さやか「杏子が家出した」 (75)


※百合注意

杏子「ふぁ~」ノビー

杏子「やっと授業終わったぜぇ」

杏子「ったく、なんでこうも毎日退屈な授業ができるのかねぇ、センコーは」

杏子「……さてと」

杏子「さやか~帰ろうぜ~」

杏子「ん……?」

杏子「さやか~?」

杏子「……あれっ?」

杏子「お~い、さやか~」

杏子「さやかぁ~?どこ行った~?」


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杏子「さやか~さやか~」

杏子「どこだ~!さやか~!」

さやか「うおりゃあああああああ!」アベシッ

杏子「いたぁあ!」

さやか「人の名前大声で叫びながらほっつき歩くんじゃないの!」

ほむら「全くあなたったら、さやかさやかってうるさいわよ」

まどか「ウェヒヒ、杏子ちゃん子供みたいでかわいい」

杏子「なっ!///」

さやか「たっくもうっ、杏子ちゃんたら、あたしがいないと本当に何もできないんだから」

杏子「がっ……!そっ、そんなことねぇぞ!」

さやか「へぇ~、毎朝あんたを起こしてあげてるの誰だっけ~?」

杏子「ぐっ」


さやか「毎日宿題教えてあげてるのはぁ~?」

さやか「あんたの制服にアイロンがけしてるのは~?」

さやか「あんたのその長い髪の毛を流して乾かしてあげてるのは誰だっけぇ?」

杏子「ぐぬぬ……」

ほむら(仲いいわね……)

