さて、これから始まる物語は惑星Ziの歴史には残らない戦いと冒険の物語である。
少女は、もといた暖かい場所に帰るために。青年は、自分が何者かを知るために。
二人はさまざまな時代を超える旅を始めるのだ。その先にある真実と運命を知らずに・・・・・・
これは既存のゾイドクロスものスレの作者様から許可を頂き、設定を使わせていただいている三次ゾイドSSです。
設定の一部使わせていただいております。
作者様には多大な感謝を
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416392623
※尚、注意事項といたしましては、主人公の先生が身体能力チートとなっていますのでご注意を。また、自分の文才の無い文章が見るに耐えない方はブラウザバッグを推奨します。あくまでネタですので、生ぬるいめでお願いいたします
第0話『プロローグ』
~西方大陸付近の島~
???「これが例の古代遺跡か。何が眠ってるんでしょうね?先生!」
桃色の髪の少女がはしゃぐ様にいう。少女の名前は京(けい)。年は14歳の考古学者見習いである。今日はかつて、遥か昔にあったといわれるとある王国の遺跡を探索しに来たのだ。
先生「はしゃぐのはいいですけど、遺跡では何が起こるかわからないので気をつけなさい」
京「はい、先生!!」
京が振り向き、先生と呼ばれた人物が笑みを見せる。鍛えぬかれた身体はまるで武道家だが、これでもれっきとした考古学者である。
二人が調査に来ている遺跡はかつて、大国同士の戦争の真っ只中、中立を保った王国があったとされる遺跡である。
その王国は、時を越える術を持っていたと言われていたが真実はわからないままである。
京「(……こんな古代の遺跡なら…もしかしたら・・・!)」
今回、この遺跡を調査しようとしているのは、この二人だけである。かつて、何人もの考古学者が調査したが、何も見つけられなかった上に、行方不明となっているためだ。
しかし、彼らはそれでも調査しようとしていた。それはなぜか?その理由は京にあった。
彼女には、過去がない。かつて、とある遺跡の中でカプセルの中で眠っていたのを、保護されたのだが、彼女はなにも覚えていなかったのだ。
名前も、自分が何者かも全てである。
そんな彼女に名をつけ、育てたのが先生である。先生は、彼女のために色々と調べたが、何も見つけられなかった。
そんな中、この遺跡のことを知った先生は京を連れ、調査に赴いたのだ。
何故なら、彼女は同じ様式と思われる遺跡で保護されたのだから
先生「気をつけなさい。この辺は特殊な磁場で、野良ゾイドが凶暴化してるのです」
京「はい、わかってます」
先生「それに…不埒な輩もいるようですし」
そう言うと先生は険しい表情となる。すると周りの瓦礫の影からに、鉈や銃で武装した4人の男達が現れた。
盗賊「おい、死にたくなきゃ身包み全部置いてきな」
先生「やれやれ、シティから離れたこんな場所で盗賊ですか…。愚かにもほどがありますね。下がっていなさい、京」
身体をすくめると、京を瓦礫の後ろに下がらせ、拳を構える。
盗賊A「おいおい、こっちは武器持ってんだぜ?しにてぇのか?」
先生「それがどうかしましたか。あなた方程度に私を殺せますかね?」
盗賊A「んだとてめぇ!!」
笑みを見せ、挑発すると盗賊の一人が鉈で襲い掛かる。しかし、余裕の表情を崩さず盗賊Aの腕をつかむと、そのまま同じく鉈を持った盗賊Cに向かって投げ飛ばした。
盗賊同士がぶつかり、盗賊Cは衝撃で気絶。盗賊Aが立ち上がろうとするが、先生はすかさず懐に飛び込み膝蹴りを叩き込むとももんどりうって倒れた。
盗賊B「なんだこいつ?!強いぞ!?」
盗賊D「うろたえんじゃねぇ。こっちには銃があるんだ」
そう言い、銃口を向けるが、先生は余裕の表情を崩さない。
先生「撃てばいいですよ。当てれるのならば…ね・・・」
盗賊B「ふざけんなぁぁ!!」
激昂し盗賊が銃を放つ…しかし、先生はわずかに身体を反らしただけで銃弾をかわしたのだ。
盗賊B「嘘だろ・・・・・・」
先生「銃口を見ていれば、避けることなど容易いですよ」
盗賊B「バケモンがぁぁ!!」
銃を乱射する盗賊B。しかし、先生は銃弾の動きを予測したように避け、懐に飛び込む。
