霧切「ねえ、苗木くん」 (59)

舞台は内通者ばらしのあたりで、動機が変わっています。
投下ペースは遅いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1415418822

モノクマ『至急! 体育館までお集まり下さい!!』


ーーー体育館ーーー

モノクマ「皆集まったみたいだね! それでは、『動機』を提示します!!」

モノクマ「今回の『動機』はー、こちら!!」

モノクマ「この3つの封筒の中に書かれていることが今回の『動機』です!!」

モノクマ「あ、ちなみにどれか1つの中には『ウソ』が書いてあるからね~! じゃあ、またね! うぷぷぷぷ……」

十神「ふん……下らん、何が書いてあるんだ?」

腐川「わ、私の開けた封筒の中には『腐川さんは臭い。 ※これは本当です』と書いてありました……」

十神「確かに本当だな。風呂に入ったらどうだ?」

腐川「は、はいぃ!! 行ってきます!」ダッ

葉隠「俺が開けた中には、『朝日奈さんは運動音痴である。 ※これは嘘です』って書いてあるべ……」

朝日奈「親切に書いてあるんだね……」

苗木「僕が開けたのには……、え………!?」

苗木「そんな……違う………!!」

霧切「どうしたの? 見せなさい」バッ

苗木「あ…………………!!!」

霧切「『苗木クンは黒幕の内通者である ※これは本当です』……………え?」

大神「何だと……………!?」

十神「………………………ほう」

苗木「ち、違うんだ!! 僕は……、内通者なんかじゃないよ!!」

葉隠「………でも、苗木っち、いつもありえないくらいに正確に事件を解決してたべ」ボソッ

一同「「「…………………………」」」

苗木「え? ねえ……皆、僕のことを疑ってるの!!?」

苗木「モノクマが嘘を書いたんだよ!!」

十神「苗木、忘れたのか? なんだかんだ言いつつ、モノクマはいつも本当のことしか言わなかったぞ?」

苗木「っ……! でも! 違う!!」

霧切「…………私を、私達を騙していたの?」

苗木「そんなこと………!!」

霧切「それも演技?」

苗木「!!!」

朝日奈「霧切ちゃん……流石に……」

苗木「…………ひどいよ、」

苗木「………皆を犠牲にして培った絆はこんなものだったの!!? ……信頼も何も無いじゃないか!!」

十神「ふん、よく吠えるな。……なあ、苗木。知っているか? 犯人というものは、えてして『違う』『自分じゃない』というものだぞ」

苗木「…………………………解ったよ」ダッ

大神「苗木!!」

十神「放っておけ」

葉隠「でもなあ、まさか、苗木っちが……」

朝日奈「内通者だっただなんて……」

霧切「……………」

ちなみに、さくらちゃんが内通者っていう設定は消えてます。

ーーー苗木 自室ーーー

苗木「みんな、ひどいよ」グスッ グスン

苗木「…………でも、」

苗木「みんなは悪くないんだ……」

苗木「悪いのは……………!!」

