないぃ///」

巫女「なんというか、徹底的に甘やかされてるよね」

少女「そんなことないよ」

吸血鬼「そうですよ。宿題も勉強も、きちんとお手伝いしますし」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「うん。コイツ、教えるのすっごく上手なの。2年生の教科書終わっちゃったもん」

巫女「え……もう！？」

少女「今度は、高校の教科書はじめるんでしょ？」

吸血鬼「少女さんはとても賢くていらっしゃいますから……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「だから最近、少女ちゃんの成績が急上昇してたのか」

少女「うん。勉強も嫌いだったけど、やってみると面白いよね」

吸血鬼「ふふ……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「吸血鬼さん、それも使い魔の役目ですか？」

吸血鬼「はい。人間は若いうちは学校に通わなければならないのでしょう？　それなら学校生活で少女さんが苦痛と感じる物を、楽しんでいただけるようにするまでです」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

巫女「いいなぁ……今度勉強教えてよ」

少女「巫女ちゃんは、もともとできるでしょ？」ﾄﾛﾝ

巫女「でも、どんな風に勉強してるのか気になって……少女ちゃん？」

少女「んぅ？　なーに？」ﾄﾛﾝ

巫女「なんか、とろけてない？」

吸血鬼「そうですね。少女さん、お昼寝でもしますか？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

少女「んーん……このままぁ……」ﾄﾛﾛﾝ

巫女「うわ……これは……」

少女「あのね、吸血鬼に抱っこされてると……からだがポカポカして……えっちじゃないのに、あまくなって……」ﾄﾛﾘﾝﾁｮ

吸血鬼「ふふ……かわいいですよ、少女」

少女「あ……それ……はんそく……あぁ……」くてん

巫女「少女ちゃん、寝ちゃったの？」

少女「んむ……すぅ……くぅ……」

吸血鬼「少女さんは小柄なのにがんばり屋さんですから、すこしお昼寝するくらいがちょうど良いんです」

少女「くーくー……」

巫女「うん。よく寝てますね」

少女「えへへ……吸血鬼……好きぃ……」

吸血鬼「……」
巫女「……」

吸血鬼「聞かなかったことにしましょう」

巫女「そ、そうですね」

吸血鬼「ソファに寝かせて……タオルケットかけてと」

少女「くー……」

吸血鬼「これでよし……では、お勉強しましょうか、数学でよろしいですか？」

巫女「はい、よろしくお願いします」

吸血鬼「お夕飯まであまり時間が無いので、少しだけですが……」

巫女「あの、よろしければお手伝いさせてください」

吸血鬼「そんな、お客様のお手を……いえ、それではお言葉に甘えましょう。お勉強の後、お願いできますか？」

巫女「はい。任せてください」

夕食準備までのわずかな時間、巫女は吸血鬼に数学の手ほどきを受ける。
外はもう薄暗く、紫色の夕雲に、赤い夕焼けの光が映える。

食卓に広げた教科書とノートの上を、吸血鬼の磁器のような手がすべり、数字の羅列を解いてゆく。

まるで愛撫のような、やさしい手の動きに見とれながら、吸血鬼の指導は巫女の思考になめらかに数学の知識を染みこませる。

幸せな勉強会の後、巫女はエプロンを着けて吸血鬼と台所に並び、出汁の取り方や包丁の使い方を褒められた。

やがて少女も目覚め、3人で夕食を食べた後、吸血鬼と少女に送られて巫女は家まで帰ったとか。

すばらしい

……そんな感じ。

一旦休憩

投稿途中、書き込みするブラウザをfirefoxの[chaika]から
前使っていたmacの専用ブラウザ[マカロン]に戻してみました
不具合とかは無さそうなのでこちらで行きます

しえん

学校にて

少女「へへーん！　100点！」

巫女「少女ちゃん、すごーい」

少女「そういう巫女ちゃんだって、満点じゃない」

巫女「当てずっぽうで書いたところもあったから……ねえ、5番の問題なんだけど……」

男「おっす」

少女「あ、男くん」

男「テストどうだった？　……げ」

少女「げって……なに？」

男「どうしちゃったんだよ少女、ひとりだけ抜け駆けか？　……おれたち、バカ仲間じゃないかぁ！」

少女「ふざけんなっ！　なんでわたしがバカ仲間なの！」

男「だって……なあ？」

巫女「え……うん……あはは……」

少女「ちょ……巫女ちゃんも笑わないでよ！」

巫女「男くんは何点だったの？」

男「え……それは……」

少女「ていっ！」ｼｭﾊﾟｯ

男「あ……このやろ！　かえせ！」

少女「なになに？　うわ、27点」

巫女「たしか補習って……」

男「60点以下だよ、このやろー！」ｼｭﾊﾟﾂ

少女「ああ……取られちゃった」

男「でも少女、おまえこないだも満点だったろ？　バカだと思ってたけど、ちゃんと勉強してんだな……」

少女「かなり引っかかる言い方だね……」

巫女「そうだよー、少女ちゃんはこれでも毎日……家庭教師にみっちり’お勉強’教えてもらってるもんね」

男「家庭教師っ！？　おまえそんなの始めたのかよ！？」

少女「う……うん」

男「かーっ！　家庭教師！　それならまあ……しかたねーか」

巫女「ふふ……それにしても、男くんって」

男「なんだ？」

巫女「主人公みたいな名前よね」

少女「……そう？」

男「そうか？」

巫女「うん」

男「主人公……俺がねえ……ピンと来ないな」

少女「男くん、気にしないで……巫女ちゃんってたまに変なこと言うの」

巫女「変なことじゃないわ。見るひとが見ればわかるもん」

男「わかるのか？」

少女「えっと……たぶん」

夕方。
みっちり補習を受けた男少年は日の沈んでしまった帰り道をトボトボ歩く。

男「夕方までには終わるって……夜じゃねえかよ」

男「腹減ったなー……今日の晩飯なんだろ……」

？？？「晩ご飯、みーつけたぁ」

暗い路地に、妙に可愛らしい声が響く。

男「へ？　だ、誰だ！？」

？？？「おいしそうな晩ご飯♡」ﾌﾜﾘ

男「わっ！？　お、女の子？」

男の目の前に現れたのは、男子なら誰だってモジモジしてしまうような、とびきりの美少女だった。
大人びた雰囲気と、子供っぽいかわいらしさが絶妙に同居し、何とも言えない妖しげな魅力をまとっていた。

