安価で俺ガイルss書きます (282)
出されたテーマに沿ってやってきます。
とりあえず
>>5
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407065213
いろはす×八幡
波動昇竜を習得するの巻
八幡のお葬式
さきさき×八幡
はるのんと八幡
さきさき×八幡、でやっていきます
騒がしい喧騒が教室をつつむ。
今日はどうするだのなんだの、という声が断片的に聞こえるあたり、この後遊びにいくのだろう。
わざわざ冬期講習にきて、そのあとさらに遊びという名の相手に気を使う行為をするとかどんだけ労働したいんだよ。なに、社畜なの?こんな社畜だらけだったら俺1人労働しなくても社会に影響はない。やっぱ専業主夫って最強だわ。
予備校の机に突っ伏しながらさらに話し声に耳を傾ける。
そうしてしばらく突っ伏してると、話し声がまばらになりはじめた。
さて帰るかと席を立ち、出口に向かうところで、なんか目つきの悪い女と目があった。黒いパンツとかにあいそうな感じの女だなー。
「ちょっと」
と、女が声をだす。誰に話しかけてんだこいつ。こっちみても俺しかいないぞ。
なに、それともちょっと見てんじゃないわよ通報するよの略?
怖いなおい。もう人に迷惑だからずっと下見てよう。
と、女は席を立ちこちらに歩いてくる。直々に手錠でもかけにきたのかこいつは。
「あんたにいってるんだけど」
初対面にあんたとかこいつレベル高いなと思い、顔を見たらなんか見たことのある顔だった。
えっと…川…川…川なんとか沙希
。面倒だから略して川崎。
「んだよ、俺かえりたいんだけど」
「大志からあんた連れてくるようたのまれてるから」
と川崎は青みがかった黒髪をいじくりながら言った。
「いまのでいく気余計なくしたわ」
つい言葉が滑りでる。
「は?」
川崎が俺を目を細め睨めつける、怖えよ、あと怖い。
ちなみに今のは?には
は?なんでこないのと
は?大志がいるから行く気なくすってどういうことだ、という二つの意味が含まれているに違いない。八幡分析に間違いはない。あとこいつがブラコンなのも間違いない。
「いや何でもないです」
「そう」
と、川崎がくるりとターンをして出口に向かう。
それをぬぼーっと見ていると、川崎が上半身をひねりこちらを向いた。
「なんでとまってんの?」
「え、いやこれ俺ついてく流れ?」
あたり前だと返事をするかわりに川崎はまた前を向いて歩きだした。
ついてくしかないようだ。自動的に仲間ついてかせるとか勇者かこいつは。まあ、まず仲間かどうかわからいんですけど。
とりあえずここまで
>>11
川崎さんどう見ても銀髪なんですが……
銀髪かぁ知らなかったなぁ青っぽい色だろ思ってたよ
いや青でしょ
>>15
原作読め
かわなんとかさんは黒髪
黄色とかじゃなかったっけ?
これだからSSLは
何色に見える?
間違いなく黒のレースやな
だから原作読めっての
アニメしか知らないにわかは一回言われたら聞き入れろよ
>>23
お前もそんな事で偉そうにすんなよks
続きいきます。
川崎の後をおいかける。
人を追いかけるというのは楽だ。
どんな意味でも、それを目標にして行動すればいい。
まあ本当は追いかけるのではなく帰りたいのだが。
ひかれたレールの上で行動するの嫌いとか俺マジ革命児。
革命児すぎて社会に迷惑かけるのやだからずっと家にいよう。
変な事を考えていたらいつの間にかついたみたいだ。
川崎が立ち止まり口を開く。
「ここ」
「おう」
お互いに最小限の言葉で意思疎通を図る。こんな少ないワードで話し通じるとか俺コミュ力高すぎィ!
川崎が目的の場所にはいる。
川崎の後を追ってはいるとそこはサイゼだった。
なんか雪国みたいな感じになっちゃったけど、実際は入る前から気づいていた。
店員に川崎が2人とあとで追加1人がくることを伝え、4人席に座る。
川崎弟通称小町と付き合うとかおこがましいこと考えるクズ略しておがクズはまだ来てないようだ。
人が待ってるからってついて行けばいないとか…もうね。
遅れるような奴に小町はやれん。
あ、遅れた平塚先生は誰かはやくもらってあげて。
と、川崎がいきなり席を立った。
そしてしばらくするとおがクズくんがあらわれた。なに川崎さん弟に発信機でもつけてんの?
「やー、すいません、遅れました」
「おうほんとだ…」
「大丈夫だから。きにしないで」
俺が文句の一つでもいってやろうかと言葉を発すると、それに被せるように川崎は言葉を発した。
こいつどんだけブラコンなんだよ。
「で、俺をここに呼んだ理由はなんだよ」
「大志が頼みたいことがあるんだって」
こいつが頼みたいことねぇ…。ろくなことじゃないな、少なくとも小町にとって。ならこれならどうだ。
「わかった引き受ける代わりに二度と小町に近寄るな」
「お兄さん酷いっすね!」
おがクズ、もう面倒だから大志がなお続ける。
「…とにかく、お兄さん。今回は結構真面目な話なんす」
大志が結構真面目なトーンで話すので、こちらも適当に応対するわけにもいかなくなった。
「わかった、妹さんをください、以外なら受け付ける」
「あんたも大概シスコンだよね」
ハァ、と川崎が息を吐く。あたり前だろ、小町は誰にもわたさん。
「お兄さん、国語を教えて下さい」
詳しく聞いてみると、大志は模試で国語以外は総武高にうかるレベルにまでなったと判定されたらしい。何気に夏と比べるとすげえ勉強してんだなこいつ。
で、肝心の国語が、よくわからないため、姉に相談したところ、だったら比企谷に聞けば?という話になったらしい。
「お兄さん、お願いします」
大志が頭を下げる。
さらに川崎も俺に頭を下げ、こう言った。
「あたしからもお願い。なんならバイト代払うから」
「あー、いい、いい」
こいつ変なとこで律儀なんだよなぁ…。律儀な奴は嫌いじゃないが。
まあ多分律儀なこいつのことだからただいいといっても聞かないだろう。
「いいよ、バイト代とかは。…えーと、じゃあドリンクバー奢れ。そしたら教える」
「わかった」
川崎は頷き、大志に、教えてもらうよう促す。
「…あー、まず何がわからないんだ」
国語といっても現代文と古典でわかれている。さらに細かくわけれるが、まず古典だったら教えれない。あれは教えられるもんじゃない、暗記するもんだ。
現代文だったら、漢字は暗記。語彙力も暗記。暗記じゃないのは小説と説明文だ。
「現代文の小説が…」
「何がわからないんだ、小説の中の単語の意味か。だったら語彙力がたりんな」
暗にお前語彙力あんの?と聞いてみる。もう語彙力なかったら小説とか以前の問題だ。どうしようもない。お手上げ侍。
「いや、大志は勉強してるからそれはない」
川崎が自信満々に俺に告げる。親バカならぬ姉バカだなこいつ。
といっても勉強したのは確かだろう。他の教科が総武高合格にとどくって時点でかなりしたはずだ。
「あー、じゃああれか、作者と登場人物の気持ちか」
文系は作者の気持ちでもかんがえてろっていうけど、一生本読んで気持ち考えて暮らしができるならその生活いいな。
なんでこんなに気持ち考えるの好きなのに友達増えないの?ふしぎ!
「そうなんすよ」
「あー、あれは、実在する人物にあてはめてみるとわかる」
「うわぁ…お兄さん流石っすね」
大志が尊敬とドン引きが綯い交ぜになった目で俺をみる。
「ははは、褒めるなよ。いくら褒めても小町はやらんぞ」
「いや褒めてないから」
川崎が呆れたのか溜め息混じりにいう。
「たとえばだな…、この小説の自己中野郎はクラスでまとめ役を勝手にやってるようなやつとか」
「あー、いますいます」
俺が教えていると大志が同意してくる。いやー教えがいあるなー。
「あんた変なこと大志に吹き込まないでよ」
あと川崎さん怖いです睨まないで。
そんなこんなで勉強を教え終わると
大志はすぐに帰った。
本人曰くわかっている内に定着させるだそうだ。
いやー、しかし大志くん頑張って勉強してますね。下手しなくても小町よりやってるなこれ。
「ねえ」
と、川崎が話しかけてきた。
そう、何故かこいつは大志とは帰らずサイゼに残ったのだ。なに、サイゼ好きなの?ドリンクバーいっぱい飲みたいの?