先生「では、おやすみなさい」
そう言い掌底を叩き込み、無力化する
盗賊D「冗談じゃねぇ。こんなの相手できるか!!」
慌てながらも盗賊Dは銃を投げ捨て、逃げていった。先生は追わずに気絶している盗賊達をロープで縛ると、京の元に歩いていく
京「お見事です、先生」
先生「やれやれ、こんな平和な時代に盗賊とは・・・・・・しかもあの銃は、警備隊の正式なものでした・・・となると…」
京「元・警備隊ってことですか?」
先生「そういうことになりますね。やれやれ、彼らは恐らく・・・ゾイドも持っているでしょう」
京「それじゃあ、報復にゾイドを持ち出してくるんじゃあ!?」
先生「ありえますね。さすがにゾイド相手にするのはきついですから、ここは遺跡の調査を早く終わらせて、町に戻りましょう」
京「はい!!」
京が答えると、遺跡の中に入っていく二人。それが後の運命を決めるとも知らずに・・・
~遺跡内部~
遺跡の中を奥に進んでいく二人。所々崩れているが、遺跡の状態自体は良いようだ。まるで、遺跡となってからも誰にも手をつけられていないように・・・
先生「しかし、おかしいですね」
考え込みながら歩く先生。京は不思議そうにその様子を見ている。
京「なにがおかしいんです?」
先生「この遺跡は過去何度も調査されているのですが、その痕跡すらないというのが気になるのです」
京「それはおかしいですよね・・・」
考えながら歩いていく二人。すると突然、砲撃音とともに遺跡が揺れ、後ろの通路の天井が崩れる
京「これは一体!?」
先生「恐らく、外からの砲撃でしょう。とにかく、一刻も早く他の出口を見つけないといけませんね」
二人が通ってきた通路はすでに瓦礫に埋もれている。これでは引きかえすことはできない。
そして、二人の前方には二つの通路があった。どちらからも風の音がする。しかし、どちらが出口かはわからない
先生「とにかく先に進みましょう」
京「はい!」
そう言い、右の道に進む先生。すると、右の道の天井が崩れる。
京「先生!?」
駆け寄る京。すると通路から声が聞こえた
先生「私は大丈夫です。あなたはもう一つの道で脱出を試みてください」
どこか痛みをこらえている声である
京「先生、まさか怪我を!?」
先生「大丈夫、ただのかすり傷ですよ・・・それよりも早く脱出しなさい」
京「でも・・・・・・」
先生「大丈夫・・・必ず私も脱出しますから」
京「・・・わかり・・・ました・・・」
そう言い、左の道に進む京。
先生「外で・・・落ち合いましょう・・・」
京「はい・・・・・・」
京は先に進む。二人での脱出の為に。怪我をしているであろう恩師を救うために
しかし、それは長い時空の旅の始まりとなるのをまだ彼女は知らなかった。
第0話『プロローグ』終
これにて投下はいったん終わりでございまする。お目汚し失礼いたしました
頑張れ
>>8
ありがとうございます
ちなみに三次作品ですので設定をお借りしたゾイドクロススレがございますので、ご了承ください
さて、連日ですが投下させていただきます。
第1話『赤き獅子』
~遺跡内部~
京「先生・・・・・・」
先生のことを心配しながら、先に進む京。先生の身体能力を考えたら、大丈夫だとは思うが不安はぬぐえない。何しろ怪我をしているのだから。
京「早く助けを呼ばなきゃ・・・でもそのためには外に出ないと・・・」
考えながら歩く京。奥に進んでいくのだが、ふと異変に気づく
京「・・・なんだろう?見たことあるような感じがする」
遺跡の壁等が段々と機械的となっているのもあるが、妙な既視感があるのだ。
まるで自分が、この遺跡を知っているかのように・・・
やがて、大きな扉の前にたどり着く。それは遺跡には不釣合いな機械的な扉であった。
ここを抜ければ出られる…そう思い、扉を開けようとするがビクともしない
京「どうしよう・・・・・・」
悩む京。しかし、急に顔を上げると周囲の観察をはじめる
京「(先生が言ってた。『どんな困難な状況でも諦めらなければ活路がある』…って)」
京「だから、諦めない!!」
少しでもあける手段を探す京。すると、扉の横に端末を見つける。
京「(これを使えば、この扉も開くかも)」
そう思い端末に触る。するとどうだろう?いきなり端末が起動し、スキャンを始めたのだ
