幻想郷の噂(93)
「おーい、霊夢ー」
そう声をかけたのは魔法の森に住む魔法使い 霧雨魔理沙である
「なに?お茶なら出さないわよ」
呼ばれた方はこの博麗神社の巫女 博麗霊夢、機嫌がわるいようだ
「暇そうだったからおもしろい話を持ってきたぜ」
そういうと霊夢の反応も待たずに話し始めた
「最近、里で変な妖怪が出るって話だ」
「変な妖怪ならそこらにたくさん居るじゃない」
そう、この幻想郷には人間の他にも妖怪や妖精、神、仙人などがいる
妖怪の被害など日常的なものだ
「まあ、そう言わずに聞いてくれよ、とっても不思議な事件なんだぜ」
「実はな、最近の里で物真似をされるらしいんだ」
「物真似?なら別に良いじゃないの?」
「いやいや、それが妖怪達も被害に会っていてな、自分の弾幕を真似されるらしい」
「あら、さとり妖怪の仕業かしら?」
「いや、何てったってはじめに被害を受けたのがさとりのペットだからな」
「とりあえず、これは事件だ、頼むぜ」
ものまねかぁ……某スーファミRPGの彼かな?
「あたいが怪しいと思ったのは体だね、体の大きさがまずつかめないんだ」
そう言うのは地霊殿のペットお燐である
「体?よく見えなくてもだいたいは分かるんじゃない?」
「いや、お空と一緒に居たんだけどね、お空は確かに頭をねらって撃っていたんだ」
「……あんたたち、いつもやってるんじゃ無いわよね」
あんなものが毎回人里で撃たれていたら大変だ、と言いたげな口調だ
「い、いやだなぁ、あたいを信じてくださいよ」
「まぁ、話を続けますね、お空が撃った所には確かに頭があったんだけどね」
少し怪しいと思ったが、霊夢はそのまま話を聞いた
「……スカったんだよ、メガフレアが」
「確かに頭はあったし撃った後も頭は変わらずそこにあった、何を言ってるか分からないと思うけどあたいも分からない」
「それで、気がついたらやられていたんだよ」
「けどね、やられたのがさっきお空が撃ったはずのメガフレアだったのよ」
(やっぱり、弾幕を物真似が出来るのか)
「弾幕を真似する能力?そんなの知りませんよ?」
阿求がそう言う
「だとすると、最近生まれたりしたのか……」
魔理沙も自分なりに情報を集めようとしていた
「それでも、この幻想郷縁起に載っていないのは無いんですからねぇ」
自分は悪くないといいたげに阿求が言う
「あぁ、分かってるって、じゃあな」
ーーーーーーーーーーー
「しっかし、阿求が知らないとなると、探すのは骨が折れる……」
魔理沙はひとまず帰ろうと飛んでいると前から接近して来る者がいた
「……」
「お?何だ?お前は」
「お?何だ?お前は」
目の前に現れたのは男か女か、いや、人か妖怪かも分からない者だった
「なるほどな、お前が噂の妖怪だな」
「なるほどな、お前が噂の妖怪だな」
一言一句、言葉の抑揚も間違えず物真似する
「そうか、そんなに真似したいか、ならこいつも真似できるか?」
「そうか、そんなに真似したいか、ならこいつも真似できるか?」
そして、幻想郷の空で二つのレーザーがぶつかり合った
「うーん、あまり情報はなかったわね」
霊夢は既に地霊殿から帰ってきていた
「まったく、こう言うのは紫にでも任せておけばいいのよ」
実に他人任せな一言である
「……あれ?おきゃくさんかな?」
戸を開けるとそこには傷だらけの魔理沙が立っていた
「へ、へへ、やられちゃった……」
「ちょ、ちょっと!?どうしたの!?それ!」
「あいつに会ったんだよ、それでな忠告しにきたんだ」
「なにもするな、だ」
「?」
分からないのも無理はない、倒すはずなのに何もしてはいけないとはどういうことだろうか
「確かに伝えたぜ、それじゃあな」
そう言うと魔理沙は帰って行った
(どういうことかしら?何もするなって)
夜、霊夢は考えながら空を飛んでいた
(うーん、何もしちゃいけないのよね、でもそれって相手から打たれ放題じゃない)
そう考えていると、目の前にそいつが現れた
「……」
「!」(何もしちゃいけないのよね!)
