絵里と花陽の日常if
書き溜めなし
短い
穂乃果「じゃんけんの結果、今日の掃除当番は絵里ちゃんと花陽ちゃんになりました!」
絵里「あらら、まあしょうがないわね」
花陽「最近部室に私物を置きすぎていたので、ちょうど良かったです」
穂乃果「あ、あの、それから……隣りの掃除用具が入ってる小さい部屋も片付けてもらってもいいかな。実は、先生に頼まれちゃって」
海未「穂乃果、頼まれたのはあなたじゃないんですか?」
穂乃果「う……実はこの後、雪穂と映画に行く約束をしておりまして……」
ことり「すっかり忘れてたんだね」
穂乃果「その通りでございます……」
希「じゃあ、うちとにこっちが」
にこ「ええッ、なんでにこが」
希「うんん?」ニコ
にこ「ひィ……その顔止めなさいよ」
絵里「いいわよ、ついでにやっておくわ。ねえ、花陽」
花陽「あ……は、はいッ」
凛「かよちん、頑張ってね」ポン
花陽「え、あ、う、うん」
真姫「大丈夫?」
花陽「へ、へーきですよ?」
真姫「……ふーん、ま、いいけど」
希「どうしたん?」
花陽「な、なんでもないですッ」
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希「……ほう」
穂乃果「本当にごめんね、絵里ちゃん、花陽ちゃん」ペコ
絵里「一つ貸しにしておくわよ」
花陽「わ、私は大丈夫だよッ」
絵里「あら、ダメよ。花陽も穂乃果に何かお願い聞いてもらいなさい」ニコ
凛「腹黒い顔だね」
絵里「凛、そう言うこと言っちゃう口は……これかしら」
グイッ
凛「うぶにゅッ!?」
花陽「凛ちゃんの顔が、太りすぎたブルドックみたいにッ」
真姫「その表現はどうなの」
穂乃果「そ、それでは……お先に、アディオス!」
海未「じゃあ、後はよろしくお願いします」
希「……えりち、花陽ちゃん。頑張ってな」グッ
絵里「ええ、任せて」
花陽「……う」ビク
絵里「さて、私たちもさっさと片付けて帰るわよ。ちょっとホコってるし念入りに掃除していきましょう」
花陽「あ、は、はいじゃなくて……うんッ」ビクビク
絵里「やーね、どうしたの?」
花陽「ナ、ナンデモナイデスヨ?」
絵里「変な、花陽」クス
花陽(……ど、どうしてこんなことに)
ガチャッ
絵里「さーて、全部はさすがに大変だからほこりを落として、掃きましょうか」
花陽「うん……」
花陽(絵里ちゃんと二人で掃除だなんて……心臓がもたないかもしれない……プレッシャー的な意味で)
絵里「私、こっちの棚の上から落とすから、花陽はそっちからね」
花陽「あ、うんッ」
ガタガタ――(椅子を引っ張る音)
花陽「よいしょッ」
絵里「あ、花陽!」
花陽「え?!」ビクッ
絵里「袖、汚れちゃうかも知れないわよ」
くるくるくる
花陽「あ、ありがとう絵里ちゃん」
花陽(怒られるかと思った……そんなことあるわけないのに……いや、あるかもしれないけど……近い……怖い……いや、怖くない、年上、違う、絵里ちゃん……)どきどき
きゅッきゅッ――
花陽「……」チラ
絵里「……ふう」
きゅッきゅッ――
花陽(μ’sの中にいると忘れちゃうけど、絵里ちゃんって3年生なんだよね……びくびくしちゃうのは仕方がないのかも)
きゅッ――
絵里「……けっこう頑固な汚れが」ブツブツ
花陽(今でこそ、普通に話してるけど……それは凛ちゃんとか真姫ちゃんとか、みんながいる時だし……)
絵里「……」クルッ
花陽「はうんッ?!」ビクッ
絵里「何か視線を感じたんだけど?」
花陽「な、ナンデモナイヨッ!」
絵里「そう?」
きゅッきゅッ
絵里「早くしないと、日が暮れるわよ~」
花陽「う、うんッ」
花陽(二人きりだと……こ、呼吸が苦しい……)