モノクマ「やっほぅ! 苗木クン、元気ー!!?」

苗木「モノクマァ……………!!」

苗木「どういうつもりだよ!!」

モノクマ「いいね! いいよその表情! 絶望だね、うぷぷぷぷッ!!」

苗木「お前ぇ!!」

モノクマ「まあまあ、落ち着いてよ」

苗木「落ち着いていられる訳無いだろ!」

モノクマ「でもさあ、苗木クン……耳よりな情報を持って着たんだけどさ……」


モノクマ「……じゃあねー!」

苗木「……………………………………………」


ーーー次の日、朝 食堂ーーー

葉隠「ふあー、よく眠れなかったべ」

朝日奈「私も………」

十神「貴様ら、これくらいのことで動揺してどうする? ……ところで、霧切が遅いな。苗木を殺しているんじゃないか?」

大神「貴様……………ッ!」

腐川「な、何よ……白夜様は、その可能性もある、って言ってるだけじゃない」

大神「それはそうだが……」

霧切「お待たせ………苗木君、来てないのね」

十神「ああ、そのようだな」

霧切「丁度良いわ……。ねえ、みんな、本当に苗木君は内通者だと思う?」

朝日奈「いや……信じられないけど、でも、モノクマは本当のことを言うし……」

霧切「モノクマが本当のことしか言わない、なんていう確証はどこにもないわ」

葉隠「でも……」

霧切「ねえ、葉隠君。貴方を……クロではないと反論してくれたのは誰だったかしら?」

葉隠「………! そうだべ、あんな優しい苗木っちが、裏切るはずないべ!」

朝日奈「そう……だよ! 苗木はいつだって私達の味方だった!! そんな苗木が……裏切り者なハズ、ないよ!!」

大神「我も同意見だ」

霧切「私も、彼に辛辣な言葉を掛けてしまったわ。……でも、やはり、冷静になれば彼が私達を裏切る訳は無いと思うわ」

霧切「十神君は……」

十神「ふん。別に奴が内通者だろうと内通者じゃなかろうと、俺はただ黒幕を潰すだけだ」

腐川「びゃ、白夜様がそういうなら……」

霧切「………決まりね」

霧切「みんなで、苗木君に謝りに行きましょう」

時すでに遅し………な展開やめてくれ(懇願)
期待

ーーー苗木自室前ーーー

霧切「苗木君、苗木君」コンコン、コンコン

朝日奈「寝てるのかな……?」

葉隠「いやな予感がするべ……でも、今は10割当たらないで欲しいべ………」

霧切「苗木君、入るわよ」ガチャ

霧切「? 鍵が開いてるわね……」

霧切「みんなはここで待っていて」

朝日奈「うん………」


霧切「苗木君? ねえ…………」

霧切「? ベッドの影に何か………」

霧切「何かしら」


…………そこにあったのは、
壁にもたれ、永遠の眠りについた苗木誠の姿だった…………。


霧切「          、あ」

霧切「あああぁぁぁぁああああああああああ!!!!!」

そこには、希望などという理想論は存在していなく、ただ、どこまでも深い後悔と、どこまでも暗い、絶望が広がっているのみだった。


ち~ん(笑)

