かがみ「はァ!? つかさが……け、喧嘩?」 (59)


かがみ「はァ!? つかさに、か、彼氏ぃ……?」

 ↑こんな話を書いてた者です。

続編のようなものなのですが、この話にはオリキャラが存在します。
あしからず

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401612905

かがみ「つかさはどうなの最近」

つかさ「えっ? うんっ、作れる料理もすっごく増えて──」

かがみ「あー違う違うっ、彼氏の話よ」

つかさ「え、ああ……別に順調だけど?」

かがみ(……ふむ)

かがみ「ふーん。いやね、最近アンタの様子がヘンだから、
    なにかあったんじゃないかってね」

つかさ「そ、そう? 最近の私そんなにヘンかな…?」チラッ

かがみ「私の思い違いかもしれないし、別に気にしないでっ」

つかさ「あ、あはは……お姉ちゃんも、
    のぼるさんとはあれからどうなの?」

かがみ「あれからって?」

つかさ「ほら、2人で絵馬にラブラb──」

かがみ「口にしなくていいですっ!///」

かがみ(ああ、あれからって“あの時”の──……)

 
 
 ───回想─────

  ──────


かがみ「明けましておめでとう御座います」ペコッ

かがみ「……、っ~~、うぅ…寒っ」

白石「お疲れ、かがみ」

かがみ「あっ、のぼる…来てくれたんだ」

白石「当たり前だろ、それにしてもすごいんだなやっぱり。
   見渡すかぎりの人ひとヒト……」

かがみ「私はもう慣れたわっ、巫女の手伝いで毎年見てるから」

白石「いやーホントすごいよ…!」

かがみ「それよりのぼる、もうお参りしたの?」

白石「あっ」

かがみ「やってきなさい……」

 ────
  ──

白石「はいただいま、っと」

かがみ「お帰りなさい」

白石「改めて人の多さを実感したよ……」

かがみ「あははっ、帰ってくるのにけっこう時間掛かったしね」

白石「ふぅ……、まぁかがみの巫女姿が見れたし、うん」

かがみ「……じ、ジロジロ見んなっ」

白石「なにせグラフィック学科ですから」

かがみ「言い訳が投げやりよのぼる」

白石「いいだろう。じゃあ、言い訳なんかしない」

白石「かがみの巫女姿が可愛すぎてたまりません」

かがみ「い、言い訳じゃないけど……。
    なんか、より投げやりになったわよ!///」

かがみ(こなたみたいなこと言って……もうっ)

つかさ「おねーちゃーん」タタタッ─

白石「あっ、妹さんだ」

かがみ「つかさをヘンな目で見たら殺すわよ…?」

白石「は、はいっ……」ゾクッ

かがみ「どしたのつかさ?」

つかさ「あっ、のぼるさんも一緒だったんだ。
    明けましておめでとう御座いますっ」ニコッ

白石「おめでとうございます、妹さん」

かがみ「それで? 神籤の予備なら向こうにあるし、
    甘酒ならまだ──」

つかさ「違うよーお姉ちゃん。今日、のぼるさんが来るって言ってたでしょ?」

つかさ「だからお父さんが『今年は早くあがっていいよ』って。
    のぼるさんもいるしちょうど良かったよー」

かがみ「えっ、マジ? そんな……いいの?」

つかさ「うんっ、あとは私達にまかせて」ニコッ

白石「えーかがみの巫女姿もう少し見てt──ぐほぉ!?」

かがみ「ありがとつかさっ、お父さんにもお礼言っておいて。
    じゃあ着替えてくるから。いくわよのぼる…?」

白石「ふぁ、ふぁい……じゃあね、妹さん…」

つかさ「あはは……また今度ね~…」

白石くんはどこぞの(売れない)アイドルと結ばれるんじゃないのかよぉ!!!

