勇者「いつも、そうなんだ」
勇者「いつもあの王様は僕を邪魔そうにしてる、なのに建前は心配そうに気遣うフリをする」
勇者「僕が邪魔で邪魔で仕方なさそうに、小さな頃から僕だけ辛い事をさせてたのに」
勇者「……いっそ、正面から僕を毛嫌いして欲しかったのに…」
遊び人「……泣きそう?」
勇者「うん」
遊び人「おいで、泣いていいよ」ギュッ
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↓1~3で次からお選び下さい
【貴方は誰ですか】
「僕は勇者」a
「私は新しい勇者」b
「俺は門番」c
【彼らを慰めるのは誰ですか】
「私は彼を拾った遊び人」
「私はただの使用人です」
「彼の信頼を得られなかった私は、なにも知らないただの娘だよ」
↓1~3、各項目の一つずつをお選び下さい
c
a遊び人
僕は勇者、私は彼を拾った遊び人
遊び人こい
>>4にaって書いてある気もする
あれ、勇者じゃないのか
こちらのミス
慰める方にもabcを入れるつもりだった
ので、>>1通りの組み合わせで始める
━━ (あれは大降りの雨に降られてしまった夜)
━━ (そう、あれはとても冷えていた日の……雨が降る夜)
━━ (酒場でそれなりに客の相手をして、閉店となってから私は店を出た)
遊び人「寒っ……コートだけだと辛いなぁ」
遊び人「…かといって、お客に貰った物を身に付けるのも何だかね」
━━ (よくある事だった)
━━ (熱心に入れ込んでくる客の中には、私と一夜の交じりを期待してプレゼントを贈る者もいる)
━━ (しかし私はそれらを受けとるだけで、感謝はしても身に付ける事もせずに無感情のままに相手をするだけ)
━━ (それもあるのだろう、最近は特にしつこい客もいる)
遊び人(……)
遊び人(黄昏るのは家に帰って、チーズとお酒を口に入れてからにしようかな)ブルッ
遊び人「……え?」ピタッ
━━━━━ (降り頻る雨の下、いつもなら乾いた地面が泥水に変わりかけている中で)
遊び人(人が……倒れてる )
━━ (薄ら寒い物を感じて、周囲を見渡していると…明らかに地面に倒れ全身で雨を受けている人は動いていた)
━━ (小刻みに、笑いを堪えているかのように)
遊び人「………」ザッザッ
遊び人(思ったより、若い……)
━━ (多少の魔法の心得はあった)
━━ (恐らく私一人でさまようよろいに囲まれても蹴散らす程度には、自信があった)
━━ (けれどそれが近づいた理由なのかと聞かれれば、違うのは間違いない)
遊び人「……ねぇ、大丈夫?」
勇者「ぅ…っ、ぇぐ…ひぅっ…ぁ…ふぁ……?」
━━ (惹き付けられてしまった、のだと思う)
━━ (見たことが無いほどに弱さを晒けだすこの少年に……)
━━━━━━━━━
━━━━━
━━━
遊び人(それが、勇者との出会い)
遊び人(……彼を拾ってから、だいぶ生活は変わった)
遊び人(私より年下と言っても、伝説の勇者一族の末裔にはかわりない)
遊び人(私に拾われてから、酒場まで魔法で送り迎えはしてくれるし、定期的にお金も持ってきてくれる)
遊び人(それだけなら、下手な貴族の脂ぎったオヤジどもでも出来る)
遊び人(ただ、もう1ヶ月もこの少年と同棲しているのには理由が私にはあった)
勇者「……ぅぐ…ヒック…ぁぁ」ポロポロ
遊び人「……」
遊び人「ただいま、勇者」ギュッ
遊び人(仕事に行って目を離していると、彼は心が壊れる一歩手前の限界に達してしまうからだ)
こりゃすばらしい気がする
遊び人「……落ち着いた?」
勇者「……はぁ…はぁ…」ヒック…
遊び人(軽くえぐついてるけど、少しは落ち着いたかな)
遊び人(…さて)
この困った勇者をどうしよっか
↓1~3
「何か、また嫌なこと思い出しちゃった?」a
「お腹すいてない?」b
「……寝よっか、また一緒に…」
(また…こうして私は彼を慰める)c
b
a
c
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