西木野真姫「ラブレター」 (137)

真姫「ううん…」

凛「真姫ちゃんどうしたにゃー?」ヒョコッ

真姫「ヴェエ!?り、凛…驚かせないでよ」


花陽「ん…?これって」ピラッ

花陽「曲じゃ…無い、よね?」

凛「なになに?凛にもみーせてっ!」

真姫「ちょっと、やめなさいよ!」バッ

花陽「あっ…」

真姫「な、何も見てないでしょうね!!」

花陽「う、うん。ちょっとだけ…」

真姫「何 も 見 て な い で し ょ う ね」クワッ

花陽「ヒイッ!?み、見てないです…!」

真姫「よろしい」


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凛「え、結局何だったの?」

花陽「な、何でもないよ凛ちゃん」

真姫「そうよ、何でもないのよ。ほら次移動教室でしょ、急ぎましょ」

凛「あ、そうだった準備しなきゃ!」ダッ



花陽「ね、ねぇ真姫ちゃん」ボソッ

真姫「…何よ」

花陽「…さっきのって…その……ラブレ」

真姫「ッ~~!!」カアアア

花陽「やっぱり…凛ちゃんには秘密にしておくね?」

真姫「…うん、そうしてくれると助かるわ」ハァ


凛「ん?真姫ちゃん顔真っ赤だけどどうかしたにゃー?」

真姫「!?、な、何でもないわよ!」

凛「…?今日の真姫ちゃんはいつにも増して変だにゃ」

真姫「何も変わらないわよ!早く行きましょ」

花陽「アハハ…」



━━━━━━━━━━━━━━━

その日の帰り道


凛『ごめんね、二人とも。今日凛用事があるから早く帰らなきゃなの』

花陽(そういって凛ちゃんはダッシュで帰ちゃった)

花陽(だから今日は真姫ちゃんとの2人きりで帰り道)

花陽(秘密にしろとは言われたけど…気になるよね…)

まきぱな「あのっ!」

真姫「…、そっちからでいいわ」

花陽「あ、うん。その…誰宛に書いてたのかな…って」

真姫「ハァ…やっぱりそれ聞くのね」

花陽「ご、ごめん。どうしても気になっちゃって」

真姫「言わないわよ、そんなこと…」

花陽「…にこちゃん?」

真姫「なんで私がにこちゃんにラブレターなんか書くのよ」

花陽「うーん……あ」

花陽「穂乃果ちゃん?」

真姫「な、なんで私が穂乃果にラブレターなんか…」カァア

花陽「真姫ちゃんわかりやすすぎるよ…」

真姫「うっ…、だ、誰に書こうと私の勝手でしょう!?」

花陽「うん、そうだけど真姫ちゃんほとんど書けてなかったよね?」

真姫「仕方ないでしょう!?曲ならともかく文章書くのは苦手なのよ!」

花陽「やっぱり、でもなんでそれならラブレター書こうと思ったの?」

真姫「な、なんでって…だって恥ずかしいじゃない」

花陽「まあ、真姫ちゃんツンデレさんだし、言い出しにくいよね…」

真姫「誰がツンデレよ、私はいたって普通だわ」

花陽「そうだね、直接言うのが恥ずかしいからラブレターを書くなんて」

花陽「いたって普通の女の子らしいね」フフッ

真姫「~~ッ!!花陽ー!」ウガーッ

花陽「えへへ、でもどうするつもりなの?」

真姫「それはまあ…私の知性にかかればどうにか…」

花陽「誰かに協力を仰ぐとか?」

真姫「誰かって…誰よ」

花陽「それはほら…海未ちゃんとか得意そうじゃない?」

真姫「まあ安定ではあるけど…ラブレターの書き方…海未って恋愛経験なかったんじゃなかった?」

花陽「そんなこといったら真姫ちゃんも彼氏いたんじゃ」

真姫「よし、海未に相談しましょう」

花陽(結構気にしてそうだなぁ…ハハ)

真姫「そうと決まればさっさと済ませちゃいましょ」

花陽「さっさとって、もう携帯取り出してる…真姫ちゃんって決めると揺るがないタイプだよね…」


真姫「……あ、海未?今少しいいかしら」

真姫「」ピッ

花陽「あ、話し終わった?何だって?」

真姫「…、よくわからなかったけど要約すると『果報は寝て待て』だそうよ」

花陽「焦ってもいいものは書けないってこと?」

真姫「ええ、多分そんなものだった…はず」

花陽「そうだね…真姫ちゃん焦ってるもんね」

真姫「だ、誰が焦ってなんて!……いや、焦ってるわよね」

花陽「大丈夫だよ、真姫ちゃんなら。いっつも素敵な曲作ってくれてるし」

真姫「だから曲とは違うって」

花陽「そういうことじゃなくて、感性?って言うのかな」

真姫「感性ねぇ、でも文章に必要なのは感性より語彙力だと思うのだけれど」

花陽「まあ難しく考えない方がいいんじゃないかな?そのままを書けば」

真姫「全く…それができたら苦労しないわ」

花陽「あはは……そりゃそうだよね」

花陽「あ、私こっちだから。じゃあね、真姫ちゃん」

真姫「あ、うん。また明日、花陽」

花陽「また明日ー!」




━━━━━━━━━━━━━━━

海未「全く…、思い詰めて寝不足などならなければいいのですが…」ピッ


穂乃果「海未ちゃぁーん…」

海未「はいはい、次は何ですか?」

海未(二人も一度に面倒見切れませんし、頑張ってください。真姫)