 ────
  ──

かがみ「ったくもう」スタスタ

白石「そんな怒んなくたっていいだろ?」スタスタ

かがみ「いつからそんな俗物的になったのよ、もう」

白石「た、確かに前と比べればオープンにはなったけど…」

白石「かがみはブレないなー」

かがみ「少しは私を見習いなさい」

白石「へいへい」

かがみ「よーっし、じゃあとりあえず御籤でも引きますかっ」

白石「お、いいねぇ」

かがみ「いきましょのぼる」スタスタ

白石「うん」スタスタ

なつかしすぎて草wwwwwwww

 ────
  ──

白石「御籤二枚ください」

まつり「はいっ、御籤二枚ですn──って、のぼる君じゃない!」

かがみ(まぁ、バレるか……あんまりバレたくなかったけど)

白石「あ、ども」ニコッ

まつり「かがみも元旦早々彼氏と一緒とは……羨ましいかぎりね」ニヤニヤ

かがみ「う、うるさいっ。仕事中は私語厳禁! さっさと御籤渡しなさい!」

まつり「分かってるわよー。はい、かがみは大吉確定っと」ポンッ

かがみ「ぐっ……!///」カァッ…

白石「やったじゃないかかがみ。あっ、お仕事頑張って下さい」

まつり「かがみをお願いねのぼるくーんっ」

白石「はーいっ」

かがみ「……もうバカ姉///」



かがみ「す、末吉……また微妙な…」

白石「やったぜ大吉!!」

かがみ「よかったじゃないのぼる」

白石「まぁ、かがみ曰くだけど所詮運試しだもんな…。
   糠喜びしてる気がしてならないや」

かがみ「あははっ、そう言わないの。いいじゃない大吉だったんだから、
    素直に喜びなさい」

白石「…俺の大吉を吉にしていいから、
   かがみを中吉ぐらいにしてやりたいなぁ」

かがみ「カードゲームじゃあるまいし……」

懐かしすぎてなんか変な涙が出てきた

 ────
  ──

白石「よし、買おうよかがみ」

かがみ「も、元々そのつもりよっ」

いのり「……」ドーン

白石「すいませんいのりさん」

いのり「はいはい、のぼる君」ニコッ

かがみ「わ、私が言うっ……」

白石「ん、分かった」

かがみ「れ、恋あ……い…」ボソボソ

いのり「え、何……?」

かがみ「れ、恋愛……」ボソボソ

いのり「……あとが詰まってるから早く、しっかり」

かがみ「っ、恋愛成就のお守りぃ!」

いのり「……あらっ」ニヤニヤ

白石「…を、二個ください」

いのり「はい」ニコッ

かがみ「……うぅう、とんだ罰ゲームよこれ…///」

 ────
  ──

白石「ミッションクリアだねかがみ」

かがみ「そうね……。お守り買うだけで、
    こんなに疲れるとは思わなかったわよ」

白石「はははっ、かがみが意識しすぎなんだよ」

かがみ「う、うるさいわねっ……///」

白石「……あ」

かがみ「? どうしたの?」

白石「絵馬買おうよかがみ」かがみ「あっ、いいわね」

白石「何お願いする?」

かがみ「うーん……単位取れますようにとか」

白石「も、もうちょっとどうにかならない?」

かがみ「なによ? 単位が欲しくないの?」

白石「欲しいっすマジで、はい」

白石「欲しいけどさー……もっとこう、『ラブラブでいられますように』とか」

かがみ「そんなのウチの神社で書けるかぁっ!!///」

白石「いいじゃん別に」

かがみ「やだやだやだやだぁー!///」

白石「かがみが駄々を捏ねている……!?」

かがみ「とにかくここでそういう内容の絵馬はダメ!
    もっと、真面目なことを書く事! 分かった!?」

白石「ちぇっ、分かりましたよー」

かがみ「わ、分かればよろしい…」


   ──────  
 ───回想─────
  

かがみ「あの後こなたに見つかって散々だったわよ……」

つかさ「こなちゃん楽しそうだったもんね」

かがみ「私達はなんも変わらないわよ、特に変化はなし」

つかさ「そっかぁー、そろそろどんなチョコ作るか考えないとだね」

かがみ「チョコ……ああ、そっか」

かがみ「あと少ししたら、バレンタインか……」

つかさ「お菓子屋さんもピンク一色になって、
    すごく楽しい気持ちになるよ~!」

かがみ「うあぁあぁぁ~……!」

つかさ「ど、どしたのお姉ちゃん……?」オロオロ

かがみ「どうしたもこうしたも……手作りチョコよ?
    私は家庭科苦手だし…」

つかさ「あ、なるほどね」

かがみ「つかさ~、チョコ作り手伝ってくれない……?」

つかさ「うんっ、いいよ」ニコッ

かがみ「恩に着るわつかさ……! こればっかりはつかさを頼らないと…」


つかさ「私も友達にチョコ作らないとだし、一緒に作ろうねっ」


かがみ「…え、えぇ、そうね。ありがとうつかさ」ニコッ

つかさ「えへへっ」

かがみ(…………)

