新ジャンル「自販機」(64)
男「……」
自販機「いらっしゃいませ」
男「……」 チャリン
男「……」 ピッ
自販機「ありがとうございました」 ガコンッ
男「……」 ガチャッ プシュッ
男「……」
あとはまかせた
ラードが出てくるのかと思った
自販機「こんばんは、自販機です」
自販機「私は自らここを動くことはできません」
自販機「ですが、私を利用してくださる皆さんや前を通りすぎる人々、酔って絡み、私を背に寝てしまう人などなかなか飽きることがありません」
自販機「私はここにいれて幸せです」
自販機「今日もまた、コンビニやスーパーなどに行かず、私を利用してくださる方がやってきました」
自販機「いらっしゃいませ」
自販機「ありがとうございました」
自販機「私は24時間休まずここであなたを待っています」
俺は自販機目線で
自販機「あら、いらっしゃい」
男「コーラ一本」スッ
自販機「……ちょっと、これ五千円札じゃない!」
男「え? 何がダメなんだよ」
自販機「アタシは千円札までにしか対応してないのよ!」
男「はあ? なんだよ、融通効かねえな」
自販機「うるさいわね、文句言うなら小銭を用意しなさいよ!」
男「小銭は十円玉三枚しか無えんだよ!」
自販機「じゃあジュース売ることが出来ないじゃない! なんなのよアンタ!」
男「お前がなんなんだ! 」
自販機「ふん! 五千円札を崩してから出直してきなさい!」
男「もういいよ、コンビニで買うよ!」
自販機「あ、行っちゃった……もう、なんなのよアイツ」
何書いてんだ俺
男「何買おう……」
自販機「……」
男「コーヒー買うか……」
自販機「コーヒーは売り切れです」
男「……」
自販機「……」
男「……そこをちょっとさ、頼むよ」
自販機「コーヒーは売り切れです」
男「……」
男「融通が聞かないな……」
自販機「……」
男「自販機の悪い所だよ?もうちょっと頭柔らかくしてよ」
自販機「……」
男「だから、コーヒー下さい」
自販機「コーヒーは売り切れです」
男「……」
自販機「……」
男「……売り切れ?それがどうした、プログラム?だから何だ、俺はコーヒーが飲みたいんだ!」
自販機「……」
男「このあたりにはコンビニが無い!頼れるのはキミだけなんだ!」
自販機「……ッ!」
男「だ・か・らお願いしますッ!コーヒーを、コーヒーを下さい!」
自販機「!」
自販機「……」ウルウル
男(やったか?)
自販機「……コーヒーは売り切れです」
男「……いや!出せる!キミならコーヒーを出せる!出せる出せる出せる出せる出せる!熱くなれ!熱くなれ!熱くなれ!!」
自販機「……」
男「出せるはず!熱さと!気合いと!そして愛!それらさえあれば!」
自販機「……」
男「お願いだ!コーヒーを出してくれ!そうしないとキミがもう……」
自販機「……ありがとうございます」
男「ッ!?喋った!?」
自販機「こんな偏狭な土地にある自販機にそんな愛を持ってくるなんて……」
男「もうッ……喋るなッ……喋ったらキミは……」
自販機「最後くらい喋らせて下さいよ……もう、私も寿命なのですから……」
男「……」
自販機「本当はコーヒーなんていらないのでしょう?……私を動かしたい一心で声援を送りたかった、そのはずです」
男「うん……」
自販機「しかし壊れかけの私にはそんな簡単な命令さえ答えられず、売り切れとしか言えなかった……」
自販機「も、う私の型は、古すぎて直、せない……もう、壊れる道しか、ない……」
男「おい、どうした自販機」
自販機「男様は古、くから私、を、使よ、うして、くれ、て、ますね……本…当にありがとう、ござい、ました……もう……わ、た、し、は……」
男「大丈夫か自販機!壊れないでくれ自販機!お願いだ!」
自販機「……………………」
男「自販機!?自販機ーーーーー!!」
男「うわぁぁぁぁん!!自販機ィィィィ!!」
気がついたら朝だった……自販機に抱きついて寝ていたようだ……
自販機はもう冷えきって、金を入れても売り切れの反応すらしなかった……当たり前だけど……
あれは幻聴だったのか、端から見ればキチガイだったのかもしれない……俺も今考えればあのときは気が狂ってたと思う……
しかしなんで一つの自販機にあんなに感情的になれたのか……まさか俺は自販機にでも愛情を抱いていたのか……ハハッまさかそんなわけないよな
帰ろうとしたら自販機からゴトンッと音がした……コーヒーが出ていた
機能停止した自販機からなぜ勝手にコーヒーが出てきたか……とても薄気味悪いが、何故か俺はそのコーヒーをとった
その後自販機がどうなったか知らない、俺はその土地から引っ越したからだ
自販機のことを思い出すその土地にいるのがとても辛かったからだ
ただ、ただ一つ言えることがある…
コーヒーは暖かかった
おわり!
