芳佳「ご存知!愛のお姉ちゃんマン」 (29)

エーリカ「わーい夕食だ―」

ゲルト「とは言っても今日の当番はリベリアンだがな」

エーリカ「えー!?今日はミヤフジのはずじゃぁ……」

ゲルト「今日は宮藤は風邪で寝込んでいるから仕方があるまい」

エーリカ「げぇー、ってことは」

シャーリー「ようバルクホルン!何にする?今日のおすすめは断然SPAMだな!」

エーリカ「SPAM飽きたー!」

ペリーヌ「そういう貴方が当番の時はじゃがいもばかりではありませんの!」

エイラ「そうは言うけどさーツンツンメガネ、私ももうSPAMは飽きたんだよナー、しょっぱくてアブラっぽいだけじゃないか」

サーニャ「私はスパムベーコンスパムアンドスパムで」

ルッキーニ「私はスパムスパムエッグソーセージアンドスパムー!」

坂本「はっはっは!どこもかしこもSPAMまみれだな!」

ミーナ「そうねぇ、配給制を免れているだけあってSPAMがどんどん入ってくるのよねぇ」



リーネ「キャーー!!」


ゲルト「な、なんだ今の叫び声は」

ミーナ「リーネさんの声だわ!たしか宮藤さんの看病をしているはずだけど……」

エーリカ「とにかく見に行かないと!」ダッ

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医務室

美緒「どうしたリーネ!宮藤!」

ミーナ「叫び声がしたけど大丈夫!?」


芳佳「まうまう!まうまうまう!」モミモミ

リーネ「んぅ!芳佳ちゃんダメ……た、助けてくださーい!!」


エーリカ「あぁ!ミヤフジがリーネの胸をこれでもかと言わんほどに揉みしだいている!!」

ルッキーニ「聞いたことがある!」

シャーリー「し、知っているのかフライデン!」

ルッキーニ「扶桑にはおっぱいを定期的に揉まないとおかしくなっちゃう人が居るって!」

エイラ「ま、まさかあれは……!」

ペリーヌ「おっぱい怪獣、ミヤフジラとでもいうんですの!?」

美緒「最近宮藤は身を引き締めるために乳揉みを自粛していたと聞いたが……」

サーニャ「芳佳ちゃん……そんな命を削るような事をどうして……」

ペリーヌ「宮藤さんもああ見えて、色々と考えていたんですのね……うぅっ、いたたまれませんわ」

エーリカ「こ、こうなっては誰もミヤフジラを止められない、一体どうすれば……!」


???「何を騒いでいるんだ!医務室で騒ぐのは軍規違反だ!」


シャーリー「あっあれは何だ!?」

美緒「鳥か?飛行機か?」

エイラ「違う!あれは!」


一同「お姉ちゃんマンだ!!」

お姉ちゃんマン「お姉ちゃんマン参上!」

シャーリー「うおぉ!お姉ちゃんマンだ!」

ミーナ「お姉ちゃんマンが来てくれたならもう安心ね!」

エーリカ「がんばれ!お姉ちゃんマン!」


芳佳「まう!まうまうまう!」

お姉ちゃんマン「むむっ!感じるぞ……悲しい目をしている……まるで入院中のクリスのようだ!」

芳佳「まうまうまうまう!」

お姉ちゃんマン「宮藤!今のお前に足りないもの……それはお姉ちゃんだ!」


サーニャ「確かに」

ペリーヌ「なるほど」

ルッキーニ「一理ある」

美緒「そういうことだったのか」


お姉ちゃんマン「無駄な抵抗はよすんだ宮藤!そして私の妹になるが良い!」

芳佳「うー!まうまう!」ワキワキ

お姉ちゃんマン「くっ、やはり言葉は通じないか!仕方がああるまい、最後の手段だ!」

お姉ちゃんマン「許せ宮藤!これは愛のムチだ!」

すごいスレを開いてしまった

ミーナ「今のうちにリーネさんを保護しましょう」

ペリーヌ「リーネさん、もう大丈夫ですわ」

リーネ「私は大丈夫です、それより芳佳ちゃんが!」


芳佳「まうまう!がおー!」

お姉ちゃんマン「くらえ!お姉ちゃんスラッピング!」

説明しよう!お姉ちゃんスラッピングとは素早く相手を小脇に抱え、おしりを叩くまさに愛のムチなのだ!

