P「この傘大きいんだし、何もこんな寄らなくても」
加蓮「だってPさん、左肩びしょ濡れでしょ。ほら、もっとこっち寄って」
P「着替えりゃ済むしな。加蓮を濡らす訳にはいかん」
加蓮「そりゃ嬉しいけどさ。Pさんが風邪引いたら元も子も無いよ」
P「…………」
加蓮「ね? ほら、こうすれば二人とも濡れないよ」
P「……なぁ、加蓮。その手に提げてる傘、本当に壊れてるんだよな?」
加蓮「うん」
P「そうか」
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P「加蓮、なんか近くないか?」
加蓮「そう?」
P「そんなに見辛いのかその眼鏡」
加蓮「ううん。ただ選ぶなら近くもよく見えるのじゃないといけないし。あ、これも可愛い!」
P「近い近い」
加蓮「Pさん、これ似合ってる?」
P「むしろ似合わないのを探すのが大変だな」
加蓮「……ふふ。選びがいが無いなー」
P「というかさ、加蓮」
加蓮「ん?」
P「変装用なら度入りは必要無いんじゃないか」
加蓮「それもそっか。じゃあこれとかどう?」
P「近い近い」
P「加蓮、なんか近くないか?」
加蓮「そう?」
P「エスカレーターは一段空けて乗る物だと思うんぞ」
加蓮「だって隣に立ったら他の人が通れないし」
P「いやすぐ前に立たれると近いって話をしてるんだが」
加蓮「これなら、もし倒れちゃってもPさんが支えてくれるでしょ?」
P「まぁ、死んでも支えるけどさ」
加蓮「死んじゃやだよ」
P「いや死なないけどさ」
加蓮「……こうして立ってるとPさんの顔、いつもより近いね」
P「近いな」
加蓮「近いね」
P「凛。危ないから無言で袖をぐいぐい引っ張らないでくれ」
お?
おっ?コピペか?
ごめん、コPではない
P「加蓮、もっと近く来い」
加蓮「え? あ、うん」
P「上着忘れて来たんじゃ寒いだろ。ほら」
加蓮「あ……」
P「寒くないか、加蓮?」
加蓮「あった……いや、ちょっと寒いかな」
P「そりゃいかん。もっと寄れ」
加蓮「うん。寒い寒い…………ふふっ」
いや気にしなくていいよ続けて続けて
P「加蓮、なんか近くないか?」
加蓮「そう?」
P「観覧車って普通向かい合って乗る物だと思ってたよ」
加蓮「こっちから観た夜景の方が綺麗だもん」
P「近いな」
加蓮「近いね」
P「……地上まではまだまだ遠いな」
加蓮「そうだね」
P「…………」
加蓮「…………」
P「…………」
加蓮「…………んっ」
P「…………」
加蓮「…………」
P「……すごく近かったな」
加蓮「……すごく近かったね」
P「でも、地上まではまだまだ遠いな」
加蓮「そうだね」
P「…………」
加蓮「…………んっ」
俺の加蓮に何をしたこの野郎
P「加蓮、なんか近くないか?」
加蓮「そう?」
P「この炬燵、4人用なんだけどさ」
加蓮「うん」
P「1辺に2人入ったら8人用になっちまうだろ」
加蓮「いやほら、炬燵ってあったかいけど、上半身が寒いし」
P「それもそうか。加蓮、スーパーカップ好きだよな」
加蓮「ちょっと多いのが玉に瑕だけど、このシンプルさが良いよね」
P「美味いか?」
加蓮「うん、冷たくて美味しい。やっぱり炬燵にはアイスだね」
P「そうだな」
カップラーメンかと思った
P「加蓮、なんか近くないか?」
加蓮「うん」
P「それと、ちょっと震えてないか?」
加蓮「うん」
P「……加蓮の最初の単独ライブ、最後の単独ライブになっちゃってゴメンな」
加蓮「ううん。今まで、凛と奈緒とPさんと。一緒にやってこれて、凄く嬉しかった」
P「…………」
加蓮「……もう、大丈夫」
P「そうか?」
加蓮「だって私、あなたの育てたアイドルだよ」
P「そうだったな」
加蓮「それじゃ……行ってくるね、Pさんっ!」
P「……ああ、行ってこい、加蓮!」
加蓮「近いね、Pさん」
P「ああ。いつにも増して、式場の誰より、近いな」
加蓮「でも、まだまだ、遠いよ」
P「そうだな」
加蓮「ほら、もっと近くに」
P「…………」
加蓮「……ん…………」
P「加蓮。これからもずっと、俺の近くに居てくれ」
加蓮「――うんっ」
楓「近い誓いのキス……ふふ」
奈緒「楓さん、ちょっと静かに。凛、そろそろハンカチが破け……遅かったか」
=========================
「――加蓮、寒くないか?」
「うん、平気だよ」
「そうか。ほら、念のため上着羽織ってくれ」
「ありがと」
「もう加蓮一人の体じゃないんだし、気を付け過ぎって事も無いしな」
「そうだね……ねぇ、やっぱり寒いや」
「ん? いま上着を…………あ、あー。懐かしいな。よっ、と」
「ふふ。あったかーい」
「久しぶりに、近いな」
「この子には敵わないけどね」
「お腹の中の子と勝負する気なんか無いさ」
「ね。もっと近く、来てよ」
「そうだな。ただ負けるのも、悔しいしな」
「ん……ふふっ。近いね、あなた」
=========================
加蓮「んん~……ふふ。でも、まだ……」
P「おい加蓮! 近い近い近い! 寝ぼけてるのか起きろ!」
加蓮「ん……ふふっ……」
P「抱き着いてないで離れろ! こんな所誰かに見られたら俺の」
凛「おはよ」
P「あ、凛。おはよう」
おしまい。
ジャンクフード大好きな加蓮も、アイドルとして煌めき出した加蓮も、ベタ甘な加蓮も最高だと思います
それにイタズラ好きなとこ加蓮、近い近い
前作とか
高垣楓「時には洒落た話を」 ( 高垣楓「時には洒落た話を」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413010240/) )
渋谷凛「例えばの話だけどさ」 モバP「おう」 ( 渋谷凛「例えばの話だけどさ」 モバP「おう」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1410679912/) )
アーニャと蘭子ちゃんのSSがすらすら書けるだけのロシア語と熊本弁のセンスが欲しいです
あんたたとえばの人だったのか!
お久しぶり!
面白かったよ!
乙です
やっぱり加蓮かわいい
乙倉くん
で凛ちゃんはペットの犬にでもなったのかな?
夢落ち乙
スレタイ見た時は加蓮の死期が近づいたのかとひやひやした
>>12
でも加蓮ならそっちも好きそう
エレ速に今まで書いたやつ怒濤の勢いで載っててちょっと笑った
良ければ他のも読んでみてね
乙
前作までもなんか読んだ覚えがあるな
こういう良い雰囲気のSSを書いてみたいなあ
距離がマイナスになる展開はまだですか?
>>25
これ学校の先輩も読んでる可能性が高いので若干気まずい
そのうち文体変えて書くかも
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