「……」
「……」
両者の間で長い沈黙が続く
しかし、その沈黙を破ったのは相手の方だった
「……お前はものまねの極意が分かっているようだな、名前を教えてくれないか?」
「私は博麗霊夢よ、あなたは一体何者なの?」
「俺か、俺はものまね士のゴゴと言うものだ」
「ねぇ、なんであなたは人を襲ったの?」
「私はものまね士、物真似をするのが仕事だ、お前は何をしている?」
発音、抑揚、全てでたらめな声でゴゴは言った
「私は妖怪退治をしているしがない巫女よ」
「そうか、なら私も妖怪退治をする巫女というものまねをしよう」
「え、えぇ?どういうこと?ちょ、ちょっと!」
こうして、また一人博麗神社に人外が増えてしまった
「……ふぅ、お茶が美味しいわ」
霊夢はその日、呑気にお茶を飲んでいた
「境内の掃除とかはゴゴがやってくれるし、やること無いわね」
「あのー、霊夢さーん?」
そう呼ぶのは山の上の神社の巫女 東風谷早苗である
「あら、何のよう?」
この巫女が来ると言うことは大概、良くないことである
つーか彼が敵になったら相手勝てなくね?w
それでもさとりなら何とかしてくれるさ
「実はですね、最近山で蒸気機関の音がするんです」
「それはあんたのとこの仕業じゃないの」
「いえ、諏訪子様にも聞いてはみたのですが、知らないと言われまして……」
「あら、なら私も知らないわね」
「そんなこと言わないで、調査に協力してくださいよー」
「……とはいっても、あそこの神様以外にあり得ないわよ」
愚痴を言いながらも探す霊夢
「だいたい、そんなの聞いた事もないわよ」
「おや、お姉さん、そんなに急いでどこへ行く?」
そう呼びかけたのは三途の川の案内人 小野塚小町であった
「あんたと違って働いてるのよ、サボってるとまた上司に怒られるわよ」
「別にあたいはまだサボっていていいのさ」
「本当かしら?」
「ああ、何てったってあいつが来たからね」
ここは三途の川、此岸と彼岸の間にある川である
「何で私がこんなとこに来なきゃならないのよ」
「あたいがサボってもいい理由を知りたがったのはあんたじゃないか」
「まあ、そうだけど……」
「ほら、あいつがその理由さ」
そこには、汽笛をあげて三途の川の上を走る列車がいた
「あれは……?」
「あれは魔列車、死んだものの魂をあの世へ運ぶ列車さ」
「魔列車!?」
「何だったら、話してみるかい?奴さんもあれが終わったら暇もあるだろ」
「はなす!?しゃ、喋れるの?あれ」
「ああ、話せるよ?」
「えぇー」
魂を運ぶ列車 魔列車
その機関室に3人の少女が立っていた
「おーい、魔列車の旦那、暇してるかい?」
「……本当に喋れるのかしら?」
「すごいです!蒸気機関車なんて初めて乗りました!」
赤い巫女が疑惑の眼差しで死神を見ている隣で緑の巫女が感動している
「早苗!?どうしてあんたがここに!?」
「神の奇跡です」
ぎゃあぎゃあと喚いている巫女二人の上から突如声がした
「あまり耳元で喚かれるとうるさい」
「やぁ旦那、いい酒が入ったんだ、飲むかい?」
「……では、炉の中に入れてくれ」
この声の主が 魔列車である
遅いですが
キャラ崩壊
設定崩壊 注意です
「「しゃ、喋った!?」」
二人の驚愕の声が木霊する
「私だって、長く生きていれば話すこともある」
「それより死神よ、貴様は仕事をしなくていいのか?」
「あ、あはは……まぁ、ちょっと息抜きに……」
やはりさぼっていいわけではなかったようだ
「……私はまだ仕事がある、生きたものの乗車はお止めいただこう」
「……あ、あれ?」
気がつくと霊夢は神社にいた
「……夢、だったのかしら?」
「霊夢さーん!」
「あら、早苗じゃない、何のよう?」
「今、すごい夢を見たんです!幻想郷に蒸気機関車がくる夢を!」