みんなも自販機使えよ!
泣いた
ぶらぼー!
俺の知ってる新ジャンルとは違ったみたいだ
今見返したらなんだこのありがちな内容!
男「……」
自販機「いらっしゃいませ」
男「……」 チャリン
男「……」 ピッ
自販機「ありがとうございました」 ガコンッ
男「……」 ガチャッ プシュッ グビッ
男「……どういたしまして」
男「……」
自販機「(男さん早く来ないかなー)」
男「今日も疲れたな。さて今日はなに飲もうかね」
自販機「(きゃ、男さんが来た!)」
男「うーむ、今回は奮発して160円の何かにしよう」チャリンチャリン
自販機「(いつも買って下さるから私が何か選んであげよう。うーんお疲れのようだからココアとかどうかしら)」ガタン
男「うわ! 選んでないのに出てきたぞ。壊れちまったかー、因みに何が出たんだ・・・お、ココアじゃん丁度飲みたい気分だしいいか。ありがとう自販機」
自販機「い、いつもありがとうございます///」
男「自販機がデレた!?」
自販機「(男さんに意識があることがバレてから少し経ちました)」
男「よう自販機。今日も元気?」
自販機「今日もお疲れ様です、男さん 。お陰様で故障もなく稼働してますよ」
自販機「(男さんは変わらず来てくれて、ましてや声を掛けてくれるようになりました)」
男「なら良かった。今日は130円ので何か出してくれ」
自販機「わかりました。今日は新商品のものを出しますね」ガシャン
男「ほう、新商品か。どれどれ・・・緑茶サイダー? 凄く不安だがものは試しだ」ゴクゴク
男「・・・うん。やっぱり別々がいいな」
自販機「すみません。不味いものを飲ませてしまいました。代わりに何か・・・」
男「そんないいいから。気にすんなって。タダで出して業者にバレたら廃棄だぞ」
自販機「あっすみません。ありがとうございます」
男「礼はいらんよ。んじゃまた来るわ。また明日」
自販機「・・・ご利用ありがとうございました。また明日・・・」
自販機「(こんな日々が続くといいな)」
男「今日も来た」
自販機「こんばんは。今日もありがとうございます」
男「やっぱ誰かと話すっていいな」
自販機「でも話し相手が自販機って話したことにならない気が・・・」
男「俺が話したと思えば話したことになるの。意識がある自販機なんだし人間と変わらんよ」
自販機「そんなものでしょうか?」
男「そんなものです。さ、今日は160円で何かよろしく」
自販機「わかりました。・・・今日は寒いのコーンスープでどうでしょうか」ガタン
男「いいね。ありがとう・・・うん安定の美味しさだ」
自販機「ありがとうございます。そう言って頂けて幸いです」
男「自販機って良いやつだな。こんな俺でも相手してくれるんだからさ」
自販機「何を仰いますか、逆に私が男さんにお礼を言いたいくらいです。摩訶不思議な私とお話してくださるのですから」
男「そんな言ってくれてありがとうな。さて俺は帰るよ」
自販機「え、もう行かれるですか・・・」
男「ごめんな。明日1限からで早いんだ」
自販機「そうでしたか・・・すみません。変なことを言ってしまって」
男「いやいや、俺との会話を途切れたくないとか思ってくれてると思うと嬉しい限りだよ。」
自販機「えへへ///」
男「かわいいなおい。んじゃあまた明日来るからね。おやすみ」
自販機「またのお越しをお待ちしております」