 ────
  ──

こなた『……むー、つかさがうまくいっていないと?』

かがみ「まぁ、あくまでも私の勘だけどさ」

こなた『でもカップルに喧嘩はつきものっしょ?
    そのイベントをクリアするからこそ、絆は深まるって言うかさー』

かがみ「ゲームがソースのお前に訊くのもなんかアレだな…」

こなた『4人の中だったら、
    確実に私が一番経験豊富だねっ』

かがみ「ゲームだってことを忘れるなー?
    でも、こなたの言うことも間違っちゃいないわよねー…」

かがみ(私の考えすぎかしら……それとも…)

こなた『まあさ、それっきりってパターンももちろんあるわけで。
    心配しすぎて悪い──なんてことはないと思うけどさ、かがみん』

かがみ「ふむふむ……う~ん。あの子のことだから、
    1人で考えて、考え抜いてそうなのよね」

こなた『つかさが?』

かがみ「アレであの子、恋愛事情とかは1人で真面目に考えるタイプだから。 
    それが怖いのよね」

こなた『あー、つかさは恋には厳しそうだもんねー』

かがみ「うん……」

申し訳ないがオリキャラが版権キャラを踏み台にするのはNG

こなた『……ま、お姉ちゃんの腕の見せどころじゃない?』

かがみ「……そう、ね」

こなた『これはひと波乱の予感……報告期待してるよー』

かがみ「楽しむなっ……あ、ありがとね、こなた」

こなた『うみゅ。また今度みんなで遊ぼうね、じゃに~』

かがみ「うん……」ピッ ツー… ツー… ツー…

かがみ「……よしっ」

 ───翌日・食堂───
  ──────

 ワイワイガヤガヤ
 
白石「えっ? 妹さんが?」

かがみ「そうなのよ……姉の勘だけどね」

白石「かがみの勘はよく当たるでしょ」

かがみ「のぼるのお墨付きね……、
    あんま当たってほしくもないんだけどさ」

白石「そっか……俺たちに出来ることがあればいいけど」

かがみ「もうすぐバレンタインデーだし……それを利用できればいいんだけど」

白石「利用って……なんか急にバレンタインデーが、
   策略的な何かを帯びてるように見えるから嫌だな……」

かがみ「チョコがもらえるだけ感謝しなさい。
    私が美味しいチョコを作ってきてあげるから」

白石「かがみの手作りか…楽しみだなぁ……!」

かがみ「ふふっ」ニコッ

 パクパク

白石「あ、でもかがみって料理そんn──」

かがみ「のぼるー?」ニコッ

白石「うん、超楽しみダヨー」


 ──数日後──
  ───

つかさ「いらっしゃいのぼるさん」

白石「うん、いらっしゃいました」

かがみ「よーっし今日は勝つわよ…! あ、つかさも一緒にゲームやろうよ」

つかさ「えっ? う、うん」

 ────  
  ──

