初めて投稿させて頂きます
ことほのうみで、かなりドロドロした内容になります
とりわけことりちゃんが好きな人は気に障るかもですので、ご注意下さい
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401211179
その日、海未ちゃんと穂乃果ちゃんが付き合ってることを知りました。
海未ちゃんから告白したんだって。それで、穂乃果ちゃんがOKしたみたい。
3人で帰ってる途中にね、突然、海未ちゃんが「ことりには言っておきたくて……」って、切り出して。
その一言の後、海未ちゃんはしばらく黙っていたんだけど。その時にちょうど、海未ちゃんを挟んで向こう側を歩いている穂乃果ちゃんの真っ赤な顔が目に入って、そこで海未ちゃんが次の言葉を言う前にはもう、ことりは全部気付いちゃったの。
ああ、そうか。私は、遅かったんだ、って。
「私は、穂乃果と、その……お付き合いすることになりました」
「ことりちゃん、どうしたの?」
穂乃果ちゃんから声を掛けられて、足を止めていた自分に気付きます。
「あっ、ううん。何でも無いの。ちょっと、ビックリしちゃって」
その時、ことりはちゃんと上手に笑えてたかな? 二人のことをしっかりお祝い出来てたかな? 心の底から、喜んでいるように見えてたかな?
おめでとう! なんて口にしても、心の中はもう何も分からないくらいにグチャグチャで。
どうしてもっと早く行動しなかったんだろう。どうして自分の気持ちをもっと早く打ち明けなかったんだろう。
どうして、どうして、どうして、どうして!
どうして、海未ちゃんなの!!
「ちょっと前に、海未ちゃんから告白されて。海未ちゃんったら、おかしいんだよ。穂乃果の全てを私に下さい! なんて、言うんだから」
穂乃果ちゃんが嬉しそうにそう言うと、海未ちゃんが「穂乃果! そ、その事は!」なんて慌て出しちゃって、でもそうやってる海未ちゃんもすっごく楽しそうで。
ことりは、ぼーっと、それが遠い世界のお話で、もう自分には全然関係の無いような、そんな気持ちでそのやり取りを見ていたんだけど、穂乃果ちゃんはそんな現実逃避すら許してくれなくて。
「あのね、私達三人は、ちっちゃい頃からずっと一緒だったでしょ? だから、もし私達二人が付き合っても、ことりちゃんが大事な大事な友達ってことには一切変わりがなくて、それでそれで、えーっと……」
シリアスも好きです
友達。そう、ことりと穂乃果ちゃんは友達。トモダチ、なんだよね。大事な大事な、トモダチ。
「う~ん、えっと、上手く言えないんだけど、ことりちゃんもずっと一緒だからねっ!」
ずっと一緒。でも、それは、あくまで友達として。大事な友達として、なんだよね。
「つまり、私と穂乃果が付き合ったとして、ことりと私たちとの友情は変わらない。だからことりには、私たちが付き合ったことで変な遠慮はして欲しくない、と。そういうことを言いたいんですよね?」
「そう! うん、さっすが海未ちゃん」
……ああ、それは何て残酷な宣言なんでしょう。
ことりと、穂乃果ちゃんと、海未ちゃんは、これからもずっと一緒。
穂乃果ちゃんと海未ちゃんはそう言ってくれるけれど、でもその関係は、決してずっと一緒じゃないよ。
現にこうして、変わっちゃったんだから。
ことりと穂乃果ちゃんは友達として。海未ちゃんと穂乃果ちゃんは恋人として。これから、お付き合いしていくことになるんだよ。
此の世に神様が居るのなら、何て残酷なことを思い付くんだろう! って、思わず叫びそうになっちゃいました。
ことりはこれから、一番大好きな人のことを一番近い位置から、だけれど自分の手には絶対に届かない場所で、ずっとただ眺めていることを、ここで約束させられてしまったんです。
「ありがとう、海未ちゃん。穂乃果ちゃん。ことりたち、ずっと友達で居ようね」
口ではそんな風に簡単に言えるけれど、二人が付き合うようになってから、ことりたちの関係は、やっぱり少しずつ変わっていってしまいました。
それが、海未ちゃんと穂乃果ちゃんのせいなのか、それともことりのせいなのかは分かりません。きっと、どっちにも原因があったようにも思います。
穂乃果ちゃんと海未ちゃんは、ことりが一人にならないように変に気を遣ってくれる節があったから、μ’sの練習が終わって帰る時だって、これまでしていたように「ことりちゃん、一緒に帰ろ?」って、ことりを誘ってくれました。
でも、誘ってくれるまではこれまでと同じでも、その帰り道はこれまで通りには当然いきません。
三人で帰っている時、穂乃果ちゃんと海未ちゃんは自然に手を繋いでいて、時々目を合わせては軽く頬を染めるんです。
そんな光景を見る度に、苦しくて苦しくて、胸がいっぱいになって。
どうしてこんなに辛い思いをしなきゃいけないんだろう、って何回も思ったりしました。
一方でことりも、二人が二人きりで居る時間を邪魔しちゃいけないんだって、出来るだけ二人から離れるように気を遣っていました。
でも、もしかしたらそこには、当て付けのような意味もあったのかも。
海未ちゃんも穂乃果ちゃんも優しいから、ことりがわざと二人を避けるようにすれば、きっともっとことりのことを構ってくれるだろう、っていう。そんな汚くて、醜くて、虚しい打算が、ことりの胸の内に。
でも、そんなことをしている自分自身が許せなくて、二人の幸せを心から願ってあげられない自分が惨めで、こんな人間が二人の傍に居ちゃいけないんだ、って思い込みが更にことりと二人の距離を引き離していって。
気付けば、仲の良かった幼馴染の3人組は、何処にも居なくなっちゃってました。
もうこれ以上一緒に居たくなんて無いのに、一緒に居たってとにかく苦しくなるだけで、でもμ’sっていう大きな鎖に縛られて、穂乃果ちゃんから、海未ちゃんから、逃げ出すことが出来ない状況と、ギスギスした関係だけが、ことりには残されていたんです。
今日はここまでにさせて頂きます
続きはまた明日、投下致します
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました!