？？？「もう、ただゲートを通るだけであんなに疲れるんだもの……おなか減っちゃった」

男「おなか減ってるの？　でもぼく……いま何も持ってないし……」

声が少しうわずり、自分のことを俺ではなくぼくと呼ぶ、男少年はあきらかにペースを乱されていた。

？？？「もってるじゃない」

ふわりと妖しげな少女は男少年に身体を預ける。

男「へ？　あわわわ……」

その甘い香りに少年があわてているうちに、少女は少年の首筋にちゅっと口づけ……

？？？「いただきまぁす♡」

開いた唇には、鋭い牙が光っていた。

朝。
少女の家。

少女「ふあぁ……おはよぅ……」

父「おう少女、起きたか」

母「顔洗ってきなさい、もうすぐ朝ご飯よ」

少女「はーい……あれ？」

父「どうした？」

少女「なんで、ふたりともいるの？」

母「ふふ、出張が早く終わってね……お父さんも今日は帰って来れたんだって」

父「長く苦戦していた仕事が終わってな……今日からしばらくは家で寝れそうだよ」

少女「ふーん……そっか……ふふ、そっか……」

うれしそうに洗面所へ向かう少女の耳に、不穏な声が聞こえた。

吸血鬼「奥様、卵の焼き加減はいかがいたしましょう？」

母「まあ。奥様だなんて……そうね、半熟……お父さんの分もね」

吸血鬼「はい、かしこまりました」

父「いやあ、すまないね吸血鬼くん」

吸血鬼「いえ、お気になさらず。当然のことです」

ズダダダダダ……バンッ！

少女「ちょ、ちょっとあんた！　何してんのよ！」

吸血鬼「朝ご飯の準備を……少女さんは良く焼いて……ですよね」

少女「あ、うん……じゃなくて！」

父「こらこら、女の子が顔も洗わないでうろつくんじゃない」

母「そうよ。毎日吸血鬼さんのお世話になってるみたいだけど、あまりひどいコトしちゃダメよ？」

少女「なんでふたりとも、コイツのことを知ってるの？」

父「知ってるもなにも、吸血鬼くんはお父さんの取引先から紹介された留学生だもんな」

母「そうよ？　お母さんの大学でも、すっごく優秀だって評判なんだから」

少女「……ちょっと吸血鬼、こっちきなさい」

吸血鬼「はい、なんでしょう……いたた、耳引っ張らないでくださ……いたたた……」

父「若いって良いなあ……なあ母さん」

母「あらあら、ふふふ」

廊下。

少女「どういうこと？」

吸血鬼「こちらにご厄介になり始めた頃、無断ではまずいと思いまして、手続きは通してあるんです」

少女「……えっと、どういう手続き？」

吸血鬼「地方で言えば、北ヨーロッパの元貴族の令息……という設定です」

少女「そのヨーロッパの元貴族の息子が、なんでウチにいるの！？」

吸血鬼「お父様がおっしゃったでしょう？　留学生です。練習したんですよ？」

少女「練習？」

吸血鬼「ワタシ、ニホンノ、ブンカヲ、ベンキョーニキマシタ。ドゾ、ヨロシク」

少女「わかった、もういいわ……いい？　お父さんお母さんたちに、変なことしないでよ！？」

吸血鬼「もちろんです。ご結婚なさっているご婦人に手をつけるなど、ヴァンパイアの風上にも置けません」

少女「それって、お母さんに手を出すかもしれないってこと？」

吸血鬼「ご心配なく。私の身も心も、すべて少女さんのものですから」

少女「この……抱きつくな！　頬をすり寄せるな！」ｸﾞｲｯ

吸血鬼「あうっ……ふふふ」

少女「ああもう！　それなら、なんで今日に限ってお父さんたちといっしょにごはん食べてるの！？」

吸血鬼「ええ、じつは……」

朝の通学路。

少女「おはよ、巫女ちゃん」

巫女「おはよう少女ちゃん……ねえ。聞いた？」

少女「なにを？」

巫女「え……男くんのこと」

少女「男くん？　あいつがどうかしたの？」

巫女「きのう、帰ってないんだって……わたしが玄関出るとき、連絡網がまわってきたの」

少女「……へー」

巫女「興味なさそうな反応ね」

少女「あいつのことだもん。どーせ誰かの家で朝までゲームとかしてるんでしょ？」

巫女「それならいいんだけど……」

少女「それよりわたしだって、今朝は大変だったんだから」

巫女「なにかあったの？」

少女「もう、聞いてよ。吸血鬼がさぁ……」

朝の教室。
ある席に人だかりが出来ていた。

少女「なにあれ、転校生？」

巫女「それにしては、女の子ばっかりだけど……」

クラス男子「ったく、なんなんだよ男のヤツ」

少女「男くん来てるの？」

クラス男子「うん。連絡網で行方不明とか言っといて、今朝来たらいるんだもん。それに、なんか変なんだ」

巫女「変って？」

クラス男子「あー……女子は、あんまり近づかない方がいいぞ？」

少女「何言ってんだか……いくよ巫女ちゃん」

巫女「う……うん」

クラス女子１「男くん、こっち向いて♡」

男「ん？　なんだ？」

クラス女子１「きゃー♡　男くんが見てくれたぁ♡」

クラス女子２「ふーんだ、わたしなんか男くんに抱きついちゃうもんねー！」

クラス女子３～15「あー！　ずるい！　わたしだって！」

男「こらこらみんなケンカするなぁ……順番に来な」

クラス女子1～15「きゃー♡　男くん、ワイルドー♡」

少女「……」

巫女「……」

少女「なにアレ」

巫女「主人公オーラ？　……じゃないよねぇ」

体育の授業
サッカー

男「とうっ！」ｼｭﾊﾟｯ

スパーン！　　←　シュート蹴る

ギュギュギュ　←　ネットがボールで伸びる

ぽとっ……　　←　ボール落ちる

コロコロ　　　←　転がる

クラス女子1～15「きゃー♡　男くん、20点目よー♡」

巫女「……えっと」

少女「……おかしい」

英語の授業

教師「巫女、どうだ？　わかるか？」

巫女「……わかりません」