白石「ははっ、相変わらずかがみのマリオは面白い動きをするなー」ピコピコッ

かがみ「チョロチョロ、動くなっ……!」ピコピコピコピコッ

つかさ「む、むぅぅ……」ピコ…ピコッ

白石「ほいっと」

かがみ「あぁっ! ちょっとのぼる! 私を狙いすぎッ!」

白石「妹さんはなんか、可哀想だし…」

かがみ「その差はなによッ!? くぅうぅぅうう…!!」ピコピコ

つかさ「優しいねのぼるさん」ピコ…

白石「え? そうかな~」

かがみ「デレデレすんなっ」ゲシッ

白石「あてっ」

つかさ「……」


つかさ「……お姉ちゃんが惚れたの、分かるなー」ピコ…


白石「……妹さん?」

かがみ「つかさ……」

つかさ「……」ピコピコ

つかさ「……こんな話するのもなんだけど、最近…私ダメなんだ」

 ターイムッ

かがみ「つかさ、なにがあったのか教えて。1人で抱え込んだりしないの」

白石「そうだよ妹さん。君のお姉さんは頼りになるよ…?」

つかさ「うん、お姉ちゃん……のぼるさん…」

つかさ「っ……うっ、ヒック…!」ポロポロ

かがみ「……部屋に行くわよ、ほらつかさ」

つかさ「ぅ、……う、うんっ…」

白石「……ゲームは俺が片付けとくから、かがみ」

かがみ「…はいはい」ニコッ

 ────
  ──

かがみ「さあ、説明してもらうわよ」

つかさ「う、うん……」グズッ

つかさ「実はその、……彼と喧嘩しちゃって」

かがみ「はァ!? つかさが……け、喧嘩?」

つかさ「ふぇ? うん……」ショボーン

かがみ「まじで? 私てっきり浮気でもされたのかと…!」

つかさ「わ、私だって喧嘩ぐらいするよ~……」

かがみ「い、意外だわね……それで、どんな理由で?」

つかさ「……笑わない?」ジッ…

かがみ、つかさ、こなた……あれ? なんかもう一人いなかったっけ?

かがみ「笑うわけがないでしょうが。ほら、さっさと話しちゃいなさい」

かがみ(何があったのよつかさ……アンタ、喧嘩するような性質<たち>じゃないじゃない)

かがみ(この子もこの子なりに成長したのね、なんか、私がいなくたって…)


 つかさ「お姉ちゃん。うちって今まで、卵焼きは砂糖で味付けだったよね?」


かがみ(……ん?)

かがみ「え、ああまあ、そうね」

つかさ「塩で味付けされた卵焼きって、どう思う? やだよね?」

かがみ「……えっと…あのさ、つかさ」

つかさ「えっ?」

かがみ「もしかして味付けの好みで喧嘩ー、とか言うんじゃないでしょうね?」

つかさ「……やっぱり笑うんだお姉ちゃんー…!」ジワッ

かがみ「ベタすぎて笑えんわ!!」

かがみ(いや、ちょっと待ってよつかささん! ここまで引っ張っておいてこのオチって……、
    なんかこなたみたいなこと言ってるけどこの際関係ない!)

