小太刀「京太郎みかんたべるー？」

筧「」

小太刀「ちょっと、京太郎みかん食べるか聞いてるんだけど」

筧「」ﾍﾟﾗ

小太刀「とりゃ！」

筧「何するんだよ、読書に集中出来ない」

小太刀「あんたねー、本と彼女どっちが大切なのよ」

筧「そりゃ、凪に決まってる」

小太刀「はぁー、だったら私の話聞きなさいよ」

筧「？」

小太刀「さっきから、みかん食べるか聞いてるんだけど」

筧「すまん、聞こえなかった」

小太刀「あんた本もいいけど周りくらい気にしなさい」

筧「ああ、気をつけるよ」

小太刀「だったら今度から歩きながら本読むの禁止ね。歩きスマホより危ないわよあれ」

筧「なっ！俺は本読みながら歩いて人にぶつかったことなどない」

小太刀「いいからやめなさい」

筧「善処しよう」

小太刀「そういう、政治家みたいなことはいいの」

筧「善処しよう」

小太刀「はぁ、もういいや。で、みかん食べるの食べないの？」

筧「ひとつ貰うよ」

小太刀「はい」

筧「ありがとう」

小太刀「」ﾑｷﾑｷ

筧「」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

小太刀「」ﾑｷﾑｷ

筧「」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

筧「なぁ、凪ってみかんの皮うまくむくな」

小太刀「こんくらい普通よ」ﾐｶﾝﾉｽｼﾞﾄﾘ-

筧「俺さ、みかんの皮うまく剥けないんだよ」

小太刀「へー」ｶﾜｵﾘﾀﾀﾐ-

筧「ほら、どんなにやってもこうなっちゃうんだ」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

小太刀「別にいいんじゃない？味が変わるわけでも無いんだし」ｱﾏｽﾞｯﾊﾟ

筧「そうか」ﾀｼｶﾆｱﾏｽﾞｯﾊﾟｲ

小太刀「京太郎って知識ある割に不器用よね」

筧「....仕方ないじゃないか、本は俺に知識をくれる。だけど・・・」

小太刀「だけど？」

筧「みかんの皮の剥き方なんてかいてないんだぁぁぁぁあぁあぁぁぁ」

小太刀「そりゃそうでしょ」ｶﾜｺﾞﾐﾊﾞｺﾎﾟ-ｲ

筧(凪はああ言っていたが内心バカにしてるに違いない)

筧(みかんの皮がうまく剥けない彼氏なんて恥ずかしいに決まっている。多分、今日の事もアプリオでネタにされるに違いない)

小太刀「あんたの皮も捨てとくわね」

筧「ああ」

小太刀(また、めんどくさいこと考えてる)ｶﾜﾎﾟ-ｲ

生徒会
筧「お疲れー」

多岐川「お疲れ様です」

白崎「お疲れ筧くん」

御園「お疲れです」

鈴木「お疲れです、筧先輩」

筧「早かったな」

白崎「私達今日の授業午前中だったんだ」

筧「そう言えばそうだったな」

多岐川「喋ってないで仕事してください！今度の予算会議の資料まだまとまって無いんですから」

筧「その前にさ、みかん買ってきたから食べないか」

鈴木「みかんですか！大好物です」

御園「たまには先輩も気が利きますね」

多岐川「ですから仕事」

白崎「まぁまぁ、葵ちゃん。みかん食べてからでもいいんじゃないかな？」

多岐川「まぁ、会長がそういうなら」

鈴木「では、いただきますね」ﾑｷﾑｷ

御園「いただきます」ﾑｷﾑｷ

白崎「いただきます」ﾑｷﾑｷ

多岐川「ありがとうございます」ﾑｷﾑｷ

筧(みんな綺麗に剥くなー、鈴木には期待してたが綺麗に向くし)

筧(筋まで取るのかやっぱみんな女の子だなー)

御園「冬のみかんって美味しいよね甘くて」ｵﾘﾀﾀﾐ-

鈴木「私は春頃のも好きだなー、あのすっぱさが癖になる」ｵﾘﾀﾀﾐ-

筧(やはり、折りたたむか。しかしどうするそのままにしていたら崩れてしまうぞ)

御園「私は酸っぱいのニガテだなー」ｸﾙｯ

筧(ひっくり返しただと！)

筧(確かにあれなら崩れない、白崎も多岐川さんもひっくり返している！)

