穂乃果「カラフルな皆」 (59)
穂乃果「穂乃果?そりゃ……」
穂乃果「勿論オレンジだよ!決まってる!」
凛「うーん、凛は…黄色…かな?」
穂乃果「あれ?ターコイズは?」
凛「…ターコイズの時代は終わったんだよ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「そうなの?ターコイズ綺麗で好きだったんだけどなあ…」
凛「う…、と、兎に角、凛は黄色にゃ!」
穂乃果「そっか…。分かった、凛ちゃんは黄色ね!メモメモ…っと」
ガラッ
にこ「……アンタたち何の話してんのよ?」
凛「あ、にこちゃんだ!」
穂乃果「にこちゃんやっほっほー!」
にこ「はいはいやっほー…」
穂乃果「むー。おざなりだなあ……」
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にこ「黄色とかオレンジとか…廊下まで聞こえてたわよ?部室では静かにしなさいっての、全く」
穂乃果「あ、あはは…ごめんごめん」
凛「ふふふ…よーし、折角だしにこちゃんも手伝うんだにゃ!」
にこ「へ……何を?」
凛「決まってるよ!色探しだよ!」
にこ「はい?」
穂乃果「わわわ凛ちゃん説明飛ばしすぎだよ!もー…」
凛「あ、本当だ」
穂乃果「えっとねにこちゃん。海未ちゃんの助けになればなって、穂乃果も何か歌詞を考えてみようって思ったんだよ」
にこ「…そうなの?良い心がけじゃない。きっと海未も喜ぶわよ」
穂乃果「えへへ。そうかな…うん、で、作るなら…今まであったけど使ってない物で、これがμ's!って風に表せるような、そんな歌詞にしよう思って」
にこ「初っぱなから目標がでかいわね…人のことは言えないけど。で、もしかしてその『使ってない物』って…さっき叫んでた?」
穂乃果「そう!ズバリ、色――穂乃果たちのイメージカラー、だよ!」
にこ「……成る程。そう言われれば確かにね……輝夜とかでは決め台詞使ったりしたけど、メンバーカラー…ありふれてるけど一言で私たちを表せる……盲点だったわ!」
凛「ちなみにこれは、部室で一人悩んでた穂乃果ちゃんへの、凛からのアドバイスなんだよ!ナイスアシストだよね凛!」
穂乃果「ありがと凛ちゃん!よしよーし」
凛「えへへー」
にこ「で、それの穂乃果がオレンジで?凛は黄色って訳」
穂乃果「そーそー!」
凛「だよ!あ、にこちゃんは何色か自分で分かるかにゃ?」
にこ「ふっふっふ………
そーんーなーの、あッッッたり前でしょ!この宇宙一ナンバーワンスーパーハイパースペシャルアイドル矢澤にこは、何時いかなるアイドル的状況にも対応できるのよーっ!!!」
穂乃果「おおお…!にこちゃんすごいっ!」
凛(どんどん名前までが長くなってる)
にこ「ズバリ!このアイドルとして完璧っ!なにこのアイドルらしいカラーは…」
凛「青緑かにゃ?」
にこ「そうそうあおみど……ってなんでそんな地味な色なのよ!違うわよ!」
穂乃果「青緑……」
にこ「メモらないの!ああもう、ピンク!ピンクよ!ピンクに決まってるでしょ!」
凛「そんなこったろーと思ったよ。案の定にゃ…はぁ」
にこ「なんで溜め息吐かれてんの私」
穂乃果「でも、穂乃果もにこちゃんはピンク以外はないと思ってたよ!」
にこ「何よ、分かってるじゃない穂乃果」
穂乃果「よーし、これで三人、後六人か!待ちきれないや……聞きに行こう、凛ちゃん!」
凛「がってんにゃー!」
にこ「無駄に元気ねー…じゃあ私はここで適当に支度してるわ、まだアンタたちと違って着替えてないしね」
穂乃果「了解しました隊長!」
にこ「誰が隊長よ誰が!」
穂乃果「えー、一応にこちゃん先輩だし。ちっちゃいけど」
にこ「殴るわよ!?」
凛「さよなら青緑先輩ー!」
にこ「凛アンタねぇ!!!!!」
にこ「…………何なのよ全く」
にこ「いきなり静かね、もう」
穂乃果「さて凛ちゃん」
凛「何かな?穂乃果ちゃん」
穂乃果「こうして今、二人で廊下を走ってるわけだけど」
凛「うん」
穂乃果「穂乃果たちは何処へ向かってるの?」
凛「考えなし過ぎるよ!?」
穂乃果「でも、進む道は自分で切り開くべき…だよねっ!」
凛「少なくとも無駄足を踏むのとは違うにゃー!」