絵里「っくしゅん……マスクしておくべきだったわ」
花陽「あ、そこの戸棚にあるよ?」
絵里「ほんと、使っていいのかしら?」
花陽「うん、私が持ってきてるだけだから」
絵里「へー、気が利くじゃない。一つもらうわよ」
花陽「あの、絵里ちゃんもしかして風邪ひいてるの?」
絵里「え、あー……ほこりが舞っただけよ」
花陽「そう?」
絵里「ええ、心配ないから」
きゅッきゅッ――
花陽(2歳しか離れてないのいに、この落ち着きよう……やっぱりロシアの血がなせる技なのでしょうか……)
花陽「……はッ」
花陽(米と露……相容れぬ……関係……って、考えすぎです)
スレタイでエリチがうる星の面堂で再生されちゃう
花陽(でも、私みたにおどおどした1年生だと、絵里ちゃんも大変だろな……)
絵里「花陽、こっち終わっちゃたけど、そっちは?」
花陽「え、は、はい! もうすぐ終わるます!」
絵里「終わるますって……くすくす」
花陽「ううッ……」
絵里「そっち、手伝うから」
ガタガタ――
絵里「ちょっと椅子ずらしなさいよ」
花陽「はいッ」
ガタタッ
花陽「っしょ……」
絵里「そんなに離さなくてもいいんじゃない?」
花陽「はッ、しまった、つい」
絵里「つい?」
花陽「な、ナンデモアリマセンッ」
絵里「……そお」
花陽(ふうッ……)
きゅッ――
絵里「……」
花陽「……」
その後、無言が続く。
花陽(……はッ、気まずい)チラ
絵里「……しょッ」
きゅッきゅッ
花陽(私だけかなッ?)
絵里「……ふう」
花陽(私だけかもッ……)
絵里「さて、棚の上はこれでおしまいね」
ガタガタ――
花陽「あ、そうだね」
絵里「ぞうきんは、隣りの用具室にバケツごとあったような気がするのよね……」
花陽「取ってきますッ」
絵里「あ、私も行くわ。どこに仕舞ってあるか、見れば思い出せると思うんだけど」
花陽「……あるといいね」
絵里「無かったら借りに行かないといけないからね」
カツカツ――
ガチャ―(隣りの部屋の鍵を開ける)
ギイッ――ミシシシッ
花陽「ひいッ!?」ガバッ
がしッ
絵里「ちょ、腕、痛いッ……く、暗い……電気電気」
眠すぎるので、明日また
たぶん、明日には終わります
待ってるよ
乙
暗い、狭い、怖いとこは~
花陽(あ、でも……このほの暗くてじめじめしてるの……ちょっと落ち着くかも)
ギイイ――バタン!
絵里「きゃあッ!?」
ギュウッ!
花陽「わ?! 扉閉まっちゃたの!?」
絵里「で、電気……を、花陽、電気つけてッ……」
花陽「つ、つけたいのは山々なんだけど、絵里ちゃんちょっと腕を離してくれるかな……?」
絵里「え、あ……ご、ごめんなさい」ドキドキ
パッ――
花陽「……た、たぶんドアの横に、一瞬見えたような」
カチ、カチ、カチカチカチ
花陽「あれ……?」
カチカチ――
絵里「え、何? もしかして、点かないの?!」
花陽「そ、そうみたい」
絵里「じょ、冗談じゃないわッ」
ガタッ
花陽「絵里ちゃん押さないで……わあッ!?」
ドテッ
花陽「あいたたた」
絵里「ごめんなさいッ……花陽……ど、どこ? どこいったの? 花陽……ど、どこ?」ガクガク
花陽「床に尻もちついただけ……とにかく、ドア開けるから……っしょ」
グッ――グイッ
ガタガタガタッ
絵里「ひッ……」ゾク
花陽「あれ? あ……開かない」
絵里「強く、押してみたら……」
花陽「だ、だめみたい……立て付けが悪くなってるみたいです」
絵里「……」フラッ
ペタン――
花陽「絵里ちゃん? ……ひい!? なに? 絵里ちゃん、私の足掴んでる?!」
絵里「……ふ、うふふふ……」
花陽「お、落ち着いて、たぶんそのうち先生が通るよッ」