まどか(お風呂も一緒に入ってるんだ///)ウェヒー

さやか「ねぇねぇ、誰だっけ~~~?」

杏子「くぅ~っ、う、うるせえ!」

杏子「別にてめぇなんかいなくてもあたしは一人でやっていけらぁ!」

まどか「きょ、杏子ちゃん!?」

さやか「……」


さやか「へ、へぇ~、やれるもんならやってみなさいよ!」

まどか「ちょっとさやかちゃん!?」

杏子「いいぜ!やってやるよ!」

さやか「何するってーの!」

杏さや「グギギギギ!」

ほむら「ちょっとあなたたちやめなさい。くだらないことでみっともない」

杏さや「ほむらは黙ってろ!」

ほむら「……」

さやか「一人でやっていける所見せるんでしょ?」

さやか「一体何してくれるのさ?」

杏子「うっ、それは……」


さやか「ほら、早く言ってみなさいよ」

さやか「それとも杏子には一人でできることなんて何もないか~」

杏子「てめぇ……」

まどか「あっ、あっ」オドオド

さやか「ほらほらぁ、さっさと――」

杏子「家出する!」

さやか「はあ!?」

まどか「ええ!?」

杏子「家出……してやるよ!」

さやか「……」

出家に見えた


さやか「あっそ~、分かった。家出すれば!」

まどか「うぇええ!?さやかちゃん!?」

杏子「言われなくてもするっつーの!」

まどか「はわわわわわわわ」

ほむら「……」

~~~

美樹ハウス

さやか「……」

杏子「……」

 ガチャ

さやか「ただいま」

杏子「ただいま」


さやか「……」

杏子「……」

さやか「ちょっと」

杏子「なんだよ」

さやか「家出するんじゃなかったの」

杏子「カバン置いて服着替えなきゃだろ」

さやか「あっそ」

杏子「……」

さやか「……」


杏子「さてと……」

杏子「それじゃあ、そろそろ行くから」クツトントン

さやか「……本当に行くの?」

杏子「なんだよ、止める気か?」

さやか「……別に」

杏子「……」

杏子「言っとくけど、もしあたしを引き止めるなら」

さやか「ごちゃごちゃ言わずにさっさと行けば?」

さやか「それとも行きたくないわけ?」

杏子「……」

杏子「そうかよ」

杏子「それじゃあな」ガチャ


さやか「ちょっと待って」

杏子「なんだよ。今さらおせぇぞ」

さやか「ハンカチティッシュ」

杏子「はぁ?」

さやか「ハンカチティッシュ」

杏子「だからなんだよ」

さやか「ハンカチティッシュ持ったかって聞いてんの!」

杏子「へんっ、そんなもん持ってねぇよ」

さやか「あんたまたトイレで手洗ったあとにズボンで拭く気でしょ?」

さやか「女の子としてどうかと思うよ、それ」

杏子「うっせぇな。あんたの指図は受けねぇ」


さやか「ちょっと待ってて」

杏子「だからもうあんたの指図は受けねぇって!」

杏子「ああ、行っちまうし!」

杏子「チッ」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」イライライラ


杏子「いつまで待たせんだ、あの野郎!」

さやか「お待たせ」

杏子「おっせーぞさやか!」

さやか「はいハンカチとティッシュ」

さやか「ハンカチは2枚ね。アイロン掛けといたからクシャクシャにしないでよ」

杏子「ん」

杏子「それじゃあもう用はねぇな」

杏子「あたしもう家出るから」

さやか「あっそ」

杏子「あっそって何だよ」

さやか「別に。あっそって言っただけ」


さやか「家出するんでしょ?さっさと行けばいいじゃん」

杏子「てめぇが今さっき引き止めたから待ってたんじゃねぇか」

さやか「そりゃ悪かったね。はいもう行った行った」シッシッ

杏子「なんだよ、野良猫追い払うみたいなことしやがって」

さやか「だって家出するんでしょ。これから野良猫みたいなもんじゃん」

さやか「自分で食べ物とって、野宿して、川で洗濯して暮らすんでしょ?」

さやか「それともマミさんやまどかの家にでも行くつもりだった?」

杏子「……あたしがどうしようと関係ねぇだろ」

さやか「まあそうだよね。だってあんた家出するんだもんね」

杏子「だからもう引き止めるんじゃねぇぞ」

さやか「別に引き止めてないし」


杏子「引き止めてんじゃん。さっきからぐちぐちと文句垂れてる振りしてさ」

杏子「引き止めるつもりないなら、無視してりゃいいのにさ」

さやか「はぁ?出て行きたいならあたしのことなんか無視してさっさと行けばいいじゃん」

さやか「杏子こそ出て行きたくなくてここでグズグズしてるんじゃないの?」

杏子「はぁちげぇし」

さやか「なら早く出て行きなさいよ」

杏子「おめぇがいちいち絡んでこなかったらとっくに行ってるっつーの」

さやか「分かったっつーの」

杏子「じゃあな」

さやか「ちょっと待って」

くそう仲良いな

ほむほむの世界?


杏子「なんだよ」

さやか「あんたお金は?」

杏子「財布ならちゃんと持ったぞ」

さやか「あんたその財布にいくら入ってるわけ?」

杏子「……」

さやか「言っとくけど、あたしあんたがいくらくらい持ってるかなんて大体分かるからね?」

杏子「金なんかいらねーよ」

さやか「そんなこと言って盗みでも働く気じゃないでしょうね?」

杏子「さやかには関係ねぇだろ」

さやか「はぁ~……杏子って本当に無計画だよね。考えがないっていうか」

杏子「ああん?ぶっ飛ばすぞてめぇ」

>>16
叛逆後だと思ってくださいサーセン


さやか「ちょっとそこで待ってな」

杏子「誰が待つかよ」

杏子「って、また行っちまうし!」

杏子「ったくさっきから何なんだよ!」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「……」

杏子「いつまで待たせんだよ!さやか!」

出家に見えた


さやか「お待たせ」

杏子「おせぇっつーの。何してたんだよ」

さやか「はいこのリュック持っていきな」

杏子「リュック?何だよこれ?」

さやか「おにぎり入れといたから」

さやか「あと雨具とタオルとエチケット袋」

杏子「……」

さやか「あと水筒も持って。麦茶はいってるから」

杏子「お、おう……」

さやか「それじゃあ、行ってらっしゃい」

杏子「行ってきます……ってちげぇ!」


杏子「あたしは家出するんだっての!」

さや母「ただいま~」

さや母「あら、さやかも杏子ちゃんもこんな玄関で何してるの?」

さや母「杏子ちゃんその格好、遠足でも行くのかしら?」

さやか「杏子のやつ、家出するんだって」

さや母「ええ~?困ったわねぇ。もう今晩のお肉買って来ちゃったのに」

杏子「……!」

さや母「今夜はステーキにしようかと思ったんだけど」

さや母「でも杏子ちゃんが家出しちゃうなら、お肉無駄になっちゃうかしら~」


