少女「まどかママ~」まどか「えっ!?」(474)
<注意書きのようなもの>
このSSはまどほむ成分とマミさんイジリ、QBざまぁで構成されています。
題名から分かる通りオリキャラが一人登場して、名前は安価で決める予定です。
ゲスト的な扱いですが、一部他作品とクロスしています。
クロス先のキャラは基本公式が病気時のノリで書いているので、キャラ崩壊しまくっています。
〈朝・ほむホーム寝室〉
ほむら(昨日もまどかに攻められっぱなしだったわ。どうしたら主導権を握れるかしら?)ジー
まどか「………」Zzz
ほむら(寝顔も相変わらず可愛らしいわね。昨日あんなに私をヒイヒイ言わせたとは思えないわ。)
ほむら(まどかが寝ている今なら、もしかして何とかなるんじゃないかしら?)
ほむら(まどかの上におおいかぶされば、もし起きても大丈夫……よね?)
チュッ
まどか「ウェヒヒ、ほむらちゃん、またなの~?」
ほむら「!?」ビクッ
まどか「もう…今日は…ムニャムニャ……」
ほむら(なっ、なんだ。ただの寝言だったのね……)
ほむら(じゃあ今度こそ……)
ギュッ
ほむら「!?」ビクッ
ほむら(まっ、まどか!?いつの間に背中に手をまわしてたの?)
まどか「…むら……ん、これ……はずっ…一緒……。」
ほむら「まどか……」
ほむら「えぇ、もう二度と私の前からいなくならないでね。」
ほむら(まどかに掴まれてあまり動け……)
チュー
ほむら「!?」
ほむら「まっ、まどかっ!?いつの間に!?」
まどか「ほむらちゃん、私が寝てるのをいいことに何しようとしてるのかなぁ~?」
ほむら「えぇと…これは……」
まどか「朝からお盛んだね。昨日あんなにイったのにまだ足りないの?」
ほむら「いっ、いえっ!そういうわけじゃなくて……」
まどか「ウェヒヒ、今度はどんなかわいい顔を見せてくれるのか楽しみだね。」
ほむら「ちょっ、ちょっと待って!まどかぁ~!」
~数時間後~
ほむら(うぅっ、あの後も結局まどかにされるがままイカされちゃった……)
まどか「ほむらちゃんが主導権取れないのはいつもの事なんだから、そんなに凹まないで。」
ほむら「そう思うならたまには私に……」
まどか「ウェヒヒ、そんなの不可能に決まってるじゃない。」
ほむら「ほむぅ……」
まどか「それに今日はマミさんちでお茶会があるんだよ。」
まどか「私はもうシャワー済ませたんだから、ほむらちゃんも早く準備しないと。」
ほむら「え、えぇ、分かったわ。」
ーほむホームリビングー
まどか(ほむらちゃん、普段はパンツパンツってセクハラばっかりしてくる変態さんなのに、えっちなことになると情けなくなっちゃうなぁ……)
まどか(でも普段はとってもクールなほむらちゃん。)
まどか(私にすっごく優しいけど、セクハラばっかりしてくるちょっと残念なほむらちゃん。)
まどか(それに私とえっちになると、実は攻められてばっかりのヘタレなほむらちゃん。)
まどか(たくさんのほむらちゃんを知っているのは、恋人さんな私だけってのは、それはとってもうれしいなって。)
まどか(あの時のほむらちゃんのおかげで、今こんなに幸せなんだもんね……)
【回想】
〈叛逆本編の救済シーン・QBたちの母星?〉
まど神「待たせちゃってごめんね。」
まど神「今日までずっと頑張ってきたんだよね。」
ほむら「まどか……」
まど神「さあ、行こう。これからはずっと一緒だよ。」
ほむら「その前に、確認しておきたいことがあるの。」
まど神「なぁに、ほむらちゃん?」
ほむら「花畑で話してくれた事はあなたの本心なの?」
まど神「うん、魔法少女になるって決めた時覚悟はしていたけど、やっぱりみんなと離れ離れになっちゃうのは寂しいかな。」
ほむら「やっぱり……」
まど神「でもね、後悔なんてあるわけないよ。」
まど神「私が円環の理として全ての魔法少女の希望になれたんだから。」
ほむら「あなたは、なんであなたは、いつだって、そうやって自分を犠牲にして!」
ほむら「他人のためになるだとか、自分一人が犠牲になればいいとか、勝手に自分を粗末にしないで!」
ほむら「あなたが円環の理になっても、あなたを覚えている私の事も考えて!」
ほむら「あなたが居なくなった世界になったら、それを悲しむ人がいるって、どうしてそれに気づかないの!」
ほむら「あなたに幸せな日々を送って欲しいと願った私の気持ちはどうなるの!」
まど神「ほむらちゃん……」
ほむら「あなたがもう二度と会えないほど遠い所に行っちゃって……」
ほむら「なのに世界中の誰もかもがそのことを忘れちゃって……」
ほむら「私だけがまどかの事を覚えているたった一人の人間として取り残されて……」
ほむら「寂しいのに、悲しいのに、その気持ちを誰にも分かってもらえない……」
ほむら「そのうちに、まどかとの思い出は私が勝手に作り出した絵空事じゃないかって、自分自身が信じられなくなって……」
ほむら「まどか!私はあなたに側にいて欲しいのよ!」
まど神「やっぱり私はダメな子だ。」
まど神「こんなにも私のことを思ってくれる人の気持ちに気づけなかったなんて。」ギュッ
ほむら「まどか……」
ほむら「インキュベーター!どうせその辺にいるのでしょう!」
QB「全く、僕たちはただ円環の理を観測しようとしただけなのに、絶滅しようとするなんてわけがわからないよ。」ひょっこり
ほむら「まどかを、支配しようとしていたでしょう!」ゴゴゴ
QB「!?」ビクッ
ほむら「今からまどかを元に戻すから、後の厄介事は全部あなたがどうにかしなさい!」
QB「その祈りは、そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない!」
QB「因果律そのものに対する叛逆だ!」
QB「暁美ほむら、君は、悪魔にでもなるつもりかい?」
ほむら「悪魔でもなんでもいいわ。」
ほむら「今日までまどかを思ってきたこの気持ちを、ほむほむできると信じた日々を、私は忘れたくない。最期までまどかの側にいたい。」
ほむら「それを邪魔するルールなんて、壊してみせる、変えてみせる。」
ほむら「これが私の祈り、私の願い。」
ほむら「さぁ!どうにかしなさい、インキュベーター!!」
まど神「えぇ~!?せっかくの感動シーンが台無しだよ、ほむらちゃん!」
ピカーン
まどか「……あれ?私元に戻ってる?」
ほむら「思った通り、うまくいったわね。」ファサッ
まどか「ほむらちゃん、これは一体どういうことなの?」
ほむら「私が魔女から元に戻る時に、あなたの強い愛を感じたわ。」
ほむら「なら、神になったあなたも同じように元に戻せるんじゃないかって。」
まどか「そんな適当な……」
さやか「なんか私たちまで元に戻ってるんだけど……」
ほむら「まどかは家族や友人と一緒に過ごすべきなのよ。」
ほむら「そこにはさやか、あなたたち円環の理に導かれた者たちも含まれてるわ。」ファサッ
さやか「カッコつけてるけど、かなりな割合で自分の欲望丸出しの願いだったよね?」
QB「全くだよ!」
QB「魔女化システム復活に失敗した上に、円環の理の代わりにソウルジェムの穢れは重曹で落ちるようになって、宇宙の延命どろこじゃなくなっちゃったじゃないか!」
さやか「それは自業自得ってもんでしょ。」
QB「それだけじゃない、魔法少女システムと関係ない厄介事まで押し付けられるなんて、たまったもんじゃないよ!」
まどか「具体的にどんな事なの?」
QB「魔法少女同士なら娘が出来るようになって、その上、世界中で同性婚が可能になるなんて、全く持ってわけがわからないよ!」
一同「えっ!?」
QB「どうしたんだい?」
さやか「いろいろツッコミたいことはあるけど、魔法少女同士なら娘ができるってなんなのさ?」
ほむら「あら、言ったでしょう?私とまどかの間を阻むルールなんて変えてみせるって。」ファサッ
さやか(悲惨な運命を変える事には成功したけど、まどかの貞操的にこれでよかったのかなぁ……)
ほむら「さぁ、まどか!面倒な事は皆に任せて私とほむほむしましょう!!」
まどか「きゃぁ~!ほむらちゃん離して~!みんなからも何か言ってよぉ~!」ジタバタ
一同「………」ポカーン
【回想終了】
〈数十分後・ほむホームリビング〉
ほむら「まどか、お待たせ。」
まどか「あっ!ほむらちゃん、しっかり体洗ってきた?」
まどか「相変わらず気持ち良さそうにイっちゃって、体中イロイロと大変な事になっちゃってたけど。」ニヤニヤ
ほむら「もうっ!私をそんな風にしたのはあなたじゃないっ///」
まどか「ウェヒヒ、それよりバスタオル姿のままでいると今度は私の方から襲っちゃうよ~」
ほむら「ほむっ!?今からまたしたら、お茶会に間に合わない。」
ほむら「いや、でも、お茶会よりまどかとの甘い時間の方が……」
まどか「お~い、ほむらちゃ~ん、冗談だって聞いてる?」
ほむら「……やはりここはまどかとの蜜時を優先すべきね!」
ほむら「マミたちには私たちは急用で行けなくなったと連絡しておきましょう。」
まどか(もう、ほむらちゃんってば……)
チュッ
ほむら「ほむっ!?」
ほむら「あっ!?あぁ、まどかもそのつもりね!」
ほむら「分かったわ!今すぐベッドに行きましょう!」
まどか「違うよ。さっきのは冗談だって。」
ほむら「そっ、そんなのってないわよ!あんまりよ!」
まどか「ちょっとほむらちゃん!?そんなことでソウルジェム濁らせないでよっ!」
まどか「今日は私を好きにしていいから!するのは帰ってきてからにして、今はこれで我慢してね。」
チュッ
ほむら「ほむうぅぅ~~!!」
まどか「全くほむらちゃんってば……」
まどか「ほら、早く着替えないと本当に遅れちゃうよ。」
ほむら「えぇ、分かったわ。すぐに着替えてくるから、先に玄関で待っていてくれるかしら?」
まどか「うん。」
ーほむホーム玄関ー
ピンポーン
まどか(あれ、誰だろう?)
ほむら「まどか、悪いけどちょっと出てもらえる?」
まどか「うん。」
まどか「は~い、どちら様で……」
少女「まどかママ~」ダキッ
まどか「えっ!?」
ほむら「まっ、まどか!?私がいるのにまさか他の魔法少女と!?」
ほむら「誰!?まどかとの娘をもうけたうらやまけしからんやつは!?今すぐ始末してくるわ!!」
まどか「ほっ、ほむらちゃん!?一体いつの間に!?」
まどか「とりあえずその物騒なもの仕舞って!私はほむらちゃん以外とはしたことないからっ!とにかく落ち着いて!」
まどか「っていうかなんで相手が魔法少女なのが前提なの!?」
少女「あっ!やっぱりほむらママも一緒だ!」
ほむら「えっ!?私もあなたのママなの!?」
少女「?」キョトン
少女「うん、そうだよ。まどかママもほむらママも私の自慢のママなの。」
ほむら「まどかはあなたのママで、私もあなたのママで、まどかは私の嫁で、私はまどかの嫁で……」バタン
まどか「ほっ、ほむらちゃん!しっかりして!」
少女「ほむらママ~!」
ーほむホームリビングー
まどか「えっと、いろいろ聞きたいことはあるんだけど、とりあえずあなたのお名前はなんていうの?」
少女「私の名前は◯◯だよ、まどかママ。」
1ほのか
2のぞみ
3ひかり
このレス以降の10人から安価して、多数決で決定します。
少女の年齢は保育園児くらいを想定しています。
ちなみに作者の中では、某笑顔動画のまどほむ百合婦妻のイラストがイメージ元です。
うん子
ほどか(笑)の二番煎じ乙
注意書きの時点でエタ臭しかしねえ
まん子
ちん子
なんだこのクソスレ
くぅ~疲れましたw
なんか安価で決まりそうにないので、ほのかで進めていきます。
少女「私の名前はほのかだよ、まどかママ。」
まどか「ほのかちゃんか。いいお名前だね。」
ほのか「うん。まどかママとほむらママの名前から1文字ずつとって、どんなときもママたちがほのかの側にいるから大丈夫だよって意味なんだって。」
まどか「それでね、ほのかちゃんは一体どこから来たの?」
ほのか「えっとね、ママたちの結婚式の写真と一緒に飾ってあったこれが床に落ちてるのを見つけたの。」
ほのか「これはママたちの大事なものだから元に戻そうとしてたら、いつの間にかお外にいたんだ。」
まどか「いきなり知らない所に来ちゃったのに、よく泣かずにここまで来れたね。」
ほのか「ほのかはママたちの娘だもん!泣いたりなんかしないよ。」
まどか「そっか、ほのかちゃんはえらいね。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
まどか(あの盾は間違いなくほむらちゃんのものだよね……)
まどか(ならこの子は本当に未来からやってきた私たちの娘なのかもしれない。)
まどか(もしそうなら、みんなにも相談してほのかちゃんを元の時間に戻してあげる方法を考えないと。)
まどか(…あれ、みんな……?)
まどか(あぁぁ~~!そういえば今日はマミさんちでお茶会なんだった!)
まどか(時間は……)
まどか(!?)
まどか(しまった!ほのかちゃんが来たのが出かける直前で、お茶会のことすっかり忘れてた!)
まどか(とっ、とりあえずみんなに連絡しないと!)
服ギュッ
まどか「えっ!?」
ほのか「ひっく…まどかママ……ひっく…どっか行っちゃうの……?」ウルウル
まどか「!?」
ほのか「……」ジー
まどか「大丈夫。ママはどこにもいかないよ。」ダキッ
ほのか「まどかママ……」
まどか(そうだよね。こんな小さい子がいきなり知らない所で迷子になって泣かないはずないよね。)
まどか(きっとほむらちゃんみたいに、自分の弱い所を見せないように強がってただけなんだ。)
まどか「ママはどこにもいかないから、ほのかちゃんも泣き止んで。」
まどか「ほのかちゃんは泣かない強い子なんだから、ね。」
ほのか「…うん!」フキフキ
まどか「ほのかちゃんは強い子だね。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
まどか「あのね、ママたち今日お友達と約束があったんだけど、すっかり忘れちゃってたの。」
まどか「ほのかちゃんのことも相談したいし、みんなにこっちに来てもらえるように電話するから、少しだけいい子で待っててね。」
ほのか「うん。」
〈電話終了後・マミホーム〉
マミ「美樹さん、鹿目さんたちどうだった?」
さやか「いや、それが私にもさっぱりでして……」
マミ「?」
杏子「どうせほむらに、まどかとヤってて遅れた理由を難しい言葉で説明された、ってとこだろ?」
さやか「さやかちゃんだってバカじゃないからそのくらい分かります!」
杏子「いや、バカだろ。」
マミ「全くあの二人にも困ったものね。」
マミ「仲がいいのは結構だけど節度は守ってもらわないと。」
マミ「ここは先輩として二人に注意しないといけないわね。」
杏子「マミ、注意するのはいいけどよ、お前そんな経験も相手もねぇじゃん。」
マミ「そっ、それとこれとは関係ないでしょ!」
なぎさ「そうですよ。マミさんにはなぎさがいるじゃないですか。」
マミ「そっ、そうよね。今の私にはなぎさちゃんがいるもの。もう何も怖く……」
さやか「ストップ!それ以上は言っちゃダメです、マミさん!」
なぎさ「なんです?今無性にマミさんにかぶりつきたくなったのです。」
さやか「全く、絶好調ならあのほむらの時間停止にも勝てるのに、調子に乗るとすぐ死亡フラグ建てちゃうんだから。気をつけて下さいよマミさん。」
マミ「ごっ、ごめんなさい……」
さやか「それで二人が遅れた訳について説明したいんですが……」
マミ「あっ!すっかり話が脱線してしまったわね。」
なぎさ「そういえば、二人はどうしてまだ来ないのですか?」
さやか「なんか未来から自分たちの娘が来てお茶会どころじゃなかったんだって。」
一同「えっ!?」
さやか「うん、そんな反応になるよね。」
さやか「突っ込みどころ満載で、私もわけがわからないよって言いたかったもん。」
〈数十分後・ほむホーム玄関〉
ピンポーン
まどか「はぁ~い。」
まどか「いらっしゃい。どうぞあがって。」
さやか「まどかがお出迎えとは、すっかりほむらの嫁が板についてきちゃってるよ。」
まどか「そんなさやかちゃん、お嫁さんだなんて///」
さやか(何だろうね、まどかのこの惚気っぷりは……)
さやか「それで、ほむらたちはどうしてるの?」
まどか「今二人でお茶会の代わりを用意してくれているよ。」
ーほむホームリビングー
杏子「全く、ほむらがぶっ倒れて来れないからこっちに来いって、どういう事だよ。」
杏子「おかげでマミんとこでケーキ食う予定がパァじゃねぇか。」
なぎさ「なぎさもチーズケーキ食べたかったです……」
ほむら「迷惑かけてしまってごめんなさい。」
ほむら「ケーキはないけどチーズならすぐそばにあるわよ。」
なぎさ「ほんとですか!?」
ほむら「えぇ、マミの頭ってチーズみたいな味がするそうよ。」
マミ「えっ!?暁美さん何言って……」
なぎさ「アーン!」
マミ「きゃあぁぁ~~!!」
ビシッ
なぎさ「ちょっ!痛いじゃないですか真◯さ…じゃなくて何するですかさやか!」
さやか「いやぁ~、マミさんに這いよる混沌にはフォーク投げればいいかなと思って。」
杏子「どっから出したんだ、そのフォーク?」
さやか「ん?なんか知らないけど服の中にやたらと入っているんだよねぇ。」
なぎさ「さやかのフォークを見てると、なんだかなぎさもバールのようなものを取り出せそうな気がするのです。」
まどか「ほむらちゃん、悪ふざけが過ぎるよ。」
ほむら「ごっ、ごめんなさい……」
QB「ほのかと言ったね。ところで君はどうやってこの時間に来たんだい?」ひょっこり
ほむら「インキュベーター、あなたを呼んだ覚えはないのだけど。」ギロッ
マミ「ちょっと待って暁美さん!いきなりキュゥべえを撃つのはやめてあげて!」
ほむら「呼吸をするなと言われても無理でしょう?」
ほむら「それと同じでコイツを見てると撃たずにはいられないのよ。」
QB「君の言動は相変わらず非論理的で理解できないね。」
QB「でも、僕がここにいれば、今回の一件に説明がつくかもしれないよ。」
ほむら「どういうことかしら?」
QB「ほのかがどうやってこの時間に来たのかは知らないけど、話を聞けば何か分かるかもしれない。」
QB「そうすれば、ほのかを元の時間に戻す手がかりにもなるだろう?」
ほむら「相変わらず口が達者ね。」
ほむら「まぁいいわ。その代わり、ほのかに何かしたら蜂の巣じゃ済まないと覚悟しておきなさい。」
杏子「初っ端からこんな調子で大丈夫なのか?」
さやか「確かにちょっと不安だけど、キュゥべえなら解説役としては適任なんじゃない?」
まどか「ほのかちゃん、さっきの事をみんなにも話してくれる?」
ほのか「うん。えっとね、これを触っていたら、いつの間にかほのかの知ってる見滝原とは少し違う町にいたの。」
ほのか「だから、ママたちに会えるかなと思ってここに来たんだ。」
さやか「ほのか、あんたって何年から来たの?」
ほのか「えっとね、20◯◯年だよ。」
なぎさ「今から10年くらい先の未来ですね。」
ほむら「今の私には一ヶ月の時間遡行が限界よ。」
ほむら「それがこんなに長くなっているってことは、未来の私に何らかの変化があったのではないかしら?」
ほむら「ほのか、未来の私たちってどんな魔法少女なの?」
ほのか「ママたちは魔法少女というか、まどかママは神様で、ほむらママは悪魔なの。」
マミ「円環の理だった鹿目さんが神様というのは分かるけど、暁美さんが悪魔というのはどういうことかしら?」
ほのか「うんとね、ほむらママは円環の理だったまどかママが寂しい思いをしていることや、キュゥべえがまどかママを支配しようとしてるのを知ったんだって。」
ほのか「だからほむらママはキュゥべえからまどかママを守って、普通の生活を送れるようにしようと考えたみたいなの。」
ほのか「そのために救済しようとしたまどかママからいきなり円環の理の力を奪って悪魔になったんだって。」
一同「えっ!?」
さやか「ねぇ、今の話ってさぁ……」
杏子「あぁ、間違いなく円環の理の一件だよな。」
なぎさ「でもこの前の一件とは少し違うみたいですね。」
マミ「どうやらほのかちゃんは、この世界の未来からじゃなくて、違う世界の未来から来たようね。」
なぎさ(マミさんが言うと途端に説得力が無くなる気がするのです。)
ほむら「ねぇ、ほのか、あなたの世界の私たちからその後どうなったか詳しく聞いていないかしら?」
ほのか「いろいろあってママたちは敵同士になっちゃって辛かったとしか教えてくれなくて、ほのかもよく知らないの。」
ほのか「ごめんね、ほむらママ……」
ほむら「ほのか、あなたが謝る必要はないのよ。」
ほむら「それに私にはそんな事をしたほのかの世界の私の気持ちも何となく理解できるもの。」
まどか「ほむらちゃん、救済しようとした時確かめたい事があるって言ったのは……」
ほむら「えぇ、結界内のあなたの言葉も本心だとは思っていたけど、円環の理としてのあなたの本心も確かめておきたかったの。」
ほむら「おそらくほのかの世界の私は、それもできないくらい追いつめられていたのかもしれないわね……」
ほのか「だっ、大丈夫だよっ!ほのかの世界のママたちも本当は戦いたくなかったけど、あの時はそうするしかなかったって言ってたし、全部解決できた後はそれまで以上に仲良くなったって言ってたし、それからえっと……」
まどか「大丈夫だよ、ほのかちゃん。たとえ何があっても私たちはお互いの事を大切に思い合えるんだから。」ギュッ
まどか「それはほのかちゃんの世界の私たちも同じはずでしょ?」
まどか「だってこんないい子に育ったほのかちゃんのママたちなんだから。」
ほのか「まどかママ……」ウルッ
杏子「それにしても、あのまどかとほむらが戦うしかなかったなんて、一体何があったんだろうな?」
マミ「そうね、余程の事がない限り考えられないもの。」
ほのか「あっ!戦わないといけなかった理由は知らないけど、ママたちの戦いをキュゥべえが利用し……」
バンッ
QB「ほむら、何の予備動作もなく拳銃を撃つその素早さは称賛に値するけど、僕を撃つのはお門違いじゃないかな?」
ほむら「黙りなさい、インキュベーター!平行世界のお前とはいえ、私とまどかを戦わせようとするなんて万死に値するわ!」
ほのか「待って、ほむらママ!」
ほむら「止めないで、ほのか!コイツは生かしておいちゃいけないのよ!」
ほのか「だから、ほむらママ!もうちょっとほのかの話を聞いて!」ギュッ
まどか「そうだよ、ほむらちゃん!少し落ち着いて!」ギュッ
ほむら「っ!命拾いしたわねインキュベーター。」
QB「助かったよ、まどか、ほのか。」
ほむら「それでほのか、話というのは何かしら?」
ほのか「うん、実はキュゥべえがママたちの戦いを利用しようとしたのは偶然だったみたいで、ママたちが戦った原因とは関係ないの。」
ほのか「それにママたちが戦った後で他の世界から来た人が、キュゥべえたちを普通のマスコットみたいにしてくれたんだ。」
ほむら「そうなの……」
QB「推測や思い込みだけで先走り失敗する、人間の悪い癖だね。」
QB「暁美ほむら、君も口より先に手が出るその野蛮な……」
バンッ
まどか「ちょっと、ほむらちゃん!いきなり殺しちゃダメだよ!」
ほむら「仕方ないわ。だって体が勝手に動いてしまったんだもの。」
さやか「あんたがキュゥべえを滅茶苦茶嫌いなのは分かってるけどさ、今日の所は抑えなって。」
さやか「キュゥべえがいた方がほのかを元の世界に戻す方法が見つかりやすいのは事実なんだから。」
さやか「それに今みたいに即殺してるようじゃ、キュゥべえの言ってる通り野蛮人扱いされるよ。」ニヤニヤ
ほむら「ぐぬぬ……」
ほのか「なぎさお姉ちゃん、何が起きてるの?」
なぎさ「ほのかのように優しい子は知らなくていい事なのです。」
ほのか「?」キョトン
なぎさ「ほら、ほのかをこうしているうちにさっさとキュゥべえを処理しておくのです。」
さやか「ナイスフォローだよ、なぎさ。」ポイッ
ほのか「あれ?キュゥべえはどうしたの?」
さやか「少し出かけたみたいだから、しばらくしたら帰ってくると思うよ。」
杏子「なぁなぁ、キュゥべえが帰って来るまでしばらく暇なんだろ?」
杏子「だったらそろそろなんか食わねぇか?今日はマミんとこでケーキ食う予定だったんだしよ。」
なぎさ「なぎさもチーズケーキが食べたいのです!」
ほむら「えぇ、そうね。それとチーズなら……」
マミ「………」ガクガクブルブル
まどか「ほ~む~ら~ちゃ~ん!二回も同じネタでマミさんのトラウマえぐるなんてダメだよ!」
ほむら「ほむぅ……」
さやか「そうだよほむら、二回も同じネタで笑いを取ろうなんてお笑いをなめてるよ。」
まどか「ほら、さやかちゃんもこう言って……」
まどか「えっ?」
さやか「ここは、『私の頭がチーズ味なら、みんなチーズになるしかないじゃない!』とか言ってもらわないと。」
マミ「暁美さんも美樹さんも、そんなに私のトラウマをえぐるのが楽しいのかしら?」ゴゴゴ
ほむら・さやか「!?」ビクッ
ほむら「そっ、そんなことないわ!」
ほむら「こんな冗談が言えるのもあなたのことを信用してるからよ。ねぇ、さやか?」
さやか「そっ、そうですよ!」
さやか「そんだけ皆マミさんのことが大好きなんですよ。」
マミ「ならなんで二人ともこっちを向いて話してくれないのかしら?」
ほむら・さやか「えぇ~と、それは……」
マミ「少々おいたが過ぎる二人は、少し、頭冷やしましょうか。」
ほむら・さやか「えっ!?」
マミ「これが私の全力全壊!ス◯ーライ◯ブレ◯カー!」
ほむら・さやか「ぎゃぁぁ~~!!」キラーン
~数時間後~
さやか「いやぁ~、まさか隣町まで吹っ飛ばされるとは思わなかったよ。」
ほむら「そうね、マミをおちょくるのは程々にしないと命がいくつあっても足りないわ。」
マミ「あら、二人ともいい時に帰ってきたわね。ちょうどケーキも出来上がったわ。」
杏子「おっ、やっとできたのか。待ちくたびれたぜ。」
~数分後~
ほむら「はいまどか、あ~んして。」
まどか「もうっ、ほむらちゃん、みんな見てるよ///」
ほむら「あら、見られて興奮するなんてまどかったら変態さんね。」
さやか「変態はあんたでしょうが!」
マミ「暁美さん、鹿目さんの事が好きなのは結構だけどほど……」
ほのか「まどかママばっかりズルい!ほむらママ、ほのかにもあ~んは?」
ほむら「はい、ほのかもあ~ん。」
ほのか「あ~ん。とってもおいしいよ。」
ほむら「マミ、さっき何か言いかけていたようだったけど?」
マミ「いっ、いえ、なんでもないから気にしないで。」
マミ(私には暁美さんを説得できそうにないわね……)
ほむら「そう言えば、杏子はさやかの所で居そ…じゃなくて同棲してるけど、なぎさは結局マミの所に住む事になったのかしら?」
杏子(コイツ、わざわざ同棲って言い換えやがったな……)
なぎさ「はいなのです。今はマミさんのお家で一緒に住んでるのです。」
マミ「なぎさちゃんが一緒に住んでくれるようになって私すごく幸せよ。」
なぎさ「なぎさもとっても幸せなのです。」
さやか「やったねマミさん、家族が増えるよ。」
ほむら「さやか、やめなさい。それは脂肪、じゃなくて死亡フラグよ。」
まどか(二人ともさっきあれだけ怒られたのに反省してないんじゃないかなぁ……)
なぎさ「それにマミさんはなぎさにたくさんチーズをくれるのです。」
一同(あぁ、同居というより餌付けされた感じなんだ……)
マミ「気のせいかしら?私を見る目がなんだか哀れな人を見るような気がするのだけど……」
まどか「そっ、そんなことないですよ。」
ほむら「そうよ。マミにもカップリング相手ができて良かったじゃない。」
杏子「おいおい、マミとなぎさは親子のようにしか見えねぇじゃん。」
さやか「確かにそれは言えてるね。なぎさ、試しにマミさんの事お母さんって呼んでみてよ。」
なぎさ「そうですか?マミお母さ~ん!」ダキッ
マミ「もう、なぎさちゃんたら甘えん坊さんね。」ポヨ~ン
ほのか「ママぁ~!」ダキッ
ほむら「あらあら、こっちにも甘えん坊さんがいたわね。」ペターン
まどか「ほのかちゃんはママ大好きっ娘だね。」ペターン
さやか「なんだろう?こっちは実際親子のはずなのに、どうも違和感があるんだよね。」
さやか「う~ん……」
さやか「そうか!分かった!二人ともマミさんに比べて胸が絶望的に……」
まどか「さやかちゃん、それ以上言ったら……」
ほむら「さやか、それ以上言ったら……」
さやか「すんません、調子に乗って言い過ぎました。だからその物騒な物は仕舞って下さい。」
ほむら「ほのか、これだけはちゃんと確認しておきたかったのだけど……」キリッ
ほのか「なぁに、ほむらママ?」
ほむら「私とまどか、どっちがあなたを産ん……」モゴモゴ
さやか「この変態!まだ小さい子供になんてこと聞いてんのよ!」
ほのか「?」キョトン
さやか「ほのか、気にしなくていいからね。全然たいしたことじゃないから。」
ほむら「美樹さやか、どこまであなたは愚かなの!」
ほむら「私はね、まどかに攻められる私じゃなくて、まどかを攻める私になりたいのよ!」
さやか「愚かなのはあんただよ……」
さやか(ん?今のって……)
杏子「てか、普段のほむらを見てれば、まどかの方じゃねぇの?」
まどか「そっ、そうかなぁ~///」
まどか(えっちになると私が攻めてばかりだなんて言えないよね。)
さやか(あぁ、なるほど。そういう事ね。)
マミ「そもそも女同士で子供って……」
マミ「この世界だけじゃなくて他の世界でもそうなっているなんて、思いもよらなかったわ。」
ほのか「えっ?魔法少女になれば女の子同士でも子供ができるんじゃないの?」
さやか「こっちの世界では、かくかくしかじかだったんだよ。」
ほのか「そうなんだ。ほのかの世界では、ママたちが戦った少し後で魔法少女同士なら子供ができるようになったんだって。」
ほのか「それにほむらママは、『たとえ魔法少女システムの変更がなくても、奇跡も、魔法も、あるのよ。』って言ってたよ。」
さやか「ちょっとほむら、あんた私の名台詞パクらないでよ!」
ほむら「知らないわよ。それに言ったのは私じゃなくてほのかの世界の私じゃない。」
ほのか「それにまどかママは、『ママたちは神様と悪魔だから全然おかしくないよ。』って言ってたよ。」
杏子「なぁ、これってアタシたちがおかしいのか?」
なぎさ「いいえ、なぎさたちは至って普通なのです。まどかとほむらが特殊すぎるのです。」
QB「神のまどかと悪魔のほむらの娘か……」ひょっこり
杏子「相変わらずお前は神出鬼没だな。」
マミ「暁美さん、さっきみたいな事は止めてあげてね。」
ほむら「ほのかの事もあるから、今日の所は善処するわ。」
さやか「あんた、その言い方じゃ全然する気ないでしょ!」
QB「ほのか、君はほむらもまどかも超える凄まじい素質の持ち主だ。僕と契約……」
バンッ
QB「ちょっとひどいじゃないか!復活そうそう潰そうとするなんてもったいないだろう!」
さやか「やっぱり善処すると言った側から撃ってるよ……」
ほむら「善処するとは言ったけど、撃たないとは言ってないわよ。」
QB「聞いてないよ!」
ほむら「聞かれなかったもの。」ファサッ
ほむら「インキュベーター、あなたの顔は見たくもないわ。今すぐほのかを元の世界に戻す方法を探してきなさい!」
QB「なら、なおさら僕はここに居るべきなんじゃないかな?」
QB「初めにその方がほのかを元の世界に戻す方法を見つけやすいと言っただろう?」
ほむら「くっ……」
なぎさ「相変わらずキュゥべえは口が上手いですね。」
ほむら「まぁいいわ。無駄に個体を減らしたくないなら、死ぬ気でほのかを元の世界に戻す方法を考えることね。」
ほのか「こっちのほむらママもキュゥべえの事が大嫌いなんだね。」
ほむら「当然よ!コイツは諸悪の根源なのだから。」
ほむら「それにほのかの世界のインキュベーターはもっと外道なはずでしょう?」
ほむら「コイツらを普通のマスコットにする為に、他の世界からわざわざ来る人がいるくらいだもの。」
ほのか「う~ん、ほのかは今のキュゥべえしか知らないからよく分からないかな。」
まどか「ならキュゥべえをそうしてくれた人ってどんな人なの?」
ほのか「うんとね、『ブゥラックホールが吹き荒れるぜ!!』とか言ったり、『フルムーンウェーブ』って言ってキュゥべえが悪い事出来ないようにしてくれたんだって。」
マミ「まぁ!」キラキラ
さやか「なんかマミさんと息合いそうな人ですね。」
マミ「どういう意味かしら?」キョトン
杏子「痛々しい発言、名前言いながら必殺技出すとこ、本当マミといい勝負じゃねぇか。」
マミ「えぇ~、かっこいいじゃない!」
一同「………」
【回想】
《某日・ほのかの世界のQBたちの母星》
ゼロ「改変後の世界では改心したかと思ってたが、あのヤプール以上の外道っぷりだな、インキュベーター。」
QB「君は何を言っているんだい?僕たちは宇宙の延命という崇高な使命の元、行動しているだけだよ。」
ゼロ「魔法少女システムを使った犠牲の上に成り立つ宇宙延命なんて間違ってるって言ってんだろうが!」
QB「目的の為に多少の犠牲はやむを得ないからね。」
ゼロ「多少の犠牲だと!?犠牲にされた奴らの命を何だと思っていやがる!」
QB「人間もそうだけど、君たちウルトラマンもわけがわからないね。」
QB「魔法少女たちの犠牲があったからこそ、宇宙の延命という僕らの目的だけでなく、人間だって文明を発達できたんだよ。」
QB「それを正しく認識するのなら、どうして今更、魔法少女になった彼女たちの運命だけを特別視できるんだい?」
ゼロ「命の価値に、大きいも小せぇもねぇんだよ!」
ゼロ「なんで、そんなこともわかんねぇんだ!」
QB「感情を持たない僕らに命の価値なんて理解出来ないよ。」
ゼロ「感情を持たないお前らなんかに宇宙の延命を語る権利はねぇ!」
QB「僕たちを批判するのは君の自由だけど、魔法少女システム以上に効率的な宇宙延命の方法を、君たちの星は見つける事ができるのかい?」
ゼロ「宇宙の延命、確かにお前らの下衆な方法なら効率的だ。光の国でも未だに宇宙の延命方法は確立されてねぇ。」
ゼロ「だがな!いつの日か必ず、犠牲を伴わない方法を見つけてみせる!それまでお前たちもその可能性に賭ける事はできねぇのか?」
QB「不確実な未来の可能性に賭けるだって?すでに確立した方法があるというのにわけがわからないよ。」
QB「それについ先日の鹿目まどかと暁美ほむらの戦闘によって、暁美ほむらの排除にこそ失敗したが、円環の理の観測には成功した。」
QB「円環の理の支配が出来次第、すぐにでも魔女化システムの復活もできるだろう。」
ゼロ「お前あんだけまどかやほむらを傷つけておいて、アイツらにこれ以上の痛みを与えようっていうのか!」
ゼロ「アイツらはなぁ、この前の戦いで互いに身も心もボロボロになってんだぞっ!」
QB「あの戦いは彼女たち自身の意志によるものだよ。それで彼女たちがどうなろうとそれは僕たちの伺い知ることじゃない。後は彼女たち二人の問題だ。」
ゼロ「許されねぇ……」
ゼロ「お前らのやってる事はぜってぇに許されねぇっ!」
QB「許すも許さないもないよ。全ては宇宙の延命のためだ。そのために彼女たち魔法少女には犠牲になってもらうだけさ。」
ゼロ「ちっ!どうやら話し合いでどうにかなりそうじゃねぇみたいだな。」
ゼロ「オヤジたちからはやり過ぎるなって言われたが、お前らを改心させる前に少しばかり地獄を見てもらわねぇとな!」
QB「ゼロ、君はいったい何をするつもりなんだい?」
ゼロ「俺は、ウルトラマンゼロ!宇宙のワルは全部ぶっ倒す!!」
ゼロ「ミラクルゼロスラッガー!」