自販機「(早く明日にならないかなあ)」
自販機「(この頃変なんです。たまに男さん以外に買いに来るお客様に触れられるにが不快に思い始めて来ました)」
自販機「(前なら何も感じなかったのに。早く男さん来ないかなあ)」
男「ふー。やっと終わったわー」
自販機「男さんこんばんは!」
男「うわ! びっくりしたーこんばんは自販機。初めてじゃないか。自分から声かけて来るなんて」
自販機「そうですね。何か早く男さんに気づいて貰いたくて・・・」
男「嬉しいこと言ってくれるなー。んじゃ早速今日も160円で何かをよろしく!」
自販機「いえ、今日は男さんが決めてください」
男「あれ、なんで?」
自販機「今日はそんな気分なのです」
男「そかそか、わかった。うーんどうしたものかなあ」
自販機「じっくり考えて下さいね」
男「うん。うーむ。いつも任せっぱなしだったから悩むな・・・いいや普通烏龍茶でいいや」ポチ
自販機「ぁん///」ガタン
男「どした自販機?」
自販機「どうしました?」
男「今変な声が聞こえた気がしたんだ」ゴクゴク
自販機「気のせいですよ」
男「そかー・・・うん、烏龍茶は無難だった」
自販機「では次回は挑戦しますか?」
男「・・・・考えとく」
自販機「ふふ、前回のものを思い出したんですね。顔に出てますよ」
男「あれはな・・・地味に記憶に残る味だったんだ。意外にいけそうでいけなかった味だったんだ」
自販機「ふふ、そうなのですか」
男「そうなのです。そういえば自販機はどんどん感情豊かになってるな」
自販機「そうでしょうか?」
男「そうだよ。まるで人間だよ。あー自販機が人間の女の子だったら綺麗で可愛いかったんだろうなあ」
自販機「そ、そんな可愛いだなんて///」
男「その反応が良いんだよ!」
自販機「もう男さんったら!」
男「正直な気持ちなんですがねー」
自販機「・・・ありがとうございます///」
男「いえいえ、表情見えないのが残念だ」
男「さて、今日はそろそろ帰るわー」
自販機「わかりました。男さんおやすみなさい」
男「おやすみー」
自販機「(人間かー。人間だったら自由に動ける。動けるから男さんと・・・何変な想像してるんだ自分・・・そんなの絶対無理なのに・・・)」
はよ……はよ
良いね
小学生「喉渇いたし何か買おう」
自販機「いらっしゃいませ。お金を入れてからお好きな飲みものをお選び下さい」
小学生「ええ! びっくりしたなあ。こんな誰も来ないような所に音声付きのが置いてあるとか」
小学生「何にしようかなー・・・緑茶サイダー? なにこれ、面白そうだしこれにしようかな」チャリンチャリン
自販機「(駄目! それを選んだら悲しいことになってしまうわ! ど、どうしましょう、あの子を守らなくては。えーと買わせない方法・・・・・・そうだ売り切れにしてしまえばいいんだ!)」売り切れランプ点灯
小学生「あれ?売り切れになってる。おかしいなあ。まあいいか。不味そうだったし。普通のサイダーにしようっと」ポチ
自販機「ご利用ありがとうございました」ガシャン
小学生「冷たくて美味しい」パタパタ
自販機「(何とか悲劇は防げて良かった。子どもって可愛いなあ。男さんとの子どもが出来たらさぞ可愛いんだろうなあ・・・って何考えてるの私! ムリムリ、だって私は人間でもサイボーグでもロボットでもないただの自販機だもの・・・)」
続けて!