教師「んー、そうか……少女はどうだ？」

少女「えっと、わたしも無理です」

教師「そうか。他にわかるものはおらんか？」

ガリ勉「く……くそぅ……まえはボクに聞いていたのに」ｷﾞﾘﾘ

男「はい……そこは、頬を吹き破らんばかりに……です」

教師「おお、正解だ……すごいな男」

男「ははは、それほどでも」

クラス女子1～15「ｵﾄｺｸﾝ、ｽｺﾞｰｲ♡」ﾋｿﾋｿ

ガリ勉「……っ！？」ｷﾞﾘﾘ

少女「……変だよコレ」ﾋｿｯ

巫女「たしかにおかしいわね」ﾋｿﾋｿ

放課後

少女「……巫女ちゃん、今朝話したことおぼえてる？」

巫女「吸血鬼さんの言ってたことでしょ？」

少女「うん。お父さんとお母さんを、吸血鬼が守れる範囲に置いておく……そんなこと言ってたの」

巫女「何かあるってこと？」

少女「何かって言うより、吸血鬼の知り合いの人たちが、こっちの世界に来そうだとか……なんかそんな感じのこと」

巫女「男くんの様子がおかしいのと関係ありそうね」

少女「うん……え？　なんで？」

巫女「展開見てればわかるでしょ？」

少女「展開？　なんの？」

巫女「コホン、こちらの話。それで、男くんのことはどうするの？」

少女「関係あるかはわかんないけど、なんか気になるから、とりあえず男くんに聞いてみる。きのう何かあったの？　とかさ」

巫女「ええと……やめておいた方が……いや、まてよ……」

少女「巫女ちゃん？」

巫女「あーきて、こーきて……主人公補正で……うん……聞いてみればいいんじゃない！？」

少女「どーいう理屈で……まあいいや。巫女ちゃんも一緒に来てくれる？」

巫女「もちろん。面白そうだし」

少女「……ありがと」

今日はここまで

オモシロクナッテキタ

巫女「男くんに会う前に……ええと……これ持ってて」

少女「おフダ？」

巫女「虫除け程度だけど、無いよりはマシでしょ？」

少女「たしかに吸血鬼のやつ、おかしな事があったら注意しろって言ってたけど……こんなモノが必要かなぁ？」

巫女「もちろん。突然キャラの変わったクラスメイト、しかも一晩行方不明だった……」

少女「……で？」

巫女「何かあったに決まってるでしょ？」

少女「そりゃあ……そうだろうけど……」

巫女「ほら、お札持って。男くんに会いに行く！」

少女「りょ、りょうかい！」

放課後の教室

男「もう、困った子たちだな……帰れないじゃないか」

クラス女子1～15「帰らなくっていーの……ずっと一緒にいよ♡」

ｲﾁｬｺﾗ　ｲﾁｬｺﾗ

少女「うわぁ……まだいたよ」

巫女「あの子たち、塾とか部活はいいのかなぁ？」

少女「知らないよ……おい、男くん！」

男「ん？　おや、少女じゃないか……どうしたんだい？」ﾅｶﾞｼﾒ

少女「……」ｿﾞｿﾞｿﾞ

巫女「う、わぁ……歌舞伎役者みたいな動きするわね」

少女「……キモッ」

クラス女子1「ちょっと、男くんのこと変な風に言わないでよ」

クラス女子2「そーよ！　あなたみたいなチンチクリン、男くんには似合わないわ！」

少女「ちんちくりんって……初めていわれたなあ……」

巫女「女の子たちも様子がおかしいわね……ねえ、男くん」

男「なんだ？」

巫女「ちょっと、少女ちゃんが話したいことがあるんだって……すこし来てくれない？」

クラス女子3「えー？　なにー？　告白？」ｸｽｸｽ

クラス女子4「男くんに、少女が？　つりあわなーい」

男「こら、みんな……少女、それって大切な話しかい？」

少女「うん。たぶんね」

男「そうか……みんな、悪いけど少女と2人きりにしてくれないか？」

クラス女子1~15「え……」

男「大切な話しなんだろ？　茶化したりしないでさ……ね？」ﾆｺｯ

クラス女子1~15「きゅーん！　男くん、やさしいっ♡」

少女「うわぁ……」

クラス女子1~15「少女、抜け駆けしたら許さないんだからね！」ｿﾞﾛｿﾞﾛ……

男「巫女も」

巫女「わたしはいっしょに……」

男「大切な話しなら、ふたりっきりにしてくれないか？」

巫女「う……わかったわ。少女ちゃん」

少女「大丈夫。まかせて」

巫女「外で待ってるから」

少女「うん」

ｶﾞﾗﾗ……ﾊﾟﾀﾝ

男「さあ、ふたりっきりだ。放課後の教室でふたりだけ……ちょっとロマンチックだね」

少女「男くんさ」

男「なんだ？」

少女「なんか、自分が変だと思わない？」

男「へん？　どこが？」

少女「しゃべり方とか、雰囲気とか、そーいうところ」

男「べつに変じゃないと思うけどな……少女は変だと思うの？」ｽｯ

少女「ちょ……近い……近いから！」

男「恥ずかしがらなくて良いんだぜ？」

少女「……は？」

男「俺のこと、好きなんだろ？」

少女「どうしてそうなるの！？」

おいつづき

早く続きをかけバカ野郎

無理しない程度にがんばれバカ野郎
いつまでも待ってるからバカ野郎
しっかり休んで体大事にしろバカ野郎

>>187いい奴過ぎ惚れた

／－－－－－－＼
｜　－　　　－　｜　
｜　●　　　●　｜
｜　　　●　　　｜
＼＿ーーーーー／

教室の外。

巫女「はっ！？」　ｷｭﾋﾟｰﾝ

そのとき、巫女に電流走る。

巫女「この気配……地の文かっ！？」

二人きりの教室、男くんはにこにこ笑いながらこっちに寄ってくる。

少女「こ、こないでよ！」

イヤな予感がした。

元気が有り余ってるくせに、女子の前だと子犬みたいになる男くんが……にこにこ笑ってるんだから。

男「そんな怖がるなって……な？」

にっこり笑い、男くんはこっちに歩いてくる。
余裕たっぷりに。

男くんの雰囲気に押されて、わたしの足は思うように動かなくて、すこしずつ後ずさって……

とん、と背中が当たった。