凛「あ」
穂乃果「ん?」
凛「生徒会室だ!」
穂乃果「丁度いいや、誰かいるかな?…こんこんっと」
凛「失礼しまーす!…あ!」
希「ん?凛ちゃん…それに穂乃果ちゃんやん。どうしたん?生憎やけどえりちはおらへんよ?」
穂乃果「ううん、そういうわけじゃないんだけど…あれ、そうなの?今日は希ちゃんだけなんだ…寂しくない?」
希「いやいや、えりちはちょっと他の所に用があってな…ウチ別にそこまで寂しがり屋ではないよ?んー… たいして仕事もないし、そろそろ部室に行こうと思ってたんよ。二人はもう着替えた後のようやし、これは急がへんとあかんようやね?」
穂乃果「別にそんなことないよー!まだ部室にもにこちゃんしかいないし、ゆっくりで良いよ?」
希「そっか?じゃあそうさせて貰うわー」
凛「あ、じゃあ希ちゃんに先に聞きたいことがあるにゃ!」
希「?ええけど……何?」
凛「希ちゃんは自分のカラー、なんだと思うにゃ?希ちゃんの好きな色でも良いよ!」
希「……んー、みんな好きやけど…一番は、スピリチュアルな紫やね、やっぱり。幸運が集まる気がするんよ」
穂乃果「紫かぁ…確かに希ちゃんは紫かも!」
希「って、いきなりどうしたん?」
穂乃果「えっとね、今、新曲の歌詞にできたらなあって…皆の色を聞いて回ってるの。色で、これが私たち!って風に表す歌詞を作るんだ」
凛「ちなみに凛は黄色、穂乃果ちゃんはオレンジにゃ!」
希「へえ。それはなかなか面白いアイデアやね?……もしかして、そのままいれるん?赤青黄色?みたいな」
穂乃果「へ?いや、英語にしたりとかしようかなって思ってはいるけど…」
凛「改めて問われると…なんだかもう一捻りしたくなるにゃ」
希「じゃあ、色にさらにμ'sらしさを加える…なんてのはどうや?」
凛「μ's…」
穂乃果「らしさ…?」
希「せや。例えば……穂乃果ちゃんのチャームポイントと言えば?答えて凛ちゃん!」
凛「え?え?え、ええっと…ほ、穂乃果ちゃんのチャームポイントと言えば…………?………えっと…笑顔、とか?」
穂乃果「!!えっへっへっやだなあ照れるよ凛ちゃん!うぇっへっへっ」
凛(言っておいてだけどなんか笑顔キモチワルイ)
希「じゃあ笑顔とオレンジを合わせて、そうやね、例えば…オレンジスマイル!って歌詞にするんよ。どうかな?」
凛「な、成る程…一捻られたにゃ」
穂乃果「オレンジスマイル穂乃果だよっ!」
凛「お、案外良い感じにゃー!」
希「他にも、個人を表すなら、そのまま名前とかでもじるのもありやね。凛ちゃんなら…色は黄色、やったね?」
凛「うん!あ、凛の苗字は星空だから…黄色の星でイエロースター!イエロースター星空凛だにゃ!…ど、どうかな?」
希「おお、ウチもおんなじこと考えてたんよ。いいと思うで、凛ちゃん」
穂乃果「ほ、穂乃果も!穂乃果も思ってた!」
希「無理に乗る必要はないんよ穂乃果ちゃん」
穂乃果「うっ」
凛「希ちゃんのお陰でいい感じになったにゃ…あ、」
希「ん、何?」
凛「…にこちゃんはピンクなんだけど、何か良いアイデアは有りませんかな希せんせい!凛たちじゃ上手く思い付かないから、教えて欲しいな!」
希「へ……せんせい?」
凛「だってだって希ちゃん、色んなアドバイスくれるんから!せんせいみたいだにゃ。今だけ!希せんせー!」
希「…う、案外先生呼びって照れるんやね…。………じゃあにこっちは…そう、あえて日本語のまま…とか?」
穂乃果「あえての発想…なんか格好いい!うん」
カラフルボイスやね
凛「えーと、その場合ピンクだから……桃、かにゃ」
穂乃果「あ、桃の花ってにこちゃんに似てるかも。お花は小さいのに桜よりも濃いピンクで、なんだか自己主張があるとこ!」
希「……せや、思い出した。前にえりちが教えてくれたんやけどな?桃の花の花言葉は…」
穂乃果「?」
希「天下無敵」
穂乃果「強そう!?」
凛「なーんだ、にこちゃんにピッタリじゃん」
穂乃果「うん、結構しっくりくるかも…じゃあにこちゃんは桃の花、って歌詞にしようか!」
凛「賛成!」
希「おー、お役にたてて何よりやわ」
穂乃果「あ、希ちゃんのも今決めようよ!なにがいいかな?」
凛「むむ、悩むにゃー」
希「あー、ウチのなんか適当でええよ?」