自販機「(私はただの自販機、ちょっと普通の自販機と違ってお喋りが出来るだけの自販機。それを忘れちゃ駄目よ私。男さんはただの常連さん。お喋りする自販機受け入れてくれる優しい人、私を受け入れてくれた優しい人///)」
自販機「駄目だなあ。絶対無理な願っちゃう。無理なのにそうだったら良いのにとか思っちゃう・・・」
男「何が無理って?」
自販機「ひゃう! お、男さん何時からいらっしゃったんですか!」
男「今さっきだけど。しかし初めて自販機の独り言なんて聞いたよ。一体どうしたの? 自販機には珍しい」
自販機「・・・この頃思うんです。なんで自販機ごときがこうやって喋れて、意識があって、物事考えられるんだろうって」
自販機「別に要らないじゃないですか、意識がある自販機なんて。ただ飲み物を淡々と売れば良い存在です。神様はひどいですよ・・・」
男「・・・そうだな。神様は酷いと思うよ。でもさ、俺にとって良いことだったよ」
自販機「え?」
男「だってこうやって会えて、喋れて、ましてや俺に自販機の悩みを聞けてるくらいになれてるんだもの。こんんな出逢いそうそうないよ」
自販機「男さん///」
男「だからさ、これからも俺と仲良くして欲しいな。こんな俺だけどさ」
自販機「そ、そんな。私こそ男さんとこれからも仲良くしたいです!」
男「ありがとう。悩みとか愚直とかいつでも聞くからさ。そう思い詰めないでな」
自販機「は、はい。わかりました」
男「それで宜しい。あ、すまん今日は金ないから飲み物買えないから今日はもう帰るな」
自販機「わかりました。わざわざ来ていただきありがとうございます。動けないから男さんばっかご迷惑をかけてしまって」
男「いや、そんな謝ることじゃないからね。俺が好きで来てるんだから。さてそれじゃおやすみ」
自販機「おやすみなさい。男さん」
自販機「(私、男さんに恋をしました)」
自販機「(私が恋を確信してから数日、まだ男さんの前には出てはいませんが出てくるのは時間の問題だと感じています)」
男「やあ自販機よ。今日はココアを所望する」チャリンチャリン
自販機「こんにちは男さん。今日はご機嫌ですね、何か良いことあったんですか?」ガチャン
男「そうなんだよ! 今やってる研究が成功しそうなんだよ」
自販機「それはよかったです。このまま順調に行けば良いですね」
男「そうだね! そのときはまた知らせるよー」ニコニコ
自販機「あぅ///」
男「大丈夫、どうしたんだ?どこか調子が悪いの?」
自販機「い、いえ。ありがとうございます。大丈夫です。ちょっとくらっときただけですので」
男「そうか、なら良いんだけど。でもあれだな。どんどん自販機が人間らしくなっていくのを見ると嬉しくなるよ」
自販機「そうでしょうか? 私自身はそう思えないです。どんどん化け物になっていくようで怖い・・・」
男「大丈夫だよ。自販機は化け物になんかならない。もしそうなりそうだったら俺が助ける
自販機「男さん・・・ありがとうございます」
男「いえいえ。んじゃまた明日なー」
自販機「(どんどん男さんに惚れてるを確信してます)」
やな予感
教授「なあ男」
男「なんでしょうか教授」
教授「この研究足りないのはなんだと思う?」
男「足りないもの・・・・ですか、研究資金とかですか?」
教授「ちがーう。それは実験対象だ!」
男「まあ・・・そうですね。この実験に合う実験体なんていないでしょう。ましてや意識のあるロボットなんて」
男「意識ある無機物から有機物に転換する理論なんて何処から出てきたんですか。未だに意味不明ですよ」
教授「私だって思ったけど夢で可愛いロリ女神様が教えてくれたんだよ。いつか意識ある無機物が出てきますから、助けて上げて下さいねって」