「偶然ね、私もそんな夢を見たわ」
「「……まさか」」
果たして夢か現か、雲一つない空に汽笛が聞こえたような気がした二人だった
狭い狭い幻想郷
ここ、神霊廟でも、小さな異変が起きていた
「ふっふっふ……ここに伝説の剣が……」
この高笑いする大男は ギルガメッシュ
次元の狭間をさ迷う魔物である
「ここにあるという伝説の剣を手に入れれば、バッツに勝つことが出来るはず!」
そして、一人の男を追い求める者である
「さて、剣を貰いにいこうか!」
「誰かー!そやつを抑えてくれー!」
「誰があんたらなんかに捕まるもんか!」
「お、おぉ!?な、なんだ?」
目の前から迫るのは少女二人
一人はもう一人に向けて大量の弾を放っている
もう一人はその弾幕を不思議な道具で器用に避けている
「困っているなら助太刀いたそう!」
そして、この男は優しかった
「おお!誠か!」
「ケッ!一人増えてもどうってこたぁない!」
それにしてもこの男、ノリノリである
あ、誤字発見 誠→真に変えてください
「お嬢ちゃん、止まってもらおうか」
「なら、止まらない!」
「そうか、なら力ずくにでも!」
そう言うとギルガメッシュはマサムネを取り出した
「問答無用!デスクロー!」
「へっ、そんなの当たらないね!」
少女は笑いながら空中へと避けた
「この!古舟『エンシェントシップ』!」
「ケッ!そんなのこいつにでも撃ってな!」
そう言うと少女は人形を投げつけた
「おや、アマノジャクめ、いつの間に移動した!」
どうやら、身代わり人形のようだ
「へっ、今のうちに」
少女が逃げようとした前に飛び上がってきた人物が一人
「目くらましなど効かん!」
つくづく、頼りになるのか分からない男であった
「ちっ、鬱陶しいんだよ!てめぇ!」
「まだまだぁ!ちりじりになれぇ!」
ギルガメッシュはその場で回転し、巨大な竜巻を作った
「くっ、吸い込まれるぅ……!」
「はっはっはぁ!どうだぁ!」
「調子に乗るなよ!せいっ!」
少女は大きな花火を取り出し、ギルガメッシュに投げた
「ぬおぉぉ!」
その爆発に巻き込まれ、ギルガメッシュは倒れた
「それじゃあな!あばよ!」
「おい、おぬし、大丈夫か?」
「うぐぐ、大丈夫だ、なんのこれしき」
あまり大丈夫には見えない状態でギルガメッシュが答える
「その状態で大丈夫と言われても、どれ、治してやろう」
「ん?あんた、ケアルが使えるのか?」
「毛ある?何を言ってる、我が物部の秘術を使えばこれしきの怪我、一瞬で治るぞ」
そう言うと少女は何かを唱えた
「おぉ、治った!エンキドゥのホワイトウィンドより回復するぞ!」
「おぬしが何を言ってるか全くわからん!……まあいい、おぬし、名は?」
「俺の名前はギルガメッシュだ!」
「ぎるがめっしゅ?ふむ、それでは太子様に紹介しよう」
「太子?」
「なんじゃ、修行が目的ではないのか」
「ほう、修行が出来るのか、ならばいかないわけにはいかないな」
「ふむ、ならばついてくるがいいぞ、ぎるがめっしゅ」
こうして、太子に近づくことに成功したギルガメッシュ
果たして、伝説の剣を手に入れることは出来るのか?
その日、人形遣い アリス・マーガトロイドは困惑していた
(……一体、どういうことかしら?)
夜、寝るまでは確かに彼女一人と多数の人形だけだったはず
さらに、人形たちに警備させていたので侵入者対策は万全の筈だった
しかし……
「……この子たち、どうやって入ってきたの?」
目がさめると自分のベッドに二人の子供がいた
二人の子供……まさかとは思うが……
(落ち着きましょう、まずは彼らが何者なのか分からなくちゃ)
アリスは小さな声でそう言うと、彼らを観察し始めた
(どうやら、この子たちは姉弟みたいね)
彼らは寝息一つ立てることなく眠っている
(……まさか、死んでる!?)