━━━━━━━━━━━━━━━

~次の日~

真姫「ふぁあ…いってきまーす」ガチャッ

凛「おはよー!真姫ちゃん!」

真姫「り、凛!?なんで家の前に?」

凛「真姫ちゃん忘れちゃったにゃー?今日は凛たちが日直だよ」

真姫「ああ、そういえば今日は凛とだったわね…それでわざわざ家に?」

凛「うんっ!それに今日はなんだかいい予感がするんだ、早く行こっ!」ダッ

真姫「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!凛ー!」

凛「とうちゃーく!」

真姫「……ハァ…凛…ハァ……すこしは……ハァ…ゆっくり……」

凛「よーし、教室まで競争にゃー!」

真姫「」ガシッ

凛「…ま、真姫ちゃん?お顔が怖い…にゃ…」

真姫「歩 い て い き ま し ょ う ?」ニッコリ

凛「わ、わかったにゃ」ビクビク


ピラッ

凛「?真姫ちゃん、靴箱から何か落ちたよ?」

真姫「あら、━━━━━手紙ね」

凛「もしかしてラブレターかな!」

真姫「ま、まさか。そんなもの入ってるわけないでしょ」

凛「うーん、だったらなんだろ?」

真姫「さあ…ファンレターとか?」

凛「わあ!ファンレターかあ、いいなあ……凛も欲しいな!」

真姫「何言ってるのよ、凛なら沢山貰ったじゃない」

真姫「ほら、あのウェディングドレスを着たときに」

真姫「…あの時の凛はホントかわいかったわね」クス

凛「う…///」

凛「あ、あの時は部室のpcにメールで届いたから、凛はやっぱり紙のお手紙が欲しいんだよ!」

真姫「全く…わがままね。でもいきなり家に知らない人から手紙が届いたら怖くない?」

凛「……言われてみればそうだにゃ」

真姫「そいういことよ、でも学校にも直接紙の手紙が届くことがあるかもしれないわね」

凛「…!楽しみだなぁ!」

真姫「ふふっ、そんなことがあるといいわね」

凛「じゃあ凛ちょっと部室寄って行くから、真姫ちゃん先に日誌もって教室行ってて」

真姫「わかったわ」

凛「後でファンレター見せてねー!」トテテテ

真姫「はいはい」


真姫「…」キョロキョロ

真姫「…まさか、本当にラブレターだったりとか…しないわよね」

真姫「…」キョロキョロ

真姫「……」ピラッ

 『西木野真姫さまへ
  
  大切なお話があります。
  もしよければ練習の後、屋上に残っていて頂けないでしょうか。
  μ'sの皆様が帰られてから、私もそちらへ向かいます。』

真姫(これってもしかして、もしかしなくてもアレよね…)

真姫(嘘…あれって都市伝説みたいなものじゃなかったの…?)

真姫(…私もこんな風にして、穂乃果に出して直接言う方がいいのかしら)

真姫(でもそんなのはむしろあの人の方が適任…ってまさか)

凛「あれ?真姫ちゃん、まだ教室行ってなかったの?」

真姫「凛!?」ビクゥ

凛「うわぁあ!?どうしたの?驚かせないで欲しいにゃ」

真姫「あ、ああごめん」

凛「んー?真姫ちゃんなんだか昨日から変だよ?何かあったの?」

真姫「いや、何でもないわよ。ほら、教室行きましょ」

凛「……」



━━━━━━━━━━━━━━━

今晩はここまで。明日も更新します

ひとまず乙

凄い楽しみなんだよ
お疲れ様、頑張って


読みやすい

おつ
続きも楽しみ

~昼休み~

凛「真姫ちゃん」

真姫「なによ、お弁当のおかずならあげないわよ」サッ

凛「違うよ!て・が・み!凛、お手紙まだ見せてもらってないよ!」

真姫「あ、ああそういえばそんなこと言ってたわね…」

凛「早く!凛気になって授業に集中できなかったにゃ!」

真姫「何言ってるのよ、凛が授業に集中できてないのはいつもの事じゃない」

凛「それは……そうだけど、そうじゃない!お手紙!」

真姫「……」

花陽「凛ちゃん、それは真姫ちゃん宛の手紙なんでしょ?」

凛「?うん、そうだけど」

花陽「じゃあ、凛ちゃんは見せてって強制できないでしょ?」

凛「そ、それはそうだけど…凛ファンレターとか貰ったことないし…気になるし…」

花陽「ファンレター?え、真姫ちゃんファンレター貰ったの?」

真姫「え、あ、いや…その」

凛「もしかして本当にラブレターだったのかにゃ?」

真姫「そ、そんなわけないじゃない!」バアンッ!


シーン……

エ、ナニイマノ?ケンカ?イヤアノサンニンガソンナコト…

真姫「……」

凛「ご、ごめん…」

真姫「べ、別に謝らなくていいわよ…凛が悪いけど」

花陽「うん、そうだね。今のは凛ちゃんが悪い」

凛「ちょっと2人して酷くないかにゃ!?」

真姫「ハア…まあいいわ、どこか別のところに行って食べようかしら」

花陽「うん、それがいいよ。中庭に行く?」

真姫「そうね、今日は中庭、暖かそうだし」

花陽「それじゃ行こっか」

真姫「ええ」


凛「ちょっとホント今日2人とも風当り酷くないかにゃ……」

真姫「結局ついてきたのね」

凛「ええっ!?本当に凛一人置いていくつもりだったの?」

真姫「まさか、冗談よ。半分ぐらい」

凛「半分は本気だったのかにゃ…」


花陽「それにしても、ラブレターかあ」

真姫「」ゴフッ

花陽「まさか、書くつもりが送られてくるなんてね」フフッ

真姫「花陽!」

花陽「あ、ごめん真姫ちゃん!」

凛「え?何?どういうこと?」

真姫「ああ…もうぅ…」

花陽「へぇ…屋上で待っててください、かぁ……憧れちゃうな」

真姫「こ、声に出して言うの止めなさいよ!」///

凛「凛はラブレターよりファンレターの方がいいにゃ…こんなの本当に貰ったら恥ずかしいにゃぁ…」

真姫(かわいい)

花陽(抱きしめたい)

凛「ど、どうしたの?二人とも、凛のお顔に何かついてる?」

真姫「何でもないわよ、何でも」

花陽「う、うん。恥ずかしがる凛ちゃんかわいいなぁとか思ってないよ!」

凛「…!」////

花陽「…はっ!」////

凛「か、かよちんの方がかわいいにゃ!」///

花陽「凛ちゃん…!」///






真姫「なんだこれ」


真姫「なんだこれ」

真姫「……」ペシッ

凛「」ハッ

花陽「」ハッ

真姫「いつまでやってるのよ」

花陽「ご、ごめんね?…つい…」

真姫(これからは簡単に花陽には秘密をばらせないわね…)