少女「あれ？」

教室の真ん中にいたわたしは、いつの間にか壁までさがっていた。

背中にコンクリートの冷たい感触が伝わる。

男「へえ……」

背中越しに壁を振り返るわたしの耳に、男くんの声が妙に近く聞こえた。

前に向き直ると、さっきまで何歩か離れていた男くんは、わたしの肩を掴めるくらいに寄っていて、

また、にっこりと笑った。

男「壁際がいいの？」

少女「な……なにが？」

何のことだか、本当にわからない。

壁際がどうしたって？

男「……ふふ」

くすりと笑い、男くんの両手が、わたしの肩を教室の壁に押し当てた。

頭の後ろが軽くコンクリートに当たる。

わたしも身体を動かすのは好きだけど、やっぱり男子の力は強くって、それだけで身体を動かせなくなる。

そして……

少女「ひゃっ！？」

男くんの膝が脚の間に滑り込んだ。

男「へえ……そんな声出せるんだ」

面白そうにくすりと笑う。

そして本当に無遠慮に、男くんは膝をわたしの股間にぐっと押し当ててきた。

少女「ひゃあっ！？　男くん……なにして……」

男「気持ちいい？」

少女「……はぁ？」

はあ？

少女「なに言ってるの男くん、いーからさっさと放して……ひゃっ！？」

ぐっと、男くんの脚がわたしの身体を押し上げる。

パンツと制服のスカート越しに、男の脚が大切な場所をぐいぐいと押し上げ、すりあげる。

男「ほら、もう、顔とろけてるじゃん」

少女「そ、そんなこと……んゃああっ！」

ぬるん……と、パンツの中にあの感触がした。

おいおい、わたしの身体……相手は男くんだよ？　

あいつじゃないのに……

ん？　

あいつなら良いってこと？

いやいや、それもちょっと違うだろ……って

男くんの脚が……ぐいっと！

少女「んあああっ！？」

男「何考えてんの？　そんな余裕ないよね？」

男くんの足の使い方は乱暴だけど絶妙で、身体の芯がどんどん熱くなっていく。

パンツと肌が触れて離れて、わたしの耳にも乾き気味の粘液の音が響く。

にちゅ……ぬりゅ……

少女「うあぁ……はぁ……」

男「もうぬるぬるじゃん」

少女「そんなこと……」

たしかに濡れてるけど、女の子にそんなこと言う！？

男「少女って、見た感じ処女だけど、こんなに濡れるんだな……自分でさわってんの？」

少女「さわってなんて、ないもん」

濡れてるのは、あいつがいつもいつもヘンなことするからで……

気持ちいとかそんなんじゃなくて……

ああもう、頭が回らない。

男「ウソつくなって……ほら」

男くんの膝が強く当てられ、わたしは壁際でつま先立ちになる。

少女「ひあっ……はあぁ……」

いつの間にか、わたしは両手を男くんの肩に乗せてバランスを取っていた。しかも、その手にも力が入らなくなっている。

男「抵抗しないね……もういいかな？」

少女「え？　んわっ！？」

ぐいぐいと膝をわたしの股間に押しつけていた男くんは、ふっとわたしの身体を抱き上げ、教室の机に押し倒した。

見慣れている教室だけど、普段見たことない角度で天井を見上げる。

少女「え……」

両手は頭の上で、男くんの片手で抑えられいた。

男くんはもう一方の手でわたしのスカートをめくる。

少女「あ……めくんな！」

スカートの守りがなくなって、足の付け根周りがすこしひんやりした。

男「うわ、すご……濡れすぎ」

スポーツブラとおそろいの灰色のパンツだから、濡れたら黒く色が変わって……ううぅ！

少女「見るな！　見んなぁ！」

ジタバタと抵抗するけど、身体にスイッチが入っちゃってて上手く動けないし、両手は頭の上で押さえられてるし。

……あれ？　ヤバい？

男「かわいいパンツだね……中はどうなってるのかな？」

少女「ちょ、やめてってば！　……あ」

男くんは無断でわたしのパンツを下してしまった。

普段、外ではぜったいに外気に触れない部分が急に涼しくなる。

男「へえ……生えてないんだ」

少女「な……だ、だから見んな！」

男「イヤなら助けを呼べば良いじゃん。放課後の学校に誰もいないだろうけど」

少女「助け……？」

やだ。

こんなとこ、アイツにだけは、見られたくない……

いつもひどいこと言っておいて、いまさら頼りになんてできない。

男くんはまた笑って、わたしの頬をなでる。

男「力を抜いて」

少女「く……ううぅ……」

にっこり笑って、男くんの手ははわたしの頬からうなじに、そして制服のボタンをはずしてひん剥く。

男「あー、やっぱスポーツブラか」

少女「当たり前でしょ……そんなにサイズないし……はひっ！？」

男くんはスポーツブラも無造作にまくり上げ、身体がほてって硬くなっていた乳首をきゅっとつまみ上げる。

わたしの身体は乳首のわずかな刺激でぴくんと反応してしまう。

あいつのせいだけど、いいかげん感度良すぎだよ、わたしの身体。

男「ほら、こわくないだろ？」

少女「こ……こわいわけじゃなくて」

嫌なんだよ。

男「気持ちよくしてやるからさ」

男くんの手は、胸からお腹を通って、腰の方にまわる。

くすぐったい指の動きに、またわたしの身体は反応してしまう。

少女「は……はあぁ……ああぁ……」

身体の奥の方から、熱い蜜がこぼれ出す。

男「ふふ……」

男くんの手はスカートをめくり上げ、露出したわたしのお腹と大切なところを征服したように眺めた。

いや、ちがう。

お菓子を前にして、いますぐ食べようか、もうすこし眺めようか迷っている……男くんの視線はそんな感じだった。

男「……もう、いいかな？」

また、男くんは余裕たっぷりに微笑んで、わたしの太ももに、なにか熱いモノを当てた。

少女「……え？」

