僕が入学した高校は、去年まで女子高だった。
理由はよくある少子化というやつだ。
自分の学力に合っている高校は一番近くても、電車で30分かかる。しかし、この高校は徒歩で行くことができるから定期券にお金を使わずに済んで非常に助かる。男女共学になると知って急いで願書を変更した。親もそっちがいいだろうと言っていた。やはり、親も定期代について懸念していたのだろう。

入学式を終えて、自分が授業を受けるクラスに入ると、見渡す限りの女子女子男子を飛ばして女子。聞いたところによると、男女比はおよそ、40：500。男女で戦争を行えばまず男は勝てない。先生を入れたとしてもたかがしれているだろう。

入学して半年、部活は必ず入れもしくは生徒会という校則があったため、文芸部に入った。理由は、僕が本が好きなのもあるが、活動はほぼ週一であるため、自由な時間の確保が容易だということだ。
部活の詳しい話は後程。

前述の通り、この学校は元女子校とあって、女子が男子より圧倒的に多い。
男子の数が足りなくなったら何が起こるか。

女同士の恋愛である。

世間ではレズビアンといい、同人誌などでは百合と呼ばれているものだ。正直な話、そんなの空想か遠い世界のできごとだと思っていた。
しかし、それは覆された。

クラスメイトの女子二人がキスをしていた。僕の目の前で。

目の前と言っても、僕はその様子を隠れて見ている。
その二人は僕のクラスにいる片方は黒髪ロングで凛としていて真面目な印象、もう片方はボブカットでほんわかしている。スタイルもかなり良いようだ。二人は普段からよく一緒に行動している。
僕はクラスの男子が二人のことをよく話すのを知っている。「可愛い」「美人」「告りたい」などとよく聞く。僕も少しくらい彼女たちと話したいなとは思っていた。

そんな二人がキスをしている。僕はそのまま音を立てないように退散した。

そのままトイレに入り、先ほどの出来事を想起する。ああ、そうかこの二人は同性愛のカップルなんだ。
残念だな。どちらかと上手く接触すれば御付き合いでもできたのになあ、いやぁ残念だなぁ……とはまったく思わなかった。

とてつもない吐き気に襲われた。急いで個室トイレに駆け込み、昼食や授業の合間に飲んだジュースが吐き出された。
ああ、もったいない。せっかくの食料が、飢餓に苦しんでいる国もあるというのに、なんてことだろう。

「はぁ、はぁ」

一通り吐いた。胸がムカムカする。さっきのことが再び思い出され、また吐いた。

本はよく読む。一般向けの小説だけでなく、ライトノベルも読んでいる。そんなライトノベルのアニメも観る。

自称平凡な主人公が美少女達に振り回されるさまは読んでいるこっちが恥ずかしくなり、作者の願望だなと笑ってしまうことも多々ある。

そんなライトノベルやアニメはもはやパターン、セオリーといったものが存在する。「非日常に巻き込まれた主人公が能力に目覚める」「いきなりモテだす」「最後には必ず逆転勝利」「死亡フラグ」etc……「ああ、このパターンか……」と嘆息することもしばしば。

しかし、最近は作者願望丸出しのモテモテ作品とは打って変わって、こんな作品も登場している。

百合作品

いわゆる、女性同士の恋愛である。
直接的な描写はしないが、メインの男が登場せず、女だけで物語を進行させているというものも存在する。ただ、それは一昔前で、現在は直接描写満載である。

気持ち悪い

それが率直な感想だった。
せ
恋愛は自由だ。だれを好きになろうと片思いしようと、失恋しようと、諦めずにアタックしようと本人の自由だ。同性間での恋愛も自由だろう。僕もそう思う。

だが、嫌いだ。気持ち悪い。ありえない。脳の回路がおかしくなっているとしか思えない。生物としての役割を果たしていない。あっていいはずない。気持ち悪い。
僕のこの考えを軽蔑する人はいるだろう。だが、恋愛が自由なら恋愛に関する思想や感じ方も自由でいいはずだ。

だから僕は思う。気持ち悪い。

ああ、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い……気持ち悪いものは僕の目の前から消えてしまえ、いや、消えるだけじゃだめだ。見えないとはいえ僕に近い場所で気持ち悪いものがあるだけでも我慢できない。

なら壊れろ。僕の目の前で跡形もなく壊れてしまえ。

砕けて崩れて引き裂いて嘆いて狂って堕ちて無くなってしまえ……

仕方ない、これは僕の心の平穏のためだ。すぐに決行しよう。

彼女たちを破滅させよう。

ここまで

男×百合の話だれか書いてくれないかな
普通の恋愛でも、調教でも凌辱でもいいから

意外と希少価値の高いジャンル期待

投下します

「やあ、いらっしゃい」

玄関のチャイムを鳴らすと玄関が開き、そこから茶髪で整った顔立ちのいわゆるイケメンな男性が爽やかな微笑を浮かべて出てきた。

僕はある先輩の家にお邪魔していた。

その先輩は僕の中学時代の先輩で中学時代から勉強も運動もなんでもこなせる天才タイプの人で、中学校でも有名な人物だった。今は僕の通う高校とは別の高校に通ってる。

なぜそんな有名人と僕が家に行くほど親しいかというと実は僕にもよくわからない。

中学二年時のある日の放課後、僕は下校中にこの先輩に話しかけられた。

「君、いきなりで悪いが、少し俺と話をしないか？」

当時の僕は、この先輩については顔と名声は知っていた。

そんな有名人に話しかけられ、困惑しないわけもなく
「な、なんでしゅか？」

思いっきり噛んでしまった。

恥ずかしさのあまり、顔が火を噴きそうなほど赤くなったが、

「いや、なに、話相手がほしくてな、どうかな？」

噛んだことに関して何一つツッコまない先輩。気づいているだろうからいっそ触れてほしかった。
それはともかく、僕は先輩の申し出を承諾した。

最初は「やらないか」的なガチでくそみそなあれかと思ったが、先輩とは小説の話題で盛り上がった。先輩も色々と読むらしく、話が合った。

そんなことがあって、互いの家に行くぐらいの仲になった。

「お邪魔します」

「今日は久々にゲームなんかどうだ？新しいソフトを買ったのだが」

「いいですね。しましょう」

そんな会話をしながら二階の先輩の部屋まで歩く
先輩がドアを開けて入る。僕もそれに続いた。

まず目に入るのは大きな本棚。文庫本、ハードカバー、さらにジャンルも様々。
本棚の隣にはベッドがあり、その向かいにはテレビがある。ゲーム機とコントローラーが繋がっている。

ゲーム機の隣には女が二人、僕と同年代くらいだろう。その二人は目隠しをして両腕を後ろで縛られ、腰を浮かせ、荒い息遣いをしていた。

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「はぁはぁ」

「う、ううん」

「さあ、ゲームを始めよう」

「そうですね」

僕はゲーム機の近くに座り、コントローラーを持つ。
「おいおい、スルーかよ」

先輩は困った風にまったく困ってない笑いを浮かべて言った。無論、スルーしたのはその女子二人のことである。

「いつものことでしょ」

そう、先輩が女子二人をイジメてるのはいつものことだ。

今日はここまで