「なんだ」
川崎が何かを言いたそうにしているので、後押ししてやる意味でも返事をした。
「その…ありがと」
「お…お、おう」
いきなりの感謝の言葉に驚き思わず
キョドってしまった。
なにこれ猛烈に死にたい。
「本当に助かったよ。あんたに頼んでよかった」
そういうと川崎は、お金をおいて席を離れた。
そのとき、俺は初めて川崎沙希という少女の笑顔を見たような気がする。
何故か暫く放心状態に俺はなっていたようだ。
ドリンクバーのコップにさしているストローが変形している。おそらく放心状態のときガジガジと噛んだのだろう、やべえ恥ずかしい。
ふと置いてある金に目をやるときちんと俺のドリンクバー代までおいてある。
本当に律儀な奴だと思いながら俺は伝票をとりレジにむかった。
とりあえずこれで>>5消化ってことでひとつ
縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀縺翫♀
では、再び安価
>>45
海老名さんと八幡
はるのんと八幡
踏み台
海老名と八幡
縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧縺?≧
なんという俺得なカップルの連続
なんという俺得なカップルの連続
良いね良いね
海老名と八幡
でやってきます。むずいなこれ。
あとトリップつけときます。
がんば
書いていきます。やはり恋愛模様にひっぱるのはきついので、シリアス展開となっております。恋愛を期待した人申し訳ないです。
正月をむかえようとしている大晦日の深夜に俺は神社までの道を歩いていた。
目的はただひとつ。小町のためにお参りにいくためだ。
正直もう眠いし帰りたい。だが俺はたった1人の妹、小町の為に倒れるわけにはいかない!
あいつの受験合格を祈願するまでは死ぬわけにはいかない!
自分の思考や行動をかっこよくする遊びにも飽きてきたな、というか10秒も持たなかった。
マジで帰りたい、だけど小町の合格祈願もしたい。
あっちもしたいこっちもしたいとか俺マジ駄々っ子。
まあ、困ったときの神だのみとか言うしね。
まあ小町の学力は困った状態ではないから別に頼まなくてもいい…はず。
正直お兄ちゃん不安です。
不安という枷がついたからだろうか、足取りが徐々におもくなってきた。
目的の神社について、参拝客の列に並ぶ。
参拝客は結構並んでいて暫く待つことになりそうだ。
ケータイで時間を見るといつの間にか0時になっていた。外で寒い中誰とも話さず正月を迎えるとかぼっちにふさわしすぎるだろ。だれか褒めてもいいのよ?
「ヒキタニくんはろはろ~」
自分の正月の迎え方について満足しているといきなり声をかけられた。
「…おう」
声をかけてきたのは果たして海老名姫菜だった。
夜なのにはろはろ~とはなんなのかとかそんなにミニストップに行きたいのかとか様々な疑問はあるが、1番の疑問がある。
「あー…なんで声かけてきたんだ」
そう、それが1番の疑問。
これが由比ヶ浜や戸部ならありえる。三浦ならまあ可能性はある。
葉山は、まあありえなくもない。
海老名姫菜。無い。可能性皆無。あって軽く会釈する程度。
「ひっどいなー。声かけるくらい知り合いならするよ。ましてやはやはちの片割れだよ?常に情報仕入れなきゃ、ぐ腐腐」
「ひぃ…」
軽く声出して引いてしまった。怖すぎだろ海老名さん。
思考を切りかえて考える。
まず後半の言葉はいつもの冗談だろう。冗談だよね、きっと。
で、知り合いだったら…のところに関してだが、それはないはず。
彼女は知り合いには声をかけるタイプではないからだ。
ましてや異性。友達である戸部さえ、相手に気づかれるまで声をかけるかどうか怪しいだろう。戸部さんかわいそかわいそです。いいやつなんだけどな…。
彼女はある一定の線引きをしている、と俺は考える。
その線引きの内にいるものに対しては積極的に接するが、その外にいるものに対しては消極的。
俺はもちろん外にいる。
が、彼女は現にはなしかけてきている。
これは俺の予想が間違っているか、それを無視してまでも言いたいことがあるか、どちらかだ。
「まあ、それはさておき、少し頼みたい事があってさ」
「依頼は奉仕部にどうぞ」
「いやー、休みなんでしょ、だからヒキタニくんに」
「はぁ…」
なんで休みなの知ってんの?女子の情報網凄すぎない?
「で、なんだよ、善処するから」
「といいつつ、やってくれるでしょ」
ヒキタニくんは甘いから。と海老名さんは続けた。
確かにそうだ。俺は1度理解を示した。
俺が手をかしたのは、欺瞞だ。うわべを取り繕い、一見なんでもないようにみせかけているものにするため手を貸した。
それが果たして善か悪かなど、俺には判断できない。
だけど、それは俺の考えに反する。
再び得た信念に反する。
だから俺は拒絶する。
「悪いが、戸部関連なら…」
「結衣なら」
「は?」
なんでそこで由比ヶ浜がでてくる。
「結衣なら、手伝ってっていったら、手伝ってくれるかな」
「………っ」
由比ヶ浜結衣。彼女なら手伝うだろうか?わからない。
彼女にとって海老名さんは大切な友達だ。たとえ、それが欺瞞につながるとしても手伝う可能性は十分ありうる。
だけど、俺は言った。忠告した。
それを信じてくれるだろうか。
決して彼女を信じないわけではないが、少しでも可能性があるなら俺は容易にできないとは言えなくなった。
「なんて…嘘だよ」
そういうと海老名さんは軽く微笑む俺からはなれていった。
思わず俺は安堵の息を吐いた。
あれは本当に嘘なのだろう。なぜなら海老名姫菜、彼女自身が関係を失うことの怖さを知っているから。
だから奉仕部を壊すようなことはしないだろう。
だけど、本当に守りたいものと自分の信念。
実際に選ぶ機会が来たとき、俺ははたしてどちらを選ぶだろうか。
とりあえずこれで>>45消化で。
恋愛を期待してた人、本当申し訳ないです
あと安価。
>>68で
けーちゃんとはーちゃんでお留守番
無理なら下
kskst
もしガハマさんがマジビッチだったら~ 依頼編
あーしさん
さーちゃんとけーちゃんと一緒にさーちゃんちで遊ぶ
>>68
わかりました
今日中に投下できるかと。
それにしてもみんなサキサキ大好きだな
メインっぽいのにサブだもの、もっと見たいじゃん
今から投下してきます
期待
wktk
酉ばれしてんの?