~~~

さや母「はい今夜はステーキにしたわよ。召し上がれ」

杏子「いただきます!」モグモグ

さやか「……」

さや母「杏子ちゃんおいしい?」

杏子「おう!おばさんが作るステーキは最高だ!」

さや母「うふふ、嬉しいわ」

さや父「ただいま~」フラフラ

さや父「おおっ、杏子ちゃん今日も元気に食べてるな~。いいことだ」

さや父「はいお土産のまんじゅうだぞ。後でさやかと食べなさい」

杏子「まんじゅう!おじさんありがとう!」

さや父「たくさん食べて元気に育てよ~」

杏子「おう、任せとけ!」

さやか「……」


~~~

杏子「はぁ~食った食った~」ポンポン

杏子「もう食えねぇ~」グテー

さやか「ちょっと杏子」

杏子「なんだぁ?」

さやか「あんた家出するんじゃないの?」

杏子「……」

さやか「まさかうやむやにして誤魔化そうとしてんじゃないの?」

杏子「出て行くよ……」

さやか「ふ~ん」

杏子「出て行きゃいいんだろっ!」


杏子「……」

杏子「……もう少ししたら出て行く」

さやか「なんでよ」

杏子「腹が膨れてすぐに動くのは良くない」

さやか「あんたそんな生活でよく太らないわね」

杏子「うるせぇ、そういう体質なんだよ」

さやか「……」

杏子「……」

杏子「……じゃあ、そろそろ」

さや母「さやかー、杏子ちゃーん、お風呂炊けたわよー」

杏子「……」


さやか「出かける前にお風呂くらい入ったら?」

杏子「……」

