毛布「…………」


ずり……

　　ずり……


泰葉（こっちにくる……）ﾋｿﾋｿ

李衣菜（ここは敢えて無視しよう）ﾋｿﾋｿ


毛布「…………」ｽﾞﾘｽﾞﾘ…


泰葉・李衣菜「…………」

毛布「…………もふ」


泰葉「！」

李衣菜（喋った）


毛布「…………」

毛布「……もふもふ。わたしわるいもうふじゃないよ」


李衣菜「……っ……！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

泰葉「……んふっ」

毛布「もふ」ｼﾞﾘ

毛布「もふもふっ」ｼﾞﾘｼﾞﾘ


泰葉「……え？　あの、ちょっと」


毛布「えいっ！」ｶﾞﾊﾞｯ

泰葉「きゃ！　ちょっ、や、やっ！　助けてぇっ」ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

毛布「ふふふー、捕まえたー♪」


李衣菜「んもう、何してんの――」

ぐいっ

李衣菜「――加蓮？」


加蓮「あ。……えへへ」ﾑｷﾞｭｰ

泰葉「は、離してーっ」

李衣菜「で？　なんで毛布なんか被ってたの」

加蓮「あはは、今日の天気で薄着は失敗だったかなーって」

李衣菜「そりゃそうだよ……。上着くらい持ってこないと」

加蓮「はーい、ごめんなさーい」


泰葉「……ねぇ、私はいつまで抱きしめられてればいいの？」

加蓮「ふふっ、泰葉あったかいんだもん♪」ｷﾞｭｰ

泰葉「むぅ。私、湯たんぽじゃないんだけどな？」

加蓮「一家に一人、泰葉湯たんぽー。ふふ、すりすりー」

泰葉「くすっ。もう、加蓮ってば……♪」ｷﾞｭ


李衣菜「…………」ﾎﾟﾂﾝ

李衣菜「……じゃあ私は“一人で“毛布君に巻かれてようかな」ｸﾞﾙｸﾞﾙ…

李衣菜「……うん。あったかいよ毛布君……」


加蓮（……李衣菜、拗ねてる？）

泰葉（うん、拗ねてるかも。ふふ♪）


李衣菜「あぁ、一人ってのはロックだなぁ……うんうん」

泰葉「李衣菜、李衣菜？」

加蓮「ね、一緒にあったまろーよ。むぎゅむぎゅすりすりしてあげるよ？」ｽﾘｽﾘ

泰葉「あは、くすぐったい♪」


李衣菜「…………」


李衣菜「……ふ、ふんっ」ｽｯ

李衣菜「そんなこと言って……」ﾄﾃﾄﾃ

李衣菜「私がゆーわくに負けるとでも？」ｷﾞｭ


加蓮・泰葉「ふふ、ようこそ♪」ﾑｷﾞｭｰ

李衣菜「……へへへ♪」

泰葉「ふふ、李衣菜もあったかいね」

李衣菜「そうかな？　そんなに体温高くないと思うけど」

加蓮「きっと李衣菜のアツいハートが伝わってくるんだよ」

李衣菜「えっへっへ……そんなそんな♪」

加蓮「嘘だけどー♪」

李衣菜「ってこら！　嘘つきは泥棒の始まりなんだぞーっ」

泰葉「ふふっ、あはは♪」

きゃっきゃっ

うふふっ


ちひろ「……プロデューサーさん、プロデューサーさん」

P「なんでしょうちひろさん」ｶﾀｶﾀ

ちひろ「私も混ざってきていいですか」

P「ダメです仕事してください」

ちひろ「ですよね」ｶﾀｶﾀ…

P「……あ、そうだ」

ちひろ「はい？」

P「そろそろツイッターを更新しないといけませんね」

ちひろ「はい」

P「……文章だけ呟いてもつまらないですよね？」

ちひろ「……あぁ、はい♪」

P「お願いします、ちひろさんっ」

ちひろ「がってんしょうちのすけですっ！」ｶﾞﾀｯ


パシャパシャシャパシャパシャ……！


―――
――
―

P「――いたいいたいいたい！　ごめんって勝手に撮って悪かったよ！」

ちひろ「ごめんなさいごめんなさい！　だって可愛かったから！」

P「わ、分かった！　なんでもするから許してくれっ」


P「……ちひろさんが！」

ちひろ「ええええええ！！？　わたしぃ！？」

P「実行犯はちひろさんですし！」

ちひろ「ずるいずるい！　プロデューサーさんがやれって言ったのにぃっ！」

P「ははは、俺は『お願いします』って言っただけですけどぉ？」

ちひろ「鬼！　悪魔！　プロデューサあああ！！」ﾎﾟｶﾎﾟｶｯ

ちひろ「あっ、ちょ、ちょっとみんな？　こ、怖い顔しちゃメッ、ですよー？」

ちひろ「ほ、ほら李衣菜ちゃん。笑って笑って♪　……違います『ニタァ……』じゃなくて」

ちひろ「か、加蓮ちゃん、にこにこしてるけどプレッシャーがすごーいうふふー♪」

ちひろ「泰葉ちゃ――泰葉ちゃん！？　ハイライト消えてますけど！？」

ちひろ「いやほんと許してくだｓあっやっ、ぃや、いや……！」



――ちっひゃあああああああああああああああああッ！！？？



P（ごめんちひろさん……。ちなみに写真は瞬く間に拡散しました）



おわり

というお話だったのさ
おしくらまんじゅうしたい今日この頃

おっつおっつ

やち天