花陽「で、どうするつもりなの?」

凛「凛も気になる!待ってるのかにゃ?」

真姫「そうね…勇気を出して手紙を出して貰ったんだし…応えてあげなきゃとは思うわ」

凛「わぁ!どんな子かな?どんな子かな!」

花陽「ふふっ、凛ちゃん真姫ちゃんより楽しみみたいだね」

凛「うーん…同級生かなぁ…上級生かなぁ…」

花陽「どうだろう、でも多分上級生じゃない?」

凛「え?」

花陽「だって凛ちゃんたち今日早く来たんでしょ?教室一番乗りだって」

凛「そういえばそうだったにゃ」

真姫「そうは言っても前日に隠すことだってできるでしょ、昨日はμ'sの練習もなくて早く帰ったし」

花陽「そういわれればそうだね…」

凛「ホントに誰だかわからないんだね!凛までドキドキだよ!」

真姫「…ふふっ」

凛「真姫ちゃん、どうしたにゃ?」

真姫「ううん、自分の事みたいに喜んでくれるいい友達が私にもできたんだなぁって…」

凛「真姫ちゃん…」

花陽「真姫ちゃん…!」

真姫「…!い、今のなし!恥ずかしい…忘れて…」

凛「真姫ちゃんもかわいいにゃーっ!」ダキッ

真姫「ちょ、凛、やめなさいよっ!」

凛「いーやー!離さないにゃー!」

真姫「離しなさいってー!」




━━━━━━━━━━━━━━━

~放課後~

凛「はわわわ…」

真姫「…ホントに私より緊張してるわね」

凛「いやいや、真姫ちゃんどっしり構えすぎ!なんでそんなに落ち着いていられるの!?」

真姫「いやそれは…なんでかしら」

花陽「多分凛ちゃんのお蔭じゃないかな?」

凛「え?凛?なんで?」

花陽「私も緊張してる時、凛ちゃんが一緒に緊張しちゃうことがあってね」

花陽「でも、凛ちゃんがそうやって一緒に緊張しちゃうときって、いつの間にか平気になってるの」

花陽「もしかしたら、私の緊張を奪ってくれてるのかな?」

真姫「確かに…周りの元気とかも奪ってそうよね、そう考えれば不思議じゃないわ」

凛「凛そんなことしないし、できないにゃー!」

真姫「なに、誉めてるのよ。凛がいなかったら私、立ってられないかも」

凛「え…?な、なんだか照れるにゃ…」

真姫「ふふっ、照れてる凛はほんとかわいいわね」

花陽「ほんとにね、かわいいよ凛ちゃん」

凛「二人してやめるにゃー!」////


━━━━━━━━━━━━━━━

にこ「あら、遅かったわね。3人とも」

凛「あれ?にこちゃん一人だけ?他は?」

にこ「希と絵里は用事があるみたいで2人で職員室行ったわ、多分進路の相談じゃないかしら」

真姫「そういえば、もうすぐ卒業ね…あれ、にこちゃんは一緒に行かなくてよかったの?」

にこ「別に、あの二人が微妙に学科選びで悩んでるってだけよ、私は決まってるし」

にこ「それに2年生組は生徒会の仕事があるそうよ、なんでも穂乃果が仕事をためてるとかで今日は来れないらしいわ」

花陽「あはは…穂乃果ちゃんらしいね」


にこ「全く…もうすぐ私たちはいなくなるんだから、もっとシャキっと仕事こなして後輩引っ張ってもらわなきゃ」

にこ「まあ、その辺りはこれからあんたたちも頑張らななきゃいけないところだけど」

花陽「うん、にこちゃんみたいになれるよう頑張るね!」

にこ「別に、私らしくなくったっていいわ。花陽は花陽らしく、あなたたちらしいスクールアイドルをすればいいのよ」

にこ「これからはあなたたちの代。私たちの後を追うような形でもいいけど、」

にこ「やっぱり個性の強いμ'sのメンバーなんだもの、自分たちらしくやるのが一番いいわ」

凛「に、にこちゃんなんだかとっても部長っぽいにゃあ…」

にこ「失礼ね!私が何年部長やってると思ってるのよ!」


真姫「いやそんなことより、私はにこちゃんが進路先決めてることに驚いたわ…」

凛「そうだよ!いつもならそういうのはにこちゃんだけ行くものにゃ!」

にこ「ちょっとあんたたち失礼過ぎじゃない!?」

真姫「あ、選択肢があんまりないから選ぶ必要性が無いだけか」

凛「なるほど…なんだか安心したにゃ」

にこ「いい加減にしないと怒るわよ!!?」

にこ「…まあ、その通りではあるけど。それでもアイドルに携わる仕事に関するつもりよ」

花陽「え?プロのアイドル目指すんじゃないの?」

にこ「確かに、昔の私ならひたすらアイドル目指したかもしれない」

にこ「でもそうも言ってられないわよ。妹たちのこともあるし」

にこ「それでも、大学に行ってる間いろんなことに挑戦してみるつもりよ」

真姫「にこちゃんって、抜けてそうで結構考えてるわよね」

にこ「フッ、私を誰だと思ってるの?大銀河宇宙ー」

りんぱな「ナンバーワン!」

にこ「アイドルなのよ!」


真姫「…そういうことにしておくわ」フフッ

にこ「なんかその余裕ある表情ムカつくわね!」

ピラッ…

にこ(あれ、真姫ちゃんの鞄から何か紙が)

にこ「真姫ちゃん、ほらなんか落と…し……」

真姫「!」バシッ

真姫「……見た?」

にこ「……」

真姫「見たのね…全く、どうしてこうも…」

にこ「…アイドルの、恋愛沙汰はご法度よ?」

真姫「わかって…いるつもりよ、頭では」

にこ「なら、いいわ」


凛(はわわ…かよちん、空気最悪だよ)

花陽(わ、私に振られても……うう、ダレカタスケテー!)


希「やっほー!やっとるかねー!」バアン

絵里「ちょ、ちょっと希!?(空気読まなすぎじゃないの!?)」

凛「希ちゃん!絵里ちゃん!」

希「ふふ、にこちゃんも、真姫ちゃんもこの卒業シーズンにしんみりすんのはまだ早いで?」

希「もっと明るくいこうや、パーッと。な?」

にこ「…わかってるわよ」ハァ
   
にこ「それじゃ今日の練習行くわよ!」ビッ


まきりんぱなのぞえり「おーっ!」


━━━━━━━━━━━━━━━

期待

今夜はここまで
明日の番で一回一区切り

きたい

どうなるんだってばよ

━━━━━━━━━━━━━━━

絵里「はいっ、今日はここまで。お疲れ様」

凛「ふぁー…つかれた…」

希「ほんま…勉強ばっかで全然してなかったから疲れたわ…」

にこ「全くよ…、リフレッシュになるからと思って一日だけやろうって言われて」

絵里「結局穂乃果たち来なかったわね、全く、卒業日前に一度私たちだけでPV撮りたいだなんて」

にこ「卒業日前なんて受験生にとって一番頑張らなきゃいけない時期じゃない」

希「にこっちがそんなこと言うなんて、変なもんでも食べたん?」

にこ「今日は厄日なのかしら…」

絵里「まあまあ、いいじゃない。案外センターもどうにかなったし、にこも余裕あるんでしょう?」

にこ「…まあ、週に一回、2時間の休憩ぐらい許してくれるでしょ」

希「でも、油断大敵やで?今日も誰かの家で泊って勉強する?」

にこ「そうねぇ…今日はママが早く帰ってくるから妹たちの面倒は見てくれるだし」

絵里「いいわね、明日は学校もお休みだしそのままみっちり勉強できるわね」

希「うちらはともかく、にこっちは一人にすると勉強せんことあるからなあ」

にこ「そんなこと無いわよ!」

絵里「ふふっ、前期試験でしっかり合格できるように最後の仕上げはしっかりしないとね」

凛「にこちゃんたち、いっつもお泊りで勉強会してるにゃ?」

絵里「ええそうね…最近は特に週末はいっつも希の家にいるわね……」

真姫「ずいぶんな頻度ね」

希「ふふっ、独り暮らしの利点やね。一人でやるより効率いいし、捗るんよ?」

凛「凛もかよちんところによくお泊りするけど…勉強はしたくないなあ…」

花陽「あはは……」

にこ「そういっていられるのも今のうちよ……覚悟しておくといいわ」

凛「うっ…凛ずっと一年生がいいにゃー!」


アハハハ


━━━━━━━━━━━━━━━

凛「じゃあ、そろそろ凛たち帰るね」

花陽「また来週、じゃあね、真姫ちゃん」

凛「お相手どんな人か、あとで連絡してね!」

花陽「わ、私もちょっと…気になるかも…」

真姫「…わかったわ、余裕があれば連絡する」

凛「楽しみにしとくよ!絶対だからね!じゃあね!」

真姫「うん、また来週」

バタンッ

……ついに一人になってしまった。

さっきまでの喧騒が嘘のように静まっている。

当然だ、私たちの練習が終わったのもあるがほかの部活も終わる時間だ。

こんな静かな学校にいるのはいつぶりだろう?