~~~

ジャー

さやか「……」ゴシゴシ

杏子「……」

さやか「杏子って髪長いよね」

杏子「今さら気づいたのかよ」

さやか「そんなわけないでしょ。私が毎日洗ってるんだから」

杏子「……」

さやか「もし杏子が家出したらさ……」

依存しまくってんな
最高や


杏子「……なんだよ」

さやか「この長い髪を洗うこともなくなっちゃうのかな」

杏子「……」

杏子「家出したって……また戻ってくるかもしれないだろ」

さやか「へぇ~戻ってくる気あるんだ」

杏子「ちがっ……もしかしたらって話だよ!」

さやか「別にいいよ~いつでも戻ってきて」

さやか「杏子の帰ってくる場所はちゃんとここにあるからね」

杏子「っ!」

さやか「ほら、頭流すから目閉じてて」

杏子「……」ギュッ


~~~

部屋

杏子「……あのさ、さやか」

杏子「あたし、もう家出は――」

さやか「はい杏子そこに座って!」

さやか「この長い髪をしっかり乾かさないとね」

杏子「あ……」

さやか「ドライヤー当てるよ。熱かったら言ってね」ブワァー

杏子「……」

さやか「……好きだよ」ブワァー

杏子「!!!」ビクッ


さやか「杏子の髪。すっごく綺麗で好き」ブワァー

杏子「……」

杏子「なんだよ」ボソッ

さやか「……」ブワァー

さやか「はい、できたよ」

杏子「……ん」

さやか「もうこんな時間かぁー」

さやか「明日も学校だしもう寝るとしますか」

さやか「じゃあ、杏子はさき布団入ってて」

杏子「……おう」ゴソゴソ


さやか「電気消すよー?」カチッ

真っ暗

さやか「私も布団入ろっと」ゴソゴソ

ギュッ

杏子「!」

杏子「なんだよ。後ろから抱き付いてきて」

さやか「へへ~ん、杏子が逃げないようにガッチリキャッチしておくのだ!」

杏子「別にもう家出とかしねぇよ」

さやか「しなくてもあたしがこうしていたいから抱き付いてるの」

杏子「……変態」

さやか「変態だもん」


杏子「なんだそりゃ」

さやか「なんで家出やめたの?」

杏子「なんでって……よくわかんね」

さやか「ふ~ん」

杏子「何で家出するなんて息巻いてたのかよく分からなくなっちまった」

杏子「さやかの言う通り、あたしには他に行く場所なんてないんだ」

さやか「杏子は仕方なくあたしの家にいるの?」

杏子「……」

さやか「居場所があれば、マミさんの家でもまどかの家でもいいわけ?」

さやか「生きていければどこでも、誰とでもいいの?」


杏子「何が聞きてぇんだよ」

さやか「あたしはね、杏子と一緒じゃなきゃいやだよ」

杏子「!」ドキッ

杏子「な、なんで……あたしなんかと……」

さやか「好きだから」

さやか「杏子のことが好きだから」

さやか「あたし、杏子のことだけは諦めたくない」

杏子「な、な、何言ってんだ急に!///」

さやか「自分の気持ちを打ち明けずに大切なものを失いたくないの」

三日坊主どころか外出すらしてないんですが…

お手本のようなケンカップル


さやか「だから言うよ。あたしは杏子のことが好き」

さやか「この世界で一番大切」

さやか「あたし、杏子のためならこの命だって……」

杏子「……だよ」

さやか「うん?」

杏子「なんで……そんなに、あたしのこと……」

杏子「あたしのどこがそんなにいいんだよ……」

さやか「んん?うーん、そうだな~」

さやか「何でも気軽に話せるところとか?」

さやか「一緒にいて楽しいところ?」


さやか「一緒にいて安心できるところ」

さやか「なんだかんだ言ってあたしのことを気にかけて大事にしてくれるところ」

杏子「ぐぅ……///」

さやか「……いざとなったら命がけであたしを守ってくれるところ」

杏子「そっ!そんなことあたしは一度もしたことねーだろ……!」

杏子「確かに魔獣狩りのときは援護してるけどよ。そんなのお互い様だし……」

杏子「……マジでヤバいときは、さやかを置いて逃げ出すかもよ」

さやか「そんなことないよ。杏子は絶対あたしを助けてくれる」

杏子「なんでそんなこと分かるんだよ……」

さやか「分かんないけど分かるの」

杏子「はぁ?訳わかんねぇ……」


さやか「本当に分かるんだよ」

