友「よお、男」

男「うーっす、友」

男「ところで、何にするか決めたか？」

友「は？　何の話？」

男「今日は、ホワイトデーだろ？」

友「ああ……そういやそうだったな」

男「何だよ、友。　忘れてたのか？」

友「まあな」

男「最低だな……俺なんか悩みに悩み抜いて、決めたっつーのに」

友「…………」

友「……まあ、それは置いといて」

友「男は何を贈るんだ？」

友「ｂｔからずっと、幼馴染ちゃんとラヴラヴだったみたいだけど」

男「お前も女ちゃんと仲いいじゃねーか」

友「まあな。　……彼女いるって、気持ち的に幸せだな」

男「禿同」

男「……実際は人間関係の延長線上で、結構しがらみ多いけどな」

友「わかるわー、スゲーわかるわー」

友「女ちゃんの友達の前でみっともない格好してると、すぐ怒るし……」

男「あー……俺も髪型とか、靴を綺麗にしろって言われてる」

友「でも」

男「おう」

友・男「デートはいいよなー」///

友「この前、買い物に出かけたけど」

友「私服が可愛いんだよな～」///

男「しかも」

男「自分の為にオシャレしてくれたって思うと」

男「テンション上がるよな～」///

友「だよな～」///

友「で？　何を贈るんだよ？」

男「ネットで調べたら、ホワイトデーの名の通り」

男「何か白い物を送るのが一般的だってあってな」

友「まあ、それくらいは俺も知ってる」

男「最近じゃ、そういうこだわりは、無くなっているみたいだけどな」

男「食べ物がフツーみたいだ」

友「よく聞くのは、マシュマロとかだな」

男「何だ、知ってるじゃないか、友」

友「それくらいはな」

男「まあ、そういうセオリーを守るのもいいと思うんだけど」

男「やっぱし何か、俺らしい物を贈りたいわけよ」

友（……まさか、こいつ）

友「そ、そうか」

男「んで」

男「奮発して、制作して、昨日やっと完成したんだ」

友「……制作？」

友（まあ、ザー汁とかじゃなくて良かったけど……）

友「何を作ったんだ？」

男「フッフッフッ……聞いて驚け」

友「？」

男「それは……」

男「ｐｇ・ガ○ダムだ！」

友「…………」

友「は？」

男「学生の財布に８２００円は、ちょっと痛かったが」

男「これも幼馴染をサプライズさせるた」

友「ちょい待ち」

友「何でガンプラなんて選択したんだよ！？」

男「連邦の『白い奴』って言われてるじゃないか」

友「俺が言いたいのは、そこじゃねえ！」

友「何で女の子への贈り物がガンプラ何だよ！？」

男「俺らしいだろ？」

友「確かにそうだが、がっかりされる可能性が大だと思う……」

男「またまたご冗談を」

友「何も言わねーから、セオリー通りマシュマロにしておけ」

男「作るのに半月もかかったんだぞ！？」

男「これで行く！」

男「無駄にはせん！無駄にはせんぞぉー！」

友（……おめーが作りたかっただけじゃねーの？）

友「どーなっても知らねーぞ……」

男「じゃ、俺、幼馴染に渡してくるわ！」

友「おう……しっかりと現実を知って来い」

　　　　　タッ　タッ　タッ…

友「…………」

友「さて、俺はどうするかなー」

友「…………」

友「無難にマシュマロとクッキーを買って、贈って……」

友「ヤバそうなら、女ちゃんに服を選んでもらって、それを贈ろう、うん」

友「…………」

男「幼馴染」

幼馴染「あ、男」

男「……ん？　今年は紙袋がないな？」

幼馴染「そりゃ私達、公認のカップルなんだもん」

幼馴染「彼氏持ちにホワイトデーのプレゼントなんて、あるわけないわよ」

男「公認……」///

男「改めて言われると照れくさいけど……確かにそうだな」///

幼馴染「んふふ」///

幼馴染「で？　どんなプレゼントをしてくれるのかな？」

男「よくぞ聞いてくれました！」

男「じゃーん！」

幼馴染「おおー、大きいね」

男「俺の自信作だ」

幼馴染「自信作？　何か作ったの？」

男「まあ、開けてみろよ」

幼馴染「どれどれ～？」ゴソゴソ…

幼馴染「」

男「どうだ？　すごいクォリティだろ？　ｐｇ・ガ○ダム！」

幼馴染「…………」

男「何でこれを選んだかって言うと、作中で連邦の『白い奴』って呼ばれてて……」

幼馴染「…………」

男「苦労したんだぜ～？　とにかく、パーツが多くてさ～」

幼馴染「男……」

男「うん？」