つかさ「ふぇぇぇ……」

かがみ「ったく、心配して損し──」

白石「失礼しまーs──って、妹さん大丈夫!? かがみ何で泣かせたんだよっ?」

つかさ「あ、のぼるさん……」

かがみ「の、のぼるっ!? って急に入ってくんなここつかさの部屋!」

白石「んなこと関係ありません! お姉ちゃんだったらもっとうまくなだめ──」

かがみ「卵焼きの味付けのことで真面目に相談のれるかーー!!!」

 ────
  ──

かがみ「バレンタインで仲直りしなさい」

つかさ「で、でも……」イジイジ

かがみ「”でも”じゃない! 手悪戯やめる」

つかさ「うっ……」ピタッ

白石「うんうん」

かがみ「アンタはもういなくていいわよ」

白石「え、ちょっとひどくないっすか」ガーン

かがみ「あのねつかさ、そんな味付けのことなんかで喧嘩別れなんてしてたら、
    命がいくつあっても結婚なんて出来ないわよ」

つかさ「け、結婚はまだ……///」

かがみ「例えだから」

つかさ「は、はい…」

かがみ「のぼるだってねー……こいつカレーにマヨネーズかけるのよ、
    あり得なくない?」

白石「おいおいなんだよその言い方」

かがみ「カレーはカレーとして食べなさいよ」ジッ

白石「うどんとかそばに七味入れるだろ? それと同じだよ」

かがみ「まったく理解できない…」


白石「あぁ? 分かったよもういい、かがみとはやってられない」

かがみ・白石「「ふんっ」」プイッ

つかさ「ぁ、あぁ……」オロオロ

かがみ「──ってなっても、そんなにたいしたことじゃないってことよ」チラッ

白石「かがみと何でも同じなんて、それこそあり得ないもんな」ニコッ

かがみ「う、うんっ……///」

つかさ「ほぇ~……」

白石「……かがみ、なんで恥ずかしがった?」

かがみ「う、うるさいわねっ」

つかさ(仲いいなー二人……)ポカーン


かがみ「と、とにかく! 絶対にうまくいくから、お姉ちゃんを信じなさい」

白石「頑張れよ妹さん、大丈夫だ」

つかさ「……うんっ。ありがとうお姉ちゃん、のぼるさん」ニコッ

 ────
  ──

かがみ「ったくもう…」テクテク

白石「良かったじゃないか、些細なことで」テクテク

かがみ「つかさもつかさだけど、あいつの彼氏も大概ね~」

白石「可愛い喧嘩だと思うけどなー、お互い初心というか」

かがみ「それでもあの子の方が付き合うの早かったんだから」

白石「えっ!? …そうなの?」

かがみ「そもそも、あいつに彼氏が出来たから私ものぼると……///」ボソボソ

白石「え、なに…?」

かがみ「……」

かがみ「なんでもなーいっ」ベーッ

白石「あっ、なんだよその反応」

かがみ「……っ」タタタッ─

白石「お、おい…走るなよかがみっ」

かがみ「ねぇ、のぼるーっ!」

白石「……なんだよ、かがみ!」

かがみ「ありがとね! 今日のことも、それと今までも……これからも!」

白石「……ああ! 当たり前だ」

かがみ「私、やっぱりどうしても、どうしようもなく──……」



  かがみ「のぼるのことが、好き」ボソッ



白石「……──っ」

白石「なんだってー!? 距離が遠くて聴こえなかったぞーっ」

かがみ「……バレンタイン、楽しみにしてなさいよー!」

白石「おうっ、楽しみにしてる! …それじゃあな」

かがみ「うんっ、学校でね」ニコッ

前にらきすたSS作ったもんだす
続きだからしょっぱなからオリキャラ出てくるので、あしからず

何故かミスった。気にしないで

 つかさの些細な痴話喧嘩は、私たちの惰性になりかけていた関係を、
 この時繋ぎ合わせてくれたんだと思う。
 ただ愛し合うだけではいけない、そんな教訓みたいなものを、
 私たちに教えてくれたんだと思う。


かがみ「──ありがとね、つかさ」

つかさ「え? それは私のセリフだよ~」

つかさ「チョコ作り、頑張ろうね!」

かがみ「よーっし、いっちょ頑張りますかっ」

 ──2日後・とある喫茶店──
   ──────

こなた「おー、よかったじゃん」

かがみ「ほんっと取り越し苦労ってやつよね。こっちがハラハラさせられて…」

つかさ「あ、あぅ……///」

みゆき「かがみさんもですけど、白石さん……とても優しい方ですね」ニコッ

かがみ「それぐらいしか取り柄もないしね」

つかさ「えぇ、のぼるさんかっこいいよ~。私、あの時に言ったこと、
    けっこう本音だったりして」

かがみ「あの時?」

つかさ「『お姉ちゃんが惚れたの、分かるな』、って……///」

こなた「ほほう?」ニヤニヤ

かがみ「な、ななに言ってるのよつかさっ!」

みゆき「少ししかお会いしたことがないですが、確かに……」

かがみ「み、みゆきまで…もうっ」

つかさ「えへへ……でも私には、私の相手がいるから」


つかさ「甘えてちゃ、ダメだよね」
 

かがみ「つかさ……」

こなた「……いやーのぼるんモテモテだねぇ」

かがみ「いつから”のぼるん”呼びになったんだっ」

こなた「妬いちゃうんじゃな~い?」

かがみ「妬かんわ」

かがみ(まあ、ちょっと複雑だけどさ……)

