「どうしたものか……」
信号待ち中に一人呟く。
俺は小さなアイドルプロダクションのプロデューサーだ。
どれくらい小さいかと言うと、所属アイドルが三人しか居ないぐらい小さいな事務所だ。
そこに勤め始めて一週間程。毎日忙しい訳でもないが、楽しくやっている。
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しかし、一つ悩んでいることがある。自分の事ではない。あいつらの事でだ。
どんな悩みなのかはレッスン中のあいつらの所に行けばすぐに分かるだろう。
そう思っているうちに信号が青になり、反射的に足を踏み出す。
「ああ、もう、面倒臭いな」
そう言いながらも口元がニヤッとする俺であった。
ほう
気体
以上。
続編なら1の時点で過去作紹介した方が良いよ これだと立て逃げに見える
今日の投稿は以上、だよね?流石に
なんか誤解させてしまったようですね。すみません。
これからも続きます。
あと、もしかしたら台本形式になるかもしれません。
期待している
おお、続編だ。
楽しみにしてます。
「ああ、もう、口が臭いな」
に見えて疲れを自覚した
「おーい。やってるかー?」
分厚いレッスンスタジオのドアを開けながら言う。
ドアを開けるとあいつらがすぐに目に入る。見たところレッスンは今終わったようだ。
「あ、プロデューサーさん! お疲れ様です!」
そう言ってくるのはルーキートレーナーさん。姉妹全員がトレーナーで、そこの末っ子さんだ。うちのアイドルのレッスンを担当してもらっている。
「プロデューサーさん! 来てくれたんですか?」
そう言ってくるのは卯月。うちのアイドルの一人だ。
卯月が養成所から帰る途中、俺がスカウトした。
「プロデューサー!おっつー!」
元気良く言ってくるのは未央。
オーディションに合格してうちのアイドルとなった。
卯月はピンク色のジャージを、未央はオレンジ色のジャージを袖をめくって着ている。
まだ出会って日は浅いが、未央が「堅苦しいから下の名前で呼んで!」と言うので下の名前で呼んでいる。
「お疲れ! で、トレーナーさん、三人はどうですか?」
「えっとですね……まず、未央ちゃんは元気が良くっていいです!」
「体力は自信あるよ!」
「卯月ちゃんは基礎がしっかりと出来てます!」
「私は養成所でレッスンしていたので」
二人のレッスンは順調のようだ。しかし、問題はもう一人にある。
「それは良かった。で、凛はどうですか?」
「ああ……凛ちゃんは……」
ルーキートレーナーさんがスタジオの端を指差す。
そっちを見ると息を切らしてハアハアしている凛がいた。
「おーい、凛、大丈夫か?」
「大丈夫……」
弱々しい返事が返って来た。どうやら渋谷の体力は底を尽きているらしい。
凛の体力が無い。これが悩みだ。
はじめは慣れてないだけだと思っていたがそうではなかった。
凛は元々アイドルを目指していたわけでは無い。俺がスカウトしてきた。
凛は部活をしていない。だから、体力は普通の女子高校生ほどだ。そして、そんな子がいきなりレッスンなんかするとこうなる。
「おーい凛、水飲め」
そう言いながら500mlのペットボトルを凛の方へポイっと投げる。
凛はそれをキャッチしようとしたが、失敗して頭にペットボトルをぶつけた。
「大丈夫か? これ……」
思わず不安がこぼれる。
「凛ちゃん、レッスンもほとんど出来てないですし……」
「走るとかで体力作った方がいいですよね……」
「なら、私が手伝うよ!」
「私も!」
卯月と未央が手を挙げながら言う。
「それは駄目だ。お前達には自分のレッスンがあるだろ?」
「えー」
「気持ちだけは受け取っとく」
「ならどうするんですか?」
ルーキートレーナーさんが訊いてくる。
「凛を走らせます」
悩みと言ったが答えは出ている。
凛に体力をつけさせるためには走らるのが一番手っ取り早い方法だ。
「プロデューサーさん、一人で走らせるのはあまり良くないと思いますよ」
「一人だと走るペースとか、どのくらい体力がついたかとかが分かりにくいですから」
ルーキーとはいえ、的確なアドバイスだ。確かにその通りである。
なら、卯月と未央を一緒に走らせるか? いや、それは駄目だ。二人はレッスンに集中させたい。
「うーん」
少し考えこむ。すると、あるアイディアが浮かんだ。それは―
「それじゃあ俺が一緒に走ります」
以上です。
書き溜めはないですが、できれば毎日更新していきます。
凛…がんばれ
ほぉ、何か珍しい設定かな?
トラプリの中での加蓮ポジ?
次の日レッスンの時間。俺は凛と走りに行った。
仕事の方はたくさんあるわけではないので終わらせた。
凛は蒼色のジャージを 着ている。
「じゃあ、まずは凛のペースに合わせて適当に走るか」
「うん……」
そう言って走り始めた。
走り始めて二週間。凛にある程度の体力がついた。
「今日でこれも終わりにするか」
「終わり……」
「 ああ。これくらい走れるならもう大丈夫だろうし」
「ふーん……」
「なんだ寂しいのか?」
「いや……帰ろ……」
「うん……?」
いつも帰る時は話しながら帰る。と言っても俺が一方的に話してるだけなのだが。
しかし、今日は凛から話しかけてきた。
「ねえ……」
「ん?」
「私と走るの面倒じゃなかった?」
「面倒?」
「うん」
「まあ、走るの自体は嫌いじゃないしな。それに」
「それに?」
「お前のためだしな。気にすんな」
「レッスンにもついていけない私のため?」
「ついていけないとかそんなんじゃなくてさ」
「一週間、レッスンについていこうしたわけじゃん」
「そしたら応援したくなるじゃん?」
「……そうなんだ」
「そうなんだよ」
「……ねえ、プロデューサー」
「うん?」
「ありがとう」
「……え?」
「だから、ありがとうって。何か変?」
「いや、凛って無愛想だからそういうの言わないと思ってたから」
「私だってありがとうぐらい言うよ」
「そうか。どういたしまして」
あ
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