朝起きたら死体が隣に眠っているなど最悪な事態だ
「ねぇ、ちょっと?起きてー」
優しく声をかけるアリス
「「……」」
しかし、二人とも無事だったようですぐに起きた
「……アナタ、ダレ?」
「……ココハ、ドコ?」
そして、生気のない声でそう訪ねた
「……私はアリス、人形を作って暮らしているわ」
「ニンギョ……人形を?」
「それじゃああなたが私たちを作ったの?」
「作った?」
ということはこの子たちは人形なのか?
「あなたたちは一体何者なの?」
そう聞くとどこからともなく音楽が聞こえてきた
「僕らは陽気なカルコブリーナ!」
「怖くて可愛い人形さ!」
しかし、いきなりテンションが変わったなこいつら
「ヤッタネ!」
「セイコウー!」
「……なんだったのかしら?」
突如流暢に話したと思ったら何事かよく分からない事を言った
「僕らは……カルコブリーナ?人形!?」
しかし、彼女にとって驚くべき場所は……
彼らが自分の追い求めた自律式人形だと言うところだった
「夢の完全自律式人形……まさか、無意識のうちに完成させていたというの?」
アリスは勘違いをしていた
「ワーイ、ナカマー」
「カワイー」
「シャンハーイ!?」
アリスが悩んでいるうちに、実に現在の半数もの上海人形が被害を受けていた
「……あ、あぁ!?あなたたち!?」
「うーん、やっぱり作った私が教育しないとだめね」
こうして、勘違いしたままアリスはカルコとブリーナを教育しなければならかった
「太子様ー!」
そう叫んだのは先ほど天邪鬼 鬼人正邪を取り逃した 物部布都であった
「何ですか?騒々しい」
その布都を見て悪態をついたのが亡霊 蘇我屠自古である
「お主には言っておらん!太子様はどこだ?」
「太子様なら先ほど出かけたが」
「そうか、太子様は居ないのか……」
「それより、あいつはなんなんだ?見たところ、人ではないようだが」
「うむ、修行をしたいと言われたのでな、連れてきたのだ」
「ほぉ、何だぁ?ここは」
「……ここがどこかも分かってないようだけど?」
「いいじゃろう、悪い奴でもないしの」
「のう、ぎるがめっしゅよ」
「うおわっ!?な、なんだ?」
「太子様は今でかけているらしい、そこでだな、我と一戦交えてみぬか?」
突然の申し出に戸惑うギルガメッシュ
「ん?まぁいいが……負けても泣くなよ?」
「お主こそ、みっともない姿を晒すことを恐れているんじゃないか?」
「……おー、やれやれー」
「……では行くぞ!熱龍『火焔龍脈』!」
「さぁこい!……って、なんだこりゃ!?」
スペルカード宣言と同時にギルガメッシュに迫り来る2つの弾源
「しまった!間違えて不可能弾幕の方を撃ってしまった!気合いで避けてくれ!」
途中では止められないようである
「なんのこれしき!疾風怒涛!」
またもや回転切りを仕掛けたギルガメッシュ、風圧で弾幕がかき消されてゆく
「ほう、やりよるのう!」
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「ただいま帰ったよ」
「おお、太子様が帰ってきたぞ」
太子様と呼ばれた少女はヘッドホンにマントを羽織り、しゃくを持つという出で立ちであった
「おや、そちらの方は?」
「ぎるがめっしゅというもので修行をしにきたそうです!」
「そうか、しかし私も少し疲れてしまってね、もう少し待っててくれないか?」
「うむ、わかりましたぞ!」
「お待たせしてしまったね、君は……そうか、剣を探しているんだね?」
まるで心を読んだかのように彼女は話す
「な、何でわかった?」
「私は人の十の欲を聞くことでその人の全てが分かるのです」
「そうか、なら話は早い、その剣を貰おうか」
「いいえ、あげません、どうしてもと言うのなら話は別ですが」
「どうしろと?」
一瞬の沈黙の後、神子は立ち上がりながらこう言った
「私と弾幕勝負をして勝てたら考えましょう」
良いのかなそんな事を簡単に言っちゃって……
「行きますよ!神光『逆らう事なきを宗とせよ』!」
神子の周りにレーザーが出る
「ふっふっふ、貴様に勝ってその剣、もらい受け……うおっと!」
「話している隙はありませんよ!」
「このっ……飛んでけ!拳!」
ギルガメッシュの拳がロケットのごとく、飛んでいく
「狙いをつけなさい!」
しかし、それを悠々と避けられてしまう