ビニール袋を片手に下げて、家までの道を歩く。
目的の本が買えた俺は上機嫌になりついつい鼻歌を歌う。
控えめに鼻歌を歌いながら道を歩く。
「あ、その歌しってるー!」
だが聞かれてしまったのか、目の前を歩いていた親子の子供が反応し、近づいてくる。
やばい恥ずかしい。プリキュアの歌を歌っていたのがいけなかったのか。
「こ、こら!すいません」
母親だろうか。それらしき人物がこちらに駆け寄り謝ってきた。
その後、子供に対して優しい声で注意して母親はまた子供の手を引き歩こうとする。
「ねぇねぇ、はーちゃんはなんでここにいるの?」
しかし、それは子供が再び俺にはなしかけてきたことにより阻止された。
というかはーちゃんってどっかで聞いたことあんな。
誰関連で聞いたことあったんだっけ。
「…あ、川崎か」
思いだして、ついついだした言葉に対して、母親が反応する。
「あんた、比企谷?」
「はぁ…そうですが」
一応目上の人かもしれないので敬語を使い答える。一体誰なのかしらん。
そして相手をちらと見る、えらく見覚えのある奴だ。というか俺のクラスメイトの川崎沙希だ。
「あ、川崎か」
母親かと思ったら姉だったぜ。しょうがないじゃん、下手な母親より母性あったんだもん。
「ねぇねぇ」
と、川崎の妹、京華がおれの服の袖をくいくいとひっぱってきた。
「どうしたんだ?」
しゃがみ込み目線を京華の高さに合わせる。
「あのねぇ、さーちゃんとさんぽにきたの」
大きく目をくりくりさせて京華が言う。なんというか可愛らしい。
戸塚と別ベクトルの癒しを感じる。
散歩ならば、川崎と俺の家は学区は違えど近いからあり得るだろう。
「そうか、俺は本を買った帰りだ」
多分ついさっきの京華の質問に対して答えてなかったから、自分のことから話したのだろうから、その質問に答える意味もふくめて応答する。
「へぇー…ねぇねぇ、一緒にさんぽ、しよ?」
またくいくいと袖を引かれて言われる。いや断れないだろこれ。断ったら悪い。まあ別に嫌ではないからいいけども、川崎さんは許してくださるのかしらん。
「あー、俺はいいけど…川崎、いいか?」
「いいよ…むしろこっちがいいの?」
「俺は別に大丈夫だ」
「悪いね」
本当に申し訳なさそうに川崎が言う。
「じゃあ、いこ!」
京華の小さな手に俺の手が掴まれる。
そしてそのまま京華は歩き出した。
京華の手は片方は俺の、もう片方は川崎の手を掴んでいる。
なんかこれ子供連れた夫婦みたいだな…意識した途端に急激に恥ずかしくなってきた。
といっても京華の手を払うわけにもいかないから、俺はなるべく落ち着くことを心掛けて、手を繋ぎ歩く。
川崎も途中までは普通だったが、何かに気付いて、急激に顔を赤くした。まさか、同じ事に気づいたのか、いやそれだったらもっとこう、嫌そうな反応をするか。勘違いダメ絶対。
京華は様子のおかしい川崎と俺とを連れてずんずん前に進んでいく。
いいね
プリキュアの歌を口ずさむとかw
トリップバレてる…
変更しますわ
じぶんから書き込むとかいうアホをやらかした
本日はここまで
乙ー
おつおつ~
おし、書いてきます
どのくらい歩いただろうか、無心であることを心掛けていた俺は、京華に手をひっぱられながらフラフラと足を進めていた。
すると、京華が突然立ち止まる。
不思議に思い、京華をみると、京華なりに何か察したのだろうか、また俺の服の袖をくいくいと引いて、言う。
なんかもうこの子服の袖ひくのデフォになりつつあるな。
「ここね、おうち!」
そういわれ、横を見るとなるほど、たしかに家がある。
よくよく家をみると表札らしきものに川崎と書いてある。つまりここは川崎の家か。なるほど。
「じゃあ、俺は帰るわ」
川崎の家についたなら、もう別れるのみだ。このままだと、形式上、家に来るか聞かれ、下手に家に入ったら翌日、図々しいとか学校で言われることになる。ソースは中学生の頃の俺。
いつのまにか正常にもどっていた川崎が、少し残念そうに言う。そんなに悪口広めたいのかよ、まあ川崎はそういう奴ではないけど。まあ少なくとも家に上がってもらえなくて残念はないだろう。あぶねぇ、1番最初にその考えが浮かんで勘違いしちゃう所だったぜ。
「えー、はーちゃん帰っちゃうの?」
京華が突然俺の袖を掴んで悲しそうに言う。なつかれちゃったかしら…というか、なつかれる要素あったかしら…。
「…ねぇ、大志の件のお礼もしたいし、できれば家に来てくれない?京華も寂しいみたいだし」
ダメならいいけど…、と川崎が続ける。
「いや、俺はいいけど、むしろお前がいいのかよ」
「あたしは別にいいよ」
「…おう、そうか」
まあ、京華と大志のお礼の件のためだ。他意はないし、家にくらいはいっても問題ないか。
今日は短いですがここまでで
>>92の前に川崎の台詞があるっぽいけどコピペ失敗してね?
うわまじだ。いまやりなおします
「ここね、おうち!」
そういわれ、横を見るとなるほど、たしかに家がある。
よくよく家をみると表札らしきものに川崎と書いてある。つまりここは川崎の家か。なるほど。
「じゃあ、俺は帰るわ」
川崎の家についたなら、もう別れるのみだ。このままだと、形式上、家に来るか聞かれ、下手に家に入ったら翌日、図々しいとか学校で言われることになる。ソースは中学生の頃の俺。
「ん、わかった。じゃあね」
これで大丈夫なはず、とりあえずここまで
乙
続きはよ
うし、遅れてすいません。続き行きます。
川崎の家に入り、少し廊下を歩き、部屋に通される。
なんか女の子女の子してる部屋だな。京華の部屋かな。にしてはすこし大人びてるか…まさか大志か、やはりあいつに小町はやれんな。
「ここね、さーちゃんのおへやなんだよ!」
京華がそういった瞬間に床にクッションを敷いて座ろうとしていた川崎が顔を赤くしながらなんか胸の前で手をわちゃわちゃ動かしはじめた。何をしているのかしらこの子は…。
しかし、ふむん…なるほど、川崎の部屋か。
いや別に女子の部屋にはいったからって落ち着かなくてソワソワするとかそういうのはない。なさすぎて周囲を見回して観察できる余裕があるまである。
気分は探偵だ。そう、俺は探偵。IQ2000のKY探偵!というやつだ。つまり今の俺はただひたすらに観察と考察を繰り返すのみ。
それのみに集中する。いやーなんか手作りっぽい縫いぐるみとかクッションとかありますね。まあ、探偵ごっこしてるから目にはいるのも仕方ないね!
「あんまりじろじろみないでよ…なんか恥ずかしいから…」
そういいながら川崎はクッションを取るとぼふんと顔をうずめた。そしてすとんと床に座った。
それにしても川崎の部屋かここ。というかじろじろ見てない、観察してただけだ。いたって冷静、俺は落ち着いている。
いやこれ俺落ち着いてないだろ。なんか思考ループしてるし。思春期かよ、思春期でした。なんかバカみたいな思考だな、バカ軍団ですか。いや軍団ではないか。
まあとりあえず、話さないのも気まずいし何か会話の糸口をみつけよう。大丈夫だ。落ち着け。
「あー、えゃっ」
やべえ噛んだ恥ずかしい。
川崎もクッション抱えたまま、ビクリと身体を振動させた。
なに?携帯のバイブレーション?サキサキフォンなの?なんからくらくフォンみたいだな。
と、いきなり袖をくいくいと引っ張られた。なにかしらん。
「さーちゃん、はーちゃん、おへやにもどってるね」
あふ、と欠伸をして眠そうな京華。あるよね、いきなり眠くなること。女子に告白して振られた翌日の学校行く直前とか、もう眠くすぎて学校いきたくなくなる。まあ散歩もしたし疲れたんだろう。
川崎はクッションからもそりと顔をあげて、立ち上がる。どうやら京華につきそって部屋まで送るつもりらしい。
京華を立たせてドアを開け、京華を先に廊下に行かせ、半身をひねりこちらを見る。
「ちょっとまってて」
川崎がそういい、廊下に出てドアを閉める。
そして川崎が出ていって暫くして、ようやく俺は床に座ってすらいないことに気がついた。
床に座り文庫本をひろげて、目で文字を追っていく。カチリ、カチリ、という時計の秒針の音が耳に心地よい。
ページを繰るたびに紙と紙がこすれる音がする。それもまた耳に心地よく、俺はいつのまにかどっぷりと本の世界に入っていた。
そして最後のページまで本を読み終え、ぱたりと本を閉じる。