筧(鈴木は？)

鈴木「えー、すっぱいのもおいしいよー」

筧(そのまんまか)

鈴木「あ、筧さん。そのストローの袋いらないですか」

筧「ああ、いらないけど何に使うんだ？」

鈴木「ありがとうございます。こうやってですね」ｶｻｶｻ

筧(みかんの皮を結び始めた！)

鈴木「こうやるんですよ」ｷｭｯ

筧(綺麗にまとまっている！)

多岐川「あ！超能力研究部の予算について聞きにいかないと行けないんでした」

鈴木「あそこの部活良く分からないモノ請求してますからね」

御園「サッカーボールとかテニスボール、麻雀牌って超能力と何が関係あるんだろ」

多岐川「速く行きますよ」

白崎「そうだね、筧くんヨロシクね。もう少しで玉藻ちゃんと高峰くんも来ると思うから」

筧「ああ」

筧「行ったか、みんな綺麗に剥くな。どこで教わったんだろう」

ギザ「フゴッ」ﾑｷﾑｷ

筧「....」

ギザ「ﾃﾞｭｴﾘｼｬ--ｽ」ﾊﾟｸｯｽﾀｽﾀ

筧「俺は猫にまで負けるのか」orz

高峰「どうした筧」

筧「高峰か」

高峰「ああ、落ち込んでるみたいだけどどうしたんだ？」

筧「剥けないんだ」

高峰「何が？」

筧「剥けないんだよ」

高峰「アレの皮か？それで凪ちゃんになにか言われたか？」

筧「違う、それは剥けてる。俺がむけないのはみかんの皮だ」

高峰「みかんの皮？」

筧「みかんの皮だ」

高峰「そうか、取り敢えずむいて見してみろ」

筧「ああ」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ

高峰「確かにボロボロだな」

筧「どんなにやってもこうなってしまうんだ」

高峰「そうか」

筧「ああ」

高峰「筧....お前」

筧「なんだ？」

高峰「みかんに剥かされてるんだよ！」

筧「どういう事だ」

高峰「取り敢えず最後までやってみろ」

筧「ああ」ｽｼﾞﾄﾘ-ﾀﾍﾞﾙ

高峰「筋を取るのか？」

筧「そっちの方が綺麗だからな」

高峰「筧、それだとみかんがあったまってしまう！」

筧「なんだと」

高峰「お前はみかんの本質を分かってない！何故みかんが粒に分かれてるか分かるか？」

筧「それは葉から出来てるからそれで別れて 高峰「ちがう！」

高峰「違うんだ筧」

高峰「みかんはなー、みかんはこうやって欲しいから分かれてるんだ」ﾊﾝﾌﾞﾝﾆﾊﾟｶ-

筧「半分に割った！」

高峰「そして筋はヘタの逆側から取ると付きにくい」

筧「！」

高峰「そして一気に手で温まらないうちにたべる」ｶﾞﾌﾞｯ

筧「しかし、それだと皮がキレイに纏まらないじゃないか」

高峰「何故まとめる必要があるんだ？」

筧「そっちの方がきれいだし捨てやすいじゃないか」

高峰「筧、みてみろ俺の築きあげたものを」

筧「皮の塔がたってる！」

高峰「そうさ、皮を元の形にたたむのでも結ぶのでもない！新しく塔を築き上げるんだ」

筧「！」

高峰「俺はこっちの努力の結晶の方がきれいに見えるね」

筧「高峰！」ﾊﾞｯ

高峰「筧！」ｶﾞｼｯ

桜庭(生徒会室にきたら何やってるんだあいつら....)

家

小太刀「京太郎ーみかん食べる？」

筧「ああ食べる」ﾊﾟﾀｯ

小太刀「今日は聞こえたんだ、その本面白く無かったの？」

筧「いや、偶には周りにも注意しようとな」

小太刀「やれば出来るじゃん」

筧「それよりみかん食べるんだろ」

小太刀「うん、はい」

筧「ありがと」

筧「」ﾊﾞｶｯ

小太刀「京太郎剥き方かえたんだ」ﾑｷﾑｷ

筧「ああ」ﾂﾐﾂﾐ

小太刀「美味しいね」

筧「ああ、旨いな。あのさ、凪」

小太刀「ん、何？」

筧「このみかんタワーどう思う？」

小太刀「んー馬鹿みたい」ﾆｺｯ

筧「だよなー」