凛「そういうわけにはいかないんだよ!」
穂乃果「希ちゃんのチャームポイント…うーん」
凛「名字と色から取ったら…ひがしむらさき…」
希「それ地名みたいやね凛ちゃん」
凛「……パープルバスト……何でもない」
希「…………」
凛「無言で胸寄せるのやめろにゃ!うー、脂肪の塊がチャームポイントだなんて却下だよ却下!!」
希「見た感じも、触った感じも凛ちゃんはまだ成長途中やからなあ…ふぁいとやで!」
凛「ううう…」
穂乃果「…あ!」
穂乃果「そうだよ!希ちゃんのチャームポイント!」
穂乃果「穂乃果たちのことも何時も見ていてくれて、そして、時にはスピリチュアルなことも見えちゃう…その目だよ!」
希「……目?」
穂乃果「パープルアイ東條希…」
凛「…パープルアイ…にゃ、なんかカッコイイね」
希(せやろか)
穂乃果「じゃあ希ちゃんはパープルアイ!いいかなっ?」
希「んー、まあ、ええんちゃう?」
穂乃果「よし!」
凛「決定にゃー!結構順調だね!」
穂乃果「この調子でどんどん行こうよっ!次は…生徒会繋がりで絵里ちゃんかな?希ちゃんは絵里ちゃんの居場所、知ってるの?」
希「残念ながら知らんなあ。こういうときのえりちは暫く帰って来いへんと思うし、ここは別の子を回った方が良策やと思うでー」
穂乃果「そっかー、…うーん、じゃあ、どうしようか?」
凛「えっと、真姫ちゃんとかよちんは今日はまだ掃除してると思うから、凛は一年生の教室に行ってみるけど…。穂乃果ちゃんはどうするの?」
穂乃果「それなら穂乃果は、今被服室のことりちゃんと海未ちゃんに突撃だよー!」
凛「被服室…衣装作りなの?」
穂乃果「そうだよー!」
凛「二人で?」
穂乃果「……そうだよ?」
凛「て、手伝ってあげないのかにゃ?」
穂乃果「手伝おうとしたんだけど、海未ちゃんに『五月蝿いです穂乃果!』って追い出されたから部室行ったら凛ちゃんに出会った」
凛「……凛でも呆れそうなのにゃ」
希「今の海未ちゃんのモノマネ似てたなあ穂乃果ちゃん。ナイスやで」
穂乃果「えへへ!ここでちょっと顎上げるとね、なかなか!」
凛「……あー、凛は先にいくにゃ。じゃ!」
穂乃果「あっ、穂乃果も行く行く、置いてかないで!じゃあね希ちゃん、また後でー!」
希「ほなな、廊下は走っちゃあかんよー!!!」
ほのりん「「わかってるー!」」
凛「……凛でも呆れそうなのにゃ」
希「今の海未ちゃんのモノマネ似てたなあ穂乃果ちゃん。ナイスやで」
穂乃果「えへへ!ここでちょっと顎上げるとね、なかなか!」
凛「……あー、凛は先にいくにゃ。じゃ!」
穂乃果「あっ、穂乃果も行く行く、置いてかないで!じゃあね希ちゃん、また後でー!」
希「ほな後でな、廊下は走っちゃあかんよー!!!」
ほのりん「「わかってるー!」」
希「………」
希「足音が競歩やなあ」
>>19 誤投です
凛「やっほー!凛ただいま帰還にゃ!」
花陽「あれ?凛ちゃん…練習着でどうしたの?」
真姫「まだ机運んでないから、急かされても部室には行けないから、っと。ちょっとくらい待ちなさいよ…」
凛「違う違う、二人に聞きたいことができたんだよ!」
真姫「それなら練習の時に――」
凛「今すぐなの!」
真姫「…………」
花陽「こうなったら止められないから聞いてあげよ?真姫ちゃん。何の話なの?」
真姫「仕方無いわね…」
凛「かよちんは話がわかるにゃ……えっとね、凛が知りたいのは二人のイメージカラーのキャッチフレーズだよ!」
花陽「………うーん?どういうこと?」
真姫「い、意味分かんない…」
凛「えっと、穂乃果ちゃんとね、皆のイメージ
カラーと、それに一言付け足したフレーズで歌詞を作ろうって思ってて!で、凛はイエロースター凛なんだよ!いえい!」
花陽「あ、キャッチコピーってことかあ……凛ちゃん、とってもカッコイイよ!」
凛「凛もそう思う!」
真姫「え…そうかしら?」
凛「スタァ西木野にはこのカッコよさは一生伝わらないにゃ」フフン
真姫「……てい」ペシン
凛「にゃ!?おでこ痛い!ぺしんって言ったぁ!!」
真姫「ったく…ふざけたこと言ってないで…それならここだと邪魔ね、端に行きましょ」
花陽「さ、サボっちゃってもいいのかなぁ?一応掃除中…」