絵里「暗い、狭い、怖い、暗い、狭い、怖い」
花陽「絵里ちゃんの方がよっぽど怖いッ」
絵里「……花陽、懐中電灯とか持ってないの……?」
花陽「ご、ごめんね。常備はしてない……」
絵里「その眼鏡光ったりしないの……」
花陽「そ、そういう仕掛けは……」
絵里「……花陽、た、たすけて……」
スリスリ――
花陽「やッ……絵里ちゃん、足さすらないでッ……ンンッ!?」
花陽(こ、こんなに動揺した絵里ちゃん初めて見ました)
花陽「あ、そうだッ……ダ、ダレカタスケテー!」
シーン
花陽「だ、だめです……ね」
絵里「……」ガチガチ
花陽(絵里ちゃんの歯のガチガチ音が怖すぎる……)
サスサス――
花陽「え、絵里ちゃんとりあえず足をさするのを止めていただけないでしょうか……痒いですッ」
絵里「あ、ご、ごめん……ど、どこならいいのかしら」
花陽「え、えー」
絵里「なにか掴んでないと正気を保てないのよ……ッ」ゾワゾワ
花陽「……え、えっとじゃあ腕を」
スッ――がしッ
花陽「はうん!?」
絵里「い、痛かった?」
花陽「あ、予想してた位置より上だったから……びっくりして」
花陽「……」
絵里「……」
花陽(きっと、そのうち誰か通ると思うけど……最悪、明日には確実に気づいてもらえるよね……? 朝、夕とお米食べられないのは辛いけど……ファイト、花陽)
花陽(あ、なんだかいい匂いが。絵里ちゃんの匂いかな? カビ臭さに混じって、大人っぽい甘い香りが……)
スンスン――
花陽(見えないけど、腕から絵里ちゃんの震えが伝わってくるよ……)
絵里「ねえ……」
花陽「なあに?」
絵里「花陽、怖くないの……?」
花陽「少し、怖いです……」
絵里「いいわね……分けてあげたいわ」
花陽「いりません……」
絵里「い、言うじゃない……うぅッ」
花陽「……」ゾクゾク
スポッ――(絵里の掴んでいた腕を引っこ抜いた)
絵里「ひッ………や、ヤダヤダヤダ!?」
ガタガタッ
ガシッ
花陽「はうんッ?!」
絵里「な、なんてことするのッ!? 鬼?! 悪魔?! 今、宇宙空間に投げ出された気分になったじゃない!」ガタガタ
花陽「はッ、ご、ごめんなさい、つい」
絵里「ついって……ここ出たら覚えてなさいよ?」
花陽「ええッ」
花陽(な、なんでこんなことしちゃったんだろう……怖がってる絵里ちゃんが傍にいると……むずむずと……苛虐心が……)
絵里「……ッくすん」
花陽(な、泣いてる?!)
絵里「なんでッ……この部屋窓がないの……ッ」ヒック
花陽(わー、わー!? 泣かせちゃったッ……どうしよう!? どうしよう!? タスケテ、凛ちゃん!!)
絵里「花陽は、意地悪だし……誰も通らないしッ……うええんッ」
花陽「だ、大丈夫、大丈夫だよぉッ!?」
絵里「エリチカ……お家帰る……」
花陽「え、絵里ちゃんが恐怖のあまり幼児退行した!?」
絵里「……ぐすッ……」
花陽(ど、どうすれば)
花陽「そ、そうだ。面白い話ししよッ!?」
絵里「うッ……ひッく」
花陽「えっと、えっと……」
花陽「絵里ちゃんの子ども頃の話とか……」
絵里「……そんな面白い少女時代送ってない……ッうう」
花陽「ええッ……じゃ、じゃあ私の……あー、うーん、凛ちゃんのにしよう」
花陽(何かあったかな……)
花陽「あ……昔ね、小学1年生の頃かな? 電車に乗ってたときに、目の前に座ってたおじいさんが、『よっこらしょっと』って言って立ち上がったの。その時、隣にいた凛ちゃんが『やられた!』って叫びながらリアクションとってたのが今思うと面白かったっていうか……」
絵里「……ッ」
花陽(はッ……ただの凛ちゃんの可愛い思い出話になっちゃったッ!?)