お姉ちゃんマン「悪い子!悪い子!」ペチンッペチンッ

芳佳「まうまう!いたい!いたいです!」


サーニャ「よ、芳佳ちゃんが人間の言葉を!」

エイラ「おお!効果テキメンダナ!」


芳佳「ごめんなさーい!もうしません!」

お姉ちゃんマン「よし、トドメだ!必殺!お姉ちゃんホールド!」

説明しよう!お姉ちゃんホールドとは相手を胸中にかかえ、愛を分け与えるお姉ちゃんマンの必殺技なのだ!

お姉ちゃんマン「よしよし。これからは胸が触りたくなったらお姉ちゃんにいつでも言うんだぞ」

芳佳「お姉ちゃんごめんなさい、反省します……」モミモミ


美緒「流石お姉ちゃんマンだな……あの宮藤を数分で落ち着かせるとは」

シャーリー「ありがとうお姉ちゃんマン!強いぜお姉ちゃんマン!」

ミーナ「でも一体……お姉ちゃんマンは誰なのかしら……」

サーニャ「きっと素敵な大尉に違いないわ」

エイラ「さ、サーニャはお姉ちゃんマンがいなくても私がまもってやるからナ!」

サーニャ「でもエイラはヘタレだから……」

エイラ「」


お姉ちゃんマン「困ったらいつでも呼んでくれ。ではさらばだ!」


ペリーヌ「お姉ちゃんマン、強いお方ですのね!」

美緒「うむ。しかし一体あの妹ズボンの下には一体誰が……」

ミーナ「えぇ……検討もつかないわ」

エーリカ「まあ知ろうとするのは野暮ってもんじゃない?それよりもお姉ちゃんマン、ありがとう!」


第一話「怪獣ミヤフジラ、巨乳に現る」 おわり

エーリカ「あぁ~、早起きして訓練したからもうヘトヘトだよ」

ゲルト「何を言うか。まだ日はこんなに高いんだぞ。午後も訓練だ!全くたるんでいるぞハルトマン!」

エーリカ「えぇ、そんなぁ~……」ぐにょ

エーリカ「あれ、なにか踏んだ……うわっ!ミヤフジが床に倒れてる!」

芳佳「う、うぅ……」

ゲルト「み、宮藤!一体どうしたんだ!」

芳佳「おねえちゃ……あ、バルクホルンさん」

ゲルト「別にお姉ちゃんでもいいぞ」

芳佳「いえ……恥ずかしいのでやっぱりバルクホルンさんで」

ゲルト「そ、そうか……」シュン

エーリカ「それよりどうしたんだよミヤフジ、ここはベッドじゃないよ」

芳佳「じ、実は……さっきここでサーニャちゃんに会ったんですが」

ゲルト「サーニャがどうかしたのか?」

芳佳「それで呼び止められたら突然耳に口を近づけてですね」

エーリカ「舐められたの?」

ゲルト「何っ羨ましいな」

芳佳「いえ、だったらよかったんですが……囁かれたんです。その」

芳佳「殺人ジョークを」

ゲルト「!!!」

エーリカ「さ、殺人ジョークだって!?」

エーリカ「聞いたものは息が止まるまで笑い続けるというあの殺人ジョークだよね?」

ゲルト「しかしサーニャは一体何処でそんなものを……」

リーネ「じ、実は私が……」

芳佳「あ、リーネちゃん……」