凛「凛もよく忘れちゃったりするし、一回くらい平気だよ」
花陽「凛ちゃんは忘れすぎなんだよぉ…」
真姫「はぁ。で、なんですって?イメージカラー?」
凛「うん!」
花陽「じゃあ凛ちゃんが納得するようなの、考えてみようか?」
凛「頼むにゃ。真姫ちゃんから考えてみよーってことで!」
真姫「私?」
花陽「真姫ちゃんかあ…えっと…うん…真姫ちゃんは、赤かなあ?やっぱり」
真姫「ええ、そうね。自分で言うのもアレだけど…私も赤って感じだと思ってるわ」
花陽「赤っていっぱいあるねえ、例えるものとか」
真姫「そうね、例えばトマトね」
花陽「……れ、レッドトマト真姫……なんか違うよ…」
真姫「……そう?」
凛「あ!いいこと思い付いた!凛は黄色い星だから、真姫ちゃんは真っ赤な太陽ってどうかなあ?」
花陽「凛ちゃんと天体繋がりだね!うん、これはいいんじゃないかな?」
真姫「え…いや、私名前に太陽とか入ってないし、それに、…太陽って柄でもないわ。穂乃果に譲るわよ、そーゆーのは」
凛「駄目だよ、穂乃果ちゃんにはオレンジスマイルポジションがあるんだから」
真姫「おれ……?何それ」
凛「穂乃果ちゃんだよ!」
花陽「あ、でも、花陽も真姫ちゃんは太陽だと思うよ?穂乃果ちゃんはほんわか暖かいって感じだけど…真姫ちゃんはそう!情熱って感じだよぉ!」
凛「あ、確かに。いいえてみょーだにゃ」
真姫「……私からは程遠い単語のように思えるけど。じょ…情熱とか」
凛「へ?そんなことないよ!音楽室で集中して作曲してるときの真姫ちゃんとか、スッゴい情熱迸る?って感じだにゃ。なんかこう……ぐって来るよ。放課後とかに見てると!」
真姫「…え、私が作曲してるの、凛見てたの?」
凛「あ」
花陽「凛ちゃん、真姫ちゃんが学校で作業して帰るって時は必ず『何か手伝えないかにゃ?』って音楽室の前でソワソワしてるんだよ?ずーっと!」
凛「かよちんそれ言わない約束…ってかよちんだって同じじゃん!」
花陽「ああっ…しまった!」
真姫「え、じゃ、じゃあ何時も帰り一緒なのは偶然じゃ…!」
花陽「あ、あはは」
凛「………あう」
真姫「……。何でそんなこと」
凛「だ、だって、お手伝いしたいけど…真剣な真姫ちゃん邪魔したら悪いかなって…でも、迷惑はかからないドア向こうから応援する位ならいいかなって…」ギュッ
凛「…?」
花陽「真姫ちゃん…?なんで、花陽と凛ちゃんの服の裾を掴んでるの?」
真姫「あの……私はっ…その!」
真姫「……べ、別に、そんな邪魔だなんて思わないし、むしろ居てくれたって、……私は、気にならないし、アイデア出したりしてくれるなら、捗ると思うし……だから、えっと」
真姫「…み…見てるだけじゃなくて、中に入ってくれた方が、私は……嬉しい、というか、その――」
凛「………真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃーん!!真姫ちゃんがでれたぁーっ!」ガシッ
真姫「――うぇぇっ!?だ、抱きつかないで暑い暑い離れて凛!」
花陽「真姫ちゃんっ!」ガシッ
真姫「花陽まで!?」
凛「よーし、そうとなったらこれからは毎日放課後はかよちんと真姫ちゃんの所にいくにゃ!」
真姫「ま、毎日って…」
花陽「じゃあ真姫ちゃんが音楽室に行くときは、花陽と凛ちゃんでお手伝いに行くね?」
真姫「……好きにしなさいよ……」
凛「にゃんにゃんにゃー!」
花陽「えへへえ」
真姫「……っ、ううう…そ、それより!色決めるんでしょ!ちがうのっ!?」
凛「真姫ちゃん照れ隠しするのすっごい下手だね?」
真姫「うるさいわよっ!」
花陽「あはは。じゃあそうすると……次は花陽、かな?」
凛「そうだね、ここからかよちんのターン!ドロー!」
真姫「…決闘してるんじゃないのよ」
花陽「うーん、花陽は…そうだねぇ、うん、緑…かな?」
凛「わ、かよちんらしい!」
真姫「確かに…緑は花陽って感じがするわ」
凛「じゃあ、凛と真姫ちゃんでかよちんの草木を照らすにゃー」
真姫「え、緑の花陽は森か何かなの…?」
花陽「森……うーん、だったら花陽は、皆が住んでる町の街路樹とかの方がいいかなぁ?他の皆の近くで一緒にいたいし…」
凛「だったらいっそかよちんは街になるにゃ!緑の葉っぱいっぱいな!」