QB「やれやれ、まさか僕らを攻撃してくるとはね。」
QB「もしもの場合のためにこれを用意しておいて正解だったようだ。」
?「ピポポポポポポ……」
ゼロ「なに!?ハイパーゼットンだと!?貴様、そいつをどうやって手に入れた!?」
QB「君たちウルトラマンの戦闘能力は僕らを遥かに凌駕している。」
QB「それに君たち宇宙警備隊が僕らの計画を危険視している事も知っていたからね。」
QB「今回の様に計画を邪魔される場合も考えて、怪獣墓場から調達しておいたのさ。」
ゼロ「魔法少女の下衆なシステムの事といい、安らかに眠っていた怪獣を目覚めさせた事といい、重ね重ねお前らのやってる事は許されねぇ!」
QB「なんとでも言うといい。宇宙の延命を邪魔する者は徹底的に排除させてもらうよ。」
ゼロ「インキュベーター、お前たちの野望は俺が叩き潰す!」
~数分後(ハイパーゼットン誕生からゼロたちの敗北シーンまで参照)~
QB「命は誕生したときから必ず消滅へと向かう。そう、全ては滅び去るんだよ。」
QB「魔法少女は単にそれを早めているに過ぎない。」
QB「この力で全ての魔法少女を早急に絶望させ、僕たちインキュベーターが全宇宙の神として君臨しようじゃないか。」
QB「さぁ、恐怖と絶望の前にひれ伏すんだね。」
ゼロ「インキュベーターの野郎、調子に乗りやがって!」
ゼロ「それを俺が見逃すとでも思っているのか!」
QB「ゼロ、強がりは止めてそろそろ降参したらどうだい?君に勝ち目はないよ。」
ゼロ「諦めてたまるか!俺はまだ戦える!それに俺には守るべきものがある!」
ゼロ「俺は、ウルトラマンだっ!!」
?「口上はいっちょまえだが、久しぶりに会ったらずいぶんと弱くなってるみたいだな、ゼロ?」
ゼロ「!?」
ゼロ「ベリアル!こんな時にお前の相手までするつもりはねぇぜ!」
ベリアル「何を勘違いしてる。今回はこの俺様自ら手を貸しに来てやったってのによ。」
ゼロ「なんだと!?」
QB「新手の増援かい?」
ベリアル「コイツとは敵同士だが、まぁ今回は特別に加勢してやるってとこだな。」
ゼロ「お前何を企んでいやがる?」
ベリアル「何も企んでなんかいねぇなぁ。」
ベリアル「強いて言えばお前の強さの秘密が分かったからな。守るべきものために俺様はもっと強くなってやる。」
QB「二対一とは卑怯だね。」
ゼロ・ベリアル「悪党を倒すのに、卑怯もラッキョウもねぇんだよ!」
QB「言ってる意味が皆目分からないね。」
ゼロ「本当の戦いは……」
ベリアル「本当の戦いは……」
ゼロ・ベリアル「本当の戦いはここからだっ!」
~数分後(サーガ降臨からハイパーゼットン撃破まで参照)~
QB「何故君たちウルトラマンは邪魔をする?何故人間に寄り添う?」
QB「人間、彼らは宇宙延命のためのエネルギーに過ぎない生き物だ。」
ゼロ「別に理由なんてねぇよ!」
ゼロ「ずっと昔からそうやって来た……」
ゼロ「ただ、それだけの事だっ!」シュンッ
ハイパーゼットン「ゼッ…トン……」
ゼロ「インキュベーター!お前が人間の価値を語るなんざ、二万年早いぜ!」
QB「まさか、ハイパーゼットンが敗れるとはね……」
QB「若き最強戦士と、光の国が生んだ最強最悪のウルトラマンと言う肩書きは伊達じゃなかったみたいだね。」
ゼロ「ベリアル、そういえばお前の守るべきものって何なんだ?」
ベリアル「そういや、まだ言ってなかったな。」
ゼロ「あぁ。それとインキュベーターがどう関係してんだ?」
ベリアル「守るべきもの……」
ベリアル「百合少女が俺様の守るべきものだ!」
ゼロ「はぁ!?お前何言っ…」
ベリアル「インキュベーター!今すぐ魔法少女システムを変更して、恋人同士の魔法少女ならソウルジェムの穢れが出ないようにしろ!」
ベリアル「あとついでに魔法少女同士で娘ができて、結婚できるようにしろ!」
ゼロ「ダメだコイツ、早くなんとかしねぇと……」
QB「ここで君たちの要求を拒んだら、本当に絶滅させられそうだね。」
QB「切り札のハイパーゼットンもいない今となっては、君たちの要求を飲むしかなさそうだ。」
ゼロ「ちょっ、ちょっと待て、インキュベーター!『君たち』ってなんだよ、『たち』って!?」
ゼロ「俺は単に魔法少女の負の連鎖をなくすように要求したいだけで、魔法少女同士の恋愛についてはどうでもいいんだよ!」
ベリアル「お前正気か!?まどかとほむらの百合カップリングにどれほどの価値があるのかを知らねぇなんて!」
ゼロ「正気を疑いたいのはこっちだぜ!頭のネジを地獄に置き忘れたってレベルじゃねぇぞ!」
QB「……はい、君たちの要求通り魔法少女システムの変更が完了したよ。」
QB「全くこんな事させるなんてわけがわからないよ……」
ベリアル「うむ、ご苦労。それじゃあ俺様は帰って百合姫の続きでも読むとするか。」スッ
ゼロ「おい、待てベリアル!」
ゼロ(その後、ベリアルはあとの面倒事を全部俺に押し付けてどっかに行っちまいやがった。)
ゼロ(インキュベーター共は感情が芽生えたのか、しきりにわけがわからないよと言って、こんな感情を持つくらいならいっそ浄化してくれと言って来た。)
ゼロ(俺はなんか納得いかなかったが、フルムーンウェーブで全てのインキュベーターを普通のマスコットのようにしておいた。)
ゼロ(全く、わけがわからないぜ……)
【回想終了】
〈数十分後・ほむホームリビング〉
ほのか「…という感じで、ゼロさんやベリアルさんがいろいろと問題を解決してくれたの。」
ほむら「インキュベーター、やっぱりあなたが黒幕だったのね。何か遺言はあるかしら?」
QB「………」ダラダラ
QB「ほっ、ほむら!落ち着いて話をするんだ!」
ほむら「あら、私は至って冷静よ。あなたの方こそ感情がないのにずいぶん焦っているようだけど?」
QB「そっ、そんなことないさ!それに今僕を殺したらほのかを元の世界に戻す手段だっ……」
バンッ
QB「ちょっ!撃たないでと言っただろう、ほむら!」
ほむら「ほのかの件もあるからね、今の所は片足だけで大目に見てあげるわ。」
マミ「それにしてもゼロさん、すごくかっこ良かったわね。」キラキラ
マミ「いつかお会い出来る時があれば、是非必殺技について語り合いたいわ!」
QB「……ん?」
なぎさ「二人が違う世界の住人で心の底からよかったと思うのです。」
マミ「なぎさちゃん、それどういう意味よっ!?」
なぎさ「世の中には『混ぜるな危険』と言う言葉があるのですよ、マミさん。」
マミ「私たちの会う事のどこが危険なのよっ!?」
一同「全部。」
マミ「えぇ~」
QB「マミ、さっきの事もう一度言ってくれるかい?」
マミ「『ゼロさんと必殺技について語り合いたい』って事?」
QB「ほむらの言動以上に非論理的な事は語り合ってもらわなくて結構だよ。」
マミ「キュゥべえまでひどいじゃない!」
QB「まぁ、その事はどうでもいいとして、『ゼロと会って話したい』と言う所がポイントのようだね。」
一同「?」キョトン
QB「ほのか、ゼロはどうやって君たちの世界に来たんだい?」
ほのか「えっとね、ママたちから聞いた話だと、ゼロさんはマルチバース?ってところを通ってほのかたちの世界に来たんだって。」
QB「なるほど……」
QB「ほむら、君は確か時間遡行の魔法でいくつもの平行世界を移動した事があるんだよね?」
ほむら「えぇ、主にあなたたちのせいでね。」ギロッ
QB「話が進まないから、僕を撃つのは勘弁してくれるかな?」
ほむら「分かっているわ。私だってほのかが無事に帰れるまでは自重するわよ。」
QB「君が平行世界を移動していた頃に、ゼロが魔法少女について何か警告していなかったかい?」
ほむら「そういえば私、ループしていた頃に何度かゼロのツイートを見た事があるわ。」
ほむら「確か『最近魔法ナンチャラになれば願いがどーの…って勧誘してくる怪しいやつがいるみたいだから、皆気をつけてくれよな!』って内容だったわね。」
QB「やはり複数の並行世界でも同じような事があったみたいだね。」
ほむら「どういう意味かしら?」
QB「以前僕らの所にもゼロの故郷の光の国から、次元を越えて警告メッセージが来ていたんだよ。」
QB「確か『これ以上犠牲を伴う宇宙延命の方法をとり続けるならば、しかるべき対応をとらせてもらう。』とあったね。」
QB「並行世界から来るなんて不可能だと思っていたから、あの時は気にも止めていなかったけど、まさか彼ら宇宙警備隊が本気で介入してくるとはね……」
QB「不可抗力とは言え、あの一件で人間の感情エネルギーから手を引いたのは正解だったみたいだ。」
ほむら「インキュベーター、何自分はもう大丈夫だと思っているのかしら?」
ほむら「さっきほのかを勧誘した事を忘れたなんて言わせないわよ。」ギロッ
QB「うっ……」
さやか「まぁまぁ、落ち着きなって、ほむら。」
さやか「あの一件以来今までキュゥべえが魔法少女に勧誘した事なんて一度も無かったじゃん。」
さやか「それに、この世界じゃあんたの望むようにあれこれ変更されているんだよ。」
さやか「そんな厄介事を押し付けたあんたに、なんだかんだでキュゥべえは文句も言わずに従ってくれたんだからさ、たまには感謝の言葉くらい言ってやっても罰は当たらないんじゃない?」
ほむら「さやか、あなたずいぶんと言うようになったわね……」
QB「さあさあ、暁美ほむら、君の無理難題を叶えてあげたこのインキュベーター様に土下座して感謝したらどうだい?」
バンッ
QB「!?」ビクッ
ほむら「インキュベーター、今何か言ったかしら?」ゴゴゴ
QB「イッ、イエ、ナンデモゴザイマセン!」
QB「コレカラモセイシンセイイツクシマスノデ、ヨロシクオネガイイタシマス、アケミホムラサマ。」
まどか「やっぱりこっちのキュゥべえって、あの一件以来感情持ち始めてるよね。」
ほむら「それでほのかを元の世界に戻す方法は分かったんでしょうね?」
QB「あぁ、おそらくゼロはマルチバースを経由していくつもの平行世界を移動出来るみたいだからね。」
QB「彼をこの世界に導く事ができれば、ほのかを元の世界に戻せるんじゃないかな?」
まどか「ゼロさんをこっちの世界に導くにはどうしたらいいの?」
QB「無数にある平行世界から、この世界を見つけられるような目印でもあれば導けるじゃないかな?」
ほむら「となると、おそらくほのかがその目印になるでしょうね。」
ほむら「インキュベーター、ほのかを目印にゼロをこっちの世界に導く方法を今すぐ探して来なさい!」
QB「ほむら、何かあるたびに拳銃で脅すのはどうかと思うよ。」
~QB退出後~
まどか「よかったね、ほのかちゃん。元の世界に戻れるかもしれないって。」
ほのか「うん!」ニコッ
さやか「ほのかが元の世界に戻る方法も分かった事だし、せっかくだからほのかの世界の私たちについて話聞かせてくれる?」
ほのか「う~んとね、ほむらママは『将来は百合近親相姦や百合親子丼ね!』って言っててしょっちゅうまどかママに怒られてるよ。」
まどか(ほのかちゃんは意味知らずに言ってるはず……だよね?)
さやか「あんたの変態っぷりは他の世界でも変わらないのかねぇ……」
杏子「むしろ娘がいる分、こっちよりひどくなってねぇか?」
ほのか「まどかママはいっつもほむらママにイタズラされて困ってるよ。」
ほのか「でも前夜目が覚めたらママたち裸でなんかしてて、その時はほむらママの方が困ってたの。」
マミ「二人とも娘が寝てる横で何してるのよ!」
まどか・ほむら「……///」
ほむら「でっ、でもほのかに見られるかもしれないという背徳感が……」
まどか「ほ~む~ら~ちゃ~ん!」
ほむら「ごっ、ごめんなさい。」
さやか「こっちの世界だけじゃなくて、悪魔になってもヘタレだったとはねぇ。」ニヤニヤ
ほむら「さっ、さやか!?どうしてそれを!?」
さやか「ケーキ食べてる時に自分から言ったようなもんじゃん。『まどかに攻められる私じゃなくて、まどかを攻める私になりたい。』って。」
ほむら「相変わらず妙な所で鋭いわね、あなたって……」
杏子「へぇ~、昼間はあんなんなのに、夜になると立場逆転しちまうんだ。」ニヤニヤ
まどか・ほむら「……///」
ほのか「◯◯ちゃん(さや杏の娘)のママたちは、しょっちゅう喧嘩しててママたちに相変わらずねって笑われてるよ。」
まどか「『喧嘩するほど仲が良い』というのは本当みたいだね。」
ほむら「まぁ、私とまどかは喧嘩する必要がない位ラブラブだけどね。」ファサッ
ほのか「この前はね、イチゴのショートケーキを食べる時、イチゴをいつ食べるかで喧嘩してたよ。」
ほむら「果てしなくどうでもいいわね。」
杏子「だろ。食ったらどうせ変わんねぇんだから、最初に食ってもいいじゃん。」
さやか「何言ってんのよ!イチゴは最後までとっとくべきでしょ!」
ほのか「それに最近はきのこたけ……」モゴモゴ
ほむら「ほのか、それは戦争の元になってしまうから言ってはダメよ。」
ほのか「は~い、ほむらママ。」
マミ(と言うか、この二人にもほのかちゃんと同い年の娘がいる事には、誰も突っ込まないのね……)
ほのか「マミ先生やなぎさお姉ちゃんは、見滝原を離れて絵の勉強する学校に行ってたんだって。」
ほのか「マミ先生はその後、保育園の先生になるお勉強をして、ほのかたちの保育園の先生になったの。」
なぎさ「なぎさはその学校に行ったら、なんかすごく大変そうな気がしますね。」
なぎさ「バッテンの髪留めをつけたり、銭湯に行ったら様付けされたりとか。」
なぎさ「牛丼屋みたいな名前の先生が真っ赤に燃えるたびに、バールのようなもので反撃しなきゃいけない気がするのです。」
マミ「私も自分のセンスがなかなか他の人に理解されない気がするわ。」
一同(それは今も同じような……)
さやか「なんかマミさんとなぎさのほうは二重の意味で混沌としてるね。」
まどか「仁美ちゃんや私のママもいたら輪をかけてとんでもない事になりそうだよね。さやかちゃんもなんか似合いそうだし。」
~夕方~
さやか「いつの間にかずいぶん話し込んじゃってたね。」
マミ「ほのかちゃんを元の世界に戻すための準備はしばらくかかりそうだし、今日はこの辺でお開きにしましょうか?」
なぎさ「マミさん、今日のお夕飯は何にするのですか?」
マミ「そうね、カルボナーラとチーズリゾットとかどうかしら?」
なぎさ「デザートにチーズケーキはあるですか?」
マミ「えぇ、もちろんよ。この後買い物するからなぎさちゃんも手伝ってくれる?」
なぎさ「はいなのです。」
ほむら「チーズばかりなことにツッコミを入れた方がいいのかしら?」
さやか「マミさん、そんなにチーズばっかりじゃ太っちゃわないですか?」
マミ「だっ、大丈夫よ。そんな簡単に太ったりは……」
杏子「本当かよ~、なんか最近胸だけじゃなくて、お腹周りにまで余分な肉が……」モゴモゴ
マミ「きゃぁぁ~~!佐倉さん、それ以上は言わないでぇ~~!!」
ほむら「そんなに体重が気になるなら、夕飯は恵方巻きにしたらどうかしら?」
さやか「ほむら、そのチョイスは悪意ありまくりでしょう。」
ほむら「そうかしら?特に他意はないわ。なんとなく思い浮かんだだけよ。」
マミ「なんか首の辺りが痛い気がするのだけど……」
まどか「たぶん気のせいなだけだから深く考えちゃいけませんよ、マミさん。」
まどか(ほむらちゃんってば相変わらずあのネタでマミさんをイジってるなぁ……)
マミ「よしっ、今日は普通のご飯にしましょう!」
なぎさ「えぇ~!デザートのチーズケーキもないですか~?」
まどか「チーズケーキは昼間食べたから、マミさんのためにも今日は我慢してあげてね。」
マミ「えっ?チーズケーキばかりじゃないけど夕食後はいつもケーキ食べてるのだけど……」
一同(そんなんだから、体重が増えるんじゃ……)
マミ「なんか視線が気になるけど、とりあえずお買い物しながら今日のお夕飯考えましょうか?」
なぎさ「はいなのです。」
杏子「さやか、うちの晩飯はなんだ?」
さやか「そうだねぇ~、特に何も考えてなかったから私たちも買い物しながら考えよっか?」
杏子「ロッキーも買っていいか?」
さやか「お菓子はご飯に入りません!」
杏子「ちぇ~」
〈夕食時・ほむホームリビング〉
ほのか「やっぱりほむらママのオムライスはおいしいね。」
ほむら「ありがとう。そう言ってもらえると作った甲斐があるわ。」
まどか「あっ!ほのかちゃん、ほっぺにご飯粒がついてるよ。」
ほのか「えっ?どこ?」
まどか「そっちじゃなくてこっちだよ。」
まどか「…はい、取れたよ。」
ほのか「ティヒヒ、ありがとう、まどかママ。」
ほむら(ほむっ!これはいい事思いついたわ。)
ほむら「まどか、私もほっぺにご飯粒ついちゃったから取ってくれないかしら?」
まどか「ほむらちゃんはほのかちゃんみたいに小さい子じゃないから自分でとろうね。」ニコッ
ほむら(そっ、そんなバカな!?)
ほむら(よし、それなら……)
ほむら「あっ!まどか、ほっぺにご飯粒がついてるわ。」棒読み
まどか「えっ?どこ?」
ほむら「取れないみたいね。私が取ってあげるわ。」
チュッ
まどか「!?」
まどか「ほっ、ほむらちゃん、何してるの///」
ほむら「えっ?ご飯粒がついてたから取ったのだけど?」
まどか「本当はご飯粒なんてついてなかったんでしょ!」
ほむら「おかしいわね。さっき見た時は確かにあったのだけど。」
まどか「もうっ!ほのかちゃんも見てるんだからそういうのはダメだよ。」
ほのか「えっ?ほむらママがまどかママにチューするのはいつもの事じゃないの?」キョトン
まどか「えぇ~」
ほのか「前ほむらママに聞いたら、『これはママたちには当たり前の事だから、ほのかは気にしなくていいのよ。』って言ってたよ。」
ほむら「えぇ、その通りよ。ママたちは恋人同士だからね。このくらいいつものことよ。」
まどか「ちょ、ほむ……」モゴモゴ
ほのか「でも、ママたちチューばっかりしてて、いっつもご飯食べるの遅くなっちゃうのはダメだよ~」
まどか・ほむら「はい……」
~夕食後~
まどか「お夕飯も食べたし、後はお風呂に入って寝るだけだね。」
ほむら「ほむっ!?」
ほむら「まど……」
まどか「私とほのかちゃんで先に入るから、ほむらちゃんは私たちが出るまで待っててね。」ニコッ
ほむら「そんなのってないわよっ!ほのかからも三人一緒に入ろうって言ってちょうだい。」
ほのか「ほのかはいつもまどかママと先に入ってるよ。」
ほむら「そんなぁ~」
ほのか「でも、しょっちゅうほむらママが勝手に入って来ちゃうから、結局三人で入ることになっちゃうんだけどね。」
ほむら「なら最初から三人でも同じよね。」
まどか「全然違うよ!」
ほむら「大丈夫よ、まどか。私何もしないから。」
まどか「なんでだろ、私、ほむらちゃんの事信じたいのに、嘘つきだなんて思いたくないのに……」
まどか「全然大丈夫だって気持ちになれない!ほむらちゃんの言ってる事が本当だって思えない!」
ほむら「本当の気持ちなんて、伝えられるわけないのよ……」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら(だってだって、裸のまどかがいるのに何もしないとかありえないじゃない!)
ほむら(でも、そんな事言ったらせっかくのまどかとの、それに今日はほのかまでいるお風呂タイムがパァになっちゃうもの!)
ほむら「神に誓って何もしないから、お願い、まどか!」ウルウル
まどか(ほむらちゃんが『神に誓って』って言っても薄っぺらく感じるのは何でだろう?)
ほのか「まどかママ、ほむらママもこんなにお願いしてるから今日は三人一緒に入ろっ!」
まどか「分かったよ、ほのかちゃんがそう言うなら今日だけ特別だよ。」
ほむら「ほむぅぅ~~!!」
ーほむホーム脱衣所ー
ほのか「わ~い、ママたちとお風呂だ~!」スッポンポン
ほむら「まどかも小さい頃はあんな感じだったのかしら?」
まどか「うん。私のママは忙しくて、たまに一緒に入れる時ははしゃいじゃったかな。」
ほむら「いや、そういう意味じゃなくて、ほのかってまどかの小さい頃に似てるのかなと思って。」
まどか「ほむらちゃん、ロクでもない事考えてない?」
ほむら「そっ、そんな事ないわっ!」
ほむら「ほのかを見てたら幼女だった頃のまどかを重ね合わせられるかもしれないなんて、これっぽちも思ってないわ!」
まどか「自分から白状してるようなものだよね……」
ほむら「あっ!」
まどか「ほのかちゃんを昔の私に重ね合わせて何するかは聞かないけど、ほのかちゃんに手を出したらさすがに私も怒るよ。」
ほむら「そっ、そんなことしないったらっ!」
ほむら「それより早く服脱いじゃいましょ。ほのかも待ってるわよ。」
まどか「なら、私が脱いでる間ほむらちゃんはむこう向いててね。」
ほむら「えっ?なんで?」キョトン
まどか「わけがわからないって顔しないでよ!恥ずかしいからに決まってるからだよ!」
ほむら「どうせお風呂に入ったら見るんだし、それにいつももっと恥ずかしい所まで見せてるじゃない。」ニヤニヤ
まどか「とっ、とにかくあっち向いてて///」
ほむら「ええい、四の五の言わずに脱ぐのよ~!」
まどか「きゃぁ~~!」
ーほむホームお風呂ー
まどか「お風呂に入るだけで一苦労だったよ。だからほむらちゃんは後にしてねって言ったのに……」
ほむら「ねぇ、まどか、どうして私たちは背中合わせにお風呂に入っているのかしら?ほのかはまどかの膝の上だし。」
まどか「ほのかちゃんと私の身の安全のためだよ。」
ほむら「ほむぅ……」
ほむら(見えないとはいえ、背中に感じるまどかのぬくもりというのもいいものね。)
~数分後~
まどか「ほのかちゃんも髪長いから洗いがいがあるね。」ゴシゴシ
ほのか「ほむらママも髪長いよね。ほむらママの髪もまどかママが洗ってあげてるの?」
まどか「うっ、うん、時々ね///」
ほむら「それだけじゃないわよ。ママたちは洗いっこもよくするわ。」スッ
ほのか「そうなんだ。こっちのママたちも仲良しさんなんだね。」
ほむら「えぇ、もちろんよ。」モミッ
まどか「!?」
まどか「ちょっ、ほむらちゃん!ほのかちゃんもいるのに何してるの!」
ほむら「何って、まどかを洗っているのだけど?」
まどか「んっ……」
ほのか「まどかママ~、どうしたの?」
まどか「なっ、なんでもないよっ!」
ほのか「?」
ほむら「まどか、普通にしていないとほのかに気づかれてしまうわよ。」
まどか「じゃあ、その手をどけてよ~」
ほむら「それは無理ね。だってまどかを洗っているもの。」
まどか「自分で洗えるからいいってば!」
ほむら「おかしいわね。きれいにしてるはずなのにここはどんどん湿ってくるわ。」
まどか「そっ、それはほむらちゃんが触ってるからで……///」
ほむら「それにいつもより湿っているのだけど。ほのかに見られるかもしれないと興奮しているのかしら?」
まどか「ちっ、違うよっ!」
ほのか「ママぁ~、どうしたの?」
まどか・ほむら「あっ……」
ほのか「あっ、ママたち洗いっこしてたんだ。」
まどか「そっ、そうだよ!」
ほむら「そっ、そうなのよ!」
ほのか「でも、ほむらママがまどかママを洗ってばっかりだよ?」
ほむら「そっ、そんな事ないわ。私が先にまどかママを洗ってたのよ。」
ほのか「そうなんだ~」
ほのか「じゃあ、ほむらママはほのかが洗ってあげる~」
ほむら「えぇ、ありがとう、ほのか。」
~少し後~
ほのか「ほむらママ、どう?」ゴシゴシ
ほむら「えぇ、とっても上手よ。」
ほのか「ティヒヒ。」
ほむら(このままほのかも……)
ほむら「!?」ビクッ
まどか「ほむらちゃん、もし、ほのかちゃんに手を出したら……」ゴゴゴ
ほむら「しっ、しないから!そんな事!」
まどか「本当?ほのかちゃんを見る目が怪しかったよ。」
ほむら「ほっ、本当よ!」
~数分後~
ほのか「はい!ほむらママ洗い終わったよ。」
ほむら「ありがとう、ほのか。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
ほむら「それじゃあ、あとはしっかり温まって寝ましょうね。」
ほのか「は~い。」
〈入浴後・ほむホーム寝室〉
ほのか「………」Zzz
ほむら「ほのかは寝たようね。それじゃあまどか、お風呂の続きを……」
まどか「今日はほのかちゃんもいるしダメだよ。それに昼間マミさんたちに注意されたばっかりじゃない。」
ほむら「ほむぅ……」
まどか「お風呂じゃあれだけ何もしないって言ってたのに、あっ、あんな事してきたし……///」
ほむら「見られて興奮しちゃった?」ニヤニヤ
まどか「しっ、してないよっ!」
ほのか「ぐすっ…ママぁ……」Zzz
まどか・ほむら「!?」
まどか「ほのかちゃん、明るく振る舞ってたけど、やっぱり元の世界の私たちが恋しいんだね。」
ほむら「えぇ、一刻も早く元の世界に戻してあげないと。」
まどか「実はほのかちゃん、ここに来るまでに迷子になっちゃったんだって。」
まどか「泣かずにここまで来れたみたいなんだけど、私が少し離れそうになった時に涙目になっちゃって……」
まどか「それで私気づいたんだ。本当は泣きたいくらい悲しかったはずなのに無理してたんだなって。」
ほむら「私が気絶してる間にそんな事があったの……」
まどか「うん。ほのかちゃんの無理して強がる所はほむらちゃんに似たのかな?」
ほむら「なら、あの誰にでも優しい所と、襲いたくなるほどの可愛らしさはまどかからの遺伝ね。」
まどか「ほむらちゃん、余計な単語が混じってるよ。」
まどか「やっぱりお風呂でほのかちゃんに手を出そうとしてたんだね。」
ほむら「そっ、そんなことないわっ!」
ほむら「それより、あんまり夜更かししてると寝過ごしちゃうわ。」
ほむら「というわけで、私はもう寝るわね。おやすみ、まどか。」
まどか(ほむらちゃんたら、都合が悪くなったからって逃げたよ……)
まどか「おやすみ、ほむらちゃん。」
チュッ
ほむら(ほむぅぅ~~!!)
《同じ頃・ほのかの世界のほむホーム》
ほむら「ほのか、ちょっとこっちに来てくれる?」
「………」
ほむら「ほのか、いないの?」
ほむら(ここにもいない。どこに行ったのかしら?)
ほむら「!?」
ほむら(まさかあの子、あれを触って違う時間軸に行ってしまったんじゃ……)ドタバタ
ほむら「まどか!大変なの!!」
まどか「どうしたのほむらちゃん?そんなに慌てて。」
ほむら「ほのかがいなくなっちゃったのよ!!」
まどか「少し遊びに出かけたんじゃないの?確か今日は保育園のみんなと遊ぶ約束してたみたいだし。」
ほむら「違うと思うわ。さっき寝室を探してたら私の盾がなくなってて……」
まどか「えっ!?」
まどか「ってことはまさか……」
ほむら「えぇ、おそらく盾を触って違う時間軸に行ってしまったんだと……」
ほむら「どっ、どうしましょう。あの盾の時間遡行の能力なんてもう何年も使ってなかったから今どうなってるか全然分からないし……」あたふた
ほむら「そもそもほのかがどの時間軸のどの時点に飛んだかもまるで分からないの……」おろおろ
ほむら「いえ、たとえ分かったとしてもそこに行く術だって……」しょんぼり
ほむら「もし万が一、あの子に何かあったらと思うと……」ポロポロ
ギュッ
ほむら「!?」
まどか「どう?少しは落ち着いた?」
まどか「ほむらちゃんが取り乱す気持ちも分かるけど、落ち着いて考えなきゃほのかちゃんを見つける方法だって思いつかないよ。」
ほむら「ごめんなさい、まどか。」
まどか「それじゃあ、まず、ほむらちゃんの盾ってどのくらいまで時間遡行できるの?」
ほむら「悪魔になった時、私の魔力自体も高まってるから、おそらく無制限に時間遡行できるはずよ。」
まどか「だとすると全ての平行世界の過去が遡行対象になるね。」
まどか「それじゃあ私の力を持ってしても特定するのは難しいかな……」
まどか「それにたとえ見つけられても、私に平行世界に干渉する能力はないし……」
ほむら「私の時間遡行の魔法も無作為に平行世界を移動する事しかできないわ。」
ほむら「それに盾自体ほのかと一緒に時間遡行してしまっているし……」
ほむら「……あら?」
ほむら「平行世界、時間遡行、移動……」
ほむら「!」
ほむら「まどか!ほのかを見つける方法が分かったかもしれないわ!」
まどか「本当!?」
ほむら「えぇ。以前ゼロがインキュベーターの一件を知らせに来たことがあったじゃない?」
まどか「うん、覚えてる。」
ほむら「ゼロは違う世界の住人だったわよね。なら、どうしてこの世界に来れたと思う?」
まどか「次元を移動して……」
まどか「!」
ほむら「えぇ、そうよ。ゼロならピンポイントでほのかを見つけ出せるかもしれないわ。」
ほむら「確かあの時ゼロがくれたペンダントが……」ゴソゴソ
ほむら「あっ、あったわ!」
まどか「これで、ほのかちゃんの所に行けるね!」
ほむら「えぇ!」変身
まどか「えっ!?なんで変身まで?」
デビほむ「こうした方がより早く行けるでしょ。さぁ、まどかも!」
まどか「うっ、うん。」変身
まど神「よし!行こう、ほむらちゃん!」
〔同じ頃・とある平行世界のある惑星〕
ゼロ「ようやく見つけたぜベリアル!インキュベーターの一件の訳わかんねぇ要求といい、今度こそ地獄に送り返してやるぜ!」
ベリアル「小僧何言ってる。もう就業時刻は過ぎてるじゃなイカ。」
ゼロ「はぁ!?」
ベリアル「うちはホワイト企業だから5時過ぎたら侵略活動は終了でゲソ。」
ゼロ「おい、ベリアル、今度はしゃべり方までおかしくなってねぇか?」
ゼロ「なんだよ、その語尾は?まるで海からの使者みたいになってんぞ。」
スライ「陛下、お探しのほむまど本探して参りました。」スッ
ベリアル「ご苦労だったな、スライ。」
スライ「他にもいくつか購入しましたが、その本のようにほむらさんが最後まで主導権を握っているものは稀でした。」
ベリアル「そうなんだよな。悪魔になっても根はヘタレって扱いだしよ。」
ゼロ「おい、お前ら……」
スライ「やはり、メガほむ時代の名残というものなのでしょうか?」
ベリアル「おそらくな。まどほむもいいが、ほむまども見てみたいもんだぜ。」
ゼロ「おい!俺の事を無視してんじゃねぇ!」
ベリアル「ん?俺様就業時刻過ぎたから決着はまた今度な。まぁ俺様が勝つけど。」
ゼロ「ふざけんな!お前を探すのにどんだけかかったと……」
グラッ
デビほむ「ゼロ、今すぐ私たちをほのかの所に連れて行きなさい!」
一同「!?」
まど神「ほむらちゃん、いきなりじゃみんな驚いちゃうよ。」
まど神「皆さん、突然驚かせてしまってすみません。」ペコリ
ゼロ「まどかとほむらじゃねぇか。久しぶりだな。」
ゼロ「俺に会いに来たって事はお前らの世界で何かあったのか?」
まど神「はい。実はほのかちゃん、あっ、ほのかちゃんって言うのは私とほむらちゃんの娘なんですけど、ほのかちゃんが違う世界に時間遡行しちゃったみたいで……」
ベリアル「なるほど、それで次元移動できるコイツのとこに来たって訳か。」
まど神「もしかして、あなたがベリアルさん?」
ベリアル「あぁ。」
まど神「初めましてまどかです。こっちはほむらちゃんです。」
まど神「それとずいぶんお礼が遅くなっちゃいましたが、キュゥべえや魔法少女システムの件はどうもありがとうございました。」ペコリ
ベリアル「あぁ、それなら気にすんな。俺様は守るべきものの為に戦っただけだしよ。」
ベリアル「それよりほむらとはどうだ?って、それは聞くまでもねぇみたいだな。」
まど神「ウェヒヒ、今ではほのかちゃんって言う可愛い娘までいますよ。」
ベリアル「そうか、それはよかったぜ。」
ベリアル「おい、ゼロ、二人を早くほのかのいる世界に連れて行ってやれ。」
ゼロ「事情は分かったけどよ、いくら俺でも何の目印も無しに特定の平行世界へ行くのは無理があるぜ。」
デビほむ「そう……」
ゼロ「…ほのかは俺の事知ってるのか?」
デビほむ「えぇ、以前あなたたちの事を話した事があるわ。」
ゼロ「なら、そのうちほのかが俺を呼んでくるはずだから、それまで待ってくれねぇか?」
ゼロ「声さえ聞こえれば、それを頼りにほのかのいる世界に行く事は簡単だしよ。」
デビほむ「そんな悠長な事言ってて、ほのかにもしもの事があったらどうするのよ!」
ゼロ「そうは言っても闇雲に探してどうにかなるようなもんじゃねぇだろ。」
デビほむ「くっ……」
デビほむ「うぅ…ほのか…どこにいるのよ……」ポロポロ
ゼロ「ほむら……」
まど神「なんとかすぐにほのかちゃんの所に行く方法はありませんか?」
ゼロ「気休め程度になら、ほのかの声が聞こえるまで手当たり次第次元移動して探す事もできなくはないが……」
デビほむ「それでいいから、今すぐ連れて行きなさい!」
ゼロ「…念のため言っとくが、一度次元移動するとチャージに数時間かかっちまう。」
ゼロ「もしチャージ中にほのかの声が聞こえたら、チャージが済むまでお前ら待っていられるか?」
デビほむ「それは……」
ゼロ「だろ。だから、ほのかの声が聞こえるまでは待っ……」
ベリアル「要はほのかの声が聞こえたらすぐに次元移動出来ればいいんだろ?」
ゼロ「あぁ。」
ベリアル「………」
ベリアル「おい、スライ、あれ持ってこい!」
スライ「あれですか?いや、しかし、あれは我々がプラズマギャラクシーの世界に行く為の物では……」
スライ「よろしいのですか、陛下?」
ベリアル「つべこべ言わずに持ってこい!」
ベリアル「今はほのかの方が急を要する問題だろうが!」
スライ「分かりました、少々お待ち下さい。」
~数分後~
スライ「お待たせしました、こちらです。」
ベリアル「手間かけさせたな、スライ。アイツらにも予定がずれた事伝えておけ。」
スライ「承知しました。では私はこれで……」スッ
ベリアル「ゼロ、ほらよ。」ポイッ
ゼロ「なんだ、これは?」
ベリアル「そいつには一回くらいは次元移動できるエネルギーが込められてる。」
ベリアル「もしチャージ中にほのかの声が聞こえたらそいつを使えばいい。」
ベリアル「ついでに帰りに地球でまどほむ本とほむまど本あるだけ買ってこいよ。あとでサインしてもらうから。」
デビほむ「無理を聞いて頂いたのだからそのくらいお安い御用ですよ。なんなら薄い本のようなことしましょうか?」
まど神「ほむらちゃん、恥ずかしいよぉ……///」
デビほむ「そんな事言って本当は見られて興奮するんでしょ?」ニヤニヤ
ベリアル「俺様は百合男子だからな。たとえ近くで見るだけだとしても、百合の世界に野郎は介入する訳にはいかねぇんだ。」
ベリアル「そういうのは野郎共がいないとこでやっとけ。」
デビほむ「そうですか……」
ベリアル「とにかく今はほのかのとこに行ってやれ。」
まど神・デビほむ「はい!」
ゼロ「二人とも俺から離れるんじゃねぇぞ。」
〈翌日・ほむホーム〉
ほむら「インキュベーター、ゼロをこっちの世界に導く方法は見つかったのかしら?」
QB「あぁ、思いのほか単純な方法だったよ。」
まどか「どんな方法なの?」
QB「ほのかが強く思えば、その声を頼りにしてゼロはこの世界を見つけられると思うよ。」
さやか「本当にそんな方法で大丈夫なの?」
QB「なんで声で特定の平行世界を見つけられるのかは不明だけど、過去数回ゼロは自身を呼ぶ声に導かれて次元移動したという記録があったんだ。」
マミ「助けを求める声に応じて登場するヒーローなんて素晴らしいじゃない!そこにきっと理由なんか存在しないのよ!」キラキラ
なぎさ「マミさんは相変わらずですね……」
ほのか「それで、ほのかはどうすればいいの?」
QB「ただゼロに来てくれと強く思うだけでいいはずだよ。」
ほのか「うん、分かった!」
ほのか(ゼロさん、ほのかを迎えに来て下さい。)
ほのか(ほのかは早くまどかママとほむらママに会いたいの!)