さやか「自分でもどうしてかは分からない。けど」

さやか「杏子はあたしを助けるためにどんな困難な敵にも立ち向かうんだ」

さやか「そのためには自分の命なんか投げ出しちゃうくらいにがむしゃらにね」

さやか「だから」

さやか「あたしもそんな杏子を命がけで守りたい」

杏子「お前の妄想じぇねぇか、それ」

杏子「そんなことであたしを好きになるなんて……おかしいんじゃねぇの」

さやか「もう一つ好きなところ教えてあげようか?」

杏子「ん?」


さやか「かっっっっわいいところ!」ムギュッ

杏子「おわっ!」

さやか「ほ~~ら、これでどうだぁ~!杏子のおっぱい鷲掴み!」モミモミモミモミ

杏子「ひゃっ!やっ……やめっ……」

さやか「へっへ~ん。このさやかちゃんの魔の手からは逃れられないぞ~」モミモミモミモミ

杏子「あっ、あっ……」ハァハァ

さやか「杏子はあたしの嫁に……」

杏子「さやかぁ……だめぇ……」ハァハァ

さやか「って、あれ?」

杏子「はぁ、はぁ……だ、だめぇ……」


さやか(ちょっとちょっと何これ何これ何これ)ドキドキ

さやか(まさか、こんな反応になるなんて)ドキドキ

さやか(……やばい、マジでかわいい///)ドキドキドキドキ

さやか「杏子、あたしもう我慢できない……」

杏子「あっ」

ガバッ

さやか(簡単に押し倒せちゃった)

杏子「さやか……///」

さやか(杏子のこんな表情、初めて……)

さやか「杏子」

杏子「はぅ///」

さやか(名前を呼んだだけでこの反応……ヤバい、かわいい、かわいすぎる!)


さやか「杏子はあたしのことどう思ってるの?」

杏子「うう……///」

さやか「杏子はあたしのこと……好き?」

さやか「あたしは自分の気持ち打ち明けたよ」

杏子「うう……ずりぃよ」

杏子「いきなり……そんなこと言われて……」

杏子「さやかのバカ……」

さやか「……」

杏子「嫌い……」


杏子「嫌い、なわけ、ねぇだろ……!」

杏子「あたしも好きだよ……さやか///」ウルウル

さやか「杏子」ハムッ

杏子「んんん~!」

さやか「んんっ、はむっ、杏子ぉ……」チュウウウ

杏子「はぁ、んんっ、さやかっ」

さやか「ぷはっ」

杏子「はぁ、はぁ……」

さやか(うわぁ、キスしちゃった!杏子とファーストキス!///)


さやか「あ、その……どう?」

杏子「どうって……」

さやか「キス……どうだったって聞いてんの///」

さやか「……一応、ファーストキス……なんだから///」

杏子「っ!そ、そんなこと、言われても……///」

杏子「あたしも、その、初めてだし……分かんない」

さやか「あ、あっそう……」

さやか「じゃあ、もう一回……」


さやか「はむっ、んんっ、ん、ん」

杏子「んんっ、んんっ」

さやか「んん、杏子ぉ、んっ」

杏子「あっ、んんんっ、んんっ」

さやか「杏子ぉ、好きぃ……」

杏子「はぁ、んんんっ、んん、あたしもぉ、んんっ」

さやか「ぷはぁっ」

杏子「はぁ……はぁ……」

さやか「はぁ……今度は、どう?」


杏子「……」

杏子「分かんない」

さやか「まだ分かんないの?」

杏子「もっと……してくれなきゃ、分かんない///」テレテレ

さやか「ぐっ……///」ズキューーーン

さやか「ふふっ」

杏子「?」

さやか「あっはっはっはっ!」

杏子「なんだよ急に」

杏子「あたしがキスせがんだらおかしいのかよ///」


さやか「うふふ、ごめんごめん」

さやか「なんだかあたしたちって両想いじゃん」

さやか「今まで心の中に気持ちを留めてたのが、なんだかバカらしくなっちゃって」

杏子「確かにそうだな、へへっ!」

さやか「今夜はさやかちゃんがたっぷり可愛がってあげるからね」

杏子「ちょっ……あんまり激しいのは……ちょっと……」

さやか「大丈夫っ。杏子が本当に嫌がることはしないよ?」

杏子「……う、うん///」

杏子「なぁ、さやか」

さやか「なあに?」


杏子「あたしたち、何か大切なことを忘れているような……」

さやか「あたしたちの愛意外に大切なものなんてないよ!」チュッ

杏子「んんっ!あっ、んんっ」

さやか「んっ、んっ、杏子ぉ、愛してるぅ……」