前向きさのカケラもない苗木ニキ

一体何が起こっとるんや

>>8>>9 まあ見とけって

あくしろ

>>10
このレスするのすごいな
それと酉変えた方がいいよ

モノクマ『死体が発見されました! 一定の捜査時間の後「学級裁判」を開きまーす!』

朝日奈「そんな……、こんなのって…………」

大神「くっ………」

葉隠「苗木っち………」

十神「…………………ふん…………」

腐川「し、死んだの………?」

霧切「………あ……………あ……」


ーーー食堂ーーー

霧切「…………………………………」

十神「………おい、モノクマ」

モノクマ「なんだい十神ク~ン!」

十神「クロなど解りきっている。さっさと学級裁判を始めろ」

モノクマ「うぷぷ! あらら、もう解っちゃったの? でも、規則だからねぇ。ちゃんと捜査はしてほしいな」

十神「……成る程な。ならば俺は捜査に向かうぞ」スタスタ

腐川「わ、私もついて行きます!!」

モノクマ「行ってらっしゃーい!!」

モノクマ「さあ! 他のみんなも急いで急いで~」

葉隠「………、無理だべ………」

朝日奈「………………苗木……ごめん」

大神「うぬぅ……」

霧切「………行かなきゃ」

朝日奈「……え?」

霧切「たとえ苗木君が自殺したとしても、証拠を見つけなきゃ」

葉隠「な、なんでだべ! 苗木っちは自殺だべ!?」

霧切「それでも!!!」

葉隠「ひぃ!」ビクッ

霧切「…………………。……変だとは、思わない?」

大神「なんの事だ?」

霧切「彼は、いつだって前向きで、希望に溢れていた。……そんな彼が、どうして自殺なんて真似をするの?」

霧切「…………勿論、私が言える事では無いのは解っているわ。………だけど、知りたいの。彼が死ななければいけなかった訳を。彼の、最期のメッセージを…………」

大神「しかし、苗木は我達に絶望したのではないか? 今まで仲間だった者達に、内通者という事実をしられ、絶望したのではないか?」

霧切「私は、そうは考えていないわ」

霧切「この事件、何かある…………。絶対に。絶対に……………」スタスタ

葉隠「………霧切っちはああ言ってるけど、悪いのはやっぱ俺達だべ? 俺達が苗木っちに色々言ったせいだべ?」

朝日奈「そう……なんだよね……やっぱり」

大神「ふむ。確かに、霧切の言っている事は正しいのかもしれん。普段の苗木なら、誠心誠意謝るなりしそうなものだが……」

大神「…………………何かあるようだな」

>>12 何故ですか? 初心者なんで解りません……

別に構わないんだが、作者が上から目線で言うと荒れやすいってだけ。
酉が一緒だと粘着されることもあるし。

それを気にしないなら問題は無い。

ねぇ、気になってたんだけどさ
なんで、読者様(笑)の俺たちが上から目線でさ、作者が上から目線でやっちゃダメなの?
君の言う作者が上から目線でなんかしちゃダメって理屈が俺にはわからないんだけど?

>>15 教えて下さりありがとうございます! すいません……あと、『粘着』ってなんですか?

ここまで来るとわざとにしか見えんな

SS速報ってマジで変なルールみたいなの多くなったなー
あとオマエは上から目線でいいのかよって

そのトリップは割れてるよ
自分のトリップを一度検索してみるのがオススメ

>>18 何がですか?

そうやっていちいち本文も書かずにレス返すのは荒れるもとだからやめときな

作者は黙ってSS投下してりゃいい

作者に興味ないねん

モノクマファイル『被害者は苗木誠』
        『死因は毒の摂取』
        『外傷は無い』

霧切「…………やはり自殺しかあり得ない」

霧切「ならば、探すのは『証拠』ではなく『理由』」

霧切「…………と、思っていたけれど」

朝日奈「何も解らなかったんだね……」

葉隠「霧切っちで無理なら俺にも無理だべ……」

十神「どうした? 愚民共」

朝日奈「十神!」

霧切「十神君、貴方は何か解った?」

十神「解らん。モノクマファイルに書いてあることだけだな」

霧切「そう…………」

十神「ふん……そろそろか?」

大神「何がだ?」

十神「決まっているだろう。学級裁判だ」

キーンコーンカーンコーン!

一同「「「!!!」」」

モノクマ『時間です! 学級裁判を始めます!!』

霧切「来たわね」

霧切「この学級裁判で……何か解ると良いのだけれど」


学 級 裁 判  開 廷!!