リーネ「サーニャちゃん、皆を笑わせた事がなくて自分も皆に笑顔になってほしいって私に相談してくれたので」

リーネ「私、つい嬉しくなっちゃってつい一番強烈なジョークを教えてしまって……」

エーリカ「時代が時代ならカールスラント全土が焦土になるレベルのジョークじゃないか」

ゲルト「リーネも良かれと思ってやったのだから責められまい。しかし問題はサーニャを止められるかどうかだな」

芳佳「近づくと私みたいにジョークを囁かれてしまいますよ、バルクホルンさん」

ゲルト「うむ……しかしこれ以上被害を広げる訳にはいかないからな」

エーリカ「こんな時、お姉ちゃんマンが居てくれたら……」

芳佳「お姉ちゃんマン……来てくれるといいなぁ」

リーネ「お姉ちゃんマン早く……」

ゲルト「うーむ……」

エーリカ「と、とにかくサーニャを探さないとだよ、トゥルーデ!」

ゲルト「そうだな、エイラと出会ってしまったらおそらくエイラが大変なことになる」

ブリーフィングルーム

エーリカ「いた!サーにゃんだ!」

サーニャ「」ゴニョゴニョ

ペリーヌ「うふふ、おほほほほほほ!おかしいったらありませんこと!おほほほほ!!」

ペリーヌ「おほほほほほほほほほグフゥ」バタン

リーネ「あぁ!新しい被害者が!」

芳佳「ペ、ペリーヌさん!」

サーニャ「あ、ハルトマンさん……ハルトマンさんにも聞いて欲しいです、私のジョーク」

エーリカ「う、うわぁぁ!殺人ジョークが!でもサーニャんの頼みを無碍には出来ない!まさに板挟み!逃れられない!」

サーニャ「とっても面白いんです。リーネさんに教わったんですけど……」

エーリカ「ナ、ナムサン!」


???「何を騒いでいる!ブリーフィングルームで騒ぐのは軍規違反だ!」


エーリカ「あっ!あれは!?」

芳佳「星ですか?ハンナ・ユスティーナ・マルセイユさんですか!?」

リーネ「違う!あれは!」


一同「お姉ちゃんマンだ!!」


お姉ちゃんマン「憎むな!(妹を)許しましょう!」

お姉ちゃんマン「やめるんだサーニャ!それは人を笑顔にするとは言わない!」

サーニャ「お姉ちゃんマン……でも私、皆に笑って欲しくて……」

サーニャ「それにはこうするしかなかったんです……」

サーニャ「だから聞いて欲しい」サッ


エーリカ「ああ!あれは拡声器!」

リーネ「こ、こんなところで拡声器を使ったら基地内の皆に聞こえちゃうよ!」

芳佳「サーニャちゃんやめて!サーニャちゃんだって本当はこんな事望んでいないはずだよ!!」


お姉ちゃんマン「こうなったら力づくででも拡声器を奪うしか……!」

エーリカ「お、お姉ちゃんマン危ない!」

お姉ちゃんマン「仕方あるまい……お姉ちゃんダッシュ!」

説明しよう!お姉ちゃんダッシュとは構って欲しいオーラを放つ妹に素早く近寄り保護する為のダッシュなのだ!