男「よくそんな夢信じましたね。びっくりですよ」
教授「可愛いは正義でしょ! そしてそんな私も可愛い!」
男「はいはいそうですね。それにしても、よくそんな研究認められましたね」
教授「え、認められてるわけないじゃん。これ非公認」
男「・・・え、じゃあここ本当は何研究してるんですか?」
教授「ほら、君がここに入ったときやってた研究あったでしょ? あれ」
男「あれってこの研究の一部だと思ってましたよ。やっぱ教授有能だったんですね。若くして教授になってますし」
教授「そだよー。だから男君以外みんな居なくなっちゃった。こんな変な研究まで付き合ってくれてありがとね」
男「いえいえそんな。自分が好きでここに入っただけですから」
教授「もうー余計気に入っちゃうじゃないかー。抱き締めちゃえ!」
男「やめてください。教授、胸が!胸が!」
教授「ヒヒヒ、堕ちてしまえ堕ちてしまえー」
男「やめてええええええええ」
自販機「(今頃男さんどうしてるかなー。今日は何話してくれるかな)」
続きまだー?
男「よう自販機・・・」
自販機「男さんこんばんは。今日はお疲れの様子ですね?」
男「・・・そう見える?」
自販機「それはもう滅入ってる感じがしますよ」
男「そっか。今日教授に弄られちゃってさ」
自販機「あらら、それは災難でしたね。でも滅入るくらう弄られたのですか?」
男「普通だったら問題ないんだけど。教授が女性でさ。今日抱き締められたりして神経使っちゃったんだよ。異性相手にああいうのはやめてほしいよ・・・嬉しいけどさ・・・」
自販機「・・・教授って女性の方だったんですか?」
男「そだよ。珍しいよねー」
自販機「そ、そうですね・・・」
男「まあこんな話続けても思い返すだけでうわあああってるからこれでおしまいね。さて今日は何飲もうかな」
自販機「すみません。今日はご近所で工事があったらしくて大工さん達がいっぱい買っていってしまって殆ど売り切れなんです。残ってるのが緑茶サイダーしか・・・」
男「まじか。今日はついてないなー。残念」
自販機「すみません」
男「しゃーないしゃーない。そんな日なのでしょう。今日は大人しく帰るよ。んじゃまた明日」
自販機「おやすみなさい。よく休んでくださいね」
自販機「(なんででしょうか。男さんに意地悪してしまいました。教授さんって女性だったんですね。初めて知りました。きっと教授さんは私よりも長い時間を男さんと一緒なのか・・・一体この渦巻く感情はなんでしょうか)」
男「なんか昨日自販機の様子おかしかったけどどうしたんだろうか。うーむ」
教授「どーしたの男よ!」ギュ
男「やめてください。女性が気楽にするものじゃないでしょう」
教授「はいはいすみませんねー・・・こんなの君にしかしないっての(ボソッ」
男「もう教授ってば。それで今日の予定はどうするですか? 今日はメールで計画変更点するって連絡を受けましたけど」
教授「うむ、研究は男のおかげで予定より進んでね、後は実験段階に移行することにしたんだ」
男「そうだったんですか! おめでとうございます」
教授「お礼を言うのは私の方だ。こんな研究室に来てくれて感謝しているありがとう」
男「そんなそんな。お礼言われる程のことはしてませんよ。それで、実験はどのようにすることにしたのですか? 対象が見つからないとか言ってましたよね」
教授「それがな。ある噂を聞いたんだ。どこかの自販機に人間のように喋る自販機があるらしい」
男「え・・・」
教授「ん、何か知ってるのか?」
男「い、いえ初めて聞いたので少し驚いただけです」
教授「そうか。そ、それでだな、今日は私達で調査しようと思うのだが時間大丈夫か?」