モノクマ「随分としんみりした空気だね……。何? お通夜?」

十神「黙っていろ」

モノクマ「うぷぷ! ではいきましょう!」

モノクマ「苗木クンを殺したクロは誰か? 学級裁判、スタート!!」

朝日奈「……いいよ、こんなの」

モノクマ「おろろ」

朝日奈「苗木は自殺したんだよ! ……でも、殺したのは私達みんなだよ」

朝日奈「私達が苗木を裏切り者って罵ったから苗木は………ッ!」

十神「本当にそうか?」

朝日奈「何が………?」

十神「苗木は、本当に自殺か? と聞いているんだ」

葉隠「はあ!? 何言ってるんだべ!」

十神「こうは考えられないのか? 『内通者』である苗木を恐怖に思い、毒殺した奴がこの中にいる、と」
霧切「それは違うわ!」

十神「……何?」

霧切「モノクマファイルには『外傷は無い』と書いてあったわ」

霧切「他者によって毒を飲まされたのなら、少しでも争った形跡があるはずよ!」

十神「………ふん、解りきっている。そんなことはな。……可能性の話だ」

腐川「クシュン!」

葉隠「やっぱり自殺なんだべ……」

ジェノ「だぁれが自殺したって!?」

葉隠「ひぃ!!」

霧切「苗木くんよ」

ジェノ「へむ!? まこちん死んじゃったの!? ゲラゲラゲラゲラ!!」

十神「無視して続けるぞ」

大神「やはり……苗木は自殺だろうな」

霧切「私もそう思うわ」

霧切「でも」

霧切「『理由』が解らない。『動機』は解るわ。『内通者』の件」

モノクマ「うぷぷぷぷ」

霧切「何がおかしいの?」

モノクマ「オマエラさあ、なんか勘違いしてるよね!」

霧切「何のこと?」

モノクマ「だってさぁ、」

モノクマ「あの苗木クンが内通者だったなんて本気で思ってるの?」




霧切「………………………………え?」


逆に、何でモノクマの言うことをストレートに信じるかが不可思議だよな

疑心暗鬼程度ならまだしも信じてるからな

まぁSSだし多少はね

霧切「何を……言ってるの………?」

モノクマ「言葉の通りだよ!」

モノクマ「あの善良で平凡で一般市民極まりない苗木クンが、オマエラを騙し通せる訳無いじゃん!」

霧切「でも…………」

モノクマ「でももストライキも無いの!」

十神「成る程な。……しかし、それだとお前の『嘘はつかない』という言葉はどうなる? 立派についているじゃないか」

モノクマ「え? 僕は嘘なんかついて無いよ? むしろ………」

モノクマ「本当のことしか言っていないよ」

朝日奈「でも……ッ、あの封筒!!」

モノクマ「だから、本当のコトしか言って無いって」

霧切「………………!?」


「……どれか1つの中には『ウソ』が書かれて……」


霧切「まさか」


『※これは本当です』
『※これは嘘です』
『※これは本当です』


霧切「まさか、まさか………!!」

モノクマ「ね? 本当のコトしかいってないでしょ?」

霧切「1つだけ、『※これは本当です』という『ウソ』が書いてあった………………!!?」

モノクマ「そう! その通り!! 『ウソ』の封筒は『苗木クンは内通者である ※これは本当です』でした~!!!」

朝日奈「嘘。………それじゃあ、苗木は……本当に…………」

葉隠「苗木っちは……俺達が勘違いしたせいで………」

十神「なん……だと…………!!」

ジェノ「これどういう状況?」

大神「くそ……………ッ!!」

モノクマ「うぷっ、うぷぷぷぷぷ!! 絶望だねぇ!!!」

モノクマ「じゃあ、もっと絶望させてあげるよ!」

霧切「まだ………これ以上………?」

モノクマ「そう!!」

モノクマ「この、『苗木クンの遺書』、でね…………………」ニヤァ

すいません>>13>>24の間にこれが入ります。


霧切(自殺……………苗木君が)スタスタ

霧切(どういうこと? まさか本当に彼が内通者だったとでもいうの?)スタスタ

霧切(内通者だということをばらされ、みんなから疑われ、信頼を無くし………)スタスタ

霧切(そうなれば、この場で生きていけるはずはない)スタスタ

霧切(だから、死んでしまったというの?)スタスタ

霧切「……………………解らないわ」

三点リーダ大杉内

くっさ

一体何が臭いんですかねぇ

なんJでもないのになんJの言葉使ってるからだと思うんですけど

外野が気になるかもしれんけど、気にしなくていいんだよ。