いつも放課後は、μ'sの練習があって、凛と花陽と、2年生と、3年生といるのが当たり前で。

彼女はいつ来るのだろう、手紙を出してきた彼女は。

手紙には「全員が校門を出てから」とあった、凛たちが帰ってまだ少ししか経っていない。

穂乃果たちがまだ校内に残って仕事をしているかもしれない。

…凛がいないからかしら、なんだか緊張してきた。

本当にあの子はすごいのね、さっきまでこんな緊張感一切感じてなかったのに。

どんな子だろう、私だって気にならないわけじゃない。

やっぱり、μ'sで私の事を知ってくれたのだろうか。

それとも、穂乃果みたく、ピアノを覗いて……、いや穂乃果なら覗いてるだけじゃなくて、飛び込んでくるわね。

あの時は本当に驚いた、そこからスクールアイドルをやるなんて思いもしてなかった。

そのおかげで私はラブレターなんてものをもらって…全く、迷惑だわ。

でも、お蔭で大切な友人ができたし、楽しい思いも、私の夢のほんの少しの延命もできた。

……私は、告白されたとしてどう返事するのかしら?

よろしくおねがいします?……、知りもしない子とそう簡単に付き合えるわけないわよね。

だったらお友達から?うん…知らない子だったらそうよね。

………知ってる子だったらどうしようかしら。

ううん……想像できないわね。

もしも、もしも穂乃果だったら……

ううっ、無いでしょ。無い無い、大体あれは穂乃果の書体じゃなかったわ。あんなに綺麗な字は書かないもの。

それとも、ばれない様に綺麗な字で書いてきたとか…?まさか。

穂乃果にそんな器用なことできそうに無いし、……百歩譲って内容的には穂乃果でもおかしくない。

それでもし、穂乃果が来たとしていつもの私でいられるかしら…。

待つのってこんなに辛いのね、やっぱり自分で出せばよかった。

全く、いつまで待たせるのよ。」



ギイッ

真姫「!」

真姫しかいない、屋上の扉が開く。

そこから現れたのは━━━━━━━━━━━━━━━






ここまでで一区切り
続きを書くかは正直微妙なところです

が、とりあえず今週末考えてみて行けそうならまたこのスレで書いていくつもりです

誰が来るか予想出来てるけど、面白そうだから期待

続き頑張ってくれ

乙乙!是非続きをですね

振り返れば奴がいる

>>1です
なんとか続き書けそうです
ちょっと書き溜めしておきたいので、次の更新は早くても水曜以降になるかと

待たれてる方がいたらすいません

頑張れ
期待してる

がんばれよ

まつ

保守

>>1です
大変遅れて申し訳ないですが、今夜からまた更新します


花陽『エ゛エ゛ッ゛!?センセイダッタノォ!?』

真姫「いや、手紙の相手じゃないわよ。帰れって言われただけ」

凛『結局何時まで待ってたにゃ?』

真姫「8時、全く甲斐性無しだったのかしら」

花陽『う、うーん。どうだろう、手紙出してくるほどだし、ほとんど決心ついてたんじゃない?』

真姫「だとしたらなんで来なかったのかしら」

凛『居残りさんとか?』

真姫「ただの居残りで8時過ぎまで残されやしないわよ」

花陽『体調が悪くなったりでもしちゃったのかな?』

真姫「まあ、順当になにかあったと考えるのがいいわね」

凛『大丈夫かにゃあ……大事無いといいんだけど』

凛『でもどうするつもりなんだろう?』

花陽『…うーん、あ。凛ちゃん、課題を家でやってきてそれを家に忘れてきちゃったらどうする?』

凛『え…?凛ほとんど課題学校に置いて帰ってるからそんなこと無いよ?』

真姫「たとえ話よ…たとえ話…、夏休みとか、週末の課題ぐらいは持って帰るでしょう?」

凛『う、うーん…そんなことになったらやる気無くなって取りに帰る気力なんて無くなるにゃ』

花陽『そうだよね…多分手紙の相手もそんな感じになってるんじゃないかな』

真姫「ああ…そういうこと」

凛『え?え?凛わかんないよ?』


真姫「準備をしっかりしたのに、本番でミスをしたら落ち込むって話よ」

凛『ライブでミスをして失敗しちゃって落ち込むってこと?』

真姫「まあそんなところね、そうなったら次のこと考える余裕も減るでしょう?」

凛『それは…少しはそうだけど、でも楽しいからあんまりずっとは気にしてられないにゃ!』

真姫「凛らしいわね…」

花陽『相手さんの人も凛ちゃんみたいな前向き思考だったらまた何かアプローチがあるかもね』

凛『またラブレターかにゃ!?いいなぁ、真姫ちゃん』

真姫「うーん…どうかしらね、燃え尽きてしばらく何のアピールもないかも…」

花陽『きっと近いうちにあるんじゃないかな……明日朝一で校門前で待ってたり』

真姫「それは無いでしょ、あるとしても帰りがけじゃないかしら」


花陽『でも、何かあったとして、真姫ちゃん。どうするつもりなの?』

真姫「……わからないわ、相手の姿が分からないんだもの。決心のしようがないわよ」

凛『でも真姫ちゃん穂乃果ちゃんのことが好きなんでしょ?』

真姫「!?……花陽?」

花陽『あ、あはは……私からは何も言って無いよ』

花陽『でも、ほとんど気づいてるんじゃないかな。穂乃果ちゃんを除いて』

真姫「うっ…好きって案外簡単に気づかれるのね…想い人を除いて」

りんぱな(真姫ちゃんのツンデレ体質と穂乃果ちゃんの鈍感っぷりが
      見事に交錯してるだけだと思うってのは黙っておこう)

凛『ふぁああ……』

真姫「あ、もうこんな時間。大分話し込んだわね」

花陽『そうだね…明日もお休みだけど、そろそろ私も寝ようかな』

凛『うーん……二人ともお休みにゃあ…』ピッ

花陽『それじゃあ、私も。おやすみ、真姫ちゃん』

真姫「うん、おやすみ」ピッ


真姫(本当に…穂乃果じゃなかったら、私、どうするつもりなのかしら)

真姫(……また明日考えよう、今日は寝ましょ)


パチンッ



━━━━━━━━━━━━━━━

~翌日、昼休み~

真姫「…やっぱり、音楽室は落ち着くわね」

真姫「最近はいろんな雑念が混じってろくに曲もつくれなかったし」

真姫「しばらく練習が無いときはここにこもっていようかしら……」ハァ


ホノカセンパイッ!