おつ
楽しみにしてる
悲しいかなことりちゃんには悲恋が似合っちゃう
期待
海未ちゃんのことが好きだったのかな?
>>14
正直μ'sは負けヒロイン率高そう
こういうのいいね
夏目漱石の『心』みたいな展開にはなりませんように
レスありがとうございます!
少し時間に余裕があるので、続きを投下します
キッカケはある日の練習終わりのこと。
いつも通り(このいつも通りって言うのも、海未ちゃんと穂乃果ちゃんが付き合いだしてからのことなんですけど)、普通に着替えるよりもずっと、時間を掛けてことりが着替えている最中に、海未ちゃんが「ことり、帰りましょう?」と声を掛けてくれました。
その後ろには、穂乃果ちゃんの姿。
「ごめんね、海未ちゃん。ことり、着替えるのが遅いから、先に穂乃果ちゃんと帰ってて? きっとすぐに追い付くから」
「そう、ですか……」
海未ちゃんは悲しそうな表情で、でもすぐに返事をして、部室を出て行きました。
穂乃果ちゃんも「ことりちゃん、早く来てね」って、泣きそうな顔で一言、すぐに海未ちゃんの後を追い掛けて行きます。
これももう、日常の光景です。
最初の頃は、ことりちゃんが着替えるまで待ってる! って穂乃果ちゃんは言ってくれていたんですけど、ことりがそれを一度強く拒否してからは、二人ともことりが着替え終わるのを待つことは無くなりました。
だから、このやり取りもお互いに「フリ」でしか無くて、一応やっているだけなんです。
友達っていう体裁を取っておく為だけの、フリ。こんな風に言っちゃうのは、海未ちゃんと穂乃果ちゃんに失礼かな?
でも、本当は二人とも分かってるんだよね?
部室から、二つの影が寄り添って一つになった影を見て、ポツリ。
「ことりはもう、二人に一生追い付くことなんて、出来ないんだから」
とっくに着替え終わっているのに、万が一にだって二人に追い付きたくないから、今日もしばらく部室で適当に時間を潰します。
携帯を弄ったり、μ’sの衣装を考えたり、宿題をしたり……。
30分もしたところで、いつもは帰り支度を始めるんですけど、今日は突然、部室にノックの音が飛び込んできて。
「ことり、居るんでしょ?」
そのノックの後に、険のある声が続きました。
「……真姫ちゃん?」
「入るわよ」
ことりが返事をする前に、真姫ちゃんが扉を開けて部室に入ってきます。
「こんな時間まで、何をしてたわけ?」
「真姫ちゃんの方こそ、忘れ物でもしたの?」
「質問に質問で返さないでよ」
「私は、ちょっと用事があって。ほら、宿題とか、次のライブの衣装とか、家でやったり考えるよりも、部室の方が捗るかな~って」
「嘘ね」
不機嫌な様子を少しも隠そうとしないで、真姫ちゃんはことりに次々と言葉をぶつけてきます。
なんで、真姫ちゃんはこんなに怒ってるんでしょう。
「嘘って、ことり、嘘なんて吐いてないよ」
ことりがそう言うと、今度は眉をへの字に曲げる真姫ちゃん。
「そんなに、私は信用出来ないかしら?」
「信用、って……」
もしかして真姫ちゃん、ことりのことを心配してくれてるのかな。普段はツンツンしているけど、真姫ちゃんは優しい子ですね。
「何か、悩んでいることがあるなら、相談してくれたって良いじゃない。私達は、同じμ’sっていうスクールアイドルの仲間なんだから」
仲間。いつも素直じゃない真姫ちゃんからストレートに思いをぶつけられて、ことりはちょっぴり驚いちゃいました。
「ことり、そんなに何かに悩んでるように見えたかな?」
「だって、明らかにおかしいわ。穂乃果と海未と、何かあったんでしょう? あなた達、ずっと仲が良かったのに、突然一緒に帰らなくなるし。それに、何だかギクシャクしていて。そのせいで、最近はμ’sもおかしな雰囲気だから」
「……そっか、そうだよね」
ことりのせいで、海未ちゃんと穂乃果ちゃんだけじゃなくて、μ’sのみんなにも迷惑を掛けちゃっていたんだ。
「他のメンバーだって、心配してたのよ。でも、あなたたちのことだから、きっと一時的なモノだろうと思って、みんな、様子を見ていて。でも、ね」
いつまで経ってもことりたちが仲直りする様子を見せないから、真姫ちゃんは心配になって、いつも部室に残っていることりのことを見に来てくれたんだ。
「やっぱり真姫ちゃん、優しいね」
「なっ、別に優しくなんて」
別にそこは否定しなくたって良いのに。おかしくって、思わず笑っちゃう。
「ふふっ、真姫ちゃんってば、照れ屋さんなんだから」
「あ、アナタねー。もう……」
頬を赤く染める真姫ちゃんを見ながら、心の中で感謝の気持ちを抱くと同時にことりは、この悩みが誰かに打ち明けることで解決する性質のものじゃないということを、冷静に考えていました。
「ねえ、ことり。私は、アナタの力になりたいの。だから、悩んでることがあれば、話して欲しい。それとも、この私じゃ、力になれないかしら?」
この私、という部分を少し冗談めいた口調で強調して、扉の前に居た真姫ちゃんがことりの方に向かって歩いて来ます。
イスに座っていたことりとの距離を詰める真姫ちゃんの頬は、未だにまだ赤くて。
(あ……)
ことりはその一瞬、気付いてしまったんです。気付きたくなかった。気付くべきじゃなかった、ことに。
取り敢えずここまでにします
続きはまた夜か、明日投下します!