エイラ「そうはさせるカ!」シュッ

お姉ちゃんマン「んばびっ!」ビターン


芳佳「え、エイラさん!?なんてことを!」

リーネ「いつの間にサーニャちゃんの近くに……!」

エーリカ「やはり潜んでいたか……!」


エイラ「サーニャの幸せは私の幸せダ……!」

エイラ「サーニャがやりたい事を止めるなんて私が許さないかんナ!」

エイラ「ほらサーニャはや」

サーニャ「エイラ邪魔……私お姉ちゃんマンと戦いたかったのに……」

エイラ「ああああぁぁぁぁぁ!!ワタシハナンテコトヲー!」


芳佳「エイラさん……」

エーリカ「悲しいなぁエイラ……」

リーネ「エイラさん……」


エイラ「ワタシヲソンナメデミンナアアアアアアアァァァァァァァ!!」ガシャーン


芳佳「ああ、エイラさんが窓ガラスを突き破って外に!!」

お姉ちゃんマン「彼女もまた、サーニャの妹オーラに毒された悲しい女ということだ」

リーネ「エイラさん……恋さえしなければ……」

お姉ちゃんマン「邪魔者はいなくなった……さぁ来いサーニャ!!」

サーニャ「いきます……ぎびとぅみべいべーあはんあはん♪」

お姉ちゃんマン「ぐあああぁぁぁぁぁ!!な、なんという妹パワーだ!!この私が立っているのがやっととは!!」


エーリカ「お、お姉ちゃんマンが押されてる!」

リーネ「がんばれお姉ちゃんマン!!」

芳佳「ペリーヌさん、今治療しますからね」

ペリーヌ「うぅ……かたじけありませんわ……」


お姉ちゃんマン「だが……お前は間違っているぞサーニャ……」

お姉ちゃんマン「お前が居るだけで……私達はそれだけで笑顔になれているんだ!!」

お姉ちゃんマン「私にとってお前も立派な眩しい愛すべき妹の1人なのだ!見ているだけで笑みが溢れるぞ!」

お姉ちゃんマン「家族を見ていて笑顔にならない姉がいると思うのか!!」


芳佳「確かに」

ペリーヌ「なるほど」

リーネ「一理ある」

エーリカ「そういうことだったのか」


サーニャ「わ、私は……このままでもいいの?」

お姉ちゃんマン「そうだサーニャ。さあおいで、お姉ちゃんがぎゅってしてあげよう」

サーニャ「お姉ちゃん……」ギュッ


エーリカ「やった!お姉ちゃんマンがサーにゃんを改心させたぞ!」

リーネ「ありがとうございますお姉ちゃんマン!」

ペリーヌ「それにしても一体どなたなのでしょうか……お姉ちゃんマン」

サーニャ「お姉ちゃんマン……私達の家族よ」

芳佳「違いないよサーニャちゃん!」


お姉ちゃんマン「妹達よ!喧嘩せずにな!お姉ちゃんを取り合うんじゃないぞ!皆のお姉ちゃんだからな!」


エーリカ「ありがとうお姉ちゃんマン!」

サーニャ「大好きお姉ちゃんマン」

芳佳「お姉ちゃんマーン!」


第二話「魅惑怪人サーニャ、廊下に現る」 おわり

美緒「ふう、やはり風呂は一番風呂に限るな!はっはっっは」

芳佳「坂本さんとお風呂に入るとなんだか安心できます!」

美緒「まあお前と私は同郷だからな。きっとそのせいもあるだろうな!」

芳佳「……ん?あれは……」

ルッキーニ「うえーん!!」

芳佳「ルッキーニちゃんどうしたの?」

美緒「むむっどうしたルッキーニ、顔が涙と鼻水でぐしゃぐしゃだぞ」

美緒「ほらハンカチをかしてやろう」

ルッキーニ「チーン!」

芳佳(うん……?この流れるようなお姉ちゃん的動作※1……もしかしてお姉ちゃんマンって坂本さん……?)

美緒「ほら、訳を話してみろ」

ルッキーニ「うん……あのね、あのね、実は私、シャーリーとナイショでぶどうをとってきて、ぶどうジュースを作ったの」

美緒「ほう、ぶどうジュースか」

芳佳「そういえば近くの森に野生のぶどうが生えてましたもんね」

ルッキーニ「それで今日の夜皆で飲もうと思って秘密の隠し場所から持って来ようとしたら……」

ルッキーニ「ぶどうジュース、とられちゃったぁ!」

ルッキーニ「なんだか『これはワインよ!子供の飲むものじゃないわよルッキーニさん、これを使ってあわよくば美緒とウフフフフ』って言いながら」

ルッキーニ「どこかに持って行っちゃった……」

芳佳「そんなひどすぎます!」

美緒「うむ。確かに隠していたのは良くないが、サプライズで皆に振る舞おうとしていたのなら問題ない」

美緒「しかし一体誰だ?皆目検討もつかないぞ」

ルッキーニ「私もわかんない……」

芳佳「うーん思い当たるフシは全く何処にもないですね……」

※1お姉ちゃん的動作
お姉ちゃんを思わせる動作。ここでは国際お姉ちゃん協議会によって規定された動作ではなく、お姉ちゃんらしさを醸し出す動作全体を指す。
例)妹の髪を優しく撫でる 妹の意見を妹の視線で聞いてあげる 等。