真姫(…?今の、穂乃果を呼ぶ声……よね。音楽室の外から?)カラッ

真姫(やっぱり。あ、あの子かしら穂乃果を呼んでたのは)

「穂乃果先輩ッ!」

穂乃果「あっ、君が手紙の…?」

「はい…その、私…」

穂乃果「焦らなくていいよ、どうしたの?」

「わ、私、穂乃果先輩のことが好きなんです!」

穂乃果「…!、それは……私たちのファンとして、ってだけじゃないよね」

「……は……い、…」


穂乃果「…とっても嬉しい、けど…ごめんね」

……!」ウルッ

「そう…ですよね。ごめんなさい。迷惑…でしたよね」

穂乃果「ううん…とっても嬉しかったよ。本当に」

穂乃果「私にはまだそんな告白とか、できそうに無いもん」

穂乃果「だから、うん。ありがとう!これからも応援よろしくね!」

「は、はい…!頑張ってくださいね!」

穂乃果「…うんっ!」

真姫(…やっぱり、穂乃果って人気者よね)

真姫(私以外にもあの子のことを好いている人はたくさんいる…)

真姫(ゆっくりしていたら、取られてた…なんてことも…)

真姫(ううん…そんなこと考えてたら始まらないわ)

真姫(でも、手紙の相手もまだわからないまま…)

真姫(……いっそ、手紙のことは忘れてもいいわよね)

真姫(今度は…私から…!)


━━━━━━━━━━━━━━━

~卒業日~

花陽「で、今日まで行動らしい行動はとれなかった、と」

凛「いくらなんでもヘタレがすぎるにゃ」

真姫「し、仕方無いでしょう!?穂乃果だって卒業日に向けて準備とかいろいろ忙しそうだったし!」

凛「もっともらしい言い訳だにゃ」

花陽「あはは……でも、2年生は本当に忙しそうだったよね」

凛「うーん…昨日のPV撮影は問題なかったけどそれが終わった後すぐに仕事があるー!って帰っちゃったもんね」

真姫「本当にね、3年生。少し寂しそうだったわね」

花陽「そう…だね、今日で3人とはお別れ」

凛「でも、別に会えなくなるわけじゃ無いよ。みんな近くに住んでるんだし」

真姫「そうよ、これで全部終わりなんてこと、無い…わよ」

凛「真姫ちゃん…泣いてるにゃ?」

真姫「泣いてなんか無いわ、泣いてなんか…」

花陽「真姫ちゃん……」

花陽「うん…そうだよね、高校で会えなくなっちゃうだけで、いなくなっちゃうわけじゃ無い」

真姫「そうよ、ちゃんと送り出してあげないと」

凛「…うん、凛も泣かないよう頑張る」

花陽「が、がんばれる…かな」

凛「大丈夫だよ、凛がついてる」

真姫「そうよ、なんでも持ってく凛がいるんだもの。大丈夫よ」

花陽「ふふっ…そうだね、あっ、あれって」

凛「にこちゃん……じゃ、無いにゃ!」



━━━━━━━━━━━━━━━

凛「にこちゃんがまさか…」

真姫「まさかにこちゃんがマザコンだったなんてね」


にこ「ちょっと、聞こえてるわよ」

真姫「まだにこちゃんいたの、早くしないと遅れるんじゃないの?」

にこ「……いくらなんでも卒業生に向かってその仕打ちは酷過ぎないかしら」

真姫「冗談よ。でも本当にそろそろ時間じゃないの」

にこ「…、もう少し、ここにいたいのよ」

にこ「あんたたちに任せるとは言ったもののやっぱり、ね」

真姫「……」

希「にこっち、やっぱりここにいたんやね」

にこ「希」

希「エリチがどうせあそこだろう、って」

希「もうエリチは生徒会と一緒に先に行ってしまったよ?」

にこ「……わかったわ、行くわよ」

真姫「にこちゃん…」

にこ「……改めて、よろしくね。3人とも」

花陽「にこちゃんっ!」


花陽「私、頑張るからっ!にこちゃんたちが一緒にいてくれたこと忘れないから!」

花陽「今よりももっと、輝いてみせるから!、だからっ!」


にこ「ええ、見てるわよ。これからも」

にこ「がんばりなさい。偶には練習にも顔を出すわ」

花陽「……はいっ!」

にこ「それじゃあ、またあとで」バタンッ

真姫「泣かなかったわね。花陽」

花陽「…うん、でもちょっと今泣きそうかも」

真姫「……泣くなら、卒業式泣きなさい。誰も咎めやしないわ」

花陽「うん……」

凛「にこちゃん……」ウルッ

花陽「凛ちゃん…私も頑張るから…ね?」ぎゅっ

凛「かよちん…」ぎゅっ…


真姫「ハァ…そろそろ行くわよ、二人とも。3年生の最後を見届けに」

りんぱな「うんっ!」





━━━━━━━━━━━━━━━


~卒業式終了後、生徒会室~

穂乃果「ふぁー…全部終わった……」

ことり「お疲れ様、穂乃果ちゃん」

海未「お疲れ様です、穂乃果。大変良かったですよ」

穂乃果「えへへ…2人ともありがと…」

海未「ええ、本当にこの2週間よく頑張りましたね…」

海未「まさかあれだけ溜っていた仕事を綺麗さっぱり終わらせてしまうなんて」

穂乃果「うん……穂乃果も…驚きだよ……」

穂乃果「ふぁあ……全部終わったら急に眠たくなってきちゃった…」

海未「そうですね、3年生の最後のHRが終わるまでまだ少しあるでしょう、少し寝ますか?」

穂乃果「うん……そうさせてもらうよ…」ムニャ…




海未「この調子で来年度も頑張ってくれるといいのですが…」

ことり「きっと大丈夫だよ。来年度も頑張ろうね、海未ちゃん」

海未「はい、ことり」

~卒業日終了後、部室~

花陽「……、寂しくなっちゃったね。部室」

真姫「そうね……ほとんどの物が、にこちゃんの私物が無くなったからね」

凛「一体どうやって今日一日で片づけちゃったのか謎があふれるばかりにゃぁ…」

真姫「ホント、部室にあふれんばかりにあったわよね…」

花陽「これからは、ここに私たちが…」グッ

真姫「別に物を詰める必要なんかないでしょ…」ハァ


真姫「…それにしても、遅いわね。穂乃果たち」

花陽「ホントだね…何かあったのかな?」

真姫「生徒会の仕事は全部片付いてるって言ってたし…」

凛「3年生の方が先に……あ、足音が━━━━━」


バアンッ!

海未「穂乃果が…穂乃果が……!」

真姫「…えっ?」

http://i.imgur.com/95SBiLh.jpg?1

今夜はここまで

挿絵はかなり前に勢いで書いてた奴で
修正しようと思ったら、どこにも原画無くて焦った
いろいろおかしいところあるけど許して(土下座


多分次の更新は来週末です
ここまで読んでくださった方々ありがとうございました

唐突な挿絵にクソワロタ

いったい何が

http://i.imgur.com/95SBiLh.jpg?1.jpg

余計なお世話だけど

おつやで

>>84
サンクス

がんばってがんばって♪

>>1です
週末に投下すると言ったな。あれは嘘だ

冗談はこのくらいにして、ほとんどできてはいるんで水曜……
ぐらいには投下できればいいなぁ…みたいな

週末楽しみにしてくださってた方々いらっしゃいましたらすいません
がんばりますんで、よろしかったらもう少し待っていて下さい

>>84さん、ありがとうございました!