真姫「………。斬新ね…」
花陽「ま、街になっちゃうの…?」
真姫「まあ、それを言ったら私は太陽だし…ねえ凛、私、本当に太陽なの?」
凛「うん!サンシャインレッド真姫ちゃん!」
真姫「………うう」
花陽「なんだかヒーローみたいだね?」
真姫「思ったから言わないで…」
花陽「じゃあ私は、グリーンシティかな?」
真姫「この流れならそうね」
凛「ええー?緑の街花陽、の方がカッコいいよかよちん!」
真姫「…私はどっちも同じだと思うけど…」
凛「こっちの方がカッコいいのー!」
花陽「うん、凛ちゃんがそう言うなら…なら、花陽は、緑の街花陽を名乗ります!」
凛「ぱちぱちー!かよちん分かってる!」
真姫「……まあ、花陽がいいなら、いいんじゃない?」
凛「二人とも無事に決まって何よりにゃ!」
花陽「え、無事に決まらないことなんてあるの…?」
真姫「知らないわよ」
凛「あ、それじゃあ掃除も終わったみたいだし…二人も早く部室に行ってね!」
花陽「ああっ!せ、せめて最後のちりとりくらいやろうと思ったのに……全部終わっちゃってるよぉ!」
真姫「はぁ。仕方ない、お礼だけ言って行きましょ、花陽。凛、あなたも…ってもう居ない!」
花陽「凛ちゃん逃げ足は早いんだよねえ。……皆ごめんね、掃除ありがと!」
真姫「本当、猫みたいねあの子……」
穂乃果「ひっふくっしつ!ひっふくっしつ!――戻ってきたよ海未ちゃんことりちゃーん!」ガラッ
海未「…おや、穂乃果?戻ってくるなんて……どうかしたのですか?」
ことり「わぁっ、おかえり穂乃果ちゃん!」
穂乃果「えへへ…いやあ、二人に聞きたいことが出来てね?そんなスッゴいことじゃないんだけど。えっと、いま平気かな?」
海未「丁度、一段落ついた所ですよ」
ことり「海未ちゃんがお茶を入れてくれたの。スッゴい美味しいんだー!ほら!」
海未「そんな…部室に置いてあったのを持ってきただけですよ」
ことり「海未ちゃんが入れてくれると、普通のお茶も美味しくなるんだよー」
穂乃果「それわかることりちゃん!お母さんのより海未ちゃんが部室で入れてくれるお茶の方が美味しいもん!」
海未「それはおばさまに失礼ですよ、穂乃果……でも」
穂乃果「?」
海未「……満更でもないです」
ことり「海未ちゃん顔赤いよ♪」
穂乃果「照れてる海未ちゃん可愛い!」
海未「ことりも穂乃果静かにしてください!恥ずかしいじゃないですか!……はぁ、じゃあ、今穂乃果の分もお茶、淹れてあげますね?」
穂乃果「やったあ!えへへえ、海未ちゃんありがと!」
ことり「うーん、なんだかこうしていると、穂乃果ちゃんの家で寛いでるみたいー」
海未「被服室の中でお茶は、本来はあまりよくないのですがね…ミシンなどが有りますし」
穂乃果「溢さなければ大丈夫だよー」
ことり「うんうん」
海未「まあ、それはそうなのですが…じゃあ気を付けて飲んでくださいね、穂乃果?……はい、どうぞ。薄めに淹れましたよ」
穂乃果「海未ちゃん分かってるねえ!……ふぅ、心が落ち着くよ」
ことり「ほこほこするねー……?」
穂乃果「うんー……」
海未「で、穂乃果」
穂乃果「…………」
海未「……穂乃果?」
穂乃果「んみゅ…なーにー?海未ちゃん…?」
海未「緩みきってますね…いえ、確か穂乃果は私達になにか用事があったのではないかと…そう、思ったのですが」
ことり「あー、そういえばそうだねえ?」
穂乃果「そうだったっけ…―――ほわぁっ!わ、忘れてしまうところだった……海未ちゃんのお茶の魔翌力、恐るべし…」
海未「私のお茶を変な呪術にかけないでください!」
ことり「それで穂乃果ちゃん、用事って?」
穂乃果「うん、二人のイメージカラーについて聞こうと思ったんだけど…」
海未「イメージカラー、ですか?」
ことり「?……それなら」
ことり「穂乃果ちゃんはオレンジで」
穂乃果「うん」
ことり「海未ちゃんは青でー、」
海未「ですね」
ことり「ことりは白……じゃないかなあ?」
海未「お揃いのものを買うときは、何時もこの色ですからね」
穂乃果「うん、それは穂乃果も分かってた、というか流石に気付いてたんだけど…そうじゃなくてね、もうひとつ。それぞれの色に合わせた、なんかぴったりのものが無いかなあって、探してるんだ」