一同「……」ゴクリ
グラッ
ゼロ「ほのか、あっちこち探し回ったぜ。お前のママたちときたら早くしなさいって弓ひいておどしてくるしよ。」
ゼロ(しかもなんか後ろにウルトラマンノアとダークザギが見えた気がしたしよ……)
ゼロ「さっきやっとお前の声が聞こえたから、ようやく見つけれたんだぞ。」
ほのか「………」
ほのか「ママぁ~~!!」ダッダッダッ
まど神「ほのかちゃん!」ダキッ
デビほむ「ほのか!」ダキッ
ほのか「ほのか、もうママたちに会えないんじゃないかって、すっごく怖かったの……」ウルウル
ほのか「でもね、こっちのママたちに会えたから、泣かないで我慢できたんだよ。」
デビほむ「まさかほのかの時間遡行先が、平行世界の私たちの過去だったとはね……」
まど神「なんか神様が仕組んだかのような偶然だね。」
さやか「あんたは実際神様でしょうが!」
まど神「………」
まど神「そうだった!私神様だったんだ!」
さやか「大丈夫かなぁ、この神様。」
まど神「こっちの私たち、ほのかちゃんの事どうもありがとう。」ペコリ
まどか「私たちは大した事してないよ。」
ほむら「それにほのかと出会えて私たちも貴重な体験ができたんだもの。」
まどか「お礼を言うのはこっちの方だよね、ほむらちゃん。」
ほむら「えぇ、短い間だったけど楽しかったわよ、ほのか。」
ほのか「ほのかもこっちのママたちに会えて楽しかったよ。」
さやか「さて、感動の再会もできた事だし、ほのかたちはもう元の世界に帰っちゃうの?」
ゼロ「いや、イージスのチャージが済むまでしばらく時間がかかるな。」人間態に
ゼロ「お前達もいろいろ話したい事があるだろうからな。まぁゆっくり話しとけ。」
デビほむ「その間に私とまどかの薄い本を買って来るように頼まれたのよね?」
ゼロ「全くベリアルの野郎、何が『地球でお前たちの薄い本買ってこい!』だよ。」
ゼロ「ほむら、お前もお前だ!ベリアルをけしかけやがって。」
デビほむ「薄い本ならなるべく激しいのを期待してるわ。もちろん私が責めでまどかが受けのものをね。」
ゼロ「お前は一体何を期待してるんだ……」
デビほむ「濃厚なほむまどに決まってるじゃない!」
デビほむ「ついでに私の分もよろしく。ほむまど本だけでいいから三冊買って来なさい。」
ゼロ「ベリアルの野郎も言ってたけどよ、なんで三冊も同じ本買わなきゃいけねぇんだ?」
デビほむ「ベリアルさんの場合は、観賞用、保存用、布教用に三冊必要なのでしょうけど、私の場合は……」
ほむら「布教用ではなく、使用用にもう一冊必要なのよ。」
デビほむ「あら、こっちの私もよく分かっているわね。」
ほむら「当然よ。まどかが相手してくれない時用に必要だものね。」
さやか(コイツら、ロクでもないとこばっかそっくりだね……)
ゼロ「そういやベリアルの野郎、百合同人誌で世界を侵略するとか、わけのわかんねぇ事言ってたな……」
ゼロ「布教用は何となく分かるけどよ、使用用って何だ?」
ほむら・デビほむ「セクハラよ、この変態///」
ゼロ「うそーん……」
さやか(変態はあんたたちの方だよ……)
ほむら・デビほむ「と言う訳で、私たちの分のほむまど本も三冊ずつ頼んだわよ。」
まどか・まど神(二人ともそんな本に頼るからヘタレなんじゃないかな?)
ゼロ「だから、なんで俺がパシられなきゃいけねぇんだよ……」
ほむら・デビほむ「ヒーローは困っている人を見たら助けるべきでしょ。」
さやか「あんたたちは困ってないでしょ!」
ほむら・デビほむ「あら、違う世界のまどかに会えるなんて、そうそうできる事じゃないわ。」
ほむら・デビほむ「だから、今私は二人のまどかを愛でるという大切な用事で忙しいのよ。」ファサッ
一同「………」ポカーン
ゼロ「ったく、しょうがねぇな。早いとこ用事済ませてくるとするか。」
ゼロ「それとインキュベーター、お前にも用があるから俺と一緒に来てもらうぜ。」
QB「!?」ビクッ
マミ「あの、ゼロさん……」
ゼロ「あぁ、心配すんな。別にコイツをどうこうする訳じゃねぇから。」
マミ「あっ、それはいいんですけど、サインもらえますか?」
QB・ゼロ「えっ!?」
QB「ちょっと、マミ!僕の事が心配じゃないのかい?」
マミ「?」キョトン
マミ「キュゥべえなら大丈夫よ。だってゼロさんは正義のヒーローなんだから!」キラキラ
なぎさ「マミさん、理由になっていないですよ。」
ゼロ「サインか……」スラスラ
ゼロ「ほい、できたぜ。」
マミ「わぁ~!ありがとうございます!」
マミ「それと、キュゥべえを浄化した時の台詞すっごくかっこ良かったです!」
ゼロ「おっ!俺のセンスが分かる奴がいたとはな。」
マミ「特にこの時の決め台詞なんか最高でした!」
ゼロ「だろっ!コイツはな……」
マミ・ゼロ「ワイワイガヤガヤ」
なぎさ(やっぱり『混ぜるな危険』だったようですね……)
ほのか「ママ、ほのかもマミ先生やゼロさんの所に行ってもいい?」
ほむら・デビほむ「それはダメよ!」
ほのか「えぇ~」
デビほむ「ゼロをさっさと買い物に向かわせないと、ほのかの今後が不安になるわね。」
ほむら「えぇ。マミみたいになったら取り返しがつかない事になるわ。」
まどか・まど神(確かにほのかちゃんがアレな事言い出したらイヤだけど、二人ともマミさんの事バカにし過ぎじゃないかなぁ……)
ほむら・デビほむ「ゼロ、私たちのためにも今すぐ薄い本を買って来なさい!」
ゼロ「おいおい、いきなり銃向けるのはねぇだろ。今行くからその物騒な物はしまっとけ。」
ほむら・デビほむ「はい、これ代金。余ったらあなたにあげるから、さっさと行って来なさい!」
さやか「この煩悩まみれの変態どもは、一体どこにそんな大金があるのよ……」
ほむら・デビほむ「まどかの為ならこのくらいの出費、痛くも痒くもないわ。」ファサッ
まどか・まど神「私たちはそんな出費望んでないよ……」
ほむら・デビほむ(ループ中に宝くじで高額当選させまくった事は黙っておきましょう。)
ゼロ「俺に地球の金なんてくれても使い道なんてねぇから、もらっても困るんだが。」
ほむら・デビほむ「なら、昼食代にでも使いなさい。」
ゼロ「そうか?じゃあ昼飯は地球のうまいもんでも喰ってくるか。」
ほむら・デビほむ「あっ!それとそこのインキュベーターに使うお金は一銭たりともないから、そいつの昼食はその辺の雑草で十分よ。」
一同「悪魔だ……」
デビほむ「あら、私は実際悪魔よ。」ファサッ
~QBとゼロ退出後~
ほむら・デビほむ「……」ジー
まどか・まど神「どうしたの?ほむらちゃん?」
ほむら・デビほむ「まどかぁぁ~~!!」
まどか・まど神「きゃぁぁ~~!!」
なぎさ「マミさん、見えないのですよ。」
ほのか「さやかお姉ちゃん、見えないよ。」
さやか・マミ「子供は見ちゃいけません!」
なぎさ「むうぅぅ~!ほのかはともかく、なぎさはもう立派な大人なのです!」
ほのか「ほのかだってもう大人だもん!この前だって苦手なピーマン食べれたもん!」
マミ「はいはい、二人とも子供じゃないのなら、おとなしく向こうに行きましょうね。」
~五人退出後~
まどか「ほむらちゃん、いきなり何するの!」
まど神「しかも違う世界の私を襲うとか何考えてるの!」
ほむら・デビほむ「あら、二人ともヤキモチ焼いてるの?」ニヤニヤ
まどか・まど神「ちっ、違うよっ!」
ほむら「久々に円環の理状態の、しかも大人なまどかを見たんだもの……」
デビほむ「今となっては懐かしい学生の頃のまどかを見たんだもの……」
ほむら・デビほむ「襲わない方がおかしいわ!」
まどか・まど神「えぇ~」
まどか「だからってみんながいるのにそんな事しちゃダメだよ!」
まど神「そうだよ!子供たちだっているんだから、場所はわきまえようよ!」
ほむら「なら、全く問題ないわね。」
まどか・まど神「えっ?」
デビほむ「さっき五人とも向こうに行ったわよ。」
まどか・まど神「みんな、いつの間に……」
ほむら「大人になったまどかったらこんな胸元の開いた服で私を誘ってるのかしら?」
まど神「これは元々こういうデザインなんだよ!」
デビほむ「こっちのまどかの未成熟な体つきは私を惑わす悪魔のような存在ね。」
まどか「悪魔なのはそっちのほむらちゃんだよ!」
ほむら・デビほむ「さぁ、まどか、私たちとキモチいい事しましょ!」
まどか・まど神「い~やあぁ~~!!誰か助けてぇ~~!!」ジタバタ
〈数十分後・ほむホームリビング〉
まどか・まど神「みんな、遅くなっちゃってごめんね。」
ほのか「まどかママ、お話は終わったの?」
まどか・まど神「お話?」
さやか「ほのかがあんたたちを呼びに行こうとしてたから、大事な話してるからってことにしといたの。」
まどか・まど神「そうだったんだ。ありがとうさやかちゃん。」
さやか「お礼ならマミさんや杏子にも言っときなよ。」
さやか「三人で子供たちがそっちに行かないようにしてあげたんだから。」
まどか・まど神「うっ、うん……///」
ほのか「まどかママ?」
まど神「そうそう、ママたち向こうでお話してたんだ。待たせちゃってごめんね。」ナデナデ
まどか「お利口さんに待っていられて、ほのかちゃんはいい子だね。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
ほのか「ほむらママたちは?」
まど神「ほむらママたちなら向こうにいるよ。」
ほのか「そうなんだ。」
まどか「それじゃあ、あっちの部屋にほむらママたちを呼びに行こっか。」
ほのか「うん。」
ーほむホーム四人がいた部屋ー
ほむら「なんでよ、何度やってもまどかに勝てない……」
デビほむ「昔のまどか相手なら主導権取れると思ったのに……」
ほのか「ほむらママたちどうしたんだろ?」トテトテ
さやか「まどか、だいたい察しはつくけどさ、あの後どうなったの?」
まどか「あの後結局私たちが攻めてばっかりになっちゃって。」
まど神「気がついたら盛大にイってるほむらちゃんたちが目の前にいたの。」
さやか「ほむらたちも大概だけどさ、なんでまどかたちも自分たちが安全になった所でやめないかなぁ……」
まどか「それは…悪魔のほむらちゃんっていつも以上に色っぽくて、こうなんというか……」
まど神「えっと…昔のほむらちゃんを見てたら、なんていうか体が勝手に動いちゃって……」
さやか「あんたらがどっちもお似合いのバカップルって事だけは分かったよ……」
まどか・まど神「ほのかちゃんには、内緒だよっ!」
さやか「当たり前だよ。こんな事娘だって知りたくないでしょ。」
ほのか「ほむらママ~、なんか落ち込んでるけど大丈夫?」
デビほむ「あぁ、ほのか。少し疲れただけだから大丈夫よ。」ナデナデ
ほむら「心配して来てくれたのね。ほのかは本当に優しい子ね。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
ほむら・デビほむ(まどかは無理でもこの子なら……)
デビほむ「ほのか、ママたちこれからお風呂に入ろうと思うのだけど、ほのかも一緒に入る?」
ほのか「うん。あっ!でもみんな待ってるけどいいの?」
ほむら「えぇ、そんなに長くないから大丈夫よ。」
ほむら・デビほむ「さぁ、ほのか、行きま……」
ほむら・デビほむ「!?」ビクッ
ほむら・デビほむ「あっ!やっぱりママたち二人でシャワー浴びるだけにするから、ほのかはまどかママたちと待っていてくれるかしら?」
ほのか「?」
ほのか「それじゃあ、ほむらママたち早く出て来てね。」
ほむら・デビほむ「えぇ。」
さやか「あのほむらたちの煩悩まみれな言動はいつもながら驚くねぇ。」
まどか・まど神「全くだよ!私たちだけじゃなくて、ほのかちゃんにまで手を出そうとするんだもん!」
〈昼食時・ほむホームリビング〉
デビほむ「……なるほど、あの時の私の行動が二つの平行世界に分岐させていたとわね……」
まど神「それでね、あの時の事を皆にも伝えた方がいいのかなって……」
デビほむ「正直な所、食事時にするような話じゃないのだけど大丈夫かしら?」
マミ「それはさっきあなたたちがしていた、子供に聞かせられないような話という意味でかしら?」
デビほむ「それもあるのだけど、それ以上に気分のいい話ではないわよ。」
まどか(それもあるんだ……///)
杏子「アレな所だけ避けて話す事は出来ないのかよ?」
デビほむ「それは無理ね。それも含めての話なのだから。」
デビほむ「その時はあなたたちに子供たちの事は頼んだわ。」
さやか「なんか厄介事を押し付けられたような……」
まど神「悪魔になったほむらちゃんは一時期かなり病んでいたからね。」
まど神「あの時は仕方なかったとは言え、◯◯◯◯◯◯(自主規制)な生活はどうかと思うよ。」
デビほむ「……///」
ほむら(本当に何があったのかしら?)
デビほむ「ほのかがこの世界の私たちに出会ったのも運命かもしれないし、特にあなたたちには知っておいてもらいたい話なのは確かね。」
まどか・ほむら「どういうこと?」
まど神「今でこそ私たちも幸せな日々を送れるようになったけど、昔はほんの僅かなすれ違いから互いに傷つけ合っちゃったこともあったの。」
まど神「だから、あなたたちには私たちのような悲しい思いはして欲しくないんだ。」
デビほむ「ほのかにもいつか伝えなければいけなかったし、私とまどかに何があったか教えてあげるわ。」
何番煎じだよ
<言い訳的なもの>
既にお気づきだと思いますが、以前投稿した終焉の物語は本来ここでまど神とデビほむの回想と言う形で語られるものでした。
以前の感想を参考にゼロと陛下の共闘シーンに繋がる本来の流れを、まどほむ成分を軸に構成し直して五割程まで減らしてみました。それでも全体としては長いですが……
【回想】
《ほむらによる再改変後・教室》
モブ「ねぇねぇ、鹿目さん、アメリカの学校ってどうだった?」
モブ「英語ペラペラなの?すごーい!うらやましいな~」
モブ「小ちゃくて可愛いよね。なんだか小学生みたい。」
まどか「あはは……えっとね…あの…その…なんていうか……」
ほむら「みんな、一度に質問されすぎて鹿目さんが困っているわよ。少しは遠慮しないと。」
モブ「あっ…うん……」
ほむら「私は暁美ほむら。初めまして鹿目まどかさん。『まどか』って呼んでもいいかしら?」
まどか「えっ!?う、うん。」
ほむら「早速だけど校内を案内してあげるわ。ついてきて。」
ー廊下ー
まどか「あ…暁美さん?」
ほむら「ほむらでいいわ。」
まどか「ほむらちゃん。」
ほむら「何かしら?」
まどか「あぁ、えっと…その…さっきはどうもありがとう。」
ほむら「みんな悪気は無いみたいだけど、転校生なんて珍しいからはしゃいじゃったのね。」
ほむら「それにそんな緊張しなくていいのよ、クラスメイトなのだから。」
まどか「ありがとう。」
ほむら「久しぶりの故郷はどう?」
まどか「えと…なんだか懐かしいような、でも何かが違うなって言うか、ちょっと変な気分。」
ほむら「無理も無いわ。三年ぶりだものね。」
まどか(ほむらちゃん、綺麗だけどなんか不思議な感じの子だな。)
まどか(それにクラスの子たちから避けられているような……)
まどか(私なんかの為に学校を案内してくれる優しそうな人なのになんでだろう?)
まどか「いや、結構何も変わってないような気もするの。」
まどか「むしろ変わっちゃったのは、どっちかって言うと私のような……」
ほむら「!?」
まどか「そう、私にはもっと違う姿、違う役目があったはず。」
まどか「それがどうして……」
ほむら(マズい!)ダキッ
まどか「ほっ、ほむらちゃん!?いきなりどうしたの///」
ほむら「大丈夫。あなたは間違いなく本当のあなたのままよ。」
ほむら「鹿目まどか、あなたはこの世界が尊いと思う?欲望よりも秩序を大切にしてる?」
まどか「それは、えっと、その…私は尊いと、思うよ……」
まどか「やっぱり、自分勝手にルールを破るのって悪い事じゃないかな?」
ほむら「そう、ならいずれあなたは私の敵になるかもね……」スルッ
まどか「えっ!?」
ほむら「でも構わない。それでも私はあなたが幸せになれる世界を望むから。」
ほむら「やっぱりこのリボンはあなたの方が似合うわね。」
まどか(ほむらちゃん、泣いてる……?)
ほむら「それじゃあ、私はこれで……」
まどか「待って、ほむらちゃん!一人ぼっちになっちゃダメだよ!」
ほむら「!」
ほむら「大げさね、まどか。あなたに校舎の案内が済んだから帰るだけよ。」
まどか「ううん、そうじゃなくて、言い方悪くなっちゃうんだけど、ほむらちゃんってなんだかみんなを自分から遠ざけているような気がするの。」
まどか「それにこのリボンを渡そうとしたのも、本当は何かを断ち切る為なんじゃないかって思えて……」
ほむら「………」
まどか「ウェヒヒ、急に変な事言ってごめんね。」
まどか「でも、このリボンはほむらちゃんにとって大切な物なんじゃないの?」
ほむら「確かにそれは私にとって大切な人からもらったものではあるけど……」
まどか「ならなおさら私はこのリボンはもらえないよ。」
ほむら「そう?ならまた今度あなたに似合うリボンをプレゼントするわ。」
まどか「でね、リボンの代わりと言っては何だけど……」
まどか「ほむらちゃん、私と友達になってくれる?」スッ
ほむら「!?」
ほむら(いや、これはあの時とは違うのよ!)
ほむら「わ、私は……」
ほむら(私はまだまどかを諦めきれないの?)
ほむら(私はまどかが幸せなら、それでいいんじゃないの?)
ほむら(あの時、孤独な悪魔でいるって覚悟したんじゃないの?)
まどか(ほむらちゃんの手、震えてる……)
まどか(やっぱりそうだったんだ。)ギュッ
ほむら「まっ、まどか!?」
まどか「ほむらちゃん、やっぱり一人ぼっちになんかなりたくなかったんだね。」
まどか「だから私がほむらちゃんの友達になってもいいかな?」
ほむら「まどか……」
ほむら(甘いって事は分かってる。だけど……)
ほむら(もう少しだけ、まどかとの時間を味わいたい……)
ほむら「分かったわ、こんな私でよければ友達になってくれるかしら?」
まどか「やったぁ~!」ダキッ
ほむら「まどか、友達はそんな風に抱きついたりしないわよ。それとも向こうではそれが普通だったの?」
まどか「もうっ!先に抱きついてきたのはほむらちゃんじゃない///」
ほむら「そっ、そうだったわね……///」
まどか「実は今日ね、さやかちゃんたちが私の帰国と転校祝いしてくれるんだって。」
まどか「この後さやかちゃんちにお呼ばれしているんだけど、ほむらちゃんも一緒に行こっ!」
ほむら「!?」
ほむら(美樹さやか……)
ほむら(確か彼女の記憶だけはそのままだったわよね……)
ほむら「ごめんなさい、まどか。私は少し用事が……」
まどか「ほら、そうやってまたみんなを遠ざけようとしてる。」
ほむら「そっ、そんな事……」
まどか「なら、一緒に来てくれるよね?」
ほむら「…分かったわ、それじゃあお邪魔しようかしら。」
《放課後・美樹ハウス玄関》
ピンポーン
さやか「いらっしゃいまどか。」
さやか「それにほむら……」ジー
ほむら(やはり警戒されているみたいね……)
まどか「どうしたの、二人とも?」
ほむら「いえ、何でもないわ。」
さやか「そうそう、さぁ二人とも入って入って。」
ー美樹ハウスリビングー
杏子「おっ、二人とも来たな。早く飯にしようぜ。」
さやか「あんたはさっきからそればっかりね。」
杏子「だって、パーティーのメインはうまいもんだろ。」
さやか「全く、今日のメインはまどかなんだから。」
杏子「分かってるって。アタシは佐倉杏子だ。よろしくな。」
まどか「私は鹿目まどかって言うの。よろしくね、杏子ちゃん。」
杏子「あぁ。」
杏子「それにしても珍しいな、ほむらがこういうイベントに参加するなんて。いつもは誘っても来やしないのに。」
ほむら「今日まどかに学校を案内していたらたまたま誘われたのよ。」
さやか「ふ~ん、ほむらったらいつも人を寄せ付けない雰囲気出してるのに、二人ともいつの間に仲良くなったの?」
まどか「確かにクールな感じだけど、私はそんな風には感じなかったよ。」
まどか「それにほむらちゃん、本当は……」モゴモゴ
ほむら「まっ、まどか!」
まどか「ごめんごめん、まだ早すぎたね。」
さやか・杏子「?」キョトン
まどか「それになんて言うのかな?ほむらちゃんとは今日会ったばかりなのに、ずっと前から友達だったような気がするんだ。」
さやか「!」
杏子「何言ってんだ、まどか?前世の記憶とかマミみたいな事言って。」
まどか「杏子ちゃん、マミさんって誰?」
杏子「そっか、まどかは転校してきたばっかだから知らないよな。」
杏子「マミはアタシたちの一個上の知り合いで、年中無休でアレな事言ってて困ってんだよ……」
さやか「まどかのは多分マミさんのとは違うんじゃない?ねぇ、ほむら?」
ほむら「どうしてそこで私の名前が出て来るのかしら?」
さやか「いや、ただなんとなくだよ。」
《食後・美樹ハウス別の部屋》
ほむら「それで、私に話って何かしら、美樹さやか?」
さやか「あんた、自分のやった事がどんな事か分かってるの!?」
さやか「あんたは魔法少女の希望だった円環の理を、ううん、全ての魔法少女の希望になろうとしたまどかの意志を、踏みにじったのよ!」
ほむら「まどかは、本心では家族や友人に囲まれた幸せな生活を望んでいたのよ。」
ほむら「私はそのためにまどかの人間の部分を抜き取っただけ。円環の理自体は機能しているわ。」
さやか「本当にまどかの人間の部分を抜き取っただけ?自分の都合のいいようにまどかに手を加えてない?」
ほむら「?」
さやか(この反応、本当にまどかの人間の部分を抜き取っただけみたいだね……)
さやか「まどかが再改変前の記憶を持ってる素振りがあったからだよ。」
ほむら「あぁ、その事ね。それは私が聞きたいくらいだわ。」
ほむら「あなた以外の人間の記憶は全て改ざんしたはずなのに、何故かまどかも部分的に覚えているみたいだから驚いているのよ。」
さやか「そう……」
さやか「まぁ、あんたがなんか悪さしない限り、私も普通に接してあげるよ。」
ほむら「あなたにしては、物わかりのいい方だわ。」
ほむら「さぁ、話も済んだのだから、戻りましょうか?」
さやか「そうだね。」
ー美樹ハウスリビングー
杏子「おっ!二人とも話は済んだか?」
さやか「うん。そっちも?」
杏子「あぁ、マミやなぎさの事説明して暇だったからケーキ食って待ってた。」
まどか「二人は何話してたの?」
さやか「まどかがどうやってほむらと友達になったのか、不思議に思ったから質問していたんだよ。」
杏子「確かにそれは不思議だな。ほむらって取っ付きにくそうな感じだし。」
まどか「二人ともほむらちゃんに失礼だよ!」
ほむら「いいのよまどか。私が人を避けているのは事実なのだし。」
まどか(でも本心では一人ぼっちはいやだって事、私は知ってるよ。)
まどか「じゃあさ、これからはほむらちゃんもみんなと一緒に遊んだりしようよ。」
まどか「そうしたらみんなもほむらちゃんは本当は優しい人だって分かるはずだよ。」
ほむら「まどかが望むなら私は構わないわ。」
《数日後・マミホーム》
まどか「マミさん、この前はケーキありがとうございました。」ペコリ
マミ「あれくらいいいのよ。私たちの方こそ、この前は行けなくてごめんなさいね。」
まどか「それと、この前のお礼にこれどうぞ。」
マミ「あらあら、気を遣わせてしまったわね。ありがとう、鹿目さん。」
なぎさ「わーい、チーズケーキなのです!マミさん、食べてもいいですか?」
マミ「もう、なぎさちゃんたら本当にチーズが好きね。」
マミ「ちょっと待ってて。皆集まった事だしお茶会にでもしましょうか?」
なぎさ「なら、なぎさもお手伝いするのです。」
~十数分後~
杏子「本当マミのケーキはいつ食ってもうまいな。」
マミ「あら、ありがとう。」
なぎさ「まどかの持って来たチーズケーキも絶品なのです。どこで買ってきたのですか?」
まどか「駅前のケーキ屋さんだよ。」
なぎさ「あのお店にこんなにおいしいチーズケーキがあったなんて今まで全然知らなかったのです。」
まどか「なぎさちゃんは本当にチーズが好きなんだね。」
なぎさ「なぎさにとってチーズは生きる希望なのです。チーズがなければ絶望してしまうくらい大好きなのです。」
まどか「ウェヒヒ、それじゃあチーズがないと大変だね。」
まどか「あれ?…希望…絶望…?」
ほむら・さやか「!?」
ギュッ
まどか「わっ!?いきなりどうしたの、ほむらちゃん///」
ほむら「いえ、何でもないのよ。」
杏子「どうしたんだほむら?そういうセクハラはさやかの担当だろ。」
さやか「杏子、それどういう意味よ!」
杏子「スキンシップって言ってしょっちゅうセクハラしてるだろ。」
マミ「私も日々の成長の確認って言ってよく胸を触られているわ。」
さやか「うっ…それはですね……」
さやか「そっ、それにしてもマミさんのいれた紅茶おいしいですね。ねっ、まどか?」
マミ・杏子(あっ!無理矢理話題をそらせた。)
まどか「紅茶だけじゃなくて、このケーキもおいしいよね。」
まどか「それになんて言うのかな?マミさんのケーキってなんか懐かしい感じがするんだ。」
杏子「おいおい、前のほむらの事といい、また前世がどうとかって話じゃないよな?」
まどか「う~ん、よく分からないけど、ただ懐かしいって感じかな?」
マミ「まぁ!それはぜひ詳しく聞かせて欲しいわね。」キラキラ
まどか「えっとですね、ほむらちゃんとは初対面の時からずっと前からの友達だったような気がするんです。」
マミ「それは興味深いわね。もしかしたら二人は前世でも深い関係で、その記憶の片鱗が今も残っているのかもしれないわね。」
まどか「マミさん、深い関係って何ですか?」
マミ「そうね、例えば恋人とかかしら?」
まどか「こっ、恋人///」
ほむら「マミ、まどかが困っているでしょう。おかしな妄言はやめなさい。」
マミ「ちょっとした冗談よ。ごめんなさい鹿目さん、さっきのは気にしないで。」
まどか(恋人……ほむらちゃんが私の……///)
ほむら「まどか?」
まどか「ひゃい!?」
ほむら「どうしたの?上の空みたいだけど。」
まどか「だっ、大丈夫大丈夫!」
ほむら「そう?気分が悪いようなら家まで送っていきましょうか?」
まどか「本当に大丈夫。少しボーっとしてただけだから。」
ほむら「そう?ならいいのだけど……」
さやか(もしかしてまどかの奴……)
《数時間後・帰り道》
まどか「そういえばほむらちゃんのお家ってどっちなの?」
ほむら「◯◯の方ね。」
まどか「私の家の方角と同じだね。これならまだ一緒に帰れるね///」
ほむら「えぇ、そうね。」
まどか「それでね、今日はみんなと遊んだけど、今度はほむらちゃんと二人でお出かけしたいなって///」モジモジ
ほむら「構わないわ。どこに行きたいのかしら?」
まどか「この前新しくショッピングセンターができたみたいだから、そこがいいかな。」
ほむら「なら、今度の週末に行きましょうか?◯時にまどかの家に行けばいいかしら?」
まどか「うん、大丈夫だよ。週末が楽しみだね。」
ほむら(幸せそうね、まどか。やはりあの時まどかを引き裂いたのは間違いじゃなかったのね。)
《週末・ショッピングセンター》
まどか「すごい人だね、ほむらちゃん。」
ほむら「えぇ。まどか、はぐれないように気をつけてね。」
まどか「もうっ、ほむらちゃんたら!私そんなに子供じゃないよ!」
ほむら「そうだったわね。なら手をつながなくても平気そうね。」
まどか「そっ、それは……」
ほむら「ウフフ、意地悪してごめんなさい。」
まどか「もう、ほむらちゃんの意地悪っ!」
まどか(とっさに恋人繋ぎしちゃったけどバレてないよね?)ジー
ほむら「どうしたの、まどか?」
まどか「なっ、何でもないよっ///」
ほむら「?」
~お昼~
ほむら「まどかは、いちごのクレープでよかったわよね。」
まどか「本当におごってもらっちゃってよかったの?私お金なら大丈夫だよ?」
ほむら「気にしないで。私がまどかにおごりたかっただけだから。」
まどか「そう?ありがとう、ほむらちゃん。」
ほむら「どういたしまして。」
まどか・ほむら「いただきます。」
まどか「わっ!やっぱり評判なだけあっておいしいね。」
ほむら「えぇ、これは確かに待ってでも欲しくなるわね。」
まどか(ほむらちゃんって見れば見る程美人さんだよね///)ジー
ほむら「まどか、もしかしてこっちのチョコの方がよかったかしら?」
まどか「そっ、そんなことないよ。こっちのいちごもおいしいよ!」
ほむら「せっかくだから、こっちも一口いかが?」
まどか「えっ!?いいの?」
ほむら「もちろんよ。」
まどか「じゃあ、お言葉に甘えて……」
まどか(…しちゃった……)
まどか(ほむらちゃんと間接キス……///)
まどか「お礼にほむらちゃんもいちご一口どうぞ。」
ほむら「ありがとう。こっちもおいしいわね。」
まどか(ほむらちゃんが私の食べたクレープ食べてる……///)
ほむら「まどか、顔が少し赤いみたいだけど大丈夫?」
まどか「なっ、何でもないから大丈夫だよっ!」
ほむら「そう?もし体調が優れないようなら、遠慮しないで言ってくれていいのよ。」
まどか「だっ、大丈夫、大丈夫!」
まどか「ほら、クレープだってあっという間に食べれるくらい元気だから!」
ほむら「ウフフ、まどかったら食いしん坊さんね。」
ほむら「あっ!まどか、ほっぺにクリームがついてるわよ。」
まどか「!?」
まどか(指でだけど、ほむらちゃんがほっぺについたクリームをペロって……///)
ほむら「どうかしたかしら?」
まどか「なっ、何でもないよっ///」
ほむら(まどかったら本当にどうしたのかしら?)
