「くっ、私ももう...ここまでのようです」
使者「そ、そんなっ!...様!」
「この子を...この子を、お願いします」
「私の宝なのです、だから...この子だけは」
使者「は、はい!」ダキッ
「あの男は必ず復活します...私の力も、いつかは破られるはずです」
「だから、その時は...この子が、この子の子孫が世界の希望となるのです」
使者「...様!」
「はぁ...はぁ....かの国に、子どものいない心優しい若い夫婦がいます」
「子どもがほしくとも、できないみたいです」
「だから、この子は...その夫婦のもとに」
「...あなたに残された時間も、残りわずかです」
使者「...はいっ!この使者、必ず届けてみせます!」
「あ、ありがと.....う...」
「...」
使者「...様?...様あああああああああ!!!!!」
使者「うっ....うっ....」
使者「...くっ」ダッ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1409027579
ーーーーーーーーー
ーーーーーー
ーーー
ー
私は、走り続けた...残されたわずかな時間を、希望にかえるために
使者「(絶対、届けてみせるっ!...私の命に代えても!)」タッタッ
使者「はぁ...はぁ...」タッタッ
使者「...み、見えたっ!あの家だ!」タッタッ
使者「...うぐっ!」ガクン!
ジイイイイイイイイイイイイ
使者「(な、なんてことだ...あと、もう少しなのに...)」
使者「(あの家まで、もう少し...なのに...)」
使者「はぁ...はぁ...私は、ここまでのようです」
使者「必ずや、私はお迎えに参ります...だから、そのときまで」
使者「生きてくださいっ...たくさんの子をなしてくださいっ」
使者「いつか、あの男は蘇りますっ...そのときまで」
使者「...40年後、また、お会いましょう」
ジイイイイイイイイイイイジイイイイイイイイ
使者「ぐわあああああああああああ!!!!」
ゴオオオオオオオオオ シュウウ...
使者「...」
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ーーー
ー
ー40年後ー
一旦ここまで
前作:女騎士「胸をキュンキュンさせる精神攻撃をするのやめろっ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407014983
は主人公の両親のお話です。別に読まなくても大丈夫なように書きますが、
興味があれば、ぜひ読んでください。
シリアスな始まりになりましたが、このSSはハーレム系イチャラブエロSSです。
エロ苦手な方は避難してください。
2週間後じゃなかったのか!!
男「よし、今日の訓練を始めるぞ!」
「はいっ!」
男「うん、いい返事だ」
男「(俺が王国騎士団の第三部隊団長になってから1年とちょっとか)」
男「(ようやく慣れてきたぜ)」
男「(…最初、第三団長に選ばれたときはどうなるかと思ったが)」
男「(案外、なんとかなるもんだな)」
男「あっ…おいそこっ!足がなってないぞ!」
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ーーー
ー
男「はぁぁ…今日も無事終わったぁ」
男「(眠てえ、今日は早く寝よ)」ガチャ
男「ただいまー」
母「...あっ」
母「おかえり!男!」ダキッ
男「ああ、もう!だから帰ってくるたびに抱き付くなって!」
母「分かってるぞ!」ギュウウ
男「分かってねえじゃねえか!」
母「このこの~...そんなに照れなくてもいいじゃないか」
男「ったく...もう飯できてんのか」
母「ああ、もう食べれるぞ」
男「よっしゃ、もう食べるわ」
これ好き期待
母「今日もたくさん食べて大きくなるんだぞ」
男「もう大きくなんねえよ。もうすぐ二十歳だぞ」
母「二十歳...そっか」
男「ん?」
母「男も、もうすぐ二十歳か」
男「おう...そうだけど」
母「...男」
男「なんだ」
母「生まれてきてくれて、ありがとう」
男「い、いきなりなんだよ」
母「ふふっ...なんでもない」ギュウウ
男「だから引っ付くなって、歩きづらいだろ!」
母「まったく、他の子は文句言わないのに男ときたら...」
男「あいつらはまだまだ子どもだろ、俺はもう大人だ」
シリーズなの?それとも関連作品とかあるの?