顔をあげておなかの方を見ると、男くんのズボンのファスナーから、男の子のアレが天を衝いている。

赤く充血した男の子のあれが、内股をぷにぷにつつく。

少女「な……なな……なんで？」

男「わからない？　これでも？」

ついっと男くんのアレのさきっぽが、わたしの大切なところに、くちっと咥えさせられた。

少女「んあっ！？」

にちゅ……と、音まで粘ついている。

男「これだけ濡れてれば……」

少女「やめ……やだあぁ」

ああ。

このまま、やられちゃうんだ。

初めては、なんとなく、あいつだって思ってたのにな……

たかぶりを突きつけたまま、男くんの手はわたしの身体をいたぶるようになで回す。

自分が今から刻みつける相手をよく見ようというのか、スカートを完全にめくり上げ、

男「……ん？」

はい回る男くんの手が、スカートの中に何かを見つけた。

男「これ、なんだろ？」

男くんはスカートのポケットから紙を引っ張り出し……広げて……

教室にパチンと、小さな風船の弾けるような音が鳴った。

少女「え？」

カメラのフラッシュみたいなごく小さい光が男くんのおでこで弾けた。

男くんは1、2秒ぼーぜんと遠くを見て、突然わたしにのしかかってきた。

や、やられるっ！？

少女「うわ……ああああ！」

いやだ……やだやだやだ！　

あいつ以外に……あいつ以外になんてやだ！

少女「た、助けて……きゅうけ」

……あれ？

少女「男くん？」

おまたに当てられていたアレは、のしかかるときに位置をずらしたみたいで、わたしを貫くことはなかった。

男くんのおでこには巫女ちゃんの渡してくれたお守りが張り付いていた。

少女「お守り……効いたんだ」

汗ばんだおでこをぺちぺち叩いてやると、男君は顔を上げた。

男「ん？　……いてて、あれ？」

少女「男くん？」

顔を上げた男くんは、もうにやにや笑っていない。いつもの、バカな男くんだ。

男「少女、おまえなんで俺の下に……あ……」

男くんが見たのは、完全に剥かれ全部見えちゃってるわたし。

さっきまではお菓子を見るみたいに余裕たっぷりだった男くんは、顔をまっ赤にして飛び退いた。

男「ご、ごご、ごめん！」

すると、教室前側のドアが勢いよく開かれた。

巫女「本番なし！？」

少女「……へ？」

巫女「あんなにこんなに引っ張って、なんでしないのっ！？」

さらにバンと教室後ろ側のドアが開き、色白の青年が飛び込んできた。

吸血鬼「少女さん、膜は無事ですか！？　ぷぶあっ！？」

言葉を言い終えた吸血鬼の鼻先に、少女の上履きが命中した。

少女「な、なな！　なんなのよあんたは！？」

巫女「無事みたいですよ」

吸血鬼「それはよかった」

巫女「そーですね……チッ」

少女「舌打ちしなかった？」

巫女「少女ちゃんがアレされちゃえば、吸血鬼さんと男くんの血みどろ愛憎劇に発展して、それは楽しいだろうなって思っただけで……」

男「ちみどろ……」

吸血鬼「ああ、少女さんの上履き……かぐわしい……さて、男さん」

男「な、なんだよあんた」

吸血鬼「私の名は吸血鬼、少女さんのフィアンセです」

男「はあ……フィアンセってなんだ？」

巫女「結婚を約束した相手ってこと」

男「ふーん……はああああっ！？　結婚？　少女が、あんたと？」

少女「け……ち、ちが……」

吸血鬼「私というものがありながら、少女さんにした仕打ち……覚悟は出来ていますね？」

地獄の業火を背中に背負い、吸血鬼は怒りをあらわにほほえむ。

ゴキゴキと手指を鳴らし、顔は笑っているが目には怒りの火が燃える。

男「お、おい……」

バアンと、こんどは教室の窓に何かがぶつかった。

その場に居た全員が振り向くと、窓ガラスに紫髪の少女が張り付いていた。

というより、飛んできたままぶつかったのだろう。紫色の髪の生えた頭は、見ているうちに、きゅきゅきゅ……とずり落ちた。

少女「女の子？」

男「淫魔っ！？　大丈夫か！？」

固まっていた男少年は、ぱっと窓に駆け寄った。

吸血鬼「淫魔ですって！？」

巫女「知っているんですか？　吸血鬼さん」

ｶﾞﾗﾗ……

男「おい、しっかりしろ」

淫魔「うぐぐ……こっちの窓は透明すぎるよー」

少女「うわ……かわいい……」

吸血鬼「私の……許嫁です」

きょうはここまで

おつ
だがntrは許さん

あげ

もどってきてー

支援

はよ




























はよはよはよ！

はいよー！

はよ

一応上げとく
はよ

はよはよはよ

10月の晦日、少女の家。
学校帰りに巫女と一緒に歩いてきた少女は、自分の家の前で固まっていた。

少女「……これ、わたしのうちだよね？」

巫女「蜘蛛の巣だらけで、カボチャのランタンがいたる所にぶら下がってて、窓から赤い光が漏れてて、庭にモンスターがたむろしている以外は、いつもの少女ちゃん家だね」

少女「あいつのせい、かな？」

巫女「それ以外、考えられないでしょ？」

少女「ともかく入ろ……」

巫女「そうだね。お邪魔しまーす」

玄関。

少女「うわ、なんじゃこりゃ！？」

巫女「蜘蛛の巣と、蔦と……」

少女「床には骸骨が転がってるしい、朝出るときは普通だったのに、なんで帰ってきたら廃墟になってるんだよう」

巫女「飾り付けなんだよ、きっと」

少女「飾り付け？　なんの？」

巫女「決まってるじゃない、ハロウィンの飾り付け」

誰だよwwww>>1なの？www期待返せよww

少女「……は？」

巫女「は？」

少女「はあああああああ！？　ハロウィン！？」

巫女「うわあっと、大声出さないでよ」

少女「あ、ごめん……でもちょっと待って」

巫女「ん？」

少女「たかがハロウィンの飾り付けで、居候先の家をお化け屋敷にしちゃう？」