幼馴染「バッカじゃないの！？」

男「ひえっ！？」

幼馴染「ありえないでしょ！？　女の子のプレゼントにガンプラなんて！！」

男「どうして怒るんだよ！？」

男「俺らしいプレゼントだろ！？」

幼馴染「男らしければ、いいってモノじゃないの！」

幼馴染「私が喜ぶかどうか、微塵も考えられてないじゃない！！」

男「幼馴染もガ○ダム好きじゃないか！」

男「どうして、そんなに怒るんだよ！？」

幼馴染「む――っ！　もういい！」プイッ！

男「あ！　待ってくれよ、幼馴染！」

男「何が気に入らないんだよー！」

男の家



男「…………」

男「友の言う通りだった……」

男「…………」ハア…

男「…………」

男（喜んでくれると思ったのになー……）

男「…………」ハア…

男（…………）

男（とりあえず、お詫びの意味で買ったマシュマロ……）

男（今更って気もするなぁ……）ハア…

　　　　　ピンポーン

男「ん？」

男「はーい」

　　　　　ガチャ

幼女「あ、お兄さん」

男「ああ……君か」

男「弟ならまだ帰って無いけど？」

幼女「……そうですか」

男「…………」

男「……あ」

男「良かったら、これどうぞ」つ（マシュマロ）

幼女「え……？」

男「ｂｔにブ○ックサ○ダー、くれただろ？」

男「そのお返し」ニコッ

幼女「……！」ドキッ///

幼女「あ、ありがとう、ございます……」///

男「どういたしまして」

男「弟に用事なら伝えるけど？」

幼女「い、いえ！　な、何でも無いですから！」///

幼女「これで失礼しますっ！　さよなら！」///

　　　　　タッ　タッ　タッ…

男「……？」

男「まあ、いいか……」

幼女「…………」///

幼女「…………」///

幼女（弟くんのお兄さんって……あんなにかっこよかったっけ？）///

幼女（前に会った時は、何か、さえない感じだったのに……）///

幼女「…………」つ（マシュマロ）

幼女「……えへへ」///

　　　　　タッ　タッ　タッ…

幼馴染の家



幼馴染「…………」

幼馴染「……大きい。　３０cm位あるわね」

幼馴染「こんなのがあるんだ……」

幼馴染「…………」カショカショ

幼馴染「よく出来てるわ……」

幼馴染「…………」

幼馴染「ア○ロ、行きまーす」

幼馴染「…………」

幼馴染「♪」クスッ

翌日



男「…………」ウロウロ

男「…………」ソワソワ

男「…………」ウロウロ

男「……あ」

幼馴染「…………」

男「お、おはよう、幼馴染」

幼馴染「…………」

幼馴染「……おはよう」

男「！　お、おう」

男「…………」

幼馴染「…………」ツーン

男「…………」

男「な、なあ、幼馴染」

男「謝るからさ、きげん……直してくれよ」

幼馴染「…………」ツーン

男「な、なあ……」

幼馴染「…………」

幼馴染「……反省した？」

男「！　も、もちろん！」

幼馴染「……そう」

幼馴染「なら、きげん、直してあげる♪」

男「お、幼馴染……」

男（よ……良かったぁ～）

幼馴染「そうねぇ」

幼馴染「今日の帰り、ミ○ドのドーナツおごって欲しいなぁ～？」

男「…………」

男「ごめん……俺、もうマジ金がない」

幼馴染「え～！？」

男「だって……あのガ○ダム、８２００円もしたから」

幼馴染「はあ！？あれって、そんなにするの！？」

男「おう……ガ○プラの最高級品だからな」

幼馴染「あきれた……」

男「まあ、そんな訳で自信あったんだけど」

幼馴染「今度はもっと、私の事を考えたプレゼントにしてよね？」

男「へーい」

幼馴染「じゃ、学校に行きますか」

男「ああ、そうだな」



幼女「…………」

幼女「……お兄さん」

幼女（彼女持ちだったのね……）

幼女「…………」クスン…

　　　　　男性の皆さん、ｂｔのお返しはしましたか？

　　　　　余程の物でない限り、女の子は大抵喜んでくれます。



　　　　　このｓｓの男と幼馴染は、この出来事が

　　　　　のちのち思い出話となり、笑い話となり

　　　　　そして、子供に聴かせる昔話になりました。

　　　　　今日は３月１４日、ホワイトデー

　　　　　多くのカップルに幸あらん事を……




　　　　　おしまい

以上、童貞の妄想、再び、でした。

おつ

面白いね

乙
幼と男結婚したの？