ちらと時計を見るとかなりの時間が過ぎていた。
さて、本も読み終えたしどうしようか、というか川崎が遅い。なにかあったのだろうか。
そんなことを考えていると、ドアが開かれ、そこから川崎が顔をのぞかせる。
「ちょっと来て」
「おう」
川崎に言われるがままに、後ろについていく。なんかいい匂いがしますね。甘い感じの。なんか変態っぽい感じだから考えるのやめよう。
「ここ」
川崎がそう言いながらドアを開いて中に入る。
部屋の中からは、つい先ほど嗅いだような甘い匂いがする。
部屋の中で真っ先に目に入ったのはテーブルと椅子、そしてテーブルの上にある、皿に置いてあるクッキーだ。
俺がクッキーを見つけたのが、わかったのだろうか。川崎が少し早口になる。
「これ、大志の件のお礼だから…その、ありがと」
後半の方はぼしょぼしょと川崎が言う。
つまり、ついさっきの川崎の匂いはクッキーを作ってたからってことか。
遅かったのも、焼いてたから。
「や、こっちこそありがとうだろ。わざわざクッキーまで作ってもらって…なんか悪いな」
「いや、別に…」
ドリンクバーでいいと俺はいったのに、きちんとお礼するあたり、川崎は尊敬できるいい奴である。
「いや本当、お前すげぇよ」
俺だったら本人がいいっていったし、じゃあいいかで終わってしまう。
それもきちんと相手に気負わせない範囲でのお礼。こいつ実はコミュ力高いんじゃないの。
「まあ、とにかく食べてみて」
「じゃあ、ありがたく頂くわ」
川崎が椅子に座るように促したので椅子に座り、クッキーを1枚頂く。
口のなかに甘い香りがひろがる。食感もちょうどよく、味も甘い。これは美味い。口からビームでたりはしないが普通に美味い。
「これ…あー、なんだ。美味いぞ、うん」
「そ、そう」
川崎はそういうと、ぷいとそっぽを向いた。
普通に美味かったので、1枚、また1枚と食べる。というか勝手に皿に手がのびる。甘いもの好きだしね。仕方がないね。
また、クッキーをとろうとすると、もうクッキーがないようだ。皿の硬い感触が指に伝わる。
「ごちそうさま」
「皿、そこに置いといて。あたしがあとで片付ける」
「おう」
「というか、あんた時間大丈夫なの?もう夕方だけど」
ケータイで時間を見ると、もう5時くらいであった。もうそろそろ帰るか。こっから家まで近いと思うけど、道がわからん。行きはぼーっとしながら来たしね。
というかクッキー食べんのに、思ったより時間かかったな。美味かったし、ゆっくり味わって食べたからか。まあ、全部たべちゃったんですけどね。
「おう、じゃあそろそろ帰るわ」
「わかった、荷物、とってきたら?」
「おう」
川崎の部屋に入って荷物を回収し、玄関で靴を履くと川崎から声がかかる。
「ねぇ」
忘れ物してないよね。じゃあなにかしら…
「今日、その、わざわざ…ありがと」
よく要領を得ない言葉を川崎が言う。
だけど、なんとなく言いたいことは伝わった。
「いや、むしろこっちがお礼いうレベル」
「そ、そう」
川崎はまた、ふいとそっぽをむく。
「あー、あとなんつうの。大志に言っといてくれ。できるだけ受かれよって」
俺が教えたんだし、できれば受かってほしいという気持ちはある。
まあ受かったところで小町と関わっていいかとなると話は別だが。
「わかった」
川崎は少し驚いた顔をしていたが、少しすると、頷いた。
何故だか気恥ずかしくなって、顔を逸らして、頭をガジガジとかく。
「じゃあな」
そう言うと俺は玄関のドアをおして外に出た。
あ、川崎の家ってヒッキー場所しってるなたしか。まあ自分の家からの道がわからないということでひとつ。
次の安価>>120
?「>>75-113……浮気はダメだよ。ヒッキー…」ニコニコ
何故かわからないけど知ってるんだよなあ家の場所、タイミングはそこそこあるけど
安価なら雪ノ下と由比ヶ浜のお泊り会
乙
良スレだな
八幡xはるのん
八幡xはるのん
八幡xはるのん
八幡xはるのん
雨の日
>>120わかりました。
ヒッキーと陽乃さんか…恋愛絡みはきついなぁ…恋愛絡みなしでいいすか
まじだ連投だ。みんなどんだけ陽乃すきなんだよとか思ってた。
雨の日か…やってみます。
雨だな台風だな
最近キチガイ連投野郎多いな
連投だけど1発目で安価取ってるしエラー出て連投しちゃっただけじゃねーのとはるのん見たいから擁護してみる
まあ投稿時間的にもエラーっぽくはあるがどっちでもいいよ
ID最後以外同じってどういうことなんだろ
すっごい短いけど、冒頭だけ投下
晴耕雨読という言葉がある。
これは世間から離れて、雨は読書、晴れは田畑を耕し、穏やかに暮らすという意味だ。
いや、しかししばし待ってほしい。
この晴耕雨読は色々とおかしい。
まず晴れは田畑を耕すという発想がおかしいのだ。世間の煩わしさで精神が疲れているのに、何で肉体労働をやらなくてはならないのか。精神と肉体を痛め付けるとかやばい人だろ、なに、修行でもしてんの?それとも社畜?
まったく穏やかじゃない暮らし振りだ。
また、いま田畑を耕せるような場所もすくない。
つまり晴れも引き込もって本を読むのが正解だ。
だからみんながみんな晴耕というわけにはいかないのだ。
しかし雨読。これは素晴らしい。外に雨が降っているときは、無理に外に出ず家にいる。そうすれば道端に壊れたビニール傘が投げ捨てられることはなくなり、千葉のクリーン化にも貢献するだろう。
だから俺はここに高らかに宣言する。
晴読雨読が正しいと。
これは間違ってはいない。たとえ間違っていたとしても、世の中はもっと間違っている。
大体にして世間から離れて穏やかに暮らすのが目的なのだから、世間の口出しは無用である。
つまり何が言いたいかというと。
雨の日に予備校の講習には行きたくねぇ。だるい。もう行く前から疲れた。
期待
これだけ、ほんと少ねえな
ヒッキーっぽい屁理屈考えるの上手いよね
はちさき最高
すいません、雨の日、大体きまってるんですが、どうも誰をいれたものか…。ちょっとアンケートとらせてください。
1.ヒッキーのみ
2.由比ヶ浜
3.ゆきのん
4.さきさき
5.いろはす
6.大天使戸塚
7.うっせー自分できめろ!
8.その他
いろはす
8ダイスかコンマでいいんじゃない
八幡の指定もないんだしいっそ安価でも
相模
5
5
2 ガハマさんキボンヌ
5 いろはす~
小町
はい、ありがとうございます。じゃあいろはすで頑張ります。
よし、投下してきます
と、いうわけで講習の帰りだ。
やべぇ、講習行きたくないとか考えながら勝手に身体が講習へと行く準備をしていつの間にか外に出て予備校まで来てたぜ。そして来たからには受けるしかないから受けた。
これほんとに社畜に近づいてるな、それどころかもう社畜になってるまである。…ほんとに思い返すと俺いつも仕事してんな。
予備校の出口まで出た俺は、そこである事実に気づいた。
「雨、やばくね」
もうね、やばい。なんか道路とか雨粒が強く叩きつけられて白く見える。傘とか壊れてる人いるし。風もやばいのかよ。なに?台風?
スマホをポチポチとやって調べたところ、ただの異常気象らしい。
ふぅ…久しぶりにスマホを有効活用しましたね。戸塚にメールおくる用途の次くらいに有効活用。
しかし最近異常気象起こりすぎだろ、もうそのうち濃い霧とか出んじゃないの。勿論翌朝には変死体がある。どこの八十稲羽だよそれ。
とりあえず駅に移動するのが得策か。
そう考えながら傘をひろげて俺は駅の方向に歩いていく。
「あ、先輩ー」
駅へと歩いている途中で、やけに知った声が聞こえた。だが、振り向かない。だって先輩って葉山かもしんないし。俺の後ろにびったり葉山がくっついてるかもしれない、何それ怖い。
まあ、それはないにしても、声の主、一色いろはが誰に声をかけてるかわからない以上は、「あ、俺かも」とか思って振り向くのは危険だ。なにがどう危険かはわからんけど危険。
「ちょ、先輩、せんぱーい。聞こえてますー?」
言った、一色であろう人は、こちらに近づいてくる。よくこんな雨のなか知り合いの元までこれるな…。俺だったら声かけないね。戸塚以外は。
むしろ顔を伏せて自分が誰かわからなくするまである。戸塚以外は!
と、そこでひょこと一色が隣に来て顔を覗きこんできた。やはり一色か。それとも幻術なのか?