テレビ中継の野球へのヤジみたいなものだから。

>>1さんが納得するssが完成するよう祈ってます。ゆっくりでいいから、めげずに頑張って。

霧切「……ッ!? 遺書、ですって!?」

モノクマ「そうだよ、うぷぷ。では! 代表して僕が読み上げましょう!!」

モノクマ「『ごめんなさい。僕は、今から僕を殺します。「絶対に皆で外に出よう」だなんて言っておいて、一人で勝手に死ぬ僕を、許して下さい。』」

モノクマ「『でも、たまには、僕を……そして皆を、思い出して下さい。僕達の分まで、生きて、皆で外に出て下さい』……だってさ!」

朝日奈「……苗木」

葉隠「……でも、結局なんで苗木っちは自殺したんだべ?」

霧切「今の遺書、おかしいところがあったわ」

十神「お前も気づいたか、霧切。『死ぬ』ではなく『殺す』と書いてあった……。そこだろう?」

霧切「ええ。……モノクマ、貴方何か知っているんじゃない?」

モノクマ「もちろん! ぜーんぶ知ってるよ? だって学園長だから!!」

モノクマ「うぷぷ……知りたい? 知りたい?」

朝日奈「早く教えなさいよ!」

モノクマ「解った! じゃあ教えます!」

モノクマ「まあ、全部知ってるっていうか、僕は『動機』の提示をしただけだよ」

霧切「……やはりね」

モノクマ「うぷぷ! さっすが霧切さん! 解ってたんだね~!」

霧切「ええ。思えば今回の『動機』はどこかおかしかった。あれは苗木くんに疑うには充分な『動機』よ。……だけど殺人が起きるような『動機』ではないわ」

霧切「そこで思ったの。貴方は、そうして皆から疑いの目を向けられ、事実に閉じ籠った彼に、本当の『動機』を提示しようとしたんじゃないかって……」

大神「……して、その『動機』とは何なのだ? モノクマよ」

モノクマ「うん、その『動機』っていうのはね……」

モノクマ「『誰か一人を殺すこと。そうすれば無条件でここから出してあげるよ』って僕が言ったんだ。それだけだよ」

>>35 ありがとうございます!!

>>36>>37 酉を間違えた

>>36の霧切さんの台詞、「事実に閉じ籠った彼に」ではなく、「自室に閉じ籠った彼に」です。すいません

すいません後「苗木くんに疑うには」を「苗木くんを疑うには」に脳内捕完して下さい。

とりあえずおつ

朝日奈「え? ……でも、それって自殺と何か関係が……?」

霧切「あるわ」

葉隠「だべ?」

霧切「……事件の全貌はこうよ!」

霧切「まず、モノクマは『内通者』の件で私達が苗木くんを嫌悪し、非難するように仕向けた」

霧切「そうして、自室に閉じ籠った彼に『殺せば無条件で脱出できる』と言った」

霧切「……この時、苗木くんの精神状態は尋常では無かった。……これは推測だけれど、モノクマ、貴方他にも何か言ったんじゃない?」

モノクマ「……うぷぷっ。良く解ったね!」

モノクマ「僕は他にもこう言ったんだ! 『もちろん、君が外に出た時は残った皆にオシオキするよ!』ってね!」

霧切「……つまり、苗木くんは……」

霧切「私達を死なせないために、自らを犠牲にしたのよ」

十神「……ぐっ……!!」

大神「苗木よ……」

ジェノ「ヘップシッッ!!」

朝日奈「でもさ、何で死ななきゃいけなかったの……? 誰も殺さなきゃ、それで良かったんじゃ……」

霧切「ねえ、貴女、自分以外の皆から『裏切り者』だって思われながら生きていける?」

朝日奈「……ッ!?」

霧切「……そう、彼は、勘違いにも関わらず彼を責め立てた私達に、絶望して死んでいったのよ……」

十神「ふん……、やはり愚民はどこまでいっても愚民だな……」

霧切「どういう意味?」

十神「解らんのか? 貴様は自分で言っていたぞ? 俺達を死なせないために、自らを犠牲にした、と」

十神「それなのに、苗木は俺達に絶望して死んでいったというのか? ……矛盾している」

霧切「確かに……」

モノクマ「うぷぷぷぷ……」

十神「何がおかしい? ……まさかまだ何かあるのか?」

モノクマ「そこまで辿り着いたなら教えてあげるよ! 出血大サービスだね!」

モノクマ「では読みます! 苗木クンの遺書の続きを!!」

霧切「まだ……あるの……!?」

モノクマ「うぷぷ……『僕一人の命で、皆を助けられるなら、僕はそれで大丈夫です。どの道、このまま僕が生きていても皆に不快な思いをさせるだけだと思います。皆、今までありがとう』だーってさ!!」

