モバP「或書店の魔女」 (50)
鷺沢文香ちゃんのSSです。
……あまりに可愛かったので、つい。
まだまだキャラも不安定な上、話し方も拙いかもしれませんが、よければお付き合いお願いします。
———事務所———
ちひろ「プロデューサーさん」
P「なんでしょうか?」
ちひろ「上から指示が来まして、新しいアイドルを探してこいだそうです」
P「……はい?」
ちひろ「と、いうわけで。明日は確かプロデューサーさん空いてましたよね?」
P「いや何を言っているんです?」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1369138607
ちひろ「何をって、上からの指示を伝えてるんですが」
P「いやいやいや。この事務所、もう160人以上いるのに、更にまた増やすんですか?」
ちひろ「上がそのように」
P「そもそも社長ならわかりますが、上ってなんです?上って」
ちひろ「……運営」ボソッ
P「へ?」
ちひろ「ああ、社長と同じくらいの権力を持っている方々ですよ」
P「は、はぁ」
ちひろ「なのでまぁ、社長からの指示と思ってくれて相違ないです」
P「そうですか……」
早速本屋ちゃん来たか期待支援
ちひろ「では話を戻しますが、明日プロデューサーさんは空いてましたよね?」
P「一応、スケジュールではそのように」
ちひろ「では、明日から愛媛の方に向かってもらいます」
P「……は?」
———翌日 愛媛———
P「……」
P「いやいやいやいや」
P「【翌日 愛媛】じゃねーよ。何があったんだよちひろさんと会話が終わった後」
P「俺もなんでちゃんと旅支度してるんだろ……なんだこれ怖いんだけど」
P「だが仕事となればしょうがない……ちひろさん曰く、他の日に休日回してくれるみたいだし」
P「いよっし。そうと決まれば、可愛い子探すぞー!」
P「……」
P「誰もノってくれないとちょっと寂しいな……」
———二時間後———
P「……」ジーッ
JK1「やだ、何あの人。こっち見てるんだけど」
JK2「でもでもなんかかっこよくなーい?」
JK3「でもでも〜。あたし的にはもうちょっと太ってると〜」
JK1&2「お前には聞いてねぇよブタゴリラ」
P「……ダメだな」
相変わらず仕事が早い
支援
P「はぁ……もうこっちについてからかれこれ二時間かぁ」
P「俺のプロデューサーアイも鈍ったか……?最近、仕事の都合上スカウトとかしてないからなぁ」
P「……主に蘭子とかアーニャのせいで」
P「アーニャとか総選挙の影響で一気に仕事増えたもんなぁ。そのうち、新しいライブ衣装とか用意してやるか」
P「蘭子は……まぁ、2ndシンデレラガールとして、でかい仕事が入ってるからな」
P「二人共全力でサポートしてやらないとなぁ」
P「……ん。素質ありそうな子もいるんだけどなぁ」
???「フゴフゴ!っはぁ。フランスパン美味しい……♪」
P「あの子とかいいなぁ……声かけてみようかなぁ」
P「おーい!ちょっとそこの君ー!!」
???「モグモグ……?」
P「あ、えっと……す、凄い量のパンだね。家族への買い物か何かかい?」
???「モグモグ、そうですか?あ、いやコレ全部あたしの分ですよ!」
P「(かな子といい勝負……いや、それ以上か……?)」
???「それで、何かご用ですか〜?」モッキュモッキュ
P「あ、ああそう。聞きたいんだけど、アイドルって興味あるかい?」
???「アイドル、ですか?モグモグ、興味はありますけど……モグモグ。あ、ところでどなた様でしょ?」
P「ああ、申し遅れた。俺はこういう者で———」
———数十分後———
P「ふぅ。やっと一人か」
P「興味を持ってくれてよかった。……パンを大量に買ったせいで財布が少し軽くなったけど」
P「さて、この調子でどんどん行こ……」ピタ
P「……ふむ」
P「随分と歴史を感じさせる建物だな……なになに?鷺沢書店……?」ティン!