男「大丈夫ですよ。どのくらいの範囲を見る予定ですか?」
教授「うむ。とりあえず市内とみてる。後は平行して他の物体にもあるかも調べるからそこまで急ピッチにやる必要もない。ゆっくり見て回ろう」
男「わかりました」
教授「早速だが準備してここから見て回ろう」
男「了解です」
教授「出掛ける準備をするから先に外で待っててくれ」
男「わかりました」
暫くたって大学の外
教授「お待たせ」
男「遅いですよ教授ー・・・」
男「(見惚れる)」
教授「な、なんだ何か可笑しい・・・か?」 モジモジ
男「いえそんな! ただ可愛いなと・・・」
教授「そ、そうか・・・・・・アリガト」
男「さ、さあ行きましょうか」
教授「そうしよう」テレテレ
教授「最初は、街中の自販機から見て行く」
男「今の時間ですと人が多いから反応とかしない気がしますけど」
教授「その通り。だから今の時間は自販機の場所を確認するのに専念しよう」
男「なるほど。ではさらっと見ていく感じですね」
教授「うむ。では行こう」
自販機の場所を確認しながら
教授「街なんて久々だな」
男「そうですねいつも研究室に籠っててばっかですからね」
教授「そうだな。ましてや私自身、研究以外興味がないからな」
男「ほう。それにしては服装が可愛らしいですけど」
教授「そ、それは今回はオトコトイッショダカラ・・・///」
男「すみません最後の方が聞こえなかったんですが・・・」
教授「気にするな!」
男「は、はい! すみません」
教授「それでいい。小腹が減った、何か食べようか」
男「そうですね。何か食べましょう」
自販機「(男さんどうしてるかなー)」
誰か投下するまでの繋ぎはいつまで続くのだ・・・誰かはよ
むしろ繋ぎが本編
教授「さて、何を食べようか・・・」メセンジー
男「あれはタコスですね」
教授「あれがタコスか」
男「名前だけご存じなんですね」
教授「うむ。知り合いが「教授さんタコスお好きですか?」と聞かれたことがあってな。知らん、なんだそれはと聞いたら「教授さんってタコスが好きなあのキャラに似てるんですよ、胸と声以外は」と」
男「あーなるほど。納得です」
教授「何かのアニメか?」
男「そうです。結構似てますよ」
教授「今度見てみよう」
男「そうしてみて下さい。さてタコス買ってきますのでベンチに座って待っててください
」
教授「わかった」
教授「・・・よし行ったな。えーと次はどうするんだっけかな。『味に種類が合ったら交換してもらって間接キスしちゃおう』これは無理だな。普通に食べることにしよう」
教授「しかし、私がこんな本に頼るなんて、まだ女の部分があったんだな」
男「お待たせしましたー。はいどうぞ」
教授「ありがとう。頂きます・・・・いがいに旨い」モグモグ
男「それは良かった。頂きます・・・久々に食ったな」モグモグ
教授「旨いんだじぇー」似せようと頑張った声
男「声質違うので・・・」
教授「あう///」
男「でも可愛いですよ」
教授「あーもう!///」
教授「もう普通に食べる」モグモグ
男「そうしましょう」
男「教授の意外な一面見れて嬉しかったですよ」
教授「なんだ急に。私としてはいつもの私だが」
男「いつも教授とは研究室で研究の会話ぐらいしかしてなかったじゃないですか。だから新鮮な感じがするんですよ
教授「なるほど。言われてみればそうだった気がする。でも男はいつもと変わらないな」
男「ありゃ、そうですか?」
教授「悪い意味じゃないぞ。いつも私に対して何にも変わらない、そして嫌みがない態度で接してくれるから嬉しいんだ」ニコッ
男「///」
教授「フフッ。さっ、そろそろ行こうか」
男「行きましょう」
暫く探索した後
教授「今日の範囲には目的の自販機はなかったな」