ほむら(さっきから顔が赤いみたいだけど、もしかして本当は体調が悪いのに無理しているんじゃ……)
まどか「それよりこの後どうしよっか?」
ほむら「そうね……」
ほむら「そういえば、あなたに似合うリボンのプレゼントがまだだったわね。」
まどか「気にしなくていいよ。私はほむらちゃんとこうして一緒にいられるだけで幸せだから。」
ほむら「まどか、それって……///」
まどか「!」
まどか「ちっ、違う違う、そう言う意味じゃなくて……」
まどか・ほむら「……///」
ほむら「とっ、とりあえずリボンがないか探してみましょう。」
まどか「そっ、そうだね……」
~数時間後~
まどか「結構探したけど見つからなかったね。」
ほむら「えぇ、また今度一緒に探しましょう。」
ほむら「それよりそろそろ帰らないと、家の方が心配してしまうのではないかしら?」
まどか「わっ!?もうこんな時間!早く帰らないと!」
《数十分後・ほむホーム》
まどか「それにしてもひどい雨だね。」
ほむら「テレビでもこれから明日朝まではこんな調子と言ってたわ。」
まどか「どうしよう。ほむらちゃんの家から私の家まではまだしばらくかかりそうだし……」
ほむら「親御さんも心配しているだろうから、電話した方がいいんじゃないかしら?」
まどか「そうだね。」
~数分後~
まどか「うん、うん、分かった。じゃあ明日ね。」ピッ
ほむら「親御さんはなんだって?」
まどか「道路が冠水しちゃってて迎えに来れそうにないから、今日はほむらちゃんの所で泊めてもらえないかだって。」
まどか「いきなりで悪いんだけど、今日泊めてもらってもいいかな?」
ほむら「私は構わないわ。それより御家族の方は大丈夫だったの?」
まどか「うん、こっちは大丈夫だから心配しなくていいって。」
ほむら「そう、なら一安心ね。」
まどか「それじゃあ、今日はよろ…クシュン!」
ほむら「大丈夫、まどか?さっきの雨で体が冷えちゃったのかしら?」
ほむら「お風呂のお湯を入れておいたから入ってきたら?」
まどか「ほむらちゃんもずぶ濡れだったから、ほむらちゃんから先どうぞ。」
ほむら「私はこのくらい平気よ。それよりまどかが風邪でも…クシュン!」
まどか・ほむら「……」
まどか「一緒に入ろっか…?」
ほむら「そうね……」
ーほむホームお風呂ー
まどか「ほむらちゃんの髪って長くてきれいだよね。」
ほむら「そうかしら?シャンプーやリンスは特にこだわりとかはないのだけど。」
まどか「そうなの?じゃあ何か食事で気を遣ってる事とかってない?」
ほむら「そうね、バランスのよい食事を心がけているくらいかしら。」
まどか「ほむらちゃんって一人暮らしだよね。料理も自分で作ってるの?」
ほむら「えぇ。両親とも仕事で会えないから自炊する事が多いわね。」
まどか「寂しくない?」
ほむら「!」
ほむら「そうね、寂しくないと言えば嘘になるわね。」
ほむら「でも、今の私にはあなたのような素晴らしい友人がいるから大丈夫よ。」
まどか「ウェヒヒ///」
まどか(友達か…恋人じゃないんだね……)
まどか「私は温まったから、今度はほむらちゃんがどうぞ。」
ほむら「ありがとう、まどか。」
~数分後~
ほむら「ねぇまどか、胸ってどうしたら大きくなるのかしら?」
まどか「えっ!?私にそれ聞くの?マミさんやさやかちゃんじゃなくて?」
ほむら「だって、あの二人に相談したら絶対バカにされるもの。」
ほむら「それに聞いた所で、普通にしてたら自然と大きくなったって言われるだけよ……」
まどか「確かに胸の大きい人って、気づいたら大きくなってたってよく言うよね。」
ほむら「まどかはいいわよね。」
まどか「私も小ちゃいよ?」
ほむら「それでも私より大きいじゃない。私なんてぺったんこよ……」
まどか「そんな落ち込まないで、ほむらちゃん。私の知ってる方法でよければ教えてあげるから。」
ほむら「本当っ!?」
まどか「えっとね、胸を大きくするエクササイズとか、あと◯◯を食べれば大きくなるとか。」
ほむら「それはもう試したわ……」
まどか「う~ん、あとは好きな人に揉んでもらうと大きくなるとか?」
ほむら「それは相手がいないと無理ね。」
まどか「私じゃダメかな?」
ほむら「えっ!?まどか、それって……///」
まどか「ちっ、違う違う!そう言う意味じゃなくて、私が代わりに揉んだら大きくなるかなって。」
ほむら「じゃあ、お願いしようかしら?」
まどか「うっ、うん。」
まどか(ほむらちゃんの胸……///)
まどか「じゃあ、揉むね。」
ほむら「えぇ。」
まどか「どう、ほむらちゃん?」モミモミ
ほむら「そうね、少しくすぐったいだけで特に変わった感じはないわね。」
まどか「そっか。じゃあ今度はほむらちゃんが私の胸を揉んでみて。」
ほむら「いいの?好きな人に揉んでもらった方がいいんじゃ……」
まどか「大丈夫。それに私がほむらちゃんを揉んでばっかりじゃ、私の方が小さくなっちゃうもん!」
ほむら「そんなにすぐには効果はないと思うのだけど……」
まどか(ほむらちゃんの好きな人は私じゃないから無理かもしれないけど、私はほむらちゃんが好きだから効果あるかもしれないもん!)
ほむら「じゃあ、揉むわね。」
まどか「うん……」
ほむら「どうかしら、まどか?」モミモミ
まどか「んっ……」
ほむら「まどか?」
まどか「うん。だっ、大丈夫だから続けて……」
ほむら「そう?」
まどか「はぁ…はぁ……」
ほむら「まどか、本当に大丈夫?顔は赤いし、息は上がってるみたいだけど……」
まどか「ほむらちゃ~ん……」グタッ
ほむら「えっ!?まどか、しっかりして!」
《数十分後・ほむホーム寝室》
まどか「…んっ……」
ほむら「あっ!まどか、気がついたようね。」
まどか「あれ?私確か……」
ほむら「いきなりお風呂で倒れてしまったのよ。」
まどか「……///」
ほむら「まどか、本当は出かけてる時から体調が悪かったのでしょう?」
まどか「えっ!?」
ほむら「体調が悪かったのに、私との約束を守るために無理させてしまってみたいで……」
ほむら「買い物している時も時々顔が赤くなっていたのに、体調が悪い事に気づいてあげられなくてごめんなさい。」ペコリ
まどか「そんな!ほむらちゃんは悪くないよっ!」
ほむら「ほら、今もそうやって私のために無理してる。」
ほむら「ちょっと熱計るわね。」
まどか「わわわっ!?」
まどか(おでこ同士で計るなんて、ちょっと顔近づけたらキスできちゃうよっ///)
ほむら「…熱はなさそうね。今日の所はとりあえずゆっくり休んだ方が……」
ギュッ
ほむら「!?」
ほむら「まっ、まどか!?急にどうしたの!?」
まどか「ほむらちゃん、私別に体調悪い訳じゃないの。」
ほむら「まどか、無理しなくてもいいのよ。」
まどか「ううん、そうじゃなくて、私が顔赤くなったのは体調が悪いからじゃなくて……」
まどか「ほむらちゃんが……」
ほむら「?」
まどか「私はね……ほむらちゃんが…好きなの……」
ほむら「えぇ、私もまどかの事は好きよ。」
まどか「そうじゃなくて、私はほむらちゃんの事を恋人のような特別な人として好きなの!」
ほむら「えっ!?」
まどか「ごめんね。女の子同士なんて、わけわかんないよね。気持ち悪いよね。」
まどか「分からなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。それでもどうか、お願いだから、あなたを好きでいさせて。」
ほむら「まどか……」
ほむら「大丈夫よ、あなたの思いはちゃんと伝わったわ。」
まどか「ほむらちゃん、無理しなくていいんだよ。」
ほむら「無理なんかしてないわ。」
チュー
まどか「!?」
ほむら「好きでも無い人にキスなんてしないでしょ。私もまどかの事を特別な人として好きよ。」
まどか「ほむらちゃん……」ウルウル
ほむら「まどかったら泣き虫ね。」
まどか「これはうれし涙だよ。」
ほむら(まさか、まどかが私の事をこんな風に思ってくれていたなんて……)
ほむら(もしまどかが円環の理のままだったら、こんな風に触れ合う事もできなかったのね。)
《数週間後・学校屋上》
まどか「はい、ほむらちゃん、あ~ん。」
ほむら「まどか、皆もいるのだし恥ずかしいわ……///」
さやか・杏子「………」
杏子「なぁさやか、今日の卵焼き塩と砂糖間違えたんじゃねぇか?やたら甘いぞ。」
さやか「私はちゃんと塩入れたよ。甘いと思うのはそこのバカップルのせいじゃない?」
杏子「やっぱりか……」
さやか「ねぇ、まどか、ほむらと付き合ってたりするの?」
まどか・ほむら「!?」
まどか「えっ!?なんで分かったの!?」
さやか「むしろなんで気づかれてないと思ったの?」
さやか「まどかはほむらに惚れてるとは思ってたけど、まさかこんなバカップルになるとは想像していなかったよ……」
まどか「クラスのみんなには、ない……」
さやか「内緒になってないからね!バレバレだからね!」
まどか・ほむら「嘘っ!?」
杏子「コイツら、マジで自覚無いみたいだな……」
さやか「クラスでも話題になってるよ。まどかがどうやってあのほむらをオトしたのかって。」
さやか「ほむらは男子共から羨ましがられてたし、まどかにいたってはなんか一部の女子にも羨ましがられてたよ。」
まどか「ほむらちゃんは私の恋人さんだもん!」ギュッ
ほむら「きゃっ!?」
さやか「はいはい、別に私たちは取らないから心配しなさんな。」
《後日・マミホーム》
一同「二人ともおめでとう。」
まどか・ほむら「ありがとう///」
杏子「いやぁ、しっかしあのほむらがまどかと付き合う事になるとはなぁ。」
さやか「そうだよね。以前のほむらからは想像できないよね。」
まどか「私が言った通りだったでしょ。ほむらちゃん本当は優しいんだって。」
さやか「以前のほむらは実際取っ付きにくかったけど、まどかと過ごすうちにずいぶん丸くなったよね。」
杏子「クラスの奴らも最近ほむらの事接しやすくなってきたって言ってたしな。」
マミ「それでそれで、二人のなれそめはどんな感じなの?」ワクワク
まどか「えっと……」
まどか「転校初日に学校を案内してもらった時から何となく気になってたんです。」
まどか「でも好きと意識し出したのは、マミさんに『前世で私たちは恋人だったんじゃないか。』って言われた時からですね。」
マミ「まぁ!じゃあ私が二人の恋のキューピットって訳ね。」キラキラ
ほむら「まぁ、そういうことになるわね。」
まどか「それで、この前ほむらちゃんとショッピングセンターに遊びに行ったんです。」
まどか「ほむらちゃんは私が体調悪いと勘違いしていたんですけど、私ったらずっとドキドキしっぱなしで……」
さやか「ほむらは普段は鋭いのに、こういう事は鈍感なんだね。」
ほむら「あなたは常時鈍臭いけどね。」
さやか「相変わらずあんたのツッコミは容赦がないね。」
まどか「それで帰る途中で雨が強くなっちゃって、その日はほむらちゃんの家に泊めてもらったんだ。」
さやか「へぇ~、そうなんだ。」ニヤニヤ
ほむら「なによさやか、ニヤニヤして気味が悪いわね。」
さやか「いいから、いいから、続けて。」
まどか「その後いろいろあって、私がドキドキしてたのを体調が悪いからだと思ったほむらちゃんの誤解を解く形で、私の方から告白したんだ///」
なぎさ「いろいろって何があったのですか?」
まどか・ほむら「……///」
なぎさ「二人ともどうしたのですか?」
さやか「子供はまだ知らなくていい事だよ。」
なぎさ「なぎさはもう立派な大人なのです!」
杏子「分かった分かった。チーズやるから言う事聞いてやれ。」
なぎさ「わーい!チーズなのです!」
杏子「チーズであっさり釣れるとは、大人が聞いてあきれるぜ。」
なぎさ「杏子のバカ~~なのです!」ポカポカ
杏子「痛っ!おいおい、大人は簡単に人を叩いたりしないぞ。」
なぎさ「むぅぅ~~!」
マミ「まぁまぁ、今日はおめでたい日なんだから、二人とも喧嘩はダメよ。」
杏子「分かったよ。」
なぎさ「はぁ~いなのです……」
さやか「それじゃ、まどかとほむらの恋人記念にかんぱ~い!」
一同「かんぱ~……」
一同「!」
さやか「ちょっと!こんな時に出てきますか……」
マミ「鹿目さんと暁美さんのためにも、今日という今日は速攻で片付けるわよ!」
なぎさ「なんかマミさんの台詞から死亡フラグがプンプンするのです。」
ほむら「なぎさ、あなたがそれを言うの?」
さやか「まぁ、あの時とは状況が違うから大丈夫だとは思いますが、特にマミさん、油断して首パックンなんて事は勘弁して下さいよ。」
マミ・なぎさ「?」キョトン
《十数分後・見滝原某所》
ほむら「嘘!?そんなはずは……」
さやか「そんな!?まどかはここにいるはずでしょ……」
まどか「二人ともどうしたの?あの魔獣がどうかしたの?」
杏子「確かにいつもの魔獣と姿が違うけどよ、それがどうしたんだ?」
ほむら「アレは魔獣じゃないわ。魔女よ。」
マミ「魔女?以前美樹さんたちが話してくれた、私たち魔法少女の成れの果てと言う?」
なぎさ「でも今は円環の理が機能しているから、私たちは魔女になる事はなく、魔力を使い切ったら消滅するだけなんじゃないんですか?」
ほむら「えぇ、そのはずよ……」
ほむら「でも、もしあの時私が……」
さやか「!」
さやか「ほむら!落ち着きな!例えあんたのイヤな予感が当たっていたとしても、まどかがここにいるのに、アレが同時にいるはずがないでしょう!」
ほむら「!」
まどか「ほむらちゃん、あれは一体なんなの?」
ほむら「アレは魔獣じゃなくて魔女。しかもただの魔女じゃない、まどかが魔女になった姿なのよ!」
一同「えっ!?」
クリームヒルト?「ゴゴゴ……」
一同「!」
マミ「どうやらあれこれ考えてる余裕はなさそうね。皆、一気に決めるわよ!」
一同「はい!」
マミ「無限の魔弾よ、私に道を開いて!無限の魔弾(パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータ)!」ドドド
なぎさ「えっ~と、儚き泡よ、敵を滅して!夢幻の魔泡(スキューマ・マギカ・デラ・フラレッツァ)!」ドドド
四人「えっ!?」
なぎさ「えっ!?」
なぎさ(マミさんに騙されたのです!)
クリームヒルト?「ドッカーン!」
ほむら「嘘!?あの救済の魔女がこんなにもあっけなく倒せるなんて……」
さやか「…どうやら、アレは救済の魔女の姿をしただけの魔獣っぽいね……」
ほむら「グリーフキューブを落とすという事はどうやらそのようね。」
ほむら「でも、どうして魔女の姿を?」
ほむら「もしかして私があの時……」
ほむら「いや、そんなはずは……」
さやか「ほむら。」
ほむら「でも、もし本当なら……」
さやか「ほむらったら!」
ほむら「!?」
ほむら「あぁ、さやか。どうしたのかしら?」
さやか「どうしたのはこっちの台詞だよ。あんた、さっきの魔女もどきを見てからずっとおかしいでしょ。」
ほむら「何を言いだすかと思えば、私は至って冷静よ。」
さやか「見え見えの嘘はいいよ。なんなら今あんたが考えてる事当ててあげようか?」
ほむら「……」
さやか「『自分が円環の理だったまどかの力を奪った時に何かこの世界に歪みをもたらしたんじゃないか?だからさっきの魔獣は魔女の姿をしていたんじゃないか?』ってところじゃない?」
ほむら「やはりあなたって鋭いわ。えぇ、図星よ。」
ほむら「私はまどかを引き裂いても、円環の理は正常に機能していると思ってた。」
ほむら「でも今日の魔女もどきを見て、私のした事は間違いだったのかもしれないと思ったわ。」
ほむら「ならまどかを引き裂いた私が死ねば、円環の理も正常に機能するんじゃないかってね。」
さやか「この大バカっ!」
バチンッ
ほむら「!?」
ほむら「いきなり何するのよ、美樹さやか!」
さやか「あんたは一体何のために円環の理だったまどかから力を奪ったの!?」
さやか「まどかが家族や友人に囲まれた幸せな生活を送れるようにするためでしょう!」
さやか「あんただってまどかの大切な友人、いや、今じゃそれ以上の特別な人でしょう!」
さやか「そんなあんたが、たとえまどかのためだろうと死んだら、まどかがどのくらい悲しむかも分からないの!?」
ほむら「さやか……」
さやか「それに今はまだあの魔女もどきが出て来た原因があんただって証拠は何一つないんだよ!」
ほむら「………」
ほむら「そうね、その通りだわ。あまりの突然の出来事でどうやら冷静さを欠いていたみたいね。」
さやか「じゃあ……」
ほむら「えぇ、死んだりなんてしないわ。だってまどかが悲しむもの。」
さやか「それは私が言った事でしょう。パクらないでよ!」
ほむら「フフッ、さぁ、そんな事を聞いた記憶はないわね。」ファサッ
さやか「こらぁ~!悪魔だからって都合良く記憶改ざんすんな~!」ポカポカ
ほむら・さやか「……」
ほむら「ウフフフ。」
さやか「アハハハ。」
さやか「やっぱ、ほむらはそんくらい挑発的じゃないと面白くないね。」
ほむら「さぁ、皆の所に戻りましょうか?」
さやか「そうだね。」
ほむら(えぇ、死んだりなんかしないわ。)
ほむら(この歪みの原因が私だと確証を得られるまではね……)
《同日夜・ほむホーム寝室》
ほむら(まどかの力を奪って作り替えたこの世界……)
ほむら(まどかは家族や友人に囲まれ、私もまどかが側にいてくれる、それも特別な人として。)
ほむら(でも、私があんな事をしたせいでこの世界に歪みが生じてしまったのかもしれない。)
ほむら(そのせいで今日のように魔獣が魔女の姿に変わったのかもしれない。)
ほむら(もしそうなら、私はあの子の、まどかの叶えたい願いを滅茶苦茶に踏みにじった事になる。)
ほむら(ねぇ、まどか、あの時言ってくれた言葉は本心だったの?)
ほむら(あなたは自分が家族にも友人にも忘れられてまで、本当に全ての魔法少女の希望になりたかったの?)
ほむら(私は本当にあなたのために正しい選択をできたの?)
ほむら(ねぇ、答えてよ、まどか……)
ーほむらの夢ー
ほむら「ここは……」キョロキョロ
…ど…「……、ほ………ゃん、なん……ん……ど……した…?」
ほむら「まどか!?」
…ど…「ね…、ど………!」
ほむら「私は………が本………『家……友………まれ………に……した…。』と……た…ら、……ら!」
…ど…「そ……、ほ……ち……の………で円………とし………憶がな……が言っ………しょ。なん………の理……には……言っ……れなか………!」
ほむら「……は、私………を語っ……れ………たも、……の……ある………と同じ………だと……たか…。」
ほむら「だか………してイ………ベー……に支……れな……うに………よ。」
…ど…「確か………ゥべ………を支……ようと……たのは………けど、だか………私……認……時……らい………でし……!」
…ど…「い………引き………た私……持ち、ほ………ゃん………かる?」
ほむら「……」
…ど…「怖……た、………た、……に……かっ…。」
ほむら「まどか……」
…ど…「最………達が……なひ………する……て想……して……った…、考……くも……った…。」
…ど…「……らち…ん……を………せた……?」
ほむら「……!私は……たの………界……ようと……だけ…!」
…ど…「………」
ーほむホーム寝室ー
ほむら「まどかっ!」ガバッ
ほむら「……」
ほむら「夢……?」
ほむら(さっきの夢はもしかしてまどかからのメッセージなの?)
ほむら(やっぱり円環の理は正常に機能していないの?)
ほむら(でも魔獣が魔女の姿をしていたのは昨日の一件だけ。)
ほむら(まだあの現象が、円環の理が正常に機能していない事が原因だと結論づけるには情報が少な過ぎる。)
ほむら(それ以前に円環の理が正常に機能しているかを確かめる術さえない。)
ほむら(私は一体どうすれば……)
《授業中・教室》
ほむら「………」Zzz
まどか(真面目なほむらちゃんが寝てるなんて……)
まどか(考え事してたって言ってたけど、何か悩みでもあるのかな?)
ほむら「まどか!行かないでっ!」ガバッ
一同「!?」
先生「暁美さん、どうかしましたか?」
ほむら「?」キョロキョロ
ほむら(私ったら授業中になんて事を……///)
ほむら「いえ、なんでもありません。お騒がせし……」バタン
一同「!?」
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「ごめんなさい、まどか。心配かけてしまったようね。」
先生「どうやら体調が優れないようね。確か保健係は鹿目さんだったわね?」
まどか「はい。」
先生「悪いのだけど、暁美さんを保健室まで連れて行ってもらえるかしら?」
まどか「分かりました。それとほむらちゃんが寝るまで付き添っていてもいいですか?」
まどか「ほむらちゃんたら放っといたら無茶しそうなので。」
ほむら「大丈夫よまどか。それに保健室も一人で行け……」フラッ
まどか「ほむらちゃん!」
先生「そうね、このまま放っとくのも心配ね。」
先生「二人とも普段は真面目だから今日は特別に許可しましょう。」
まどか「ありがとうございます。」ペコリ
まどか「ほら、ほむらちゃん肩につかまって。」
ほむら「ごめんなさい、まどか。」
ー保健室ー
まどか・ほむら「失礼します。」
まどか「あれっ?保健の先生もいない。」
ほむら「私は大丈夫だから、まどかは授業に戻ってくれていいのよ。」
まどか「そんな事言って、ほむらちゃんたら放っといたら無茶しちゃうでしょ!」
ほむら「そっ、そんな事……」
ほむら(本当はさっきの悪夢のせいで、まどかの顔を見るのが辛いなんて言えないわよね……)
まどか「だから、ほむらちゃんがちゃんと眠れるまで私が側にいるから、ね。」
ほむら(むしろ寝た方が辛いのだけど……)
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「分かったわ。それじゃあお言葉に甘えようかしら。」
~数分後~
まどか「それでほむらちゃん、何を悩んでいるの?」
ほむら「悩みなんてないから大丈夫よ。」
まどか「本当?」
ほむら「えぇ。フラっとしたのもただの寝不足だから心配しないで。」
まどか「ほむらちゃんが倒れそうになるくらい寝不足になるなんてただ事じゃないよ。」
まどか「さっき教室で叫んでた事も何か関係あるんじゃないの?」
ほむら「………」
まどか「私にも言えないくらい深刻な悩みでも……」
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん、私たち恋人同士なんだから悩みがあるなら言って欲しいな。私にできる事なら協力するし。」
ほむら「やっぱりまどかには敵わないわね。」
ほむら「私ね、とても怖い夢を見たの……」
まどか「夢……?」
ほむら「しかもただの悪夢じゃない。あなたに拒絶される悪夢だったわ。」
まどか「そんな!私はほむらちゃんを拒絶なんかしないよっ!」
ほむら「ありがとう、まどか。確かにあの夢に出てきたのはあなたであってあなたじゃないわ。」
まどか「もしかしてまた前世が、って話?」
ほむら「ある意味そうかもしれないわね。」
まどか「でもっ!前世でも私たちは仲が良かったんじゃないの?」
ほむら「たとえ仲が良くても、私がした事は拒絶されても仕方のない事だもの……」
ほむら「まどか、あなたは知らないだろうけど、私は何度もあなたにひどい事をしたのよ。」
ほむら「あなたを助けるためとはいえ、殺した事も有ったわね……」
ほむら「それにこの前なんて、あなたの覚悟を踏みにじって……」
ギュッ
ほむら「!?」
まどか「たとえ前世で何があろうと、私はほむらちゃんを拒絶したりしないよ。」
ほむら「まどか……」
まどか「それにね、前世の私もほむらちゃんのした事は分かってくれると思うな。」
まどか「だから安心して、ほむらちゃん。」
ほむら「本当?本当に私を拒絶しないでくれる?」
まどか「当たり前だよ。だって私はほむらちゃんの恋人さんなんだもんっ!」
ほむら「本当に?こんな事しても?」ドンッ
まどか「えっ!?」
チュー
まどか「!?」
まどか「ちょっ、ほむらちゃんいきなり何を……」
ほむら「…やっぱり……あなたも私を拒絶するのね……」
まどか「そんな事ないよっ!ただいきなりで驚いただけだから!」
ほむら「嘘よ!こんな事してもまだそんな事が言えるの!?」ビリビリ
まどか「きゃぁぁ~~!?」
まどか「なんで?なんでこんなひどい事するの、ほむらちゃん!」
ほむら「!」
ほむら(あの悪夢と同じ……)
ほむら「ヒッグ…やっぱり……あなたも…ヒッグ…私を…拒絶するのね……」ポロポロ
まどか「!?」
まどか(そうか、ほむらちゃんは私が本当に拒絶しないか不安だったんだ。)
まどか(前世の私はもうほむらちゃんに答える事ができない。)
まどか(なら、答えてあげられる私がほむらちゃんを受け入れてあげなきゃダメだよね。)
ほむら「ごめんなさいまどか、怖い思いをさせてしまって……」
ほむら「今魔法で服を戻すから……」
チュー
ほむら「!?」
まどか「いいよ、続きしてくれても。」
ほむら「まどか、無理しなくていいのよ。私を拒絶したければしてくれて構わないわ。」
まどか「無理なんかしてないよ。」
まどか「それに私は絶対ほむらちゃんを拒絶したりしないから安心して。」ギュッ
ほむら「まどか……」ポロポロ
まどか「ほむらちゃん、本当は泣き虫さんだったんだね。」ナデナデ
~放課後~
さやか・杏子「失礼しま~す。」
さやか「まどか、ほむら、もう帰る時間だよ。」
まどか・ほむら「……」Zzz
さやか(なんでコイツらは服が乱れたまま抱き合って寝てんの……)
さやか「おい、そこのバカップル!学校でナニやってるんだ!」
まどか・ほむら「!?」ビクッ
さやか「おはよう、というかいつまで寝てんのよ。」
まどか・ほむら「これは、その……」
杏子「これは確かにクラスの奴らが引き止めるのも納得だな。」
まどか・ほむら「嘘っ!?」
さやか「本当だよ。仲がいいのは結構だけど、学校でヤるのはいくら何でもありえないでしょ……」
まどか・ほむら「ごめんなさい……」
杏子「まどかがほむらにベタ惚れなのは知ってるけどよ、普段は冷静なほむらまで何流されてんだよ……」
ほむら「違うわ杏子。今日は私のせいなの。」
さやか・杏子「マジで!?」
まどか「ほむらちゃん昨日は考え事してて、倒れるくらい寝不足みたいだったの。」
ほむら「それでまどかは私が何か悩んでるんじゃないかって思ったらしくて……」
ほむら「本当は隠し通すつもりだったけど、まどかの押しの強さに負けてしまって……」
さやか「確かにほむらはなんでもかんでも一人で抱え込む癖があるよね。」
さやか「それにまどかもこう見えて結構頑固なとこもあるしね。」
ほむら「それでまどかに拒絶される悪夢を見たと相談したの。」
さやか「!」
杏子「はぁ?訳わかんねぇ。なんでまどかがほむらを拒絶すんだよ?どう見てもベタ惚れじゃねぇか。」
まどか「なんか前世でいろいろあったみたいで、それで私が拒絶しないか不安だったみたいなんだって。」
さやか「ほむら、その悪夢ってもしかして昨日の魔女もどきが出てきてから見るようになったりしてない?」
ほむら「相変わらず妙な所で鋭いわね。えぇ、その通りよ。」
さやか「そっか……」
さやか(魔女もどきの件と言い、この悪夢の件と言い、もしかして……)
杏子「どうしたさやか?珍しく真面目な顔して考えてるみたいだけど。」
さやか「いや、少し気になる事があってね。今はまだ確証がないからなんとも言えないけど……」
ほむら「あなたの鳥頭で考えても答えは出てこないわよ。」
さやか「失礼な!私だってあんたの為に無い知恵しぼって考えてあげてるんだから!」
ほむら「フフッ、冗談よ。期待してるわ、さやか。」
《数週間後・ほむホーム》
ほむら(あれからも時々あの悪夢を見るわね。)
ほむら(それでもまどかは私を拒絶しないで受け入れてくれる。)
ほむら(確かに私はあの時まどかを引き裂くひどい事をした。)
ほむら(でもまどかはこの世界で友人や家族に囲まれて幸せに暮らせているはず……)
ほむら(この世界はまどかが望んだ世界のはずよね……)
《数日後・見滝原某所》
ほむら「救済の魔女の次はこの二体まで出てくるなんて……」
さやか「全くだね。胸くそ悪い夢でも見てるみたいだよ。」
杏子「アタシも今日の魔女もどきの片方は知ってるぞ。」
なぎさ「なぎさもなのです。時々さやかが使役しているのを見る事があるのです。」
杏子「それで、もう一体の魔女もどきはなんなんだ?」
ほむら「あなたの魔女化した姿よ、杏子。」
杏子「マジか!?」
ほむら「えぇ。確か武旦の魔女だったかしら。」
オクタヴィア?・オフィーリア?「ウゴォォォ~~!!」
一同「!?」
ほむら「さっさと片付けるわよ、さやか。」
さやか「なるほど、魔女もどきには本物の魔女って事だね。」
まどか「待って、ほむらちゃん!」
ほむら「何かしら?」
まどか「よかったら、私の弓使って。攻撃手段は多い方がいいでしょ。」
ほむら「ありがとうまどか。助かるわ。」
杏子「ならさやか、お前はアタシの槍でも使いな。」
さやか「サンキュー杏子。これで向かうとこ敵無しだね。」
ほむら「行くわよ!さやか!」
さやか「任せなさいっ!」
~魔女もどき撃破後~
なぎさ「やっぱり今日の魔女もどきも魔獣だったのですか?」
さやか「そうみたいだね……」
ほむら「まどかに続いて、さやかと杏子の魔女化した姿まで出てくるなんて……」
ほむら「やっぱり円環の理は正常に機能していないのかしら……」
さやか「ほむら……」
ほむら「やっぱりあの夢はまどかからの……」バタン
一同「!?」
まどか「ほむらちゃん!」
マミ「いきなり倒れるなんて、暁美さんに何があったの?」
まどか「ほむらちゃん、ここ最近例の悪夢にうなされる事があって、あんまり体調が優れないんです。」
マミ「例の悪夢?」
さやか「まぁ、その事は後で説明しますが、今日の魔女もどきの出現で疲労がピークに達したんだと思います。」
さやか「まどか、後の事は私たちがやっとくからさ、まどかはほむらを介抱してやりな。」
まどか「ありがとう。それじゃあ後はよろしくね。」
~まどかとほむら帰宅後~
さやか(アイツの姿は見えないね……)キョロキョロ
マミ「それで、さっき言ってた悪夢って言うのは?」
さやか「そうですね、例の魔女もどきが初めて出てきてからほむらが時々見るそうなんです。」
なぎさ「どんな夢なのですか?」
さやか「どうやら、まどかに拒絶される悪夢みたいだよ。」
マミ・なぎさ「えっ!?」
杏子「やっぱお前らもそんな反応だよな。」
なぎさ「それはそうなのです。まどかがほむらを嫌うなんて想像もできないのです。」
マミ「もしかして前言ってた前世の事が関係あるのかしら?」
さやか「さぁ、どうなんでしょう?ただ円環の理が正常に機能していないかもしれないという不安が、悪夢という形で現れたのかもしれないですね。」
なぎさ「なんで円環の理とまどかが関係あるのですか?」
さやか「さぁ?ほむらにとっては何か大事な理由でもあるんじゃない?」
杏子「考えても分かんねぇ事を考えたってしょうがないだろ。」
杏子「魔女もどきも倒した事だし、アタシたちもそろそろ帰ろうぜ?」
さやか「私はちょっと調べたい事があるからみんなは先に帰っててくれる?」
マミ「あの魔女もどきの事?」
さやか「はい。ほむらはあの調子じゃ冷静に分析できないでしょうしね。」
マミ「それじゃあ、私たちは先に帰らせてもらうわね。」
《同日夜・ほむホーム》
ほむら「う~ん…まどか……私を拒絶しないで……」Zzz
まどか「大丈夫だよ、私は絶対ほむらちゃんを拒絶しないから。」ギュッ
まどか(あの悪夢を見るようになってから、ほむらちゃんすごく苦しそう。)
まどか(なのに私には不安を和らげてあげる事しかできない。)
まどか(どうしたらほむらちゃんが悪夢を見ないようにできるの?)
まどか(やっぱりあの魔女もどきが出なくなるまでなの?)
まどか(でもそれっていつまで続くの?)