ありがとうございました!
おつ
おつ
素直にことまきでは無さそうな予感…
真姫ちゃんはことりの玩具になるのかな?
また気になる展開だ
にこまきだよなぁ?
(//・8・)やだ…真姫ちゃんイケメンちゅん…
「どうして真姫ちゃんは、ことりにそんなに優しくしてくれるの?」
何て意地悪な質問をするんだろう。
自分でそう、思いました。その理由に、ことりはとっくに気が付いているのに。
どうして、こんなことをわざわざ聞いたんでしょう。
「それは……さっきも言ったでしょ? 同じμ’sっていうグループの」
「嘘、だよね?」
真姫ちゃんが最後まで言い終わるのを待たずに、口を挟みます。
「えっ」
「ねえ、真姫ちゃん。私の、悩み、聞いてくれるんだよね?」
衝動的に、身体が動いて。
動揺して一歩後ろへと下がる真姫ちゃんに対して、ことりは勢い良く椅子から立ち上がり、今度はこちらから距離を詰めていきます。
さっきとは、逆の立場。
「も、もちろんよ。でも、ことり、さっきの言葉は」
ダメだ。
「聞いて、真姫ちゃん。実は、穂乃果ちゃんと海未ちゃんはね、恋人同士なんだよ」
こんなことしちゃいけない。
「っ!?」
ことりの言葉に、真姫ちゃんの目が大きく見開かれます。
その間にも、ことりは少しずつ真姫ちゃんとの距離を詰めていって。
「それでもね、穂乃果ちゃんと海未ちゃんは言ってくれたんだ。『私達三人はずっと一緒だよ』って」
いけないのに。
「ことりね、実は、穂乃果ちゃんのこと、好きだったんだ」
もう、真姫ちゃんとことりとの距離は、殆ど無くて。
「こと、り……」
きっと、ことりは誰かに慰めて欲しかったんです。
好きな人に振られて……いや、振られてすらいない。そのチャンスさえ、持つことの出来なかった惨めなことりのことを、誰かに慰めて欲しかった。
とにかく穂乃果ちゃんのことを忘れたくて、その為に他の人を求めて、きっと多分それは誰でも良かったの。
ことりの胸にぽっかりと空いた穴を、誰でも良いから埋めて欲しくて。
「さっき、真姫ちゃんがことりに近付いてきた時に分かっちゃったんだ」
この時に辞めていれば、まだ間に合ったかも知れないのに。
「真姫ちゃんがことりを見る目。海未ちゃんが、ことりが、穂乃果ちゃんを見る時と、全く同じ目をしてたよ?」
「っ、あ」
ことりの言葉に絶句する真姫ちゃん。
ああ、もう、止められません。
「好きな人に振られて、その上でずっと友達で居ようね、なんて言われて。自分じゃ無い誰かと、幸せにしてる所を永遠に見せられる。ねえ、こんな……こんな哀れなことりのことを、真姫ちゃんは『慰めて』くれる?」
ゴクリ、と真姫ちゃんが喉が鳴る音。
最低だ。これは、最低の行為。
やってしまった。
人の優しさに付け込んで。
善意に付け込んで。
好きっていう気持ちを。
ただ、自分の為だけに利用して。
ここまで来てしまったら、後は、堕ちて行くだけで、もう、きっとどうしようもない……。
サ ー ク ル ブ レ イ カ ー 南
おいにこまきどうした
一度真姫ちゃんとそういう関係になってから、ことりは自分自身が人からそういった対象として見られている、ということに気が付きました。
それと同時に、危うい所で何とかせき止めていた、色々なモノが決壊したんです。
μ’sのメンバーは真姫ちゃん以外にも、みんなことりのことを心配してくれていました。
それは恐らく、私達幼馴染の三人の内でも、海未ちゃんと穂乃果ちゃんはいつも一緒に居る一方で、ことりが一人ぼっちで居ることが多くなったから、ということが関係していると思います。
ことりは、心配して声を掛けてくれるみんなの優しさを利用して、色んな人に『慰めて』貰って。
こんなことは自分だって、相手だって、お互いに傷付くだけだということを分かっていたのに。
でも、辞められないの。心にぽっかりと空いた穴を、みんなと居る時は……そうしている時だけは埋められたから。
でも結局、家に帰って一人きりになると、後悔が胸の内に押し寄せてくるんです。
ことりは最低の人間だ、自分が一時だけでも寂しい気持ちを埋めたいから、穂乃果ちゃんのことを忘れたいから、他人を利用して、傷付けて、こんなこと、もう辞めなきゃいけないんだ。
そう分かっていても、結局、何度も何度も同じ事を繰り返して。
このままでは、取り返しの付かないことになるって、頭の中では理解しているんです。
……いや、もう、既に手遅れなのかもしれないことも。
でも、こんな生活をしばらく続けていると、そういった罪悪感はどんどん薄れていって、自分でも何が正しくて、何が間違っているのか、分からなくなってきて。
ことりは一体、どうすれば良かったんだろう。
レスを下さった方々、ありがとうございます!