端末『生体スキャン開始……データ一致。防護壁を開けます』
京「何なの、一体!?」
扉・・・いや防護壁が左右にスライドし、大きく開く。するとどうだろう、巨大な空間が広がっていたのだ。
大型のトランスポーターが軽く数台は入るであろう広さだ。現にカタツムリ型の大型トランスポーターが鎮座していた。
そして、部屋の中央にはエネルギーに包まれた大きな球体が浮かんでいた。
京「これが、この遺跡に隠されていたもの・・・・・・」
まるで引き寄せられるように球体に近づこうとする京。すると、空間に声が響く
???「それに触るな…」
京「えっ?誰!?」
周囲を見回す京。すると奥のほうから、1体の恐竜型ゾイドが近づいてくる。
京「あれは、ジェノザウラー!?」
それは青を基調としたジェノザウラーであった。その後ろには3体のコマンドウルフが追従している
京「あなたたちは一体?」
???「質問に答える義務はない。もう一度言う…。それに触るな」
武装を向けられたために従い、球体から離れる京。するとジェノザウラーのコクピットが開き、青い髪の少年が姿を現す。
年は恐らく、15歳くらいであろう少年は、軽い身のこなしで地面に降り立つと銃を向ける。
???「質問をする。お前は何者だ?何の目的でここに来た?」
京「私は京。考古学者見習いよ。目的は遺跡の調査のため・・・」
???「そう……次に聞く。どうやってここに入った?」
京「私だってわからないわ。ただ、端末に触れたら開いただけ・・・」
???「そうか・・・(端末で開いただと?まさか、この女…)」
考え込むが、少年はすぐに顔を上げると無線でどこかに連絡し始めた。
???「・・・・・・・・・・・・・・・」
聞こえはしなかったが何か話した後、無線を切る
京「外と連絡できるんですね。なら、助けてください…もう一人が怪我をしてるんです!」
???「そうか・・・だけどそれはできない・・・」
引き金に指をかける
京「な、なにを?」
???「ここの情報を漏らすわけにはいかない。だから、君には死んでもらう」
淡々と告げると引き金を引く。そして銃弾が放たれ、京の胸を貫いた
京「そ…んな・・・ごめんなさい…先生」
???「・・・死体の処理をしておけ」
そう言い、倒れる京を尻目に、少年は向きを変え部下に指示をするとコクピットに戻ろうとする。
京の体からは大量に出血しており、このままでは助からないだろう・・・普通ならば・・・
京?「・・・・・・まだ、死なれちゃ困るのよね」
ふと、倒れたはずの京から声がした。先ほどまでとは全く雰囲気が違う声だ。
少年が振り向くと京はゆっくりと立ち上がった
???「馬鹿な・・・ありえない・・・」
驚愕した様子の少年。それもそうだ。少年は確実に心臓を撃ち抜いたのだ。
京?「本来なら、出てくるはずじゃなかったんだけど・・・どうしてくれるの?」
ポンポンっと服の埃を払う京?。服は血まみれで、胸のところには穴が開いている。
だが、不思議なことに傷は再生していたのだ。
京?「全く、あたしを引っ張り出すほどの重傷を負うなんて、京は運がないわね」
???「お前は一体・・・なんなんだ?」
京?「答える義務があるの?同類のあなたに」
???「まさか・・・お前も?!」
驚愕する少年。だが、すぐに冷静になるとコクピットに飛び乗る。
???「(あの再生能力…そして僕と同類・・・・・・まさか、僕以外にも生き残りが?!)」
ジェノザウラーのコンバットシステムを立ち上げる少年。
???「だとしたら計画の障害となる!!」
ジェノザウラーのレーザー砲を向ける
京?「普通、人間にそんなもの向ける?まあ、あたし等は半分人間じゃないけど」
そう言い駆け出すと球体を盾にしながら、部屋の奥へと進む
???「チッ、攻撃ができない!!」
京?「(この広さならまだ奥があるはず)」
案の定奥のほうにも端末があり、それを急いで操作すると壁がスライド。
そこに飛び込むと目の前に一体のゾイドが
京?「ここでこいつに会うなんて何の因果かしらね・・・これもまた運命ってやつ?」
それは赤いライオン型ゾイド・・・トリニティライガーであった
京?「ま、仕方ないか・・・」
そういうとコクピットのハッチを開けて、飛び乗る