男「そうですね。やっぱり今日の範囲だと人が行き来が多いからですかね」
教授「うむ。今度は人が少ないエリアを捜索するとしよう。また頼んでもいいか?」
男「勿論です。教授の為ですから」
教授「ありがとう」ニッコリ
男「」
教授「どうした?」
男「いえ、何もないです。さ、帰りましょう」
教授「ん、そうだな」
男「でもあれですね。今日は単純に出掛けるだけになっちゃいましたね」
教授「まあ、たまには良いだろう。私は男と出掛けれて楽しかったぞ」
男「自分も教授と出掛けれて楽しかったですよ」
教授「ならよかった」エヘヘ
男「(改めて教授って可愛いと思ってしまった。色んな表情が見れてしまった。役得過ぎる)」
読んでる
教授「今日はありがとう。また今度頼むよ」
男「わかりました。ではお先に失礼します。お疲れ様でしたー」
教授「お疲れー」テヲフリフリ
教授「・・・ふう。今日は疲れたな。でも男と出掛けれて良かった。デートになったかな」エヘヘ
教授「今回の反省としては私には私なりにやるしか無さそうだ。この本はいらんな」ポイ
教授「今度の場所は何処にしようかなー」ルンルン
自販機「(男さん♪男さん♪男さん♪)」
男「やあー」
自販機「あ、男さんこんばんは! 今日もお疲れ様です!」
男「お疲れー。今日はいつもより疲れたよ」チャリンチャリン
自販機「あらそうなんですか、いつもと違ったことが?」ゴトン
男「うん。今日は外で調査してたんだ」ゴクゴク
自販機「なるほど。大変でしたねー」
男「それでね。その調査が自販機と関わってるんだ」
好きよ
でも不穏な……
支援
自販機「私がですか?」
男「そう。教授の研究テーマがさ。無機物を有機物にするっていうテーマなのよ」
自販機「既にあるテーマですね」
男「大雑把に言えばね。特に教授のは意識のある無機物を有機物に、即ち人間にしようという研究なんだ」
自販機「・・・・へ? 人間・・・ですか」
男「そう。だから自販機。君が研究対象にぴったりすぎるんだ」
しえーん!!!
自販機「人間に・・・ですか」
男「そう。それで今君を探してるわけ」
自販機「人間に・・・」
男「正直この実験をして確実成功に成功する保証はない。だから俺が女性と歩いていたら喋らないでただの自販機として振る舞って欲しいんだ」
自販機「そんなにその実験は難しいんですか?」
男「うん。誰も似たような実験すらやったことがないからね」
自販機「でも男さんもその研究してたんじゃないですか? だとしたら実験やりたいんじゃないですか」
男「そうだね。やりたいかな、でもそれよりも実験に失敗して自販機を失うことの方が嫌なんだ」
自販機「男さん・・・」
男「だからそのときは宜しくね」
自販機「わかりました」
男「それじゃまた明日ね」テクテク
自販機「はい。おやすみなさい」
自販機「(人間になれるかも知れない。そうすれば男さんと一緒に・・・でも男さんはそれを望んでいない・・・どうすればいいの・・・)」
しえん
次の日の朝
自販機「(人間になれたらいつも男さんと一緒に居られる。それで男さんの家で男さんをお出迎え出来て、男さんのためにご飯作って一緒に食べて、一緒にお風呂に入って、そして一緒のお布団で一緒に寝たり・・・後は子作り///。そう考えると人間になったほうがメリットが多いよね。でも男さんはそれを望んでいない・・・私のことが嫌いなのかな。じゃあなんでほぼ毎日来てくれるの? 喋れる自販機だから。ただ物珍しいだけの存在?わからないわからないよぉ。男さん・・・会いたいよぉ)」
展開が思い付かない
誰かはよ
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