みゆき「ふふっ、そうですか。もう少しでバレンタインですね」

こなた「私も彼氏作ろうかなー。みゆきさん一緒に遊び行こうよ」ズイッ

みゆき「い、泉さん…? 遊びってもしかして男性と、でしょうか……?」

つかさ「お、おぉ……こなちゃん大人~///」

こなた「いい男紹介するよ~」

みゆき「あ、えっと、あの……///」

かがみ「おいおい……」

かがみ(……のぼる、喜んでくれるかな)チュー…

 ──2月14日・大学講内──
  ──────

かがみ「……」ドキドキ

かがみ(あーもう私ったら何動揺してんのよっ!///) 

かがみ(そりゃ初めてのバレンタインで? 初めての本命チョコなわけで……)

かがみ「……っ」ソワソワ

かがみ(うまく、できたわよね。つかさも美味しいって言ってくれたし…)

かがみ(でも……のぼるの口に合わなかったらどうしよう…!)

白石「……」ソォー…

かがみ(ダメダメ弱気になっちゃ! つかさを押し出しておいて今更なに言ってるの!)

かがみ(……でも///)イジイジ

白石「……かーがみっ!」

かがみ「ひょわーーーー!??」ビクンッ

白石「!?」

 ザワザワ ザワザワ…

かがみ「…ハッ!? ち、ちょっとのぼる……!!///」

白石「ご、ごめんよ! そんなびっくりするとは思わなくt──」オロオロ

かがみ「行くわよもう!///」スタスタ

白石「あ、ちょっとかがみーっ」

 ────
  ──

かがみ「のぼるのせいで大恥かいたじゃない!」

白石「は、ははは……悪いかったよ」

かがみ「もう……」

かがみ「……」チラッ

白石「…ん、どうしたかがみ?」

かがみ「……あの、のぼる」

白石「あ、は、はいっ」シャキッ

かがみ「~~~~……! これっ!///」バッ

白石「あ……チョコか、ありがとう」ニコッ

かがみ「なんか、さっきよりも…すごく恥ずかしいわね……///」カァッ…

白石「何を今更……」

白石「すごく楽しみにしてたんだぞ? うれしいなぁ!」

かがみ「ふふっ……」ニコッ

 prrrr… prrrr…

かがみ「っ、っとごめんのぼる」

白石「電話?」

かがみ「誰よもう~……──あっ」パァッ

白石「…?」

かがみ「……──っ」ピッ

かがみ「……はい、もしもしつかさ?」

つかさ『お姉ちゃん、渡せたよ! すごく、喜んでくれてっ……!』

かがみ「うんうん、頑張ったわつかさ……」

つかさ『あ、うん今行く…って、泣いてないよっ』

かがみ「……ったくもうみっともないわねぇ。
    涙さっさと拭いて、行ってきなさい」

つかさ『う、うん……ありがとうお姉ちゃん…!』ピッ

 ツー… ツー… ツー…

白石「……妹さん?」

かがみ「うん……チョコ、渡せたって」

かがみ「…は、ははは……──」スッ


 かがみ「──よかったぁ…!」ダキッ
 

白石「お、おいっ……もう、かがみも素直じゃないんだから」

かがみ「っ、私……ホントに心配で……っ」

白石「……よかったな、かがみ」

かがみ「っ、うん……うんっ……!」

白石「かがみ、最近辛そうだったから。やっと、元通りだな」

白石「俺にはどうにも出来なかった。それだけ、
   かがみが妹さんのことを想っていて……」

白石「俺……もっとかがみのために、頼れる男になるから」


 白石「だから、もう……悲しい顔は、しないでくれ」


かがみ「のぼる……っ、……──っ」チュッ

白石「っ! ……っ」

かがみ(久しぶりの、キス……あったかい)


 こうして、私はのぼるの体温を思い出す。
 バレンタインは心を繋ぎ止める、幸せな日。


かがみ「──っ、……じゃあ、頑張りなさいっ」ニコッ

白石「……ああ、頑張るよ」ニコッ




   互いに笑う私たちの心に、流れ星が一筋。
  
 きっと幸せを運んでくれたんだと、そんな気がした──
 





                                おわり 

見てくれた人ありがとう!
らきすた二期はよやってくれといつまでも思い続けながらも、乙!

見てくれた人ありがとう!
らきすた二期はよやってくれといつまでも思い続けながらも、乙!

おつ

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