━━━━━━━━━━━━━━━
~保健室~

養護教諭「……、どうやら疲れて寝ているだけのようね」

養護「特に異常もなさそうだし、しばらくすれば目を覚ますわよ」

一同「……」



ガラッ

雪穂「お姉ちゃん!」

養護「あら、家族の方が見えたみたいね。悪いけど、一回出てもらえるかしら」

一同「…」

絵里「…みんな、心配なのはわかるけど、ここにいても私たちには何もできないわ」

絵里「きっとすぐに元気になるわよ。とりあえずは一回帰りましょう」

真姫「……」

花陽「…真姫ちゃん」

海未「真姫、何もできない自分を責める気持ちはわかります」

真姫「…!」

海未「でも、何もその責任はあなただけにあるわけではありません」

海未「穂乃果の近くにいながらまたこんな…!」

ことり「…海未ちゃん」

絵里「はいはい、自虐の仕合はダメよ」

絵里「私たちが今考えるべきなのはそんなことじゃなくて、穂乃果がしっかり戻ってくること」

絵里「大丈夫よ…穂乃果なら」


━━━━━━━━━━━━━━━

~翌日~

ピンポーン

真姫「…ドアベル?こんな朝早くになんで」

真姫「今日は日直じゃないから凛じゃないだろうし…」ガチャ


絵里「おはよう、真姫」

真姫「…え?」

絵里「少し話がしたくてね」

真姫「全く…昨日送りだして朝からまた会うなんて思わなかったわよ」

絵里「それについては謝らなきゃね、でも一つどうしても話しておきたくて」

真姫「何?海未みたいに自分を責めるな、とでも言うつもり?」

絵里「うーん、半分正解で半分はずれ…かな?」

真姫「……なによ、まどろっこしいわね」

絵里「まあ、簡単に言えば今日は恋愛相談をしにきたのよ」

真姫「…ちょっとまってイミワカンナイ」

絵里「うんまぁ、後輩にこんな相談するなんておかしな話よね」

絵里「私はね、穂乃果が好きなのよ」

真姫「……」

絵里「まあ、でもどうやら叶わないらしくてね」

絵里「というのも、あの子は好きな子がいるらしいわ」

真姫「何のつもり?」

絵里「あの子には幼馴染2人の強いバックアップがある」

絵里「でもね、長い付き合いだからこそ気づいてあげられない心労とか」

絵里「そういものもあると思うわけよ」

真姫「ハァ…呆れた。それって私への当て付けのつもり?」

絵里「そうよ」

真姫「……一切悪びれもしないのね」

絵里「当たり前じゃない、なかなかよ。好きな人の好きな人が知り合いっていうのは」

真姫「うっ…」

絵里「それになにも当て付けをするためだけに真姫に話をしにきたわけじゃないのよ」

真姫「え?」

絵里「実はね…希に…」

真姫「私もう学校行っていいかしら」

絵里「いいわよ?どうせ私も行くし」

真姫「えっ」

絵里「忘れたの?卒業しても3年生は自由登校で受験勉強したりするものよ」

真姫「ぐっ…」

絵里「まあ、うん。それでね」

真姫「…ハァ。朝から2度もため息つかせないでよね」

絵里「仕方ないじゃない」

真姫「いや仕方ない…って。で、エリーはどうしたいのよ」

絵里「私は…わからないのよね」

絵里「別に、希が嫌いってわけじゃない。でも、これからまた3人でやっていくわけだし…」

真姫「え?3人って?」

絵里「あっ、いや、その、大学が一緒だから…ね?」

真姫「そんなこと言っても別にあなたたち夫婦みたいに見えたけど」

真姫「今更特に何も変わらないんじゃない?」

絵里「うっ……でも何か穂乃果の代わりとして見てしまわないかーとか思うわけよ」

真姫「今更だけど、先輩後輩の会話とは思えないわね」

絵里「先輩禁止よ、……μ'sが終わった今でも効果があるのかは知らないけど」

真姫「何言ってるのよ、別にμ'sでなくたって私たちは私たちでしょ」

絵里「ふふっ、それもそうね」

絵里「そういえば、今日はどうするの?」

真姫「何の話よ」

絵里「穂乃果よ。お見舞いの話」

真姫「……行っても何もできないし、そもそも会わせてくれるか」

絵里「やっぱり。行く前から諦めてたか」

真姫「わ、私だって行きたいわよ。でも一番心配なのは家族だろうし」

絵里「あら、私の方が家族よりも穂乃果を心配してる、とかそういうのは無いのね」

真姫「そこまで傲慢じゃないわよ。私は結構現実主義者なの」

絵里「ふふっ、そんなこと言ってたらアイドル務まらないわよ」

真姫「……いいのよ、夢は穂乃果に見させてもらうから」

絵里「あら、いい言葉。私も今度使わせてもらおうかしら」

真姫「ちょっとやめなさいよ」

絵里「半分は冗談よ」

真姫(本気だこれ)


━━━━━━━━━━━━━━━

今日はここまで

この時間の投下はLP管理とかごちゃごちゃしてて飛ぶことあるとおもうんです(言い訳
明日も10時ごろから投下します


やっぱりスコマのほうが楽しくて良いや

良いよ良いよ

おつおつ!たのしjみ

~放課後~

ことり「真姫ちゃん、ちょっと」テマネキ

真姫「ことり?」


ことり「この後穂乃果ちゃんのところに見舞いに行くんだけど、真姫ちゃんはどうする?」

真姫「……、行ってもいいの?」

ことり「うんっ、海未ちゃんが急用ができたとかで来れなくなっちゃって」

ことり「ことり一人だとちょっと寂しいし、真姫ちゃんが来てくれると穂乃果ちゃんも嬉しいかなって」

真姫「わかったわ、少し準備するから待ってて」

ことり「うんっ♪」


真姫(さすがに私でも気づくわよ。でも今日ばっかりはそのお節介に感謝かしら)