「発射!」
今度はどこからともなくミサイルが飛んでくる
「遅いですよ!」
しかしそれも、レーザーに阻まれてしまう
「……かかったなぁ!」
いつの間にか下にいたギルガメッシュが勢い良く飛び上がってきた
「甘い!撃ち落としてあげよう!」
「ぬおおおおおお!」
健闘虚しく、敗北してしまったギルガメッシュ
するとギルガメッシュの下に不思議な穴が現れた
「なっ、ま、また次元の狭間に戻されるぅ!?嫌だ!待って!お願い!」
「だ、大丈夫ですか?」
「あーれー……」
そして、ギルガメッシュは不思議な穴に吸い込まれていった
「……何だったんでしょうか?」
「ふぅ、このくらいでしょうかね」
ここ、白玉楼は冥界にある館である
「お疲れ様、妖夢」
そう声をかけたのはこの白玉楼の主人 西行寺幽々子である
「……しかし、冥界も賑やかになりましたね、お陰で仕事が増えました」
妖夢と呼ばれた少女はそう愚痴を言った
「えぇ、毎日宴会騒ぎですものね」
「よぉう!妖夢ちゃん!仕事終わったのか?」
「ちょ、ジェクトさん!重いです!」
「やめてやれ、ジェクト」
「何だよアーロン、お前は頭が堅いんだよ」
「関係ないだろう、嫌がっている」
このおっさん二人はアーロンとジェクト、とある世界の伝説的な人物である
「まぁまぁ、お若いの、そうカリカリするんじゃない」
「おいじいさん!そりゃあ俺の酒じゃねぇか!」
「うぅ、頭が痛い……記憶喪失じゃ」
この老人はガラフ、王様だった人物だ
「あら、皆さんお揃いで」
「おぉ幽々子、聞いてくれよ、このじじぃが俺の酒を……」
「はて、なんのことじゃ?」
「あらあら、知らないようですわ」
「それにジェクト、お前は酒を止めたはずだろう?」
「あ……い、いやぁ……それは……」
「まあそう攻めるなアーロン、ジェクトだって飲むときは飲むさ」
「……そうだぜアーロン、俺様はもうあんなへまはしねえよ!」
「まぁ、お酒は次回の宴会まで我慢してくださいな」
「後、お風呂の準備もしないと……」
考え事をしながら歩いている妖夢の上に不意に穴があいた
「……ぬあああああぁぁぁ!」
叫びながら落ちてきたのは先ほどやられていたギルガメッシュだった
「ん?何でしょうか?……うわぁ!」
運悪く、ギルガメッシュは妖夢の上に落ちてきた
「あいててて……ここは、次元の狭間じゃあ無いようだが……」
「きゅー……」
「うおぁ!だ、大丈夫か?あんた」
「大丈夫じゃないです……どいてください~」
「お、おっと、すまなかったな」
「まったく……何で生きた人が入ってきたんですか?」
「?ここは一体どこなんだ?」
「ここは冥界です、知らずに来たんですか?」
「め、冥界ぃ!?俺、死んじまったのか?」
「いいえ、生きてますよ、死にたいなら切ってあげますけど」
「……ん?その剣、なかなかの業物だな」
「へぇ、分かりますか」
「欲しい!貰おうか!」
「あげません!」
「ならば力ずくで!」
神子の七星剣につづき、妖夢の楼観剣、白楼剣を狙うギルガメッシュ
果たして今度こそ、剣を盗ることができるのか
ここは紅魔館の中にあるヴワル魔法図書館
ここで パチュリー・ノーレッジが何かの術式を組んでいた
「……ふぅ、こんなもんかしら」
「魔理沙が今度来た時のために撃退用の魔物を召喚しようと思い、早3週間」
「見てなさい、いつまでも好きにさせるわけには行かないんだから」
どうやら何かを召喚しようとしているようだ
「よし、それじゃあいくわよ」
誰もいない部屋で独り言を呟くパチュリー
「3,2,1……来た!」
魔法陣の中の煙が晴れ、中から現れたのは……
「モルボォォォォ!」
皆のトラウマ、モルボルであった
「あら、強そう」
魔法陣で束縛しているからか、余裕を見せるパチュリー
しかし、術式に綻びがあったようでモルボルは瞬く間に魔法陣の外へ出てしまった
「ちょ、ちょっと待ちなさい!」
どこへもいかせまいと、パチュリーはとっさにモルボルの触手をつかんだ
「あ、あれ?」
すると、その行為がモルボルの逆鱗に触れたようで、たちまち触手に捕まってしまった
「ちょ、ちょっと止めなさい……やめて……」
少女の願いも虚しくモルボルはどんどんと触手を伸ばす
(うう、気持ち悪いぃ……)
このまま、薄い本のようにされてしまうのかと諦めかけた
しかし、天は彼女を見放さなかった!