「やっぱり先輩じゃないですかー。どうしたんです?」
一色がにこにこと笑いながら聞いてくる。あざてぇ…。
「あー、まぁちょっとな、予備校。あとそれあざといからやめろ」
そういいながら一色を見やると、片手にかなりの荷物があった。買い物帰りか…。
俺が無言で手を差し出すと一色は荷物を手渡しながら言う。
「先輩のそれの方があざといです」
一色の荷物はかなり重く、手がブランと下がる。いくらなんでも重すぎだろ、何入ってんだよこれ。
「先輩も駅に向かってるんですよねー?」
「ああ、そうだけど」
「じゃ、いきましょっか」
一色が傘をくるりと回しながら、歩くのに従い、俺も再び歩き出した。
いろはすかわいい
「むしろ先輩といたほうが面白いかもしれないです」
笑顔をうかべたまま一色は言う。
「あー、相手しなくてもいいから楽ってことね、わかるわ」
その昔言われたことあるわー。
あの一瞬上げてそのあと奈落の底に落とすのかってレベルで落とすのやめてほしい。ダメージやばいから。期待した自分を殺したくなるから。
「まあ、とりあえず荷物重いし、何処か店でもいくか。丁度昼時だし」
正直このまま一色をおいて歩いて帰るという選択肢もあったのだが、さすがにそこまで酷い人間ではない。
というか歩くの面倒。
「なんですかそれ誘ってるんですか一瞬ときめきかけましたけどちょっとまだ無理です」
「ちげえよ…」
だけどよく考えたら今の発言若干誘ってるみたいな所あったな。いやもちろんそういう意図はないですよ?
「あと荷物、わたし持ちますよ。もともと自分の分ですし」
そう言い、一色が手を差し出してくる。
「あー、いいよ。後で重いアピールされたら面倒だし」
「先輩の中のわたしの評価どうなってるんですかね…」
一色が少し呆れたように言い、手を下ろす。
「まあ、とりあえず行くぞ」
「はーい」
今日は終了です
ふぇぇ…まるまるぬけてる所があるよぉ…。いま書き直します
駅に着くと真っ先に耳に入ったのは、今運転を見合わせているという旨の放送だった。まあ、これは正直予想してた。
しかし一色は予想していなかったようで、少し困った顔をしていた。
「あちゃー、どうしましょう」
「なんかしたのか」
「わたし、この後ちょっと友達と約束してて…」
しかし一色は困った顔をすぐに元に戻し、むしろ笑顔になって言う。
「ま、いいです。どうせあんまり仲良くなかったし」
その場の空気で誘われただけですしね、と一色は続ける。うわーお、真っ黒だよこの子。
「むしろ先輩といたほうが面白いかもしれないです」
笑顔をうかべたまま一色は言う。
「あー、相手しなくてもいいから楽ってことね、わかるわ」
その昔言われたことあるわー。
あの一瞬上げてそのあと奈落の底に落とすのかってレベルで落とすのやめてほしい。ダメージやばいから。期待した自分を殺したくなるから。
「まあ、とりあえず荷物重いし、何処か店でもいくか。丁度昼時だし」
正直このまま一色をおいて歩いて帰るという選択肢もあったのだが、さすがにそこまで酷い人間ではない。
というか歩くの面倒。
「なんですかそれ誘ってるんですか一瞬ときめきかけましたけどちょっとまだ無理です」
「ちげえよ…」
「むしろ先輩といたほうが面白いかもしれないです」
笑顔をうかべたまま一色は言う。
「あー、相手しなくてもいいから楽ってことね、わかるわ」
その昔言われたことあるわー。
あの一瞬上げてそのあと奈落の底に落とすのかってレベルで落とすのやめてほしい。ダメージやばいから。期待した自分を殺したくなるから。
「まあ、とりあえず荷物重いし、何処か店でもいくか。丁度昼時だし」
正直このまま一色をおいて歩いて帰るという選択肢もあったのだが、さすがにそこまで酷い人間ではない。
というか歩くの面倒。
「なんですかそれ誘ってるんですか一瞬ときめきかけましたけどちょっとまだ無理です」
「ちげえよ…」
だけどよく考えたら今の発言若干誘ってるみたいな所あったな。いやもちろんそういう意図はないですよ?
「あと荷物、わたし持ちますよ。もともと自分の分ですし」
そう言い、一色が手を差し出してくる。
「あー、いいよ。後で重いアピールされたら面倒だし」
「先輩の中のわたしの評価どうなってるんですかね…」
一色が少し呆れたように言い、手を下ろす。
「まあ、とりあえず行くぞ」
「はーい」
ふぅ…今度こそ終わり。ホント申し訳ないです
乙
いろはすかわいい
いろはす最高だわ
お兄ちゃんスキルすげえ
ちょっと遅くなったけど、投下します
「で、サイゼですか…」
じっとりとした目をした一色がこちらを見る。もう湿気でも吸ったのかってレベルでじっとりしてる。
「ばっかお前サイゼなめんな。学生御用達、財布にも優しいんだぞ」
「いやそれは知ってますけど…」
「知ってるならいいだろ」
「いやまあ、先輩に期待したのが間違いでした」
一色は溜息をついて言った。いやだって期待なんかされても困る、スイーツ()御用達の喫茶店とか寧ろ知ってる方がおかしい。さらに言えば知ってて行くのはもっとおかしい。
「よくわかってるな」
「はぁ…まあいいです。なにか頼みましょうか」
今だにじっとりした目をしながら一色が注文ボタンに手を延ばして聞く。
「頼む」
俺がそう簡潔に言うと一色はボタンを押し、ピンポーンと音が鳴る。
しばらくすると店員がきて、あれやこれやと一色が頼む。
「で、先輩はどうします?」
どうやら一色の注文が終わったようで、店員が俺の注文を聞いてくる。
俺も決めていたものを注文し、店員が去っていった所で一色が口を開いた。
「はぁ…、せんぱーい、葉山先輩についてなにか知りませんかー?」
「しらん、それよりドリンクバー行ってくる」
「なんか投げやりすぎませんかね…」
一色ががっかりしたところで本当に知らないんだから投げやりにもなる。
というか寧ろなんで知ってると思うのか知りたい。海老名さんの影響か
なにか?海老名さん怖いです、切実に。
「投げやりどころかそれが俺の普段でさえある。まあ普段は人と話さないからわからないけど」
「まあ先輩はそういう人ですもんねー」
一色がクスクスと笑うのを見ながら、席を立ち、ドリンクバーに向かう。
すると一色も席を立ち、俺の後ろについてくるようにドリンクバーに向かった。
ドリンクバーでグラスにメロンジュースを注いでいると、急に一色が話かけてきた。
「わたし、ちょっと焦ってたのかもしれないです」
「何、いきなり何の話だよ」
一色の言う言葉の意味がわからない。なんで女子とか戸部とかって主語とか目的語とか抜いて話すの?さっぱりなにを話してるかわからないからやめてほしいんだけど。
しかも話合わせようとすると知ったかとか言われるし。なんなら知ったか谷って呼ばれるまである。
「本物のことですよ」
そういった一色は、普段からは考えられないほどに真面目な顔をしていた。
一色が願った本物についてのこと。
それは俺にはわからない。けど、きっとそれは素晴らしいものなのだろう。
たとえそうではなくても、少なくとも願うという行為そのものは間違いではない。そしてそのために行動するのもまた然り。
だけどそれは多分、とても難しいことなのだろう。
願うだけでも時間がかかりすぎた俺だ、きっと行動するのはもっと時間がかかる。こいつは俺なんかよりだいぶ凄い奴なのだ。
「焦るのはあれだけど…、それでもお前、すげえよ」
「なんですかそれ傷心につけこんで口説いてるんですかかなりときめきましたけどよくよく考えたらちょっとまだ無理です」
「お前、ほんとすげえな…」
もう一瞬で尊敬の念を霧散させるとか凄すぎる。もう尊敬したのが幻想かってレベル。そんな幻想殺しはいらないです。
「まあ正直、わたしの願った本物なのに、わたしにもよくわかってないです」
だけどそう、一色がぼしょ、と呟くと、自分の言葉で改めてなにか気づかされたのだろうか、亜麻色の髪を揺らしながら俯いた。
ちらとグラスを見やるとメロンジュースは溢れだしていてグラスはびしゃびしゃだった。
やばいな、どんだけ話に夢中だったんだ。かなり恥ずかしいぞ。
「まあ、とりあえずテーブル戻るぞ」
「…はい」
俯いたままの一色を連れてテーブルへと戻る。
こういうときにどんな言葉をかけていいかがわからない。思い浮かぶ行動は妹専用コマンドばかりだ。
ぼしょ?