???「話は聞かせてもらったぞ!!廊下でジュースを強奪するのは軍規違反だ!」


芳佳「あぁっあれは一体!?」

美緒「姉か?堅物カールスラント大尉か!?」

ルッキーニ「いや、ちがうよ!」

一同「お姉ちゃんマンだ!」


お姉ちゃんマン「大丈夫かルッキーニ、怪我はないか?」サッサッ

芳佳(お姉ちゃんマン、至極当然と言った風にルッキーニちゃんの洋服の埃を払っている……)

芳佳(あの動作は坂本さんのお姉ちゃん的動作を上回るお姉ちゃん度※2だ……)

芳佳(そもそもお姉ちゃんマンが坂本さんだとしたら同時に存在するのはおかしいよね)

ルッキーニ「ありがとうお姉ちゃんマン!」ギュー

お姉ちゃんマン「うむ。無事ならないよりだ。でも何かをするときにはちゃんとお姉ちゃんに相談しないとダメだぞ?」

ルッキーニ「うじゅー……皆を驚かせようと思ったの……ごめんねお姉ちゃん」

お姉ちゃんマン「わかれば良い。それよりもぶどうジュースを取り返さなくてはいけないな……」

美緒「うむ。残念ながら我々には犯人の見当がつかんのでな」

芳佳「はい……もしかしてお姉ちゃんマンは犯人、知ってるんですか!?」

お姉ちゃんマン「当然だ。妹の安全を守ってやるのは姉の勤めだ。今回はハルトマンの部屋を片付けていたお陰でちょっと目を話してしまったが」

お姉ちゃんマン「おおよその検討は付いている……そうだ」


お姉ちゃんマン「そこにいるのはわかっているぞ!」


芳佳「!?」

美緒「何っ!?まだ現場にいるとはなんと大胆な!!」

ルッキーニ「うじゅー!ジュースかえせー!」


???「ふふふ……全てお見通しってわけね!!」

※2 お姉ちゃん度
当該人物の姉度を表す国際指標。国際お姉ちゃん協議会規定。
単位は1トゥルーデ。1トゥルーデは身近な年下でどこか頼りないウィッチを妹として認識してしまう程度を指す。ここでは4トゥルーデ程の動作。