書き溜めてある分で、修正しなければいけない部分が出てきてしまったので、今日はここまでにさせて頂きます。
この続きを投下するのは少し遅くなるかも知れません……
何とか2.3日以内には続きを投下したいと思っておりますので、その際はまた宜しくお願い致します
おつ
乙
待ってるよ
乙
爛れた関係いいぞ
乙です
こういうことりちゃんいいなぁ
想像に難くないのがまたいい
「ねえ、ことり。あなた、いつまでこんなことを続けるつもりなの?」
練習が終わった後の部室でのことです。
海未ちゃんと穂乃果ちゃんの誘いを今日も断り、他のみんなもとっくに帰っちゃって、私と真姫ちゃんしか居ないアイドル研究部の部室。
真姫ちゃんがことりにそう問い掛けてきました。
「こんなことって?」
そう返事をすると、とぼけないで! と真姫ちゃんが少し声を荒げます。
そして、ことりに近付いてきたかと思うと、真姫ちゃんは乱暴にことりの唇を奪いました。
「んっ、ぷはっ、ちょっと、ま、真姫ちゃん?」
「私、知ってるわ。あなた、花陽や、絵里とも、こういうこと、してるんでしょ?」
思わぬ言葉に、どう返事をすれば良いのか迷います。
!?
「……真姫ちゃん、気付いてたんだ」
「花陽や絵里のあなたを見る表情で、嫌でも気付くわよ。どうせ、ことりが唆したんでしょ?」
唆したなんて言い方されちゃうと、流石に傷付くな、なんて。真姫ちゃんを見て、笑いながらそう答えます。
「花陽はことりのこと、ずっとお姉ちゃんみたいって慕ってたわ。それに絵里は、最近μ’sの雰囲気が変だって、ずっとあなたたち三人のことを心配してた。希や凛、にこちゃんだって心配していたけど、絵里は人一倍責任感が強いから、とりわけ気に病んでいたことは、誰が見ても明らかだったし。そこを利用したんでしょ!」
興奮する真姫ちゃんを落ち着かせる為に、身体を抱き寄せて、頬を優しく手で撫でます。
そしてそのまま顔を近付けて、優しくキス。
「ん、んっ……っ」
三十秒? 一分?