まどか(私、こんな苦しそうなほむらちゃんなんて見てられないよ……)ポロポロ
ーほむらの夢ー
ほむら「またなの……」
まど…「ねえ、ほむ……ゃん、なん……んなひど……した…?」
ほむら「まどか……」
まど…「ねえ、ど……て!」
ほむら「私は……たが本……は『家…や友……囲まれ…平和に……したい。』と……たから、だ…ら!」
まど…「それ…、ほ…らち……の結界…で円……理として……憶がない…が言っ……でしょ。なん……環の理……には何…言っ……れなか……の!」
ほむら「…れは、私……心を語っ……れたあ…たも、円…の……あるあ……と同じ……ちだと……たから。」
ほむら「だか……あしてイン……ベー…ーに支…されな……うにし……よ。」
まど…「確か……ュゥべ…が私を支……ようと……たのは事……けど、だか…って私……認する時……らいあ…たでし……!」
まど…「い……り引き……れた私……持ち、ほむ……ゃんには…かる?」
ほむら「……」
まど…「怖……た、痛……た、…れに……かった。」
ほむら「まどか……」
まど…「最……友達が……なひど……する…んて想……してな…ったし、考え…くも……ったよ。」
まど…「……らちゃん……を…しませた……?」
ほむら「…う!私は……たの…む世界……ようと……だけよ!」
まど…「私……んな世……んでなん……ない!」
ほむら「…よ!確か……獣退…はある…ど、この世……あなた……み通り、家……友…に囲まれ……和に暮ら……いるじ…ない!」
まど…「……らちゃんが……力を奪っ……変した世…は、人…の私……醒した……れるかもし……いとっ…も……定な世……んだよ。」
まど…「そん……界が本当……和って言え……!」
ほむら「くっ……」
ほむら「なら、あ……は円……理とし……きる事を本……望んで…たの?」
まど…「もち……だよ。私がこの……なれたか…、全て……法少女の希……なれた……から。」
まど…「ほむ……ゃんのし……は、全ての魔……女の希…を、そ…て全て……法少女……望になろ……した私の……を、踏みに……たんだよ!」
ほむら「違う……」
まど…「違う……何が…うの!ほむ……ゃんのし…事は……れるよう……じゃないん…よ!」
ほむら「違う!」
まど…「!?」
ほむら「私が……たいの……んな事じ…ない!」
ほむら「あなた……る場所……くなって、大……な人た…とも……ばなれに…って、一……っちで永……取り…されて、魔…を滅ぼ……念とし……きる事を、たくさ…の大切……たちと一…に暮ら……界より……というの!?」
まど…「私一……頑張れ…、全て……法少女を…う事がで……んだよ。」
まど…「そん……環の理と……生きる…と不安……世界、どっち……むかなん……むらちゃ…なら考……くてもすぐ……るはずで…ょ!」
ほむら「あな……、なんであ……は、いつ…って、そうや……自分を犠……して!」
ほむら「他……ためにな……とか、自……人が犠…になれ……いとか、勝手……分を粗…にし…いで!」
ほむら「あな……円…の理に……ても、あな……覚えて…る私の…も考え…!」
ほむら「何……何度も!い……減にして…!」
ほむら「あな……居なくなっ……界になっ…ら、それを……む人がい……て、どうし……れに気……ないの!」
ほむら「…なたに……な日々を……て欲しい……った私の気……はどうな…の!」
まど…「私のた……頑張って…れたほむ……ゃんの事も、……普通の生……送っても……たいっ…言うほむ……ゃんの…いも理……きるよ。」
ほむら「なら……」
まど…「で…ね、だか……て私の…を奪っ……界を改……るなんて、それ……むらちゃん……ゴだよ。」
まど…「私の……なほむ……ゃんはそん……分勝手な……ゃない!」
まど…「………」
ーほむホーム寝室ー
ほむら「まどかっ!」ガバッ
まどか「!?」
ほむら「まどか、私はあなたが『家族や友人と一緒にいたい。』と願ったから世界を作り変えたのにどうしてそんな事言うの!?」
ほむら「なんで私のことを拒絶するの!?ねぇ!どうしてよ!?」ポロポロ
まどか「どうしたの、ほむらちゃん?またあの悪夢なの?」
ほむら「!」
ほむら「あなたはあのまどかじゃなくて、いつものまどかなの?」
まどか「うん。私はほむらちゃんが大好きで、ほむらちゃんを拒絶なんかしないまどかだよ。」ニコッ
ほむら「本当?本当に本当?」
まどか「ほむらちゃん……」
まどか「本当だよ。だからそんな悲しい顔しないで。」
ほむら「ねぇ、まどか、あなたはこの世界が好き?」
まどか「もちろんだよ。家族やたくさんの友達、それに大好きなほむらちゃんと一緒に居られる、この世界を私は大好きだよ。」
ほむら「なら、もしあなた一人が犠牲になれば世界中の人が救われるとしたら、その世界と今のこの世界、どっちを選ぶ?」
まどか「えっ!?それってどういう……」
ほむら「帰る場所も無くなって、大好きな人たちとも離ればなれになって、一人ぼっちで永遠に取り残されるような世界。」
ほむら「しかもあなたが皆のためにその世界を望んでも、私以外の全ての人から忘れ去られてしまう。」
ほむら「そんな世界で生きて行く事と、今の世界のように家族や友人、それにたくさんの大切な人たちと一緒の世界で生きて行く事、あなたはどっちを選ぶ?」
まどか「ごめん、どちらかなんて選べないよ……」
ほむら「……」
まどか「でも、どうしてもどちらかを選ばなきゃいけないのなら……」
まどか「私一人が犠牲になればみんなが救われるのなら……」
まどか「私はその世界を選ぶ、かな……?」
ほむら「なんで!?どうしてあなたまであのニセモノと同じ選択をするのよ!?」
まどか「ほむらちゃん!?偽者って?同じ選択って?一体何の事!?」
ほむら「あなたは、なんであなたは、いつだって、そうやって自分を犠牲にして!」
ほむら「他人のためになるだとか、自分一人が犠牲になればいいとか、勝手に自分を粗末にしないで!」
ほむら「あなたがその世界を望んでも、私はそんなの望んでいないのよ!」
ほむら「あなたは、後に残された私の気持ちを考えた事があるの!?」
まどか「!」
ほむら「あなたがもう二度と会えないほど遠い所に行っちゃって……」
ほむら「なのに世界中の誰もかもがそのことを忘れちゃって……」
ほむら「私だけがまどかの事を覚えているたった一人の人間として取り残されて……」
ほむら「寂しいのに、悲しいのに、その気持ちを誰にも分かってもらえない……」
ほむら「そんな私の気持ちを一度でも考えた事があるの!」ポロポロ
まどか「ごめん、ほむらちゃん。私そこまでちゃんと考えれなかった。」
まどか「世界中の人を救えるなら、私一人の犠牲くらい大丈夫だって思ってた。」
まどか「でも違うんだよね。その世界中の人たちの中にほむらちゃんはいない。」
まどか「私が犠牲になって世界中の人を救えたとしても、私の一番大切な人を、ほむらちゃんを私は救えていない。」
まどか「そんなほむらちゃんを犠牲にしてまで世界中の人を救えるような世界を、ほむらちゃんを悲しませるような世界を、私は望まない。」
ほむら「なら、もしそんな世界で生きているあなたを、私が今のような普通の生活に戻そうとしたのなら、あなたは私をどう思う?」
まどか「そんなの考えるまでもないよ。一人ぼっちで寂しい思いをしてる私を救ってくれた、ほむらちゃんに感謝こそしても拒絶する理由なんてどこにも無いよ!」
ほむら「そう…そうよね……」
ほむら「まどか、本当に私の側から居なくならない?」ポロポロ
まどか「うん。私はずっとほむらちゃんの側に居るよ。」ダキッ
まどか「それにあんな悪夢忘れるくらい、私がほむらちゃんにイイコトしてあげる。」
チュー
ほむら「!?」
まどか「ほむらちゃんの悩みも、不安も、悲しみも、全部私が受け止めてあげる。」
ほむら「まどか……」ドンッ
まどか「いいよ、ほむらちゃん。悪夢に出てくる私なんか忘れるくらい、本物の私をほむらちゃんの愛で一杯にして。」
《数週間後・ほむホーム》
ほむら(あれからも毎日のようにあの悪夢を見るわね。)
ほむら(しかも以前より鮮明に、長くなっているわ……)
ほむら(でも、私が不安で眠れない時は、まどかが側に居て安心させてくれる。)
ほむら(私が悪夢のまどかを忘れられない時は、まどかがそれを忘れさせてくれるほど激しく私を愛してくれる。)
ほむら(私はまどかを愛してるし、まどかは私を愛してくれている……)
《数日後・見滝原某所》
ほむら「もうっ!いい加減にしてっ!」
まどか「ほむらちゃん……」
さやか(やっぱりこの二体まで出てきたか……)
マミ「なんかあの恵方巻みたいな魔女もどきを見てると首が痛くなるのだけど、どうしてかしら?」
さやか「さぁ、私にもよく分かりませんね。」
さやか「それとしつこいようですが、マミさん、今日は絶対に油断しないで下さいよ。」
さやか「たとえ魔女もどきだとしても首を喰いちぎられる可能性もあるんですから。」
マミ「わっ、分かったわ。」
ほむら「それには及ばないわ。」
一同「!?」
ほむら「これ以上円環の理が正常に機能していない証拠を見るなんてたくさんよ!」
ほむら「コイツらを仕留めるのは、私!」
ほむら「一気に終わら……」バタン
一同「!?」
まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん!」
さやか「まどか、落ち着きな。ほむらならおそらく気絶しているだけだから大丈夫だよ。」
まどか「本当!?」
さやか「うん。だから……」
キャンデロロ?・シャルロッテ?「ゴゴゴ……」
一同「!?」
さやか「さぁ、まどかは早くほむらを連れて行きな!」
まどか「うん。皆こっちはお願いね。」
~まどかとほむら離脱後~
さやか「さてと……」
杏子「今回はどうやってぶっつぶしてやろうか?」
マミ「じゃあ、ここは私となぎさちゃんの合体技のお披露目ね!」キラキラ
なぎさ「うっ……」
マミ「さぁ、なぎさちゃん!準備して!」
さやか・杏子「準備?」
なぎさ「なぎさ、あんな恥ずかしい台詞言いたくないのです!」
なぎさ「それにマミさんは嘘ついたのです!」
なぎさ「『みんな言うときは言うのよ。』って言ったのにこの前も、その前もみんな無言で攻撃していたのです!」
なぎさ「だから必殺技なんて死んでも言いたくないのです!」
マミ「じゃあ今ここで死ぬ?」ギロッ
なぎさ「!?」ビクッ
さやか(ある意味ほむらよりマミさんの方が悪魔に思えてきたよ……)
キャンデロロ?・シャルロッテ?「ウゴォォ~~」
一同「!?」
マミ「なぎさちゃん、迷ってる暇なんてないわ!さぁ、早く!」
なぎさ「うぅぅ~~」
マミ「We are the bone of our rifle and bubble.」
なぎさ「体は銃と泡で出来ている。」
マミ「Lead is our body,and water is our blood.」
なぎさ「血潮は鉛で、心は水。」
マミ「We have created over thousands of rifles and bubbles.」
なぎさ「幾度の戦いを越えて不敗。」
マミ「Unaware of hope.」
なぎさ「ただの一度の希望もなく、」
マミ「Nor aware of despair.」
なぎさ「ただの一度の絶望もなし。」
マミ「With stood pain to relieve the future,」
なぎさ「担い手はここに二人。」
マミ「fighting against one’s enemy.」
なぎさ「この荒野で敵を滅す。」
マミ「We have no regrets.This is only path.」
なぎさ「ならば我らの生涯に意味は不要ず。」
マミ「Our whole lives were」
なぎさ「この体は、」
マミ「“unlimited bubbly rifle works”.」ドドドドド
なぎさ「無限の銃と泡で出来ていた。」ドドドドド
キャンデロロ?・シャルロッテ?「ドッカーン!」
さやか(確かに逃げ場の無い全方位からの一斉射撃はすごいけど、なんか世界観違くない?)
さやか(それにあんだけ油断しないでって言ったのに、聞いてなかったのかなぁ……)
マミ「どう?カッコ良かったでしょう?」キラキラ
さやか・杏子「……」ジー
なぎさ「二人とも!哀れな人を見る目でなぎさを見るのはやめるのです!」
マミ「そうよ!それに二人ともなぎさちゃんを見習いなさい!」
マミ「なぎさちゃんは台詞覚えるためにすっごく頑張ったんだから。」
なぎさ「一字でも言い間違えたら最初から言い直して、完璧に言えるまでチーズはおあずけと言われたからしょうがなくやっただけなのです……」
さやか・杏子(ここに鬼が居る……)
マミ「さっ、魔女もどきも倒した事だし、今日は私の家でお茶会にしましょうか。」
《数十分後・マミホーム》
さやか「そうそう、今日は三人に重要な話があるんです。」
杏子「さやか、話ってのは前言ってたやつか?」
さやか「うん。三人ともこれから話す事は、私たちだけの時以外は絶対にしゃべらないでね。特にまどかとほむらが居る所では二人にも気づかれないようにね。」
マミ・なぎさ「!?」
なぎさ「どういう事なのですか、さやか?」
マミ「ちょっと訳ありのようね。」
さやか「これまでの魔女もどきとほむらの悪夢、その黒幕の目星がついたのでその対策を話し合いたいんです。」
マミ・なぎさ「えっ!?」
《同日・ほむホーム》
ほむら「う~ん…まどか……そんなの嘘よっ!…嘘だ!嘘だっ!嘘だっ!!」Zzz
まどか「!?」
まどか(ほむらちゃん、一体どんなひどい悪夢を……)
ーほむらの夢ー
ほむら「もうやめてっ!」
まど神「ねえ、ほむらちゃん、なんであんなひどい事したの?」
ほむら「まどか……」
まど神「ねえ、どうして!」
ほむら「私はあなたが本心では『家族や友人に囲まれて平和に暮らしたい。』と言ったから、だから!」
まど神「それは、ほむらちゃんの結界内で円環の理としての記憶がない私が言った事でしょ。なんで円環の理の私には何も言ってくれなかったの!」
ほむら「それは、私は本心を語ってくれたあなたも、円環の理であるあなたと同じ気持ちだと思ったから。」
ほむら「だからああしてインキュベーターに支配されないようにしたのよ。」
まど神「確かにキュゥべえが私を支配しようとしてたのは事実だけど、だからって私に確認する時間くらいあったでしょう!」
まど神「いきなり引き裂かれた私の気持ち、ほむらちゃんには分かる?」
ほむら「……」
まど神「怖かった、痛かった、それに悲しかった。」
ほむら「まどか……」
まど神「最高の友達がこんなひどい事するなんて想像もしてなかったし、考えたくもなかったよ。」
まど神「ほむらちゃんは私を悲しませたいの?」
ほむら「違う!私はあなたの望む世界にしようとしただけよ!」
まど神「私はこんな世界望んでなんかいない!」
ほむら「嘘よ!確かに魔獣退治はあるけど、この世界であなたは望み通り、家族や友人に囲まれて平和に暮らせているじゃない!」
まど神「ほむらちゃんが私の力を奪って改変した世界は、人間の私が覚醒したら壊れるかもしれないとっても不安定な世界なんだよ。」
まど神「そんな世界が本当に平和って言えるの!」
ほむら「くっ……」
ほむら「なら、あなたは円環の理として生きる事を本当に望んでいたの?」
まど神「もちろんだよ。私がこの姿になれたから、全ての魔法少女の希望になれたんだから。」
まど神「ほむらちゃんのした事は、全ての魔法少女の希望を、そして全ての魔法少女の希望になろうとした私の願いを、踏みにじったんだよ!」
ほむら「違う……」
まど神「違うって何が違うの!ほむらちゃんのした事は許されるような事じゃないんだよ!」
ほむら「違う!」
まど神「!?」
ほむら「私が聞きたいのはそんな事じゃない!」
ほむら「あなたは帰る場所も無くなって、大好きな人たちとも離ればなれになって、一人ぼっちで永遠に取り残されて、魔女を滅ぼす概念として生きる事を、たくさんの大切な人たちと一緒に暮らす世界より望むというの!?」
まど神「私一人が頑張れば、全ての魔法少女を救う事ができるんだよ。」
まど神「そんな円環の理として生きる事と不安定な世界、どっちを望むかなんてほむらちゃんなら考えなくてもすぐ分かるはずでしょ!」
ほむら「あなたは、なんであなたは、いつだって、そうやって自分を犠牲にして!」
ほむら「他人のためになるだとか、自分一人が犠牲になればいいとか、勝手に自分を粗末にしないで!」
ほむら「あなたが円環の理になっても、あなたを覚えている私の事も考えて!」
ほむら「何度も何度も!いい加減にしてよ!」
ほむら「あなたが居なくなった世界になったら、それを悲しむ人がいるって、どうしてそれに気づかないの!」
ほむら「あなたに幸せな日々を送って欲しいと願った私の気持ちはどうなるの!」
まど神「私のために頑張ってくれたほむらちゃんの事も、私に普通の生活を送ってもらいたいって言うほむらちゃんの願いも理解できるよ。」
ほむら「なら……」
まど神「でもね、だからって私の力を奪って世界を改変するなんて、それはほむらちゃんのエゴだよ。」
まど神「私の好きなほむらちゃんはそんな自分勝手な子じゃない!」
まど神「私そんなほむらちゃんなんて大嫌いだよ!」
ほむら「!?」
ほむら「うっ、嘘よ……」
ほむら「そんなの嘘に決まってるわ!」
まど神「嘘じゃないよ。もし私がほむらちゃんを嫌いじゃないなら、そもそもこんな事言わないはずでしょ?」
ほむら「くっ……」
ほむら「でっ、でも……」
ほむら「でもっ!この世界でまどかは私に友達になってと言ってくれた!」
ほむら「私の事を優しいと言ってくれた!」
ほむら「私の事を好きだと言ってくれた!」
ほむら「この悪夢のせいで拒絶されるんじゃないかと不安になって、無理矢理押し倒した時も私を拒絶しないでくれた!」
ほむら「円環の理として生きる事とこの世界で生きる事、どちらを選ぶか聞いた時も残された私の気持ちを考えて、この世界で生きる事を選んでくれた!」
ほむら「この世界のまどかは、こんな私を受け入れて、愛してくれている!」
ほむら「はぁ…はぁ……」
まど神「言いたい事はもう終わった?」
ほむら「……」
まど神「たとえこの世界の私がどれだけほむらちゃんを好きだと言っても、それは全てほむらちゃんの幻想、幻覚に過ぎないんだよ。」
ほむら「どういう意味よ!?」
まど神「この世界の私がほむらちゃんを好きな事も、ほむらちゃんを受け入れる事も、全部ほむらちゃんが私の力を奪って世界を改変した時に、自分に都合のいいように私を作り替えたからだよ!」
ほむら「!?」
ほむら「うっ、嘘よっ!そんなのデタラメに決まってる!」
ほむら「私があなたを引き裂いた時、私はまどかの人間の部分を取り出しただけ。私の意志は関係ないわ!」
まど神「ほむらちゃんは無意識に自分の都合のいいように私を作り替えたんだよ。」
まど神「魔女結界を作った時だって無意識に自分と関係のある人を結界内に取り込んだでしょう?」
ほむら「うっ……」
まど神「それにほむらちゃんだって、違和感を感じていたはずだよ。」
まど神「なんで転校初日から私がほむらちゃんに対して好意的だったか、不自然に思わなかったの?」
ほむら「それは……」
まど神「だからこの世界の私はニセモノ。ほむらちゃんが作り出したニセモノなんだよ!」
ほむら「黙れ……」
まど神「この私がホンモノ。ホンモノの私はほむらちゃんなんか大嫌いだよ!」
ほむら「黙れ!」
ほむら「黙れ!ニセモノ!」変身
デビほむ「ホンモノのまどかは私を拒絶なんかしない!」
デビほむ「私を拒絶するお前の方がニセモノだ!」ザッ
デビほむ「!?」
まど神「無駄だよ、ほむらちゃん。私が言いたい事を言い終わらない限りどんな攻撃も当たらないよ。」
まど神「ねえ、ほむらちゃん、なんであんなひどい事したの?」
まど神「私はこんな世界望んでなんかいない!」
まど神「私そんなほむらちゃんなんて大嫌いだよ!」
デビほむ「黙れ、ニセモノ!黙れ!黙れっ!黙れっ!!」
ーほむホーム寝室ー
まどか「ほむらちゃん!しっかりして!」
ほむら「…う~ん……」
まどか「ほむらちゃん、大丈夫?」
ほむら「いやぁぁ~~!!」ジタバタ
まどか「!?」
ほむら「いやっ!『大嫌い』なんて言わないで!」
ほむら「お願いだから、私を嫌いにならないで!」
まどか「ほむらちゃん、落ち着いてっ!」ダキッ
ほむら「!?」
ほむら「ま…ど…か…?」
ほむら「まどかなの?あなたはホンモノのまどかなの?」
まどか「?」
ほむら「あなたは私が都合良く作り替えたニセモノじゃないのよね?」
ほむら「あなたはホンモノのまどかよね?」
まどか「??」
まどか「…うん、私は本物のまどかで、ほむらちゃんを嫌ったりなんかしないよ!」
ほむら「まどかっ!」ドンッ
ほむら「まどか!まどかっ!まどかっ!!」ビリビリ
まどか「きゃっ!?」ビクッ
ほむら「まどか、私を嫌いにならないで!私の側から居なくならないで!」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「お願い、私を嫌いにならないで……」ポロポロ
まどか(ほむらちゃんがここまで錯乱するなんて、一体どんなひどい悪夢を見たの?)
まどか(悪夢の原因が分からない以上、今の私に出来る事は……)ギュッ
ほむら「!?」
まどか「よっぽど怖い夢だったんだね。」
まどか「でももう大丈夫。悪夢は覚めたから。」ナデナデ
ほむら「まどか……」
まどか「私はほむらちゃんの全てを受け入れるから安心して。」
《数日後・ほむホーム》
まどか(あの日以来ほむらちゃんは、寝ようとすると決まってあの悪夢で目を覚ましちゃうみたい。)
まどか(そのせいでほむらちゃんは寝るのが怖くなって、ほとんど眠れていない。)
まどか(ほむらちゃんは心が壊れちゃったのか、虚ろな目のまま時間も場所も関係なく私を求めるようになった。)
まどか(こんなほむらちゃんを放っとけなくて、私はママに頼み込んで、しばらくほむらちゃんの側に付きっきりで面倒を看る事にしたの。)
まどか(ほむらちゃんをこんな風にした悪夢の原因は一体なんなの?)
《同日放課後・ほむホーム》
ピンポーン
「………」
さやか「あれ?留守なのかな?」
まどか「は~い。」
さやか「!?」
さやか(まどかのこの格好、もしかして……)
まどか「あっ!皆もしかして心配して来てくれたの?」
さやか「うん。やっぱりまどかも一緒だったか。」
マミ「この前の魔女もどきの翌日からずっと休んでるって聞いたけど、二人とも大丈夫?」
まどか「私は大丈夫なんですけど、ほむらちゃんの方が……」
ガラッ
ほむら「ねぇまどか…どこに居るの…?」
一同「!?」
さやか「ちょっ!ほむら!あんたなんて格好で…」
ほむら「まどか…まどか…まどか…まどか……」フラフラ
ほむら「まどか…ここに居たの……ねぇ…私の側から離れないと言ったのは嘘なの……?」
まどか「大丈夫、私はほむらちゃんの側にいるよ。」
ほむら「ねぇ…さっきの続き……しましょう…」
まどか「きゃっ!?やめて、ほむらちゃん!みんなも居るんだよ!」
ほむら「皆…?どこに居るの……?ここには私とまどか以外誰もいないわよ……」
一同「!?」
ほむら「まどか…そんな事言って……また私を拒絶するの……?」ポロポロ
まどか「拒絶しないから!大丈夫だから!落ち着いて、ほむらちゃん!」
ほむら「まどか!まどかっ!まどかっ!!」
まどか「っん……うぐぅ……んく…」
~少し後~
まどか「っんんんん~~!!」
ほむら「まどか、キモチよかった?」
まどか「はぁ…はぁ……」グッタリ
さやか(冗談にしちゃ笑えなさ過ぎるよ……)
ほむら「なら、今度は私をキモチよく……」
ほむら「!?」
ほむら「離せ!離せっ!離せっ!!」ジタバタ
マミ「ごめんなさい暁美さん。しばらくおとなしくしてて。」
ほむら「誰だお前は!私からまどかを奪うつもり!?」
マミ「暁美さん……」
ほむら「私からまどかを奪うやつなんて、私がこの手で殺……」バタン
杏子「悪いなほむら、少し静かにしてろ。」
まどか「ほむらちゃん!」
杏子「安心しな、峰打ちだ。」
さやか「それにしても、まさかここまで追い込まれているとはね……」
マミ「えぇ、私たちの事が分からないくらい衰弱しているとは思わなかったわ。」
まどか「ほむらちゃん、この前の魔女もどきが現れてからろくに眠れないみたいなんです。」
杏子「やっぱり例の悪夢が原因なのか?」
まどか「うん……」
さやか「ほむらが気絶しているうちに、悪夢の事とかこの状況を教えてくれる?」
まどか「分かった。」
《帰宅時・ほむホーム玄関》
さやか「それじゃあ、私たちはこれで。」
まどか「今日はいろいろ相談に乗ってくれてありがとう。」
マミ「大変だろうけど、暁美さんの事しっかり支えてあげてね。」
まどか「はい。ほむらちゃんの事は任せて下さい。」
杏子「魔女もどきの方はアタシたちが全部ぶっつぶしてやるから安心しな。」
まどか「うん。そっちはお願いね。」
《数十分後・マミホーム》
なぎさ「まどかとほむらの様子はどうだったですか?」
マミ「鹿目さんの方はなんとか大丈夫そうだけど、暁美さんの方はかなり衰弱しきってるわね……」
杏子「なぁさやか、アタシたちをここに集めたってことは、ほむらの悪夢について何か分かった事があったのか?」
さやか「うん。実は………」
~数十分後~
マミ「なら、今日はもしもの時の為に………」
~数十分後~
一同「ワイワイガヤガヤ」
さやか(まどか、ほむら、あんたたちは私たちが必ず守るからね!)
《数週間後・ほむホーム》
まどか「はぁ……はぁ……」
ほむら「まどか!まどかっ!」
まどか「ほっ、ほむらちゃん!少し休ませて!」
ほむら「まどかっ!あなたはニセモノなんかじゃない!」ポロポロ
まどか「はぁ、はぁ……そんなにしたら、私また……」
ほむら「もっと、あなたを感じさ……」バタン
まどか「ほむらちゃん!」
まどか(なんでほむらちゃんがこんな目に……)ポロポロ
まどか「!」
まどか(また、魔獣の気配が!)
まどか(しかも今までにないくらい大量の魔獣の気がする。)
まどか(みんな……)
ほむら「ま…どか……行か…ないで……」Zzz
まどか(ほむらちゃん……)
まどか(分かってる。魔女もどきはみんなが必ず倒してくれる!)
まどか(今の私がしなきゃいけないのは……)
まどか(ほむらちゃんを支えてあげる事!)ギュッ
《数日後・ほむホーム》
ほむら「まどか、愛してるわよ……」
チュー
まどか「私もだよ、ほむらちゃん……」
まどか「ねぇ、ほむらちゃん、もっと私をキモチよくして……」
ほむら「えぇ、もちろんよ。」
まどか「ウェヒヒ、うれしいよ、ほむらちゃ……」
まどか「!」
まどか(この気配は魔獣?いや、もっと強くて危険な気がする……)
まどか(この気配、今日だけは私も皆と戦わないといけない気がする……)
ほむら「まどかっ!どこに行くつもりなの……?また私を一人ぼっちにするの……?」ポロポロ
まどか「ほむらちゃん……」
まどか(私はどうしたら……)
まどか「………」
まどか「ほむらちゃん、よく聞いて。」
まどか「今、これまでの魔獣の気配とは違う、とても強くて危険な気配を感じたの。」
ほむら「………」
まどか「だから少しの間だけ、待って……」
ドンッ
ほむら「嘘つき!まどかの嘘つき!ずっと私の側に居るって約束してくれたじゃない!」
まどか「!」ズキッ
またこのパターンかよ
まどか「ほんのちょっとだけだから……」
ほむら「イヤだ!イヤだっ!イヤだっ!!」
ほむら「あなた、前もそう言って、二度と手の届かない所へ行ってしまったじゃない!」
まどか「えっ!?」
ほむら「まどかと離れるなんてもうイヤっ!絶対に離さない!」ギュッ
まどか「今この世界が危険なの。だから……」
ほむら「イヤだっ!私の側から離れる理由なんて聞きたくないっ!」
ほむら「この世界がどうなろうと、あなたさえ私の側に居てくれればあとは何もいらない!」
まどか「ほむらちゃんのバカッ!!」ポロポロ
バチンッ
ほむら「!?」
ほむら「ま…ど…か……?」
まどか「私たちの友達や家族、守りたいものだって、たくさん、この世界にはあるよね?」
ほむら「……」
まどか「そんな世界で私に生きて欲しいと望んだのは、ほむらちゃんじゃない!」
ほむら「!」
まどか「だから、ほむらちゃん……」
ダキッ
まどか「!?」
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「あなたの言う通り私が間違ってたわ。」
まどか「じゃあ……」
ほむら「えぇ、この世界を、まどかが望んだ世界を、私が守る!」
《しばらく後・見滝原某所》
杏子「さすがに本物の魔女は強さが桁違いだな……」
なぎさ「ここまで強いとは思わなかったのです……」
マミ「鹿目さんしか倒した事がないと言う事は証明されたわね……」
ワルプルギスの夜「ゴゴゴゴゴゴ……」ドドド
まどか・ほむら「鳴り響け!絆の旋律!二重小夜射撃(ティロ・デュエット・セレナータ)!」ズバババッ
一同「!?」
まどか「皆遅れてごめん!」
ほむら「ここまで耐えてくれてありがとう。」
なぎさ「主役は遅れて来るものですが、二人ともいくら何でも遅すぎなのですっ!」
まどか「ごめんごめん。お詫びに今度駅前のあのチーズケーキたくさんあげるから許して。」
なぎさ「もうっ、仕方ないですね。今日は大目に見てあげるのです。」ニコッ
杏子「それにしても、よくあの状態から立ち直れたな。」
ほむら「まどかにビンタされて、目が覚めたのよ。」
ほむら「この世界にはあなたたちや、友人、家族、たくさんの守りたいものがあるって。」
ほむら「そんな世界でまどかに生きて欲しいと望んだのは、この私だもの。」
杏子「そっか。まぁ、いつものお前が戻ってきて良かったよ。」ニコッ
マミ「……」ポロポロ
ほむら「ちょっとマミ!泣く事ないでしょう!?」
マミ「違うの。暁美さんが初めて私の付けた必殺技を言ってくれてすごくうれしいの。」
なぎさ(と言うか必殺技言ってるのはマミさんだけなのです……)
ほむら「あなたたちにはずいぶん迷惑をかけてしまったからね。今回だけは特別に言ってあげただけよ!」プイッ
マミ「そんな事言わずに今度暁美さんのために考えた……」
ほむら「お断りするわ。」ファサッ
マミ「そんな~」
一同(こんな状況でも相変わらずブレない……)
さやか「二人ともまだ病み上がりでしょ。相手は本気のワルプルギスの夜だよ?」
まどか「大丈夫。ほむらちゃんから聞いたよ。私ならあの魔女をやっつけられるって。」
さやか「でも、そんな事したらまどかが……」
ほむら「大丈夫よ、さやか。今はまどか一人が相手じゃない。私も居るのよ。」
ほむら「今の私の強さ、あなたなら分かるでしょ?」
さやか「…分かった、トドメはあんたたちに任せるよ。」
さやか「それと、受け取りな。」
まどか「さやかちゃん、ソウルジェム渡すなんてどういうつもり?」
さやか「見ての通り、今の私に戦えるだけの力は残ってない。」
さやか「だからそれでちょっとは魔力の足しにしな。生半可な威力じゃアイツは倒せないよ。」ニコッ
ほむら「さやか……」
マミ「そういうことなら私たちの魔力も足しにして!」
さやか「受け取って!これが、私たちの希望だよっ!」
まどか「みんなの希望、確かに受け取ったよ!」
まどか・ほむら「………」ギュッ
ほむら「かつて、あの魔女は私にとって絶望の象徴だった……」
ほむら「でも、今は絶望なんかしない!仲間たちの希望を託されたんだもの!」
まどか「うん。ワルプルギスの夜に見せてあげよう、私たちの希望を!」
まどか・ほむら「どんな絶望の中でも、人の心から、希望が消えさることはない!」
まどか・ほむら「貫いて!イリュージョニック・シューティングスター!」シュンッ
なぎさ(これがマミさんの言ってた『言うときは言う』って事なのでしょうか?)
ワルプルギスの夜「ドッカーン!!」
パリーン
ほむら・さやか「!?」
まどか「やった!やったよ、ほむらちゃん!」ダキッ
ほむら「えっ、えぇ……」
ほむら(今回の敵は間違いなく本物の魔女だった。)
ほむら(消滅したとは言え、グリーフシードも落とした。)
ほむら(これで確証が得られたわ……)
~しばらく後~
まどか・ほむら「皆、ソウルジェムありがとう。」
一同「どういたしまして。」
杏子「それにしても全員ソウルジェムギリギリみたいだな。」
なぎさ「大丈夫なのです。ソウルジェムが限界になっても円環の理が迎えにきてくれるから、なぎさたちは魔女になんかならないのです。」
ほむら「……」ズキッ
まどか「大丈夫、諦めないで!」
マミ「!?」
マミ「鹿目さん、これは一体……?」
まどか「えっ!?私何を!?」
マミ「今鹿目さんが私のソウルジェムを包み込んだら、ソウルジェムの穢れが消えたのよ。」
まどか「嘘っ!?」
ほむら(まどかが覚醒する予兆なのかしら……)
なぎさ「まどか、何をしたんですか?」
まどか「私はただ皆を助けたいと無我夢中でやっただけで、何が起きたのか自分でもよく分からないの……」
杏子「理由はよく分かんねぇが、これはラッキーだな。まどか、アタシたちのも頼む。」
まどか「うん。やってみるね。」
~全員のソウルジェム浄化後~
なぎさ「それにしても不思議な事もあるのですね。」
杏子「あぁ。まさかまどかにソウルジェム浄化の力があるなんてな。」
マミ「それに二人がワルプルギスの夜を攻撃した時、翼のような物も見えたのよ。」
ほむら「!」
マミ「ねぇ、あの翼みたいなのって……」
ほむら「……」フラッ
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「ごめんなさい。少し疲れてしまったようだから、私は先に帰らせてもらうわ。」
まどか「なら、私も付いてくよ。」
ほむら「ありがとう、まどか。」
さやか「………」
《数十分後・ほむホーム玄関》
まどか「ほむらちゃん大丈夫?」
ほむら「……」グッタリ
まどか「ほむらちゃん?」
ほむら「まどか、これで最後だから……」ドンッ
まどか「えっ!?」
チュッ
まどか「!?」
まどか「ほむらちゃん、いきなりどう……」
チュー
まどか(今度は舌まで!?)
まどか(キスだけなのに、今までよりすごく激しいよ……///)
まどか「ねぇ…ほむらちゃん…続き…してくれる……?」
ほむら「……」コクン
ーほむホーム寝室ー
まどか「ほむらちゃん、今日はどうしたの?またあの悪夢なの?」
ほむら「……」ブンブン
まどか「ならいいんだけど……」
ほむら「もっとあなたを感じさせて……」
チュー
まどか(ほむらちゃん、やっぱり何か様子がおかしいよ……)
まどか(ほとんど喋らないし、何か思い詰めた顔してる……)
~数時間後~
まどか・ほむら「はぁ……はぁ……」
ほむら「まどか、キモチいい?」
まどか「はぁ…はぁ…うん…とってもキモチいいよ……」
ほむら「うれしい……」
まどか「はぁ……はぁ……」
まどか「ダメぇ!私が裂けちゃうっ!」
ほむら「!」
ほむら「いやあぁぁ~~~!!」
ほむら「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい………」ポロポロ
ほむら「私はただあなたが笑顔でいられる世界にしたかっただけなの!」
ほむら「だから私を拒絶しないで!私を嫌わないで!私の側からいなくならないで!!」
ほむら「お願い!私を嫌いにならないで!」ポロポロ
まどか(一体なんで急にこんなに取り乱したりなんか……)
まどか「ほむらちゃん、大丈夫だから!」ダキッ
ほむら「!?」
まどか「私がほむらちゃんを嫌いになるわけないよ。」
ほむら「まどか……」
まどか「今までも、これからだって、私はほむらちゃんが大好きだし、ずっと側に居るよ。」ニコッ
ほむら「……」
ほむら「そう…よね……」
まどか「?」
~数時間後~
ほむら「………」Zzz
まどか(ほむらちゃん、思い詰めた表情で寝てるけど大丈夫かな?)
