ワラジムシ「人間の奴等、ダンゴムシばかり優遇しやがって……」(23)

女の子「見てみてダンゴムシー!」

男の子「それ違うよ。丸っこくないしツヤツヤじゃないだろ?」

男の子「ワラジムシっていう偽物なんだ」

女の子「なーんだ。いらない」

ワラジムシ(クソッ……何が偽物だよ)

ワラジムシ(まあ、捕まらなかっただけマシか)

卵もちわらじ死ね

女の子「ダンゴムシーころころー」

ダンゴムシ「ぎゃああああ」

ワラジムシ「ふん、おまえらは本当に苦労してるよな」

ワラジムシ「転がされ過ぎるとショック死することもあるしな」

幼女「こりょこりょー!」

ワラジムシ「ぎゃあああ俺はちげええええ!!」

幼女「まりゅまんない……」

幼女「ちゅまんないの!」

ワラジムシ「ちくしょう……ちくしょう」

これは…ワラジムシの凄絶な物語である!!(予感)

ダンゴムシ「はあ……はあ……脳震盪起こすところだった……」

女の子「ダンゴムシかわいー」

幼女「かぁいー!」

ワラジムシ「羨ましくなんて……ないんだからな……!」

ダンゴムシ「お前等は良いよな……人間共にいじめられることが少なくて」

ワラジムシ「…………」

ダンゴムシ「乱獲で俺達ダンゴムシの数がだいぶ減っちまってな」

ダンゴムシ「捕まった奴等、平和に暮らしていれば良いんだが……人間の子供がまともに世話をするとは思えないんだ」

ワラジムシ「おかげでこの辺は俺達ワラジムシの割合がでかくなった」

ワラジムシ「ほんと良かったよ、人間共に可愛がられなくて」

人間とワラジ関係ないけど、そう言えば…ダンゴムシの死骸をアリが運んでたな…

オレわらじ派だったんだが
少ないんだなわらじ派

ダンゴでもよく遊んだけどフォルム的にはワラジの方が好きだったな

幼稚園の送迎バスで、プリンカップ一杯のダンゴムシぶちまけたの思い出した

青年「お、ワラジムシ発見! 連れて帰るか」

ワラジムシ「珍しくワラジ好きの奴が現れたっていうのか!?」キラキラ

ワラジムシ「べ、別に嬉しくなんて……」

青年「ヤモリのエサにしよっと」

ワラジムシ「!!」

ワラジムシ「人間なんて……大っ嫌いだあああああああああ」

ヤモリ飼ってる青年とか見たことねえワロタ

うわぁ。…(絶句)

ワラジムシ「ちくしょう……ちくしょう……どうしてダンゴムシばっかり……」

ワラジムシ「うわあああああああん!」

ナメクジ「おい、大丈夫か」

ワラジムシ「な、ナメクジさん……」

ナメクジ「つらいよな……差別されるのは」

ナメクジ「俺もさ、どうしてカタツムリばかり人間に可愛がられるのかっていっつも悩んでるよ」

ワラジムシ「…………」

ヒキガエル飼ってる俺からすると
ワラジの方が繁殖力が高く、丸くならないので食べやすいので有り難い。

男の子「あ、ナメクジだ」

男の子「塩で退治しないと」

ナメクジ「ぎゃああああ体が縮むうううう」

ワラジムシ「ナメクジさん!」

ワラジムシ「やめろー!」

男の子「うわっあっちいけっ」ピンッ

ワラジムシ「ぎゃんっ」

ワラジムシ「くそ……人間の奴等め……」

ナメクジ「くっ……」

ワラジムシ「大丈夫ですか!?」

ナメクジ「ああ……何とか。体が元の大きさの五分の一くらいになっちまったが生きているだけマシさ」

ナメクジ「俺がカタツムリだったらこんなことされないんだろうけどな」

ワラジムシ「…………もう許せない。人間に復讐しましょう!!」

ナメクジ「駄目だ!!」

ナメクジ「どう足掻いたって俺達は人間には勝てない。戦いを挑んだところで、多くの同胞が駆除されるだけだ」

ワラジムシ「…………」

家に入ってくるのやめろや

ストーリー的には弱者の反撃にも期待したいけど、なんだかんだ言って人間にも肩入れしてしまうな

ナメさんは外見以前に植えてる花やら野菜やら枯らすから…

俺はナメクジもワラジムシも好きです

女の子「あ、イチゴが虫に食われてる!」

女の子「……なあんだ、ダンゴムシさんの仕業かあ。可愛いから許してあげよっと」

幼女「なめくじー!」

女の子「きゃああ! ナメクジさんは食べちゃだめ!」

女の子「あたしのイチゴを食べてもいい虫さんはダンゴムシさんだけだもん!」

幼女「だもん!」

ワラジムシ「なんて奴等だ……」

ワラジムシ「だが俺達には人間に対抗する手段はない……」

ワラジムシ「こうなったらダンゴムシのメスをレイプしてやる!」

ダンゴ♀「キャアアア!」

ワラジムシ「大人しくしろやァ!」

ダンゴ♀「ちょっと重いじゃない! 何するのよ!」

ワラジムシ「あれ?」

ダンゴ♀「失礼しちゃうわ」

ダンゴ♂「やあそこのかわいこちゃん」

ダンゴ♀「やだ、イケメン……」

ダンゴ♀「んっ……」

ワラジムシ「オスがメスを包むようにしている……」

ワラジムシ「そりゃそうか、ダンゴだもんな。俺達とは交尾の仕方が違う」

ワラジムシ「ただ覆い被さるだけの俺達とは違い、奴等はその丸まる体を駆使してメスを暖かく包み込むんだ」

ワラジムシ「はあ…………」

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