エレン「涼しいし、誰もいないし黙々とやれるからな~」
エレン「よし、戻ってシャワー浴びてすっきりするか」
ライナー「ようエレン、朝トレか?偉いな」
エレン「おおライナー……か!?」
ライナー「俺は俺だが。いやー、目が覚めちまってよ」
ライナー「体動かすかーって思って出てきたら、お前が見えたもんだから来てみたんだが……」
ライナー「……なんだその顔は」
エレン(よく耐えたな俺。大声で叫ぶところだったぜ……)
エレン(いやしかし……え?なんで?いやいや……)
エレン「いや、俺が疲れてたんだよライナー。戻ってシャワーでも浴びることにする」
エレン「ライナーも早く戻って来いよ?もうすぐ朝食だしさ」
ライナー「おう!お前も無理はするなよ!訓練に支障が出たら元も子もないぞー。さってと……」
エレン(なんでだ……!なんでなんだ!なんでライナーが─────)
エレン(───ゴリラになってるんだ!?)
ライナー「いち、に、さん、しぃー……っと」ウホッ
エレン(しかも中途半端だし!上半身裸だし!いやゴリラなら普通か!)
エレン(……いやいや何を考えてるんだ俺は……落ちつけエレン……)
エレン「ふぅ……」
エレン「シャワー……浴びるか……」
──食堂にて──
エレン(結局あのまま誰とも言わずに食堂に一番乗りかあ)
エレン(ライナーはどうするんだろうな)
エレン(みんなに見つかったらやばいだろあれは)
?「あれ、エレン?早いですね!この私よりも早いとは恐れ入りましたよ~」
エレン「ん?おうサシャ……なんっ!?」
エレン「お……ぐっ……!!」
エレン(あぶねえ!耐えたぞ!)
サシャ「……?エレン?どうしたんですか口なんか押さえて」
エレン(なんだあの頭の上の耳は……髪の色も変わったのか……?)
サシャ「……あ!はきそうなんですか?じゃあ食欲ないですよね!」
エレン(あの色合い……あの尻尾……そしてあのツンとしたたてがみ)
サシャ「というわけで、エレンの分の朝ごはんは私がいただきますね♪」
エレン(昔アルミンが持ってきてくれた動物図鑑にあったぞ)
エレン(そう、あれは……)
エレン「ハイエナ……!よだれ垂れてるし」
エレン(確かに、獲物をむさぼる姿はハイエナそのもの……!」
サシャ「え?なんですって?」ヨダレダラー
エレン「サシャ、一つ……聞いていいか?」
サシャ「はい、何でしょう!」
エレン「お前はいつからハイエナなんだ……?」
サシャ「……?何を言ってるんですか全く……」フゥー
エレン(こいつ……人のことアホだなとか思ってる顔してやがる……!!)
サシャ「私は昔っからこのハイエナの耳と尻尾を持ち合わせた女の子ですよ!」エッヘン
エレン「はぁ……?」
エレン(ほ、本気か……?)
サシャ「そんなことはどうでもいいですからさっさと食べましょう!あ、エレンの分は頂きますね!」
エレン「待てサシャ、俺の分はやらん。欲張り過ぎだ……って、行っちまったか」
エレン(しかし、なんだこの状況)
?「お、芋女とエレンだけか。珍しいもんだな」
エレン「この声は……」
ユミル「食欲駄々漏れのハイエナ女に取られないうちにあたしらもくっちまおうぜ、クリスタ」
エレン「ユミ……ル!?」
エレン(なんだあの耳……いやどっかで……キツネか……いや)
エレン(そうだ、ジャッカル!キツネとも似ててどっちか分かんねえが……ユミルのイメージとしてはジャッカルが妥当か……?)
ユミル「ん?なんだエレン、人の顔じろじろ見やがって。惚れたか?アハハ!」
クリスタ「んもう!ユミルったら……エレンの事からかわないで!」
エレン(そしてクリスタ……は普通だ……)
エレン(普通だが……なんというか、なんというか……)
エレン(キラキラしてやがる……!!)
クリスタ「エレン、おはよう。朝早いんだね」キラキラ
エレン「お、おう、おはよう!」
エレン(はっ!……そうか……そうだ、あの頭上のあれは……)
エレン「天使か!……はぅっ、しまった!」
クリスタ「えっ、エレン!何を突然言い出すの!?」カァァ
ユミル「なんだなんだ、あたしの次はクリスタにくぎ付けか?」
クリスタ「もうユミル!からかわないでよ!……どうしたの?エレン」キラキラ
ユミル「さすがあたしの天使!やっさしいねえ~……エレン、手えだしたら噛むからな!」グルル
エレン「い、いや、すまねえ。なんでもねえよ」
クリスタ「そう?何かあったら言ってね?……それじゃ!」キラキラ
エレン「お、おう!」
エレン(終始キラキラしてやがった……さすがはクリスタ)
エレン(しかし、天使までいるとは……動物だけじゃないのか?)