「必殺技!ばくれつけん!」
「グォォォ!」
突如現れた影がモルボルをノックアウトした
「大丈夫か?お嬢さん」
彼女を助けた影の正体は……
「……あなた、熊?」
「……はっはっは!そう聞かれたのは2回目だ!」
熊かと間違えるほどの大男 マッシュであった
「まずは礼を言わなくちゃね、ありがとう、友人を助けてくれて」
そう言ったのはこの館の主人 レミリア・スカーレットである
「次に質問、あなたは誰?」
「ん?俺はただの旅のモンクだ」
「どうぞ、紅茶です」
「あぁ、どうも」
「モンク?それじゃあ、私を倒しにきたの?」
大男とは思えない優雅さで紅茶を飲むマッシュに向かってさらにレミリアは続ける
「私は倒される気はないし、そもそもあなたに私は倒せないわよ」
「あ?別に俺はあんたを倒そうとは思ってない、そもそもここはどこなんだ?」
「それも知らないで来たの?ここは悪魔の住む館、紅魔館」
「そして、私がこの館の主、吸血鬼よ」
「吸血鬼ぃ?嘘だろ?」
「あら、本当よ、何なら血を吸ってあげようか?」
「いや、いいよ」
「お嬢様、この男の事ですが……」
「なあに?咲夜」
咲夜と呼ばれた少女が話し始めた
「図書館の掃除をしていて分かったのですが、どうやらこの男はあの怪物を召喚した時についてきたようなのです」
「そう、それなら早く帰してあげれるのね」
「無理よレミィ、私だってどこから呼んだのか分からないんだから」
「うーん、それじゃああなたこうしなさい」
「!?ッゲホゲホ、な、なんだ?」
突然話を振られ、むせるマッシュ
「ここで執事をやりなさい」
こうして、お嬢様の気まぐれで、紅魔館の従業員が1人増えたのだった
「おーい、霊夢ー」
「あら魔理沙、怪我はもう良いの?」
「あぁ、もう完治した……うわぁ!お前は!」
今、魔理沙が霊夢だと思い話しかけていたのはゴゴだった
「あら魔理沙じゃない、どうかしたの?」
神社の裏から出てきたのが本物の霊夢だ
「あ、あぁ、また里で変な噂がたってるぜ」
「またぁ?ゴゴのも最近だったじゃない」
「まぁきけよ、どうやら動く絵を書く奴が居るらしいぜ」
「へぇ、便利そうね」
「そこでだ、どうだ?ちょっと書いてもらわないか?」
「……それより、もっと良いことを思いついたわ」
「?なんだ?」
「あいつの能力を使うのよ」
そう指さした先には、ゴゴがいた
人里、ここの大通りに人だかりが出来ていた
「さぁさぁおたちあい!ただいま書きましたこのタコを、今から動かして見せましょう!」
「どうも、タコですいません」
先ほどまで紙があった場所にタコが現れ、それが話し出し、スミを吐いた
周りからは歓声があがる
「なぁ、次、私を書いてみて貰ってもいいかな?」
寺子屋の教師 上白沢慧音が興味深々できいた
「ん、いいよ!お姉さん美人だから下手なことは出来ないけどね」
そう言いながらも、ものの数秒で書いてしまった
「おぉ!な、なぁ、妹紅、これ似てるか?」
「うん、似てると思うよ」
「こんなふうに、似顔絵、風景画何でもござれ!さぁさぁどんどん書くよ!」
「じゃあ、似顔絵を頼むぜ」
そう言うのは、嫌に意地の悪い笑顔をした魔理沙だった
「はぁい!誰を書くの?」
「そうねぇ、この人を頼むわ」
すると霊夢は後ろに引きずって来たゴゴを強引に立たせた
「うん、分かった……あ!?ゴゴじゃん!」
「え?知り合いなのか?」
後ろで勘定をしていた河童が顔を出す