霧切「……そんな。彼は……あんな状況でまだ、最期まで私達のことを……?」

朝日奈「もう……やめてよ……」

十神「……チッ」

腐川「そ、そんな……(どうしよう、どういう状況か解らない)」

モノクマ「うぷぷぷぷッ!! まぁ、もうクロは決まってるんで、さっさと投票しちゃいましょう!」


VOTE  苗木 苗木 苗木

モノクマ「大☆正☆解!! 今回、苗木クンを殺したクロは苗木クン……、つまりは、自殺でした~!!」

霧切「…………………!!」

霧切「……それは、違うわ……!!」ギリ


モノクマ「え? 何言ってんの?」

霧切「実行犯は、苗木くんだったかもしれない……」

霧切「でも……それでも!」

霧切「苗木くんを殺したのは、私達よ! ……そして、その『動機』を作ったのは……!!」

モノクマ「僕、って訳だね! なるほどなるほど~、そういう解釈もあるのかもね!」

モノクマ「でもさ、『アレ』を勘違いして、苗木クンを非難したのは他でもないオマエラだよ?」

霧切「……だと、しても。私は、あなたを許さない……!」

モノクマ「いや~、お見事な責任転嫁だねぇ! 許せないなら、やってごらん? 僕の正体を暴いて、さっさと殺しちゃいなよ!! うぷぷぷぷ……」

霧切「……」

霧切「望むところよ」

モノクマ「うぷぷ。じゃあ、今日はこの辺で解散としましょう! まったね~!」ビュン

朝日奈「……っはあ~。終わった……、私、ちょっと部屋で休むね……」トボトボ

葉隠「俺も……」トボトボ

大神「我は……トレーニングに励むとしよう」

十神「これくらいで意気消沈しおって。これだから愚民は……。さて、俺は本でも読みに行くか」スタスタ

腐川「わ、私も……」

霧切「……。私は……」

霧切「ねえ、モノクマ」

モノクマ「はいはーい! 呼んだ!?」

霧切「ええ。……これから、苗木くんの死体を処理するの?」

モノクマ「モチのロン! だって学園長だから!!」

霧切「……少し、二人きりにしてもらっていいかしら?」

モノクマ「いいよ! せいぜい最期の語らいを楽しむんだね! あ、苗木クンはもう喋んないか! うぷぷ……!」

霧切「それだけ聞ければ充分よ。……もう行くわ」

モノクマ「バイバーイ」ノシ

意気消沈しおって、に噴いたww


ーーー苗木 自室ーーー

霧切「苗木くん、入るわよ」ガチャ

霧切「……隣に座らせてもらうわ」

霧切「……、今まで、色んな事があったわね」

霧切「何人もの人が、犠牲になったわ……」

霧切「モノクマは、徹底的に私達を絶望に堕とそうとした」

霧切「……けれど、誰も絶対に希望を捨てようとはしなかったわ……」

霧切「何故だと思う?」

霧切「……貴方が、居たからよ」

霧切「貴方が居なければ、もうここには誰も居なかったかもしれない」

霧切「貴方が居なければ、皆、絶望に身を任せていたかもしれない」

霧切「貴方のその、前向きな『希望』のおかげで、皆は今ここに居るの」

霧切「本当に……本当に、貴方は最期まで前向きだったわね」

霧切「本当……ッ」グスン…

霧切「私を泣かせるなんて……、苗木くんのくせに生意気、よ……」グス…



霧切「……ねえ、苗木くん」

霧切「私、決めたの。前に進むって」

霧切「黒幕を見つけて、倒して、そして皆で外へ出るわ」

霧切「……貴方の死を、想いを。『引きずったまま』前に進むわ」