?「おはようエレン!今日は早いんだね。寝室にいないからどこに行ったのかと思ったよ」
エレン(アルミンか!……アルミンは……なんだ?小動物とか……)
エレン(だめだ、ちょっと楽しくなってきたぞ。この異常な現実に慣れ始めてる……)
アルミン「エレン?どうかしたの?」
エレン「あ、ああ、すま……んぐっ!?」
エレン(なんっ……なんだとっ……!?)
アルミン「ど、どうしたのさ!大丈夫かい!?」
エレン「お前……、天使かよ……」
アルミン「突然何を言い出すのさ!」キラキラ
エレン(こいつも天使の輪……そして意味のないキラキラ)ガクッ
ゴリライナーとな
アルミン「エレン……?……エレン!しっかりして!」キラキラ
エレン(う~ん……)
アルミン「エレン!エレン~!」キラキラウルウル
エレン(まいったな……)
?「どうしたのアルミン。……!エレン!どうしたの、エレン!」
アルミン「ミカサぁ~!エレンが、エレンが突然倒れて……!」ウルウルキラキラ
エレン(もうとっくに頭が限界なんだが……)
ミカサ「大丈夫、落ち着いてアルミン。エレンは気を失いそうになっているだけ」
エレン(ミカサか……ミカサは……犬かなんかだろうな……)
アルミン「でも、でも!」キラキラ
エレン(アルミン……かわいいなおまえ……)
ミカサ「アルミン、もう一度言う。落ち着いて。人が集まってきてる」
ミカサ「私が医務室に運ぶ。あなたは教官に報告をお願い」
ミカサ「分かった?アルミン」
アルミン「……ぐすっ……うん!分かった」キラキラ
エレン(……………)
ミカサ「エレン、すぐ医務室につく。頑張って」
────────
────
──
─
エレン「……ん」
ミカサ「……エレン?」
アルミン「大丈夫?エレン」キラキラ
エレン(アルミンは相変わらず天使か)
エレン(そして)
ミカサ「具合はどう?」
エレン(ミカサも耳がある。そして尻尾。何より特徴的なのは……)
ミカサ「?」
エレン(そのほっぺたのひげだ!)
ミカサ「エレン?」
エレン(こいつは……ネコだ。黒猫……。予想は外れたが、確かに言われてみれば納得できる)
エレン「ああ、大丈夫だ。身体には何も問題ない。訓練も出られそうだ」
アルミン「無理はいけないよエレン!」キラキラ
ミカサ「私もそう思う」ニャオ
エレン「………」
エレン「いや、大丈夫だ。一日でも休んでられない」
──格闘訓練──
エレン「………」
エレン(見事にみんな動物だ)
エレン(例外はアルミンとクリスタか……)
キース「只今より格闘訓練を始める!各自ペアを組め!では、始めっ!」クァー
エレン(教官は……おそらくタ、タカ……だな。そういうことにしておこう)
天使が2人いるんですか!?やったー!
エレン(ん?あれは……)
エレン「おーいアニ!ペア組もうぜ!」
アニ「構わないけど、あんた朝から倒れたんじゃなかったのかい」
エレン「ん、大丈夫だ!……ところでお前は、キツネか?」
アニ「はぁ?突然なんだい。頭を打った後遺症でも残ってるんじゃないのかい?」
アニ「私は前からフォックスだよ」ファサ
エレン「………」
エレン「そうか、そうだよな!悪い、変なこと聞いちゃったな」
エレン(しっぽがファサファサしてやがる……触ってみてえ)
アニ「……別に、謝る必要はないよ……」
エレン「ん?なんだ?」
アニ「……別に。ほら、やるならさっさと始めようじゃないか」ファササ
エレン「ああ!今日もよろしく頼むぜ!」
ドゴッ
エレン「……くっそう。やっぱつええなアニは」
エレン(足技が強化されてやがる……)
エレン「お前の蹴り技をいつか完璧に盗んでやるぜ」
エレン(けどいい訓練になるぜ……!)
アニ「いつでもかかってきな」ファサファサ
エレン(尻尾かなり振ってるな……痛くねえのか?)
エレン「よし、もう一回だ!」
アニ「だから単純すぎるん……だよっ!」
エレン「うおわっ!」グルンッ
エレン「ごへっ」ドザァ
アニ「何もあたしは蹴り技だけじゃないからね」スッ
エレン「!?」
エレン(なんだこれ!?身動きが取れねえ!)