どれくらいそうしていたかは分からないけど、唇を離せば、そこには顔を真っ赤にした真姫ちゃん。
私を強く睨みつけて、こんなことじゃ誤魔化されないわ! と強がります。
ふふっ、真姫ちゃん、かーわいい。ことりはもう一度顔を近付けますが、真姫ちゃんはことりの身体を軽く押して、それを拒否します。
押しに弱い真姫ちゃんからこんな風に拒絶されるなんて思ってもみなかったので、少しビックリ。
「ことり、あなたは逃げてるのよ。自分から、そして、海未と穂乃果から」
真姫ちゃんがことりのことを正面から見据えます。
「……ことりが、逃げてる?」
おうむ返しにそう呟くと、しかめ面で真姫ちゃんは続けます。
「そう。だって、ことりが私と、その、している時、あなたは私を見ていない。私を通して、他の誰かを見ているじゃない。それが穂乃果なのか、海未なのかは、私には分からないけど」
「そんな、そんなことないよ。私は真姫ちゃんのことをそんな風には……」
早口でまくし立てらちゃって、ことりは動揺しつつも、何とか反論しようとするんだけど。
「いい加減にして!」
言い訳は、すぐに大きな声で遮られてしまいました。
「そういう風に自分を騙して、どうにか別の人で淋しさを紛らわせようとして。そうやって……私も、穂乃果も海未も、他の子だって、勿論あなた自身だって傷付けて!」
今にも泣きそうな真姫ちゃん。それは、ことりが誘いを断った時の海未ちゃんと穂乃果ちゃんの表情に似ていて。
ねえ、辞めて。そんな顔を、しないで。
「ことり、あなただってもう気付いてるんでしょ? このままじゃダメだって。このままじゃ、μ’sは本当に……」
真姫ちゃんからその次の言葉は、出てきませんでした。
そして真姫ちゃんはことりに抱き付いて、胸に顔を埋め、小さく嗚咽を漏らします。
何か声を掛けたくても、何も出てこなくて。何を言ってあげれば良いのか、ことりには分かりません。
「ねえ、ことり、私、ことりが好き」
ことりの胸の中でそう呟きながら、真姫ちゃんは背中に回した腕で、より強くことりを抱き締めてきます。
ああ、今までなあなあの関係で済ませていたのに。そんなにストレートに言われちゃったら、それに答えないワケにはいかなくなっちゃうよ。
「私のことだけ、見てよ。私を、選んで。ことりが、自分の気持ちに決着を付けて、そして、もしその思いが届かなかったら、私の元に戻ってきて欲しいの」
そう、ゆっくりと、一言一言苦しそうに。
「真姫、ちゃん」
ことりはその時にようやく、自分が海未ちゃんと穂乃果ちゃんから逃げていたことに気付きました。
そして、自分が犯した罪の重さを改めて認識したんです。
ことりは、自分勝手な行動で多くの人を傷付けていた。
このままじゃダメだ。
真姫ちゃんを見て、そう強く実感します。この気持ちを穂乃果ちゃんに言わなきゃ。
プライドが高くて、いつもは素直じゃない真姫ちゃんが、一つ下の愛しい愛しい後輩が、勇気を振り絞って、私にこうして思いをぶつけてくれたみたいに。この思いが実らないと分かっていても、ことりも穂乃果ちゃんに言うんだ。
そして、その上で、ことりの胸の中で泣いているこの少女にしっかりと応えなきゃ。
「真姫ちゃん、私、行ってくるよ」
決意を胸に、真姫ちゃんにそう告げると、目を真っ赤にした真姫ちゃんが小さく頷きます。
でもその前に、一つだけ聞いておきたい、気になること。
「どうして真姫ちゃんは、ことりにそんなに優しくしてくれるの?」
「……ことりはいつも、何かを我慢してるでしょ?」
真姫ちゃんの言葉に、ことりは軽く首を傾げます。
そうかな。そんなことないって、自分では思ってるけど。
「前に留学するって言った時も、皆に気を遣って言い出せなかったじゃない。今回だって、同じことでしょ? 穂乃果と海未に気を遣って、自分の言いたいことをを言えなくなってる。そうやって、自分だけ我慢すれば良いと思ってるのよ」
「そう、なのかな……」
「そんなことりのこと、何だか、放っておけなくて」
もしことりがそうだとしたら。もしかして、真姫ちゃんも同じなのかな。
お家の事情で、自分のやりたいことを出来なくて、言いたいことを言えなかったから。こうして、ことりのことを。
「真姫ちゃん、ありがとう」
背中に回した腕で、今度はことりがギュッと真姫ちゃんを強く抱き締めます。
こんなに可愛くて、こんなに強くて、こんなに真っ直ぐな真姫ちゃんに、ことりなんて勿体ないよ。
「そんなことない! そんな完璧な私が好きになった相手が、ことりなの。 自信を持ちなさいよ。さ、今ならきっとまだ追い付くわ。早く行きなさい」
ことりは小さく返事をして、真姫ちゃんに背を向けました。
胸が軽くて、今なら何でも出来る気がして。
はやる気持ちを押さえて、小走りで穂乃果ちゃんと海未ちゃんの後を追い掛けます。
後輩に勇気を貰って、やっと二人に追い付ける。伝えなきゃ、この気持ちを。言わなきゃ、後悔しないように。口に出さなきゃ分からないことだって、あるんだ。
ことりは今まで、穂乃果ちゃんと海未ちゃんに、全部押し付けちゃってた。ことりの気持ちに気付いてって、自分からは何もしないくせに、自分勝手で独り善がりに、二人に色々なことを求めてた。
でも、真姫ちゃんに言われて、やっと違うって気付けたから。結果は分かり切ってても、穂乃果ちゃんにこの思いをぶつけて、そうしてようやくことりは前に進める気がする。
そして、真姫ちゃんに胸を張って、自分の気持ちを伝えるんだ。
そう、思った。その光景を見るまでは。
「っ、うみ、ちゃ……誰かに、見られ、んっ」
「っ、ほのか、ほの、んむっ」
穂むらの少し手前。
辺りはもう暗くて。
人通りが少ない路地に。
街灯の灯りの近くで、一つに重なる影が。
唇を重ねる二人を。
言おうと思っていた言葉、胸に掲げた決意も、全部何処かへ吹き飛んでしまって。
ことりはその光景を目にしながら、息をするのも忘れて、ただ立ち尽くしました。
今日はここまでにさせて頂きます。
これで4分の3程度は投下し終わりましたので、読んで下さってる方がいらっしゃれば、後もう少しだけお付き合い下さい!