P「……ティンと来た。入ってみよう」
P「……えーっと……お、お邪魔しまーす……?」ギィィィ
P「うわ、凄い埃だな……だが、それもまた味なのか……?」
???「……」ポケーッ
P「……ん、あの子」
もうメインでひとつきたか
さっきもちょい役だったけどひとつ見たし人気あるなー
???「……あ。いらっしゃいませ……」
???「何かお探しですか……?」
P「ああ、いや。アイドルを探してるんだ」
???「……はい?」
P「いや、アイドルを」
???「アイドルを……お探しですか?当店ではアイドル雑誌などのお取り扱いはございません」
P「いや、アイドル雑誌じゃなくて」
???「……違うのですか?」
P「うん。アイドルを探しているんだ。で、今、見つけた」
???「…………ええと」
P「君、よかったらアイドルやってみないかい?」
???「あの、お話がよく飲み込めないのですが」
P「ああ、ごめんごめん。俺はこういう者で———」スッ
???「……アイドルのプロデューサーさん、ですか」
P「そそ」
???「それで……これを何故私に?母なら今外出中で……」
P「いやいやいや。俺が誘ってるのは君だよ?」
???「……はい?」
P「あ、えーっと……なんて呼べばいいかな?」
文香「鷺沢……文香です」
P「そっか。じゃあ文香ちゃん。俺は君にアイドルになってみないかって誘ってるんだ」
文香「私が、アイドル?」
P「そうそう」
文香「……何かのご冗談では?」
P「冗談じゃない。君には光る何かが見えたんだ」
文香「光、ですか……私はむしろ闇だと思いますが」
P「闇?それまたどうして」
文香「……すぐわかると思いますよ。そろそろ、小学校の下校時間ですので」
P「は、はぁ」
小学生A「———でさ〜」
小学生B「あっはは!マジで?」
小学生C「おいおいそりゃねーだろ!」
文香「……来ましたね」
P「和む風景じゃないか」
文香「私は……そうは思えません」
P「……?」
小学生A「お、おいここ魔女の家だぜー!」
P「魔女……?」
小学生B「そそ!ほんと、魔女の洋館みたいだよなぁ」
小学生C「そのうち火事にでもなるんじゃね?魔女狩りだー!なんちゃって」
小学生A&B「あっはっはっは!!」
P「……」
文香「わかり、ましたか?」
P「なんとなくは」
文香「私、魔女なんですって」
P「……見た目だけで判断するのは、子供のよくない癖だな」
文香「ふふふ。こんな魔女に、アイドルなんて出来ると思いますか?」
P「できるさ」
文香「……無理ですよ。私、人前に立つのも苦手なんですよ。人と話すのも」
P「そんなのどうにかなるさ。実際、最初は人前に立つだけで震えてた子が今や売れっ子だ」
文香「……でも、無理です」
P「……うーん」
魔法少女?
P「そうだ。本は好きか?」
文香「……私は、好きです。プロデューサーさんは……?」
P「俺は乱読家でな。なんでも読むなんだが……」
P「今まで読んだ中に、【或阿呆の一生】という物語がある」
文香「……芥川龍之介さんの」
ヤンデr
>>26 画像ありがとうございます!
P「そうだ。さすが書店の子だ」
P「で、この【或阿呆の一生】は芥川龍之介の、遺稿だ」
P「……冷たい、欝を連想とさせる文体で書かれている」
文香「少しは、知ってます」
P「そのせいで一般に、【敗北の文学】なんて呼ばれてるんだ」
文香「……作者が自[ピーーー]ることにより、作品が芸術として完成したから……」
P「そうだ。だけど俺はこれを敗北とは思わない」
P「むしろ勝利だろ。大勝利だ」
文香「……何故?」
P「だって、この作品は【完成】したんだ」
おうふ……書き直ししまするorz
文香「……自殺することにより、芸術として完成したから……」
P「そうだ。だけど俺はこれを敗北とは思わない」
P「むしろ勝利だろ。大勝利だ」
文香「……何故?」
P「だって、この作品は【完成】したんだ」
P「……アイドルには、【完成】なんてないんだ」
P「【完璧】もない。【完成】なんてない」
P「アイドルっていうのは、不完全な芸術なんだ」
文香「……だから、勝利、と?」
P「ああ。だが決して、羨ましいとは思わない」
http://i.imgur.com/GEp3eno.jpg
http://i.imgur.com/t1gkRCX.jpg
アナスタシア(15)
http://i.imgur.com/oe92EMq.jpg
http://i.imgur.com/mh7lmZf.jpg
神崎蘭子(14)
http://i.imgur.com/pkRMoBS.jpg
http://i.imgur.com/hxcAequ.jpg
三村かな子(17)
http://i.imgur.com/XrYTDpj.jpg
http://i.imgur.com/aQA6n8d.jpg
大原みちる(15)
>>33 名前だけの子も画像ありがとうございます!