ほむら「まどか……もう二度と……あなたを…離さない……」Zzz
まどか「うん、私もずっとほむらちゃんの側にいるよ。」ギュッ
ーほむらの夢ー
ほむら「まどか、どこにいるの?ここはどこなの?私はどこにいるの?」
ほむら?「見捨てられた。あなたは見捨てられたのよ。」
ほむら「!?」
ほむら「私がもう一人……?」
ほむら?「あなたは見捨てられたの。大好きなまどかに。」
ほむら?「全ての魔法少女を救うという大義名分の名の下に。」
ほむら「まどかが全ての魔法少女を、私よりも私以外の人間を選んだ?」
ほむら?「そうよ、あなたより全ての魔法少女を選んだのよ。」
ほむら「私より他の人間を、私より……」
ほむら「いやよ!いやっ!そんなの認めない!絶対に認めないっ!」
ほむら「まどかは……まどかは、私だけのまどかよっ!」
ほむら「まどかは私のもの。私のものよ!私だけのもの……」
ほむら?「まどかが欲しい?離したくない?」
ほむら「欲しい!まどかを二度と離したくない!」
ほむら「だってまどかは私だけのものなんだから!」
ほむら「私だけのもの!誰にも渡さない!絶対に!」
ほむら?「なら、皆殺してしまいなさい。」
ほむら「!?」
ほむら「皆を殺す……?」
ほむら「まどかの友達も、仲間も、家族も、皆みんな、私とまどかの邪魔をするものは全て殺す……」
ほむら?「そうよ。まどかを離したくないのでしょう?」
ほむら「皆を殺せば、まどかは私だけのものになるの?私から離れなくなるの?」
ほむら?「そうよ。あなたにはその力があるじゃない?まどかがもう二度とあなたから離れなく出来る力が。」
ほむら「私にはある…その力が……まどかを離さない力が……」
ほむら「ウフフフフ、アハハハハ!!」
ほむら「………」
ほむら「……」
ほむら「…」
ほむら「!」
《二日後・喫茶店》
ほむら「それで、私に話って何かしら、さやか?」
さやか「一昨日の事と言えば分かるんじゃない?」
ほむら「ワルプルギスの夜の事かしら?」
さやか「そういう見え透いたごまかしはいいよ。まどかの事と言えば分かるはずでしょ。」
ほむら「そう、まどかはやはりあなたに相談したのね。」
さやか「それはそうでしょ。まどかのやつ、あんたがどうあっても悩んでいる事を話さないから私に相談に来たんだよ。」
さやか「あんた本当はまどかの力を奪ったこと後悔してるんじゃない?」
ほむら「何を言ってるの、さやか。私は正しい選択をしたのよ。」
さやか「まどかから相談されたんだよ。あんたが錯乱しながら何度も謝ったって。」
さやか「それに前から疑問だったけど、あんたはどうして私の記憶だけ無くさなかったの?今のあんたなら私の記憶を消すくらいわけないでしょ?」
ほむら「それは……」
さやか「まどかが円環の理になって、誰にもまどかのいない苦しみを理解してもらえない辛さをあんたは知ってる。」
さやか「だからたとえ敵になるかもしれなくても、苦しみを理解してくれる人が欲しかったんじゃない?」
ほむら「違う!私は……」
さやか「それに『これで全て終わりにする。』って言ってたみたいだけど、まさか馬鹿なこと考えてやしないよね?」
ほむら「………」
さやか「あんたがやったことは確かに許せないけど、あんたはまどかにとって何よりも大切な存在なんだよ。」
さやか「だから、あの事を後悔したからって死ぬような真似はしないでよ……」
ほむら「当たり前よ!私が死んだらまどかが悲しむ事くらい分かってるわ!」
さやか「どうしてかな?ただ何となく分かっちゃうんだよね。あんたが嘘つきだって事。」
さやか「あんた、何かを諦めた目をしてる。いつも本当の気持ちを隠した言葉を喋ってる。」
さやか「今だってそう。まどかのためと言いながら、本当は全然別な事を考えてるんでしょ?」
さやか「今の私にはごまかしきれるもんじゃないよ、そういうの。」
さやか「まどかにまで自分の本当の気持ちを隠して、また自分だけの時間に逃げ込むつもり?」
ほむら「そんなわけないじゃない!」
ほむら「まどかを救う。それが私の最初の気持ち。そして今も変わらない、たった一つだけはっきりとしている、道しるべなのよ!」
さやか「本当?あんた昔みたいに無理して強がってるだけじゃない?」
ほむら「黙りなさい……」
さやか「今は昔みたいに一人で抱え込む必要なんてないんだよ。」
ほむら「黙りなさい。」
さやか「私でよかったら相談に乗るから……」
ほむら「黙りなさい!美樹さやか!これ以上しゃべるなら一足先にあの世に送るわよ!」バンッ
さやか(ほむら、あんたやっぱり死ぬ気ね……)
《数日後・見滝原某所》
まどか「町が滅茶苦茶になっているなんて、一体何が起きているの!?」
デビほむ「私が答えてあげましょうか?」スッ
一同「!?」
デビほむ「もうこの世界には今ここにいる私たち以外誰もいないわよ。」
まどか「どういう事なの!説明してよ、ほむらちゃん!」
デビほむ「私が皆、殺したのよ。」
一同「えっ!?」
まどか「うっ、嘘でしょ、ほむらちゃん!優しいほむらちゃんがそんな事するはずないよね?」
デビほむ「本当の事よ。私にはまどか以外の人間なんて必要ない。だから殺したの。」
杏子「おいっ、さやか!一体どうなってんだ!?」
さやか「私だって分からないよっ!」
マミ「暁美さん、仮に今言った事が本当だとして、何故私たちだけ残しているの?」
デビほむ「あなたたちにはまどかの目の前で死んでもらう必要があるの。」
デビほむ「だから最後まで残した、それだけの事よ。」
なぎさ「そんなっ!?言ってる事が滅茶苦茶すぎるのです!」
メガほむ「その通りです。皆キュゥべえに騙されてるんです!」スッ
まどか「えっ!?ほむらちゃんが二人!?」
メガほむ「目の前のあの悪魔は私じゃありません!キュゥべえが作り出した幻影です!」
メガほむ「キュゥべえは私の姿を模したあの悪魔を使って、皆さんの動揺を誘っているんです。」
さやか(ほむらの奴、気づいたのかな?いや、でも……)ジトー
メガほむ「どうしたんですか、美樹さん?」
さやか「いや、何でも……」
メガほむ「とにかく皆さん、あの悪魔を倒せばこの世界の人たちは元に戻ります。」
メガほむ「あの悪魔が私と同じだからといって絶対に油断しないで下さい!」
一同「はい!」
デビほむ「お話は終わったかしら?それじゃあまずは……」
一同「……」ゴクリ
メガほむ「あなたですよ。百江さん!」ズドドド
なぎさ「えっ!?」
メガほむ「言いましたよね。『私』と同じだからといって絶対に油断しないで下さいって。」
なぎさ「ほ…むら……な…んで…こん…な……事を……」
メガほむ「何度もしつこいですよ。この世界に鹿目さん以外の人間は必要ないんです。」
なぎさ「そ…んな……」
パリーン
メガほむ「まずは一人目……」ポイッ
デビほむ「まどか、これで分かったでしょう?後の三人もあなたの目の前で殺してあげるわ。」
まどか「やめてっ!もう誰も殺さないでっ!」
デビほむ「ならあなたがこの三人を皆殺しにしてくれるのかしら?」
マミ「ふざけないでっ!なぎさちゃんがあなたに何をしたっていうの!」
デビほむ「何も。ただ私とまどかだけの世界に邪魔だから消えてもらっただけよ。」ファサッ
マミ「いい加減にしなさい!」ジャキッ
クーほむ「無駄よ。」スッ
マミ「!?」
杏子「また分身かよ!?」
リボほむ「残念だけどまだいるわよ。」スッ
杏子「!?」
さやか「杏子っ!」
ゴスほむ「あなたの相手は私よ。」スッ
さやか「!?」
デビほむ「まどか、目に焼き付けておきなさい。あなたの優しさのせいでコイツらが死んでいく姿を。」
まどか「お願いほむらちゃん、もうこんな事止めて!みんなを元に戻して!」
デビほむ「まどかは私より世界中の人間の方が大事なのね。」
まどか「そうじゃないよ!正気に戻って、ほむらちゃん!」
デビほむ「私は至って正気よ。」
デビほむ「それに正気を疑いたいのはあなたの方よ。」
まどか「えっ!?」
デビほむ「あなたは私だけのものなのに、何故他の人間に優しくするの?」
デビほむ「何故私だけを見てくれないの?」
まどか「みんなもほむらちゃんと同じように、私の大切な人なんだよ!」
まどか「その人たちに優しくする事の何がおかしいの!?」
デビほむ「私の価値は他の人間と同じなのね……」
デビほむ「所詮私はあなたにとってたくさんいる人間の一人に過ぎないのね……」
まどか「だから!なんでほむらちゃんと他の人たちを比較しなくちゃいけないの!?」
デビほむ「私にとってあなたは全てなのよ!他の人間なんて私からまどかを奪う邪魔な存在でしかない!」
デビほむ「だからあなたが私から離れないようにする事を受け入れてよ、まどか。」
まどか「無理だよ!皆を殺してまで一緒にいようとするなんて、絶対に間違ってるよ!」
デビほむ「間違ってなんかいないわ。あなたを二度と離さないようにするにはこうするしかないの!」
デビほむ「こうでもしないといつの日かあなたはまた必ず私の元から離れてしまう。」
デビほむ「そのせいで私がどれだけ寂しい思いをしたのかなんて誰も分かってくれない!」
まどか(まさかまた前世の話?)
まどか「前世の私が何をしたのかは知らないけど、今の私はずっとほむらちゃんの側にいるって言ったじゃない!」
デビほむ「それはあなたが円環の理として覚醒していないから言えるのよ!」
まどか「えっ!?」
まどか「私が…円環の理だって……言うの…?」
デビほむ「そうよ。私が円環の理だったあなたを、人間としてのあなたと円環の理としてのあなたに引き裂いたのよ!」
まどか「そんな!?」
まどか「!」ドクン
デビほむ(さぁ、まどか、早く覚醒しなさい。)
まどか「はぁ、はぁ……」
デビほむ(やはり真実を知ってもダメみたいね……)
まどか「今のは一体……」
デビほむ「今あなたは円環の理として覚醒しようとしたのよ。」
デビほむ「あなたは覚醒したら、必ず自分を犠牲にして円環の理として生きていこうとする。」
デビほむ「後に残される私の気持ちだって考えた振りをして、本当は全然考えてくれていない!」
まどか「そんな事ないっ!私はずっとほむらちゃんの側に居るって約束したじゃない!」
まどか「それに例え私が円環の理として覚醒しても、絶対にほむらちゃんの側にいるって約束……」
デビほむ「嘘だっ!」
まどか「!?」ビクッ
デビほむ「嘘だ!嘘だっ!嘘だっ!!」
デビほむ「あんな寂しい思いをするなんてもうイヤっ!もう二度とまどかを離さない!」ギュッ
まどか「ほむ…ら…ちゃん……?」
《同時刻・クーほむVSマミサイド》
マミ「暁美さん、なぎさちゃんを殺した言い訳は考えたかしら?」ゴゴゴ
クーほむ「何度も言わせないで。この世界にまどか以外の人間は必要ない。だから殺した、それだけよ。」
マミ「そんな理由で殺されるなんて、あきれて物も言えないわね。」
クーほむ「あなたは百江なぎさの何なの?保護者のつもり?」
マミ「あなたにとっての鹿目さんのような存在よ。」
クーほむ「『まどかと同じ』ですって……」ギロッ
バンッ
マミ「!?」
クーほむ「私の前で軽々しく『まどかと同じ』だなんて言わないで欲しいわね。」
クーほむ「あんなゴミとまどかを一緒にしないでもらえるかしら?」
マミ「『ゴミ』ですって……」ギロッ
バンッ
クーほむ「!?」
マミ「今の発言取り消しなさい!」
クーほむ「何故?まどか以外の人間なんて等しくゴミよ。」
クーほむ「そもそもあなた、いつから百江なぎさと関わりがあるか、本当に分かっているの?」
マミ「さぁ?気づいた時には既になぎさちゃんとは一緒にいたわ。」
クーほむ「やはり気づいていないようね。」
マミ「どういう意味かしら?」
クーほむ「私が世界を作り替えた時、この世界の人間の記憶は改ざんされているのよ。」
クーほむ「だからあなたのその記憶も私が改ざんした偽物の記憶よ。」
マミ「………」
クーほむ「どうかしら?今まで信じていた記憶が偽物と分かった感想は?」
マミ「それがどうしたの?」
クーほむ「!?」
マミ「なぎさちゃんが本来円環の理に導かれた魔法少女であることは知ってるわ。」
マミ「暁美さんが円環の理であった鹿目さんの力を奪った時、偶然なぎさちゃんや美樹さんも生き返った。」
マミ「だから二人が存在していても不自然に思わないように記憶を改ざんしたのでしょう?」
クーほむ「美樹さやかね。」
マミ「えぇ、彼女からあなたたちの事は聞いているわ。」
マミ「最後にもう一度だけ聞くわ。暁美さん、あなたの本当の目的は何?」
クーほむ「くどいわよ。まどかと二人だけの世界を作る事よ。」
~数分後(マミVSほむら戦参照)~
マミ(暁美さんの時間停止が解除されたみたいね……)
マミ「うっ!」
マミ(一体どこから銃弾なんて……)
クーほむ「あら、今回は本物だったようね。」ファサッ
マミ「!?」
マミ「暁美さん?あの全方位からの攻撃をどうやって……」
クーほむ「前にあなたとまともにやり合ったら負けたからね。」
クーほむ「確実にあなたに銃弾を撃ち込める隙が出来るまで、あなたには私の分身と戦ってもらっていたのよ。」
マミ「そんな……」
クーほむ「足に銃弾を受けたらさすがの巴マミを動けないようね。」
マミ「それはどうかし……」
バンッ
マミ「!?」
クーほむ「どうせ死ぬんだから、回復しようなんて無駄な事は止めるのね。」
マミ「くっ!」
クーほむ「私とまどかだけの世界にあなたも邪魔なの。だから死んで。」
クーほむ「マミ、私がいなくなってもまどかの憧れの先輩でいなさいよ。」ボソッ
マミ「えっ!?暁美さん、それどういう……」
クーほむ「さようなら、マミ。」ズドドド
マミ「グフッ……」
《同時刻・リボほむVS杏子サイド》
杏子「おい、ほむら!これはどういう事だ!」
リボほむ「何の事かしら?」
杏子「とぼけるんじゃねぇ!お前『まどかが望んだこの世界を守る!』って言ってたじゃねぇかよ!なんでこんなわけのわかんねぇ事してんだよっ!」
リボほむ「私はこの世界は守っているじゃない?」
リボほむ「私とまどかの邪魔をする全ての人間から。」ファサッ
杏子「お前は、何様のつもりだ!本気になればこんな世界どうにでも出来るって自慢したいのか?」
杏子「何でそう誰を殺そうとも何も感じないって表情で喋っていられるんだ!」
杏子「アタシたちはお前やまどかの、お前たちの仲間なんだぞ!」
リボほむ「仲間?私たちが?あなたたちの?」
リボほむ「ふざけないでもらえるかしら、杏子?」
リボほむ「まどかの全ては私の物。私の全てはまどかの物。そこに他の人間の入り込む余地なんてないのよ。」
杏子「コイツ、イカれてやがる……」
杏子「お前それでも人間かっ!?」
リボほむ「もちろん違うわ。あなたもね。」
リボほむ「私たち魔法少女の本体はこのソウルジェムなのよ。それはあなたも知っているでしょう?」
杏子「そういう意味じゃねぇ!お前いつの間に人間の心まで無くしちまったんだよ!」
杏子「こんな事してもまどかは喜ばない事くらい、お前ならすぐ分かるはずだろう!」
リボほむ「まどかには私だけいればいいの!他の人間なんて一人もいらない!」
杏子「ちっ!言って聞かせて分からねぇバカとなりゃ、後はぶん殴って分からせるしかなさそうだなっ!」
~数分後(杏子VSさやか戦参照)~
杏子「聞き分けがねぇにも、程があるぜ、ほむら!」
杏子「あんたがこんな事する理由は分かんねぇけど、怒ってんだろ?まどか以外の何もかもが許せないんだろ?」
リボほむ「黙りなさいっ!」
杏子「暴れて気が済んだら、目ぇ覚ましなよ、なぁ。」
杏子「まどかの奴、言ってたじゃねぇか。お前は本当は優しい奴だって。」
リボほむ「………」
杏子(ただ一つだけ、守りたい物を最後まで守り通そうとした奴が、何を間違ったらこんな風になるんだよ……)
杏子(頼むよ神様、コイツらとんでもなく辛い人生だったんだ。せめて、幸せな未来くらい見させてやれよ……)
リボほむ「!」
杏子「どういうつもりだ?心中する気になったか?」
リボほむ「死ぬのはあなただけよ。私はあなたたちが死んだ後まどかと永遠に二人だけで過ごすのよ。」
リボほむ「杏子、常に安定しているあなたなら安心してまどかを任せられるわ。」ボソッ
杏子「おい!ほむら!今のどういう……」
リボほむ「さようなら、杏子。」ズバババ
杏子「かはっ……」
《同時刻・ゴスほむVSさやかサイド》
さやか「………」
ゴスほむ「どうしたのかしら、さやか?他の二人はもう戦っているわよ。」
さやか「いい加減こんな茶番は止めにしたら?」
ゴスほむ「茶番?何の事かしら?」
さやか「まどかの事を何よりも大切に思っているあんたが、こんな事するとは考えられないんだよ。」
ゴスほむ「えぇ、私にとってまどかは全てなのよ。だから私とまどかを邪魔する全ての人間を排除しているじゃない?」
ゴスほむ「あなただって、目の前で私がなぎさを殺した所を見たでしょう?」
ゴスほむ「その光景を見たのにまだこの殺戮劇を茶番だと言えるのかしら?」
さやか「確かにあんたはなぎさを殺した。それは紛れも無い事実。」
さやか「でもなんでかな?ただ何となく分かっちゃうんだよね。あんたが本気で殺そうだなんて考えていないって事。」
さやか「あんたは円環の理だったまどかを引き裂いた事によって、この世界に歪みをもたらしたと思っている。」
さやか「でも、もし今も円環の理が正常に機能しているとしたら?」
さやか「もしこの一連の騒動が全て誰かに仕組まれた事だとしたら?」
ゴスほむ「!?」
ゴスほむ「………」
さやか「ほむら?」
ゴスほむ「もはや、円環の理が正常に機能しているかどうかなんてどうでもいいわ!」
ゴスほむ「僅かでも救済対象が現れる可能性のあるまま、まどかが円環の理として覚醒したら、まどかはまた私から離れてしまう。」
ゴスほむ「だから、そうなる前に全ての邪魔者は排除する。」
ゴスほむ「そうすれば、まどかは永遠に私の側にいてくれる。」
さやか「ワルプルギスの夜の時に立ち直ったかと思ったけど、今度はとんでもない方向に病んじゃったみたいだね、ほむら……」
ゴスほむ「なんとでも言いなさい。私に必要なのはまどかだけ。」
ゴスほむ「そのためにはさやか、あなたにも死んでもらう必要があるのよ。」
さやか「ほむら、どうなろうと私は、あんたがまどかを大切に思っている気持ちを信じているから。」
~数分後~
さやか「これで終わりだぁ~~!」
ゴスほむ(まさかこんな方法で彼岸の魔女を攻略されるとは……)
さやか「はぁ……はぁ……」
さやか「これであとはあんただけだよっ、ほむら!」
ゴスほむ「時間停止と時間遡行を攻略した事は褒めてあげるけど、ここまでのようね、さやか?」
さやか「どういう意味よ!」
ゴスほむ「あなた、自分の体を良く見なさい。」
さやか「!」
ゴスほむ「どうやら痛覚遮断を使いすぎたようね。あなたは放っておいてもそのうち失血死するわ。」
ゴスほむ「さやか、私の代わりに必ずまどかを守りなさいよ。」ボソッ
さやか「!」
ゴスほむ「さようなら、さやか。」グサッ
さやか「ゲホッ……」
《数分後・まどかとデビほむサイド》
まどか「ねぇ、みんな起きてよ!死んでなんかいないでしょ!」
デビほむ「まどか、そいつらはもうすぐ死ぬのよ。」
デビほむ「それにコイツらだけじゃない。世界中の全ての人間は私が殺したのよ。」
デビほむ「私たちのクラスメイト、友人、それに私の家族、そしてあなたの家族もね。」
まどか「何で!どうして!?」
デビほむ「何度も言っているでしょう?あなた以外の人間は必要ないって。」
デビほむ「そうそう、あなたの家族を殺した時の事を話してあげましょうか?」
デビほむ「確か断末魔の叫びは……」
まどか「やめてっ!」
デビほむ(あと一押しのようね……)
さやか「ま…ど……か……ほ…む……ら…を…し……ん…じ…て……」
まどか・デビほむ「!?」
デビほむ(まだしゃべれるだけの力が残っているとは、しぶといわね……)
デビほむ「ゴミがまどかにしゃべりかけるな!」グサッ
まどか「止めてっ!お願い!もう止めてっ!」
デビほむ「私のまどかに口をきくなんて万死に値するわ。」
まどか「私、もうこれ以上、ほむらちゃんが誰かを傷つける所なんか見たくない!」
デビほむ「なら、このゴミ共には消えてもらいましょうか?」
まどか「えっ……」
デビほむ「消えなさい!」グサグサッ
パリーン
まどか「み…ん…な……」ポロポロ
デビほむ「死んだゴミにもう用はないわ。」ポイッ
デビほむ「さぁ、まどか、これで全ての邪魔者は……」
まどか「!」ドクンッ
まどか「いやああぁぁ~~!!!」
ピカー
デビほむ「いよいよね……」
まど神「はぁ…はぁ……」
デビほむ「まどか、ついに覚醒したみたいね。」
まど神「どうして、ほむらちゃん!なんでこんなひどい事するの!?」
デビほむ「私に必要なのはまどかだけ!あとの人間なんていらない!」
デビほむ「だからまどか、私を愛して!私だけを愛して!」
バチンッ
デビほむ「……」
まど神「こんなひどい事するほむらちゃんを愛することなんてできないっ!」
デビほむ「何を言ってるのまどか?あなたは今も私を愛してくれたじゃない?」
まど神「えっ!?」
デビほむ「この痛みもまどかの愛なのね。」
デビほむ「ウフフ、アハハハハハ!今では痛みすらも愛おしいわ。」
デビほむ「さぁ、円環の理からも解放されて、私たちを隔てるものはもう何もないわ。」
デビほむ「この世界で永遠に愛し合い続けましょう。」
まど神「私は世界をこんな滅茶苦茶にしてまで、ほむらちゃんと一緒にいたいなんて思わない!私はこんな世界望んでなんかいない!」
デビほむ「なら私を殺せば?」
まど神「えっ!?」
デビほむ「はじめに言ったでしょう?『私を殺せばこの世界の人間は全て元に戻る。』って。」
デビほむ「でもそんな事をしたら、あなたは私との約束を破る事になる。」
デビほむ「また私を一人ぼっちにする事になる。」
デビほむ「そうしたいなら、私を殺せば?」
まど神「……」ズキッ
デビほむ「さぁ、まどか!私一人と世界中の人間、どっちを選ぶ?」
まど神「私は……」
まど神(さっきのさやかちゃんの言っていた事、ほむらちゃんはさやかちゃんを殺そうとしていたはずなのに、あんな事言うなんて………)
まど神(間違いなくほむらちゃんは何かを隠している!)
まど神「私は、みんなも戻すし、ほむらちゃんも絶対殺したりしない!」
まど神「それにほむらちゃんがなんの理由も無くこんな事するわけない!」
まど神「きっとこうするしか無い理由があったんだよね?」
デビほむ「私はあなたと二人だけの世界を作ろうとしてるだけ。」
デビほむ「そのためなら邪魔な人間は殺す事だって厭わない。」
まど神「私そんなほむらちゃんなんて大嫌いだよ!」
デビほむ「!」
デビほむ「そう……あなたもなの……」
デビほむ「まどか、あなたもあのニセモノと同じことを言うの!?」
デビほむ「ならあなたも殺して、私だけを愛してくれるまどかに作り変えるだけよ!」ザッ
まど神(嘘っ!?ほむらちゃんが私を攻撃してくるなんて……)
まど神「ほむらちゃん、本気なの?」
デビほむ「えぇ、私の世界に必要なのは私だけを愛してくれるまどかただ一人よ!」
~数分後(なのはVSフェイト初戦参照)~
まど神「なんで、なんでこんな……」
デビほむ「答えても意味はないわ。」
まど神「そんな……」
デビほむ「………」ニヤリ
デビほむ「約束するわ。絶対にあなたを救ってみせる。何度繰り返す事になっても、必ずあなたを守ってみせる。」
まど神「!」
デビほむ「あなたを救う。それが最初の気持ち。今となっては、たった一つだけ最後に残った、道しるべ。」
デビほむ「分からなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。それでもどうか、お願いだから、あなたを私に守らせて。」
まど神「やめて……」
デビほむ「悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようの無い世界だけれど、だとしてもここは、かつて、あの子が守ろうとした場所なんだ。」
デビほむ「それを、覚えてる。決して、忘れたりしない。だから私は、戦い続ける。」
まど神「お願い!もうやめてっ!ほむらちゃんの思い出まで穢さないでっ!」
デビほむ「ウフフ、まどかのこんな顔を見る日が来るなんて、夢見たい。」
デビほむ「そんな顔も、私だけに見せてくれる表情なのね。」
デビほむ「アハハ、ゾクゾクするわ!」
デビほむ「だからもっともっとイジメてあげる。」パチンッ
まど神「一体何を!?」
デビほむ「これで受けた痛みはお互いに共有されるわ。」
まど神「何でそんな事を!?そんな事したら二人ともボロボロになっちゃうよ!」
デビほむ「痛みも共有してこその恋人でしょう?」ザッ
まど神「んっ……」
デビほむ「ウフフフフ、これがまどかの感じた痛みなのね。」
まど神「!」
デビほむ「なら今度はまどかが私の痛みを感じて!」グサグサッ
まど神・デビほむ「!!!」
まど神(自分の腕を切り落とすなんて、ほむらちゃんたら完全にイカれてる……)
デビほむ「はぁ、はぁ……まどか、キモチいい?キモチいいわよね?」
まど神「はぁ……はぁ……」
デビほむ「もっと感じて!もっともっと感じて!おかしくなっちゃって!」
デビほむ「まどか好き!大好き!愛してる!身も心も全部!悪魔になる前からずっと!」
デビほむ「だから壊すわね。私があなたを滅茶苦茶に壊してあげる。」スッ
まど神「ダメっ!」
デビほむ「せっかくの愛の証を無くすなんて、やっぱりあなたは私を愛してくないのね。」
まど神「私はほむらちゃんを愛してるよ。だから自分を粗末にしないで!」
デビほむ「!」
デビほむ「あなたはこんな私に対しても相変わらず優しいのね。」ニコッ
まど神「ならもうこんな事……」
デビほむ「あなたの優しさに免じて、自傷行為はやめてあげるわ。」
デビほむ「それに自分で傷つけたら、まどかに傷つけられる痛みを感じられないもの。」
まど神「そんな!もうこんな無益な戦いはやめようよ!話し合いでなんとかできるって事はないの!?」
デビほむ「もうそんな事でどうにかなる状態ではないのはあなたもよく理解しているはずよ?」
デビほむ「私はあなたを壊したい。あなたはこの世界を救いたい。」
デビほむ「という事は、私たちは自分の命をかけて戦う敵同士という事になる。」
まど神「だから!そういう事を簡単に決めつけない為に、話し合いって必要なんだと思うの!」
デビほむ「話し合うだけじゃ、言葉だけじゃ、きっともうどうしようもない!」
デビほむ「どうしようもないの!」
~数分後(なのはVSフェイト第二戦参照)~
まど神「これで……」
デビほむ「終わったらもったいないじゃない。」ツキッ
まど神「うっ、うぅ……」
デビほむ「今度はどこを傷付けられたい?」ツー
デビほむ「さっきみたいに腕を切り落としてあげましょか?」
デビほむ「それとも今度は手足を切り落として動けなくして欲しい?」
デビほむ「いつもみたいにここを触ってあげましょうか?刃物を持ったまま。」
まど神「怖いよ……誰か…助けて……」
デビほむ「いっその事ソウルジェムごとズタズタに引き裂くのも面白そうね。」
まど神「やめ……て…許…して……」ブルブル
デビほむ「アハハ!怯えきったその表情、最高よ、まどか!」ポイッ
チュー
まど神「!?」
デビほむ(逃がさない!)
まど神「んん~~~」ジタバタ
まど神「はぁ、はぁ……」
デビほむ「あなたも私を拒絶するのね……」
まど神「私に受け入れて欲しいなら、もうこんな事やめて!みんなを元に戻して!」
デビほむ「やっぱりあなたは私より他の人間を優先するのね……」
まど神「そうじゃないよ!私はほむらちゃんも救いたいんだよ!」
デビほむ「私を救う事なんて他の人間を救うついでに過ぎない!」
まど神「ひどい!」
デビほむ「ひどいのはまどかよ。まどかがそんなんだから、そんなにも優し過ぎるから、私はあなたから離れられないのよ!」
~数分後(なのはVSフェイト第三戦参照)~
まど神「『話し合うだけじゃ、言葉だけじゃ、きっともうどうしようもない!』って言ってたけど……」
まど神「だけど!話さないと、言葉にしないと伝わらない事もきっとあるはずだよ!」
デビほむ「……」
まど神「ちゃんと事情を知った上でどうしようもないのなら、仕方ないかもしれないけど……」
まど神「だけど!何も知らないままぶつかり合うなんて事、私は絶対にイヤだ!」
まど神「ほむらちゃんは円環の理が正常に機能していないんじゃないかって、ずっと不安に思ってたよね?」
まど神「円環の理はちゃんと機能していたんだよ!」
まど神「ほむらちゃんが私を引き裂いた事は、この世界に何の歪みももたらしてなんかいないんだよ!」
まど神「それにほむらちゃんが私を引き裂いた理由もちゃんと分かってる!」
まど神「ほむらちゃんは私に人間として幸せになってもらいたくて、あんな事をしたんでしょ?」
デビほむ「私は……」
デビほむ「………」
デビほむ「円環の理が正常に機能しているかどうかなんて、もうどうでもいいの!」
デビほむ「ここまで来て今更引き返す事なんて出来ないの!」
まど神「ほむらちゃんも一緒に戻ろう?みんなのいる世界に。」
デビほむ「うるさい!うるさいうるさい!!」
デビほむ「まどかは私だけのまどかなの!他の人間なんて必要ない!」
まど神「そんなことない!私には大好きなほむらちゃんがいて、みんながいる世界が……」
デビほむ「うるさい!誰にもまどかは渡さない!」
まど神(やっぱりおかしい……)
まど神(円環の理が正常に機能していないんじゃないかって、あれだけ心がボロボロになるまで心配していたのに、どうでもいいだなんて……)
まど神(それに何かを必死に隠しているような気が……)
まど神「ほむらちゃんもうやめよう?こんな事しても不幸になるばっかりだよ。」
デビほむ「無理よ。どちらかが死ぬまで終わらせない。」
まど神「ほむらちゃんは絶対何かを隠してる。」
まど神「それを知るのにほむらちゃんを倒さないといけないなら……」
まど神「始めよう?最初で最後の本気の勝負を!」
デビほむ「ウフフ、やっと本気になってくれたみたいね、まどか。」
デビほむ「なら、もうこんな結界はいらないみたいね。」パチンッ
~数分後(なのはVSフェイト最終戦参照)~
まど神(さっきの拘束した上での集中攻撃で私は死んでてもおかしくなかった。)
まど神(やっぱりほむらちゃんは最初から私を殺す気なんてないんじゃ……)
まど神(この凶行も本当は何かを隠す為のごまかしなんじゃ……)
デビほむ「うっ……」
まど神「気づいた、ほむらちゃん?ごめんね、大丈夫?」
まど神「私の勝ち、だよね?」
デビほむ「そうね……」
まど神「ならもうこんな事は……」
デビほむ「甘いわよ、まどか!」ドドド
まど神(自分もろとも攻撃を!?)
