お婆ちゃん「お願いじゃ、死ぬ前に一度だけ…(安価)」(12)

オッス、おら、ババア!

わしは、一年前に癌で余命半年と告知を受けた。

が、医者の告知なんぞ、当てにならんのー。

わし、皇潤飲んで、半年も生きおったぞ。

…だが、わしには分かる。

わしは、もうすぐ死ぬ。

今まで生きていたことは、奇跡だったんじゃ。でも、死ぬのはなーんも怖くない。

ただ、一つだけ気がかりなことがあっての…。

男「おはよー婆ちゃん!!」ガラガラ

おばあ「おお、おお、男かい。おはよー」


…こいつは、孫の男。優しいが、気が弱くて根性なし。おまけにコミュ障と童貞と廚ニ病までこじらせておる。

男「婆ちゃん、今日はデスノートとワンピースっていう漫画持って来たよ」

おばあ「まぁ、ありがとうねぇ。はい、先週持ってきた漫画は返すよ」

男「うはww婆ちゃん、ドラゴンボールもう読み終わったのww」

おばあ「ああ、面白かったよぉ」ニコニコ

…こんな老いぼれにサブカルチャアを教えてくれた、気立てのいい子なんじゃよ。

じゃが…。

おばあ「どうだい、男~。大学では良いお友達ができたかい?…ガアルフレンドとかは?」

男「…ははは、婆ちゃん、俺の事なんか、気にしなくていいよ」

おばあ「…」

この子を、この状態のまま、残して死ぬのは…わし、ちょっと嫌じゃ。

どうやったら、この子の人生を輝かせてあげられるんじゃろかい…?

男「あ、そうだ。婆ちゃん、俺お茶淹れてくるね」ソソクサ

おばあ(どーしたらええのか…?)

おばあ(毎日毎日アニメばっかり、友達もでけん…。このままじゃ、嫁さんも)

おばあ(あの子、まぁ、顔は……残念じゃが、性格は良いからきっとモテルはず)

おばあ(はぁ…)ウツラウツラ

男「婆ちゃん~饅頭食べよう」ガラガラ

おばあ「ふに…?ん、ああ…。でも、今は眠くて…。男が全部おあがり」

男「そう?…あ、じゃあ、ちょっと寝なよ。俺、その間に掃除でもしてるから」

おばあ「ほーい」

おばあ(こーんな、子供からも見放されたおいぼれを…。)ウツラウツラ

おばあ(本当に、優しいねぇ……)コク

おばあ(この子の、優しさを…皆に…伝えられ、たら…)コクン

おばあ(そしたら…わしは、潔く、死…)

おばあ(………)カクッ

……



おばあ「…んは?」パチ

おばあ「…ん?」

おばあ「ここは…どこ、じゃ?」

おーどろき桃の木。わし、何故か大きな川の前に立っておる!

何じゃ、ここはぁ!? 男め、わしが寝てる隙に運んできたのか…?

???「おーい、おーい」

む、向こう岸で誰か手招きしておる

おばあ「…って、まさかあれは、銀ちゃん…!!?」

説明しよう!銀ちゃんとは昔、旦那との関係にマンネリを感じてたときに、おっとこれはもう言えんなゲフンゲフン

おばあ「お~い、銀ちゃぁん」

おばあ(ん?ちょっと待つんじゃ。確か、銀ちゃんは三年前、イカ釣り漁船から海に落ちて…)

おばあ「…」

???「お~い、こっちにおいでぇ~♪」

おお、おお、あれはわしの五十年来の親友、梅ちゃんじゃないかい!!

……ん、まてよ

おばあ「梅ちゃんって、確か…。」

………。 ………。あいつ、去年に高尾山で遭難して、凍死体で発見されたんじゃ…。

梅「おぉぉ~~い、おいでぇ~」

銀「さぁさぁ、おいでぇ~」

おばあ「oh……」

ナンテコッタイ。 わし、三途の川に来てしもうた…!!?

おばあ「わっ、わしはまだ死ねんぞ!孫が、孫が…!!」

梅「そんなもん、放っとけ!!」

銀「コッチの方が、楽しいぞぇ~」

おばあ「だ が 断 る」バーン

婆ちゃんがjojo読んでる描写あったらもっと面白かったな

支援

まだ一度も安価出してないのに放置してんじゃねぇ

おばあ「明らかにあの世じゃろうが、そっち!」

銀「悩む事なんかな~んもないぞ~。さぁ、また青春しよう~」

梅「いつ逝くの?」

銀「今でしょ!!」

おばあ「じゃかあしぃわい!」

おばあ(しかし困ったのう。…なんか、本当に楽しそうじゃ)

…おまちなさい、お婆さん

おばあ「!?誰じゃ!?」

…私は仏。あなたの強い願いにひかれ、やってきたのです

おばあ「」

おばあ「な、なんじゃそのチート展開はぁああああ!!?」

…あなた随分香ばしいですね

おばあ「お前モナー」ビシ

…私は仏なのですよ?少しは尊敬なさい

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