アニのしっぽ触りたい
エレン「ぐっ、がっ……くそっ!抜けねえ!」
アニ「どうした、あんたは所詮こんなもんかい?」ファサファサグルングルン
アニ「!?」サッ
エレン「あ?」
ヒュウウウウウ
「おい!あれ見ろ!」
「人が宙を舞ってるぞ!」
天使ミン「危ない!エレン!」キラリン
エレン(アルミン天使……って!?)
エレン「うごぉっ!」ドカ
ライナー「ウ、ウホ……」チーン
エレン「……ラ、ライナー!?なんでお前……つか、重いぞこいつ……」
ミカサ「ねえ、アニ?」ザッ…
アニ「……ネコ女か」ウゥゥ
ミカニャン「うるさい女狐。……私にもその技、教えて?」フシャアアア
アルミン「い、いけない!二人ともあの尻尾の感じはかなり怒ってる!」オロオロ
クリスタ「アルミン!どうしたの!?喧嘩しようとしてるの!?」キラキラ
ユミル「ほっとけよ、クリスタ!あいつらに格闘術で勝てるわけねえよ!」
ジャン「お、俺はミカサに賭けるぜ!」
ユミル「お前は黙ってろネズミ男!」グルル
ジャン「うるせえ犬女!お前に言われる筋合いはねーよ!」チュー!
ユミル「はあ?小汚ねーんだよ!近づくな!ネコにでも食べられてろ!」
ジャン「べ、別にそこまで言わなくてもいいジャン……」チャァ…
ジャン「で、でもミカサなら食べられても……うへ」
ユミル「き、きもっ」
ジャン「だ、黙れ!……なあ、お前はどっちにかける?コニー」
コニー「ウキ?ウキキ……キキー!!」キャッキャッ
ジャン「あ?こっから指差してもどっちを指さしてるのか分かんねえよ」チュチュ
コニー「キキィー!ウキャー!」
ジャン「はあ?なんだよ、何言ってるか分かんねえよ」チュウ
アルミン「ジャン!コニーが言ってるとおりあの二人を止めないと!」キラキラ
ジャン「アルミンお前、コニーの言ってること分かるのか!?」
アルミン「今はそんなこと言ってる場合じゃないよ!協力してよ!」ウルウル
クリスタ「そうだよジャン!今はとにかくあの二人を止めないと……!ユミルも協力して!」ウルウル
ジャミル「「う、うぅ……。わ、分かったよ」」クーン チュー
天界組「「ありがとう!!」」パァァ
ジャミル(かわいいなちくしょう!)
コニー「ウキッ」
アルミン「ん?なんだいコニー……ってああ!気づけばもう二人の額がぶつかる距離に……!!」
クリスタ「いけない!」
ミカサ「疲れてるでしょう?何日眠りたい?」ズイッ
アニ「別に。あたしは明日もエレンに訓練つけてやんないといけないからねえ……」ズイッ
エレン(なんだなんだ!?なんでこいつら険悪ムードなんだよ!)
エレン(とにかく何とかして止めないと……!)
エレン「ライナーすまん!ちょっとだけ地面で寝ててくれ」
ライナー「」チーン
エレン「おい!」ガシッ
ミカサ「!?」ニャッ!?
エレン「お前ら!」ガシ
アニ「!?」ハゥッ!?
エレン「仲間どうしてで喧嘩はやめろ!」
ミカサ「え、えれん……そこは……」クター
アニ「だ、だめだよ……」グッタリ
エレン「え?あ、すまん!咄嗟に尻尾掴んじまった!」パッ
アルミン「さ、さすが……」スッ
クリスタ「エレンね……」スッ
ユミル「お、お前らその弓矢で射ろうとしてたのか……!?」
ジャン「つかそんなのどっから……」チュウ…
コニー「ウキャッ」
アルミン「あ、あれは!」キラキラ
クリスタ「教官よ!」キラキラ
キース「お前らぁ!」バッサバッサ
キース「状況を説明しろお!」クカァッ!
エレン「ハ、ハッ!報告します!」
エレン「ライナー・ブラウン、アニ・レオンハート、ミカサ・アッカーマン!」
エレン「以上三名は訓練中に負傷もしくは体調不良をうったえたため休憩しているところであります!」
キース「……………」バッサバッサ
ミカサ「ハァ……ハァ……」グッタリ
アニ「フゥ……」グッタリ
ライナー「ウホ……」チーン
阿鼻叫喚や・・・
キース「……ならばこんなところで休まずとっとと医務室に連れていけェ!」クァァァァァ!!