ぼそっ、じゃダメだったのか
そんな中、上手く浮かばない言葉を継ぎ接ぎして俺は話しだした。
「俺も、そうだからな…あー、なんつうんの、俺も、あんまりわかってないから…」
ついさっき馬鹿にした戸部のような要領を得ない言葉ばかりが口から滑り出す。
「だから、なんだ、あんま焦んないでやったほうがいいんじゃねえの?」
それでも行動に移したその意思は、凄いと思う。
たとえわからなくても、それでも一心にわからないものを分かろうとして行動する姿は、きっと素晴らしい。
「…先輩、よくわからないです、けど、なんとなくですけど、分かりました」
そう言った一色はついさっきの落ち込みようが嘘のように明るい笑顔を浮かべていた。
それがなんだか恥ずかしくて、そんな感情を表に出す代わりに憎まれ口を叩くことにした。
「それ分かってんのか分かってないのかどっちだよ…」
そのあと、俺たちはなんだか気まずくなり、お互いに早々とご飯を食べて別れた。
玄関で靴を脱ぎ、ふらふらとリビングのソファまで歩き、うつ伏せになり、顔を埋める。
うわあぁあーああああああ!なんか語っちゃたよおおおおおおお!バカじゃねえの!バカじゃねえの!バーカ!バーカ!俺も…そうだからな、じゃねえよ![ピーーー]!死んじまえ!もう世界滅びろ!うわあぁああああああ!
……死にたい。多分これ以上考えたら本物関連で、別なトラウマ掘り起こすからもう考えるのやめよう。
まあ、多分これからも思い出すたびに転げ回ると思うが、それでも、あいつが落ち込んだままよりはよかったんじゃないだろうか。
そう思いながら俺はまたソファを転げ回った。
終わりです
次のあんか
>>187
遠い
葉山とイチャイチャ
ルミルミと買い物
戸塚と語る
めぐめぐ調教
ルミルミがお嫁さんに
葉山と決闘
うわあ、>>181間違ってる…なおします
そのあと、俺たちはなんだか気まずくなり、お互いに早々とご飯を食べて別れた。
玄関で靴を脱ぎ、ふらふらとリビングのソファまで歩き、ソファにうつ伏せになり、顔を埋める。
うわあぁあーああああああ!なんか語っちゃたよおおおおおおお!バカじゃねえの!バカじゃねえの!バーカ!バーカ!俺も…そうだからな、じゃねえよ!死ね!死んじまえ!もう世界滅びろ!うわあぁああああああ!
……死にたい。多分これ以上考えたら本物関連で、別なトラウマ掘り起こすからもう考えるのやめよう。
まあ、多分これからも思い出すたびに転げ回ると思うが、それでも、あいつが落ち込んだままよりはよかったんじゃないだろうか。
そう思いながら俺はソファを転げ回った。
saga忘れぬよう
>>187
GJ
>>187
分かりました。
…ルミルミか、難しいなぁ…、頑張ります
明日には投下できそうです。遅くてすいません
明日投下と言いましたが今日最初だけ投下します
休みが明けた学校というものはなんだか浮き足立っている。
廊下を歩いても教室にいてもどこにいても「キャー久しぶりー」だの「しばらく顔みてなかったなー」だの「ウェーイ!久しぶりー!」という戸部の声だの、友人との再会を喜ぶ声が大量に聞こえる。もう安売りセールかってレベルで大量。
俺が思うにこれは確認なのだ。これによって暗に、休み中長い期間会わなかったけど俺たち仲良しだよな的なことを確認している。
あるいは、休みの間ほとんど会わなかった友人に対する距離のはかり方とかを挨拶によって思いだしてるか。
まあどちらにしても面倒くさいことに変わりはない。やっぱ挨拶しなくてもいいボッチって最強だわ。
そしてそんな答え合わせのような確認が行われるのは学校のそこかしこであり、やはり奉仕部も例外ではなく、現在進行形で由比ヶ浜と雪ノ下は、再会という名の百合百合パラダイスを繰り広げていた。もう俺いなくてもいいんじゃないかな?むしろ俺いない方が良くね?
「ゆきのーん、久しぶり」
由比ヶ浜が何回目かの久しぶりを言いつつ後ろから雪ノ下に抱きつく。
「…重い」
それに対して抗議しつつ、雪ノ下も満更でもなさそうな表情をしていた。ゆるゆりどころか、がちゆりじゃないですか、やだー!
そんな2人をちらと見てから、再びパソコンに向かいなおす。
何故俺がパソコンに向かっているかというと、そう、千葉県横断お悩み相談メールの返信だ。なんで俺自主的に仕事してんだろう……。
ここには何故かある程度のメールが送られてくる。ちなみに材木座からは週2で届く。あいつ暇すぎんだろ。
「これでよし」
独り言(特技)を言いつつ、材木座のメールに返信する文章を書きこみエンターキーを押す。なんかこいつ最近ただただ俺個人にメール送るのと同じになってきたな…。業務上メール返さないといけないのを利用されてるのがムカつく。
もう迷惑メールに登録しようかしら、と思っていたら、ポーンとポップアップが開かれた。
終わりです、大丈夫、こっからルミルミに持ってきます
ところで千葉県横断お悩み相談メールって続いてましたっけ…続いてなかったらすいません…その場合は復活したってことでひとつ
期待
投下してきます
そこには差し出し人の名前はなく、いや正確には空白が一つあるのだろうが、内容は以下の通りだった。
妹が将来の夢幼稚園で聞かれたらしいんだけど、よくわかんないみたい。どうアドバイスしておけばいいの。ちなみに弟は受験だから相談できない。
差し出し人をわかんなくしても内容で誰かバレバレなんですが、川なんとかさん。あれ、わかんない!ふしぎ!
幼稚園の夢のことなんて思い出せないし何より俺は男だ。いまここで的確なアドバイスはできないだろう。
となると女のアドバイスが必要になる。まあここは無難に、がちゆりからゆるゆりくらいに戻ってきた2人に聞くべきだろう。
「あー、由比ヶ浜、雪ノ下」
俺が声をかけると2人はイチャコラをやめて此方をむいた。
「ヒッキーどしたの?」
「パソコンを使っているところを見ると、相談メール関連かしら?」
雪ノ下の察しの良さもあってか、説明はすぐに終わった。
「ということで、お前ら幼稚園の頃の夢はなんだった?ちなみに今の俺の夢は専業主夫だ」
俺が問うと雪ノ下はすぐに返事をした。
「あなたの今の夢は聞いてないのだけれど……、たしか、立派な人になること、だったかしら」
「おお、幼稚園児のころにしては立派だな」
というか立派すぎる。どんだけ真面目なんだ。やっぱりずば抜けて優秀なだけあるな。
と、じっと考えていたであろう由比ヶ浜が、いきなり勢いよく顔をあげ、話しだした。
「あー!専業主夫でおもいだした!あたしの将来の夢、お嫁さんだ!……あれ?ケーキ屋さんだったっけ?」
「あー、ちゃんと思い出すまで考えてていいぞ」
俺はやんわりとした笑顔で由比ヶ浜に言った。
「なんか馬鹿にされてる!」
いやだってなんかこう、頑張ってる娘を見る父親みたいな気持ちになっちゃったんだもん。
もー、とかなんとか言ってプンスカなっていた由比ヶ浜だったが、突如こっちをみて提案してきた。
「ねね、ヒッキー。アンケートとったらどう?近くの小学校とかに、ほら、昔の夢はなんですかーって」
「なるほど…それはいいかもしれないわね」
由比ヶ浜の提案に対して雪ノ下も同意する。
由比ヶ浜はごくたまに、このように鋭いことを言うから侮れない。
ほんとにごくたまにだけど。
俺もダンガンでロンパする感じで「それに賛成だ!」とやろうとしたのだが、その前に雪ノ下によってbreakされた。
「……だけど規模の問題ね。1人の、しかも匿名の人関連のアンケートで学校が了承してくれるかしら」
その雪ノ下の疑問に対しての答えはすぐに出た。
「あー…小6のやつらって、なんか軽い進路学習やるのが多いからその一環で、昔の夢と今の夢みたいな感じでやりゃあいいだろ」
「なるほど…たしかにそうね」
雪ノ下はキラキラした目でこっちを見てきた。そんな目で見つめないで、どんな顔すればいいの。いやマジでこういう視線はなれてない。
侮蔑とかの視線なら慣れてるんですけどね!
