千歳「ふふふ、ほな、うちもそろそろ生徒会行くな？」

千鶴「うん、じゃあまた放課後」ﾊﾞｲﾊﾞｲ

京子「……」

千歳「歳納さんはどうするん？」

京子「……え？」

千歳「おひるごはん、うちは生徒会室で綾乃ちゃんらと食べるんやけど……」

京子「あー、うん、部室で皆とたべるんだ～」

千歳「そっかあ」

京子「おーっと、もうこんな時間か！早く行かないと皆がご飯食べ始められないじゃん！」

京子「じゃ、千歳！まったねえ！」

千歳「またなあ、歳納さん」

京子「……」

京子「……」

京子「……」

京子「……」

京子「……はぁ」

京子（二年になって初めての友達って事は……）

京子（千鶴って、やっぱり私の事は友達とは見てくれてなかったんだなあ……）

京子（最近は、千鶴の突っ込みのバリエーションも増えてきてたから）

京子（友達として心を開いてくれてると思ってたんだけどなあ……）

京子（ううう、かなりショックだ……）

京子「はぁ……」

京子（友達として考えてくれてないって事は……）

京子（私が抱きついたりしてたの、本当は迷惑に思ってたのかな……）


ｸｲｸｲ


京子（くたばれとか言われてたのは、単にツンデレなだけだと思ってたけど、全部本音だったのかな……）

京子（だとしたら、今後は態度を改めた方がいいのかなあ……）


ｸｲｸｲ

京鶴かな？
激しく期待

京子（そうだよ、ね）

京子（ほんとに迷惑がられてるなら、あんまりくっついて行ったりしちゃ駄目だよね）

京子（……うん、ちょっと……いや、かなり悲しいけど、千鶴に迷惑かけちゃ駄目だし）

京子（明日からは……）


ｸﾞｲｰｰ


京子「う、うわっ、リボンが引っ張られ……！？」ﾌﾗｯ

千鶴「おい」

京子「え、ち、千鶴？」

千鶴「さっきから引っ張ってるんだから、もっと早く気付け」

京子「あ、う、うん、ごめ……ん……」

京子（うわ、どうしよ、さっそく千鶴と会っちゃった……明日から態度を改めようって考えてたのにっ）

京子「こ、こ、こ」

千鶴「こ？」

京子「こ、これはこれは千鶴さんじゃありませんか、どうしたんですの？」

千鶴「……」ﾊｧ

京子（し、しまった、どんな態度取っていいか決めてなかったからひまっちゃんみたいな口調にっ！）

千鶴「……別に、どうもしないけど」

京子「そ、そうなの？けど千鶴から話しかけてくるのは珍しいって言うか……」

千鶴「……」

京子「あ、あはは、ちょっと京子ちゃん驚いちゃったー……なんて……」

千鶴「……ちょっとだけ、気になったから」

京子「え？なにが？」

千鶴「……お前、少し元気なかった気がしたからな」

京子「……！」

京子（え、元気なかった……って、私が？）

京子（私が元気なかった事が気になって、話しかけてくれたって事かな）

京子（千鶴が？）

京子（あの千鶴が？）

千鶴「まあ、気のせいだったならいいんだけどな」

京子「き、き、き……」

千鶴「き？」

京子「気のせい気のせい！」ﾊﾟｧｧｧｯ

京子「いやあ、千鶴に心配かけちゃったみたいでごめんね？」

千鶴「別に心配なんか……」

京子「お詫びにチューしてあげよう！」

千鶴「い、いや、いらないから」

京子「遠慮しないでいいって！ほら、ちゅー！」

千鶴「馬鹿か、やめろ」

京子「ちづりゅ、ちゅっちゅー！」

千鶴「……」ｺﾞﾘｺﾞﾘ

京子「ひぃっ、頭ごりごりしないでっ！」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

千鶴「……」ﾊｧ

京子「じゃ！私はごらく部に行くね！千鶴も新しく出来た友達とも仲良くするんだぞ～！」

千鶴「言われなくても判ってる」

京子「えへへ、もう、千鶴ってば素直じゃないんだから」

千鶴「ああ、もういいから早く行け」

京子「はーーい♪」ﾀｯﾀｯﾀｯ



千鶴「……」

千鶴「……」

千鶴「……」ﾊｧ

千鶴「なんか、微妙に疲れた……」

千鶴「私も、あの子達の所に戻るか……」

千鶴「……ん？」

千鶴「何か落ちてるな……生徒手帳か」

千鶴「名前は……げ」

千鶴「……歳納なんたらのか」

千鶴「さては、さっき私に抱きついてきた時に落としたな……」

千鶴「……はあ、本当にめんどくさい奴だな、あいつは」