巫女「うーん」

少女「そんなこと、ありえないでしょ？」

巫女「でも、吸血鬼さんだし」

少女「……ありえる」

巫女「でしょ？」

少女「でもさあ、これ、どうしよう？」

巫女「玄関上がっても、トカゲとか骸骨とか居るしねえ……靴履いたまま上がって良い？」

少女「え、この期に及んで家で遊んでくの？」

巫女「だって、少女ちゃんが誘ってくれたんじゃない」

少女「そうだけどさあ……」

巫女「ね、いいでしょ？　あ、そうだ。とりっく・おあ・とりーと！」

少女「はいはい、お菓子はないよ」

巫女「え、ないの？」

少女「なに意外そうな顔してんの」

巫女「だって、吸血鬼さんがいるんだから……」

吸血鬼「おや？」

吸血鬼「おかえりなさい、少女さん。巫女さんもいらっしゃってたんですか」

少女「うん……ただいま」

巫女「吸血鬼さん、お邪魔します！　とりっく・おあ・とりーと！」

吸血鬼「はいはい、手作りのキャラメルをどうぞ」

巫女「わあ、ありがとうございます」

少女「ちょ、ちょっと、吸血鬼！　これはなんなの！？」

吸血鬼「最上級の砂糖とバターを使った、手作りのキャラメルですが……お気に召しませんでしたか？」

少女「そうじゃなくて！　この家！　何してんのよ！」

吸血鬼「良い出来でしょう？　がんばったんですよ、この飾り付け……」

少女「なんの飾りなの？」

吸血鬼「もちろん、ハロウィンです」

巫女「ほら、やっぱり」

少女「……はあ」

吸血鬼「お気に召しませんでしたか？　それならもっと……」

少女「やりすぎなのよ！」

吸血鬼「ええっ！？　この程度でですか？」

少女「当たり前よ！　なにこのゆか！　骸骨とか、蛇とか、紫色の毒々しい花とか！」

巫女「あ、少女ちゃんの頭に手のひらサイズのクモが……」

少女「にぎゃああああっ！？　とって、とってえ！！！」

クモ「あ、お邪魔でしたか……」

少女「ふぇ？」

クモ「したらまあ、失礼します」ｽﾙｽﾙ……

巫女「天井にクモの巣を作って……うわあ」

吸血鬼「すみません、急なお願いで」

クモ「いえいえ、こちとらこれくらいしか能がないモノで……はい」

吸血鬼「とびっきり、おどろおどろしくお願いしますね……ささ、少女さんも巫女さんも、お茶の用意ができておりますから、お履き物を脱いで……」

少女「この床を歩けって？」

巫女「ちょっと、勇気がいるかもね……」

吸血鬼「ああ、申し訳ございません、トカゲさんがたー」

トカゲたち「いえっさー！」

吸血鬼「お手数おかけしますが、人の歩くところは、草も骸骨も置かないでいただけます？」

トカゲたち「さー！　いえっさー！」ｽﾞｿﾞｿﾞｿﾞ……

巫女「おお、トカゲの群れが、床を掃除していく」

吸血鬼「さあ、どうぞ」

少女「う……まあ、土足で上がるのも嫌だしね」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

巫女「そうね」ﾇｸﾞﾇｸﾞ

>>1じゃないだとぉぉぉぉ！？

リビング。

少女「う、わあ……」

巫女「なんか、魔王の玉座の間ってかんじ」

吸血鬼「すごいでしょう！　故郷の城をイメージしてみました」

少女「まあ、あとで片付けてよ？」

吸血鬼「はい、それはもう、きちんと」

巫女「あの玉座、吸血鬼さんには小さくありませんか？」

吸血鬼「ええ、あの玉座には少女さんが座るんです」

少女「ふぅん……え？　わたし？」

吸血鬼「はい、あなた以外に誰が座ると？」ひょい

少女「あ、こら、抱き上げるな！」

吸血鬼「よいしょっと」すとん

少女「ふにゃ！？」

吸血鬼「座り心地はいかがですか？」

少女「う……わるくはない……かも」

吸血鬼「では、テーブルをを動かして……巫女さんも、こちらにどうぞ」

巫女「あ、はい」

吸血鬼「今日のおやつは、パンプキンプディング、リンゴとカボチャのパイと、カボチャの種を散らしたラムレーズンです」

少女「お、おおお！」

巫女「わ……おいしそう」

吸血鬼「お茶はダージリンを……さあ、お召し上がりください」

少女「いただきまーす！」

巫女「いただきます……ん、おいしい♥」

少女「んー……このパイ、酸っぱいリンゴがちょうど良いね」

吸血鬼「でしょう？　プリンでカボチャの甘さが際立っているので、付け合わせに作ってみました」

巫女「付け合わせでアップルパイを作るなんて……さすが吸血鬼さん」

吸血鬼「ふふ、お気に召していただけました？」

巫女「ええ、とっても。これなら、いたずらなんてできませんよ」

吸血鬼「いたずら？　ああ……trick or treatですか」

巫女「ええ。こんなお菓子をいただけたら、いたずらなんてしてる場合じゃありません」

吸血鬼「そうですねえ……巫女さん」

巫女「はい？」

吸血鬼「トリック・オア・トリート？」

巫女「え、ええと……少女ちゃんの前ですし……お菓子でお願いします。はい、飴」

吸血鬼「わ、ありがとうございます……いただきますね」ｺﾛｺﾛ

少女「巫女ちゃん、べつに飴なんてあげなくてもいいのに」

巫女「いいの。わたしがあげたかったんだし……あら？」

小魔物「とりっく・おあ・とりーと」ｸｲｸｲ

巫女「あなたも、飴がほしいの？　はい、どうぞ」

小魔物「……ありがと」

ﾄﾃﾃﾃ

少女「あんなのまで呼び寄せて……」

吸血鬼「ハロウィンは、魔界と人間界の行き来が自由になりますからね。夜明けには帰らせます」

中魔物「とりっく・おあ・とりーと」

巫女「あら、また……はい、どうぞ」

中魔物「……うれしい」

ﾉｿﾉｿ

巫女「あはは、飴、売り切れちゃった」

少女「ええ、いいの？」