「あー、まあとりあえず学校通して、小学校に連絡しようぜ、平塚先生のとこ行こう」
俺がそう言うと雪ノ下と由比ヶ浜は頷き、雪ノ下が机の上に置いておいたであろう文庫本を鞄にしまった。
おしまいです
完
>>210
あ、今日は。
乙
今日たぶん投下します
おう待ってる
ギリギリ間に合った。投下してきます
その後トントン拍子で話が進み、小学校にアンケートをやってもらえるようになるまでは良かった。
しかし、ここで小学校が条件を出してきた。それが、アンケートを取る代わりに、そのアンケートを統計して提出しろという条件だ。しかもご丁寧に今の夢昔の夢両方。さらに今の夢には第3希望まであるし。最近のケータイ会社乗り換えサービスでもここまで特典つかねえだろ。
そんな小学校側の要求を依頼のために、受け入れてしまったが最後、俺が働かなければならない状況が出来上がっていた。まあ若干予想はできてたけど、僕最近ずっと仕事してますよ?エブリデイヤングライフ社畜状態ですよ?休みないの?
おう
「あー…たりい」
ボソリと呟き、警戒色バリバリの色のマッ缶を飲み、再び俺の視線はプリントとパソコンの間を行き来し始める。
俺以外は仕事をしていないか、といえばそうではない。
雪ノ下は雪ノ下で、パソコンで別な作業をしている。
由比ヶ浜は…まあ、プリントの整理してるし、仕事しているだろう。たぶん。
だけど、いやたぶん雪ノ下の方が仕事量は多いのだが、自分の仕事が多いような気がする。そしてそれに違和感なく対処してる自分が怖い。
紙を捲る音と、カチャカチャというキーボードを叩く音がひたすらに続く。
その音が徐々に聞こえなくなり、再び仕事の世界にリンクスタートしてダイブできるかと思ったら、由比ヶ浜がいきなり声をあげた。
「あー!ヒッキー!これ見て!」
「なんだよ仕事に集中してたのに…」
俺が由比ヶ浜が俺に声をかけたことに抗議する。仕事に集中できなくて抗議とか確実に社畜になりつつあるな。
「え?ヒッキーが仕事に集中?」
由比ヶ浜が本当に意外そうな声で言う。いくらなんでも失礼じゃないですかねぇ……。
しかし由比ヶ浜はそんなことはどうでもいいようで、すぐに話題を切りかえる。
「そんなことより、ヒッキー!これこれ!」
そういって由比ヶ浜が俺の近くにきて、プリントを俺に見せてきた。
なんか弾力性のあるものが腕に触れたり離れたりしてるんですが……。
邪念を払いプリントを見ると、そこには鶴見留美、と書いてあった。
そして今の夢の第一希望には、少し丸い文字で、主婦、と書いてあった。
以前の鶴見留美にしたら考えられないことだ。
だけど今は信用する、できるような人がいるということだろうか。
そうじゃなくても、自分の歳相応くらいの希望を持てるようになったということか。
まあ、どちらにしても、この丸い文字だけで、一色の手伝いをして、うまくいかせたことに、より意味が感じられるような気がする。少なくとも、今この瞬間にそう感じられた。
ふう…これで消化で。終わりです。
はちひな
材木座が死ぬ
海老名さん
由比ヶ浜が援交ばれて退学
女子会
>>227は荒らしなので再安価
言うほど荒らしか?
あれ?再安価したほうがいい感じですか?
安価内容も酷いもんでもないよな>>227は
じゃあもうアンケートで
1、まあそのままそのお題で
2、再安価して
↓10までで多い方にします
女子会でおk
この状況だけ見たら>>228の方が荒しじゃねーか
別に女子会でええわ
女子会でおk
なんで荒らしになるのかわからんし女子会でいいよ
これ226と見間違えたんだろ
問題ない
>>228は荒しなのでスルー
1 何故荒らし扱いされたのだろう
あ、投下は明日の夜にでも
wktk
一日遅れました、大変もうしわけないです。しかも量が大したことないです、本当すいません。じゃあ投下をば
春は出会いの季節であり、別れの季節である。どっちだよと思う人は俺だけではないはずだ、いやまあボッチだから確認のしようがないけど。
出会いというものは別れがいつかはくる、そして、その別れとはきっと耐え難く辛いものであるはずだ。出会いがないから別れも知らないけど。
誰もが嫌がるであろうそれ、別れ。これは出会いがあるからこそできるものである。
つまり嫌な思いをしたくない、別れたくない、そう思うならば出会わなければいい。
その出会いが盛んに行われているであろう春。そういうときには家の外に出歩かなければいい。そうすれば出会いはなく、別れもなくなる。
そうすればあんなにも惨めで、悲しいであろう別れを体験しなくていい。
つまり出会いがないボッチは最強で、春休みに極力出歩かないというも、また最強に至るための鍛練である。
ようするに、春休みは出歩かないのも、楽しみ方の一つということだ。
「…という事で小町はちょっと出かけてくるから!お兄ちゃんも春休みだからってダラダラしないで出かけないと小町は心配でなりません!」
小町はそういいながら靴を履き、立ち上がった。
「はいはいポイント高い高い」
俺はなんだか身体が全体的にだるくて、普段のように小町に構うこともなく適当に返事をする。
「じゃあいってきまー」
す、まで言い終わる前に小町は玄関のドアを押して外に出て行った。
途端に部屋を静寂が支配し、俺が本のページを捲る音だけがリビングの中の唯一の音となった。なんだか本にも集中できず、パタリと本を閉じる。
しかしこう静かになると、ついさっきまで、ちょとうるさいと思っていた小町の声も、うるさいではなくむしろ恋しくなってくる。まあそんなんなくても俺は小町が恋しいが。もちろん千葉の中では健全な意味で。
その小町はというと、最近、総武高に合格したからだろうが、異様にテンションが高い。さらに今日俺はだるいしで、ついさっきは随分適当に対応してしまったかもしれない。悪いことしたかしら…。
お詫びにプリンでも買ってこようと、ソファを立つ、とその瞬間をいきなり目眩がし、俺の意識はブラックアウトした。
はい、今日はここまでです。
あと、再びアンケートとります。
今後出す人物です。
1、やっぱり小町がNo.1
2、奉仕部2人
3、いろはす
4、さきさき
5、その他
6、うっせえ自分で決めろ!