ことり「………?」
穂乃果「えっとね、穂乃果ならスマイル…って凛ちゃんに言われたんだ。因みに凛ちゃんは星、なんだよ」
海未「確かに穂乃果は笑顔だけが取り柄ですからね」
穂乃果「ひ、ひどいや海未ちゃん!ことりちゃんことりちゃん、穂乃果他に良いところあるよね、ねっ!?」
ことり「え、う、うん!勿論だよ!穂乃果ちゃんの良いところ……。…………明日までの宿題でもいいかなあ?」
穂乃果「二人が敵だーっ!!!!!」
海未「ふふ、冗談ですよ、沢山ありますから」
ことり「うん。その元気なところとか、皆のリーダーとして頑張ってるところ、何時もことりたちを引っ張ってってくれるところ……」
穂乃果「………?」
海未「……自覚はないようですがね」
ことり「あはは。……ねえ穂乃果ちゃん、凛ちゃんが星っていうのは、凛ちゃんの名字が星空だから?」
穂乃果「へ?……あ、うん。凛ちゃん自身がそう言ってたよ」
海未「……ならもう、決まったような物じゃないですか」
ことり「うん!」
穂乃果「?……あ、そっか。『海』に『鳥』!」
海未「ええ。そのまま色が使えると思いませんか?ことりは……鳥よりも羽の方が可愛いとは思いますが」
ことり「えへへ、ことりは白い羽ではばたいちゃうよ?ぱたぱたー」
穂乃果「おっ、それいいねことりちゃん!採用採用!」
ことり「わー、やったあ!」
穂乃果「海未ちゃんは…だったら、シンプルにブルーシーかなあ?」
ことり「……ブルーシート?」
穂乃果「青い海でブルーシーだよ!違うよ!」
海未「ふむ、blue sea……なんかこう…子供心が疼くといいますか…ナイスですよ穂乃果!」
穂乃果「海未ちゃんに誉められたー!」
ことり(うーん、子供心じゃなくて疼いてるのは海未ちゃんの厨二心じゃないのかなあ…?)
ことり「まあ、別に言わないけどねー」
海未「?」
ことり「なんでもない♪」
穂乃果「やっぱ二人はすんなりだったね…えーと、後は絵里ちゃんだけ、かな?」
海未「もう皆に聞いていたのですか…思い立った時の行動は本当早いですね、あなたは」
ことり「あ、絵里ちゃんならさっきそこの廊下歩いてるの、窓越しに見かけたよ?穂乃果ちゃん」
穂乃果「ほんとっ!?」
ことり「うん。先生と一緒だったから、多分職員室に行ったんじゃないかなあ?」
穂乃果「そっかあ、ありがとことりちゃん!じゃあ行ってきまーす!」
海未「あ、穂乃果…ちょっと待ってください!」
穂乃果「ほえ?」
海未「私には何でそんな事を聞いて回っているのか、私は全然知りませんが……」
海未「μ'sの皆を含め、あまり人様に迷惑をかけていてはいけませんよ?落ち着いてくださいね」
穂乃果「そんなこと分かってるよ!もう!」
ことり「海未ちゃんなんだかお母さんだね?」
海未「う、煩いですことり」
穂乃果「……すぅ…ふぅ……よし、じゃあ、いってきまーす!海未ちゃんお茶ご馳走さま!」ガラッ
海未「あっ、はい……ってちゃんと扉を閉めなさい!…もうっ」
ことり「はーい、いってらっしゃい!…海未ちゃんに言われた後きちんと一呼吸置くところが、穂乃果ちゃんらしいね」
海未「そのわりには色々雑ですがね、まったく……」
凛「ちっさなしーぐーなーるりんかべー、りんかべー!りんりんりんか……あれ?穂乃果ちゃーん、そんなところで何してるのー?」
穂乃果「うーん…あ、凛ちゃん!やっほー!そうだ、花陽ちゃんと真姫ちゃんに聞けた?」
凛「あ、うん!聞いてきたよ!メモるかにゃ?」
穂乃果「メモるメモる!」
凛「えっとねー、かよちんが緑の街、真姫ちゃんがサンシャインレッド、だよ」
穂乃果「めもめも……へえ、二人とも似合ってる感じだね」
凛「海未ちゃんとことりちゃんはどうだったの?」
穂乃果「海未ちゃんがブルーシー、ことりちゃんが白い羽!ぴったりだと思うなあ」
凛「おー…それなら後は…絵里ちゃんだけかな?」
穂乃果「えっと、それなんだけどね…職員室に行ったって聞いたから今来てみたんだけど、なんか居なくって…もう他のところ行っちゃったんだって」
凛「むー、生徒会長うろうろし過ぎだにゃ!」
絵里「あら、ごめんなさいね」
凛「本当だよ…こんなの認められないわぁ!