続きはまた、明日か明後日に投下させて頂きますので、宜しくお願いします。
乙
おつ
楽しみにしてる
乙
ままならないね
乙 この絶望感堪らなく好き
乙
いい展開だ
いいゾ~これ
乙
バッドかハッピーか、どっちに転ぶのかがいまいち予想できなくて楽しみ
逃げていたのに!
だってそうすれば、見なくてすんだから!
向き合わずにすんだから!
二人から背を向け続けていれば、あんな光景を目にすることも、こんな思いをすることだって、無かったのに!
あの二人は、何処までしたんだろう。
きっと最初は、海未ちゃんから穂乃果ちゃんに提案するんです。
穂乃果、良いですか? と。
そうして、穂乃果ちゃんは小さく頷くんです。
「ことり、ちゃん。花陽、初めてだから、優しくして……」
目の前に居る花陽ちゃんみたいに、顔を真っ赤にして、小さく震えて。
そして次に海未ちゃんは、躊躇いながらも、穂乃果ちゃんの口に舌を入れるんでしょう。
きっと穂乃果ちゃんは、それを受け入れます。
「ちょ、ことりちゃん、ウチ、こういうのは、んんっ!」
こうやって、軽く拒みつつも、最後には全部受け入れてくれる、希ちゃんのように。
その後海未ちゃんは、穂乃果ちゃんを思い切り抱き締めて、首筋を舐めるんです。
穂乃果ちゃんは小さく喘ぎ声をあげて、海未ちゃんを強く抱き締め返します。
「やっ、あっ、ことりちゃん、なんか、怖いニャ……」
こんな風に、怯えながらもことりのことを強く抱き締めてくれる、凛ちゃんのように。
その反応を見て、海未ちゃんは自分の衝動を抑えきれなくなって、思わず穂乃果ちゃんを押し倒しちゃうんです。
穂乃果ちゃんは、海未ちゃんにされるがまま。
「ことり!? こ、こんな所で、なんて……!」
こうして生徒会室で今、ことりの下で頬を赤く染めている絵里ちゃんのように。
そして、海未ちゃんは穂乃果ちゃんにもう一度、確認するんです。
穂乃果、本当に私で良いんですか? と。
それに対して、穂乃果ちゃんはきっと、海未ちゃんだから良いんだよ、って言うんじゃないかな?
「ことり、にこは、今、みんなのアイドルじゃなくて、ことりだけのにこにーだから、っあ……!」
目をぎゅっとつむって、経験したことのない状況に、恥ずかしがるにこちゃんのように。
最後に海未ちゃんは、その服に手を掛けます。
もう、きっと、そこまでしているんだろうな。
していなくたって、いつかは、するんだ。
……ね? 真姫ちゃん?
「ことり、あなた、どうして……」
ことりは無言のまま、涙目の彼女と、身体を重ねました。
寝落ち…?いや、はやすぎるか…
待ってる
悲しいセックス
途中で止まってしまって申し訳ありません。
一気に最後まで投下します!
「どういうことですか、ことり」
二人だけで話したいことがあるからと呼び出された屋上で、眉間にシワを寄せた海未ちゃんがことりの目の前に立っています。
「どうしたの、海未ちゃん」
「私が何を言いたいのか、分かっているでしょう」
「ん~、分かんないなあ」
ことりの反応に、海未ちゃんは呆れたような、怒っているような、それとも悲しんでるのかな? そんな表情をします。
「誰を好きになって誰と付き合うか、それはことりの自由です。ですが、今のことりの状態を、友達として見過ごす事が出来ないのです」
今の状態、かあ。
「それって、ことりがμ’sのみんなと、えっちなことしてるってこと?」
「っ、そ、そ」
海未ちゃん、顔が真っ赤になっちゃってます。かわいいんだから、もう!