~~~

見滝原市街

マミ「ちょっとおっ!なんで美樹さんも佐倉さんも来ないのよぉ!」

マミ「今日はなぎさもお休みなんだからねぇっ!」

魔獣「グオオオオオオオ!」

マミ「ひぃぃぃぃいいいいい!」

マミ「もうっ!なんでこんな日に限ってこんなに魔獣が沸いてるのよっ!」

マミ「あの二人のバカっ!ばかばかぁ~!」

もう少しあるんですが、一回エクスメイデン見てきます。
今日中に完結させます。

ひとまず乙

待っとるよ


~~~

チュンチュン

さやか「んん……」

さやか「ふわあ~~」ノビー

さやか「うう、なんか苦しい……」

さやか「って、杏子が抱きついてんじゃん……」

杏子「くかー……」ムギュウ

さやか「ふふっ、かわいいいい!」ナデナデ

杏子「んん~」

杏子「あれっ、朝……?」


さやか「あっ、ごめん!起こしちゃった?」

杏子「なんだよ朝からうるさいな……ふぁああ~」

杏子「なんか言った?」

さやか「いやさ、朝から杏子のこと抱きしめられるなんて幸せだな~って」

杏子「……///」

杏子「くさいこと言ってんじゃねーぞ」

さやか「もう連れないな~、昨日はあんなに愛し合ったのに~」

杏子「……うるせぇ」

さやか「もう~そんなこと言わずに~えへへ」ギュウウ

杏子「苦しい」


さやか「ほら~、さやかちゃんにおはようのキスは~?」

杏子「……」

杏子「朝は口臭いからやだ」

さやか「むっ」

杏子「……」

さやか「むぐっ!」チュウウウウウ

杏子「んんっ!んんんんっ!」

さやか「れろっ、ちゅっ、ちゅぱっ」

杏子「んんんっ、んんんっ///」

さやか「ぷはっ」

杏子「はあ、はあ、もうっ///」


さやか「えっへっへ、しちゃった」

杏子「さやかのバカっ。そんな無理やり……」

さやか「んん~?杏子も抵抗しなかったくせに~つんつん」プニプニ

杏子「……別にっ、い、嫌じゃないってだけだし///」

さやか「もう、かわいいなあ杏子は~」

さやか「今日はずっとこうして杏子のことぎゅってしてる!」

杏子「いやいや、学校行こうぜ」

さやか「むむっ、まさか杏子の口から学校に行こうなんて言葉が出てくるとは!」

さやか「今日は雪か?吹雪か?はたまた天変地異か!?」

杏子「うるせぇな。あたしが学校に行きたがっちゃ悪いかよ」


さやか「今日ってそんなに楽しみな授業あったっけ?」

杏子「今日はお弁当とは別に、昨日さやかが作ってくれたおにぎりがあるからな」

杏子「だから弁当に手を付けずに早弁できるんだよ」

さやか「おにぎりって、ああ、昨日あたしがリュックに詰めたやつ……」

さやか「もう硬くなっちゃってるわよ?」

杏子「大丈夫、大丈夫、あたしに食えないものはない」

さやか「あんたねぇ……」

杏子「それに折角さやかが作ってくれたのに食わないのはもったいねぇしな」

さやか「もう……///」


杏子「だから今日は授業中にそれを食うのが楽しみなわけ」

さやか「フフッ、あんた学校をなんだと思ってんのよ」

杏子「それだけじゃないぜ」

さやか「何?何かあるの?」

杏子「好きなんだ、さやかと一緒の学校に行くの」

さやか「……///」

さやか「……そうだよね。あたしも杏子と学校行くの、楽しい」

杏子「えっへっへっ」

さやか「うっふふっ」

さやか「それじゃあ、起きよっか」


~~~

杏子「ちょっ、ちょっとさやか!」

さやか「えっへへ~何~」

杏子「やっ、やめろよ!歩きづらいだろ!」

さやか「なんで~?ちゃんと歩けてるじゃん~」

杏子「人に見られたら恥ずかしいっつーの!」

杏子「う、腕組むのやめろ!///」

さやか「む~」

さやか「もう~、杏子って案外そういうところ繊細よね~」

さやか「まっ、そこがまた可愛いんだけどさ」

いい話だなー


杏子「まどかたちに見られたら絶対からかわれるだろ!」

さやか「いいじゃん、見せつけてやれば」

杏子「とにかくダメったら、ダメだ!」

さやか「しょうがないなあ、それじゃあ手つないで行こっか」ギュッ

杏子「……///」

杏子「それくらいなら……いいよ///」

さやか「うふふっ」

マミ「あらあら二人とも朝から仲良しさんね」


さやか「あっ、マミさんおはよ……はっ!

杏子「あ!」

さやか(そそそういえば……!)

杏子(昨日の魔獣退治……!)

杏さや(忘れてたー!!)ガビーン

マミ「おはよう、美樹さん、佐倉さん」ニコッ

マミ「ずいぶんと元気そうじゃない二人とも」ニコニコ

マミ「私は昨日魔獣退治でちょっと疲れているのだけど」ニコニコニコ

杏子(うう、笑顔がこええ……)

さやか(やっ、やばいこれは完全に怒ってる!)