━━━━━━━━━━━━━━━
~穂乃果宅~

ことり「こんにちわー」

真姫「こ、こんにちわー」

ほのママ「あら、来てくれたのね。えっと、貴女はたしか西木野…」

真姫「真姫です」

ほのママ「ああそうそう。わざわざありがとうね」

ほのママ「でも……タイミング悪かったわね。さっき気が付いてまた寝ちゃったわ」

ほのママ「全く、ホントに困った子よ。とりあえず上がっていく?」

ことまき「はいっ」

ことり「ほのかちゃーん…」ガチャ…

穂乃果「スヤ…スヤ…」


真姫「…寝てるわね」

ことり「そうだね、まだ疲れが残ってたのかもね」

ことり「とりあえず、目は一回覚ましたみたいでよかった。皆に連絡入れとくね」

真姫「ええ、それがいいわね」

ことり「…えへへ、なんだか不思議な感じ」

真姫「…そうね。ことりと2人なんて滅多に無いし」

ことり「うん、しかも寝てる穂乃果ちゃんを前にして」

真姫「……」

ことり「……」



雪穂「お茶、要ります?」

ことり「あ、雪穂ちゃん。ありがとっ」

雪穂「いえいえ、わざわざお見舞いに来て下さってありがとうございます、真姫さんも」

真姫「わ、私は半分ことりに付き合ってきてるだけだし」

雪穂「そういうことにしておきます」ニコッ

真姫「うぐ…」

ことり「穂乃果ちゃん、起きたんだって?」

雪穂「はい、30分ぐらい前に。でも『雪穂お茶ー』って言って、お茶飲んでまた寝ちゃいました」

ことり「あはは…穂乃果ちゃんらしいや」

雪穂「…ええ、でもよかったです。ちゃんと目を覚まして」

ことり「うん…」

真姫「……」

ことり「真姫ちゃん、きにし…てるよね」

真姫「………」

真姫「そりゃするわよ。夏の時もあんなに酷かったなんてわからなかったし」

ことり「うん、私たちにもわからなかった」

ことり「ずっと、幼馴染として付き合いがある私たちにも一切疲れてるなんて表情は出さなかった」

ことり「でもね、それは多分ずっと付き合いがあるからこそだったと思うの」

真姫「……絵里にも同じようなこと言われたわ」

真姫「それで?」

ことり「……やっぱり絵里ちゃんにはわかってたか」

ことり「うん、多分絵里ちゃんもおんなじこと言ってたと思うけど私からもお願いしたい」

ことり「穂乃果ちゃんは誰にも疲れを見せないで突っ走っちゃうことがある」

ことり「あの夏の一件で少しは懲りていろいろと変わったけど…」

真姫「…結局、穂乃果は穂乃果ってことね」

ことり「うん、だから…」

真姫「でもなんでまた寄ってたかって私にお願いするのよ」

ことり「いや、流石に真姫ちゃんみんなわかってると思うよ…」

真姫「ヴェエ…」

真姫「…ところで今更なんだけど」

ことり「?」

真姫「寝てるとはいえこの話本人の前でさせるって、あなた確信犯よね」

ことり「何のことだかことりにはさっぱりだよ♪」


真姫(ことりってにこちゃんよりも小悪魔になるときがあるわよね…)

ことり「じゃあそろそろ私はお暇するけど…」

ことり「真姫ちゃんはどうする?」

真姫「…そうね、私もお暇しようかしら」

真姫「私がいても、特に穂乃果のためには…」


「……まき…ちゃん……」


真姫「…え?」

ことり「真姫ちゃん」

真姫「…なによことり。改まった顔して」

ことり「今日はまだ早い時間だし、もうすこし穂乃果ちゃん診てあげてて?」

真姫「なに言ってるのよ」

ことり「私から穂乃果ちゃんのお母さんとかには言っておくから」

真姫「ちょっと、何が言いたいのよ?」

ことり「本当に……わかってないの?」

真姫「……」

ことり「じゃあ、私は行くね」

真姫「あっ、ことり!」

ことり「………穂乃果ちゃんを、よろしくね」バタン




真姫「よろしく…って、何すればいいのよ…」

今日はここまで


次回いきなり穂乃果ちゃんの意識の中のシーンになりますけど
あんまり、細かいところ突っつかないでください気にしないでください

あと、地の文ありありのモノになるのでそれも


明日、最終更新です。(おそらく10時ごろ)