母「そんなところも可愛いぞ、男」スリスリ
男「だからっ...はぁ、もういいです」
母「男、今日も汗くさいな」スンスン
男「だったら抱き付くなよ」
母「こんな汗くさかったら、女の子にモテないぞ」
男「別にモテなくていいし...つうか、いつも汗くさいわけじゃねえだろ」
母「せっかく私が男前に産んであげたのに、もったいないな」
男「そうかぁ?」
母「ああ...お父さんに似て、男前じゃないか」
男「(...あ、やべ)」
母「お父さんは昔から男前でなぁ...私の心も一瞬で鷲掴みにされたぞ」
母「はぁ...それにお父さんたら、昔からすごい甘えん坊でな」ニヤニヤ
母「すぐ私に抱き付くんだぞ、まったく困ったものだ」ニヤニヤ
男「(はぁぁぁ...まーた始まった、母さんの惚気話)」
母「お父さん、その時何て言ったと思う?」
母「そんなこと言うなよ、寂しいだろ....って言ったんだぞ」ニヤニヤ
母「う、うわああ...お父さん///」スリスリ
男「(...めんどくせぇ)」
妹「お帰りなさい、兄さん」
男「おう、ただいま」
男「...母さん、何とかしてくれ」
妹「母さん、兄さんがご飯食べたいって」
母「にえっへへ...はっ!そ、そうだったな」
母「とりあえず、着替えてきなさい」
母「汗でべたべたじゃ、気持ちわるいだろ?」
男「そうだな」
男「...あっ、そういや今日はあのガキンチョ共、突進してこねえな」
妹「あの子たちは、もう寝てるよ」
男「...そっか」
妹「寂しいの?」ニヤニヤ
男「そ、そんなんじゃねえよ」
母「あの子ら、今日はやけに遊んだらしくてな」
母「帰ってご飯たべたら、すぐに寝ちゃったんだ」
男「そうなのか」
男「今、誰起きてるんだ?」
妹「えっとね...次女と次男と三女かな」
男「ほう...三女どこ?」
妹「あっちにいるよ」
男「おっけー」スタスタ
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ーーー
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今日はここまで
おつ
乙
女騎士さん、すっかり丸くなったな
男「...」
コンコン
「はーい」
男「三女ー、俺だ」
「えっ!?お、お兄ちゃん!?」
男「入るぞー」ガチャッ
三女「っ...」
男「ただいま、三女」
三女「お、おかえりなさい...お兄ちゃん」
男「今日も学校楽しかったか?」
三女「べ、別に...普通」
男「そっか」
男「具合悪かったりしないか?」
三女「別に、お兄ちゃんに心配されなくても大丈夫だし」
男「おう、そうか」
三女「...」
男「...」
三女「よ、用事はそれだけ?」
男「あ、ああ」
三女「それなら...は、早く出てってよ」
男「おう...じゃあな」
三女「あっ...」
男「おやすみ、三女」
三女「お、おにっ...うん、おやすみなさい」
男「...」ガチャ
バタン
三女「....はぁぁ」
三女「お兄ちゃん...」ギュッ
血が濃すぎてヤバいんじゃないのか?この兄妹
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ーーーーー
ーー
男「(ふぅ...今日も元気に反抗期だな)」
男「(妹とか次女からは、三女に話しかけてあげてってお願いされてるけど)」
男「(俺、絶対嫌われてるよなぁ..まあ7歳も年離れてるし、父親みたいでムカつくからだと思うけど)」
男「(なんで俺に話しかけてあげてって言うんだろう)」
男「...う~ん、分からん」
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ーーー
ー
次男「へぇ...兄貴、明日そんな遠いとこ行くんだ」
男「そうなんだよ...本当に面倒だ」
次女「あ~、私も連れてってくれないかなぁ~」
男「ダメダメ、俺は任務で行くんだぞ」
男「ていうか、お前は学校だろ」
次女「めんどくさ~」
男「面倒って...まあ、確かにそうかもしれんが」
母「ほら」コトッ
男「お、ありがとう」
男「いただきまーす」
母「それで、何の話していたんだ?」
男「もぐもぐ...ふぁあ、あひふぁひゅるふへひ」
母「...口の中に食べ物を入れて喋らないの」
男「....っごく」
男「明日、クリュプテイ跡地の調査に行くんだ」
母「....えっ」
妹「お父さんの故郷だよ」
母「あ、ああ...知ってる」
母「よく、知ってるよ...」
男「20年前、犯罪国家クリュプテイは当時の王国軍によって壊滅された」
母「...」
男「そして、あそこは荒れ地に...もう、ほとんど人が住んでいないんだ」
男「元からいた住人も、みんなどっかの国に行っちまったからな」
次男「...zzZ」
次女「寝てるし」
男「...実はここ最近、クリュプテイ跡地に異変が起きているんだ」
母「っ...!」
母「ど、どんな異変なんだ?」
男「情報によると、地震が頻発しているらしい」
男「それも、ここ最近になって急増しているそうだ」
男「場所はクリュプテイ跡地の南のほうで」
男「他の場所は、なんともないらしい」
母「そんなことが...」
男「ああ...だから、俺たち王国騎士団が調査に行くことになった」
男「まあ、大したことはないだろ...たまたまだよ、たまたま」
母「大丈夫なのか...本当に」
男「大丈夫だって、そんな心配すんなよ」
母「あ、ああ...そうだな」
次女「...zzZ」
次男「...zzZ」
男「...つうかこいつら、どんなとこで寝てんだよ」
妹「私、部屋に連れてくね」スタッ
母「ああ、頼む」
妹「よいしょっと...ほら行くよ次男、次女」
次男「...ふぁ~い」スタスタ