「も、もう店じまい!そこのめでたいのと黒いのはそいつを連れてちょっときて!」
「え?え?何がなんだかさっぱり分かんないけど……」
「取りあえず、ついてこうぜ」
「なんだ、ゴゴもこっちに来てたんだ」
里から少し離れた河辺で少女が少しあきれたように言った
「あなた、ゴゴを知ってるの?」
ゴゴを見つけて居候されてから数日、神社にはまったく人が来ていない
「私、リルムっていうの、ゴゴと一緒に旅をしてたんだけどいつの間にかここに来てたの……にとりー居る?」
リルムと名乗った少女が川に向かって呼びかけると川から河童 河城にとりが上がってきた
「あれ?リルムどうしたの?」
「ちょっとこの赤いのについて行きたいけど構わないよね」
「えぇー、それは困る……」
「え?人里で裸踊りがしたいって?」
「どうぞ行ってらっしゃいませ」
(この子、怖いわね)
「それじゃあよろしくね、赤いの」
「え、な、何で私のとこに?」
「だって、ゴゴが居るんだったら他のもきそうじゃん?筋肉だるまとか」
こうして、博麗神社の居候が増えてしまった
もう ねたが ない
おわりにする
修造「諦めんなよぉ 諦めんなお前ぇ!!どうしてそこで諦めるんだそこで!!もうちょっと頑張ってみろよ!!駄目駄目駄目駄目諦(ry
幻想住民VSティラノサウルスとか?スリースターズ落とせ~
乙
面白い、故に支援。
ところでギルガメッシュは自爆前のギルガメッシュなんだろうか?
自爆後だよ
自爆後ならなんで死んで無いんだろう、アドバンス版だと死なないの?
あ、ギルガメッシュ対妖夢書いてなかった
「喰らいなさい!」
ギルガメッシュに向かって高速で突進する妖夢
「ふっはっはっはっは!貴様のようなひよっこに、その剣は勿体無いぞ!」
しかし、ことごとく弾き返されてしまう
「くっ、ならば、剣技『桜花閃々』!」
妖夢の突進がヒットし、さらに連続の斬撃がギルガメッシュに襲いかかる
「やれましたか?」
砂煙が晴れ、大男の影が見える
「……お主、なかなかやるな!」
「あなたもタフですね」
ディオデシムでギルガメッシュのイメージトレーニングと言う体でバッツと戦うけど
バッツが「ギルガメッシュ、生きていたのか!」と、言っているので
ギルガメッシュから見ても死んだと思えるシーンの後でディオデシムに来ている
多分自爆後も生きていた、と私は思う
なるほど、解説ありがとう、FFは4567(それぞれスーファミ、PS初期版)しか知らないからわからなかったんだ
しょくしゅ(FF6)vs幻想少女勢
どうせ否エロ
ゴゴさんの巫女生活ってどんなもんなの?ってか格好は?霊夢さんモドキとか?
「ふっふっふ、こちらも本気で行こう、ギルガメッシュチェーンジ!」
そう叫ぶとギルガメッシュからさらに6本の腕が生え、魔物の姿となっていた
「そっちが本性ですか……!」
「いくぞぉ!」
8本それぞれに剣を持ち、切りかかるギルガメッシュ
しかし、行く手を阻むように穴が開き
「あーれー」
……消えていった
「……なんだったんでしょうか?」
果たしてギルガメッシュは剣を手に入れ、バッツと一騎打ちが出来るのだろうか?
つづきは かかない
おまけ
ゴゴの巫女生活は霊夢の物真似から始まる
霊夢がやろうとしたことを先にやるので掃除などは楽だそうだ
しかし、妖怪退治は流石に空気を読んで霊夢にやらせる
後方から援護射撃位はしてくれるそうだ
ほうほうなるほど。弾幕では……見えない陰陽玉的な?