ほのまきは運命

ふぅっ、と吐息を漏らす。
街頭に照らされて、白い靄がふわっと広がる。
まだ冬なんだなって、そんなことを思う。

絵里ちゃんたちが卒業して、もう春も近い。
だというのに私の春はとても遠くにあるように感じられた。

独り、真っ暗な夜道を行く。
虫の音がまばらに聞こえる以外にほとんど音がしなくて、星の光も今日は見えない。

さっきまではあんなにあった街灯もいつの間にかなくなっていた。


「…少し、走りすぎちゃったかな」

なんとなく、ここが夢の中ということは理解ができた。
そして、この夢は私の現状の映しだってことも。

あの時、ラブライブへの出場を決めるか否かという重要な時期。
頑張りすぎて倒れてしまった自分。

あの時に見た夢のそれと似ているような気がする。
自分の限界を見極められずに走り続けてしまった結果。

更新きたか

でも、今回のそれは違う。

「逃げすぎ…だよね」

そう、あの決心を決めて手紙を出した日から、私は逃げ続けてる。
どうして…いつも通りに動けなかったのかよくわからないけど、

なんとなく、怖かったことだけは覚えてる。

足が震えて、声が出なくなって、何も考えられなくなって。

気がついたら家のベットで蹲っていた。
今振り返っても情けないと思う。

だから、今日までずっと逃げ続けてきた。
なるべくその惨めな自分を忘れて、いつもの自分でいるために。

一生懸命仕事に打ち込んで、
もちろん絵里ちゃんたちの卒業式をちゃんと行いたいってのもあった。

でも、もしかしたらそんなのは建前だったのかも。


今日、卒業式は終った。
今年度の仕事はすべてお終い。

つまり、もう仕事を建前に逃げることはできない。

素直に向き合わないと、進んで行かないといけない。


でもーーー怖い。

拒絶されるのが、怖い。

拒絶されるくらいなら、このままで……

なんて、私らしくないよね。
いつもならそんなのお構いなく突き進んでいく。

それでも、私は動けなかった。きっとそれが答えだったんだと思う。

でも、

それでも、

私はーー…



「まき…ちゃん……」



あの子の名前を呟く。


「……真姫ちゃん」


空っぽになりそうな、心を埋めるように


「まき……ちゃ……」


何度も、噛みしめるように




━━━━━━━━━━━━━━━

「まき…ちゃん…」

「どうしたの、穂乃果」

「…え?」

唐突に、返事が返って来た。
予想だにしていなかった私は固まってしまう。

「あら、目を覚ましたのね」
「もう夕飯の時間だけど、お腹は空いてるかしら?」

とっても、優しい声。
私の好きな声。

いまいち現実味が掴めなくて、ぼーっとしてしまう。

「……あれ、どうしたの。また眠っちゃったの?」

「ううん、起きたよ」

ベットからもぞもぞと起き上がり、そのまま腰かける。
丁度、真姫ちゃんと対面するような形になった。

体がすごく怠い。風邪を引いた時より酷いかもしれない。

「まき…ちゃん…」

「どうしたの、穂乃果」

「…え?」

唐突に、返事が返って来た。
予想だにしていなかった私は固まってしまう。

「あら、目を覚ましたのね」
「もう夕飯の時間だけど、お腹は空いてるかしら?」

とっても、優しい声。
私の好きな声。

いまいち現実味が掴めなくて、ぼーっとしてしまう。

「……あれ、どうしたの。また眠っちゃったの?」

「ううん、起きたよ」

ベットからもぞもぞと起き上がり、そのまま腰かける。
丁度、真姫ちゃんと対面するような形になった。

体がすごく怠い。風邪を引いた時より酷いかもしれない。

何も見なかったことにしてくれ

「無理しなくていいわよ、食欲ある?おかゆ貰ってるけど」

「うん……もらう」

頭がぼーっとして、真姫ちゃんが居るということに違和感を覚える余裕がない
でも、なんだか暖かい気持ちになって安心できる。

「あーん……」

「…ひ、一人で食べらるでしょ」

自然と、おねだりをしていた。
真姫は真っ赤になっていたけど、それをかわいいと思える余裕はあった。

やがて、仕方ないわね…としぶしぶ真姫ちゃんは諦めた様子でおかゆを口に運んでくれた。
真姫ちゃんがふーふーしてる姿もとってもかわいかった。

「はい、これでお終い」

「ごちそうさま…、ありがとね。真姫ちゃん」

食べ終わる頃には大分頭もはっきりしてきた。
何から質問したらいいのかよくわからないけど…とりあえずはこれかな。

「ねえ、真姫ちゃん」

「どうしたの穂乃果、おかわり?」

「ううん、そうじゃなくてどうして穂乃果の部屋にいるの?」

「……まあそうなるわよね」

「半分はことりに押し切られて、半分は…」

「半分は?」

「……なんでもないわ、ことりに押し切られただけよ。看病してあげてって」

そういう真姫ちゃんはいつもより声が小さかった。

「…部屋とか漁ってないから安心しなさい」

「え…?じゃあ真姫ちゃん何してたの?」

「そっ、それは…」

さっきっから墓穴を掘ってばかりの真姫ちゃん。
まだいつもの調子に戻れては無いけど、こうなった真姫ちゃんは扱いやすい。

そんな私は、少し変な気分なのか妙なことを口走っていた。

「…穂乃果の寝顔に見入ってたとか?」


「………」

急に真姫ちゃんは黙り込んでしまった。
きっと適当に受け流すか、盛大に否定するかのどっちかだと思った私は不意を突かれてしまった。

そして、ほとんどはっきりとした━━━━━でも少しぼんやりした私の頭は、
真姫ちゃんに気持ちを伝えたいって、今がその時なんだって思った。
それはきっと、いつもの私の部分なんじゃないかなって思う。


「……真姫ちゃん」


「何?」


「私ね、手紙を出したの」

「手紙?」

「そう、お手紙」

チクリと心が痛む。
きっとそれは逃げた私の本心の恐れる気持ち。
でももう、逃げるばっかりじゃいけない。


「でもね、私そのお手紙に書いてあることちゃんとしなかったの」

「……」

何を言わんとしてるかは、真姫ちゃんにはすぐに伝わったようで
また、チクリとする。


「それで、今日までずっとその件は放置」

「えへへ…自分でやっておきながらなにやってるんだ、って感じだよね」

「いつもの私ならそもそも手紙を用意するなんて回りくどいことはしないし」


「……そうね」


真姫ちゃんは少し笑って、でもどこかぎこちない笑いだった。


「でね、そのことから逃げ回って…このざまってわけ」

「ほんと…情けない…よね……」


「…穂乃果」


思わず、下を向いてしまう。
情けない顔を真姫ちゃんに見せたくなくて。

不意にぎゅっと、体を包み込む暖かい感覚があった。

「え…え?」


「無理…しすぎなのよ。バカ」


「真姫……ちゃ……」

ぐっと、胸の奥から熱いものがこみあげてくる。
ぎゅっと体を締め付ける真姫ちゃんは力を弱めようとはしない。

すこし苦しいぐらいだったけど、それがかえって優しく感じられて、とってもあったかくて。


「私は、穂乃果が好き」

「好きなの」


真姫ちゃんのぬくもりに包まれてふわふわした気持ちの私には
その言葉を意識するまでにすこし、時間が必要だった。

「え、真姫ちゃん…今、なんて…?」

「に、二度は言わないわよ」


どくん、どくんと。
真姫ちゃんの心臓の音が聞こえる。
私の心臓も、強く鼓動している……と思う。


「真姫ちゃん今私のこと好きって…?」

「い、言わなくていいわよ!」

きっと、今真姫ちゃんは顔を真っ赤にしているはず。
でも、抱き付いたままの私にはそんなことわからないし、このまま離れたくなくて。

「えへへ……私も真姫ちゃんのこと大好きだよ…」


ぎゅっと、私からも抱きしめて一言言うと真姫ちゃんは急に私から離れてしまった。
その真姫ちゃんの表情は思っていたよりも赤くて、まるでしっかり熟れたトマトみたい。

そんな真姫ちゃんは急に立ち上がると

「きょ、今日はこれで帰るわ」

と、言い出した。

「えっ、もっとゆっくりしていけばいいのに」

「…そういうわけにもいかないでしょ。穂乃果はまだ病人なんだから」

「うっ…」

「今日はしっかり休みなさい、ちゃんとまた学校来るのよ」

「はあい…」

そういって、部屋を出ていくときの真姫ちゃんの

「……病気で弱ってる時の告白はノーカウントだから」

という小さな声の一言を、私は聞き逃さなかった。






━━━━━━━━━━━━━━━

…あの日から数日。

私のもとに、一通の手紙が届いた。
差出人の欄は空白。


内容は、以前私が真姫ちゃんに送ったものと一字一句変わらなかった。







そして、放課後。

穂乃果だけの屋上の扉が開く。





これにて完結です
なんだかんだ一か月かかりました…すいません

ここまで付き合ってくださった方々、レス下さった方々
本当にありがとうございました!

乙!
いいものを読ませてもらいました!

本当に乙です!
ほのまき流行れー

のぞえりを臭わすのはいらんかった


うまく言えないけどすごく良かった

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月20日 (月) 11:14:37   ID: KY-k-qls

続ききになる

2 :  SS好きの774さん   2014年10月20日 (月) 17:32:26   ID: Onhpev1m

気になるぞ

3 :  SS好きの774さん   2014年10月21日 (火) 11:01:12   ID: Irjgp9bu

ここまできて続きかかないのですか…?

4 :  SS好きの774さん   2014年11月03日 (月) 19:37:37   ID: 5ENRpd2Q

期待

5 :  SS好きの774さん   2014年11月04日 (火) 10:58:56   ID: wEO7gUcB

がんばれー

6 :  SS好きの774さん   2014年11月07日 (金) 23:58:27   ID: GG_5Is47

続きありがとう
ラストたのしみ

7 :  SS好きの774さん   2014年11月10日 (月) 22:06:12   ID: WCYXddbM

うおーー!ラストきになるよー((((;゚Д゚)))))))

8 :  SS好きの774さん   2014年11月11日 (火) 00:39:26   ID: Z4KNmRgK

アニメの卒業式のシーン思い出して泣きそうになった^^;

9 :  SS好きの774さん   2014年11月11日 (火) 11:39:22   ID: fkHbdvoJ

続き期待してます。

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