エレン「り、了解いたしました!」
エレン「ほら、ミカサ、アニ、立てるか?」
ミカサ「だ、大丈夫」
アニ「あ、ああ……」
エレン「ライナーは俺が運ぶから、二人ともついてきてくれ」
アルミン「ふぅ、良かった……。……?ジャン?どうしたの?」
ジャン「ミカサのうっとりした表情ハァハァ」
アルミン「……………」スッ
サクッ
────
──
─
エレン(今日は一日散々だったなあ)
エレン(これ……夢じゃないんだよな?)
エレン(俺はこれからどうすれば……)ハァ
エレン(ん?待てよ……?……なんで俺だけ人間なんだ?)
エレン「う~ん」
エレン(分からねえ……)
アルミン「エレーン!」
エレン「お?おおう。アルミンか」
アルミン「こんなところにいたの?探したよ。ほらそろそろご飯だから行こう?」キラキラ
エレン「お、おう」
エレン(やりづれえ!)
エレン「なあ、アルミン」
アルミン「なんだい?」キラキラ
エレン「俺って人間なのか?」
アルミン「!?」キラリッ
エレン「どうした?」
アルミン「エレン……何かあったの?」キラキラ
エレン「い、いや……なんでみんな動物っぽいのに俺だけ人間なのかなあなんて……」
アルミン「人間だよっ!!!」キラッ
エレン「!?……お、おう!?」
アルミン「確かに昔からただの人間ってことで少しは白い目で見られていたけど……!」ウルウル
アルミン「君は立派な一人の人間だ!ずっと一緒にいた僕は知ってる!」ウルウル
アルミン「だから……もし辛くなったら僕に言ってよ……!」ウルウル
エレン(て、天使……!!!)
「私もいる」
エレン「ミカサ!」
「あたしだっているよ」
エレン「アニ!」
「俺だって……てうぉああっ」
エレン「ライナー!?」
猫狐「だまってな」ヒュォオ
ライナー「ウホホ……」チーン
エレン「ラ、ライナー……」
アルミン「二人とももう大丈夫なの?」キラキラ
ミカサ「もう大丈夫」
アニ「まあね」
エレン「なんというか……三人とも、いやライナーもか」
エレン「ありがとな!」ニコッ
アニ「!!」ドキッ
ミカサ「!!」ドキッ
アルミン「ふふ。僕たちは親友だろう?当たり前だよエレン!」
エレン「おう!」
エレン「じゃあ俺はまたライナーを医務室に連れて行ってくる」
ミカサ「私が行く」
アニ「いや、あたしがいくよ。あたしの蹴りがきれいに決まったせいだし」
ミカサ「それは違う。私の手刀が急所に決まったから」
アニ「なんだって?」ウゥゥ
ミカサ「何?やる気?」フシャァァ
アルミン「あわわ……」オロオロ
エレン「二人とも!」
ミカサアニ「「!!」」
エレン「その……なんだ。ちょっとさっきのことで顔が火照っててよ」
エレン「少しだけ……一人にしてくれないか?」
エレン「頼むよ」ヘヘッ
ミカサ「!!」ドキドキッ
アニ「!!」キューン
ミカサ「分かった、食堂で待ってる」
アニ「悪かったね。ライナーを頼むよ」
アルミン「僕も食堂で待ってるね!エレン!」キラキラ
エレン「おう!」
エレン(……………)ヨイショヨイショ
エレン(なんだかんだで悪くねえな)トコトコ
エレン(俺はいい友達に恵まれてるなあ)ヘヘ
ライナー「」チーン
エレン「お前も災難だな、ライナー」ハハッ
エレン(最初はなんだこれって思ったけど)
エレン(何とかやっていけそうな気がしてきた)
エレン「よーし」
エレン「明日からも頑張るぞー!」
ベルトルト「あれ?僕は?」ヒュゥゥ
~第一部・完~
終わりです。
読んでくれた方ありがとう。
正直>>3がやりたかっただけ。
書いてるうちにいろいろ思いついたので時間あったらまたよろしくです。
マルコ「」
ライナーが、昔アメ○ーークでやった絵心ない芸人のゴリラで再生された
乙
>>47
丸子もちゃんと考えてます。
ゴリライナーは普通に想像できて困る
ゴリライナー・ブラウンとか合いすぎワロタ
乙
エレンはきっと天使。
間違いない。
>>47
どうかんがえても幻獣種のあれだよい
乙
今更だけど教官がハ○゛タカということに気付いた
続き期待してるけど、もう来ないのだろうか
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