下10までで多いやつで
2
3
3
3で
1
1
1
5 はるのん
3
3
3
4
いろはすTUEEE
サキサキ少ない
シチュエーション的にサキサキが少ないのは仕方ない
なぜいろはすはこんなにも人気なのか
まあ俺もすきですが
わかりました、じゃあいろはすで
ちなみに多分投下は明日には
遅れてすいません、投下してきます
目の前に薄ぼんやりとした景色が浮かぶ。いつのまにか寝ていたのか
、と思い記憶を振り返ってみると、直前の記憶がソファーから立った瞬間だった。
意識がまだ完全に覚醒していないためか、思考に靄がかかっている様に感じられる。
しばらく目をこすったりして、意識が完全覚醒するまで待つ。次第に頭がスッキリとしてきて、目の前の状況が上手く判断できるようになった。
見知らぬ天井なんてことはなく、俺の目の前に広がっていたのは家のリビングの天井だった。
背中には床の硬い感触がある。どうやらソファーから立った瞬間に倒れてしまったらしい、八幡ったらドジっ子さん!ドジっ子すぎて友達できないしね。もうドジっ子検定1級もらえるな…。
床から起き上がろうとすると、目眩がして、再び床に座りこむ。しまいには関節が痛みはじめた。
「やべぇ…」
今出した自分の声がやけにがらがらとしている。
つまり、俺は風邪をひいてしまったらしい。意識したら更に頭痛くなってきた。
薬局のビニール袋を持ち、ふらふらと歩く。
時々足がもつれそうになるが、なんとかぎりぎり体勢を持ち直す、なんてことをもう何回も繰り返していた。これ本格的にやばいな…。
そう思った矢先に、足が再びもつれる。あれ、これやばくね。
体勢を立て直そうともつれた片足を前に出すがそれでも勢いが殺しきれない。転ぶなこれは、と考えているといきなり手首を掴まれた。
「…っとと、先輩。危ないですよー」
手首を掴んだのは、一色だった。
そのまま一色はぐい、と俺の身体を引っ張って立たせる。
「…おう、一色、ありがとう」
俺が一色にお礼を言うと、一色は驚いた顔をする。そんな俺がお礼を言うの珍しいですかね…。
「うわ…先輩声がらがらじゃないですか、しかも薬局で買い物…風邪ですか?」
どうやら一色は俺がお礼を言ったことより、この声に驚いたようだ。まあこの声なんかあれだよね、力が、欲しいか、とか言い出しそうなしわがれた感じの声だもんね…。なんか考えかたが材木座だな俺。
「おう…風邪だ。うつすと悪いし、じゃあな」
、
「…風邪ですか、先輩、家までおくりますよ。心配ですし、知り合いとして」
「……は?」
思わず、驚きのあまりに声が出た。
いくらなんでも家までおくるとかあざとすぎんだろ。
「…なにを企んでるんだ」
俺が一色に問うと、一色は、息をはきながら首を振った。なにこのアメリカン的ジェスチャー。
「……いくらなんでもそこまで酷くないですよ。泣いちゃいますよー」
一色はそういうと、くすんといいながら目を指でこすった。あざとすぎてわけわからん。
「はいはい世界一可愛いよ。じゃ、俺は帰るから」
俺はそう言って踵をかえし、帰ろうとしたが、再び一色が俺の手を掴んだ。なんなのん。
「なんだ、まだなんかあんの?」
俺は一色にそう問うが、一色は俺の手を握ったまま、さっきまでとは違う、弱々しい力でくいくいと引っ張り、返事をしない。あの、そんな手を握られると恥ずかしいんですが…。なんかいい匂いもしてるような気がするし。まあ鼻が詰まってるから匂いはないか。
しばらくそのままお互いに固まっていると、一色が口を開いた。
「あ、あの…せんぱい。その、世界一可愛いよー。っていうの…」
そう言いながら、一色は俺の手をもつ手に少し力を込めた。
どうやら一色の言葉から察するに、俺は一色に妹専用コマンドを発動してゲートオープン解放してしまったらしい。ちなみに解放したのは気持ち悪さ。
……どうしよう。いやまじで。
「お前、それはあれだよ、あれだから……その、すまん」
自分で言っといてなんだけど、あれってなんだよ、理由をちゃんと言えよ。
ちら、と一色の顔を見る。そこには「先輩、いや、比企谷さん、正直気持ち悪いです」と言わんばかりの侮蔑と嫌悪の表情がある、と思ったが、実際には、顔を片手で覆っている一色がいた。ついでにかくしきれてない耳とかが真っ赤になっていた。
「……ですよねー、あれですもんねー」
一色は言葉を発すると、さらに誤魔化すように、あれだから、あれだからとブツブツ呟いていた。
どうやら必死に誤魔化して無かった事にしたいらしい。俺としてもそうしてほしい、というかもう、俺自体が無かったことになりたい。恥ずかしすぎる。
「じゃあ、俺はいくから」
再びそう言うと、一色の手を離し、俺は家にむかって歩きだそうとしたのだが、足が進まない。それどころか、その場に座りこんでしまった。頭痛がひどくなり、視界がぼやけてきた。
「先輩。本当に不安だからおくりますよ」
ついさっきまでブツブツと呟いていた一色が、俺がふらついたのを見てか、俺を見下ろしながら、至極真面目な表情でいう。
正直、このまま帰るよりは誰かがいてもらった方が安心だ。それは確かであるし一色の提案は大変有難いものだ。
ということで俺は首を縦に振った。
「じゃあ、先輩。わたし帰りますね」
玄関口で一色はそう言った。
正直、一色の提案は本当にたすかった。俺は家までの帰り道で3回ほど意識が朦朧とし、赤信号をなのに横断歩道を突っ切ろうとした。
「おう、ありがとな」
そういう事もあって、俺は一色に感謝している。ありがたすぎた。
と、一色が玄関を開けようとした瞬間に、玄関のドアが開く。
「ただいまー、……あれ?お兄ちゃんがなんか女の人連れ込んでる!
うわー!ポイント高いよ!」
玄関のドアを開けたのは、果たして小町だった。つーかうるさい。
「おう、じゃ、俺風邪だから寝るから、あとそいつは連れ込んだんじゃないぞ、おれが連れ込むのは戸塚ぐらい」
俺がそういうと小町はすぐに反応して、俺を部屋まで引っ張る。痛い、
痛いよ小町ちゃん。
「はい!お兄ちゃんは風邪なら寝ててください!ちなみにあのひと誰?あと連れ込むのは戸塚っていうの気持ち悪いよ、おやすみー」
そう早口にまくし立てられて、グイグイと小町に部屋に押し込まれる。
「あいつは一色、後輩だ」
マサラタウンのサトシ、あるいはコナンくん並みに簡潔な紹介をすると、ドアをバタンと閉められる。いくらなんでも冷たすぎない?お兄ちゃん泣いちゃうよ。
「おう、おやすみ」
小町には聞こえてないだろうが、俺はそう言って、ベットに横になった。
ちょっとまって下さい。一色?さん!ああ、一色いろはさんですか、わざわざご丁寧にどうもすいません!
ちょっと話があるんですけど、いいですか?
…ああいや、違います、文句を言おうとかそういうものではなくて。いやむしろ、ありがたいです、わざわざうちの兄にために、申し訳ないです。
あ、お茶、飲みます?いま入れますから。あ、いいですよ大丈夫です!お菓子もあるのでよかったらどうぞ!
いやいや、ホント申し訳ないです、うちの兄が。
…あ、お茶どうぞ。
いやー、しかし兄にはあまり、というか全くと言って、風邪の時に送ってくれる友達というものがいないので、驚きましたよ。
いや、特に話したいこと、というのは、無いんですが…。
ただ、ついさっきもいったとおりそういう存在が珍しいので…。迷惑でしたか?
そういってもらえるとありがたいです。
しかしそうですね、確かに話すこと
が無いというのもあれですし…。
じゃあこれでどうでしょう!ズバリ、兄の事をどうおもってるか。
…あれ、顔赤くして、どうしたんですか?
ああいや、言いたくないのなら大丈夫ですよ、流石に無理に聞きだしたいわけでもありませんしね。
まあ、聞きたいですけどね。
え、いいんですか!あ、大丈夫です、兄に言ったりはしませんから!
はい、はい、大丈夫ですよ。他言無用で。
…正直なところ、どうです?
……なるほど、あーわかりますよ、葉山先輩。結構有名ですから!
まあ未来の総武高生ですし、有る程度有名なことなら。はい、知ってます。
…あ、そうなんですよ、受かったんです。あ、いやいや、わざわざどうも。
それで、その葉山先輩が?
……あ、すいません。そんなところまで聞いてしまって。
下手な慰めですけど、兄も結構フられたりしてて…。あ、そうですね、はい、結構告白してたりしましたね。
あはは、意外ですか。流石に最初からあんなに捻くれてませんよ。
話、戻しましょうか。
…………なるほど、それで今日とかも、ちょっとどきっとしちゃったと…。
…だから葉山先輩に対する好意に自信がない、むしろ兄に傾きつつある、と。
……ああいや、そんな軽い女とかは思いませんよ。
むしろ小町的には、葉山先輩に対する思いは憧れのような気もしますけどね。というかそうあってほしいという願望です。
…あ、そうなんです、名前、小町なんですよ。
あ、どうせですし、アドレス交換しませんか?
……ありがとうございます。
あ、いつの間にかこんな時間ですね。
いや、こちらこそありがとうございます。
はい、さようなら!また会えたら会いましょう!
……いい情報ゲット!
これで安価消化ということでひとつ。
ちなみにこれで終わりとなります。すべて。
初ssなので、至らないところもあったと思います。わざわざ読んでくださったみなさま、ありがとうございます
ふむ
あ、乙
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