次女「...ふぁぁ」スタスタ
男「...」
母「クリュプテイ...か」
男「ん?」
母「いや、懐かしい言葉を聞いたものでな」
母「ちょっと、昔を思い出していたんだ」
男「父さんの故郷だもんな」
母「ああ」
男「そこの騎士たちは犯罪者しかいなかったのに、父さんだけまともだったんだろ?」
母「そうだな」
母「そして、クリュプテイ最強の男だったからな...王国にも名が知れ渡っていたらしい」
男「俺も子どもころよく言われたな...」
男「父さんの息子だから、きっと将来すごいだろうってな」
母「ふふっ、ちゃんと期待に応えたじゃないか」
母「王国史上最年少で騎士団団長に就任、本当に母さんの誇りだよ」
男「まあ、そりゃな」
男「だって俺は...」
ガチャッ
母「っ!!」
男「おっ」
母「あ...ああっ!」パァァ
父「ただいま、お母さん...男」
男「おかえり、父さ...」
母「お父さああああああん!!!!」ガバッ
父「おっと!」ダキッ
母「お父さん!お父さん....♡」ギュウウウ
男「ふっ...」
男「(何が...すぐ私に抱き付くんだぞ、だ)」
男「(毎日すぐ抱き付くのは母さんのほうだろ)」
娘が血を受け継いでいたら大変だ……受け継いでいるけどさぁ
母「えへへ...ちゅっ...ちゅっ...♡」
父「んっ...まったく、甘えん坊さんだなあ」
母「父、大好きぃ...♡」ギュウウ
父「俺、すげえ汗かいてるから...あんまり抱き付くとにおうぞ」
母「父のにおい好きだから大丈夫だ」
父「えへえ、そっかぁ」
母「うんっ」
父「ああ、母ぁ」ギュウ
母「すきすきぃ...♡」ギュウ
オレモハハノコトスキダヨ ワタシノホウガ♡ エヘヘ♡♡
男「....」
男「(...仲良いなぁ、ちょっと暑苦しいけど)」
ーーーーーーーーーー
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ーーーー
ー
今日はここまで
なんか母親が目立ってますが、前作のヒロインなので許してください
母「...♡」スリスリ
父「男、明日のことだけど...」
男「ああ、分かってるよ」
母「父、あーん」スッ
父「あーん」パクッ
母「おいしいか?」
父「うめえ」
母「それは良かった」ギュッ
母「父...♡」スリスリ
父「まあ、がんばれよ」
男「まったく、他人ごとみてえに」
男「俺に行けって言ったの、父さんのくせによ」
父「俺たち第一部隊騎士団は忙しいんだよ」
男「面倒くせえだけだろ」
父「...心配しなくても、大丈夫さ」
父「お前は、俺とお母さんの息子だからな」
母「そうだぞ、男は私とお父さんの息子だから大丈夫だ」
男「(話そらすなよ)」
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ーーーー
ー
母「今日もお疲れ、お父さん」
父「ああ」
母「男、クリュプテイに行くんだってな」
母「それも、クリュプテイ南部...本当に父の故郷だな」
父「...そうだな」
母「...」
父「あいつなら大丈夫だ」ダキッ
母「えっ...」
父「あいつは努力を怠らない、優秀なやつだからな」
父「まったく、誰に似たのやら」
母「父...」
母「...そうだな」
父「かなり不安みたいだな」ナデナデ
母「...ああ」
母「私と父が出会った年齢で、出会った場所に行くなんて」
母「何かが起こりそうな、そんな胸騒ぎがするんだ」
父「母...」
母「まあ、そんな気がするだけだがな」
父「ふっ...出会った、か」
父「もう、20年たつんだな...俺と母が出会ってから」
父「あのときは、まだ母は騎士だったな」
母「ああ、それに私たちは敵同士だったしな」クスッ
父「出会った頃なんて、こうして結婚して子どももできるなんて」
父「夢にも思わなかったよ」
母「...そうだな」
父「...何か起こるかもしれんな」
母「えっ...」
父「いや、母の何か起こるかも...っていうの」
父「ちょっと分かる気がするって思ってな」
母「...やっぱり、そうだよな」
父「俺も一緒に行ってやりたいんだが、本当に仕事が立て込んでてな」
父「第一部隊団長は大変だよ」
母「そっか...でも」
父「ん?」
母「私、もし男の身に何かあったら」ギュッ
母「それが心配で、心配で...」
父「...信じよう」
父「あいつももう大人だ、それに第三部隊団長なんて任されてるんだぞ」
父「親としてできることは、信じてやることだ」
母「父...うん、そうだな」
母「私の愛する人の息子だからな...信じるよ」
父「うん、それがいい」ギュウウ
母「...えへへ」ギュウウ
父「...それでな、母」
母「ん、どうし..きゃっ!」ガバッ
父「子どもたちも寝たことだしさ」
母「あっ....」ドキドキ
父「今日も、しよっか」
母「...うん♡」
母「私、すごいドキドキしてる」
父「よかった、まだ俺でドキドキしてくれるんだ」
母「あ、当たり前だ...私は、一生」
母「父に、恋しているんだからな」
父「っ...今の、やばかった」
母「...///」
父「...母」スッ
母「あっ、父...♡」
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ーーー
ー
一旦ここまで
おつ
依頼出てるけど、トリばれか?
マダー?
今度から違う場所でSS書くことにしたのでこのSSは中断します
続きはそこで書きますが、名前が変わるので一旦設定はリセットして書き直します
このSSは女騎士の後日談ということにしといてください
それでは、さようなら
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