P「【完成】したら、もうそこで終わりだからな……それ以上がないんだ」
P「現に、この作品に続きはないし、それ以上もない」
P「だから俺は、【完成】を【完璧】を目指さない」
文香「……普通の人が聞いたら、不真面目だと思うでしょうね」
P「それで構わないんだよ。不真面目でもいい、適当でも、ニートでもいいさ」
P「人は絶対に何か、欠けているんだ。君だってそう。俺だってそう」
P「その部分を無理に直す必要はないさ。むしろそれも一つの個性だ」
P「だから……そんな個性ある、不完全な君を、俺はアイドルにしたい」
文香「……どんなスカウトの言葉ですか……」
P「ははっ。カッコつけすぎか?それも俺の個性の一つだ」
P「俺も最初、すっごく根暗でな。でも今じゃ立派な中二病患者、もしくはカッコつけ、かな」
文香「……ふふっ」
文香「……もし……アイドルになったら、何か変われますか?」
P「変われるさ。新しい、君に」
文香「……新しい自分……興味あります」
P「本当かい?」
文香「書の世界はどこか時が止まったような感覚で……」
文香「その止まった世界から、アイドルという道に一歩踏み出せば……私も前に進めるでしょうか?」
P「ああ!一緒に進んでいこう!」
文香「……はいっ」
———翌日———
文香「そ、その……こんにちは」
文香「私は……鷺沢文香、と申します……」
文香「……本が、好きです」
文香「あ、あの……えっと」
P「(大丈夫かな)」
文香「私も、皆さんと一緒に……変わっていきたいと思っています」
文香「……よろしく、お願いします」ペコリ
おわり
N+の画像見てすぐ書き始めたので、ちょっと読みにくい部分があるかもしれません……申し訳ない。
文香ちゃん可愛いですよね。晴ちゃんも出したかったんですが、あの子の場合親が勝手に応募したとの事で……出すにいたらず。
最後に、ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました!
……もしかしたら、おまけとかも書くかも。
いい感じ つづきはよ
おまけ1 「似てる二人」
文香「……」
小梅「……」
幸子「(な、なんですかコレ)」
文香「……」
小梅「……」
幸子「(し、新入りの方に事務所を案内しろと言われたのはいいんですが……)」
文香「……」
小梅「……」
幸子「(な、なんで二人共黙ったままなんですか?!)」
文香「……ふふっ」
小梅「……ふふっ」
幸子「(しかも時たま急に笑いだすし?!なんなんですかこの二人?!)」
文香「……本、好きなの?」
小梅「そ、そうみたい」
幸子「へぇ、文香さんは本好きなんですか?(やっと喋ってくれた……)」
文香「私は……書店で働いてたから……」
小梅「そう、なんだ。私、ホラー小説しか、読まないから」
幸子「え?さっき小梅さん、本好きだって言ってませんでしたっけ?」
小梅「え?い、言ってないよ」
文香「言ってない……ね」
幸子「それじゃあ、さっきのは?」
文香「それは……ほら。幸子ちゃんの隣……」
幸子「え?」
小梅「お、女の子、が、歩いてる……」
幸子「……は?」サーッ
文香「……あ」
小梅「そ、そっか。見えない人……だったの」
幸子「さ、ささささ、さっきから何を言っているんです?ぼ、ぼぼぼ、ボクの隣なんて」
文香「……ごめん。気にしないで……」
小梅「そ、そうだよ。気にしたら……負け」
幸子「な……なんなんですかぁ!もう二人なんて知りません!!」タッタッタッタ
文香「あ、行っちゃった……」
小梅「ふ、二人じゃなくて……三人……」
文香「……」
小梅「……」
文香「……改めてよろしくね?」
小梅「は、はい」
おまけ1 おわり
おまけ2 「本好きな二人」
頼子「ここで……合ってるかな」
文香「……いらっしゃいませ」
頼子「あ、文香さん。よかった……ここで、あってたみたい」
文香「え、えっと……?」
頼子「こんにちは。……同じ事務所で働いてる、古澤頼子って言うの」
文香「頼子……ちゃん」
頼子「うん。私、本が好きで……プロデューサーに文香さんの事聞いたら、いてもたってもいられなくて」
文香「そうなんだ……でも、ここ……古い本しか、ないよ?」
頼子「それでもいいの……楽しみ……」
文香「……初めて」
頼子「え?」
文香「ここを見て……楽しみ、って言ってくれたの……頼子ちゃんが、初めて」
頼子「そっか。嬉しいな……あの、文香さん」
文香「なに?」
頼子「文香さんのお勧め……教えてくれない、かな?」
文香「……喜んで」
おまけ2 おわり
おまけ書いてみたがどうも口調が……
明日にはHTML依頼出しておきます。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
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