おまけ2
しょくしゅ対にとり
その日、にとりが機械のメンテナンスをしていた時
「ふぅ、まあこのくらいで良いかな」
他の河童より早く切り上げたにとり、作業道具を片付けようとすると
「ぎゃーーーーー!」
機関室から悲鳴が聞こえた
「だ、大丈夫?」
機関室から飛び出してきた河童に問いかける
「き、機関に、触手が……!」
「触手?なんの?」
「わからないよぉ」
恐らく、最近河辺に時々捨てられている本に乗っているような触手だろう
だが、相手と場所が悪かった
「みんな、手伝って」
メンテナンスに来ていた河童たちを呼び集めるにとり
その河童たちに先ほど思いついた作戦を伝える
「ばくは しましょう」
そう、機関室ごと爆破して殲滅する作戦だ
「……機関室出力300%突破!」
「全員待避ー!」
その日、川から大きな水しぶきが上がった
もうおしまい
完結に入れといてくれ
またネタが溜まったら何か立てるよ
爆発オチであったか(汗
で、幻想住民にトードだのカッパーだのかけるとどうなるの?
乙
トード→ケロちゃんにかけると帽子が取れます
カッパー→河童たちにかけると皿が乾いても死にません
ケフカが使ってた地味に恐ろしい強制魔石化魔法は妖怪にも有効なんですか?
効く場合は召喚するとどうなるんでしょうか
よ、妖怪は幻獣じゃないから……
東方キャラにげんじ&かいでん装備なんてさせてみたらどうだろう
させてみた結果
弾幕が8倍になりました
マッシュとレミリア
紅魔館の廊下で主と執事が追いかけっこをしていた
「ふふっ、どう?この速さに着いてこれるかしら?」
「格好つけなくて良いから!さっさと風呂入れー!」
お風呂が嫌で逃げているようだ
「だぁー!ひっさぁつ!ほうおうのまい!」
主に向かって燃え盛る分身を放つマッシュ
「遅い遅い、まだまだねマッシュ」
その分身たちをことごとく避けるレミリア
「ったく、早く入ってくれないと咲夜に怒られちまう!」
その時、すべての色が反転した、そして
「まったく、お嬢様、わがままはいけませんよ」
「うー……」
「あぁ、助かったよ」
咲夜に礼を言うマッシュ
「今後は素早くお嬢様を捕まえてください」
「悪かったな、もう少し鍛えねぇと」
(どこを鍛えるんでしょう?)
すでに鍛え抜かれた筋肉だるまを見ながら咲夜が疑問に思った
しかし、マッシュへの頼み事を思い出し、疑問を頭から追い出した
「マッシュ、ちょっとここに書いてある店まで行って頼んでおいた品物をもらってきてください」
「あぁいいぜ……?お代は?」
「つけです」
「まったく、あんまツケで買い物するのは感心しねぇな」
そう愚痴をこぼしながらもお使いにいくマッシュ
「ここか、香霖堂」
着いた先は香霖堂 森近霖之助が経営する店だ
「こんにちはー、注文品を取りに……」
そこには下着一枚の魔理沙と霖之助が倒れていた
「……取り込み中すいません、注文の品を受け取りに来ました」
しかし、マッシュは空気を読まなかった、そして、女性の裸くらいでは動じなかった
(^^;
「おや、お客さんだね、魔理沙どいてくれ」
下に居たのが香霖堂の店主 森近霖之助だ
「すまないね、採寸中に転んでしまったんだ」
「そりゃあ、災難だったな、怪我はなかったか?」
「ほら魔理沙、服を着たらどうだい?」
「そうだな、風邪引くぜ……よし、代金はツケだそうだ」
「またかい?いつもいつも」
「これ、使えるかはわからんが一応1000ギル入ってるから、これでどうだ?」
「……!ありがとう、今までの分も精算できるほどだよ」
「そうか、じゃあな」
少し頭をぶつけてしまったが無事に注文の品をもってこれたマッシュ
男性二人に心配された魔理沙がぼそりと呟いた
「……私、魅力無いのかな?」
快活魔法少女としては惹かれる部分もあるが。女としては、まだまだ色々と足らな過ぎるな
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