京?「あら、時間切れね・・・・・・後は頼むわよ、私!!」
シートに座り、一瞬意識を失うと先ほどまでの雰囲気が消える
京「あ、れ?私・・・撃たれた筈じゃあ・・・・・・」
意識を取り戻し、辺りを見回す
京「これって・・・ゾイドのコクピット?」
そう言い、不用意にレバーに触れた瞬間、脳内に様々な情報が流れ込んできた
京「え、なに?!」
戸惑う京。すると先ほどのジェノザウラーが目の前に現れる
???「こんなところにゾイドがあったなんて・・・・・・それに乗っているのはさっきの女か」
パルスレーザー砲の照準をつけるジェノザウラー
???「もう一度殺してやる!」
そういうと放たれるレーザー。しかし、それを紙一重でライガーは避けた
???「なんだと?!」
京「(なんだろう、わかる・・・次にどうすればいいのか。このゾイドをどう動かせばいいか!!)」
トリニティライガー「グオォォォ!!」
京「そう、あなたはトリニティライガーって言うのね・・・」
脳内流れ込んだ情報からゾイドの名前を見つけ出すと呟く。
???「あれは初心者の動きじゃない。奴は一体!?」
京「いくよ、ライガー!!」
そう叫ぶとジェノザウラーに体当たりし、弾き飛ばす。体制を崩すジェノザウラー。しかし、即座にホバーで立て直す。
???「チッ・・・仕方ない。全機、武装の使用を許可する。眼前のゾイドを破壊しろ!!
部下A・B・C「了解!!」
コマンドウルフ3体が取り囲む。しかし、京には恐れはなかった
京「(なぜか知らないけど・・・この子と一緒ならできる!!)」
3体のコマンドウルフが2連ビーム砲を同時に放つが、横に跳ぶことで避けると一番右いたコマンドウルフに飛び掛り、アーマークローで武装と前足の片方を切り裂く
京「次!!」
そう叫ぶとビームガンを展開、中央のコマンドウルフのボディを撃ち抜き、機能停止に追い込む。
そして、崩れ落ちるコマンドウルフを飛び越え、最後の一体に噛み付くとそのまま動力系を噛み千切る
???「馬鹿な・・・3体のゾイドを一瞬で・・・こうなれば!!」
足元のフットロックを固定し荷電粒子砲の発射体制となる。
京「そんな、自分の仲間も要るのにこんなところで撃ったら!!」
???「関係ない!!役立たずは消えてしまえ!!」
そう叫ぶと荷電粒子砲を発射する。
放たれた光の奔流はトリニティライガーを飲み込む・・・かと思われたが
京「嘘、荷電粒子砲が・・・止まってる?」
ライガーの前面に展開された、反荷電粒子シールドそれにより防がれていた。
しかし、不思議なことに京はそれが搭載されていることも知らないはずなのに、的確に防いでいた
京「これなら!」
そのまま、防ぎながらジリジリと前進する。そして、威力が弱まった瞬間を見計らい、一気にジャンプして飛び込んだ
京「いっけぇぇ!!」
右のアーマークローでジェノザウラーのボディを切り裂いた。
???「くそぉ!よくも僕のゾイドに!!」
いける・・・そう京が感じたとき異変が起きた。突如球体が強烈な光を発したのだ。
それはなぜか?簡単だ。避けたときに荷電粒子砲の余波が球体を掠めたのだ
???「まずい!?」
そう言うと部下を見捨て、撤退していくジェノザウラー。
京「待て!!」
即座に追おうとするが光が強くなり、ライガーの周りと部屋の空間が歪み始めた。
京「な、なに?!」
あわててる間も空間の歪みは大きくなり、渦を巻き始めると強烈な勢いで吸い込みはじめる
京「嘘、飲み込まれる!!」
渦に飲み込まれるトリニティライガーと京。
しばらくして、脱出し地元の人に救助された先生が戻ってみると、遺跡と周囲の土地が丸ごと抉り取られたように消えていた
呆然とする先生。一体京はどこに行ってしまったのだろうか?
~第1話『赤き獅子』~終
さて、次回予告
光に包まれ、遺跡ごと消えてしまった京。
彼女が気がつくと遺跡の中にいたはずの彼女は・・・砂漠にいた。
そこで彼女はであったもう一人の主人公と
京「あなたは?」
???「俺か?俺は・・・・・・」
???「…無銘だ」
第2話『金色の髪の傭兵』
お目汚し失礼いたしました
ちなみに出来上がりしだい投下いたしますので連日は珍しいです
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