霧切「……貴方の様に」



モノクマ「……もう終わったぁ?」

霧切「ええ。ありがとう」

モノクマ「いやあ、それほどでも……あるけどね! うぷぷ……!」

霧切「ああ、それと」

モノクマ「?」

霧切「……精々、高みの見物をしているがいいわ。待っていなさい。必ず……、そこから引きずり下ろしてみせるわ」

モノクマ「やれるものなら」

霧切「……それだけよ」クルッ


そして、時は経ち、遂に『最後の学級裁判』の時はやってきた……。

モノクマ「うぷぷ……揃ってる揃ってる……シケた顔が揃ってやがるよ……」

モノクマ「さてと、じゃあ初めましょうか! 真っ黒な絶望に塗りつぶされた学級裁判! これぞ暗いマックス!」

モノクマ「今回は最後の学級裁判ということでボクも参加しましょう! 待ちに待ったラスボス戦だよ!!」


最 後 の 学 級 裁 判

開 廷!!


モノクマ「うぷぷ……さあ、ボクは誰でしょう!? 当ててみてよ霧切さん! ボクを引きずり下ろすんでしょ!?」

霧切「……もう見当はついているわ」

モノクマ「……! うぷぷ……、面白いよ……。面白いクマ! 当ててみろクマー!!」

霧切「解ったわ」


苗木『そして、度重なるダンガンの様なロンパが飛び交う議論の結果、黒幕の正体を、霧切さんは追い詰めていった……』


霧切「そう……。つまりは、黒幕は、貴女よ……。江ノ島さん!」

モノクマ「ふぁざなどぅ!」

霧切「終わりね……!」

モノクマ「終わり……? ……違うよ」

モノクマ「まだ続くんだよー!!」

ドンッ……!!

???「待っていた……。待っていたのよ、私様は……!!」

江ノ島「あなた達の様な人間が現れるのを!!」


苗木『そして、霧切さん達は、外の世界の現実を知った……』

苗木『さらに、僕達の失われた記憶のことも……』

苗木『そして、希望が勝つか絶望が勝つかの投票が始まった……』


江ノ島「『希望』が勝てば、私は死んであんたらは外に出られる。『絶望』が勝てば、あんたらは一生ここで老衰していく……。これが今回のルールだ」

江ノ島「まあ、どちらにしろ絶望しか待ってないけどね……。うぷぷ! 見せてよ……絶望をさあ……」

霧切「……」

朝日奈「霧切ちゃん……。私は、希望を選ぶよ」

大神「我もだ」

葉隠「俺も……まだ生きたいべ!」

十神「ふん……、十神家は滅んでなどいない。何故ならこの俺がいるからな」

腐川「わ、私は白夜様に着いていきます……」

霧切「私は……、私も、外に……出るわ……!!」

江ノ島「は……?」

江ノ島「はあ!? ちょっ……オマエラ何言ってんの!? 外には絶望しか無いんだよ!? なのに……なのになんで、そんな躊躇しないで外に出ることを選べる訳!!?」

霧切「……簡単なことよ」

霧切「自らの命を代償にしてまで、私達に『生きろ』と言った人がいた」

霧切「自らの命を投げ打ってまで、私達を外に出そうとした人がいた」

霧切「ただ、それだけの話よ」

江ノ島「なん……ッ、なんなのよぉぉぉ! あの苗木って野郎は!!?」

霧切「そうね……。その持ち前の前向きさで、絶望を打ち砕く彼は、さしずめ……」

霧切「『超高校級の希望』、とでもいうんじゃないかしら」

江ノ島「あ……、ああ!? あああぁぁぁぁあああああ……!!?」

霧切「そう」

霧切「希望は前へ進むのよ」

論 破!!