「そっ、そうです、そのことです。真姫から相談を、いや、相談というよりあれは……。真姫は言っていましたよ。ことりを助けてあげて欲しい、と」
そっか、真姫ちゃんが。あの子は、本当に良い子なんだね。
こんな、ことりみたいな最低の人間の為に、どうしてそこまでしてくれるんだろう。
待ってた
「……穂乃果ちゃん」
「穂乃果? 穂乃果がどうしたんですか」
「教室で一人ぼっちだよ? 海未ちゃん、早く戻らなきゃ。きっと海未ちゃんのこと、待ってると思うなあ」
昼休みに教室を出ようとしたことりの手首を掴んで、屋上まで無理矢理ことりのことを引っ張ってきた海未ちゃん。
視界の端にあった、穂乃果ちゃんの驚いた表情を思い出して、クスクス。
「今は穂乃果のことは関係ないでしょう? 一体何を笑っているんですか、ことり、私は真面目にあなたのことを!」
突然の大きな声に、思わず身体がすくんじゃいます。もう、海未ちゃんってば。
「関係あるよ、穂乃果ちゃんのこと。穂乃果ちゃんと海未ちゃんは、恋人でしょ?」
「だから、一体それが」
「だってことり、穂乃果ちゃんのことが好きだから」
「どうし……えっ」
ことりの突然の告白に、海未ちゃんが目を見開いて、呆気に取られたようにポカンと口を開けます。
今日の海未ちゃんは、いつにもまして表情がコロコロ変わって、楽しいなあ。
「な、そんな、だって今までそんなこと」
「うん、言わなかったよ。でも、海未ちゃんは、本当は気付いてたんじゃないかな?」
こんなこと、言うべきじゃないのに。
「そんな! 私は今、初めて知りましたよ! ことりが、穂乃果のことを好きだったなんて」
「本当にそう?」
少し身を乗り出して前屈みになり、海未ちゃんの目を覗き込みます。
「ことり、二人が付き合うことになってから、二人を避けるようになったよね。頭の良い海未ちゃんのことだから、少し考えれば、きっとことりが穂乃果ちゃんのことを好きだって、気付けたんじゃないかな」
「それは……」
「でも、海未ちゃんにとっては都合が良かったよね。だってことりが居たら、二人の邪魔になっちゃうし」
「そっ、そんなことはありません! 私はことりと穂乃果と、三人でずっと一緒に居たくて! だから、今もこうしてっ!」
「……それは、無理だよ。もう、三人で一緒に居られるワケ、ないよ」
言ってはいけないと、分かっているのに。
「こんなに、こんなに好きなのに! 穂乃果ちゃんのことが、好きで、好きで、でも」
ここから先を言ってしまったら。
「海未ちゃんと穂乃果ちゃんが、あんな風にキスしてるのなんて見ちゃったら……」
海未ちゃんと、穂乃果ちゃんと。
「その時に、やっぱりことりは穂乃果ちゃんのことが好きだって、改めて分かったの」
本当に、元の関係には戻れないのに。
「だから、もう海未ちゃんと穂乃果ちゃんとは、友達としてだって、一緒に居られないよ」
海未ちゃんが、ポツリと呟きます。
「あの時、見ていたの、ですか」
「本当に、たまたまだよ。この前の帰りに、海未ちゃんと穂乃果ちゃんに今までのことを謝ろうと思って、二人を追い掛けたの。そうしたら、その時にね、穂むらの、前……で……」
喋っている途中であの光景を思い出して、思わず言葉に詰まります。
海未ちゃんとキスしている時の穂乃果ちゃん。あんな穂乃果ちゃんの顔、ことりは見たことが無くて、きっとこれから先もずっと見ることはないんでしょう。海未ちゃんだけが、ことりの知らない穂乃果ちゃんを。
そんなことを思うと、海未ちゃんが憎くて。どうして穂乃果ちゃんの隣が私じゃないんだろうって、何度も何度も考えて。でもこんな風に考えることりは。
「やっぱり、二人の傍に居るべきじゃないから」
ことりの告白が終わった後、目の前の海未ちゃんは目にいっぱい涙を溜めて、それでも何とかそれを堪えようとしているみたいでした。
「私、私は、ことりがそんなに傷付いているって知らなくて! ことりが苦しんでいることも分からずに、それで、それで! それで……。ごめんなさい、ことり、気付いてあげられなくて、友達だなんて言っておきながら、私は、私は!」
掠れた声で、何度も何度も海未ちゃんがことりに謝ります。
「ううん、良いの。だって、海未ちゃんも穂乃果ちゃんも、何にも悪くないんだよ? 告白も出来なかった私が、勇気を出して告白して、オーケーを貰った海未ちゃんに対して、何かを言う資格はないもん」
「ことり……」
「でも、さっき言ったみたいに。やっぱりもうことりは、海未ちゃんとは友達じゃ居られないよ」
だから、と一拍置いて。
「ことり個人の問題に対して、友達じゃない海未ちゃんがあれこれ言うのは、……おかしいよね?」
ああ、泣いている。あの、海未ちゃんが。
どんな女の子より女の子らしい、可愛くて、美しくて、凛としていて、それでいて格好良くって、何があっても気丈に振る舞う海未ちゃんが。
ことりの目の前で今、声をあげて、ポロポロと目から大粒の雫を零しているんです!
でも、ことりはただその光景を眺めているだけ。慰めたり、何か言葉を掛けたりすることもしません。
自分が海未ちゃんを泣かせたのに、まるで他人事みたい。もしかしたらこうなるかも知れない、って心の中で分かっていたのに。
やっぱりこれって、嫉妬なのかな?