お姉さんマン「私はお姉さんマンよ!」


お姉ちゃんマン「何っ!お姉さんマンだと!?」

ルッキーニ「ウジュジューわかりにくいよぉ」

芳佳「お姉さんマン?お姉ちゃんマンではないんですか?」

美緒「名前は似ているが全く違うぞ宮藤。AKBとおにゃんこクラブぐらいの違いがある」

お姉さんマン「美緒、あとで作戦司令室に来なさい」

美緒「済まなかった、勘弁してくれ」


お姉さんマン「残念ねルッキーニさん、でもこれは貴方が思っているジュースとは違うのよ」

ルッキーニ「ええーそれはジュースだよー私シャーリーと一緒に作ったもん!」

お姉さんマン「涼しいところに置いて置かなかったからかしら、変質してワインになってしまっているの」

ルッキーニ「そんなぁ……」


お姉ちゃんマン「待てお姉さんマン!だからといって妹から無断で物を盗むとは言語道断!!」

お姉ちゃんマン「年上としてちゃんと手ほどきをした上で、妹の為を思ってこそ指導するべきところだ!」

芳佳「そうだそうだ!」

美緒「うむ。非の打ち所がない理論だ。さすがお姉ちゃんマン」

ルッキーニ「お姉ちゃんマンなんとかしてよぉ……」

お姉ちゃんマン「うむ、妹を悲しませた代償はきっちり払ってもらうからな」

ルッキーニ「わーいお姉ちゃん大好き!」ウジュー

芳佳「お姉ちゃん頑張って!ルッキーニちゃんのためにも!」

お姉ちゃんマン「お姉ちゃんパワーが下半身に溜まってきた!お姉ちゃんマンパワー全開だな!」ムラムラ

お姉さんマン「うふふ、そんな大口叩いていいのかしら?」

お姉ちゃんマン「うるさい、ゆくぞ!喰らえお姉ちゃんパンチ!!」

説明しよう!お姉ちゃんパンチとは妹を外敵から守るために繰り出されるただのパンチなのだ!あたるとかなり痛い

お姉さんマン「遅いわね」シュッ

お姉ちゃんマン「何っ!?お姉ちゃんパンチがかわされただと……!?」

お姉ちゃんマン「くっではこれではどうだ!お姉ちゃんキック!!」

説明しよう!お姉ちゃんキックとは妹を不逞の輩から守るために繰り出されるただのキックなのだ!足だし尚の事痛い

お姉さんマン「まだまだねお姉ちゃんマン」ヒラリ


美緒「お姉ちゃんマンの攻撃が全く通用していない……!」

芳佳「やはりくぐってきた場数が違うということなんでしょうか」

ルッキーニ「長く生きてると苦労も多いってことなのかなー……」

美緒「そういうことだ。特に周りの目が気になりだすと敵も増えるからな」


お姉さんマン「あなた達」


お姉ちゃんマン「くそ、このままでは妹を守れずに負けてしまう……姉失格だ!」

お姉ちゃんマン「私が至らないが故に……何と情けない事だ……」


???「おいおい、そこで諦めるのか?お前らしくないぞ」


芳佳「あっあれは!?」

ルッキーニ「バイカーかな?リベリアンスピードスターかな?」

美緒「違う!あれは……!」


一同「恋するうさちゃんマンだ!!」

恋するうさちゃんマン「歯がたたないってことはあたしの出番ってことかなー」

お姉ちゃんマン「こ、恋するうさちゃんマン……」

恋するうさちゃんマン「全く……口はデカイくせに肝心な所でダメだなーお前は」

恋するうさちゃんマン「ま、そこがいいんだけどな」

お姉さんマン「恋するうさちゃんだか恋するイエーガーちゃんだか知らないけど」

お姉さんマン「私に適うとでも?」


美緒「……いや、これは勝てるな」

芳佳「ど、どういうことですか坂本さん!!」

美緒「まぁみてればわかる。とにかく私達の出る幕ではない、静かに見守るんだ」

ルッキーニ「ウジュー……どっちも応援するよ!!」


お姉さんマン「相手にとって不足はない、って言いぶりね」

お姉さんマン「じゃあこちらから行かせてもらうわよ!喰らいなさい!お姉さんビンタ!」

説明しよう!お姉さんビンタは高速で放たれるドSお仕置きビンタなのだ!ドMには効かないぞ!

恋するうさちゃんマン「甘いぜ」ガシッ

お姉さんマン「こ、高速ビンタを受け止められた!?」

恋するうさちゃんマン「確かに技が早いが……好きがあるぜ、お姉さんマン」

お姉さんマン「くっ……美緒やトゥルーデですら避けられないビンタ、何故貴方に!?」

恋するうさちゃんマン「私には見えるのさ、お前からにじみ出るその」

恋するうさちゃんマン「たまには守ってほしいオーラが、な」

お姉ちゃんマン「たまには守ってほしいオーラだと……?」

恋するうさちゃんマン「ルッキーニの親代わりをしてるからな、こう言うオーラには人一番敏感なのさ」

恋するうさちゃんマン「それに……お姉さんよりもマンマの方が落ち着きがあり、そして包容力が高い、そうだろ?」


芳佳「確かに」

美緒「なるほど」

ルッキーニ「一理ある」

お姉ちゃんマン「そういうことだったのか」


恋するうさちゃんマン「防御は最大の攻撃!いくぜ!恋するうさちゃんホールド!」ギュー

説明しよう!恋するうさちゃんホールドとは有り余る母性で敵を抱きとめる攻撃なのだ!いつかはトゥルーデにできるといいねシャーリー!