江ノ島「え? はは……。アタシの、負け……? そんな……そんなのって……ッ!!!」

江ノ島「……最高じゃない」

霧切「え……?」

江ノ島「ああ……素敵……! これが死の絶望なのね……!!」

江ノ島「じゃあ始めるよ! 最後にふさわしいスペシャルなおしおき!!」

江ノ島「では張り切っていきましょう!! おしおきターイム!!!」

ガシッ

江ノ島「……え?」

霧切「……死なせないわ」

江ノ島「はぁ? 何言ってんのアンタ?」

江ノ島「あのさ、私様は黒幕だよ!? 間接的に皆を殺した張本人だよ!? 私様が憎くないの!?」

霧切「憎いわよ」

江ノ島「ならなんで!」

霧切「だからこそ、よ」

霧切「ここで死なせたりしない。貴女には、生きてここから出て、そして罪を償ってもらうわ」

江ノ島「……! はは。負けたのに死ねないなんて、こんな絶望、無いわね……!!」

江ノ島「良いわ。こっちの方が絶望出来そうだし。そうして、絶望しながら生きていくわ。……ああ! 絶望的……!!!」

霧切「さあ、外へ出して頂戴」

江ノ島「はいよ。これ押せば出られるよ」ポイッ

霧切「解ったわ」パシ


霧切「……さぁ、皆、準備は良い?」

朝日奈「さくらちゃん! 外に出たら一緒にドーナツ屋さん行こ!」

大神「……うむ。それは良いが、この状況でやっているのか……?」

朝日奈「大丈夫! だってドーナツだから!!」

葉隠「オメーら! 俺に占って欲しけりゃいつでも無料で占ってやっからな!」

十神「俺は十神家を復興させるとしよう……」

腐川「どこまでも付いてイキます! 白夜様!!」

江ノ島「ああ……こんな生きて一緒に外に出るなんて絶望的な未来、想像して無かったわ……。はあ……絶望的ィ……」

霧切「……いくわよ」

ポチ

霧切(さようなら、苗木くん)

霧切「……好きだったわ」ボソッ


ー終ー

え、終わり?

大して変わらんな

苗木を信じずに死に追いやった癖に、ナニいい話みたいにまとめちゃってるの?

>>50
文盲ニキおっすおっす

もの凄く茶番です

苗木は生きてても死んでても希望を皆に与える素晴らしい人間ということを書こうとして
結果的に生きてても死んでてもそんなにかわりないから別にどーでもいいやっていう素晴らしくない出来になってしまったね
うぷぷぷ…絶望的だねぇ!


ーーーコマエダ劇場ーーー

狛枝「やあ、皆……。ごめんね、ホント。こんな>>1のゴミみたいなスレ見せちゃってさ……絶望だよね……」

狛枝「……でもさぁ、僕は皆のことを信じているよ! きっとそんな絶望を乗り越えて、輝かしい希望を掴むって……」

狛枝「さぁ……僕に見せてよ……絶望の先にある、絶対的希望をさぁ……」ネットリ

狛枝「あはははははははははっ!!」

狛枝「あ、そうだ。今日、僕は>>53君に言いたい事があって来たんだ」

狛枝「>>53君……」

狛枝「それは違うよぉ……!!」ネットリ

狛枝「君は苗木君が生きてても死んでてもそんなにかわりないと思っているようだけど、実は変わっているんだ!」

狛枝「例えば、『コロシアイ修学旅行』が未然に防がれた、とかね」

狛枝「ああぁ……素晴らしい、素晴らしいよ!! これが希望なんだね! 流石は超高校級の希望!!」

狛枝「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」ゾクゾク

狛枝「うっ……! ……ふぅ。じゃあ皆、絶望に飲まれないようにね! 希望は前へ進むんだよぉ……!!」


ー終ー

言い訳をキャラに代弁させるのはダメ作者の典型的行為

まあ、最初っから気持ち悪かったもんな

しょうがないね(寛容)

生きてても死んでも無責任に神格化される苗木君は大変だと思いました(小並)

未然に防げた(絶望(江ノ島含む)放置ルート)
状況悪化してるじゃないですかやだー

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年02月07日 (土) 03:49:38   ID: UEalFEdx

無いな。
たとえ信じてもらえなくても、たった数時間で精神削れ切るほど弱い人間は流石にいない。
可能性としては衝動自殺だけど、これだとモノクマの行動は蛇足。

2 :  SS好きの774さん   2019年08月06日 (火) 19:48:19   ID: x1kevJsC

なんか不自然な点が多すぎて読みにくかったが、

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