～ごらく部～


千鶴「えーと、確か部室に行くって言ってたよな」

千鶴「カギはかかってないみたいだけど……勝手に入っていいのかな」

千鶴「というか、本当に部室に要るかも定かじゃないんだけど」


ｿﾚﾃﾞﾈ、ｿﾚﾃﾞﾈ


千鶴「ん、中から声が……やっぱり、居るみたいだな」


ﾁﾂﾞﾙｶﾞﾈｰ


千鶴「……？」

千鶴「私の話題か？」ｿｰｯ

『千鶴がねー！心配して私の様子を見に来てくれたんだ！』

『うわあ、良かったね、京子ちゃん！』

『普段は京子先輩の事をガチで嫌がってる雰囲気ありましたけど、ほんとは親しみを感じてるんですかね』

『そりゃーそーだって！なんて言っても私と千鶴は友達だし！』

『その割には殴られたりしてるけどな』

『だからそれはツンデレなだけなんだってば～』

『ホントの千鶴はね、もっと優しくて、気遣いが出来て』

『それで私の事を友達だって思ってくれてるの！』


ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

千鶴「……」

千鶴「……」

千鶴「……」

千鶴「……」





千鶴「あいつ、気持ちが悪いな」

やっぱり嫌われちゃうのか

期待

期待

～翌日～

～校舎～


京子「ふんふふん～♪」ｽｷｯﾌﾟ

京子「あ、千鶴だ！」

京子「ちっづる～♪」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ

千鶴「……」

京子「ちづるちづるちづるちづる～♪」ﾀﾀﾀｯ

千鶴「……」

京子「ちづりゅ～♪ちゅっちゅ～♪」ｷﾞｭｰ

千鶴「……」ﾄﾞﾝｯ

京子「うわっ」ｺﾃﾝ

京子「もう、千鶴ったら幾ら照れてるからって押さなくても……」

千鶴「……」ﾃｸﾃｸ

京子「あ、待ってよ千鶴～！」

千鶴「……」ﾃｸﾃｸ

京子「えへへ、あのね、昨日は心配してくれてありがとね？」

千鶴「……」ﾃｸﾃｸ

京子「私はほんとに大丈夫だから、気にしないでね？」

千鶴「……」ﾃｸﾃｸ

京子「もー、千鶴ったら無視しないでよぉ」

これ、元ネタなんなの？

モブ「千鶴さーん！」

千鶴「ああ、君か……そういえば一緒に次の教室に行くって約束してたっけ」

モブ「うん、千鶴さんいなくて探しちゃったよ～」

千鶴「すまない」

京子「おー、君が千鶴の新しいお友達？」

モブ「あ、は、はい……」

京子「千鶴ってば、表面上は冷たい感じだけど、中はあったかい子だから、仲良くしてあげてね♪」

モブ「は、はあ……」

千鶴「……」

モブ「あ、あの、千鶴さんのお友達の方……ですか？」

京子「うん！私は……」

千鶴「……友達じゃないだろ」

京子「え？」

おお来てたか

ちぇっ
これも立て逃げかよ

モブ「そうなの？」

千鶴「ああ」

京子「もう、千鶴ってぱ照れなくても……」

千鶴「私とこいつは友達じゃない」

京子「……！」

千鶴「正直、私も困ってるんだ、こいつには」

京子「え、あの、千鶴……？」

千鶴「迷惑なんだけどな」

京子「……！」

京子「あ、あはは、千鶴ってば冗談ばっかり……」

千鶴「……」

京子「そ、それとも、あれかな、私の事を恋人と思うくらい好いてくれてる……とか？」

千鶴「……」

京子「あははは……」

千鶴「……」

モブ「あ、あの、千鶴さん？」

千鶴「勿論、恋人でもないから」

京子「……」

千鶴「さ、向こう行って話そう？何か用事があったんだよね？」

モブ「え、け、けど……」

京子「……」

千鶴「こいつの事は置いといていいから、何時もの事だから」

モブ「そうなの？」

千鶴「ああ」

モブ「ならいいけど……」

千鶴「そういえば今日のお昼は……」

モブ「うん、昨日と同じで……」


ｽﾀｽﾀｽﾀ


京子「……」

立て逃げとかいってすまん
支援

京子「……あれ」

京子「ど、どうして千鶴あんな事言うんだろ……」

京子「何か機嫌悪かったのかな？」

京子「そ、そうだよね、だって昨日は私の事を心配してくれてたんだし……」

京子「何時ものツンデレだよね……？」

京子「うん、きっとそう！」

京子（けど、もし本当だったら……）

京子（本当に、私の事を友達だと思ってないんだとしたら……）


京子「……」

まだかのぅ