海未ちゃんに対して、穂乃果ちゃんを取られちゃったっていう、八つ当たりで、ことりはこんなに酷いことを海未ちゃんに言ったのかも。
でも、酷いことを言ったかも知れないけど、全部、事実だとも思ってしまう自分が居るから。
多分間違ったことは言ってない、よね。
「ねえ、海未ちゃん。海未ちゃんは、何も悪くないんだよ。ことりが全部悪いのに、どうして海未ちゃんが泣くの?」
ことりの質問にも、海未ちゃんは答えることが出来なくて。ただ涙を流して、ごめんなさい、と謝るだけ。
「ことり、っく、ことりぃ、どうしたら、ぅ、どうしたら、どうしたら、許してくれますかっ……!」
許すだなんて、ことりは何かを怒ってるワケじゃなくて。
海未ちゃんに嫉妬して、そんな自分が情けなくて、みっともなくて、もう二人とは一緒に居られないって、そう思ってるだけで、ただそれを伝えただけなのに。
でも、海未ちゃんはこんな時だって、ことりのことを考えてくれているんだって思ったら、なんだか胸がポカポカしてきて。
そこで、ことりは、自分でも今の今まで気付けなかった気持ちに、気付いてしまったんです。
そうか、私は海未ちゃんのことも、穂乃果ちゃんと同じくらい好きだったんだ。
だから、二人が付き合うってことは、自分の大好きな人を二人一緒に失うということで。
「ことり、私は、ことりに、自分のことをもっと、大切にして、貰いたいです。 私は、ことりに対して、大事な友達を傷付けた責任を、取りたいです。でも、ことりはもう、私を友達では無いと、じゃあ私は! 私は、一体どうすれば良いんですか……」
泣きじゃくりながら必死にそう訴える海未ちゃんに、ことりは少し考えて。
「責任、かあ……。ねえ、海未ちゃん。海未ちゃんとことりは、もう友達じゃ居られないけど」
……でも、恋人なら、どうかな?
「こ、ことり? それはどういう」
「海未ちゃんが恋人になってくれたら、ことりは他の人と関係を持つのは辞めるよ?」
ことりは今、特定の誰かと付き合ってるワケじゃないから、もし仮に恋人が出来たら、他の人とは関係を絶つのが自然だもんね。
「待って下さい、ことり。どうしてそんな話になるんですか! それに私には、穂乃果が……!」
「ふふっ、そうだよね。海未ちゃんには、穂乃果ちゃんが居るもん。だから、ことりと恋人になるワケにはいかないよね? でも、さっき、責任を取りたいって言ったから。もし海未ちゃんがことりと付き合ってくれたら、ことりは他の人とはもう、一切関係を持たないことを約束します。それって、海未ちゃんが言ってくれた自分を大切にするってことと、繋がるんじゃないかなあ?」
ことりの言葉に海未ちゃんは、何を言っているのかまるで分からない、といったような表情をします。
「ことり、どうして……あなたは、だって、穂乃果のことが好きなのでしょう? それが、どうして私と」
海未ちゃん。ことりはね、きっと穂乃果ちゃんのことと同じくらい、海未ちゃんのことも好きなんだ。たった今、それに気付いんだよ。
それにね。それにきっと、ことりが海未ちゃんと付き合えば。
「ね、海未ちゃん。ことりの恋人になって?」
穂乃果ちゃんが、このことを知ればきっと。
「おねがい」
穂乃果ちゃんは、ことりのことを、ずーっと、忘れないでいてくれるだろうから。
穂乃果ちゃんと、海未ちゃんと、ことり。
この三人で帰るのなんて、どれくらい振りのことだろう。
長い間一緒に帰っていなかったようで、でもそれ程でも無いような気がします。
帰り道、穂乃果ちゃんと海未ちゃんは自然に手を繋いでいて。
ことりはそれを眺めてニコニコしながら、仲良く三人で歩きます。
ずっと、このまま三人で一緒に居れれば良いな。
きっと、二人も同じ気持ちだよね。
「ねえ、海未ちゃん。穂乃果ちゃん。ことりたち、ずーっと友達で居ようね」
くぅ~疲れましたw これにて完結です!
何日にも渡って支援やレス、感想を下さり、また、ここまで読んで下さった方々に感謝です。
本当はもっと穂乃果ちゃんの心情を入れたりしたかったのですが、書いている途中で力尽きて妥協してしまいました。
ドロドロした関係が好きなので、完全に自己満足の為に、こんなSSを……。
今後も気紛れでSSを書いて投下することがあるかもしれないので、その時にはまた、是非宜しくお願い致します。
しばらくしたら、HTML化依頼出してきますね。
乙。吐き気がするほど胸が引っ掻き回された。素晴らしかった。
乙
爛れた後日談書いてもええんよ?
乙
真姫ちゃん……
乙
後日談期待
乙
ことり改心ルートも見たかったけどすごくよかった
乙
こういうドロドロいいよね
その後のμ'sは大丈夫だったのか気になるけど
乙 このドロドロなかんじ堪らないな
ことりちゃんは似合うなこういう役
後日談お願いします
ことりちゃんのビッチ感
乙です
これはええもんや
いいドロドロだった
乙
ハッピーエンドね
すごく良かったです
またドロドロした作品を期待しています
叩かれるの覚悟で言うけど、これ呼んでことうみ嫌いになった
>>109
じゃあいうなよ
乙
別に叩かないけど嫌いになる要素あったか?
>>110
あっ!……あっ……!あぁ~(´;ω;`)
この程度で影響される奴はネットやらんほうがいい
>>109
ことりSID読んで来なさいな
ことうみが好きになれるぞ
読んだけど嫌いな俺みたいのもいるから
乙。素晴らしかった…
>>1も言っているとおり、穂乃果の心情描写がもっと見たかったな。そうすりゃもっと重苦しくなったんじゃないかと
「ねえ、海未ちゃん。穂乃果ちゃん。ことりたち、ずーっと友達で居ようね」
これ何を考えてそんな台詞が…
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