マミ「それで」

マミ「昨日は二人とも魔獣退治に来なかったみたいだけど」

マミ「何か用事でもあったのかしら?」

マミ「事情があるなら是非聞きたいわ~」

マミ「昨日はなぎさも休みだったのよねぇ、知ってたと思うけど」

杏さや「あっ……あっ……」

杏さや「すみませんでしたあああっ!」ゲザァ

マミ「……」

さやか「それが、その……別にすっぽかしたってわけじゃないんです!」

さやか「いや、すっぽかしたんですけど!」

杏子「なんというか、忘れていたというか、うっかりしていたというか!」


マミ「……」

さやか「本当にわざとじゃないんですっ!」

杏子「ちょっとしたイザコザがあって、それどころじゃなくて!」

マミ「……もう、いいわよ。うふふっ、二人とも立ちなさい」

さやか「いや、本当にすいませんでした……」シュン

杏子「マミさん一人に任せちゃったみたいだしな……本当にゴメン」

マミ「大丈夫よ」

マミ「昨日は暁美さんが来てくれたから、それほど大変じゃなかったわ」

さやか「え?ほむらが?」

杏子「へえ~、珍しいこともあるもんだな」


マミ「そうね、普段は私たちとは一緒に戦ってくれなかったから」

マミ「でもなんだか悪い子じゃないみたいね」

マミ「美樹さんが前に悪魔だとか言っていたからどんな恐ろしい子なのかと思ったわ」

さやか「あっ、いや~、そのことは忘れてくださいよ~」

さやか「あたしもなんでそんなことを言ったのかよく分からなくて~」

杏子「ったく、人のこと無闇に悪く言うのやめろよな」

さやか「いやいや、ただの気の迷いだって、本当に!」

杏子「ほむらだってあたしたちの友達だろ?」

さやか「うんそうだよ!」


さやか(ほむらは確かにあたしたちの友達……)

さやか(でも同時にほむらは悪魔なんだ……)

さやか(なんでか分からないけど、今でもそのことが頭から離れない……)

さやか(でも……どうしてあのほむらが悪魔なんだろう?)

まどか「マミさーん、さやかちゃん、杏子ちゃん!」

杏子「おっ、おはようまどか」

マミ「おはよう鹿目さん」

さやか「あ、おはよう、まどか」

ほむら「おはよう」


杏子「おお、ほむらも一緒か」

マミ「朝から一緒だなんて、相変わらず仲買がいいわね」

まどか「うぇ!?、いや、たまたますぐそこで会っただけだよっ……!///」

ほむら「ええ、偶然ね」

杏子「ふ~ん」

まどか「それより、さっき土下座してたみたいだけど……どうかしたの?」

さやか「ぐはっ、まどかに見られてたかぁ~」

杏子「いや~、ちょっとあたしらの不手際でマミさんに怒られちまってな、ハハハ」

マミ「でももう、謝ってもらったし、問題解決済みよ」

>>28で特殊ED思い出した


杏子「まあでも、本当はさやかのせいみたいなモンなんだけどな~」

さやか「はあ!?」

さやか「ちょっと、なんでそうなるのよ!」

杏子「え~、だってそうじゃーん」

さやか「いやいや!そもそも杏子が家出するとか言い始めたからじゃん!」

杏子「家出なんてしてないし~」

さやか「くぅ~!昨日あんなに大騒ぎしてたくせに!」

杏子「はぁ?騒いでたのはさやかじゃん」

さやか「なんだとぉ!?」

まどか「はわわわわわわわっ」アワアワ


まどか「どうしようほむらちゃん、また喧嘩始めちゃったよぅ……!」

ほむら「……」

ほむら「大丈夫よ、まどか。ほら見て」

まどか「え?」

マミ「あらあら、二人とも手をつないだまま喧嘩してるわね。うふふっ」

杏子「なんだよ!?」

さやか「そっちこそ何よ!?」

まどか「本当だ……でも、口ではあんなに喧嘩してるみたい……」

ほむら「愛の形には人それぞれ色々あるのよ」

まどか「えっ!?あ、愛!?」


ほむら「それじゃあ、さやかたちに付き合ってると遅刻しそうだから、私たちは行きましょうか」ギュッ

まどか(わっ、ほむらちゃんが私の手を……///)

まどか「あ、あの……手///」

ほむら「あら、嫌だった?」

まどか「ううん!」ブンブン

まどか「そ、そんなことないよ!」

ほむら「そう、それなら良かったわ」

まどか「うぇひひ」

ほむら「行きましょう、まどか」

まどか「う、うん……行こっか、ほむらちゃん」ウェヒヒ

マミ(あらあら、こっちも……うふふ)


さやか「だからなんであたしのせいになるんだ!って――あれっ?」

杏子「ん?あっ、誰もいねぇ!」

さやか「ていうか今時間が!」

杏子「やべぇ!遅刻だ!」

さやか「もう!杏子が変なことで突っかかってくるから!」

杏子「さやかだってそうだろうが!」

さやか「いいからダッシュするよ!」

杏子「ちくしょう!急げ!」

さやか(相変わらずのあたしたち二人だけど、今がとっても幸せです)

さやか(この幸せがいつまでも続きますように……)

おわり


いい意味でスレタイ詐欺だった

乙hshs美味しゅうございました

非常にニヤニヤした!乙!
あんこちゃん結局家出しなかったね

甘甘でよかった


いいベタだった

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