花陽「えっと、あとは……あ、お米の名前にね、面白い名前があって、有名なものは熊本県の「森のくまさん」とか「くまさんの力」て言うのがあるの。「天使の詩」、「白雪姫」って言うすごく綺麗な名前とかもあるんだよ? お米って、名前からどんなお米か想像できちゃうから奥が深いよね」
絵里「……ッ」
花陽(はッ……お米の話しなんて、絵里ちゃん興味ないよねッ?!)
花陽(ああッ……私の貧相な脳みそじゃこれが限界です……)
絵里「花陽ッ……」
花陽「絵里ちゃん……?」
絵里「寒いッ」ガチガチ
花陽「ええッ? ひ、ひどいよ絵里ちゃん」
絵里「身体的な意味でッ……」
花陽「それって、熱があるんじゃ……だ、大丈夫!?」
絵里「た、たぶんッ」
花陽「おでこ触るよ? あ、おでこどこ?」
さわさわ――
絵里「んッ……そ、そこ違うッ……はぁ」
花陽「ご、ごめッ」ドキドキ
絵里「こ、ここ……」
ぎゅ――ぺと
花陽「あ、熱いよ絵里ちゃん!」
絵里「そう……ッ」
花陽「ど、どうしよッ……冷やしたらいいの? 温めたらいいの?」わたわた
絵里「……うん」フラ
花陽(暗くて、よくわかんないですッ……)わたわた
絵里「なんだか、ぼーとしてきた……かも」
花陽「え、絵里ちゃーんッ……戻ってきてッ」
絵里「悪寒が……走って……」ブルッ
花陽(こんな時、凛ちゃんや希ちゃんがいたら……)
絵里「……花陽、嘘ついてごめん。本当は風邪引いてた……」
花陽「いいよッ……怖い上に、しんどいの我慢しなくていいからッ」
絵里「私、3年生なのに……情けないわね」
花陽「誰でも苦手なものはあるんだから……」
花陽(……あ、いつの間にか、絵里ちゃんのこと……怖くなくなってる……意外な一面だったからかな)
絵里「さむッ……」
花陽「……」
そッ――ぎゅ
絵里「花陽、風邪感染っちゃうわ……」
花陽「だ、大丈夫です」
絵里「……ははッ、希に任せておいた方が無難だったかな」
花陽「そんなことないですッ」
絵里「……暖かいなあ」
きゅ――
花陽(……不思議な気分)
絵里「……私、花陽にね……本当は」
花陽「?」
絵里「嫌われてるんじゃないかって……思ってたの」
花陽「……ッ」ドキ
絵里「……きつい性格だって、よく言われてるからあまり気にしてはいなかったんだけど。μ’sの可愛い後輩にそう思われてるのって、やっぱり堪える……」
花陽「絵里ちゃん、私……嫌いなんかじゃないよ?」
絵里「そう? 私の勘違いなら、良かった」
花陽(私の態度が、絵里ちゃんにそんな思いをさせてたんだ……)
絵里「……いつも、怒ってるような態度でごめんなさいね」
花陽「絵里ちゃん……」
絵里「面と向かって言うのが恥ずかしくって、こんな時に言うのも卑怯かなとは思うんだけど……花陽も大事な妹みたいな存在なのよね……」
花陽「わ、私も……絵里ちゃんみたいなお姉ちゃんがいたらなって思うときありますッ」
絵里「ほんとッ? 嬉しいなあ」
花陽「……」
絵里「……?」
花陽「え……絵里お姉ちゃん」ドキドキ
絵里「……くすッ」
花陽「うッ……」
絵里「よしよし……」
花陽(……ちょっと、癖になりそうかも)
ドアの外――
凛「……」チラ
真姫「……」チラ
希「な、おもろいもん聞けたやろ?」ニコ
凛・真姫「……ッ」コクコク(互いに鼻を抑えて身悶えながら)
おわり
読んでくれてありがと
かよえり増えればいいよ
乙
マイカプ増えて欲しいね
乙
ぱなえりなんて滅多に見ないからどんどん書いて欲しいな
誕生日になんてことを...
よくやった希
乙 良かった
ヨッコラshotに笑った
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