巫女「いいのいいの。飴玉くらい……」

少女「そうじゃなくってさ、こんど来たら……」

触手「トリック・オア・トリート！」

少女「……」

巫女「……」

触手「……あれ？」にゅるにゅる

巫女「流れ的には、大魔物じゃないのかしら？」

触手「これでも立派な魔界の貴族ですよ！」にゅるるん！

巫女「あ、あらそうなの……」

触手「……で？」

巫女「はい？」

触手「お菓子くれなきゃ、イタズラするぞー！！」

巫女「ごめんなさい、もう飴がなくて……」

触手「では、イタズラですね？」

にゅるるる！

巫女「きゃああ！？」

少女「み、巫女ちゃん！？」

触手「へっへっへ、久しぶりの女の子だ！」

にゅるにゅる

巫女「あ……っは、うそ、スカートの中……ふあっ！？」

少女「ちょ、ちょっと吸血鬼！　やめさせてよ！」

吸血鬼「そうですねえ……でも、これがハロウィンですし……」

巫女「んはああん……ぬるぬる……するう……」にちゃにちゃ

少女「こんなハロウィン初めて見たわ！　巫女ちゃん、大丈夫！？」

巫女「うん、気持ち……いいよぉ」

少女「……えー」

吸血鬼「巫女さん、お嫌でしたら、触手に申しつければすぐにやめますから」

巫女「は、はい……んああっ」

吸血鬼「それと、触手さん」

触手「はい？」

吸血鬼「そのお方は、私のゲストなんです……わかりますね？」

触手「……」ｻｰ

少女「おお、触手の血の気がひくの、初めて見た」

吸血鬼「まあ、ご本人が悦ばれているなら良いのですが……傷つけてはいけませんよ？」

触手「……承知しました」

巫女「触手……さぁん」

触手「は、はい？」

巫女「少女ちゃんに見られるのは、恥ずかしくって……その……お風呂場に……」

少女「巫女ちゃん、何言ってるの！？」

触手「はい！　よろこんで！」

にゅるにゅる！

少女「ああ……行っちゃった」

ｱｱ、ｼｮｸｼｭｻﾝ、ｿｺﾊ……ﾀﾞﾒﾃﾞｽ

ｷﾓﾁｲｲﾃﾞｼｮｳ？　ﾌﾌﾌ

少女「お風呂場までのドア開けっ放しなんだもんなー……丸聞こえだよ」

吸血鬼「……～♪」ｺﾛｺﾛ

少女「コラ」ｻｸｯ！

吸血鬼「いたた、さすがに銀のフォークは痛いです」

少女「何うれしそうに飴玉舐めてるのよ、少女ちゃん、連れてかれちゃったじゃない」

吸血鬼「まあ、ご本人が悦んでらっしゃるなら良いかなと……」

ｱｱｱﾝ、ﾓｯﾄ、ｵｼﾘﾅﾗ、ｲﾚﾃﾓｲｲﾃﾞｽｶﾗｧ！

ﾎﾝﾄｳﾃﾞｽｶ？　ﾅﾗ、ｲﾀﾀﾞｷﾏｽ！

ﾝｱｱｱｱｯ！　ｼｮｸｼｭｻﾝ、ｽｺﾞｲｲｲｲ！

少女「……」

吸血鬼「……およろこびですよね？」

少女「そりゃあ、そうかもしれないけどさ……」

吸血鬼「少女さん、おやつはもうよろしいですか？」

少女「ん？　うん、おなかいっぱいかな」

吸血鬼「それでは、私の番ですね」

少女「え？」

吸血鬼「トリック・オア・トリート」

少女「え、あんたも食べるの？」

吸血鬼「いいえ、私は少女さんに伺っているんです」

少女「……え？」

吸血鬼「もう、お菓子はおなかいっぱいですよね？」

少女「うん」

吸血鬼「そして、満月の時期……少女さん、今日あたり始まってますよね？」

少女「う……うん」

吸血鬼「お菓子かイタズラか……お菓子はもう十分ですよね？」

少女「ああ、そういう事か……」

吸血鬼「ご理解いただけました？」

少女「まあ、あんたが変態だって事がね」

吸血鬼「ふふ……少女さん、そろそろ私も、お菓子をいただきたいのですが……」

少女「ここじゃ嫌……ベッドはきれい？」

吸血鬼「少し飾り付けをしてありますが、シーツは清潔です」

少女「んー……じゃあ、ベッドまでだっこしてー」

吸血鬼「ふふ、かしこまりました」

………………
…………
……

……
…………
………………

巫女「そしてそのあと、少女ちゃんは朝までぺろぺろちゅっちゅーされちゃうの！」

少女「……あながち、あり得ないと言えないのがツライ」

巫女「でしょ？」

少女「んー、でも、ちょっとおしいかな」

巫女「そうなの？」

少女「うん。だって昨日の夜、あいつにしてもらったから、生理はもう終わってるの」

巫女「……ふぅん、そうなんだ」

少女「こら、想像すんな」

巫女「んふふ」

少女「でも、ハロウィンかあ……あいつの事だから、また飾り付けとかやってるんだろうなあ」

巫女「だよね。わたしも帰りに寄っていい？」

少女「うん。でも、触手とかがいたら、逃げようね？」

巫女「むしろ飛び込んでこうかなってー」

少女「こらこら」

……実際に吸血鬼がやったのは、カボチャのランタンが置いてある程度のごく慎ましいハロウィンだった。

お菓子は、だいたいふたりの想像通り。

しかし、いたずら方面は、処女の女子○学生ふたりには、とても想像できないほどの、悪夢のような官能の一夜に

なったり、ならなかったり。

～インターミッション・ハロウィン：完～

……
…………
………………

巫女「……はっ！？」

少女「どうしたの？　巫女ちゃん」

巫女「なんだか、ものすごい時間が経過したような……気が」

少女「へ？」

巫女「おおざっぱに言って、2ヶ月くらい、私たちは停止していたような……気が」

少女「2ヶ月？　気のせいだって」

巫女「……そうよね」

て、思うじゃん？

どうでもいいけど酉がなんのためにあるか考えような

>>223ね
ごめん

しえん

巫女「ちょっと忙しくて投稿する暇がなくて、2ヶ月ルールって高くくってたら1日前に速報の方のssスレ消されちゃって、今まで進めてたお話しが吹き飛んでちょっとやる気がなくなってたりとか、そんなことがあった気がしたけど、気のせいよね！」