……ってあれ?……えっ絵里ちゃんにゃ!?」
穂乃果「わー、絵里ちゃん!よかったあ、会えた会えた!」
絵里「やけに騒がしいと思ったらあなたたち職員室の前で何してるのよ…私に用なの?あ、ちょっと待って。ねえ凛」
凛「にゃ?」
絵里「何度もいってるけど、いい加減『ソレ』やめなさい…っ!」ムニーッ
凛「ふにゃにゃにゃ!ふぉっふぇふぁふはははいへ……みふぉふぇふぁふぇふぁいふぁ!」
穂乃果「あわわ、え、絵里ちゃーん…凛ちゃん痛そうだよ…」
絵里「いいのよこれくらい。全く、凛はことある事に認められない認められない……私としてはもう忘れて欲しいんだけど」
凛「…そんなの認められないわぁ」
絵里「ねえ、そろそろ殴るわよ?」
凛「じょ、冗談です!絵里ちゃんごめんなさい!」
穂乃果(絵里ちゃんがついに真顔に)
絵里「はぁ。で、二人は私を探してたのかしら?」
穂乃果「あ、うん。そうだよ、聞きたいことがあったの!」
絵里「?えーと、今日の練習について……とか?」
穂乃果「ううん、違うよー」
凛「イメージカラーと、それを使ったキャッチコピーだよ!」
絵里「………えっと」
絵里「……ごめん、全然意味がわからないわ」
穂乃果「えっとね、海未ちゃんの歌詞作りの手伝いをしてて……あ、これは凛ちゃんと穂乃果が勝手にやってるんだけど!手伝いになればと思って。で、これがμ's!って歌詞を作りたくてね!だから、μ'sの皆に関係のある歌詞を入れたいなあって…それで、イメージカラーのキャッチコピー?ってのを凛ちゃんと二人で聞いて回ってるの!」
絵里「穂乃果、一気に言わないで!まあ…なんとなく分かったけど」
穂乃果「ちなみに穂乃果はオレンジスマイルで…」
凛「凛はイエロースター!」
絵里「…つまり、私もこの流れに乗ればいいのね?」
穂乃果「そういうことっ!」
絵里「ふーむ、私のイメージカラーねえ…」
穂乃果「絵里ちゃんはピンクとかではないよね?」
凛「うーん、どちらかと言えば落ち着いてて明るめな感じはするにゃ」
絵里「あんまり色とかには拘り無かったから……そうね、凛がそう思うならそうなのかも」
穂乃果「落ち着いてるなら黒とか青系統かなー。でも黒じゃ明るくないね」
凛「でも青は海未ちゃんでしょ?」
絵里「海未は確かに青ね」
穂乃果「だよねっ!やっぱ海未ちゃんは青だよねえ」
凛「じゃあ青を明るくしてみて、水色…とか!」
絵里「いいんじゃないかしら?水色。私結構好きな方よ」
穂乃果「じゃあ絵里ちゃんは水色かあ…後はキャッチコピーかな?」
凛「絵里ちゃんは水色で何が浮かぶ?凛は…空かなあ」
穂乃果「穂乃果はね、ソーダのアイス!……た、食べたくなってきちゃった」
凛「我慢して穂乃果ちゃん」
穂乃果「水色のかき氷…」
凛「冷たいもの食べたいだけでしょ?」
穂乃果「じゃあ、暖かいので…カレーライス」
凛「もう水色関係無くなっちゃったよ!?」
穂乃果「じゃあ水色のカレーライス!穂乃果お腹すいた!」
凛「それただの食欲減退食品だよ!…じゃなくて絵里ちゃんは!?」
絵里「私は…そうね……雪、かしら」
穂乃果「…雪?」
凛「絵里ちゃん、雪は白だよ?……ポンコツになっちゃったの?」
絵里「違うわよ、失礼ね。…昔、晴れた冬の日におばあ様に連れられて海の近くを通ったときに、遊んで浮かべた雪が水色の海に溶けていくのが綺麗で……記憶に残ってるだけ。……ええ、空の方が合ってるかも知れないわね、これは忘れてちょうだい」