デビほむ「言ったでしょう?『どちらかが死ぬまで終わらせない。』って。」
デビほむ「だからまだ終わらない、終わらせない!」
まど神「ほむらちゃんのバカっ!」
まど神「ほむらちゃんはそんな意地っ張りじゃない!」
まど神「いい加減本当の事を話してよ!」
デビほむ「まどかは何も分かってない!私の事、私の気持ちなんてこれっぽっちも!」
まど神「全部は分からないかもしれない。でもこの世界の誰よりもほむらちゃんの気持ちは分かってるよ!」
まど神「ほむらちゃんの思いはちゃんと届いているよ!」
まど神「私はほむらちゃんが大好き!この気持ちはずっと変わらないよ!」
デビほむ「まどか……」
デビほむ「……」
デビほむ「なら私が今何を考えているか当ててみなさいよ!」
まど神「それは……」
デビほむ「ほら言えない。私の気持ちなんてやっぱり分かってない!」
まど神「そんな事ない!」
まど神「今ほむらちゃんが何を考えているかは分からないけど、ほむらちゃんだって本当はこんな事したくないはず、それだけははっきり分かるよ!」
デビほむ「うるさいっ!黙れっ!嘘つきなまどかなんて大っ嫌いだっ!!」
まど神「ほむらちゃんの大バカっ!分からず屋!!」
~数時間後~
まど神・デビほむ「はぁ…はぁ……」
デビほむ「どうしたの、まどか?そんな攻撃では私は殺せないわよ?」
まど神「私はほむらちゃんを殺したりしない!絶対救ってみせる!」
デビほむ「まだそんな生温い事を言っているの?」
デビほむ「私を殺してでもこの世界を守ろうとは思わないの?」
デビほむ「全ての魔法少女の希望になろうとした、あなたの覚悟はその程度なの!?」
まど神「大切な人一人も救えないのに、全ての魔法少女の希望になんてなれないよ!」
デビほむ「甘過ぎよ、まどか!何かを得るには何かを捨てなきゃいけないのよ!」
まど神「私はどっちも絶対見捨てたりしない!守りたいものは全部この手で守り抜く!」
デビほむ「いい加減わがまま言うのは止めなさい!」
デビほむ「あなたが決められないなら私が決めてあげるわ!」
まど神「!」
まど神(かなりの魔力をこめているみたいだね……)
まど神(私は最後までほむらちゃんを信じてるよ。)
デビほむ「!」
デビほむ(ようやく私を殺す気になったようね。)
デビほむ(これで全てが終わるわ……)
まど神「これが、私の答えだよ!!」シュンッ
デビほむ「これが、私の愛よ!!」シュンッ
デビほむ「さようなら、まどか。あなたと過ごした時間はかけがえのない宝物よ。」ボソッ
グサッ
デビほむ「えっ!?」
デビほむ「まどか!攻撃を外すなんて一体どういうつもり!?」
まど神「これが私の答えだよ。」
まど神「それにほむらちゃんだってわざと外したじゃない。お互い様だよ。」
デビほむ「何を言っているの!?今のはたまたま外れただけよ!」
まど神「あのほむらちゃんが狙いを外すわけないでしょ。」
デビほむ「こっ、来ないで!それ以上近づいたら本当にあなたを殺すわよ!」
まど神「もういくらごまかしても無駄だよ。」
まど神「さっきの攻撃を外した事ではっきりしたんだから。」
まど神「やっぱり、ほむらちゃんは最初から私を殺すつもりなんてなかったんだね。」
デビほむ「くっ……」
デビほむ「でっ、でも!私は世界中の人間を殺したのよ!」
デビほむ「あなただって見たでしょう!?私が四人を殺した所を!」
まど神「それも嘘。ほむらちゃんの事だもん。殺したように見せかけてどこかに閉じ込めているだけでしょう?」
デビほむ「だからって、私が死ななきゃみんな戻って来ないのよ!」
まど神「大丈夫、きっと大丈夫。信じようよ、私たち二人ならなんだって出来るって。」
まど神「だって最後まで諦めず、不可能を可能にする、それが魔法少女なんだから。」
デビほむ「でも、でも……」
まど神「それに前に言ったよね、『ほむらちゃんを犠牲にしてまで世界中の人を救えるような世界を、ほむらちゃんを悲しませるような世界を、私は望まない。』って。」
デビほむ「まどか……」
グラッ
さやか「まどかの言う通りだよ、ほむら。」
まど神・デビほむ「!?」
まど神「二人とも一体……」
さやか「ほむらは世界中の人間を殺したように見せかけて、地球規模の結界に閉じ込めていたんだよ。」
デビほむ「私が死なない限りあの結界からは戻って来れないはずなのに、一体どうやって……」
さやか「まぁ、マミさんの中二病のおかげってとこかな……」
マミ「美樹さん、『中二病』じゃなくて、『素晴らしいアイデア』の間違いでしょ!」
さやか「はいはい……」
デビほむ「それで皆は……」
さやか「大丈夫、あんたが死ななくても皆戻って来られるよ。」
デビほむ「そう、それはよか……」フラッ
まど神「ほむらちゃん!」
デビほむ「ごめんなさい、私が死ななくても皆が戻って来れると思ったら、急に安心してしまって……」ポロポロ
マミ「全く暁美さんたら無理し過ぎよ。」
さやか「やっぱりあんたに悪魔は向いてないって事だね。」
まど神「それで結局魔女もどきや、ほむらちゃんの悪夢の原因はなんだったの?」
さやか「そうだね。今なら全て話せそうだね。」
さやか「あんたたちの痴話喧嘩に付き合わされた愚痴も言いたいけど……」
さやか「その前にそろそろ全ての黒幕にも出てきてもらおうか?」
さやか「キュゥべえいるんでしょ!いい加減出てきなっ!」
「………」
さやか「出てこないみたいだね。マミさん、いきますよ。」
マミ「えぇ!」
さやか・マミ「ティロ・ボールド!」ドドド
さやか(仕方ないとは言え、さやかちゃんは大切な何かを失った気がしますよ……)
QB「………」
さやか「ようやく現れたわね、全ての黒幕さん?」
デビほむ「インキュベーター!?何故あなたがここにいるの!?母星に逃げ帰ったはずじゃないの!?」
さやか「コイツはあんたに酷使されるのに嫌気がさして、母星に逃げ帰ったように見せかけていただけなんだよ。」
さやか「そして裏で魔女化システム復活のために、あんたたち二人を排除しようと暗躍していたってわけ。」
QB「美樹さやか、何故円環の理の鞄持ちに過ぎない君ごときが、この一連の状況を全て把握したかのような行動が取れるんだい?」
さやか「あんたの行動が手に取るように分かったからだよ。」
QB「馬鹿なっ!?今回は一切表立って行動しなかったと言うのに、何故僕らの仕業だと分かるんだい?」
さやか「再改変前の記憶を持っていて、なおかつ、こんな事をするのはあんたしかいないでしょ?」
QB「一体何時から僕らの仕業だと?」
さやか「ほむらが悪夢を見始めた頃から怪しいとは思ってたよ。」
まど神・デビほむ「そんな早い段階から……」
さやか「コイツは魔女もどき、本物のワルプルギスの夜、そして悪夢を使って、ほむらを追いつめていたんだよ。」
さやか「そして、円環の理が正常に機能していないと確証を得た時、ほむらがが死ぬ事でまどかを覚醒させるよう仕向けていた。」
さやか「その時死にそうなほむらを排除して、円環の理であるまどかを支配し魔女化システムを復活させようとしていた。」
さやか「これが私の推測。どう?間違っている所ある?」
まど神「すごいね、さやかちゃん。まるで名探偵みたいだよ。」
QB「美樹さやか、ほぼ君の推測通りだけど、一つ訂正があるよ。」
さやか「言ってみな。」
QB「僕らがしたのは魔女もどきと人工グリーフシードの件だけだよ。暁美ほむらの悪夢については関わっていない。」
一同「!?」
マミ「キュゥべえ、嘘を言うのなら風穴が開くわよ。」
QB「感情の無い僕らに嘘を言う必要性なんて無いだろう?」
QB「おそらく魔女もどきが現れた事によって、自分のした事に疑問を持った暁美ほむらの深層心理が、悪夢と言う形で現れたんじゃないのかな?」
デビほむ「嘘っ!?そんな……」
デビほむ「私は自分から破滅を早めたと言うの!?」
QB「推測や思い込みだけで先走り、勝手に自滅を早めてくれるとはね。僕らに取っては好都合な誤算だったよ。」
まど神「キュゥべえ……」ギロッ
QB「美樹さやか、そこまで分かってたのにどうして二人にまで隠していたんだい?」
さやか「それはあんたが一番分かっているんじゃない?」ニヤリ
さやか「それにほむらに言ったら、性格上まどかを覚醒させまいとして、余計精神的に追いつめられると思っていたからね。」
さやか「魔女化した時もそうだったよね、ほむら。」
デビほむ「うっ……」
デビほむ「『ぐうの音も出ない』とはまさにこの事ね……」
さやか「そこで二人をおとりにして、コイツらの企みを潰そうとしたんだよ。」
さやか「私たちの魔女もどきばかり出したのは、最も効率よくほむらを追いつめれるため。」
さやか「最初から本物の魔女を出さなかったのは、あんたも私たちの魔女もどきだけで十分と考えていたから。」
さやか「本物の魔女を出すまで大量の魔女もどきを出したのは、私たちが二人に応援を求め、ほむらに魔女もどきを見せるため。」
さやか「そしてワルプルギスの夜を選んだのは、確実に二人が出て来ざるを得ない状況にするため。」
さやか「どう?今度はパーフェクトな推理でしょ?」
QB「美樹さやか、君は一体何者なんだい?」
さやか「聡明な魔法美少女!」ドヤッ
一同「………」
デビほむ「さっきまでは偽者じゃないかと思ったけど、杞憂だったようね。」
さやか「それどういう意味よっ!」
まど神「いつものさやかちゃんで安心したよ。」
さやか「ちょっと!まどかまで!?」
QB「何故こんな相手に計画を阻止されたのか、わけがわからないよ……」
マミ「ワルプルギスの夜まではキュゥべえの計画、そして美樹さんの推測通りに進んでいたわね。」
QB「訂正するほど間違ってはいないね。」
QB「それにしても何故僕らに気づかれずに行動できたんだい?」
さやか「そんな事言うわけ無いじゃん、バーカ!」
デビほむ「さやかに馬鹿扱いされるとは地に落ちたわね、インキュベーター?」ファサッ
QB「君たち二人も美樹さやかの掌の上で踊らされていたけどね。」
デビほむ「うっ……」
QB「まさか鹿目まどかと暁美ほむらのみを監視していたのが仇になるとはね。」
さやか「キーパーソンはまどかとほむらだけだと思った?残念、さやかちゃんでした!」
QB「次からは君たち全てを監視するよ。」
さやか「そんな事できるかな?」ニヤリ
QB「?」
さやか「それにしてもまさかあんな方法でまどかを覚醒させるとは、さすがに私も想定外だったよ。」
さやか「ワルプルギスの夜の後あんたに何があったの?」
デビほむ「消滅したとは言え、グリーフシードが現れたから円環の理は正常に機能していないと確信したわ。」
デビほむ「だから、その原因である私が死ねば、まどかは覚醒するだろうし、この世界の歪みも消えると思ったわ。」
さやか「まぁ、そこまでは私の推測通りだったよね。」
デビほむ「でもまどかが覚醒したらこの世界がどうなるか分からなかったから、万一の為に私が死ぬ以外の方法を取らないといけなかったの。」
デビほむ「あの後の悪夢の時、私自身にまどか以外皆殺しにしてしまえばいいって言われて、今回の方法でまどかを覚醒させればいいんじゃないかって思いついたわ。」
デビほむ「それで覚醒したまどかに殺される事で、この世界の皆を元に戻して、まどかを含めた全ての人間の記憶から私の事を消し去れば全て終わると考えたの……」
まど神「なんで私の記憶まで消そうだなんて……」
デビほむ「まどかだけが私に関しての記憶を持っていたら、あなたにまで私と同じ悲しみを与えてしまうと思ったからよ。」
さやか「途中で円環の理が正常に機能してるって分かったのになんで止めなかったのよ……」
デビほむ「もうあの時点では後戻りのしようがなかったのよ……」
さやか「さすがクレイジーサイコレズと言われるだけの事はあるみたいだね。」
デビほむ「私のどこがそうだって言うのよ!」
さやか「う~ん、全部?」
デビほむ「まどかぁ~、さやかがいじめるわ。」ダキッ
まど神「よしよし、泣かないで、ほむらちゃん。」ナデナデ
さやか「それにまどか、あんたの行動も想定外だったんだよ……」
さやか「まさか途中でほむらの本心に気づくとはね。」
まど神「私はほむらちゃんの恋人さんだもん!当然でしょ!」
まど神「それにさやかちゃんが言ったんだよ。『最後までほむらちゃんを信じて。』って。」
さやか「まどかもほむらの本心に気づいたなら何で途中で止めないかなぁ……」
さやか「最後まで戦闘を止めなかったから、てっきり気づいてないと思ってたのに。」
まど神「普通に言ってもしらを切られると思ったから、決定的な証拠が出るまでどうしようもなかったの……」
さやか「キュゥべえ、あんたもほむらの行動は想定外だったんじゃない?」
QB「確かにね。暁美ほむらの鹿目まどかへの異常とも言える執着心は想定していたけど、まさか世界中の人間を殺すとは思いもよらなかったよ。」
デビほむ「異常じゃないわ!愛よ!」
チュー
まど神「もうっ、ほむらちゃんったら///」
一同「………」
マミ「さっきまで本気の殺し合いをしていたとは思えない惚気っぷりね……」
QB「女性同士では子を生す事は出来ないのだから、非生産的で全く持って理解できないよ。」
デビほむ「やかましいわよ、インキュベーター!」
デビほむ「それに、奇跡も、魔法も、あるのよ!」
さやか「ほむら、それ私の名言じゃん!パクらないでよ!」
グラッ
一同「!?」
さやか「あっ、ちょうどいいタイミングで戻って来たみたいだね。」
杏子「さやか、頼まれた通り見滝原周辺の魔法少女たちも連れてきたぞ。」
なぎさ「皆にも今回の騒動の経緯は一通り説明しておいたのです。」
さやか「二人ともお疲れさま。」
さやか「それじゃあ、私たち魔法少女全ての敵であるインキュベーターたちには、そろそろ消えてもらおうか。」
一同「はい!」
QB「やれやれ、魔法少女たち、まだくたばり損なっていたとはね。とっとと消えてしまうんだね。」
杏子「うっさい、バーカ!」
なぎさ「消えるのはお前たちなのです!」
マミ「あなたたちの言う事など、聞く耳は無いわ。」
さやか「私たちも、この世界の皆も、お前たちみたいなの大っ嫌いだ!」
モブ魔法少女たち「そうだ、そうだ!大っ嫌いだ!」
QB「君たち正気かい?魔女化システム復活は目前だよ?」
QB「滅びるのが目に見えているこの世界で、魔法少女ごときが何をしても無駄だよ。」
まど神「無駄な事なんてない!それに、私たちはただの魔法少女じゃない!」
デビほむ「この世界に、守る価値を見つけたからね。」
QB「戯れ言はそこまで。どうせ君たちは死ぬだけだよ。」
まど神「死ぬ気はないよ。でも……」
デビほむ「死ぬ気はないわ。でも……」
まど神・デビほむ「命をかけてこの世界を守る!それが、魔法少女ってものでしょう!」
一同「!?」
さやか(ソウルジェムが光ってる?)
さやか(もしかしてあの時みたいに、二人に私たちの魔力を与えられるんじゃ……)
さやか「皆!二人に魔力を分けてあげられるよ!」
一同「はい!」
さやか「まどか!ほむら!これが、私たちの希望だよ!」
まど神「うん!」
デビほむ「えぇ!」
QB(マズいっ!)
マミ「させない!」
QB「!?」
まど神・デビほむ「皆の希望を絶望で終わらせたりしない!」
まど神・デビほむ「貫いて!スペリオル・シューティング……」バタン
一同「!?」
さやか(やっぱりさっきの戦闘で二人ともボロボロだったみたいだね……)
QB「どうやら運はまだ僕らに向いているみたいだね。」
QB「暁美ほむらの排除には失敗したが、一番の目的である円環の理の観測はできた。」
QB「後は円環の理の支配さえ出来れば、魔女化システムは復活だよ。」
QB「それまでせいぜい束の間の平和を楽しむといいよ、魔法少女たち。」スッ
さやか「待ちなさい!インキュベーター!」
《数日後・ほむホーム寝室》
ほむら「………」Zzz
まどか「ほむらちゃん……」
さやか「まどか、大丈夫だよ。あのほむらの事だもん。すぐに目が覚めるって。」
さやか「それに今マミさんたちが結界の中の魔法少女を見滝原に集めてくれてる最中だよ。」
さやか「前より魔法少女が多くなってる分、今度こそ完全にキュゥべえたちを消し去れるって。」
まどか「そう、だね……」
さやか「?」
まどか「それにしてもそのペンダントすごいよね。マミさんのアイデアなんだっけ?」
さやか「うん。初めは空間移動の機能だけだったんだけど、例によってマミさんがあれこれ付けたがったせいで、トンでもスペックなアイテムになっちゃったわけ。」
まどか「私がほむらちゃんを好きだと意識するきっかけになったり、ほむらちゃんが死なずに済んだり、何かとマミさんの中二病に助けられてるよね。」
さやか「地味に重要な場面で役に立ってるけど、普段はアレなだけに何とも言いづらいんだよね……」
ほむら「うっ…う~ん……」
まどか・さやか「!?」
まどか「ほむらちゃん!」ダキッ
ほむら「まどか……」ギュッ
さやか「ようやく目が覚めたみたいだね、ほむら。」
ほむら「あなたにはずいぶん助けられたようね、ありがとう。」
さやか「どういたしまして。」
ほむら「目が覚めた事だし、今すぐにインキュベーターを潰しに……」フラッ
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「ごめんなさい。まだ戦えないなんて情けないわね……」
まどか「そんな事ないよっ!今回ほむらちゃんはすっごく無理してたんだからしょうがないよ!」
さやか「そうだよ。完全に回復するまではまだ二人とも安静にしていなって。」
さやか「二人だけにするとまた無茶しかねないから、そうさせない為にも私は残ったんだから。」
ほむら「でもそんな悠長な事言ってたら、インキュベーターが魔女化システムを復活させてしまうわ。」
まどか「大丈夫。私たちにはまだ切り札だって残っているじゃない。」
ほむら「世界改変……」
まどか「うん。」
まどか「もちろん、私たちがキュゥべえたちをどうにか出来ればいいけど、もし間に合わなくても最後の手段として世界改変する事だって出来るよね?」
ほむら「えぇ。」
さやか「だから、その為にも今は二人ともしっかり回復しな。あんたたちの身の回りの事は私がやってあげるからさ。」
まどか「ありがとう、さやかちゃん。」
ほむら「ありがとう、さやか。」
さやか「そうそう、私も居るんだからアレな事はしないでよ。」ニヤニヤ
まどか・ほむら「……///」
《後日・ほむホーム》
ゼロ「……と言うように、魔法少女システムの変更とインキュベーターの浄化が済んだからお前たちに報告しにきたぜ。」
一同「………」
ゼロ「あぁ、まぁ、なんて言うかツッコミたいことはいろいろあると思うが……」
ほむら「素晴らしいわゼロ!そのベリアルさんには、今度是非お礼しておかないと!」
ゼロ「えっ?」
ほむら「あのにっくきインキュベーターを浄化するだけじゃなくて、まどかとの娘もできるようになるなんて、まるで夢のようだわ!」キャッキャッ
まどか「ほむらちゃん、うれしい気持ちは分かるけど、まだおとなしくしていないとダメだよ。」
ほむら「そうは言ってもこのシステム変更がなかったら、◯◯◯(自主規制)に◯◯◯◯◯(自主規制)を◯◯◯(自主規制)て◯◯◯(自主規制)を◯◯◯◯◯(自主規制)つもりだったのよ!」
さやか「このド変態!放送禁止用語を連発するんじゃない!」
ほむら「さあ、まどか!いつまでも寝ている訳にはいかないわ。早くまどかのご両親に挨拶に行かないと!」
まどか「ちょっと、ほむらちゃん!しばらくはゆっくりしていないとダメだよ。二人とも傷だってまだ癒えてないんだから!」
さやか「というか、今はまだまどかの家族もあんたが作った結界内にいるじゃん。」
ほむら「じゃあ、今すぐ連れて来なさい!」
さやか「無茶言わないでよ。本来あんたら二人が回復してから、魔法少女以外の皆はこっちに戻す予定だったんだから。」
ほむら「それじゃあ、まどか、今すぐ皆をこっちに戻しましょう!」
まどか「今の私たちじゃ、ボロボロでそんな事出来ないんだって!」
ゼロ「インキュベーターの件はもう大丈夫だから、急ぐ必要なんて……」
ほむら「仕方ないわね。ならここは問題が解決したお祝いに久しぶりにほむほむしましょう!」
まどか「だから、まだ二人ともボロボロでそんな事もできないんだってば!」
ほむら「大丈夫よ、まどか。あなたは何もしないで横になっているだけでいいから。」
さやか・ゼロ「………」ポカーン
ほむら「何見てるのよ、さやか、ゼロ!私は今からまどかとイチャイチャチュッチュッするのよ!」
ほむら「あなたたちは邪魔だからどっか行ってなさい!さもなくば即刻蜂の巣にするわよ!」
さやか「わけがわからないよ……」
ゼロ「うそーん……」
まどか「ちょっと、ほむらちゃん!私たちを助けてくれた人たちに言う台詞じゃないよ!」
ほむら「分かったわ、まどか!そういう事ね!」
まどか「ほむらちゃん、分かってくれたんだね!」
ほむら「えぇ。まどかは見られてする方が興奮するのね!」
一同「………」ポカーン
ほむら「全く女神ともあろう者がなんて淫らなのかしら。『ピンクは淫乱』と言うのは本当のようね。」
さやか「淫らなのはお前だ!この淫魔めっ!」
まどか「これまでの凛々しいほむらちゃんのイメージが壊れたよ……」
ほむら「まどかぁぁ~~!!」
まどか「きゃあぁぁ~~!!」
さやか「ゼロ、見苦しいとこ見せちゃってごめんね。こうなったらほむらのバカ、言う事聞かないみたいなんだよね。」
さやか「今回のお礼はこのバカップルが回復したらまたさせてもらうから、とりあえず向こうでお茶でもしながら、もう少し詳しい話を聞かせてくれる?」
ゼロ「構わないぜ。」人間態に
さやか「こっちのバカップルの情事はしばらく終わりそうにないからね……」
ゼロ「そうみたいだな……」
ほむら「さぁ、まどか!今日は寝かさないわよ!」
まどか「だから、それは無茶の範囲なんだよ~」
ほむら「無茶かもしれないけど、無理じゃないわ!」
さやか(無茶させる気まんまんだ……)
さやか「まどか、私はゼロとあっちにいるから、終わったら声かけてね。いつになるかは知らないけど……」
まどか「待って、さやかちゃん!ほむらちゃんを止めてよ!」
さやか「ごめんね、まどか。そこのバカはさやかちゃんにはどうしようもないみたいだよ……」
まどか「そんなぁ~~」
《数年後・教会》
一同「二人ともおめでとう!」
まどか・ほむら「皆ありがとう///」
さやか(ウエディングドレスの代わりに、二人してあの衣装を着るとはね……)
さやか(まどかは人並みに大きくなったから見栄えはよくなったけど、ほむらは相変わらずだからあの衣装着ても残念な胸が強調されるだけだよね。)
ほむら「結界からみんなを戻す時、私がループしていた頃からの記憶も持たせるのはさすがに疲れたわね。」
マミ「それはしょうがないでしょう。演技とは言え、あれだけの事をしでかしたのだから。」
ほむら「そっ、それは反省しているわよ。」
まどか「それに、このくらいの事をしないと、またほむらちゃん一人で抱え込んじゃうんだからっ!」
杏子「あん時はお前がさやかの記憶を消さずにおいたから、なんとかなったとはいえ、記憶が有るのと無いのじゃ全然違うからな。」
ほむら「分かってるわよ。だからあれ以降は困った事があったら皆に相談しているじゃない。」
さやか「だからと言って『まどかにどんな下着やネグリジェが似合うかしら?』って相談するのはどうかと思うよ……」
ほむら「まどかの誕生日プレゼントなのよ!サプライズで祝いたいじゃない!」
杏子「誕生日プレゼントに、ヒラヒラな下着とスケスケのネグリジェを贈ろうとするお前の思考回路はどうかしてるぞ……」
ほむら「かつての偉い人は言っていたのよ。」
ほむら「『女性に服を贈るのは着せたいからじゃなくて、脱がせたいからだ。』って。」ファサッ
さやか・杏子「やっぱそれ目的かよっ!」
なぎさ「マミさん、聞こえないのです!手をどけて欲しいのです!」
マミ「ロクでもない事だから聞かなくていいのよ。」
なぎさ「?」キョトン
なぎさ「それにしても不思議ですよね。」
なぎさ「恋人同士ならソウルジェムの穢れが出ないようにシステム変更したはずなのに、なぎさやマミさんのように恋人じゃなくても穢れが出ないなんて。」
マミ「そうよね。」
まどか「きっと、強いつながりがあればよかったんじゃないでしょうか?」
まどか「二人はもうずっと一緒に暮らしてますし、仲のいい姉妹に見えますよ。」
マミ「ありがとう、まどかさん。」
なぎさ「ありがとうなのです、まどか。」
さやか(恋人のように見えれば実際どうかは関係なく、恋人と見なされて穢れが出ないようになってたりして……)
さやか(前ゼロに聞いた話じゃ、キュゥべえにシステム変更強要したのって結構な百合好きって聞いたし。)
まどか「円環の理としての役目もほとんどしないで済むようになったから、こうしてほむらちゃんの側でみんなと一緒に過ごせるようになったんだもんね。」
ほむら「えぇ、ずっとあなたの側にいるわ。」
~数十分後~
司会者「では、指輪の交換を。」
まどか・ほむら「はい。」
ほむら「それともう一つ交換したいものがあるんですが、いいですか?」
司会者「?」
司会者「えぇ、どうぞ。」
ほむら「まどか、約束のリボンずいぶん遅くなっちゃったわね。」スルッ
まどか「!」
まどか「ほむらちゃん、あの時の約束覚えていてくれたんだ。」
ほむら「あなたと交わした約束よ。忘れるわけないじゃない。」
ほむら「それに今度は断ち切る為じゃない、あなたと繋がる為にもらってくれるかしら?」
まどか「なら、私も……」スルッ
ほむら「やっぱり、あなたの方が似合うわね。」ニコッ
まどか「普段の凛々しいほむらちゃんもいいけど、三つ編みの可愛いほむらちゃんもいいよね。」ニコッ
ほむら「もうっ、その姿はちょっと恥ずかしいわ///」
~数分後~
司会者「あの……そろそろ……」
まどか・ほむら「イチャイチャ」
一同(もうやだ、このバカップル……)
さやか「いい加減式を進めなさい!このバカップル!」
まどか「痛いよ、さやかちゃん!」
ほむら「そうよ!何するのよ!」
杏子「人目もはばからずイチャイチャするバカップルには当然の対応だろ。」
ほむら「分かってないわね、杏子。人目もはばからずイチャイチャするって言うのはこういう事を言うのよ。」
チュー(舌まで入れてる)
まどか「!?」
一同「………」ポカーン
まどか「ほむらちゃん、これ以上はちょっと……///」
ほむら「構わな……」
さやか「構いなさい!」
ほむら「残念ね。続きは帰ってからにしましょう。」
まどか「うっ、うん……///」
さやか「全く公衆の面前でナニやろうとしてんのよ……」
ほむら「いざとなったら、記憶操作でどうとでもなるわ。」ファサッ
杏子「そんなふざけた理由で力を使うな、このバカ!」
司会者「あの、そろそろ指輪交換の方を……」
まどか・ほむら「!?」
まどか・ほむら「すっ、すみません……」
ほむら「それじゃあ……」
ほむら「まどか、私の愛、受け入れてくれる?」
まどか「もちろんだよ!」ニコッ
ほむら「素敵よ、まどか。」
まどか「今度は私の番だね。」
まどか「ほむらちゃん、ずっと私と一緒にいてくれますか?」
ほむら「当然よ!」ニコッ
まどか「綺麗だよ、ほむらちゃん。」
モブ一同「おめでとう!」
まどか・ほむら「みんな、ありがとう。」
杏子「今更だけどよ、ソウルジェムってアタシらの本体だよな?」
マミ「えぇ、そうね……」
なぎさ「なのになんであの二人は、自分のソウルジェムの一部を指輪に出来るのですか?」
さやか「考えるだけ時間の無駄だよ。あのバカップルの思考回路は、マミさんのアレな思考回路同様まともな人には理解出来ないからね……」
なぎさ「あぁ~、確かにそれじゃあ理解出来ませんね。」
マミ「ちょっと、さやかさん!私と二人の思考回路を一緒にしないでよ!」
三人「えっ?」キョトン
さやか「すごく分かりやすいたとえのつもりだったんですが……」
杏子「あぁ、この上なくいいたとえだったな。」
マミ「えぇ~」
~数分後~
司会者「では、誓いの口づけを……」
さやか「しなくて大丈夫です。」
まどか・ほむら「どうして?」
さやか「胸に手を当てて考えなさい!」
まどか・ほむら「こう?」
一同「!?」
さやか「あんたたち、わざとやってやしないでしょうね?」
まどか・ほむら「?」キョトン
杏子「ダメだな、こりゃ……」
ほむら(まどかの胸が……)
さやか「!」
さやか「やめんかい!この変態!」
ほむら「あなたが『胸に手を当てて考えなさい。』と言ったのに、どうして私は叩かれないといけないのよ!?」
さやか「『自分の』胸に手を当てて考えるに決まってるでしょう!」
さやか「何当然のように、二人して相手の胸を触ってるのよ!」
まどか・ほむら「えっ!?自分の胸の方だったの!?」
まどか・ほむら「私たちいつも自分の胸より……」モゴモゴ
さやか・杏子「あんたらはもう下手な事をしゃべるな!」
司会者「あの、誓いの口づけはどうしましょう?」
さやか・杏子「しなくて……」
まどか「するに決まってるよ!」
ほむら「するに決まってるわ!」
一同「はぁ~~」
司会者「では、誓いの口づけを。」
ほむら「まどか、愛してるわ。この世界の誰よりも。」
まどか「私も大好きだよ。ずっと側にいてね、ほむらちゃん。」
まどか「ほむらちゃん……///」
ほむら「まどか……///」
さやか(もうこの段階でイヤな予感しかしない……)
チュー
~数分後~
さやか(やっぱりロクな事にならなかったよ……)
司会者「申し訳ありませんが、お二人を止めて頂けますか?」
さやか・杏子「分かりました。」
さやか・杏子「おい、そこのバカップル!いつまでしてるつもりだ!」
まどか・ほむら「!?」
まどか「えっ!?まだ数分しかしてないよ?」キョトン
ほむら「いつもはもっと長いわよ?」キョトン
一同(一体いつもはどんな事しているんだろう……)
~数十分後~
司会者「続いてはブーケトスです。」
マミ「ついにこの時ね!」キラキラ
さやか(なんかイヤな予感がする……)
司会者「では、お二人ともお願いします。」
まどか・ほむら「分かりました……」
まどか・ほむら「皆に幸せを!二重祝賀射撃(ティロ・デュエット・フェリーチェ)!」
モブ一同「!?」
ほむら(なんでこんな時まで、マミの考えた台詞を言わなきゃいけないのよ……)
まどか(『二人の為に最高のケーキを作るから任せて!』って言うからウエディングケーキお願いしたのに、まさか代わりにこんな事になるなんて思ってなかったよ……)
モブ一同「二人ともありがとう!」
モブ「素敵な演出だったよ。」
モブ「最高のブーケトスだったわ。」
モブ「さすがは魔法少女と言われるだけの事はあるね。」
五人「えっ!?」
マミ「私の想像通りね。」
まどか「マミさん、これは一体どういう事なんですか?」
ほむら「普通マミのアレなセンスはドン引かれるはずよ!」
マミ「ほむらさんたらひどいじゃない!二人の為に最高の演出を考えたのに!」
さやか「もしかしたら普通の人は日常的に魔法を見ていないから新鮮なのかもしれませんね。」
マミ「そんな事ないわ!やっぱり私のセンスは万人に受け入れられると言う事よ!」
さやか「いや、それは勘違いだと思いますよ。」
マミ「えぇ~~」
~数分後~
司会者「では、最後に記念写真を撮りますね。」
さやか「いやぁ~、さやかちゃん、今日はなんか無駄にツッコミ疲れちゃいましたよ。」
杏子「確かにな。まどかもほむらも惚気まくっていたからな。ツッコミお疲れさん。」
さやか「ねぇ、杏子……」スッ
杏子「仕方ねぇな。今日だけだぞ。」
まどか「ほむらちゃん、やっぱりあれにする?」
ほむら「当然よ、まどか。」
司会者「それじゃあ、撮りますよ。」
司会者「はい、チーズ。」
なぎさ「えっ!?チーズ!?どこにあるのですか!?」キョロキョロ
マミ「あっ!?」
パシャ
《数年後・ほむホーム》
ほむら「今となってはこの時の事もずいぶん懐かしく感じるわね。」
まどか「どうしたの、ほむらちゃん?結婚式の時の写真を眺めたりして。」
ほむら「いえ、ずいぶんと遠回りしてしまったけど、ようやくまどかと同じ時を歩めるようになった幸せをかみしめていたのよ。」
まどか「私もずっとほむらちゃんと一緒にいられて、すごくうれしいよ。」
ほむら「まどかと同じ時を歩めるようになったのだから、これはもう使わないでおきましょう。」
まどか「それをどうするの?」
ほむら「これにはまどかを救う為に何度も助けられたからね。写真と一緒に飾る事にするわ。」
まどか「改めて言わせて、ほむらちゃん。今まで本当にありがとう。そしてこれからもずっとよろしくね。」
ほむら「えぇ。私の方こそよろしくね。」
まどか「ウェヒヒ。」
ほむら「ウフフ。」
?「ママぁ~」
まどか・ほむら「!?」
ほむら「いけない、あの子が呼んでるわ。」
まどか「それじゃあ、行こっか?」
ほむら「えぇ。」
【回想終了】
〈数時間後・ほむホームリビング〉
まど神「これが私たちに起こった事だよ。」
デビほむ「これが私たちに起こった事よ。」
一同「………」ゴクリ
まどか「そっちの私たちってすごく辛い思いをしたんだね。」
ほむら「辛い事も話してくれてどうもありがとう。」ペコリ
まど神「これであなたたちが辛い目に会わなくて済むなら安いものだよ。」ニコッ
デビほむ「私が言えた事じゃないけど、こっちの私も悩み事は一人で抱え込まないでまどかたちに相談してね。」
ほむら「分かったわ。」
さやか「そっちのほむら、一つ聞きたい事があるんだけどいい?」
デビほむ「何かしら?」
さやか「あんた瓜二つの姉妹とかいない?」
デビほむ「いえ、いないけど。」キョトン
デビほむ「何で今更そんな事聞くの?こっちの私だって姉妹はいないはずでしょ?」
まど神「おそらく昔のほむらちゃんと、今のほむらちゃんが別人みたいに違うからじゃない?」
さやか「うん。その通りだよ。まどかが告白する前、二人でお風呂に入ってたよね?」
デビほむ「そうね。」
さやか「お風呂でまどかの裸なんだよ?襲わないとか頭大丈夫?」
デビほむ「まさか襲わないことで正気を疑われるとは思わなかったわ。」
まど神「普通は逆のはずなのにね……」
杏子「ほんとほんと。ノンケがどうやったらこっちの変態と同じになるんだか。」
ほむら・デビほむ「あなたたち、そろいもそろって失礼よ!」
まど神「でも不思議だよね。今ではこんなに残念思考なほむらちゃんになっちゃったって言うのに……」
デビほむ「まどかはあの時のような悲しみをまた繰り返したいの?」ウルッ
まど神「そう言う意味じゃないんだよ、ほむらちゃん。」
さやか「シリアス補正でもついてたのかなぁ……」
まど神「どういう事、さやかちゃん?」
さやか「あっ!こっちの話。気にしないで。」
さやか「まぁ、強いて言うならあんな状況でほむらが『パンツパンツ』って連呼してたらおかしいでしょ?」
まど神「確かにそうだよね……」
ほむら・デビほむ「と言うか、私そんなに連呼していないと思うのだけど……」コソコソ
まどか・まど神「……」ジトー
まどか「言わないだけで……」
まど神「盗ろうとするのは……」
まどか・まど神「無し、なんて言わせないからね!」
ほむら・デビほむ「うっ……」
さやか(システム変更後はコメディ補正でもついてるのかねぇ……)
さやか「殺しあいまでした二人が何をどう間違ったらこうなるのよ……」
まどか・まど神「愛だよ!」
ほむら・デビほむ「愛よ!」
さやか「わけがわからないよ……」
さやか「それに結婚式の時はそっちのバカップルも、こっちのバカップル同様の惚気ぶりで、向こうのさやかちゃんを困らせてたよね……」
ほむら・デビほむ「!」
ほむら「私たちの方がそっちの私たちよりラブラブよ!」ダキッ
デビほむ「私たちの方がこっちの私たちよりラブラブよ!」ダキッ
まどか・まど神「きゃっ!?」
さやか「やめなさい!この変態!」
ほむら・デビほむ「痛いじゃない!二人して何するのよ!」
杏子「この辺で止めないとまたロクでも無い事になるからだ!」
ほむら・デビほむ「ほむぅ……」
まど神「こっちの世界の二人も息ピッタリだね。」
まどか「うん。二人とも仲良しさんだよ。」
まどか「それにほむらちゃんたち、自分の世界の私たちがよりラブラブだって言ってたけど……」
まど神「こっちの世界に来た時、すぐに違う世界の私たちを襲った事……」
まどか・まど神「忘れたなんて言わせないよ!」
ほむら・デビほむ「うっ……」
ほむら「あれはちょっとした出来心で……」
デビほむ「そうそう、ちょっとした火遊びのつもりで……」
ほむら・デビほむ「私が愛してるのは私と一緒の時を過ごしたまどかだけよ!」
ほむら・デビほむ「これはどんな事があっても決して揺るがないわ!」
まどか・まど神「………」
まどか・まど神「じゃあさ、『私たち二人とも好きにして……」
ほむら・デビほむ「本当!?今すぐ◯◯◯◯(自主規制)しましょう!」
杏子「さっき言った事もう揺らいでるぞ。」
さやか「しかも最低な回答だしね……」
ほむら・デビほむ「あっ!」
ほむら・デビほむ「まどか、違うの!これはその……」
まどか・まど神「ほむらちゃんのそういう真っ直ぐな所も嫌いじゃないよ……」
ほむら・デビほむ「まどかぁ~~!」ダキッ
杏子「ん?マミやちびっ子たちはどこ行った?」
さやか「この変態共が暴走するのを見越して、マミさんが向こうに連れて行ったよ。」
~数十分後~
ゼロ「よう、帰って来たぜ。」
QB「ただいま……」
ほむら・デビほむ「ゼロ、頼んでおいたものは……」
ゼロ「分かった分かった、そう急かすな。」
ほむら・デビほむ(これさえあれば……)ゴソゴソ
ほむら・デビほむ「!?」ビクッ
まどか・まど神「ほむらちゃん、場所はわきまえようね。」ニコッ
ほむら・デビほむ「はい……」
ほのか「キュゥべえもお帰り。」
ほのか「ほむらママたちがキュゥべえが早く帰って来ないかずっと待ってたよ。」
QB「そうなのかい……」
デビほむ「えぇ。おかえり、インキュベーター。あちこち歩き回って大変だったでしょう?」ニコッ
ほむら「ちょっとこっちの部屋で『お話』しましょう?」ニコッ
QB「君に絶滅寸前まで個体を減らされたからね。殺されるのは勘弁したいね。」
ほむら「こんな可愛い小動物を殺すわけないじゃない。」
QB「感情のない僕でも君たちがロクでも無い事を考えている事だけは分かるよ。僕への対応が露骨に違うからね。」
ほむら・デビほむ「いいからこっちに来なさい!」
QB「マミ、助けてくれ!ほむらに殺される!」
ほむら「いやねぇ、インキュベーター。『お話』するだけなのに死ぬわけないじゃない。」
マミ「キュゥべえ、後で私と美樹さんで傷は治してあげるからね。」
QB「傷!?やっぱり……」モゴモゴ
デビほむ「それとさやか、さっきの『お願い』聞いてくれるわよね?」
さやか「はいはい、分かりましたよ……」
さやか(選択の余地無しの脅迫じゃん。)
ほのか「?」キョトン
ーほむホーム違う部屋ー
ほむら「インキュベーター、早く他の個体を呼びなさい!」
QB「イヤだよ!何でみすみす殺されなきゃいけないんだい!?」
デビほむ「いいからやりなさい!さもないとあなたの母星ごと全滅させるわよ!」
QB「本当に殺さないと約束してくれるかい?」
ほむら「えぇ、殺したりはしないわ。殺したりはね。」
QB「何で二回も同じ事を言うんだい?」
ほむら「大事な事だから二回言ってあげたのよ。」
デビほむ「それで他の個体を呼ぶの?呼ばないの?」
QB「もし呼ばなかったら……」
デビほむ「母星ごと全滅させる。」
QB「全滅されるよりまだ虐殺の方がマシみたいだね……」
デビほむ「こういう時効率的な考えのあなたは便利ね。」
~数分後~
QB×多数「それで話って何だい?」
デビほむ「あなたたち、向こうの世界ではよくも私とまどかを傷つけてくれたわね。」ゴゴゴ
QB×多数「それは向こうの僕らの話だろう?こっちの僕らには関係ないじゃないか!」
ほむら「同じインキュベーターでしょう?」
QB×多数「相変わらず君の言動は非論理的で理解出来ないよ。」
ほむら・デビほむ「だ~ま~り~な~さ~いっ!」
ほむら・デビほむ「さぁ、インキュベーター、懺悔の時よ!」
QB×多数「懺悔じゃなくて、一方的な殲滅だよ!」
QB×多数「わけがわからないよ!」
ほむら・デビほむ「ウフフフフ、アハハハハ!」
QB×多数「全く持って、わけがわからないよ!!」
〈数十分後・ほむホームリビング〉
ほむら「ゼロ、そういえば何でインキュベーターも連れて行ったのかしら?」
ゼロ「あぁ、こっちのインキュベーターがもう悪さしてねぇかあれこれ聞いていたんだよ。」
ほむら「そういう事なら私に聞けばすぐ分かったのに。」
まどか「ダメだよ。ほむらちゃんに聞いたら無い事ばっかりでっち上げちゃうでしょ。」
ほむら「ほむぅ……」
ゼロ「こっちのインキュベーターはもう人間の感情エネルギーから手を引いて、新たな宇宙延命の方法を模索してるみたいだしな。」
ゼロ「まぁ俺がどうこうする必要はねぇだろうな。」
ゼロ「こっちのお前たちにも確認しとくが、こっちのインキュベーターはどうなんだ?」
マミ「大切なお友達よ。」
さやか「便利な解説役ってとこかな。」
まどか「ちょっとうさんくさいだけのマスコットってところですね。」
杏子「別にいてもいなくても構わないやつ。」
なぎさ「ほむらにおびえて過ごす哀れな小動物ですね。」
ほむら「視界に入るだけで不快に感じる害獣よ。今すぐ殲滅しなさい!」
ゼロ「もう悪事を働いていないって言うのに、マミ以外散々な扱いだな、お前……」
QB「全くだよ!それにほむら!君さっき……」
ほむら・デビほむ「インキュベーター、また『お話』しましょうか?」ニコッ
QB「イヤ、ナンデモナイヨ。アノコトハイッタリシナイヨ。」
ほのか「ティヒヒ、キュゥべえったらカタコトになってるよ。」
ゼロ「まぁ、必要ないとは思うが、こっちのお前たちにもこれ渡しとくか。」
まどか・ほむら「これは?」
ゼロ「俺の居場所を知らせる目印みたいなもんだな。」
ゼロ「そいつを使えば俺のとこに来れるぜ。」
ゼロ「もしインキュベーターが悪さして、俺の力が必要になったら使ってくれ。」
QB「もう人間の感情エネルギーから手を引いたのだからそんな事しないよ!」
ほむら「いいえ、この腐れ外道小動物の事だから、どうせ裏で悪い事企んでいるに決まっているわ!」
まどか「ほむらちゃん、言い過ぎだよ。」
QB「全くだよ!この絶壁魔法少女!あれ、少女だったっけ?」
バンッ
QB「!?」
ほむら「今すぐ私に殲滅されたいのかしら?」ゴゴゴ
QB「イエ、イイマチガイマシタ。ホムラサマハコンゴマミヲモシノグナイスバディニナルトシンジテオリマス。」
ほむら「あなた嘘が言えるようになったの?あっちの私を見てもまだそんな事が言えるのかしら?」
QB「うっ……」
デビほむ「ほむぅ……」ペタペタ
まど神(私はほむらちゃんに揉んでもらったおかげなのか人並みにはなったけど、ほむらちゃんはいくら私が揉んでも小さいままだったんだよね……)
さやか(さすがほむら。どっちの世界でも真っ平らなままだ。)
マミ(ここは何も言わない方が身の為ね……)
ほのか「気にしないで、ほむらママ。ほむらママはお胸が小さくてもとっても綺麗だよ。」
ほむら・デビほむ「ほのかぁ~~!」ダキッ
ゼロ「お~い、話を戻してもらっていいか?」
ほむら「ごめんなさい。続けてくれるかしら?」
ゼロ「あぁ。チャージできるとはいえ、一回のチャージで使えるのは一回限りだから気をつけてくれよ。」
ほむら「分かったわ。」
ゼロ「インキュベーター、ついでに言っとくが、もしお前が触ったら電撃を受けて俺のとこにも伝わるからな。」
ほむら・デビほむ「!」ニヤリ
QB「なんでそんな事をする必要があるんだい?」
ゼロ「必要ないとは思うが、お前がこれを隠したりしない為の予防線だ。」
ほむら・デビほむ「インキュベーター、ちょっと触りなさい。」
QB「イヤだよ!なんで電撃を受けると分かってて、触らなくちゃいけないんだい?」
ほむら・デビほむ「いいから触りなさい!」
QB「キュベベベベ!!」
一同(悪魔だ……)
ほむら・デビほむ「ゼロ、ちゃんと届いたかしら?」
ゼロ「あ、あぁ……」
まどか「ほむらちゃん、メッ!このペンダントは私が預かります。」
ほむら「そんなぁ~」
デビほむ「………」コソコソ
まど神「ほ~むらちゃん、何隠そうとしてるのかな?」
デビほむ「何も隠してなんかいないし、これを使ったら私たちの世界のインキュベーターを痛めつけれるなんてこれっぽっちも思ってないわ。」
まど神「ほむらちゃんって基本隠し事下手だよね……」
デビほむ「あっ!」
まど神「このペンダントは私が預かります。」
デビほむ「ほむぅ……」
QB「こんなとこにいたらいくら個体があってもキリがないよ!僕は帰らせてもらうよ!」
マミ(帰ると言っても私の家なのだから、暁美さんに見つかったらまたひどい目にあうんじゃないかしら?)