少女「いやに具体的だけど……うん、気のせいじゃない？」

巫女「そうよね！　あと、ハロウィンがどうしたこうしたって一連の流れがあった気がしたけど？」

少女「いや、ハロウィンって、時期はずれすぎでしょ？」

巫女「よし、うむ……」

男「ええと、進めていい？」

巫女「どうぞどうぞ！」

少女「主に私らが騒いでただけだけどね……で、そいつ、何？　婚約者？」

吸血鬼「ええ、まあ」

淫魔「……んー、たんこぶできてない？」

男「うん、大丈夫かな？」

淫魔「うあ！　触らないでよぅ、まだジンジンする……」

少女「少し高めの背で……手足がすらってしてて、服の上からでもなんか……」

巫女「えっちな感じ？」

吸血鬼「まあ、サキュバスの姫君ですからね」

淫魔「ん……あ！　吸血鬼だ。やほー」

吸血鬼「や、久しぶり。なんで人間界に来たんだ？」

淫魔「あんたを連れ戻しに来たはずだったんだけどね……なんか、どうでも良くなっちゃった」

少女「……は？」

巫女「何があったんですか？」

淫魔「えー、ちょっと恥ずかしいなあ……んふふ」

………………
…………
……

今日はここまで
はっぴーはろうぃーん！

乙かれです

おひさー

乙
帰ってきてくれて嬉しい

……
…………
………………

夕暮れの道、男少年を捕まえて、淫魔は妖しく笑う。

淫魔「んふふ、本当においしそう」

男「え、おいしそう……って」

淫魔「ここじゃまずいよねえ、人に見つかったら邪魔されちゃうし」ｷｮﾛｷｮﾛ

男「何探してるの？」

淫魔「あ……良いとこ、みーつけた」

男「へ？」

淫魔「こっち来て！」ｸﾞｲｯ

男「うわっ？　な、なんだよ……」

公園のトイレ。

ｶﾞﾁｬ……ｷﾞｲｨ

淫魔「んふふ……いい感じ。ちょっと広くて、水も使えて、ほどよく清潔。もちろんカギもかかる」

男「ね、ねえ……ここって車いすとかの人しか使っちゃダメなんじゃ……」

淫魔「いいのいいの。入り口に多目的トイレって書いてあったでしょ？　トイレはもちろんだけど、そこの台は赤ちゃんのおむつ替え用だし。そういうコトにも使っていいんだよ」

男「そういうことって？」

淫魔「んふふー……こんな場所でするコトなんて、ひとつでしょ？」

男「ああ。おなか痛いの？」

淫魔「……え」

男「それなら、ぼくは外に出てるから」

淫魔「こらこら。ちがうでしょ？」ｽﾞｲｯ

男「うわ、近……」

淫魔「ふふ、緊張しないで。経験なくても、興味はあるでしょ？」ｽﾘｽﾘ

男「……興味？　なにに？」

淫魔「ん？　んんーと……問題です」

男「はい」

淫魔「赤ちゃんはどうやって作るでしょうか？」

男「……結婚する？」

淫魔「んむ……これは、本物かあ」ｽﾙ……

男「うわっ！？　なに脱いで」

淫魔「んふふ……ねえ、もっと見て」ｽﾙ……ｽﾙﾘ

男「ちょ、うわわ！」ｶｱｧ

淫魔「んー……やっぱり、裸を見ると、恥ずかしくなっちゃうかぁ……」ｼﾞﾘｼﾞﾘ……

男「わっ！　く、くるなよ！」

淫魔「もう、ウブなのもいいけど……今はおなか減ってるから、もっとがっついてほしいんだけどなあ」

男「うう、鼻血でそう……」

淫魔「ん……ここは……えい！」ﾊﾟﾁﾝ！

男「へ？　ピンクの煙が……んむぐわ！？」

ぽわわん

男「……」

淫魔「……どう？」

男「ふうん、面白いことできるんだね」

淫魔「まあね。こっちの人が言う、魔法……んむっ！？」

男「ん……ちゅぱ……」

淫魔「ん……んんんっ！？　ちょ、いきなり……んぷ」

………………
…………
……

ｷｭﾋﾟｰﾝ

そのとき、巫女に電撃が走った。

巫女「……はっ！？　この気配……」

空を勢いよく振り仰ぎ、巫女の髪がふわりと広がる。

黒い瞳を輝かせ、つぶやいた。

巫女「間違いない……地の文ね！」

少女「……はい？」

淫魔「話しを続けてもいい？」

少女「うん。どうぞ」

……
…………
………………

桃色の煙に包まれてから、男少年の雰囲気は一変していた。

全裸の美少女を前にして、顔を被って恥ずかしがっていたウブな少年の姿はとっくに消え去り、異常なまでの余裕をもって、淫魔に深く口づけする。

淫魔「んふ……うそ、上手……ちゅ……」

肩を抱き、淫魔を逃げられなくした上で、男少年は舌を絡め、唾液を送り込む。

泡立つほど情熱的な舌使いは、キスだけで淫魔の身体の芯を蕩かしはじめていた。

そして、未経験の少年に圧されはじめている事実に、プライドの高いサキュバスの姫は我慢ならなかった。

淫魔「ちゅ……んぅ、ちょ、ちょっと待って！」

人ではとうてい発揮できない魔人の力で、肩を抱く少年をぐいと引きはがした。

男「おっと……ふふ、良くなかった？」

淫魔「そ、そうじゃなくて！」

さっと顔を紅潮させ、淫魔は言い返す。

しぇんんんんん

しぇんんんんん