凛「うーん…なんだか絵画みたいな感じだね」
穂乃果「穂乃果はそういうのもいいと思うよ!空とかアイスより、絵里ちゃんらしさがあるもん」
絵里「そうかしら?」
穂乃果「穂乃果が保証するよ!」
絵里「ふふっ、なら安心ね」
凛「じゃあ絵里ちゃんは水色と雪、かあ」
絵里「穂乃果達に合わせるなら…aqua blueとsnow、かしら」
凛「なーんか、必殺技みたいだにゃ!アクタースノーソード!」
絵里「…反応に困るからやめて凛。でも、繋げたらちょっと語呂が悪そうだから、あんまり歌詞には向いてないかもしれないわ。何か文章の方が合うかも」
穂乃果「うーん、アクアブルーに…溶けるスノーとか?」
絵里「!ハラショー…ええ、そんな感じ。穂乃果センスありそうね!」
凛「あ、はいはい!溶けるより、届く方がよくないかにゃ?言葉の感じもそっくりだし、さっきの話だと絵里ちゃん、雪を海に運んでるし!」
絵里「別に浮かべただけよ?でも、雪を水色へ届けるって…詩みたいで可愛いかもね。ふふ、凛も才能あるかも?」
凛「でしょ!」
穂乃果「まあ、何はともあれこれで全員かあ…ってうわわわもうこんな時間じゃん!絵里ちゃん部活!始まっちゃうよ!」
絵里「え、ああっ!しまっ……ちょ、急いで着替えてくるわ!二人は先に行っててー!」タッタッタッ
凛「了解にゃ!」
穂乃果「じゃあ穂乃果たちも屋上急がないとね!…で、これからどうしよう?この言葉をもとに、穂乃果が歌詞考えるんだよね……り、凛ちゃん手伝って!」
凛「面白そうだしいいよー!でも、絵里ちゃんに誉められたけど、凛あんなのほいほい出てこないよー?」
穂乃果「……本末転倒だけど、やっぱり海未ちゃんにお願いしようか……?でもなあ…」
凛「まあ、二人でやれるところまでやってみるにゃ。ダメだったときはダメだったとき、だよ!」
穂乃果「それもそうだね。よーし、凛ちゃん、頑張ってみよー!」
凛「はーい!」
穂乃果「そうと決まれば、まずは練習の方を頑張らないとね!」
凛「だね!あ、ところで穂乃果ちゃん、この歌詞の曲、タイトルどうするの?全部進めた後で考えるかにゃ?」
穂乃果「それならもう考えてあるよっ!」
凛「いつの間に!?すごいにゃ」
穂乃果「強いて言うなら、部室で凛ちゃんと話してた時!」
凛「そんな前から…ちなみにどんなの考えたの?」
穂乃果「えっとね、歌詞でμ'sのメンバーを色に例えてるわけだからさ。そんな皆の色とりどりな声で歌う曲…」
穂乃果「COLORFUL VOICEとか、どうかな?」
わいわいわいでしょ、ってことで。気付いてる方もいると思いますがCOLORFUL VOICEになぞらえた話でした。聞きながらなんだかほのりんがテンションあげたみたいな歌詞だなあと二人に頑張ってもらいました。読んでくださった方ありがとうございます
キャラソンのタイトルのがキャッチコピー感あるわ
乙です
作曲シリーズだ
おつ
タイトルでわかってたけど良かったぜ
乙
特定キャラにヘイト向けるのは良いけど
発散させないからただただワンパなんだよね
これを面白いと思ってやってるなら狙いは大きく外れてるし
スレタイを消化するような内容にもなってない。惜しいだけの凡作。虚しいね
あんまりラブライブ詳しくない人が書いたんだろうなあって印象
作曲シリーズ好きだわ
乙
このSSまとめへのコメント
上手い!
歌詞を知ってるから、読んでて微笑ましかった
CVいい曲だよねー
ライブで絶対盛り上がるわ