お姉さんマン「ぐ、ぐああぁぁぁ……なんていう癒しのパワー……」

お姉さんマン「うっ……うっ……」

お姉さんマン「私だってたまには誰かに甘えたいのよ……1人でデスクワークは寂しいわ……」シクシク

恋するうさちゃんマン「よしよし」ナデナデ

美緒「宮藤覚えておけ、これが戦いというものだ」

芳佳「はい!勉強になります!」

ルッキーニ「いいなー!あたしも恋するうさちゃんマンにギューってしてほしい!!」

恋するうさちゃんマン「ハハハ、まあまたこんどしてやるよルッキーニ、今日はお姉さんマンに譲ってやってくれ」

ルッキーニ「ウジュー……でもお姉さんマン可愛そうだし我慢する!」

お姉ちゃんマン「いい子だなルッキーニ、さすが私の自慢の妹だ」

ルッキーニ「今日はお姉ちゃんマンでがまんするー」ギュー

お姉ちゃんマン「まさに役得だな!至高のひとときだ」ナデナデ


お姉さんマン「はぁ~……癒やされたわ、ありがとう恋するうさちゃんマン」

恋するうさちゃんマン「いいってことよ、ワインについては後でルッキーニに私から言っておくよ」

お姉さんマン「よろしくね。それにしても5歳ぐらい若返った気分だわ~」

美緒「それは無い」

お姉さんマン「美緒、今日の夜覚悟しておいてね?」

美緒「はっはっは、すまん冗談だ冗談」

お姉さんマン「美緒」

美緒「はい」


お姉ちゃんマン「恋するうさちゃんマン……」

恋するうさちゃんマン「ん、なんだお姉ちゃんマン」

お姉ちゃんマン「今日は助かった、ありがとう」

恋するうさちゃんマン「なんだガラにもない、まあ良いってことよ。私達は家族、だろ?」

お姉ちゃんマン「ああ!そうだな!(姉妹的な意味で)」

恋するうさちゃんマン「へへっ当然さ!(夫婦的な意味で)」

お姉ちゃんマン「かわいい妹達よ、困ったらいつでも呼んでくれ!」

恋するうさちゃんマン「全く調子いいなぁ……んじゃ、そういうことで」


芳佳「ありがとうお姉ちゃんマン、ありがとう恋するうさちゃんマン!」

ルッキーニ「ウジュー!しゅっきしりたー!ありがとーー!!」


第三話「焦燥怪人お姉さんマン、婚活に現る」おわり

リーネ「ハルトマンさん」

エーリカ「あ、リーネじゃん。なーに?」

リーネ「私、ハルトマンさんに苦情を言いに来たんです」

エーリカ「苦情?どんな?」

リーネ「さっきこの芳佳ちゃんの使用済みズボンをバルクホルンさんのブロマイド5枚と交換したんですけど」

リーネ「苦情は簡単です。このズボン、芳佳ちゃんのじゃないです」

エーリカ「そんなことないよ。ほら、雪みたいにきれいな白でしょ?」

リーネ「いや色とか関係ないですよ!みてくださいここ!ペリーヌって書いてある」

エーリカ「いやいやそんなことないってば。きっと間違ってペリーヌが名前を書いちゃったんだよ」

リーネ「じゃあ例えばこれが芳佳ちゃんのパンツだとしましょう。かぶれば勝手に使い魔が発動するはずですよね?」

リーネ「はーい!ズボンかぶりました!スーパーリーネになりますよー!」スポッ

エーリカ「……」

リーネ「……」

リーネ「……やっぱり何も起きないじゃないですか!!」

リーネ「このパンツは!芳佳ちゃんのじゃない!」

リーネ「紛れも無い他の誰かのズボン!非芳佳ちゃんのズボン!新品でペリーヌさんが買って、ペリーヌさんが吐いて、芳佳ちゃんが履くこと無く終わったズボン!」

リーネ「このズボンは!全く!芳佳ちゃんに触れていない!芳佳ちゃんに!所有権が1秒たりともない!」

リーネ「このズボンの!所有者は!全く!芳佳ちゃんじゃ!なかった!」

エーリカ「……うーん、まあ確かにペリーヌのズボンかもしれないなぁ」

リーネ「ですよね。交換してください」

エーリカ「まあただ確証が持てないから一番詳しい人に聞こうか……よーし」


エーリカ「助けてお姉ちゃーん!エーリカ泣きそうだよぉ!」

お姉ちゃんマン「話は聞かせてもらった!エーリカは私の妹だ!」ガチャッ

リーネ「お姉ちゃんマン!」



お姉ちゃんマンはどんな格好してんだ…?