ほむら・デビほむ「待ちなさい!インキュベーター!」
バンッ
QB「当たらないよ、このツルペタ絶壁魔法少女!」
ほむら・デビほむ「この腐れ外道小動物め!母星ごと全滅してやる!」
QB「冷静さを欠いて引っかかったね、ほむら。」
ほむら・デビほむ「!?」
ほのか「ほむらママ、キュゥべえを殺しちゃうの?」ウルウル
ほむら・デビほむ「ちっ、違うのよ、ほのか!これはその……」
ほのか「………」ジー
ほむら・デビほむ「分かったわ、ほのか。インキュベーターは殺さないから、そんな顔しないで。」
ほのか「ありがとう、ほむらママ。」
QB「悪魔も娘には敵わないと言う事だね。」
ほむら・デビほむ「ぐぬぬ……」
ほのか「キュゥべえもわざわざほむらママを怒らせるような事言っちゃダメだよ。」
QB「無駄に個体を減らされるのはもったいないからね、善処するよ。」
ほむら・デビほむ(コイツ懲りないみたいね。)
ほのか「キュゥべえはいい子だね。」ナデナデ
QB「きゅっぷい!」ニヤリ
ほむら・デビほむ「!?」
ほむら・デビほむ(この腐れ外道め、今私たちを見てほくそ笑んだわね。)
ほむら・デビほむ(その上ほのかにナデナデされるなんて、後で絶対殺してやる!)
まどか・まど神(こっちのキュゥべえって間違いなくほむらちゃんをおちょくって楽しんでるよね……)
まどか・まど神(この後ほのかちゃんに気づかれないように、キュゥべえはほむらちゃんたちと『お話』していました。)
~数時間後~
ゼロ「おっ!どうやらイージスのチャージが完了したみたいだな。」
まどか「それじゃあ、今度こそ本当のお別れみたいだね。」
まど神「そうみたいだね。」
ほむら「そっちの私、ちょっと聞きたい事があるから、二人だけで話せるかしら?」
デビほむ「えぇ、構わないわ。」
さやか(どうせロクな事じゃないんだろうなぁ……)
ーみんなから少し離れたとこー
デビほむ「それで話って何かしら?」
ほむら「夜になると毎回まどかに主導権取られちゃうのだけど、どうすればいいかしら?」
ほむら「さっきは二人ともまどかに主導権取られちゃったとは言え、見た目からしてあなたは圧倒的な気がするのだけど?」
デビほむ「ちょっと!見た目からしてってどういう意味よ!」
デビほむ「確かに悪魔になって昔は好き放題できたけど、今は何故かまどかに主導権を取られる事が多くて、2:8でなんとかってとこよ……」
ほむら「じゃあ私はどうしようもないじゃない……」
デビほむ「それならイったすぐ後なら、まどかから主導権を奪い返せるかもしれないわ。」
ほむら「本当っ!?」
デビほむ「えぇ。その時のまどかったら◯◯◯◯◯◯(自主規制)表情で最高なのよ!」
ほむら「それは楽しみね!」
デビほむ「それとまどかは◯◯が弱いのよ。」
ほむら「それはいい事を聞いたわ。早速今夜にでもやってみましょう!」
ほむら「昔は主導権取れていたと言う事は、そっちの私もシリアスな雰囲気で迫ればまどかを好きにできるのではないかしら?」
デビほむ「確かにそれはいい考えね!今夜が楽しみだわ!」
ほむら「それに今日ゼロに買わせて来た本もあるものね。」
デビほむ「えぇ。イメージトレーニングはばっちりよ!」
ほむら・デビほむ「ウフフフフフ……」
~数分後~
ゼロ「帰るとするか、元の世界に。」変身
まど神「こっちの私たちも仲良くね。」
まどか「うん、もちろんだよ!」
デビほむ「こっちの私も悩み事は一人で抱え込まないで、絶対まどかたちに相談してね。」
ほむら「えぇ、心に刻んでおくわ。」
ほのか「こっちのママたち、楽しかったよ。」
まどか「私たちも楽しかったよ。」
ほむら「ほのか、辛い事や悲しい事がある時は、我慢しないでママたちに泣きついていいのよ。」
ほのか「うん!」
まど神・デビほむ「こっちの皆もどうもありがとう。」ペコリ
一同「どういたしまして。」
ゼロ「それじゃあ、こっちのお前たちも元気でな!」
~数分後~
まどか「行っちゃったね……」
さやか「この二日間はずいぶん慌ただしかったね。」
マミ「そうね。でも、おかげでとっても貴重な話も聞けたものね。」
杏子「あぁ。こっちのほむらも悩み事とかあったら、まどかやアタシたちに相談しろよ。」
ほむら「そうね、早速相談なのだけど……」ゴソゴソ
さやか「ほむら、そういう相談ならお断りだよ。」
ほむら「ほむぅ……」
なぎさ「ほむら、ずいぶんたくさんありますが、ほむらたちはゼロに何を頼んでいたのですか?」
ほむら「子供はまだ知らなくていいことよ。」
なぎさ「むうぅぅ~~!なぎさはもう立派な大人なのです!」
ほむら「そうなの?ならマミに……」モゴモゴ
まどか「ほむらちゃん……」ゴゴゴ
ほむら「冗談よ、まどか。」
さやか「あんたの冗談は冗談に聞こえないんだよ……」
なぎさ「マミさんに聞けば教えてくれるのですか?」
マミ「!?」ドキッ
なぎさ「マミさん、ほむらは何を買って来てもらったのですか?」
マミ「えぇと、それはその……」
さやか「なぎさ、その辺にしときな。マミさん困ってるでしょう?」
なぎさ「でもなぎさは気になるのです……」
ほむら「しょうがないわね。こういう事する本よ。」
チュー
まどか「!?」
さやか「この変態!なぎさもいるのにナニしてんのよっ!」
ほむら「何って、まどかを愛しているのだけど?」モミモミ
さやか「言葉選んだみたいだけど、全然意味ないからね!」
さやか「それと今すぐその手を離しなさい!」
なぎさ「マミさん、見えないのです!離して欲しいのですよ!」ジタバタ
マミ(暁美さんたらなぎさちゃんの教育上よろしくない事を平然とするから困ったものよね……)
なぎさ「みんなしてなぎさをのけ者扱いするなんてひどいのです!」
杏子「しょうがないだろ。お前にはまだ早いんだから。」
なぎさ「なぎさを子供扱いするのは止めるのです!」
さやか「わがまま言ってマミさんを困らせるなぎさは十分子供だよ。」ニヤニヤ
なぎさ「むうぅぅ~~」
なぎさ「分かったのです。大人ななぎさはマミさんを困らせるような事は言わないのです。」
マミ「なぎさちゃんは大人ね。」ナデナデ
なぎさ(マミさんもなぎさの事を子供扱いしている気がするのです……)
〔少し前・とある平行世界のある惑星〕
スライ「プラズマギャラクシーに行く前に仕上げなくてはならないのですから、我らダークネスファイブ、死ぬ気でやりますよ。」
ヴィラニアス・グロッケン「………」
グロッケン「死ぬ気っていうか、漫画のアシスタントじゃねえの、これ?」
スライ「漫画をなめてはいけませんよ。締め切り間近になると死屍累々とした状態になるそうです。」
グロッケン「おい、スライ!陛下に何とか言ったらどうだ?」
ヴィラニアス「そうだぞ、スライ!我輩たちの成すべき事はこれではないはずではないか。」
スライ「二人ともデスローグを見習いなさい。黙々と作業しているではありませんか?」
デスローグ「………」カキカキ
グロッケン(アイツは寡黙なだけじゃね?)
スライ「それに陛下をご覧なさい。あんなノリノリの陛下に『漫画描くのを止めろ。』などと言えますか?」
ベリアル「よしっ!ここはこうすれば良さそうだな。」カキカキ
ヴィラニアス・グロッケン「うっ……」
グロッケン「そこは『魔導』と言われるお前がどうにかしろよ。」
ヴィラニアス「うむ、ここはスライが適任だ。」
スライ「以前の100体紹介失敗の時もずいぶんご立腹でしたが、今の陛下を怒らせたらとんでもない事になりますよ。」
ヴィラニアス・グロッケン「それはまぁ、そうだが……」
スライ「それに、我らダークネスファイブ、命など陛下にお仕えした時点で捨てているはずです。」
スライ「命に比べればこのくらい訳ないはずでしょう?」
グロッケン「そりゃ、俺たちも同じだけどよ、これは何か違わなくないか?」
ヴィラニアス「我らダークネスファイブ、死ぬまで陛下にお供するつもりだが、命より何か大切な物を捨てているような……」
スライ「つべこべ言わずに作業に戻りますよ。」
ヴィラニアス「まぁ、奴に比べればまだマシか……」
グロッケン「だな。ゼロの力で生き返って戻って来たと思ったら、変身能力があるせいで、モデル役になっちまったからな……」
?「陛下、このポーズ疲れるのですが……」
ベリアル「お前はモデルなんだから、動かずにじっとしてろ!」
グラッ
一同「!?」
ベリアル「戻って来たみたいだな……」
ベリアル「おい、お前ら!せっかく客が来てくれたんだから、作業は一時中断して丁重にもてなせ。」
スライ「はっ!かしこまりました。」
グロッケン「こりゃ、しばらくまともな戦闘は無さそうだな……」
ヴィラニアス「仕方ない。タイラント、貴様も寝てないで手伝え。」
タイラント「!?」
まど神「ほのかちゃんを見つける為に無理を聞いて頂いてありがとうございました。」ペコリ
ベリアル「気にすんな、少し予定がずれただけだしな。」
ベリアル「それより、ほのかは無事見つかったみたいだな。」
デビほむ「はい、どうもありがとうございました。」ペコリ
ほのか「ベリアルさん、ママたちから聞きました。いろいろとありがとうございました。」ペコリ
ベリアル「あぁ、気にすんな。」
ベリアル「それにしてもまだ子供だって言うのにしっかりしてんな。」ナデナデ
ほのか「ティヒヒ。」
スライ「きっとまどかさんとほむらさんの育て方がよろしいのですね。」
まど神・デビほむ「ありがとうございます///」
ほのか「わぁ~!この怪獣さん可愛い~」ダキッ
タイラント「ぎゃおー」
ゼロ「ん?」
ゼロ「そういや、お前らダークネスファイブ、五人のはずなのになんか多くねぇか?」
ゼロ「魔導のスライだろ、氷結のグロッケン、炎上のデスローグに、極悪のヴィラニアス、そんで暴君怪獣のタイラントで五人だろ?」
ゼロ「お前誰だ?新入りか?」
?「ジャタールだ!ヒッポリト星人、地獄のジャタールだよ!」
ゼロ「?」キョトン
ジャタール「お前らをブロンズ像にしただろ!覚えていないのか!?」
ゼロ「あぁ、いたな。そんなやつ。」
ゼロ「でもお前俺に瞬殺されただろ?何でいるんだ?幽霊か?」
ベリアル「お前が時間を巻き戻した時、俺様同様ジャタールも生き返ったみたいだからな。」
ベリアル「今はこうして俺様の覇道をになう一員として戻って来たんだよ。」
ゼロ「そういや、そんな事もあったな。」
ゼロ「確かコイツ変身能力持ちだったな。腕っ節はともかく、モデルとしては有能なんじゃねぇ?」
ほのか「他の人に変身できるなんてすご~い!」
ジャタール「いやぁ、それほどでも///」
ほのか「ねぇねぇ、誰かに変身してみて!」
ジャタール「なら、こんなのはどうだ?」変身
ジャタール(まど神の姿)「どうかしら?」
ほのか「すご~い!まどかママそっくり!」
まど神「本当だ!横にならんでもそっくりで分かりませんよ。」
デビほむ「二人とも何言ってるの!?全然違うじゃない!例えばこことか、こことか……」クドクド
~数分後~
デビほむ「……と言うわけでコイツはまどかの魅力を何も分かっていないわ!」
一同「………」ポカーン
まど神「恥ずかしいよ、ほむらちゃん……///」
デビほむ「それにあなた、誰の許しを得てまどかの姿になっているのかしら?」ゴゴゴ
ジャタール「いや、これは陛下が漫画の資料用にと……」
デビほむ「そうなんですか、ベリアルさん?」ゴゴゴ
ベリアル「!?」ビクッ
ベリアル「いや、俺様知らねぇ。コイツが勝手にやった。」棒読み
ジャタール「ちょ、陛下!?」
デビほむ「二つ名の通り、地獄に落ちなさい!」
ジャタール「うぎゃあぁ~~!!」
デビほむ「まどか、私はコイツにまどかの何たるかを叩き込むから、少し待っててもらえるかしら?」
まど神「皆さんにも迷惑かけちゃってるんだから、ほどほどにしてね。」
デビほむ「えぇ、分かったわ!」
まど神(たぶん全然分かってないんだろうなぁ……)
まど神「ジャタールさん、死なないで下さいね。」
ジャタール「えっ!?死なないでって……」
デビほむ「ほら!時間もないのだから、さっさとやるわよ!」
ジャタール「勘弁して下さい……」
ヴィラニアス「哀れなり、ジャタール……」
グロッケン「俺たちダークネスファイブ唯一の黒星な上に、生き返ってもロクな目にあってねぇな……」
~数分後~
まど神「ほむらちゃんが迷惑かけてしまってすみません。」ペコリ
ベリアル「ジャタールには悪いが、そんだけほむらに愛されてるって事だな。」
まど神「ウェヒヒ///」
スライ「粗茶ですが、よかったらどうぞ。」
まど神「ありがとうございます。」
スライ「ゼロもいかがですか?」
ゼロ「マンダリン草でも入ってやしねぇか?」
スライ「失礼ですね。あなただけならともかく、お客様もいらっしゃるのに毒なんて入れたりしませんよ。」
ベリアル「ゼロ、頼んでおいたものはちゃんと買って来ただろうな?」
ゼロ「全くお前と言い、ほむらたちと言い、俺の事をパシリかなんかと勘違いしてねぇか……」
ゼロ「ほらよ。」
ベリアル「うむ、ご苦労。これで創作活動もはかどるってもんだ。」
ゼロ「以前は死闘を繰り広げたと言うのに、どうしてこうなった……」
スライ「同感です……」
ゼロ「あぁ、そうだ、ベリアル!お前金も渡さず買ってこいって言いやがって!」
ゼロ「ほむらたちが出してくれたからいいものを、どうするつもりだったんだよ!?」
ベリアル「それはお前が払うに決まってんだろ!」
ゼロ「何で俺が払わなきゃいけねぇんだよ!」
ベリアル「お前は俺様と戦う為に二人の本を買って来た。なら俺様と戦う為にその代金も払うってのがスジだろうが!」
ゼロ「全然スジ通ってねぇじゃねぇか!」
まど神・スライ「まぁまぁ、二人とも落ち着いて下さい。」
まど神「代金の事はほむらちゃんたちが出したので問題ありませんよ。」
ゼロ・ベリアル「そうは言うがよ……」
まど神「それにほむらちゃんたちの事だから、あのお金もどうせループしていた頃、宝くじでズルして高額当選させて手に入れたものに違いありませんから、お二人とも気にしないで下さい。」
ゼロ・ベリアル「まぁ、お前がそう言うならよしとするか……」
グロッケン「今さりげなくすごい事言ってなかったか?」
ヴィラニアス「気にしたら負けだぞ、グロッケン。」
スライ「そう言えば陛下からインキュベーターの一件は伺いましたが、まどかさんとほむらさんが戦わなければいけなかったいきさつは伺っていませんね。」
ゼロ「そういや、俺もお前たちが戦った詳しい経緯は聞いてねぇな。」
ベリアル「お前、せっかく二人を連れて行ったのに、なんで聞いてねぇんだよ!?」
ゼロ「お前がまどかとほむらの本買ってこいって言ったからだよ!」
スライ「辛い事もあったでしょうから、無理にとは言いませんが、私たちにも教えていただけますか?」
まど神「そうですね……」
まど神「ほむらちゃんもほのかちゃんもしばらくかかりそうですし、何より私たちを助けてくれた方たちですからね、お話ししますよ。」
~数時間後~
まど神「……と言う事だったんです。」
一同「………」ゴクリ
ゼロ「確かにこれはほむらがインキュベーターを全滅したがる気持ちも分かるな。」
ベリアル「インキュベーターめ、今から残ってる全てのレギオノイドとダークロプスを母星に送りつけてやる!」
まど神「ゼロさんが浄化してくれて、今のキュゥべえは普通のマスコットなので、そんな事しなくて大丈夫ですよ。」
ベリアル「そうか?」
ベリアル「また何かアイツらが悪さしたら声かけてくれ。いつでも力になってやるからな。」
まど神「ありがとうございます。」
スライ「あれだけの事をされた相手に対してもお優しいとは、文字通り女神のようなお方ですね。」
まど神「ウェヒヒ///」
グロッケン「それにしても話を聞いてると、ほむらは随分印象が違うな。」
ヴィラニアス「うむ。ジャタールに地獄の特訓をしている今のほむらとはまるで別人のようだ。」
まど神「それはよく言われますね……」
まど神「たぶん再改変された世界でほむらちゃんはかなり無理していたので、その反動であんな感じになっちゃったんだと思います。」
ゼロ「だからって普通はあぁはならないと思うが……」
~数十分後~
ほのか「まどかママ~、タイラントにたくさん遊んでもらったよ!」
まど神「ほのかちゃんの遊び相手ありがとうね、タイラント。」ナデナデ
タイラント「ぎゃおー」
ヴィラニアス「我輩としては正直複雑な心境であるな……」
グロッケン「タイラントの奴も可愛い子供や美人の方がいいって事じゃねぇの?」
デビほむ「まどか、お待たせ。とりあえず最低限の事は叩き込めれたわ。」
まど神「ジャタールさん、ほむらちゃんが迷惑かけてしまってすみません。」ペコリ
ジャタール「いえ、気にしないで下さい。」
デビほむ「さぁ、特訓の成果よ!」
デビほむ「分かってるとは思うけど、もし合格点に満たなかったら……」
ジャタール「はい、分かってます……」
ジャタール「いきます!」変身
ジャタール(まど神の姿)「どうでしょうか……」オドオド
ほのか「わぁ~、やっぱりまどかママにそっくりだよ!」
まど神「すごいですよ!さっきより更にそっくりですよ!」
まど神(具体的にどこが変わったのかよく分からないよ……)
ベリアル「ほむら、大目に見てくれよ。」
デビほむ「う~ん、そうですね……」
デビほむ「見た目だけならまどかの魅力の0.1パーセントも再現出来ていないけれど……」
ジャタール(まど神の姿)「そっ、そんな……」
デビほむ「でも、そのオドオドした雰囲気は完璧ね!」
まど神(一体どんな採点基準なんだろう……)
デビほむ「まどかの姿を借りただだけの偽物に対しては何も感じないけど、本物のまどかが同じような仕草をしたら、即押し倒してるわね!」ファサッ
ヴィラニアス「そこは我慢する所ではないのか?」
デビほむ「?」キョトン
デビほむ「まどかにおびえた仕草をされると、無性に襲いたくなるじゃない?」
グロッケン「俺たちに同意を求められても困るぜ……」
ゼロ「ある意味インキュベーターよりほむらの方がタチ悪い気がしてきたぜ……」
ベリアル「気が合うな、ゼロ。俺様も同感だ……」
デビほむ「これなら、私とまどかの薄い本のモデルとしてはギリギリ合格と言った所ね。」
デビほむ「ベリアルさん、私とまどかの濃厚な薄い本を期待しているわ。」
デビほむ「あっ!もちろん私が責めで、まどかが受けの本をね。」
ベリアル「あっ、あぁ……俺様に任せとけ……」
ベリアル(さっき聞いた話じゃ、今はまどかが主導権握ってんじゃねぇのか?)
ほのか「スライさん、聞こえないよ。」
スライ「ほのかさんにはまだ早い事なので、聞かなくていい事ですよ。」
ほのか「?」キョトン
~数十分後~
ほのか「はい、ベリアルさん、サインどうぞ。」
ベリアル「おう、三人ともありがとな。」
ゼロ「イージスのチャージも済んだ事だし、そろそろお前らの世界に帰るとするか。」
ほのか「えぇ~!ほのか、まだタイラントと遊びたいっ!」
ほのか「ねぇ、ママ、タイラントうちで飼ってもいいでしょ?」
ヴィラニアス「!?」
まど神「ダメだよ、ほのかちゃん。タイラントはヴィラニアスさんの大切なお友達なんだから。」
ほのか「ヴィラニアスさん、タイラントもらっちゃダメかな?」ウルウル
ヴィラニアス「うっ……」
デビほむ「ダメよ、ほのか。ヴィラニアスさんも困っているでしょう。」
まど神(ジャタールさんに散々迷惑かけたほむらちゃんは、ほのかちゃんの事言えないんじゃないかなぁ……)
ほのか「でも……」
ベリアル「まぁ、これっきり会えなくなるわけじゃねぇんだし、コイツをやるからタイラントの事は諦めてやってくれ。」
ベリアル「こう見えてタイラントはヴィラニアスの大切な相棒なんだからよ。」
ヴィラニアス「陛下……」ウルウル
ほのか「ベリアルさん、このペンダントは?」
ベリアル「またタイラントと遊びたくなったらそいつを使うといいぜ。」
ベリアル「ゼロのやつと使い方は同じだから、詳しい使い方はママたちに聞いときな。」
ほのか「ありがとうございます、ベリアルさん。」ペコリ
ほのか「それと、わがまま言ってごめんなさい、ヴィラニアスさん。」ペコリ
ヴィラニアス「うむ、また今度存分にタイラントと遊ぶといい。」
ほのか「ありがとう、ヴィラニアスさん。」ニコッ
まど神(まだちゃんと謝るほのかちゃんの方が、ほむらちゃんより大人に思えてきたよ……)
~数分後~
ゼロ「じゃあ、帰るとするか。お前らの世界に。」
まど神「皆さん、どうもありがとうございました」ペコリ
デビほむ「ジャタール、いい加減なまどかの姿になったら今度こそ地獄に送るわよ!」
ジャタール「はっ!このジャタール、これからも日々精進いたします。」
ジャタール(出来ればもう二度とほむらさんの前でまどかさんの真似はしたくない……)
ほのか「タイラント、またね~」
タイラント「ぎゃおー」
ゼロ「ベリアル、お前との決着はしばらく無しと言う事にしといてやる。」
ベリアル「ふん、お前ごときいつでも潰せるから、それまで首洗って待っているんだな。」
スライ(むしろこんな状態で決着なんてつけて欲しくありません……)
《しばらく後・ほむホーム》
ゼロ「よし、ペンダントのチャージの方も大丈夫そうだな。」
まど神・ほのか「ゼロさん、今日はどうもありがとうございました。」ペコリ
デビほむ「ゼロ、今日はどうもありがとう。」ペコリ
ゼロ「ほのか、ママたちが滅茶苦茶心配するんだから、もううっかり他の世界に行ったりすんなよ。」
ほのか「うん、気をつけるよ。」
ゼロ「そんじゃ、またどっかで会おうな!」
《夜・ほむホーム寝室》
ほのか「………」Zzz
ほむら「今日はいろいろ大変だったわね。」
まどか「うん。でもゼロさんのおかげでほのかちゃんも無事見つけれたし、私たちとは違う結末をたどった世界の私たちにも会えたからね。」
ほむら「私があなたの力を奪った事を恨んでる?」
まどか「そんなわけないよ。確かに遠回りしちゃったけど、今はこうしてほむらちゃんの側にいられる幸せを手に入れられたんだもん!」
ほむら「ありがとう、まどか。」
~数時間後~
ほむら「まどか、行かないでっ!」
まどか「ほむらちゃん、いい加減芝居がかった台詞は止めようよ……」
ほむら「私の言っている事を信じてくれないの、まどか?」
まどか「だからね、ほむらちゃん……」
ほむら「まどかはまた私をおいていなくなってしまうの?」
まどか「………」
まどか(向こうのほむらちゃんから昔みたいにシリアスな雰囲気なら、自分が主導権握れるって聞いたんだろうなぁ……)
~数十分後~
まどか「はぁ…はぁ……」
まどか(ほむらちゃんに攻められれてばっかりでなんだか悔しいなぁ……)
まどか(ならここは……)
まどか「ダメぇ!私が裂けちゃうっ!」
ほむら「!」
ほむら「うぅ……」ポロポロ
まどか「!?」
まどか「ごっ、ごめん、ほむらちゃん。そんなトラウマになってるなんて思ってなくって……」
ほむら「うぅ…いいのよ……あの時ひどい事をしたのは事実なのだし……」
まどか「お詫びに今日はほむらちゃんの好きなようにさせてあげるから、泣かないで。」
ほむら「ほんと!?」ケロッ
まどか(あれ?)
ほむら「まどか、大好きっ!」ダキッ
まどか(なんだかほむらちゃんの思い通りに進んでいるような……)
ほのか「…ママぁ~…ムニャムニャ……裸で何してるの~?」ウトウト
まどか・ほむら「!?」
まどか「なっ、何でもないよっ!」
ほむら「ほのか、いい子はもう寝る時間よ。」
ほのか「は~い、おやすみ、ママ。」Zzz
まどか・ほむら「………」
まどか「続き、どうしよっか……」
ほむら「そうね……」
ほむら「ほのかに見られるかもしれない背徳感もいいけど、たまには趣向を変えて外で……」
まどか「ほむらちゃん……」ゴゴゴ
ほむら「冗談よ。」
~数時間後~
ほむら「今日みたいにすれば主導権は私のものね!」
まどか「ほむらちゃんはあの時のような悲しみをまた繰り返したいの?」ウルウル
ほむら「うっ……」
ほむら(まどかったら、向こうの世界で私が言った事を使って反撃してきたわ……)
ほむら「そんな事無いわ!今の幸せを壊すような事は絶対しないわ!」
まどか「じゃあ、シリアスな雰囲気でするのは時々だけだね。」
ほむら「ほむぅ……」
〈同日夜・ほむホーム寝室〉
ほむら「この二日間はいろいろあったわね。」
まどか「そうだね。平行世界の未来からほのかちゃんや私たちが来たりして大変だったよね。」
まどか「ところで今日も、その…する…///」
ほむら「当たり前よ!まどかが好きにしていいって約束もあるじゃない!」
まどか「やっぱり覚えていたんだね……」
ほむら「あなたと交わした約束よ。忘れるわけないじゃない。」ファサッ
まどか(言ってる事はカッコいいけど、使いどころが残念過ぎるよ……)
まどか「でも結局いつもみたいに私の勝ちになっちゃうんじゃない?」ニヤニヤ
ほむら「いえ、今日こそは私が主導権を握って見せるわ!」
ほむら(今日はあっちの私にまどかの弱いとこを聞いたしね。)
ほむら(それに主導権を取り返す秘策も教えてもらったもの!)
まどか「ほむらちゃん、目が怖いよ……」
~数時間後~
まどか「はぁ、はぁ……」
ほむら「まどか、キモチよかった?」
まどか「うん。それに今日のほむらちゃんいつもより上手いよね。」
まどか「もしかして向こうのほむらちゃんから何か聞いたの?」
ほむら「そうね……」
ほむら「そして、この時を待っていたのよ!」
まどか「えっ!?ほむらちゃん、私イったばっかりでこれ以……」
ほむら「まどか、もっとイヤらしい表情を見せてっ!」
まどか「ダメぇ!私が裂けちゃうっ!」
ほむら(ウフフ、これでまどほむからほむまどへの叛逆は成功ね!)
~数十分後~
ほむら「ダメぇ!私が裂けちゃうっ!」
まどか「ウェヒヒ、もっとほむらちゃんの可愛らしい表情を見せて欲しいな。」
ほむら(そんな!こんなのってないわよ!あんまりじゃない!)
おしまい
〔おまけ・とある並行世界の大室家〕
撫子「櫻子、テレビばっか見てないでさっさと夕飯の用意しな。今日あんたの当番でしょ。」
櫻子「え~!今いいとこなんだからちょっと待ってよ~」
テレビ「ライバるん『どうして、どうしてこんな事……』」
撫子「!?」
撫子「ま…ど…か…?」
櫻子「どうしたの、ねーちゃん?」
撫子「いや、なんかこの青い髪の子が懐かしい感じがして……」
櫻子「はぁ?アニメのキャラが懐かしいとかわけがわからないよ。」
バンッ
櫻子「!?」ビクッ
櫻子「ちょっ!?ねーちゃん!いきなり銃撃つなんて何考えてんだよ!?」
櫻子「っていうか、銃なんてどっから出したの!?」
撫子「いや、なんかここは撃った方がいいかなって。」
撫子「それに櫻子なら死んでも新しいのが来そうだし。」
櫻子「全く持ってわけがわからないよ!」
今度こそおしまい
つまんね
クロス先は知らんけどまどマギ本編キャラがキャラ崩壊しまくってるな
何がしたかったのかよくわからん
びっくりするほどつまらなかった
最初の数レスは楽しく読んでたのに
自分でも面白いと思ってないでしょ?それくらいひどい
まどほむ好きだけど、娘を強姦しようとするのは無いわ
これはまどほむではない
つまんね
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