エーリカ「お姉ちゃんマン、お姉ちゃんマンに聞きたいことがあって」

お姉ちゃんマン「なんだハルトマン。慌ててエーリカとか呼んでしまったじゃないか」

リーネ「お姉ちゃんマンは妹のプロフェッショナルと聞きました」

お姉ちゃんマン「いかにも。妹のことなら全てを知り尽くしていると自負しているが」

エーリカ「このズボン、誰のだと思う?」

お姉ちゃんマン「ん?これは……ペリーヌじゃないか?」

リーネ「ほらやっぱり!」

エーリカ「うそだぁ!よく見てよお姉ちゃんマン!名前はペリーヌって書いてあるけど騙されちゃダメだって!」

お姉ちゃんマン「いや、これは間違いなくペリーヌの物だ。試しに私が履こう」スルッ

お姉ちゃんマン「」ピョコ

エーリカ「お姉ちゃんマン反応してるじゃん」

リーネ「でも私は全く反応しませんでした」

お姉ちゃんマン「いいかハルトマン。妹であるとかそうでないとかは理屈じゃない。国籍とか人種とか関係なくそういう概念なんだ」

お姉ちゃんマン「リーネにとっての宮藤もそういうものだ。お前も私の妹ならそれぐらい理解して当然だぞ?」

リーネ「だからお姉ちゃんマンさんにとって妹であるペリーヌさんは反応するけど、私にとっては芳佳ちゃん以外は割とどうでもいいので反応しなかったんです」

エーリカ「うーむむ……精進しないとダメかー。私は自分のとトゥルーデ以外の履いた事ないからよくわかんないや」

お姉ちゃんマン「うむ、例えばここに宮藤のズボンがある。まず試しに私が履こう」スルッ

お姉ちゃんマン「」ピョコ

エーリカ「ここまではさっきと一緒だね」

お姉ちゃんマン「次はリーネ、お前が履いてみろ」

リーネ「はい」スルッ

リーネ「」ピョコ

リーネ「あ、これは本物です」

お姉ちゃんマン「な、言っただろ?」

リーネ「では現行犯逮捕します」カチャッ

お姉ちゃんマン「何っ!?き、貴様はまさか……!!」

リーネ「そうなんです……実は私」

芳佳ちゃん警察「芳佳ちゃん警察501芳佳ちゃん総本部芳佳ちゃん警視総監です。芳佳ちゃんの私物の取引は国際芳佳ちゃん協議会によって禁止されています。よって現行犯逮捕です」

お姉ちゃんマン「くっ……妹に欲情するのはやはりお姉ちゃんマン失格ということか……」

芳佳ちゃん警察「まあお姉ちゃんマンさんも人間ですからそんなこともあります。初犯ですし、身柄はうちではなく恋するうさちゃんマンさんに引き渡します」

芳佳ちゃん警察「恋するうさちゃんマンさん」

恋するうさちゃんマン「お姉ちゃんマン、今日はあたしの胸でゆっくり泣くといい」

エーリカ「お姉ちゃんマン……私、お姉ちゃんマンが(シャーリーの部屋から)出てくるまで待ってるよ!」

お姉ちゃんマン「ありがとうエーリカ……また妹を家族として守れるようになるよう頑張ることにする」

恋するうさちゃんマン(まずは私のことを家族として守ってくれるようになって欲しいもんだなぁ)

芳佳ちゃん警察「これにて一件落着ですね!」


がんばれお姉ちゃんマン!負けるなお姉ちゃんマン!明日も501のどこかで妹達がお姉ちゃんマンを待っている!

第四話「芳佳ちゃん警察、出動!」おわり



芳佳「ご存知!愛のお姉ちゃんマン」完

HTML化依頼出してきます

素晴らしかった 乙

面白かった乙


原作の雰囲気残しつつパロるって凄くいい

素晴らしい勢いだった乙

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